JP2005134213A - X線断層撮像方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、X線二次元検出器はそのままで、拡大率も変えず、高解像度例えば従来の4倍の解像度の投影像を取得できるようにすることを目的とする。
【解決手段】 X線を被検査体に照射して透過X線を二次元検出手段を用い撮像し、各角度変位毎に撮像したこの被検査体の投影像より被検査体の内部構造データを再構成する際、被検査体にX線を照射し通常位置の二次元検出手段により第1投影像31を撮像し、この二次元検出手段を通常位置から上下左右方向に1/2画素分移動後にこの被検査体の第2投影像32を撮像し、各角度変位毎に撮像されたこの第1及び第2投影像31,32をそれぞれ所定の解像度を持つ第1及び第2拡大投影像に変換し、各角度変位毎に前記第1及び第2拡大投影像を合成して合成拡大投影像を作成し、各角度変位毎の合成拡大投影像よりこの被検査体の内部構造データを再構成することを特徴とする。
【選択図】 図5
【解決手段】 X線を被検査体に照射して透過X線を二次元検出手段を用い撮像し、各角度変位毎に撮像したこの被検査体の投影像より被検査体の内部構造データを再構成する際、被検査体にX線を照射し通常位置の二次元検出手段により第1投影像31を撮像し、この二次元検出手段を通常位置から上下左右方向に1/2画素分移動後にこの被検査体の第2投影像32を撮像し、各角度変位毎に撮像されたこの第1及び第2投影像31,32をそれぞれ所定の解像度を持つ第1及び第2拡大投影像に変換し、各角度変位毎に前記第1及び第2拡大投影像を合成して合成拡大投影像を作成し、各角度変位毎の合成拡大投影像よりこの被検査体の内部構造データを再構成することを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
本発明は、X線を用いて被検査体の内部構造を検査するX線断層撮像方法及び装置に関する。
従来、例えば半導体素子等の研究開発分野などでは、微小被検査体内部に存在するひび割れや断線等を検査するため非破壊三次元分析が要求されている。その手法のひとつとして、X線によるコンピュータ断層撮像装置(以下、X線断層撮像装置と称する。)を用いる方法がある。
X線断層撮像装置は、例えば、X線源(X線管等から構成されるX線発生装置)と、このX線源よりX線焦点を経て被検査体にコーンビーム状に照射されて透過したX線を検出する二次元検出器(以下、検出器と称する。)と、この検出器との間に被検査体を載置するとともにX線焦点からこの検出器の受光面に降ろした垂線に直交する回転軸を備え設定に基づく角度変位ピッチで回転する回転基台部を有し、被検査体の透過X線を二次元検出器により撮像し、デジタル化された各角度位相毎の複数の画像データ等として処理し、これら各画像データより内部構造データを再構成することによって被検査体内部の検査及び観察等を行い易くする。ただし、このときに撮像される投影像の解像度は、二次元検出器の解像度そのものである。
解像度の向上を目的としたものとして例えば特許文献1に記載のようなものがあるが、X線を用いて被検査体の内部構造を検査するX線断層撮像装置とは異なるものである。
従来のX線断層撮像装置においては、撮像する投影像の解像度が二次元検出器によって決まってしまうので、より高精細な投影像を取得するためには、投影像を拡大するか、二次元検出器を大きくするか、もしくは二次元検出器の一画素の大きさを小さくするしかなかった。しかしながら、それぞれの方法には以下のような問題がある。
投影像を拡大する方法では、二次元次元検出器の大きさに限りがあるため、拡大してしまうと投影像が検出面からはみ出してしまうなど取得できる投影像の範囲が限定されてしまい、広範囲に検査したい場合などに問題がある。
また、二次元検出器を大きくする方法では、X線断層撮像装置自体が大きくなってしまうし、大きな検出器を作るには技術的に非常に困難であり、手間や開発費などもかかってしまうという問題がある。
さらに、二次元検出器の一画素の大きさを小さくする方法では、一画素当たりに照射されるX線の量が少なくなってしまうため、X線の変化量の検出が非常に困難になる。
また、二次元検出器を大きくする方法では、X線断層撮像装置自体が大きくなってしまうし、大きな検出器を作るには技術的に非常に困難であり、手間や開発費などもかかってしまうという問題がある。
さらに、二次元検出器の一画素の大きさを小さくする方法では、一画素当たりに照射されるX線の量が少なくなってしまうため、X線の変化量の検出が非常に困難になる。
斯かる点に鑑み、本発明は、X線二次元検出器はそのままで、拡大率も変えず、例えば従来の4倍の解像度の投影像等、高解像度の投影像を取得できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、X線を被検査体に照射して透過X線を二次元検出手段を用い撮像し、各角度変位毎に撮像したこの被検査体の投影像より被検査体の内部構造データを再構成する際、被検査体にX線を照射し通常位置の二次元検出手段により第1投影像を撮像し、この二次元検出手段を通常位置から上下左右方向に1/2画素分移動後にこの被検査体の第2投影像を撮像し、各角度変位毎に撮像されたこの第1及び第2投影像をそれぞれ所定の解像度を持つ第1及び第2拡大投影像に変換し、各角度変位毎にこの第1及び第2拡大投影像を合成して合成拡大投影像を作成し、各角度変位毎の合成拡大投影像よりこの被検査体の内部構造データを再構成することを特徴とする。
斯かる本発明によれば、被検査体の投影像を撮像する際、通常位置で撮像した後に、二次元検出手段を上下左右に1/2画素ずらして再度撮像し、この2つの投影像を幾何学変換後に合成させることにより、通常通りに撮像した投影像と比較して高解像度例えば4倍の解像度の投影像を取得することができる。これにより、4倍の解像度の被検査体内部構造データを得ることができる。
斯かる本発明によれば、高解像度の例えば4倍の解像度の投影像を取得することができる。これにより、従来の4倍の解像度の被検査体内部構造データを得ることができる。したがって、X線感度を落とさず、内部構造データの解像度を上げることができる効果が得られる。
以下、図1〜図7を参照して、本発明の一実施の形態の例について説明する。
図1は工業用、例えば半導体素子等微小被検査体の内部構造を検査する非破壊検査等の用途に使用されるX線断層撮像装置の例の概略図であり、Aは上面図、Bは側面図である。
図中、1は例えばコーンビームのX線を発生して被検査体7全体に照射する公知のX線源(X線発生装置)であり、X線源のX線管1から照射されるX線により被検査体7の投影像の撮像を行い、この被検査体7の透過X線を、二次元検出手段としてのX線二次元検出器2で検出し被検査体7の投影像を得る。
X線管1から照射されるX線は、例えば焦点サイズ1μm以下の極小のX線焦点を形成するよう構成されている。X線断層撮像装置の分解能はX線の焦点サイズで決まるため、この数値は小さいほうがより微少サイズの損傷等を観察でき好ましい。
X線二次元検出器2は、例えば、フラットパネルディテクタ(Flat Panel Detector:FPD)より構成され、X線の焦点からX線二次元検出器2の受光面に下ろした垂線がX線二次元検出器2の中心に照射されるよう、後述のXY軸駆動機構(XYテーブルともいう)14により、X線二次元検出器2を左右(X軸方向)及び上下(Y軸方向)への動きを調節することができる。
図2に、本例のX線二次元検出器の正面図及び側面図を示す。
X線二次元検出器2は直交する2軸のXY軸駆動機構14により支持されている。XY軸駆動機構14は直交する2つのボールネジ(図示せず)及びモータ(パルスモータ又はサーボモータ)14a,14bにより構成され、それぞれの軸に同軸上に直結された例えば最小ピッチ1μmの位置決め精度を持つパルスモータにより、X線二次元検出器一画素の半分の距離を移動させるなど、X線二次元検出器2を左右上下方向に移動させることができる。2aはX線受光面である。
X線二次元検出器2は直交する2軸のXY軸駆動機構14により支持されている。XY軸駆動機構14は直交する2つのボールネジ(図示せず)及びモータ(パルスモータ又はサーボモータ)14a,14bにより構成され、それぞれの軸に同軸上に直結された例えば最小ピッチ1μmの位置決め精度を持つパルスモータにより、X線二次元検出器一画素の半分の距離を移動させるなど、X線二次元検出器2を左右上下方向に移動させることができる。2aはX線受光面である。
このFPDについては、一例として特開平6−342098号広報に具体的に開示されている。被写体を透過したX線を光導電層で吸収してX線強度に応じた電荷を発生させ、その電荷量を画素毎に検知する如くするものである。他の方式のFPDの例としては、特開平9−90048号広報に開示されているように、X線を増感紙等の蛍光体層に吸収させて蛍光を発生させ、その蛍光の強度を光電変換素子で検知するものがある。蛍光の検知手段としては他に、CCDやC−MOSセンサを用いる方法などがある。
特に上述の特開平6−342098号広報に開示された方式のFPDでは、X線量を画素毎の電荷量に直接変換するため、FPDでの鮮鋭性の劣化が少なく、鮮鋭性に優れた画像が得られる。このように、本例のX線二次元検出器2は、X線を検出し何等かの手段で画素毎に処理して画像信号を得られるものであればよい。
3は被検査体7を載置する回転基台と、この回転基台を回転させるためのサーボモータ及び後述する軸受け等より構成される回転基台部全体(以後、回転基台という)である。この回転基台3を回転基台3の回転する回転軸と平行方向、即ち図1Bに示すように、Y´軸方向に移動させるためのY´軸駆動機構3aを備えてなる。被検査体7は回転基台上の保持冶具8にて保持、固定されるようになっている。
この回転基台3は、後述する空気軸受けによって支持されており、この空気軸受けに同軸上に直結された図示しない0.2分以下の角度位置決め精度を持つサーボモータ及び回転位相検出手段により、之等サーボモータ及び回転位相検出手段の分解能に応じた各角度変位において、再構成に必要な上記投影データの取り込み期間に同期して静止される。
4は被検査体回転基台の軸受けである。軸受け4の回転軸はX線管1の焦点からX線二次元検出器2の受光面中心付近へ降ろした垂線と直交している。本例ではこの軸受け4は回転基台3を微少角度変位制御できる空気軸受けよりなるが、これに限るものではなく、回転基台3を支持し滑らかに回転して微少角度変位制御できるものであればよい。
5はX線管1を搭載し、軸受け4の回転軸と直交する平面上を移動するX´Zテーブルである。被検査体7の旋回半径を適宜X´Zテーブル5にフィードバックし、必要に応じ被検査体7とX´Zテーブル5を極接近させた状態で投影データを取得することができる。拡大率を支配する1番上位の要素はX線焦点と回転基台3に保持された被検査体7との相互間距離であり、X´Zテーブルを制御してX線管1を移動させ、拡大率を大きくするほどより微細な部位の内部構造を解析することが可能となる。
10は以上述べたX線断層像撮象装置を構成する全ての装置、部材等を載置し、照射位置に誤差が生じないよう振動を除去する除振台である。そして、11はX線断層撮像装置からX線が外部に漏れないよう全体を覆う、鉛等よりなるシールドカバーである。
図3は本例のX線断層撮像装置のブロック構成図である。
まず、X線源を構成するX線管1より回転基台3に載置された被検査体7に対してX線が照射される。このとき照射されるX線の強度、焦点サイズ等は、X線制御手段であるX線制御部20を通じて制御操作手段である制御操作卓22により制御される。
まず、X線源を構成するX線管1より回転基台3に載置された被検査体7に対してX線が照射される。このとき照射されるX線の強度、焦点サイズ等は、X線制御手段であるX線制御部20を通じて制御操作手段である制御操作卓22により制御される。
回転基台3の位置、回転角度ピッチ、初期回転角等は回転基台3並びにX線源1を載置したX´Zステージ5の動きを制御する機構制御手段である機構制御部21を通じて、制御操作卓22により制御される。回転基台3に載置された被検査体7は制御操作卓22からの指示によって指定された角度回転され、X線二次元検出器2により投影像が撮像される。
同様に、X線二次元検出器2の位置及び回転角等もX線二次元検出器2を支持するXY軸駆動機構14の動きを制御する機構制御手段の機構制御部26を通じて、制御操作卓22により制御される。
制御操作卓22は、キーボードやマウス等の入力手段、機器動作状態や入力値等表示する表示手段とを有するGUI(Graphical User Interface)(図示せず)、図示しないROM等に格納されたプログラムに従い所定の制御や情報の処理等を行うプロセッサ等の制御手段から構成されるものであればよく、X線管1よりのX線強度等の情報を制御操作卓22に取り込み表示手段に表示したり、回転基台3や二次元検出器2に対して被検査体7の適切な位置出しの指令を出力したり、上述プログラムに従い撮像時の回転基台3の回転制御などを行うことができる。
被検査体7を透過したX線はX線二次元検出器2で検出され、検出されたX線の情報である投影像を投影像記憶手段としての投影像記憶部23に供給し、例えばデジタル化された投影データとして大容量の磁気記録装置等からなる投影像記憶部23に、撮像時の回転角度や初期回転角、X線強度等の情報と対応して保存される。投影像記憶部23に記憶された投影データは、これと接続された再構成手段としての再構成計算用計算機24に供給される。
この投影像記憶手段23は被検査体7の内部構造データを再構成計算するのに必要となるデータを記録できる記録容量を有するものであればこれに限るものではなく、光ディスクや半導体メモリ等のリムーバブルな記録媒体など、さまざまなものが適用できる。
再構成計算用計算機24では、被検査体を検査するための所定のプログラムに従い、投影像記憶部23から入力された各角度位相毎に撮像された投影データをもとに、後述する例えば4倍の解像度を持つ拡大投影像に変換し、各角度位相毎に撮像されている2つの拡大投影像を合成して合成投影像を作成し、360°分の合成投影像から内部構造データを再構成計算する。
再構成された内部構造データは、投影像記憶部23に記憶されるとともに、図示しない表示メモリを介して表示手段である再構成結果表示装置25に入力され、例えばCRTモニタ等に表示される。この再構成計算用計算機24は、入力される投影データを収集して上述プログラムに従い所定の演算を行い内部構造データを再構成できる演算処理能力があればよく、制御操作卓22の制御手段と共用でもよい。また、再構成結果表示装置25の表示手段は制御操作卓22の表示手段と共用であってもよい。
以上のような構成により、X線焦点から二次元検出器2の受光面2aに下ろした垂線に直交する回転軸(回転基台3の回転軸)を中心として回転させ、得られる被検査体7の各角度位相毎の投影データから内部構造データを再構成して再構成結果表示装置25に表示され、例えば微小な電子部品素子等の内部のひび割れや断線などの欠陥の有無など、被検査体の内部微細構造を視覚的に確認することができる。
次に、上述のX線断層撮像装置を用いたコンピュータ断層撮像方法(以下、X線断層撮像方法という。)について、図4〜図7を参照して説明する。
図4は、本例のX線断層撮像方法の説明に供するフローチャートである。
まず、被検査体7を載置する回転基台3の任意の撮像開始位置を初期角度位相0°位置とする(ステップS1)。X線管1のX´Zテーブル5やX線二次元検出器2を支持するXYテーブル14等を制御して、拡大率や投影像の撮像位置などを調整した後、上述の初期角度位相0°位置にてX線管1から被検査体7にX線を照射する。本例は以下に述べるように、同一の角度変位において被検査体7の投影像の撮像を2回行い、2つの投影像を取得する。
まず、被検査体7を載置する回転基台3の任意の撮像開始位置を初期角度位相0°位置とする(ステップS1)。X線管1のX´Zテーブル5やX線二次元検出器2を支持するXYテーブル14等を制御して、拡大率や投影像の撮像位置などを調整した後、上述の初期角度位相0°位置にてX線管1から被検査体7にX線を照射する。本例は以下に述べるように、同一の角度変位において被検査体7の投影像の撮像を2回行い、2つの投影像を取得する。
まず一つ目は通常どおり撮像し、このときの投影像31を第1投影像とする(ステップS2)。二つ目の投影像を撮像の際は、最初に撮像した投影像31に対して二次元検出器2を支持するXYテーブル14を制御して二次元検出器2の一画素の半分の距離だけ二次元検出器2を左右(X軸方向)及び上下(Y軸方向)に移動させる(ステップS3)。そして、二次元検出器2を投影像31を撮像した位置から半画素ずらした位置で、初期角度位相0°における二つ目の投影像32を撮像する(ステップS4)。図5に、このときの2つの投影像31及び32の位置関係を示す。2回目の撮像が終了後、二次元検出器2を半画素分ずらす前の元の位置に戻しておく(ステップS5)。
上述の撮像工程を、回転基台3に載置された被検査体7を回転させながら所定角度変位毎に行って360°分撮像し(ステップS6)、各角度変位毎に撮像した二枚ずつの投影データを投影像記憶部23に保存する。例えば、回転基台3の回転角度1°毎に被検査体7の撮像を行った場合は、360°分の撮像完了後には、720枚(360回*2枚)の投影像が撮像されることになる。
360度分撮像した投影像を投影像記憶部23に投影データとして記憶する。全ての投影像を撮像した後、各角度毎に2つ撮像された投影データをソフトウエア等を用いて合成する。この2つの投影像を合成する方法の一例として、後述の図6に示すように、通常位置及び半画素ずらした位置で撮像されたそれぞれの投影像を例えば共一次内挿法を用いて4倍の画素数の投影像を作り出し、次にこの2つの4倍の画素数の画像を一画素ずらした状態で、重なった部分の平均値を求め一枚の画像にする方法などがある。なお、共一次内挿法に代えて、最近隣内挿法や3次畳み込み内挿法を用いることもできる。
図6を参照して本例の4倍の画素数の画像作成について説明する。図中、元の画面とあるのは、図5に記載した投影像31の一部2*2の画素33,34,35,36を抽出して表現したものである。投影像31の画素33〜36で検出された画素値をそれぞれA〜Dとする。共一次内挿法により、図6Bのように、画素(1)〜(12)が内挿された4倍の画素数を持つ大きさ4*4の投影像41とすることができる。
図6Bに示す拡大投影像41の画素(1)〜(12)の各々の画素値は、一例として以下のような計算式で求める。再構成計算用計算機24にて、画素(1)〜(12)がそれぞれ画素値A〜Dであるいずれの画素に近いか、及びその距離を考慮して再構成計算用計算機24にて算出する。画素(1)は、
(1)=A+1/(1+2)*(B−A)=(1*B+2*A)/(1+2)
となる。
同様にして、
(2)=(2*B+1*A)/(1+2)
(3)=(1*C+2*A)/(1+2)
(4)=(1*D+2*A)/(1+2)
(5)=(1*C+2*B)/(1+2)
(6)=(1*D+2*B)/(1+2)
(7)=(2*C+1*A)/(1+2)
(8)=(2*C+1*B)/(1+2)
(9)=(2*D+1*A)/(1+2)
(10)=(2*D+1*B)/(1+2)
(11)=(1*D+2*C)/(1+2)
(12)=(1*C+2*D)/(1+2)
と求められる。
(1)=A+1/(1+2)*(B−A)=(1*B+2*A)/(1+2)
となる。
同様にして、
(2)=(2*B+1*A)/(1+2)
(3)=(1*C+2*A)/(1+2)
(4)=(1*D+2*A)/(1+2)
(5)=(1*C+2*B)/(1+2)
(6)=(1*D+2*B)/(1+2)
(7)=(2*C+1*A)/(1+2)
(8)=(2*C+1*B)/(1+2)
(9)=(2*D+1*A)/(1+2)
(10)=(2*D+1*B)/(1+2)
(11)=(1*D+2*C)/(1+2)
(12)=(1*C+2*D)/(1+2)
と求められる。
上述と同様に、1/2画素ずらして撮像した投影像32についても各画素の画素値を求める。そして、上述の幾何学変換及び各画素値の算出を、通常位置で各角度位相毎に撮像した投影像360枚全てについて行い拡大投影像を得る。また、1/2画素ずらしにより撮像した投影像についても、各角度変位毎の投影像360枚全てについて幾何学変換して各画素値を算出し拡大投影像を得る(ステップS7)。
次いで、同じ角度位相毎に上述のようにして求めた4倍画素数の拡大投影像の合成拡大投影像を生成する(ステップS8)。図7は合成拡大投影像の生成の説明に供する図であり、Aは第1の投影像より生成した拡大投影像41及び第2の投影像より生成した拡大投影像42、Bは各拡大投影像を合成した合成拡大投影像を表す。
本例では、通常位置で撮像した投影像の4倍の画素数の拡大投影像41及び1/2画素ずらし位置で撮像した投影像の4倍の画素数の拡大投影像42を一画素ずらした状態で重ね合わせ、重なった部分における画素値の平均値を求め一枚の画像にする。例えば、図7の例でいえば、それぞれ4*4の大きさの拡大投影像41及び42の左右上下一画素ずつずらして重なった3*3の部分の投影像47のそれぞれの画素値の平均値を求め、この重なった3*3の投影像47を含む4*4の拡大投影像41をこの角度位相における合成拡大投影像とするなどである。この合成拡大投影像を後の内部構造データを再構成する際のこの角度位相における画像データとする。
実際の二次元検出器の画素数は、例えば、
例1)縦1920画素×横1536画素=2949120画素(約295万画素)
例2)縦2304画素×横3200画素=7372800画素(約737万画素)
などのように大きい値であるので、一画素ずらしにより重なった画素のみを抽出して合成拡大投影像としてもよい。
例1)縦1920画素×横1536画素=2949120画素(約295万画素)
例2)縦2304画素×横3200画素=7372800画素(約737万画素)
などのように大きい値であるので、一画素ずらしにより重なった画素のみを抽出して合成拡大投影像としてもよい。
上述のようにして、被検査体7の1回転360°分における各角度位相毎の合成拡大投影像360枚を生成し、この合成拡大投影像をもとに再構成計算用計算機24により被検査体7の内部構造データを再構成計算し、算出された内部構造データを再構成結果表示装置25に表示する。
以上述べたように、本例は、被検査体7の所定角度変位毎の投影像を撮像し1回転分の投影像を取得するのに、まず、通常の位置で投影像を撮像し、次にX線二次元検出器2を検出器の一画素の半分の量左右方向及び上下方向にXYテーブル14により移動させ、再度投影像を撮像する。これら2つの投影像からそれぞれ共一次内挿法等により幾何学変換し4倍の画素数を持つ拡大投影像を算出し、これら2つの拡大投影像を合成してその角度位相における合成拡大投影像を生成する。そして、各角度位相毎に撮像した360°分全ての投影像について各角度位相における合成拡大投影像を生成し、これらの合成拡大投影像より内部構造データを再構成する。
このように構成したことにより、投影像の高解像度化を図ることができる。例えば、本例では同じ二次元検出器を使用して同じ拡大率での撮像を行うなどして従来通りの撮像を行ったとしても、単純にほぼ4倍の解像度の投影像が得られる。これにより、従来の4倍の解像度の被検査体の内部構造データの再構成処理を行うことができる。
また、本例によれば、画像の解像度が例えば4倍になることにより、X線二次元検出器2と被検査体7の距離を近づけることが可能になる。言い換えれば、今までの解像度を維持した状態で、X線二次元検出器2とX線管1の距離を短くすることにより、X線の受光量を増やす効果がある。これは、X線管1から放出されるX線が、放射状であるために受光面の中心から遠ざかるところでは照射X線が弱いが、逆にX線管1にX線二次元検出器2を近づけるほどX線量を多く入射し易くなるためである。したがって、例えば比較的X線の透過しにくい被検査体であってもX線二次元検出器2を近づけることで、今までの解像度を維持したまま投影像を撮像することが実現可能となる。
尚、上述実施の形態の例において、X線管1及びX線二次元検出器2を固定し、回転基台3に載置した被検査体7を回転させることにより、被検査体360°分の投影像を撮像する場合について述べたが、X線源とこのX線源に対向する位置に設置されるX線検出器とを被検査体の周りに回転させてX線投影像を撮像し内部構造を検査するようにしたX線断層撮像装置にも適用することができる。
また、本発明は上述した実施の形態の例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を取り得ることは勿論である。
1…X線管、2…X線二次元検出器、2a…受光面、3…回転基台、3a…Y´軸駆動機構、4…軸受け、5…X´Zテーブル、7…被検査体、8…保持冶具、10…除振台、11…シールドカバー、14…X線二次元検出器XY軸駆動機構(XYテーブル)、14a…X軸駆動モータ、14b…Y軸駆動モータ、20…X線制御部、21,26…機構制御部、22…制御操作卓、23…投影像記憶部、24…再構成計算用計算機、25…再構成結果表示装置
Claims (6)
- X線を被検査体に照射して透過X線を二次元検出手段を用い撮像し、各角度変位毎に撮像した前記被検査体の投影像より内部構造データを再構成するX線断層撮像方法であって、
被検査体にX線を照射し通常位置の二次元検出手段により第1投影像を撮像するステップと、
前記二次元検出手段を前記通常位置から上下左右方向に1/2画素分移動後に前記被検査体の第2投影像を撮像するステップと、
各角度変位毎に撮像された前記第1及び第2投影像をそれぞれ所定の解像度を持つ第1及び第2拡大投影像に変換するステップと、
各角度変位毎に前記第1及び第2拡大投影像を合成して合成投影像を作成するステップと、
前記各角度変位毎の合成投影像より前記被検査体の内部構造データを再構成するステップと、
を有することを特徴とするX線断層撮像方法。 - 請求項1記載のX線断層撮像方法において、
前記第1及び第2投影像をそれぞれ前記拡大投影像に変換する方法として、最近隣内挿法、共一次内挿法又は3次畳み込み内挿法のいずれかを用いる
ことを特徴とするX線断層撮像方法。 - X線源からのX線を被検査体に照射して透過X線を二次元検出手段を用い撮像し、各角度変位毎に撮像した前記被検査体の投影像より内部構造データを再構成するX線断層撮像装置であって、
通常位置の二次元検出手段により撮像した第1投影像、及び前記通常位置から1/2画素分移動した二次元検出手段により撮像した第2投影像をそれぞれ各角度変位毎に記憶する投影像記憶手段と
前記投影像記憶手段に記憶された各角度変位毎の第1及び第2投影像をそれぞれ所定の解像度を持つ第1及び第2拡大投影像に変換し、各角度変位毎に前記第1及び第2拡大投影像を合成して合成拡大投影像を作成し、内部構造データを再構成する再構成手段と
を有することを特徴とするX線断層撮像装置。 - 請求項3記載のX線断層撮像装置において、
前記X線源と前記二次元検出手段との間に配置され前記被検査体を載置して所定角度変位で回転する回転基台部
を有することを特徴とするX線断層撮像装置。 - 請求項3又は4記載のX線断層撮像装置において、
前記二次元検出手段は、該二次元検出手段の1/2画素分の距離を移動させることができる位置決め精度を持つXY軸駆動機構により支持されている
ことを特徴とするX線断層撮像装置。 - 請求項3又は4記載のX線断層撮像装置において、
前記第1及び第2投影像からそれぞれ拡大投影像への変換に際し、最近隣内挿法、共一次内挿法又は3次畳み込み内挿法のいずれかを用い行う
ことを特徴とするX線断層撮像装置。
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