JP2005133559A - エンジン冷却水バイパス制御装置 - Google Patents

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JP2005133559A JP2003367253A JP2003367253A JP2005133559A JP 2005133559 A JP2005133559 A JP 2005133559A JP 2003367253 A JP2003367253 A JP 2003367253A JP 2003367253 A JP2003367253 A JP 2003367253A JP 2005133559 A JP2005133559 A JP 2005133559A
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Abstract

【課題】 エンジン冷却水バイパス制御装置において、エンジンの発熱量に基づいてエンジン冷却水通路を流れる冷却水の流量を制御して、エンジンの過冷却を減少させることを課題とする。
【解決手段】 本発明は、サーモスタット17の出口19とエンジン冷却水の入口12との間にウォータポンプ25が配設され、ウォータポンプ25の吐出口27とウォータポンプ25の吸込口26とがウォータポンプバイパス通路33によって連結されている。ウォータポンプバイパス通路33中に流量制御弁35が配設され、流量制御弁35がエンジン発熱量に応じて制御され、エンジンの過冷却が減少される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ラジエータ、ウォータポンプ、サーモスタットを用いたエンジン冷却水バイパス制御装置に関する。
図4に示された従来のエンジン冷却水バイパス制御装置では、エンジン10の冷却水通路の出口11とラジエータ13の入口14とがインレットパイプ16により連結され、ラジエータ13の出口15とサーモスタット17の冷却水入口18とが第1アウトレットパイプ21により連結されている。サーモスタット17の出口19とウォータポンプ25の吸込口26とが第2アウトレットパイプ22により連結され、ウォータポンプ25の吐出口27とエンジン冷却水通路の入口12とが第3アウトレットパイプ23により連結されている。エンジン冷却水通路の出口11とサーモスタット17の温水入口20とが第1バイパス通路31によって連結され、エンジン冷却水通路の出口11とウォータポンプ25の吸込口26とが第2バイパス通路32によって連結され、第2バイパス通路32中にヒータコア28が配設されている。図4のエンジン冷却水バイパス制御装置と同様の技術が特許文献1に示されている。
特開昭64−45917号公報 図4のエンジン冷却水バイパス制御装置の作動は次のとおりである。エンジン始動直後のエンジンの冷態時には、ヒータコア28が加熱され、サーモスタット17は温水入口20と出口19とが連通する状態になっているので、冷却水がエンジン10の冷却水通路の出口11から第1バイパス通路31を通り、サーモスタット17の温水入口20と出口19とを通り、第2アウトレットパイプ22を通ってウォータポンプ25の吸込口26から吸い込まれ、ウォータポンプ25から吐出される冷却水は吐出口27から第3アウトレットパイプ23を通り、入口12からエンジン10へ流入する。そして、同時にエンジンの冷態時には、冷却水がエンジン10の冷却水通路の出口11から第2バイパス通路32を通り、ヒータコア28で温められてウォータポンプ25に吸い込まれ、エンジン10の入口12からエンジン10に流入する。
エンジン10の暖態時には、ヒータコア28は加熱されず、サーモスタット17は冷却水入口18と出口19とが連通する状態になっているので、冷却水がエンジン10の冷却水通路の出口11からインレットパイプ16、入口14を通ってラジエータ13に流入され、ラジエータ13で冷却された冷却水は、出口15、第1アウトレットパイプ21を通り、サーモスタット17の冷却水入口18と出口19とを通り、第2アウトレットパイプ22を通ってウォータポンプ25の吸込口26から吸い込まれ、ウォータポンプ25から吐出される冷却水は吐出口27から第3アウトレットパイプ23を通り、入口12からエンジン10へ流入する。
図4のエンジン冷却水バイパス制御装置では、サーモスタット17内の温度検出装置によってサーモスタット17を通過する冷却水の温度が検出され、その検出結果に応じて第1バイパス通路31を通過させて暖機運転をさせたり、ラジエータ13を通過させてエンジン10を冷却させたりしている。しかし、成層燃焼、均質燃焼、ストイキA/F燃焼、出力A/F燃焼などの燃焼モードによって、エンジン発熱量が異なるので、エンジン発熱量に応じた冷却水量の制御を行なっていない図4の装置では、エンジンの過冷却によるピストンフリクションの増加、出力低下、排ガス及び燃費の悪化が生ずる。
本発明は、エンジン冷却水バイパス制御装置において、エンジンの発熱量に基づいてエンジン冷却水通路を流れる冷却水の流量を制御して、エンジンの過冷却を減少させ、これによってピストンフリクションの増加を防ぎ、性能を向上させることを課題とする。
本発明は、前記課題を達成するために、エンジン冷却水通路の出口とラジエータの入口とがインレットパイプにより連結され、ラジエータの出口とサーモスタットの冷却水入口とが第1アウトレットパイプにより連結され、サーモスタットの出口とウォータポンプの吸込口とが第2アウトレットパイプにより連結され、ウォータポンプの吐出口とエンジン冷却水通路の入口とが第3アウトレットパイプにより連結され、エンジン冷却水通路の出口とサーモスタットの温水入口とが第1バイパス通路によって連結されたエンジン冷却水バイパス制御装置において、
ウォータポンプの吐出口とウォータポンプの吸込口とがウォータポンプバイパス通路によって連結され、ウォータポンプバイパス通路中に流量制御弁が配設され、流量制御弁がエンジン発熱量に応じて制御され、エンジンの過冷却が減少されることを第1構成とする。
本発明は、第1構成において、〔エンジン回転数×吸入空気量〕ごとにA/Fとエンジン冷却損失熱量との関係を示す第1マップが作成され、第1マップを用いてウォータバイパス通路によってバイパスすべきエンジン冷却損失熱量Bが算出され、また各エンジン回転数に対するエンジン冷却損失熱量Bと流量制御弁のバルブ開度との関係を示す第2マップが作成され、第2マップを用いて流量制御弁のバルブ開度が算出されることを第2構成とする。
本発明は、第1構成及び第2構成において、エンジン出口水温が冷却水の低温ガード値より高くかつ高温ガード値よりも低いか否かについての判定を行なう第1ステップ、及びエンジン出口水温が冷却水の低温ガード値より低いか否かの判定を行なう第2ステップがあり、第1ステップでYESと判断されたときは流量制御弁がエンジン発熱量に応じて制御され、第1ステップでNOと判断されたときは第2ステップに進み、第2ステップでYESと判断されたときは流量制御弁を全開し、第2ステップでNOと判断されたときは流量制御弁を全閉することを第3構成とする。
本発明においては、ウォータポンプの吐出口とウォータポンプの吸込口とがウォータポンプバイパス通路によって連結され、ウォータポンプバイパス通路中に流量制御弁が配設され、流量制御弁がエンジン発熱量に応じて制御され、エンジンの過冷却が減少され、エンジンの過冷却の減少によってピストンフリクションの増加を防ぐことで、出力を向上させ、排ガスが低減し、燃費を向上させることができる。
本発明は、エンジン冷却水バイパス制御装置において、エンジンの過冷却を減少させるため、ウォータポンプの吐出口とウォータポンプの吸込口とをウォータポンプバイパス通路によって連結し、ウォータポンプバイパス通路中に流量制御弁を配設し、流量制御弁をエンジン発熱量に応じて制御する。エンジンの過冷却を減少させ、これによってピストンフリクションの増加を防ぎ、性能を向上させるという課題を、エンジンの発熱量に基づいてエンジン冷却水通路を流れる冷却水の流量を制御するという手段で達成した。
図1〜3は、本発明のエンジン冷却水バイパス制御装置の実施例1を示す。図1において、図4と同一の部材には同一の符号を付し、同一部材の説明は原則として省略する。図1において、ウォータポンプ25の吐出口27とウォータポンプ25の吸込口26とがウォータポンプバイパス通路33によって連結され、ウォータポンプバイパス通路33中に電磁式の流量制御弁35が配設され、流量制御弁35の流量がECU(Electronic Control Unit )の制御出力信号によって制御される。ECUの入力信号には、エンジン出口水温センサー36の出力Twout 、吸入空気量検出装置37の出力、及び不図示の検出装置からのエンジン回転数・吸気温度及び点火時期、燃料カット有無などの信号が入力される。
図2のフローチャートに従って、本発明のエンジン冷却水バイパス制御装置の実施例1の制御について説明する。プログラムがスタートすると、ステップS1で冷却水のエンジン出口水温Twout が入力され、ステップS2でエンジン出口水温Twout が冷却水の低温ガード値(水温の下限値)Twlog より高くかつ高温ガード値(水温の上限値)Twupg よりも低いか否かについての判定が行なわれる。ステップS2でYESと判断されたとき、すなわち暖機後のエンジン出口水温Twout が、冷却水の低温ガード値Twlog より高くかつ高温ガード値Twupg よりも低いと判断されたときは、エンジンの条件によりウォータポンプバイパス通路33中の流量制御弁35の流量を制御することとなる。
すなわち、ステップS2でYESと判断されたときは、ステップS3でエンジン回転数を入力し、次いでステップS4で吸入空気量を入力し、続いてステップS5で吸気温度を入力し、ステップ6でA/F(空燃比)を入力する。(ステップ6で成層燃焼,均質燃焼、ストイキA/F燃焼、出力A/F燃焼の内のいずれかという燃焼モードを入力することもある。)次にステップS7で点火時期を入力し、続いてステップS8で燃料カットの有無を入力する。
図3(a) に1000rpm ×吸入空気量Aと例示するように、〔エンジン回転数×吸入空気量〕の条件毎に、横軸がA/Fで縦軸がエンジン冷却損失熱量の複数の第1マップを作成し、ステップS9でエンジン冷却損失熱量を第1マップを用いて算出する。図3(a) の第1マップに示すように、A/Fによりエンジン冷却損失熱量が変化し、出力A/F(A/Fが約12.5)で冷却損失が最大必要になり、A/Fが約14.5がストイキ(理論的に完全燃焼するときのA/F)である。A/Fが12.5からリーンになるにつれてエンジン冷却損失熱量が減少する。この第1マップのエンジン冷却損失熱量Bをウォータポンプバイパス通路33でバイパスさせることにより、無駄なエンジン冷却損失熱量を減少させ、過冷却を減少させ、ピストンフリクションの低減と燃費の向上を実現させる。なお、エンジン発熱量とエンジン冷却損失熱量とは、次の関係にある。
エンジン発熱量=正味出力+排熱損失熱量+冷却損失熱量+摩擦損失
図3(b) に1000rpm ×吸入空気量Aと例示するように、〔エンジン回転数×吸入空気量〕の条件ごとに、横軸が点火時期で縦軸がエンジン冷却損失熱量の補正マップを作成し、ステップS9で、エンジン冷却損失熱量を算出した後に、図3(b) の補正マップを用いて点火時期による補正を行なう。基本点火時期(ベース)から遅角する場合、エンジン冷却損失熱量を補正により減少させる。また、ステップS9で、エンジン冷却損失熱量を算出した後に、燃料カット有の場合はエンジン冷却損失熱量を補正して0とする。
ステップS9でエンジン冷却損失熱量の算出を行い、そのエンジン冷却損失熱量を点火時期と燃料カットによる補正を行なった後に、ステップS10で流量制御弁35の開度の算出を行なう。図3(c) に示すように、各エンジン回転数に対し、横軸が流量制御弁35のバルブ開度(又はデューディ比)で、縦軸がウォータポンプバイパス通路でバイパスすべきエンジン冷却損失熱量Bの第2マップを作成する。ステップS10で図3(c) の第2マップを用い、エンジン回転数とステップS9で算出されたエンジン冷却損失熱量Bとから流量制御弁35のバルブ開度を算出し、ステップS11で流量制御弁35を駆動し、ステップS1に戻す。
ステップS2でNOと判断されたとき、すなわちエンジン出口水温Twout が冷却水の低温ガード値Twlog より低いか又は高温ガード値Twupg よりも高いときは、ステップS12に進む。ステップS12でエンジン出口水温Twout が冷却水の低温ガード値Twlog よりも低いか否かについて判定が行なわれる。ステップS12でYESと判断されたとき、すなわちエンジン出口水温Twout が冷却水の低温ガード値Twlog よりも低いときは、ステップS13で流量制御弁35を全開とし、ステップS1に戻す。流量制御弁35を全開としたとき、ウォータポンプ25の吐出量の略全量がウォータポンプバイパス通路33を通って、ウォータポンプ25の吸込口26から吸い込まれ、エンジン10の冷却水通路には冷却水が殆ど流れず、暖機運転が行なわれる。ステップS12でNOと判断されたとき、すなわちエンジン出口水温Twout が冷却水の低温ガード値Twlog よりも高く、従って高温ガード値Twupg よりも高いときは、ステップS14で流量制御弁35を全閉とし、ステップS1に戻す。流量制御弁35を全閉としたとき、ウォータポンプバイパス通路33を流れる冷却水は存在せず、ウォータポンプ25の全吐出量がエンジン10の冷却水通路に流れ、エンジンの冷却が促進される。
エンジン冷却水バイパス制御装置において、ウォータポンプの吐出口とウォータポンプの吸込口とがウォータポンプバイパス通路によって連結され、ウォータポンプバイパス通路中に流量制御弁が配設され、流量制御弁がエンジン発熱量に応じて制御され、エンジンの過冷却が減少される。ジン冷却水バイパス制御装置を適用した車両は、エンジンの過冷却の減少によってピストンフリクションの増加を防ぎ、排ガスが低減し、出力、燃費及び性能が向上し、この車両の利用者及び社会に大きな利益をもたらす。
本発明のエンジン冷却水バイパス制御装置の実施例1の冷却水回路図である。 本発明の実施例1のフローチャート図である。 図3(a) はA/Fからエンジン冷却損失熱量を算出するための第1マップであり、図3(b) はエンジン冷却損失熱量を点火時期によって補正する補正マップであり、図3(c) はエンジン冷却損失熱量Bから流量制御弁のバルブ開度を算出するための第2マップである。 従来のエンジン冷却水バイパス制御装置の冷却水回路図である。
符号の説明
25 ウォータポンプ 26 吸込口
27 吐出口 33 ウォータポンプバイパス通路 35 流量制御弁

Claims (3)

  1. エンジン冷却水通路の出口とラジエータの入口とがインレットパイプにより連結され、ラジエータの出口とサーモスタットの冷却水入口とが第1アウトレットパイプにより連結され、サーモスタットの出口とウォータポンプの吸込口とが第2アウトレットパイプにより連結され、ウォータポンプの吐出口とエンジン冷却水通路の入口とが第3アウトレットパイプにより連結され、エンジン冷却水通路の出口とサーモスタットの温水入口とが第1バイパス通路によって連結されたエンジン冷却水バイパス制御装置において、
    ウォータポンプの吐出口とウォータポンプの吸込口とがウォータポンプバイパス通路によって連結され、ウォータポンプバイパス通路中に流量制御弁が配設され、流量制御弁がエンジン発熱量に応じて制御され、エンジンの過冷却が減少されることを特徴とするエンジン冷却水バイパス制御装置。
  2. 〔エンジン回転数×吸入空気量〕ごとにA/Fとエンジン冷却損失熱量との関係を示す第1マップが作成され、第1マップを用いてウォータバイパス通路によってバイパスすべきエンジン冷却損失熱量Bが算出され、また各エンジン回転数に対するエンジン冷却損失熱量Bと流量制御弁のバルブ開度との関係を示す第2マップが作成され、第2マップを用いて流量制御弁のバルブ開度が算出される請求項1のエンジン冷却水バイパス制御装置。
  3. エンジン出口水温が冷却水の低温ガード値より高くかつ高温ガード値よりも低いか否かについての判定を行なう第1ステップ、及びエンジン出口水温が冷却水の低温ガード値より低いか否かの判定を行なう第2ステップがあり、第1ステップでYESと判断されたときは流量制御弁がエンジン発熱量に応じて制御され、第1ステップでNOと判断されたときは第2ステップに進み、第2ステップでYESと判断されたときは流量制御弁を全開し、第2ステップでNOと判断されたときは流量制御弁を全閉する請求項1又は2のエンジン冷却水バイパス制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012047121A (ja) * 2010-08-27 2012-03-08 Mitsubishi Electric Corp 電動ウォータポンプの制御装置

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