JP2005133114A - 多孔質金属膜の製造方法およびセンサの製造方法 - Google Patents

多孔質金属膜の製造方法およびセンサの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 空孔率、空孔の大きさ、あるいは空孔の形状を容易に制御することができる多孔質金属膜の製造方法、およびそれを用いたセンサの製造方法を提供する。
【解決手段】 アクリル樹脂粉末などの有機物粉末を溶媒に分散したのち(ステップS101)、基板の上に塗布し、乾燥させて空孔形成膜を形成する(ステップS102)。次いで、金属粉末などの原料粉末を溶媒に分散したのち(ステップS103)、空孔形成膜に含浸させて前駆体膜を形成する(ステップS104)。続いて、前駆体膜を加熱して有機物粉末を熱分解させて除去すると共に、原料粉末を焼結する(ステップS105)。これにより有機物粉末の占めていた領域が空孔となる。特にアクリル樹脂粉末を用いれば、アクリル樹脂粉末の形状が保たれた状態で空孔が形成されると共に、熱分解後の残留物も少なくすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多孔質金属膜の製造方法、特に二酸化炭素センサ、水素センサ、あるいは酸化窒素センサなどの各種センサなどに用いて好適な多孔質金属膜の製造方法、およびそれを用いたセンサの製造方法に関する。
近年、センサなどの各種技術分野において多孔質金属膜が用いられている。多孔質金属膜としては、例えば、メッシュ状のものあるいは金属粉末を焼結させたものが知られている。このうち金属粉末を焼結して多孔質金属膜を形成する方法としては、例えば、金属粉末をエチレングリコールなどの有機溶媒に分散させて塗布し、焼結するものが一般的に知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、他にも、金属粉末とバインダーと活性剤とを混合したのち、加熱して発泡させる方法も知られている(例えば、特許文献2参照。)。更に、他にも、心材としてポリマー粒子を用い、その表面に金属膜を無電解めっきにより形成し、加熱して焼結すると共に心材を除去する方法も知られている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、これらの方法では、空孔率、空孔の大きさ、あるいは空孔の形状を均一に形成することが難しいという問題があった。また、例えば特許文献3に記載されている心材に金属めっきを施す方法では、操作が煩雑であり、しかも電極として用いる場合に要求される導電率などについて十分な特性を得ることができないという問題もあった。
なお、セラミックスでは、多孔質体の製造方法として、セラミックス原料粉末に澱粉あるいはセルロースなどの有機物粉末を分散させて空孔率などを制御する技術が知られている(例えば、特許文献4参照。)。また、セラミックス原料粉末にモノマー原料を混合したスラリーをゲル化して成形したのち、焼結させる方法も知られている(例えば、特許文献5参照。)更に、最近では、有機質球状体を用いる方法も提案されている(例えば、特許文献6あるいは非特許文献1参照。)。
特開平10−96604号公報 特開2003−155503号公報 特開平6−240304号公報 特開平5−97537号公報 特開2001−261463号公報 特開平5−17256号公報 兵頭(T.Hyodo)他,「第41回セラミックス基礎科学討論会講演要旨集」,日本セラミックス協会基礎科学部会,2003年,p.18−19
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、空孔率、空孔の大きさ、あるいは空孔の形状を容易に制御することができる多孔質金属膜の製造方法、およびそれを用いたセンサの製造方法を提供することにある。
本発明による多孔質金属膜の製造方法は、有機物粉末と、金属粉末または加熱により金属となる金属前駆体粉末からなる群のうちの少なくとも1種の原料粉末とを含む前駆体膜を形成する工程と、この前駆体膜を加熱して有機物粉末を除去し、原料粉末を焼結する工程とを含むものである。
そして、本発明によるセンサの製造方法は、有機物粉末と、金属粉末または加熱により金属となる金属前駆体粉末からなる群のうちの少なくとも1種の原料粉末とを含む前駆体膜を形成する工程と、この前駆体膜を加熱して有機物粉末を除去し、原料粉末を焼結することにより多孔質金属膜を形成する工程とを含むものである。
本発明による多孔質金属膜の製造方法、および、センサの製造方法では、有機物粉末と、金属粉末または加熱により金属となる金属前駆体粉末からなる群のうちの少なくとも1種の原料粉末とを含む前駆体膜を加熱し、原料粉末を焼結する。その際、有機物粉末が例えば熱分解により除去され、有機物粉末が占めていた領域が空孔となる。よって、有機物粉末により空孔率、空孔の大きさ、あるいは空孔の形状などが制御される。
なお、本発明では、球状の有機物粉末を用いることが好ましい。本発明において「球状の有機物粉末」というのは、真球状のもののみを意味するのではなく、略球状のものも含めて工業上で球状と判断されるものを意味している。また、有機物粉末の平均粒径は、原料粉末の平均粒径の10倍以上、10000倍以下の範囲内とすることが好ましく、前駆体膜は、有機物粉末を含む空孔形成膜を形成したのち、この空孔形成膜に原料粉末を含む原料溶液を含浸させて形成するようにしてもよく、有機物粉末と原料粉末とを含む混合溶液を塗布して形成するようにしてもよい。
更に、有機物粉末としては、熱により単量体単位に分解する樹脂粉末を用いることが好ましい。加えて、原料粉末は、有機物粉末の熱分解温度以上、原料粉末の融点以下の温度で焼結するようにすることが好ましく、また、この範囲内において、温度を低温から高温に変化させて加熱し焼結するようにすればより好ましい。
本発明による多孔質金属膜の製造方法によれば、有機物粉末と原料粉末とを含む前駆体膜を加熱するようにしたので、有機物粉末により空孔率、空孔の大きさ、あるいは空孔の形状などを容易に制御することができる。よって、本発明によるセンサの製造方法によれば、センサの特性を向上させることができる。
特に、本発明による多孔質金属膜の製造方法およびセンサの製造方法において、球状の有機物粉末を用いるようにすれば、前駆体膜における有機物粉末の充填密度を高くすることができるので、多孔質金属膜の空孔率を高くすることができると共に、比表面積を大きくすることができる。よって、センサの応答速度および回復速度を向上させることができる。
また、有機物粉末の平均粒径を、原料粉末の平均粒径の10倍以上、10000倍以下の範囲内とすれば、多孔質金属膜の空孔をより容易に制御することができ、空孔の均一性を向上させることができる。
更に、有機物粉末として、熱によりモノマー単位に分解する樹脂粉末を用いるようにすれば、有機物粉末を速やかに熱分解させて除去することができるので、有機物粉末の形状を保った状態で空孔を形成することができ、空孔を高い精度で制御することができる。また、残留物も少なくすることができる。
加えて、原料粉末を、有機物粉末の熱分解温度以上、原料粉末の融点以下の温度で焼結するようにすれば、原料粉末の表面のみを僅かに溶融させることができ、原料粉末の粒子同士を、粒子の形状を残した状態で結合させることができる。よって、空孔を高い精度で制御することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して、詳細に説明する。
図1および図2は本発明の一実施の形態に係る多孔質金属膜の製造方法を表すものである。
まず、有機物粉末を溶媒に分散し有機物粉末溶液を作製する(ステップS101)。有機物粉末には、架橋重合体よりなるもの、非架橋重合体よりなるもの、重合体以外よりなるもののいずれを用いてもよい。具体的には、例えば、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、各単量体と他の単量体との共重合体、あるいは各単量体よりなるものが挙げられる。
有機物粉末としては、中でも、熱により単量体単位に分解する樹脂粉末が好ましい。速やかに熱分解させて除去することができるので空孔の形状を高い精度で制御することができると共に、熱分解後の残留物も少ないからである。このような有機物粉末としてはアクリル樹脂粉末またはスチレン系樹脂粉末が挙げられ、特にはアクリル樹脂粉末が好ましい。アクリル樹脂粉末としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、あるいはアクリル酸ブチルなどのアクリル酸、メタクリル酸、あるいはこれらの誘導体の重合体、または共重合体よりなるものが挙げられる。スチレン系樹脂粉末としては、例えば、ポリスチレン、またはスチレンと他の単量体、例えばアクリロニトリル,ブタジエン,メタクリル酸メチルあるいは無水マレイン酸との共重合体が挙げられる。
また、有機物粉末としては、これらの単量体であるアクリル酸の誘導体あるいはメタクリル酸の誘導体よりなるものも好ましい。但し、重合体あるいは共重合体よりなるものの方が粒径および形状を精度よく調整することができるので好ましい。
有機物粉末の形状は、球状、針状、突起のあるもの、イイダコ状などどのようなものでもよいが、球状が好ましい。有機物粉末の充填密度を高くすることができるので、多孔質金属膜の空孔率を高く、比表面積を大きくすることができるからである。
有機物粉末の平均粒径は、後述する原料粉末の平均粒径の10倍以上10000倍以下の範囲内とすることが好ましい。有機物粉末の形状をそのまま維持しながら有機物粉末を完全に熱分解により除去することができるので、空孔を容易に制御することができるからである。なお、平均粒径の異なる有機物粉末を2種以上混合して用いてもよい。粒径は、例えば、顕微鏡観察、または光散乱法,レーザー散乱法,沈殿速度法,X線散乱法あるいはカスケードインパクター法などの各種粒度分布測定法により測定することができる。
溶媒としては有機物粉末に影響を及ぼさない揮発性液体が好ましく、例えば、水、メタノール,エタノール,イソプロパノール,エチレングリコール,プロピレングリコールあるいはグリセリンなどのアルコール、パラフィン炭化水素、またはこれらの混合物が挙げられる。
なお、有機物粉末溶液には、分散剤などの添加物を添加してもよい。また、有機物粉末溶液を作製する際には、超音波を照射して有機物粉末の分散性を向上させるようにしてもよい。
次いで、図2(A)に示したように、基板11の上に有機物粉末溶液を塗布した後、乾燥させて溶媒を除去し有機物粉末を含む空孔形成膜12Aを形成する(ステップS102)。空孔形成膜12Aは、例えば、有機物粉末の自己集合による三次元充填配列構造となる。塗布は印刷、スピンコート、あるいはディッピングなどのどのような方法によってもよい。
続いて、金属粉末、あるいは加熱により金属となる金属前駆体粉末を原料粉末として用意し、この原料粉末を溶媒に分散して原料溶液を作製する(ステップS103)。金属粉末には、単体の金属粉末を用いてもよく、合金粉末を用いてもよい。金属前駆体粉末としては、例えば、レジネート金属(硫化物金属)あるいは有機金属よりなるものが挙げられる。また、原料粉末は1種類のみを用いても、2種以上を混合して用いてもよく、金属粉末と金属前駆体粉末とを混合して用いてもよい。原料粉末の大きさは、例えば、1nm〜100μmが好ましい。溶媒としては有機物粉末に影響を及ぼさない揮発性液体が好ましく、有機物粉末溶液と同様のものが挙げられる。
原料溶液を作製したのち、図2(B)に示したように、基板11の上に原料溶液を塗布し、空孔形成膜12Aに原料溶液を含浸させる。次いで、真空脱泡し、乾燥させて溶媒を除去し、有機物粉末と原料粉末とを含む前駆体膜12を形成する(ステップS104)。
続いて、図2(C)に示したように、前駆体膜12を加熱して有機物粉末を熱分解させて除去すると共に、原料粉末を焼結する(ステップS105)。その際、有機物粉末が占めていた領域が空孔として形成される。特に、有機物粉末として、上述したように熱により単量体単位に分解する樹脂粉末を用いれば、速やかに熱分解し除去されるので、有機物粉末の形状を保った状態で良好な空孔が形成される。また、熱分解後の残留物も少ない。
原料粉末の焼結温度は、例えば、有機物粉末の熱分解温度以上、原料粉末の融点以下の範囲内とすることが好ましい。有機物粉末を十分に除去することができると共に、原料粉末の表面のみを僅かに溶融させることができ、原料粉末の粒子同士を粒子の形状を残した状態で結合させることができるので、空孔を高い精度で制御することができるからである。例えば、有機物粉末としてアクリル樹脂の1種であるポリメタクリル酸メチル(以下、PMMAと表す。)の粉末を用い、原料粉末として金(Au)の粉末を用いる場合には、PMMAの熱分解温度である約400℃から金の融点である1064℃までの温度で加熱することが好ましい。
また、その際、有機物粉末の熱分解温度以上、原料粉末の融点以下の範囲内において、温度を低温から高温に変化させて加熱するようにしてもよい。空孔をより高い精度で制御することができるからである。温度は段階的に変化させてもよく、連続的に変化させてもよい。例えば、有機物粉末としてPMMA粉末を用い、原料粉末として金粉末を用いる場合には、400℃の近傍で2時間程度加熱してPMMA粉末を除去したのち、800℃の近傍で1時間程度加熱して原料粉末を焼結するようにすれば、PMMA粉末の形状を保った良好な空孔を得ることができるので好ましい。これにより、多孔質金属膜13が得られる。
また、次のようにして前駆体膜12を形成するようにしてもよい。図3は他の多孔質金属膜の製造方法を表すものである。なお、以下の説明においても図2を参照して、同一の符号を用いる。
まず、有機物粉末と原料粉末とを溶媒に分散し混合溶液を作製する(ステップS201)。有機物粉末、原料粉末、および溶媒は、上述した多孔質金属膜の製造方法と同様である。混合溶液には、分散剤などの添加物を添加するようにしてもよく、また、超音波を照射して溶液の分散性を向上させるようにしてもよい。
次いで、基板11の上に混合溶液を塗布し、乾燥させて溶媒を除去し前駆体膜12を形成する(ステップS202;図2(B)参照)。続いて、上述した多孔質金属膜の製造方法と同様にして、前駆体膜12を加熱し、多孔質金属膜13を形成する(ステップS203;図2(C)参照)。
このように本実施の形態によれば、有機物粉末と原料粉末とを含む前駆体膜12を形成し、加熱により多孔質金属膜13を形成するようにしたので、有機物粉末により空孔率、空孔の大きさ、あるいは空孔の形状などを容易に制御することができる。よって、目的の特性を有する多孔質金属膜13を容易に得ることができる。
特に、球状の有機物粉末を用いるようにすれば、前駆体膜12における有機物粉末の充填密度を高くすることができ、多孔質金属膜13の空孔率を高くすることができると共に、比表面積を大きくすることができる。
また、有機物粉末の平均粒径を、原料粉末の平均粒径の10倍以上、10000倍以下の範囲内とすれば、多孔質金属膜13の空孔をより容易に制御することができ、空孔の均一性を向上させることができる。
更に、有機物粉末として、熱によりモノマー単位に分解する樹脂粉末を用いるようにすれば、有機物粉末を速やかに熱分解により除去することができ、有機物粉末の形状を保った状態で空孔を形成することができる。よって、空孔を高い精度で制御することができる。また、残留物も少なくすることができる。
加えて、原料粉末を、有機物粉末の熱分解温度以上、原料粉末の融点以下の温度で焼結するようにすれば、有機物粉末を十分に除去することができると共に、原料粉末の表面のみを僅かに溶融させることができ、原料粉末の粒子同士を粒子の形状を残した状態で結合させることができる。よって、空孔を高い精度で制御することができる。
本実施の形態に係る多孔質金属膜の製造方法は、例えば、各種センサの製造に用いることができる。
図4は本実施の形態に係る多孔質金属膜の製造方法を用いたセンサの製造方法の一実施の形態を表すものである。このセンサの製造方法は、例えば、図5に示した二酸化炭素センサ、具体的には、電解質110に検知極120と対極130とをそれぞれ設け、検知極120および対極130からリード線をそれぞれ引き出して電位差計に接続した構造の二酸化炭素センサを製造するものである。
まず、電解質110を作製する(ステップS301)。電解質110は、例えば、金属イオン伝導体を含むように構成することが好ましい。金属イオン導電体としては、例えば、Na−β”アルミナ,Na−βアルミナ,Na3 Zr2 PSi2 12,Na3 Zr2 Si2 PO12(NASICON),Na−βGa2 3 ,Na−Fe2 3 ,Na3 Zr2 PSi2 2 12,Li−βアルミナ,Li14Zn(GeO4 4 ,Li3 Zn0.5 GeO4 ,Li3.5 Zn0.25GeO4 (LISICON),リチウムイオン交換NASICON,Li5 AlO4 ,Li1.4 Ti1.6 In0.4 3 12,K−βアルミナ,K1.6 Al0.8 Ti7.2 16,K2 MgTi7 16,CaS等が挙げられる。中でも、ナトリウムイオン伝導体あるいはリチウムイオン伝導体が好ましく、特には、NASICONまたは、LISICONあるいはリチウムイオン交換NASICONなどが好ましい。低温でのセンサ応答に必要なイオン伝導が確認されているからである。これらは化学量論組成から多少偏倚していてもよい。
電解質110は、金属イオン導電体以外に、イオン導電性を妨げない程度の補強剤として、酸化アルミニウム(Al2 3 ),酸化ケイ素(SiO2 ),酸化ジルコニウム(ZrO2 ),炭化ケイ素(SiC),窒化ケイ素(Si3 4 ),酸化鉄(Fe2 3 )などを50質量%以下の範囲内で含有するように構成してもよい。これらは化学量論組成から多少偏倚していてもよい。
電解質110の作製法としては、通常用いられている固相法、ゾルゲル法、共沈法等のいずれを用いてもよく、中でもゾルゲル法が好ましい。また、電解質110を高分子電解質により構成するようにしてもよい。
次いで、電解質110の上に、上述した多孔質金属膜の製造方法により多孔質金属膜を形成し、検知極120の集電体121とする(ステップS302)。この場合、電解質110が上述した多孔質金属膜の製造方法における基板11として機能する。また、原料粉末としては、金(Au),白金(Pt),銀(Ag),ルテニウム(Ru),ロジウム(Rh),パラジウム(Pd),イリジウム(Ir),ニッケル(Ni),銅(Cu)およびクロム(Cr)等の単体金属粉末、あるいは合金粉末、または加熱によりこれらの単体あるいは合金となる金属前駆体粉末のいずれか1種以上を用いることが好ましい。原料粉末の平均粒径は1nm〜100μm、特に10nm〜10μmの範囲とすることが好ましい。印刷による塗布を容易とすることができるからである。原料溶液あるいは混合溶液の溶媒としては、例えば、α−テルピネオール、エチレングリコール、あるいはグリセリンを用いることが好ましい。反応性および室温蒸気圧が比較的低く、作業性がよいからである。
続いて、集電体121の上に、多孔質膜よりなる検知層122を形成し、検知極120を形成する(ステップS303)。検知層122は、例えば、金属酸化物、金属炭酸塩、あるいは金属炭酸水素塩を用いて形成することが好ましく、それらの2種以上を混合して用いてもよい。金属酸化物としては、例えば、酸化スズ(SnO,SnO2 )、酸化インジウム(In2 3 )、酸化コバルト(Co3 4 )、酸化タングステン(WO3 )、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉛(PbO)、酸化銅(CuO)、酸化鉄(Fe2 3 ,FeO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化クロム(Cr2 3 )、酸化カドミウム(CdO)、酸化ビスマス(Bi2 3 )、酸化マンガン(MnO2 ,Mn2 3 )、酸化イットリウム(Y2 3 )、酸化アンチモン(Sb2 3 )、酸化ランタン(La2 3 )、酸化セリウム(CeO2 )、酸化プラセオジム(Pr6 11)、酸化ネオジム(Nd2 3 )、酸化銀(Ag2 O)、酸化リチウム(Li2 O)、酸化ナトリウム(Na2 O)、酸化カリウム(K2 O)、酸化ルビジウム(Rb2 O)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)、あるいは酸化バリウム(BaO)が好ましい。低温での迅速な測定が可能となるからである。
金属炭酸塩としては、例えば、アルカリ金属炭酸塩,アルカリ土類金属炭酸塩,遷移金属炭酸塩あるいは後述する他の金属炭酸塩が挙げられる。遷移金属炭酸塩は、長周期型周期表の3族〜11族に属する元素の炭酸塩である。アルカリ金属炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム(Li2 CO3 )、炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )、炭酸カリウム(K2 CO3 )、炭酸ルビジウム(Rb2 CO3 )あるいは炭酸セシウム(Cs2 CO3 )が挙げられる。アルカリ土類金属炭酸塩としては、例えば、炭酸マグネシウム(MgCO3 )、炭酸カルシウム(CaCO3 )、炭酸ストロンチウム(SrCO3 )あるいは炭酸バリウム(BaCO3 )が挙げられる。遷移金属炭酸塩としては、例えば、炭酸マンガン(Mn(CO3 2 ,Mn2 (CO3 3 )、炭酸鉄(Fe2 (CO3 3 ,FeCO3 )、炭酸ニッケル(NiCO3 )、炭酸銅(CuCO3 )、炭酸コバルト(Co2 (CO3 3 )、炭酸クロム(Cr2 (CO3 3 )、炭酸銀(Ag2 CO3 )、炭酸イットリウム(Y2 (CO3 3 )、炭酸ランタン(La2 (CO3 3 )、炭酸セリウム(Ce(CO3 3 )、炭酸プラセオジム(Pr6 (CO3 )O11)あるいは炭酸ネオジム(Nd2 (CO3 3 )が挙げられる。他の金属炭酸塩としては、例えば、炭酸亜鉛(ZnCO3 )、炭酸カドミウム(CdCO3 )、炭酸インジウム(In2 (CO3 3 )、炭酸鉛(PbCO3 )、あるいは炭酸ビスマス(Bi2 (CO3 3 )が挙げられる。
これら金属酸化物、金属炭酸塩、および金属炭酸水素塩は、化学量論組成から多少偏倚していてもよい。また、それぞれ1種類を用いるようにしてもよいが、2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合には、それらの複合物を用いてもよく、混合物を用いてもよい。
検知層122の形成方法は特に限定されないが、例えば、金属酸化物粉末などを溶媒に分散してペーストを形成し、このペーストを集電体121の上に塗布して加熱処理するようにすることが好ましい。
なお、図5では集電体121を電解質110に隣接して設けるようにしたが、集電体121を検知層122の中に設けるようにしてもよく、また、検知層122の電解質110と反対側の表面に設けるようにしてもよい。この場合、集電体121および検知層122を形成する順番は適宜変更する。
検知極120を形成したのち、電解質110の上に、集電体121あるいは検知層122と同様にして金属あるいは金属酸化物の多孔質膜を形成し、対極130の基準層131を形成する(ステップS304)。基準層131を構成する金属または金属酸化物としては、例えば、集電体121で説明した金属あるいはそれらの酸化物、または検知層122で説明した金属酸化物のうちのいずれか1種以上が好ましい。なお、基準層131は集電体121あるいは検知層122と別工程で形成するようにしてもよいが、そのいずれか一方と同一工程で形成するようにしてもよい。
基準層131を形成したのち、基準層131の上に、基準層131を覆うように保護層132を形成し、対極130を形成する(ステップS305)する。保護層132は、例えば、フッ素系の樹脂、無機セラミックスあるいはコバルト酸塩などにより形成することが好ましい。なお、保護層132は形成しなくてもよいが、形成した方が湿度の影響を小さくすることができるので好ましい。
そののち、検知極120および対極130にリード線を取り付け、電位差計に接続する。これにより、図5に示した二酸化炭素センサが形成される。
このように本実施の形態に係るセンサの製造方法によれば、集電体121、または集電体121および基準層131を、本実施の形態に係る多孔質金属膜の製造方法により形成するようにしたので、これらの空孔率、空孔の大きさ、あるいは空孔の形状などを容易に制御することができる。よって、二酸化炭素あるいは検知層122における反応生成物を効率良く通過させることができる。また、集電体121あるいは基準層131の比表面積を大きくすることができ、検知層122あるいは電解質110との接触面積を大きくすることができる。従って、応答速度および回復速度を向上させることができる。また、熱によりモノマー単位に分解する有機物粉末を用いれば、熱分解後の残留物も少ないので、検知極120における反応性に与える影響が小さく、高い特性を得ることができる。
図6は本実施の形態に係る多孔質金属膜の製造方法を用いたセンサの製造方法の他の実施の形態を表すものである。このセンサの製造方法は、例えば、図7に示した水素センサ、具体的には、絶縁基板211の上に一対の櫛形の電極212,213をギャップを介して対向するように設け、この電極212,213とそれぞれ電気的に接続するように感応膜214を設けた水素センサを製造するものである。
まず、絶縁基板211を用意する(ステップS401)。絶縁基板11は、例えば、ガラス、フェノール樹脂あるいはエポキシ樹脂などのプラスチック、酸化アルミニウムなどのセラミック、または樹脂で絶縁被覆した金属板などにより構成することが好ましい。
次いで、絶縁基板211の上に、上述した多孔質金属膜の製造方法により多孔質金属膜を形成し、一対の電極212,213をギャップを介して形成する(ステップS402)。この場合、絶縁基板211が上述した多孔質金属膜の製造方法における基板11として機能する。原料粉末の材料あるいは平均粒径、または、原料溶液あるいは混合溶液の溶媒などは上述したセンサの製造方法と同様である。
続いて、電極212,213を形成した絶縁基板211の上に感応膜214を形成する(ステップS403)。感応膜214は、例えば、酸化スズなどの金属酸化物を含む多孔質膜により形成することが好ましい。金属酸化物は化学量論組成から多少偏倚していてもよい。また、金属酸化物は1種類により構成するようにしてもよいが、2種以上により構成するようにしてもよい。2種以上により構成する場合には、複合酸化物により構成するようにしてもよく、混合物により構成するようにしてもよい。
感応膜214の形成方法は特に限定されないが、例えば、金属酸化物粉末などを溶媒に分散してペーストを形成し、このペーストを絶縁基板211の上に塗布して加熱処理するようにすることが好ましい。
感応膜214を形成したのち、電極212,213に電極端子215,216をそれぞれ取り付け(ステップS404)、更に、電極端子215,216にリード線217,218を半田層219によりそれぞれ接続する(ステップS405)。そののち、必要に応じて、図示しない検出手段を図示しない配線によりリード線217,218に接続する。これにより、図7に示した水素センサが形成される。
このように本実施の形態に係るセンサの製造方法によれば、電極212,213を本実施の形態に係る多孔質金属膜の製造方法により形成するようにしたので、電極212,213の空孔率、空孔の大きさ、あるいは空孔の形状などを容易に制御することができる。よって、電極212,213の比表面積を大きくすることができ、感応膜214との接触面積を大きくすることができる。従って、水素の検出感度を向上させることができる。また、熱によりモノマー単位に分解する有機物粉末を用いれば、熱分解後の残留物も少ないので、感応膜214における反応性に与える影響が小さく、高い特性を得ることができる。
更に、本発明の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
有機物粉末として平均粒径が約10μmのPMMA球状粒子粉末を用意すると共に、原料粉末として平均粒径が約1μmの金粒子粉末を用意した。次いで、この金粉末と、エチルセルロースと、2,2,4トリメチル1,3ペンタジオールモノイソブチレートとを混合したのち、この混合物に上記PMMA粉末を添加して混合し、混合溶液を得た。続いて、この混合溶液を基板の上に塗布し乾燥させたのち、400℃で2時間保持し、更に800℃で1時間保持するという2段階焼成を行った。これにより金の多孔質金属膜を得た。
得られた多孔質金属膜を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope;SEM)で観察したところ、PMMA粒子の存在していた部分を残し、金粒子が繋がって均一な微細球状孔を有する多孔質金属膜になっていることが分かった。図8および図9にそのSEM写真を示す。図9は図8の一部を拡大したものである。
また、得られた多孔質金属膜について、直流4端子法により表面抵抗を測定したところ、1×10-4Ω・cm〜1×10-5Ω・cmの値が得られた。
実施例1に対する比較例1として、PMMA球状粒子粉末を添加しなかったことを除き、他は実施例1と同様にして多孔質金属膜を形成した。これは従来、センサなどの電極を形成する際に用いられている方法である。比較例1の多孔質金属膜についても直流4端子法により表面抵抗を測定したところ、1×10-5Ω・cmの値が得られた。すなわち、実施例1によれば、従来の多孔質金属膜と同程度の電極として十分に有効な多孔質金属膜を得られることが分かった。
(実施例2−1,2−2)
実施例1の多孔質金属膜を用い、図5に示したような二酸化炭素センサを作製した。実施例2−1では、検知極120の集電体121を実施例1と同様にして形成した。電解質110にはNASICONを用い、検知層122は酸化インジウムおよび、炭酸リチウムと炭酸バリウムとの複合炭酸塩を、エチルセルロースを混入したα−テルピネオールでペースト状にしたものを塗布し、乾燥させ、600℃で2時間焼成することにより形成した。対極130の基準層131は比較例1と同様にして形成し、保護層132は形成しなかった。また、実施例2−2では、検知極120の集電体121および対極130の基準極131を実施例1と同様にして形成したことを除き、他は実施例2−2と同様とした。
実施例2−1,2−2に対する比較例2−1として、検知極120の集電体121および対極130の基準極131を比較例1と同様にして形成したことを除き、他は実施例2−1,2−2と同様にして、二酸化炭素センサを作製した。
作製した実施例2−1,2−2および比較例2−1の二酸化炭素センサについて、感度、応答速度および回復速度を同様にして調べた。それらの結果を表1および図10に示す。表1は比較例2−1の値を100%とした場合の相対値で表してある。図10は、二酸化炭素の濃度を変化させた際の出力の変化を表しており、濃度を変化させてから出力が一定となるまでの時間が短いほど、応答速度が速いことを意味している。表1に示した値は図10に示した結果を数値化したものである。
Figure 2005133114
表1および図10から分かるように、実施例2−1,2−2によれば、比較例2−1に比べて応答速度および回復速度を速くすることができた。また、感度についても低下は見られなかった。これは多孔質金属膜の空孔率が高くなったこと、または空孔の大きさおよび形状の均一性が向上したことなどにより、被検ガスである二酸化炭素を含む雰囲気ガスの拡散が迅速になり、高速化への効果が発揮されたものと考えられる。更に、表1には示していないが、実施例2−1,2−2によれば、比較例2−1に比べて測定開始時に確認されるドリフトも低減されていることが分かった。
すなわち、有機物粉末と原料粉末とを含む前駆体膜12を加熱して多孔質金属膜を形成するようにすれば、空孔率、空孔の大きさ、あるいは空孔の形状などを制御することができ、センサの特性を向上させることができることが分かった。
(実施例3)
有機物粉末として平均粒径が約0.8μmのPMMA球状粒子粉末を用意し、このPMMA粉末と分散剤とを水に混合して有機物粉末溶液を作製した。次いで、この有機物粉末溶液を基板の上に塗布し、乾燥させて空孔形成膜12Aを形成した。続いて、原料溶液として平均粒径20nmの金粉末を含むコロイド水溶液を用意し、空孔形成膜12Aの上に塗布して含浸させ、乾燥させた。この原料溶液の塗布を数回繰り返えすことにより前駆体膜12を形成し、PMMA粉末の間に金粉末を十分に行き渡らせた。そののち、前駆体膜12を400℃で2時間保持したのち750℃で1時間保持するという2段階で焼成した。これにより金の多孔質金属膜を得た。
実施例3の多孔質金属膜についても、SEMで観察したところ、実施例1と同様に、PMMA粒子の存在していた部分を残し、金粒子が繋がって均一な微細球状孔を有する多孔質金属膜になっていることが分かった。
また、実施例3の多孔質金属膜についても、直流4端子法により表面抵抗を測定したところ、5×10-4Ω・cmの値が得られた。すなわち、実施例3によっても、電極として十分に有効な多孔質金属膜を得られることが分かった。
(実施例4−1,4−2)
実施例3の多孔質金属膜を用い、実施例2−1,2−2と同様にして二酸化炭素センサを作製した。実施例4−1では検知極120の集電体121を実施例3と同様にして形成し、実施例4−2では検知極120の集電体121および対極130の基準極131を実施例1と同様にして形成したことを除き、他は実施例2−1,2−2と同様とした。実施例4−1,4−2の二酸化炭素センサについても、実施例2−1,2−2と同様にして感度、応答速度および回復速度を調べたところ、表1と同様の結果が得られた。
すなわち、実施例3,4−1,4−2のように有機物粉末を含む空孔形成膜12Aを形成したのち、これに原料溶液を塗布して前駆体膜12を形成するようにしても、実施例1,2−1,2−2のように有機物粉末と原料粉末とを含む混合溶液を塗布して前駆体膜12を形成するようにしても、同様の効果を得られることが分かった。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、上記実施の形態および実施例では、いくつかのセンサの製造方法を具体的に挙げて説明したが、多孔質金属膜を有するセンサであれば、他の構造を有するセンサを製造する場合にも、同様にして本発明の多孔質金属膜の製造方法を用いることができる。
また、上記実施の形態および実施例では、二酸化炭素センサおよび水素センサについて具体的に説明したが、一酸化炭素センサ,酸化窒素(NOx )センサ,湿度センサ,pHセンサ,あるいはイオンセンサなどの他のセンサを製造する場合にも、同様にして本発明の多孔質金属膜の製造方法を用いることができる。
本発明の一実施の形態に係る多孔質金属膜の製造方法を表す流れ図である。 図1に示した多孔質金属膜の製造方法の各工程を表す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る多孔質金属膜の製造方法を表す流れ図である。 本発明の一実施の形態に係るセンサの製造方法を表す流れ図である。 図4に示したセンサの製造方法により形成するセンサの構造を表す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係るセンサの製造方法を表す流れ図である。 図6に示したセンサの製造方法により形成するセンサの構造を表す断面図である。 本発明の実施例により得られた多孔質金属膜の顕微鏡写真である。 図8の一部を拡大した顕微鏡写真である。 実施例2―1,2―2と比較例2―1との応答速度を比較して表す特性図である。
符号の説明
11…基板、12…前駆体膜、12A…空孔形成膜、13…多孔質金属膜、110…電解質、120…検知極、121…集電体、122…検知層、130…対極、131…基準層、132…保護層、211…絶縁基板、212,213…電極、214…感応膜、215,216…電極端子、217,218…リード線、219…半田層。

Claims (13)

  1. 有機物粉末と、金属粉末または加熱により金属となる金属前駆体粉末からなる群のうちの少なくとも1種の原料粉末とを含む前駆体膜を形成する工程と、
    この前駆体膜を加熱して前記有機物粉末を除去し、前記原料粉末を焼結する工程と
    を含むことを特徴とする多孔質金属膜の製造方法。
  2. 球状の有機物粉末を用いることを特徴とする請求項1記載の多孔質金属膜の製造方法。
  3. 前記有機物粉末の平均粒径を、前記原料粉末の平均粒径の10倍以上、10000倍以下の範囲内とすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の多孔質金属膜の製造方法。
  4. 前記有機物粉末を含む空孔形成膜を形成したのち、この空孔形成膜に前記原料粉末を含む原料溶液を含浸させ、前記前駆体膜を形成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の多孔質金属膜の製造方法。
  5. 前記有機物粉末と前記原料粉末とを含む混合溶液を塗布し、前記前駆体膜を形成することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の多孔質金属膜の製造方法。
  6. 前記有機物粉末として、熱により単量体単位に分解する樹脂粉末を用いることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の多孔質金属膜の製造方法。
  7. 前記原料粉末を、前記有機物粉末の熱分解温度以上、前記原料粉末の融点以下の温度で焼結する工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の多孔質金属膜の製造方法。
  8. 前記原料粉末を、前記有機物粉末の熱分解温度以上、前記原料粉末の融点以下の範囲内において、温度を低温から高温に変化させて加熱し焼結する工程を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の多孔質金属膜の製造方法。
  9. 有機物粉末と、金属粉末または加熱により金属となる金属前駆体粉末からなる群のうちの少なくとも1種の原料粉末とを含む前駆体膜を形成する工程と、
    この前駆体膜を加熱して前記有機物粉末を除去し、前記原料粉末を焼結することにより多孔質金属膜を形成する工程と
    を含むことを特徴とするセンサの製造方法。
  10. 球状の有機物粉末を用いることを特徴とする請求項9記載のセンサの製造方法。
  11. 前記有機物粉末を含む空孔形成膜を形成したのち、この空孔形成膜に前記原料粉末を含む原料溶液を含浸させ、前記前駆体膜を形成することを特徴とする請求項9または請求項10記載のセンサの製造方法。
  12. 前記有機物粉末と前記原料粉末とを含む混合溶液を塗布し、前記前駆体膜を形成することを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載のセンサの製造方法。
  13. 前記有機物粉末として、熱により単量体単位に分解する樹脂粉末を用いることを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載のセンサの製造方法。
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