JP2005133072A - サゴをベースとしたゲル化するデンプン - Google Patents

サゴをベースとしたゲル化するデンプン Download PDF

Info

Publication number
JP2005133072A
JP2005133072A JP2004250753A JP2004250753A JP2005133072A JP 2005133072 A JP2005133072 A JP 2005133072A JP 2004250753 A JP2004250753 A JP 2004250753A JP 2004250753 A JP2004250753 A JP 2004250753A JP 2005133072 A JP2005133072 A JP 2005133072A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starch
sago
sago starch
viscosity
modified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004250753A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005133072A5 (ja
JP5101794B2 (ja
Inventor
Ralph M Trksak
エム.タークサック ラルフ
Patrick J Ford
ジェイ フォード パトリック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Starch and Chemical Investment Holding Corp
Original Assignee
National Starch and Chemical Investment Holding Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Starch and Chemical Investment Holding Corp filed Critical National Starch and Chemical Investment Holding Corp
Publication of JP2005133072A publication Critical patent/JP2005133072A/ja
Publication of JP2005133072A5 publication Critical patent/JP2005133072A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5101794B2 publication Critical patent/JP5101794B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A21BAKING; EDIBLE DOUGHS
    • A21DTREATMENT, e.g. PRESERVATION, OF FLOUR OR DOUGH, e.g. BY ADDITION OF MATERIALS; BAKING; BAKERY PRODUCTS; PRESERVATION THEREOF
    • A21D13/00Finished or partly finished bakery products
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L29/00Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof
    • A23L29/20Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents
    • A23L29/206Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents of vegetable origin
    • A23L29/212Starch; Modified starch; Starch derivatives, e.g. esters or ethers
    • A23L29/219Chemically modified starch; Reaction or complexation products of starch with other chemicals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A21BAKING; EDIBLE DOUGHS
    • A21DTREATMENT, e.g. PRESERVATION, OF FLOUR OR DOUGH, e.g. BY ADDITION OF MATERIALS; BAKING; BAKERY PRODUCTS; PRESERVATION THEREOF
    • A21D13/00Finished or partly finished bakery products
    • A21D13/30Filled, to be filled or stuffed products
    • A21D13/38Filled, to be filled or stuffed products characterised by the filling composition
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A21BAKING; EDIBLE DOUGHS
    • A21DTREATMENT, e.g. PRESERVATION, OF FLOUR OR DOUGH, e.g. BY ADDITION OF MATERIALS; BAKING; BAKERY PRODUCTS; PRESERVATION THEREOF
    • A21D13/00Finished or partly finished bakery products
    • A21D13/80Pastry not otherwise provided for elsewhere, e.g. cakes, biscuits or cookies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L29/00Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof
    • A23L29/20Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L29/00Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof
    • A23L29/20Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents
    • A23L29/206Foods or foodstuffs containing additives; Preparation or treatment thereof containing gelling or thickening agents of vegetable origin
    • A23L29/212Starch; Modified starch; Starch derivatives, e.g. esters or ethers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B30/00Preparation of starch, degraded or non-chemically modified starch, amylose, or amylopectin
    • C08B30/12Degraded, destructured or non-chemically modified starch, e.g. mechanically, enzymatically or by irradiation; Bleaching of starch
    • C08B30/14Cold water dispersible or pregelatinised starch
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B31/00Preparation of derivatives of starch

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Abstract

【課題】サゴをベースとしたゲル化するデンプンとその利用法の提供。
【解決手段】サゴ・デンプンをオキシ塩化リンなどの架橋材と反応させ、冷水に分散可能でゲル化特性が改善され、瞬間的にゲル化する、あらかじめゼラチン化した化工デンプンを得る。
【効果】この化工デンプンは例外的に早くゲル化し、ゲル強度が大きく、例外的に弾性を有する。これらの性質により、放置する時間も含めて処理時間を有意に短くすることができる。さらに、ゲル強度が増大することにより、最終製品のゲル強度や外観を損なうことなくデンプンの量を減らすことができる。この瞬間ゲル化デンプンは、放置したときにゲル化するタイプの食品系(例えばパイやクリームの中身、プリン、スプレッド、ゼリー)において特に有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、あらかじめゼラチン化した化工デンプン、あるいは冷水に分散可能な化工デンプンと、その調製方法に関する。さらに詳細には、本発明は、ゲル化特性が改善されていて、デンプンが“瞬間的に”ゲル化する、すなわちゲル化する他のデンプンよりも早くゲル化する、サゴをベースとした化工デンプンに関するものである。
パイの中身、プリン、ゼリーなどの食品系は、製造時に固化物またはゲルの外観を持つ。このような食品系は、一般にゲル化剤を含んでいるため、加熱調理してゲル化させる必要がある。この目的で使用される一般的なゲル化剤としては、寒天、ゼラチン、コーンスターチ、ペクチン、カラギーナン、アルギンや、イナゴマメゴムとキサンタンゴムの組み合わせなどが挙げられる。デンプンを用いると、そのゲル化特性を利用して製品に材質感を与えうることが知られている。例えば、酸を用いてある程度の水流動性を持つように転化したデンプン誘導体は、加熱調理するとゲルに戻る。そのようなデンプン誘導体としては、例えばトウモロコシ、ジャガイモ、タピオカ、コムギの誘導体が挙げられる。
デンプンをベースとした従来のプリンは、ゲル化させるために加熱調理する必要のある食品の具体例である。プリンは、一般に、ゼラチン化していないデンプン、着香剤、甘味剤などを含んでいるため、ミルクを添加し、デンプンがゼラチン化するまで加熱調理し、その加熱調理済みの混合物をボウルまたはめいめいの皿に載せ、冷却および/または冷凍することによって消費できる状態になる。
しかしこのようなタイプの食品系は、ゲルの材質感を与えるのに加熱調理する必要があるだけでなく、他の条件も満たさねばならないため、不利になっている。例えばゼラチンは、非常に熱い湯に溶かした後にしか使うことができず、ゼリーに使用される代表的なペクチンは、ゲルにするのに約65%が固体の砂糖である必要がある。
凝固体またはゲルの外観を有する他の食品系で、加熱調理せずにゲルを形成するものが知られている。そのような製品の多くは乳製品をベースとしており、あらかじめゼラチン化した(即ち冷水に分散可能な)デンプンと、1種類以上の固化剤(通常はリン酸塩で、具体的にはピロリン酸四ナトリウムなど)のほか、香料、甘味料、着色剤を含んでいる。このような食品系の固化特性またはゲル特性は、リン酸塩と、ミルクからのカゼインおよびカルシウム・イオンとの間の相互作用によるものであり、組成物に含まれるデンプンとの相互作用によるものではない。この明細書では、あらかじめゼラチン化したデンプンは、粘性付与剤または増粘剤として機能する。しかしあらかじめゼラチン化したデンプンは、調理済み食品系のゲル構造を作る際の主要因子ではない。
加熱調理する必要のないこのようないわゆる“インスタント”食品組成物は、一般に、加熱調理された組成物の持つしっかりとしたゲル構造を持たない。そのため例えばスプーンできれいに切ることはできない。さらに、外観は滑らかとは言えず、外観と“食感”の両方とも“ザラザラした”感じであることを特徴とする。また、固化剤は、pHが低かったり、乳製品をベースとしていない食品系だったりすると作用しない。
乳製品をベースとしない食品系で、加熱調理せずにゲルを形成して固化体またはゲルの外観を持つものも知られている。アメリカ合衆国特許第4,207,355号には、冷水に分散可能な化工タピオカ・デンプンが記載されている。このデンプン製品は、冷水に分散させるとゲルを形成する。このデンプン製品は、タピオカのデンプンを転化して水に対する流動性が特定の値になるようにし、架橋剤と反応させることによってブラベンダー(Brabender)粘度パラメータを選択した範囲の値にした後、ドラム乾燥させることによって得られる。この特許から、デンプンを架橋させてドラム乾燥させるだけで流動デンプンに転化しない場合には、ゲル化特性を持つ製品が得られないことがわかる。
アメリカ合衆国特許第4,207,355号とは逆のプロセス、すなわち天然のタピオカのデンプンを架橋させた後に変換して流動性のある形態にし、最後にドラム乾燥させるという方法が、アメリカ合衆国特許第4,229,489号に開示されている。
アメリカ合衆国特許第4,228,199号には、冷水に分散可能な化工ジャガイモ・デンプンが記載されている。このデンプン製品は、冷水に分散させるとゲルを形成する。このデンプン製品は、架橋剤と反応させることによってブラベンダー粘度パラメータを選択した範囲の値にしたジャガイモのデンプンをドラム乾燥させることによって得られる。デンプンを変換して水に対する流動度を特定の値にするというアメリカ合衆国特許第4,207,355号と第4,229,489号で必要とされたステップは、この'199特許では必要とされない。しかし望むのであれば、ジャガイモのデンプンを転化し、架橋ステップの前または後に水に対する流動度を特定の値にすることができる。
アメリカ合衆国特許第4,391,836号には、瞬間的にゲル化する天然のタピオカまたはジャガイモのデンプンが開示されている。この天然のデンプンは、ドラム乾燥させた後、このドラム乾燥させたデンプンを熱処理することで粘性を小さくして特定の範囲に収めることにより、冷水に分散させることができるようになる。天然のデンプンの代わりに、わずかに転化したタピオカまたはジャガイモのデンプンを用いることができる。
一般に、ガム菓子では、流動デンプンが用いられるか、アミロース含有量の多いデンプンと流動デンプンの組み合わせが用いられる。この菓子類は、水分含有量が製品の最終水分含有量よりも多い状態で加熱調理され、一般に乾燥したデンプンからなる鋳型の中にさらさらした熱い液体として入れられる。鋳型に含まれるデンプンから個々の菓子が形成され、そのデンプンが、菓子の水分含有量を最終製品のレベルまで減らすのに役立つ。このデンプン鋳型法は、取り扱いと包装に十分な大きさのゲル強度を得るため、また製品の外観を望む状態にするため、処理時間が長くなるという欠点を有する。
アメリカ合衆国特許第6,447,615号には、転化することによって水流動性を約40〜約80にしたサゴ流動デンプン(すなわち粘性デンプン)が記載されている。このサゴ流動デンプンは、例外的に強力なゲルを形成し、他の植物に由来する流動デンプンよりもゲル化速度が大きい。しかしサゴ流動デンプン・ゲルは、固形物の量が少ないほどゲル強度が小さくなる傾向があり、シネレシス(syneresis)を起こす。このようなデンプンは、菓子類には役に立つが、食品組成物(例えばパイの中身、クリームの中身、プリン、スプレッド、ゼリーのイミテーション)には望ましくない。
したがって、現在入手可能な瞬間的ゲル化デンプンよりも早く強力なゲルを形成する瞬間的ゲル化デンプンが必要とされている。さらに、滑らかな外観であり、冷水に分散可能なデンプンにしばしば見られる粒々した感じのない瞬間的ゲル化デンプンが必要とされている。
本発明は、サゴをベースとする化工デンプンと、その利用法に関する。このようなデンプンは、例外的に早くゲル化し、ゲル強度が大きく、外観と食感の両方が滑らかで、切断可能である。これらの性質により、ホールドタイムも含めて処理時間を有意に短くすることができる。さらに、ゲル強度が増大することにより、最終製品のゲル強度や外観を損なうことなく、デンプンの量を減らすことができる。
これらの性質は、ゲル化特性を有する冷水に分散可能な化工サゴ・デンプンによって実現される。この化工サゴ・デンプンは、粘度が約400〜約850ブラベンダー単位になるように転化した後に抑制したサゴ・デンプンを物理的に変化させることによって調製される。転化し、抑制したこの化工デンプンは、室温にて酸性条件下で調製後5時間以内にゲル強度が少なくとも20gのゲルを形成することができる。分散液は、一旦ゲル化すると切断したときにもその形状が維持される。
本発明の化工デンプンは、それ以上加熱調理することなくデンプンがゲル化することが望ましいあらゆる食品組成物で役に立つ。本発明のデンプンは、パイやクリームの中身、プリン、スプレッド、ゼリーのほか、水やミルクを用いて再構成され、室温で用意することのできるインスタント混合物で用いるのに特に適している。本発明のデンプンを含む食品系は、触感、外観、ゲル構造、香りなどの性質が加熱調理された食品組成物と非常によく似たものになる。
本発明はさらに、ゲル化特性を有する冷水に分散可能な化工サゴ・デンプンにも関する。この化工サゴ・デンプンは、転化することによって粘性率を約400〜約1000ブラベンダー単位にした後に抑制したサゴ・デンプンをあらかじめゼラチン化することによって調製される。転化し、抑制したこのデンプンは、約80℃と約90℃で測定したブラベンダー粘度の差(BVD)が約-35BVD〜約25BVDであることが好ましい。
本発明は、粘度が約400ブラベンダー単位(BU)〜約850ブラベンダー単位であり、ゲル強度が、粘度が約400BU〜約1000BUの比較用コーンスターチよりも少なくとも100%大きいサゴ・デンプンにも関する。ゲル強度は、サゴ・デンプンとコーンスターチの両方とも、固形物の含有量が10%の状態で評価する。
本発明により、ゲル化特性を有する冷水に分散可能な化工サゴ・デンプンの調製方法も提供される。この方法には、サゴ・デンプンを変換して粘度を400ブラベンダー単位(BU)〜1000BUにするステップと;このサゴ・デンプンを抑制することにより、架橋したこのデンプンに関し、固形物が7%の状態において80℃と90℃で測定したブラベンダー粘度の差(BVD)を-35BVD〜25BVDにするステップと;このサゴ・デンプンをあらかじめゼラチン化するステップが含まれる。転化し、抑制し、あらかじめゼラチン化したこのサゴ・デンプンは、調製後5時間以内に、ゲル強度が少なくとも30gであるゲルを形成することができる。この方法には、デンプンを漂白する追加ステップが含まれていてもよい。
(発明の詳細な説明)
デンプンをベースとした本発明で使用する材料は、サゴヤシの髄から抽出した天然のサゴ・デンプンである。このデンプンにはさまざまなアミロースが含まれており、デンプンの少なくとも40%がアミロースになっている。このデンプン粒を転化して粘度を約400〜約850ブラベンダー単位にした。適切な減成法でデンプンを転化してその粘度を持つ形態、すなわちさらさらした沸騰する形態にすると、この明細書に規定した化工デンプンになる。減成としては、例えば酸(硫酸、塩酸など)による穏やかな加水分解、過酸化水素を用いた転化、酵素による転化などが挙げられる。転化したサゴ製品には、さまざまな方法で転化したサゴ・デンプンの混合物や、転化したサゴ・デンプンと転化していないサゴ・デンプンを混合したものが含まれていてもよい。
市販されているデンプンは、一般に、酸または酵素を用いて転化されたものである。酸処理によってデンプンを転化する際には、デンプン粒ベースを酸の存在下で加水分解することにより、必要とされる粘性率にする。これは、デンプンがゼラチン化する温度よりも低い温度でなされる。デンプンを水中でスラリーにした後、酸(通常は濃酸)を添加する。一般に、反応は、8〜16時間にわたって行なわせる。その後、スラリーのpHを約5.5に調節する。その後、デンプンを濾過によって回収する。
酵素処理によってデンプンを転化する際には、デンプン粒ベースを水中でスラリーにし、pHを約5.6〜約5.7に調節する。このスラリーに少量の酵素(例えばα-アミラーゼをデンプンの約0.02%)を添加する。次に、このスラリーをデンプンがゼラチン化する温度よりも高温に加熱する。望む転化が起こったとき、スラリーのpHを例えば酸を用いて調節し、酵素を不活化する。得られた分散液のpHを、酵素が不活化するのに必要な値に少なくとも10分間にわたって維持する。その後、pHを再調節する。酵素を用いた転化によって得られたこのデンプンをジェット加熱調理すると、デンプンを完全に可溶化するとともに、残った酵素を不活化することができる。酵素の種類と濃度、転化条件、転化時間が、得られる製品の組成に関係する。他の酵素を用いること、あるいは酵素の組み合わせを用いることが可能である。
デンプンを転化したり薄めたりするのに過酸化水素を用いることもできる。過酸化水素は、単独で、あるいは金属触媒と組み合わせて使用される。例えばアメリカ合衆国特許第3,655,644号には、誘導体化したデンプンを、過酸化水素と銅イオン触媒を用いて薄める方法が開示されている。アメリカ合衆国特許第3,975,206号には、過酸化水素を重金属塩触媒(例えば鉄、コバルト、銅、クロム)と組み合わせて酸性pHで使用することによってデンプンを薄める方法が開示されている。この特許にはさらに、過酸化水素を用いてさまざまな条件下でデンプンを分解するための、または薄めるための多数の参考文献が掲載されている。アメリカ合衆国特許第4,838,944号には、過酸化水素と触媒量のマンガン塩(過マンガン酸カリウムが好ましい)をpHが11.0〜12.5の水性スラリーの中で用いてデンプン粒を分解する方法が開示されている(“マノックス”変換)。より最近のものでは、アメリカ合衆国特許第5,833,755号に、過酸化水素を用いてデンプン粒を分解する方法が開示されている。この方法は、デンプンがゼラチン化する温度よりも低い温度で実施する。この方法には、pHを11.0〜12.5にしたデンプン粒の水性スラリーを用意するステップと、この水性スラリーに有効な触媒量の金属錯体触媒を添加するステップと、この水性スラリーに、デンプン粒を分解するのに有効な量の過酸化水素を添加するステップが含まれる。好ましい一実施態様では、過酸化水素を用いてサゴ・デンプンを転化する。
本発明のサゴ・デンプンを転化して粘度を約400〜約850ブラベンダー単位(BU)にする。粘度は、ある物質が形を変えねばならないときの抵抗力であり、粘度が大きいほどその物質の抵抗力が大きくなると認識されている。天然のデンプンと化工したデンプンの粘度を、加熱と冷却を制御しながら測定する。デンプンの粘度は一般にブラベンダー単位で表わされ、ビスコグラフ(viscograph)(例えばC.W.ブラベンダー・インスツルメント社(サウス・ハッケンサック、ニュージャージー州)から市販されているビスコ-アミロ-グラフ(登録商標))を用いて測定することができる。較正するのに標準化キットを使用することができる。このキットには、350および/または700cm-gのカートリッジが含まれており、ボウルの回転速度を75rpm、出発温度を50℃にすることができる。粘度を測定する間の温度上昇速度と温度下降速度は、1.5℃/分である。正確で再現性のある粘度の測定結果は、所定のさまざまな温度におけるデンプン・スラリーの濃度と量に基づいてアミログラムからトルクのデータを明らかにすることによって得られる。ゲル温度は、粘度が20BU上昇したときの温度である。ピーク温度は、粘度がピークに達したときの温度である。ピーク粘度は、ピーク温度におけるBUである。
ベースとなる材料は、公知の方法を利用して化学的および/または物理的に改質させることができる。化工は、ベースに対して、あるいは転化したサゴ・デンプンに対して行なうことができるが、一般には転化後に行なわれる。
化学的に変化させたデンプンとしては、架橋したデンプン、アセチル化したデンプン、有機物でエステル化したデンプン、ヒドロキシエチル化したデンプン、ヒドロキシプロピル化したデンプン、ホスホリル化したデンプン、無機物でエステル化したデンプン、カチオン性デンプン、アニオン性デンプン、非イオン性デンプン、両性イオン性デンプン、デンプンのコハク酸塩誘導体、デンプンの置換されたコハク酸塩誘導体などが挙げられるが、これだけに限られるわけではない。このような化工は公知であり、例えば『化工デンプン:性質と利用法』、第3〜10章、41〜147ページ、Wurzburg編、CRCプレス社、フロリダ、1986年に記載されている。
物理的に変化させたデンプン(例えば国際公開WO 95/04082に記載されている熱で抑制したデンプン)も本明細書で使用するのに適している。物理的に変化させたデンプンには、分別したデンプンも含まれる。その場合、ある部分に含まれるアミロースの割合は、他の部分よりも大きくなっている。
化工デンプンは、架橋したデンプンであることが好ましい。デンプンを化工するとき、デンプン分子同士を結合させることのできる任意の架橋剤と反応させる。この明細書における適切な架橋剤の代表例としては、食品で使用することが認められているもの、例えば、エピクロロヒドリン、直鎖状ジカルボン酸無水物、アクロレイン、オキシ塩化リン、可溶性メタリン酸塩が挙げられる。公知の他の架橋剤、例えばホルムアルデヒド、塩化シアヌル、ジイソシアン酸塩、ジビニルスルホンなども、得られる製品を食品に使用するのでなければ、使用することができる。好ましい架橋剤は、オキシ塩化リン、エピクロロヒドリン、トリメタリン酸ナトリウム(STMP)、アジピン酸-酢酸無水物であるが、その中でもオキシ塩化リンが最も好ましい。
架橋反応そのものは、文献に記載された標準的な架橋デンプン粒調製法に従って行なわせる。そのような方法の具体例が、アメリカ合衆国特許第2,328,537号と第2,801,242号に記載されている。もちろん、利用する正確な反応条件は、使用する架橋剤のタイプや、デンプン・ベースのタイプ、反応スケールなどによって異なる。デンプンと架橋剤の反応は、水性媒体中で行なわせることができる。この好ましい方法では、デンプンを水中でスラリー化し、適切なpH値に調節した後、架橋剤を添加する。
架橋反応は、一般に約5℃〜約60℃で行なわせる。この温度は約20℃〜約45℃であることが好ましい。約60℃を超える温度を利用することは望ましくない。というのも、粒子が膨潤したり、デンプンを濾過するのが難しかったり、デンプンがゼラチン化したりする可能性があるからである。さらに、デンプンは、あらかじめゼラチン化するまで粒子の形態を保持していることが望ましい。反応時間は、使用する架橋剤と温度によって異なるが、一般に約0.2〜約16時間である。
架橋反応が終了した後、必要に応じ、一般的な酸または塩基を用いて反応混合物のpHを約5〜約6.5に調節する。粒状生成物を濾過によって回収し、洗浄し、乾燥させた後に、あらかじめゼラチン化することができる。しかし洗浄ステップは、本明細書の目的には不要であり、架橋した生成物は、単離することなく直接にあらかじめゼラチン化することができる。
この明細書に規定した性質を有する生成物を作るのに必要な架橋剤の量は、例えば、デンプンの転化率、どのような形態にあらかじめゼラチン化するか、使用する架橋剤のタイプ、架橋剤の濃度、反応条件によって異なるほか、粘度特性によって決まる架橋度が特定の範囲に入る架橋デンプンである必要性によっても異なる。当業者であれば、最終製品の性質を決めるのは、反応容器に添加する架橋剤の量ではなく、デンプンと実際に反応する試薬の量(ブラベンダー粘度の測定によってわかる)であることが理解できよう。反応に使用する架橋剤の量は、デンプンの水溶性に応じ、一般に、約0.01重量%〜約0.07重量%になろう。正確な範囲は、どのような方法であらかじめゼラチン化するかにも依存する可能性がある。使用する架橋剤のタイプによって、使用量が多くなったり少なくなったりする可能性がある。しかしいずれの場合でも、架橋剤の量は少なくとも0.005重量%でなくてはならない。
デンプンは、ブラベンダー粘度の測定によってわかる転化の程度が幅を持つ可能性があるため、架橋の量が同じでも変換レベルごとに粘度が異なるであろう。したがって、この明細書に記載した条件下でゲルを形成する化工デンプンを製造するのに必要とされるブラベンダー粘度の具体的な値は、転化率に大きく依存する。したがって、必要とされる400〜850ブラベンダー単位の範囲であらゆるデンプンに適用可能なブラベンダー・パラメータを設定することは不可能である。ゲル強度が指定された最小値になるデンプンを得るためのブラベンダー粘度とゲル強度の関係は、必要とされる架橋の量を以下のパラメータ(この明細書ではブラベンダー粘度の差(BVD)と呼ぶ):
{(V95 - V80)/V80}×100
(ただしV95とV80は、それぞれ95℃と80℃におけるデンプンのブラベンダー粘度である)を用いて表現することによって最もよくわかる。%を単位として表現されるBVDは正または負の値を取ることができ、その正負は、ブラベンダー曲線が上昇し続ける(この場合には正のBVDであり、抑制レベルが大きいことを示す)か、ピークを過ぎて低下する(この場合には負のBVDであり、抑制レベルが小さいことを示す)かに応じて決まる。ブラベンダー単位が約400〜約850の範囲だと、転化し架橋させたデンプンのブラベンダー粘度の差は、350cm-gのカートリッジを用いて固形物が7%の状態で測定すると、約-40〜約+30%という広い範囲にわたる可能性がある。当業者であれば、ブラベンダー単位が上記の範囲の値に収まっているデンプンに関してBVDが上記の範囲にあるすべての値を取りうるとは限らないことが理解されよう。適切なBVDは、それぞれのブラベンダー単位と、あらかじめゼラチン化するのに利用する方法について、別々に決定する必要がある。これについては後述する。
この明細書で使用するのに適した性質を持つあらゆるデンプンまたはデンプン混合物は、化工または転化の前または後に公知の任意の方法で精製し、そのデンプンから、元々存在している香り、臭い、色素、あるいは処理中に生成した香り、臭い、色素を除去するとよい。デンプンの処理に適した精製法は、ヨーロッパ特許第554,818号を始めとする一連の特許文献に開示されている。アルカリ洗浄法も有効であり、アメリカ合衆国特許第4,477,480号と第5,187,272号を始めとする一連の特許文献に記載されている。デンプンをアルカリ土類金属の水酸化物(例えば水酸化ナトリウム)でアルカリ洗浄することが好ましい。さらに、この洗浄は、デンプンの転化および/または架橋の前に実施することが好ましい。
上におおまかに説明したステップによって架橋させて転化したサゴ・デンプンは、冷水に分散できるようにするためにはあらかじめゼラチン化する必要がある。さまざまな方法が従来技術で知られている。例えばドラム乾燥、スプレー乾燥、押し出し、ジェット加熱調理などの方法によってデンプンをあらかじめゼラチン化することができる。あらかじめゼラチン化したデンプンにするための方法の具体例は、アメリカ合衆国特許第1,516,512号、第1,901,109号、第2,314,459号、第2,582,198号、第2,805,966号、第2,919,214号、第2,940,876号、第3,086,890号、第3,133,836号、第3,137,592号、第3,234,046号、第3,607,394号、第3,630,775号、第4,280,851号、第4,465,702号、第5,037,929号、第5,131,953号、第5,149,799号に開示されている。
この明細書では、あらかじめゼラチン化するのに、ドラムを1つまたは2つ備えていて、デンプンを乾燥させて含水量を約12%以下にする適切なドラム乾燥機を利用することが好ましい。デンプン・スラリーは、一般に、撹拌装置とローターが付いたタンクまたは液体貯蔵槽から、穴の開いたパイプまたは振動アームを通じてドラムの表面に供給される。
上記の粘度と架橋レベルは互いに関係しているが、粘度と架橋レベルは、どのドラム乾燥機を用いるかによってもある程度変化する。あらかじめゼラチン化させる方法で発生する剪断変形が大きいほど、この方法でゲル化特性を有する本発明の化工デンプンを得るためには、デンプンがより多く架橋していなければならないことがわかっている。特定のどれか1つの理論によるわけではないが、この明細書に記載した生成物が持つ独自のゲル化特性は、あらかじめゼラチン化している間のアミロースの放出と関係していると考えられている。デンプンを転化するとデンプン粒が変化するため、アミロースのサイズと放出されるアミロースの量が変化する。他方、アミロースの放出に関わる因子の1つである架橋は、あらかじめゼラチン化する操作の間にデンプン粒が剪断変形によって壊れるのに抵抗する力を増大させる。したがってあらかじめゼラチン化させる方法で発生する剪断変形が大きいほど、おそらく粒子がより多く崩壊し、より多くのアミロースがより早く放出される傾向がある。放出されたこのアミロースは、あらかじめゼラチン化する操作の間(例えばドラム乾燥させている間)、膨潤した粒子の表面に堆積するため、水に添加したときに容易に再分散する。しかしデンプンがより多く架橋しているのであれば、デンプンはこの崩壊に抵抗するであろうから、ゲル化特性に好ましくない影響を与えることなく、あらかじめゼラチン化する操作を剪断力のより大きな装置を用いてうまく行なうことができる。
あらかじめゼラチン化した後、デンプン生成物を装置から取り出し、粉末にする。最終用途が何であるかによるが、別の方法として、この生成物を小さくしてフレークの形状にすることもできる。しかし粉末形態のほうが好ましい。フィッツ・ミルまたはハンマー・ミルなどの公知の任意の装置を用いてフレーク化や粉末化を適切に行なうことができる。
あらかじめゼラチン化する操作によって得られた最終製品は、冷水に分散可能なデンプンであり、水や乳製品などの水溶液に分散させたときにゲルを形成する。ゲルが形成されたことの確認とゲル強度の測定は、主観的評価と外観分析装置の読み取りによって行なわれる。これら2つの測定法は(製品の一部が粘着性を持つことが1つの原因で)必ずしも互いに整合性のあるものではないが、この明細書の目的のためには、本発明の化工デンプンが、調製後5時間以内に少なくとも約20gの(この明細書で定義する)ゲル強度を有するゲルを形成する必要がある。なおこのゲル強度は、少なくとも約30gであることが好ましく、少なくとも約45gであることが最も好ましい。本発明による化工サゴ・デンプンは、固形物が6%含まれている状態で提供したときに食品系の中でゲルを形成することが好ましい。
得られた化工サゴ・デンプンは、トウモロコシなどの他のベースから調製した比較用デンプンよりも早くゲル化する。図6に示したように、得られた化工サゴ・デンプンは、トウモロコシなどの他のベースから調製した比較用デンプンよりも一般に約100%早く、より詳細には300%早くゲル化する。ゲル化速度のこの増大により、製品中のデンプン含有量を減らして望むゲル強度と外観を実現することができる。例えば同等のゲル強度と外観にするには、比較対象であるコーンスターチだと一般に少なくとも30%多く、より詳細には少なくとも50%多く、さらに詳細には少なくとも100%多く使用する必要があろう。
化工サゴ・デンプン・ゲルは、弾性を持つのではなく、そのままで切断可能な状態になる傾向がある。切断できるというこの性質は、多くの用途において望ましい。例えばパイの中身の場合、切断できることによって形態と滑らかさが維持される。
得られた化工サゴ・デンプンは、一般に保水性に優れており、シネレシスは少ない。このデンプンは、一般に、pHの小ささ、剪断変形、温度寛容性に関して化工タピオカ・デンプンと同等以上である。例えばゲル化にとって最も不利な条件において、本発明の化工サゴ・デンプンは、他の化工デンプン(例えば化工タピオカ・デンプン)よりも強力なゲルをより早く形成する。
化工サゴ・デンプンは、ゼラチン、カゼイン、ペクチン、寒天、アラビアゴム、ダイズまたは肉から単離したタンパク質、ある種のゲル化ゴム(例えばカラギーナン)の代わりに使用することもできる。
得られたサゴ流動デンプンは、さまざまな産業において役に立つ。中でも固形物含有量の多いデンプン分散液に吸引可能で実用的な粘性率を持たせるのに粘性率の小さなデンプンが必要とされる用途において役に立つ。具体的な応用分野としては、食品、パーソナルケア製品、医薬品、栄養薬効品、製紙、農業製品、塗料などが挙げられる。分解したデンプンまたは転化したデンプンが特に望ましかったり必要だったりするする産業分野としては、紙やボール紙の製造、乾燥した壁を作るための石膏ボードの製造、織物の経糸の糊付けなどが挙げられる。
食品製品とは、食品と飲料の両方を意味する。その中には、菓子類(例えば、デンプン入りガムキャンディ、麺類、プリン、カスタード、フラン)、詰め物(例えばパイの中身)、チーズのイミテーション、チーズ製品、スプレッド(例えばマーガリン、トッピング、アイシング)、魚・家禽類・肉のイミテーション、デンプン・ボール、ヨーグルト、ゲル化したデザート、ゼリー、卵製品などが含まれるが、これだけに限られるわけではない。
化工サゴ・デンプンは、特定の最終用途にとって望ましい性質を実現するのに必要な任意の量を用いることができる。一般に、デンプンは、製品の少なくとも約4重量%の量が使用される。この値は、少なくとも約6重量%であることが好ましく、少なくとも約7重量%であることがさらに好ましい。
以下の実施例では、特に断わらない限り、部と%はすべて重量部と重量%であり、温度は摂氏(℃)で表わす。以下の実施例は本発明をさらに説明するためのものであり、いかなる点においても本発明がこれら実施例に限定されると考えてはならない。使用する%はすべて、重量/重量ベースである。以下の分析手続きとテスト手続きを実施例全体を通じて利用し、この明細書に記載したデンプン製品の特徴を明らかにした。
A.外観分析装置を用いたゲル強度の測定
ゲル強度は、(ステイブル・マイクロ・システムズ社(サリー、イギリス国)から市販されている)モデルTA-XT2という外観分析装置を用いて測定した。無水デンプン20gを脱イオン水と混合し、望む%の固体デンプン・スラリーを得た。沸騰している湯を入れた浴の中でこのスラリーを撹拌しながら20分間にわたって加熱調理し、デンプンがどろどろになるまで懸濁状態を維持した後、撹拌せずに回収した。ゲル強度の分析は、デンプン・サンプルから形成したゲルに対し、4オンス(118ml)のジャーの中で室温にてpHを7にして行なった。5mmのプローブの真下がこのジャーの中心になるようにし、以下のパラメータを用いてテストを行なう。
モード:力/圧縮
オプション:スタートに戻る
開始前速度:5.0mm/秒
速度:0.5mm/秒
終了後速度:5.0mm/秒
力:N/A
距離:15.0mm
時間:N/A
カウント:N/A
トリガー:0.05N
PPS:200.00
プローブ:P50 直径12.7mm(1/2インチ)、プラスチック製の円柱
B.ブラベンダー評価による粘度の測定
粘度は、マイクロ・ビスコ-アミロ-グラフ(登録商標)(C.W.ブラベンダー・インスツルメント社(サウス・ハッケンサック、ニュージャージー州)から入手可能)を用いて測定する。(無水ベースで)35.4gの変換し架橋させたデンプンを十分な量の蒸溜水の中でスラリー化して全重量を500gにした後、ブラベンダー(登録商標)ビスコ-アミル-グラフ(登録商標)ボウルに添加した。このデンプン・スラリーを急激に50℃まで加熱した後、1分間に1.5℃の加熱速度で50℃から95℃まで加熱する。粘度の読み取り値を80℃と95℃で記録し、20分間にわたって95℃に維持した(95℃+20')後に95℃で再び記録する。
C.レモンパイの中身のゲルの評価
転化し、架橋させ、あらかじめゲル化させたデンプン6.0gと、砂糖24.6gと、デキストロース0.19gと、クエン酸ナトリウム0.19gと、クエン酸0.19gを、4オンス(118ml)のジャーを揺することによって乾燥状態で混合する。この乾燥混合物を、55.5gの蒸留水と12.91gのレモンジュースからなる水溶液に1分間かけてゆっくりと添加し、サンビーム(登録商標)ミックスマスター(登録商標)キッチンマスターの中で速度を#1にして4分間にわたって混合する。
次に、得られた混合物を4オンス(118ml)のジャーに注いで上部に約5mmの空間が残るようにし、内部が15℃になった冷蔵庫に7時間入れた。別の方法として、この混合物をさまざまな時間にわたって室温に維持することもできる。
実施例1
この実施例では、サゴ・デンプンを漂白して転化することによって必要とされるブラベンダー粘度にした後、オキシ塩化リンを用いてデンプンを架橋させる手続きを示す。
2000gのサゴ・デンプンを3000mlの水道水に懸濁させることによってスラリーを調製した。このスラリーの温度を湯浴の中で45℃に調節した。塩酸を用いてpHを2.5に調節し、亜塩素酸ナトリウムを5g添加した。2時間放置した後、スラリーのpHを4.0に調節した。十分な量のメタ重亜硫酸ナトリウムを添加し、残っているすべての酸化剤を中和した。
温度を42℃まで低下させた。次に、3%NaOH水溶液をゆっくりと添加してアルカリ度を0.1NのHClが28〜32ml(50mlのサンプル)になるまで上昇させた。この混合物に2%過マンガン酸カリウム水溶液を5.0g添加した(すなわちデンプンの重量を基準にして0.005%であり、デンプンの重量を基準にしてマンガン・イオン17.5ppmに対応する)。次に、このデンプン・スラリーに30%H2O2を2.0g添加する。この反応物を3時間放置し、過酸化水素が残っていないようにする。そのことは、H2O2定量ストリップに関するネガティブ・テストによってわかる。得られたデンプンは、ブラベンダー粘度が700BUであることがわかった。
次に、デンプン・スラリーの温度を30℃まで低下させ、0.5%のNaOH(10g)と0.020%のPOCl3(0.4g)をこのデンプン・スラリーに添加して0.5時間にわたって反応させることによってデンプンを架橋させた。次に、塩酸を添加し、このデンプン・スラリーのpHを5.5に調節した。デンプン生成物を濾過によって回収し、水で2回洗浄し、空気中で乾燥させた。
実施例2
この実施例では、漂白し、変換した多彩なサゴ・デンプンを調製する方法を示す(すべて実施例1のようにして漂白した)。これらのサゴ・デンプンは、広範な粘性率を持つと同時に、広範なレベルのPOCl3で処理することによって架橋している。さらに別の実施例からは、架橋状態が最適である(ゼラチン化前の)サゴ・ベースは、95℃+20’粘度が500BU以上であり、BVD(ブラベンダー粘度の差)が5未満であることがわかる。
Figure 2005133072
表に掲載したサゴ・サンプルは、図の中ではサンプル番号とドラム乾燥するときのpHに基づいて同定される。例えばpH4でドラム乾燥させるサゴ・サンプル10は、“サゴ10/4”として示してある。図1には、酸性環境において上記のサゴ・サンプルのゲル強度が時間経過とともにどのように変化するかが示してある(ここでは、レモンパイの中身のpHは3.1である)。
実施例3
この実施例では、転化し、架橋させたサゴ・デンプンをドラム乾燥させることによってあらかじめゼラチン化し、本発明の瞬間的にゲル化するデンプンを得る方法を示す。
200gのデンプンを300mlの水の中でスラリーにした後、そのスラリーを加熱調理し、圧力が105〜110psiの蒸気で加熱した直径10インチの鋼鉄製ドラムの表面にゆっくりと供給することにより、それぞれのサンプルをドラム乾燥させた。デンプンを5rpmの速度で回転しているドラムに付着させた後、直径2インチの供給ローラーに付着させた。あらかじめゼラチン化したデンプン・シートを鋼鉄の刃を用いてドラムから剥がした。次に、得られたあらかじめゼラチン化したデンプン・シートを粉砕し、デンプンの85%が200メッシュのスクリーンを通過する状態にした。
乾燥したデンプン製品のゲル化特性は、「ゲル強度の測定」のセクションで説明した手続きのゲル強度テストによって評価した。結果を以下の表2にまとめてある。約0.13%よりも多い過酸化物で処理した場合および/またはデンプンを0.030%を超えるレベルのPOCl3を用いて架橋させた場合には、そうでない場合よりもはるかに弱いゲルが得られることがわかる。
Figure 2005133072
図2〜図4は、pH4で乾燥させた上記のサンプル1〜3と、pH7で乾燥させた上記のサンプル10〜21のゲル強度を示すグラフである。これらのグラフからわかるように、架橋の量が増えるにつれ、pHとは無関係にゲル強度が低下する。さらに、図3は、最高の性能を示す架橋量の範囲が存在していることを示している。例えばサゴ・サンプル1〜3はどれもサゴ・サンプル16、17より性能が優れていたが、最高の性能を示すサンプルは、中性pHでドラム乾燥させたサゴ・サンプル14であった。このサゴ・サンプル14は、サゴ・サンプル1〜3よりも架橋度が大きかったが、サンプル15〜17よりは架橋度が小さかった。
図5は、本発明による瞬間的ゲル化サゴ・デンプンの調製に用いる架橋剤の量がピーク粘度に及ぼす効果を示している。
図6は、性能が最も優れた本発明による5つのサゴ・デンプンのゲル強度をサゴでない対照と比較したグラフである。対照1は、アルコール調理したコーンスターチ(A.E.ステイリー・マニュファクチャリング社(ディケーター、イリノイ州)からミラジェル(登録商標)として市販されている)である。対照2は、瞬間ゲル化加工ジャガイモ・デンプン(アヴェビー・アメリカ社(プリンストン、ニュージャージー州)からパセリ(登録商標)イージー・ジェルとして市販されている)である。対照3は、ジャガイモをベースとしたデンプンを熱で抑制したもの(ナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社(ブリッジウォーター、ニュージャージー州)からノヴェイション(登録商標)6600として市販されている)である。
実施例4
漂白の効果をこの実施例で評価した。天然のサゴ・デンプンを、実施例1の漂白ステップなしで変換し、架橋させた。
2000gのサゴ・デンプンを3000mlの水道水に懸濁させることによってスラリーを調製した。湯浴の中でスラリーの温度を42℃に調節した。3%NaOH水溶液をゆっくりと添加してアルカリ度を0.1NのHClが28〜32ml(50mlのサンプル)になるまで上昇させた。この混合物に2%過マンガン酸カリウム水溶液を5.0g添加した(すなわちデンプンの重量を基準にして0.005%であり、デンプンの重量を基準にしてマンガン・イオン17.5ppmに対応する)。このデンプン・スラリーに30%H2O2を1.4g添加した。この反応物を3時間放置し、過酸化水素が残っていないようにした。そのことは、H2O2定量ストリップに関するネガティブ・テストによってわかる。得られたデンプンは、ブラベンダー粘度が775BUであることがわかった。
次に、デンプン・スラリーの温度を30℃まで低下させ、0.025%のPOCl3(0.5g)をこのデンプン・スラリーに添加して0.5時間にわたって反応させることによってデンプンを架橋させた。次に塩酸を添加し、このデンプン・スラリーのpHを5.5に調節した。デンプン生成物を濾過によって回収し、水で2回洗浄し、空気中で乾燥させた。
次に、この生成物を実施例3のようにしてドラム乾燥させ、(レモンパイの中身の場合のように分散させて)室温で5時間保管すると、ゲル強度が41.05になった。
実施例5
この実施例では、転化反応と架橋反応の順番を逆にすることの効果を示す。
2000gのサゴ・デンプンを3000mlの水道水に懸濁させることによってスラリーを調製した。湯浴の中でスラリーの温度を45℃に調節した。塩酸を用いてpHを2.5に調節し、亜塩素酸ナトリウムを5g添加した。2時間放置した後、スラリーのpHを4.0に調節した。十分な量のメタ重亜硫酸ナトリウムを添加し、残っているすべての酸化剤を中和した。次に、このスラリーを放置して室温近く(約25℃〜約30℃)まで冷却した。
3%NaOH水溶液をゆっくりと添加してアルカリ度を0.1NのHClが28〜32ml(50mlのサンプル)になるまで上昇させた。0.5%のNaOH(10g)と0.020%のPOCl3(0.4g)をこのデンプン・スラリーに添加して0.5時間にわたって反応させることにより、デンプンを架橋させた。
湯浴の中でスラリーの温度を42℃に調節した。この混合物に2%過マンガン酸カリウム水溶液を5.0g添加した(すなわちデンプンの重量を基準にして0.005%であり、デンプンの重量を基準にしてマンガン・イオン17.5ppmに対応する)。このデンプン・スラリーに30%H2O2を2.0g添加した。この反応物を3時間放置し、過酸化水素が残っていないようにした。そのことは、H2O2定量ストリップに関するネガティブ・テストによってわかる。
塩酸を添加してこのデンプン・スラリーのpHを5.5に調節した。デンプン生成物を濾過によって回収し、水で2回洗浄し、空気中で乾燥させた。
デンプン生成物を実施例3の手続きに従ってあらかじめゼラチン化し、(両方ともレモンパイの中身の場合のように分散させて)室温で5時間保管すると、ゲル強度が24.5になった。他方、変換後に架橋させた生成物を室温で5時間保管した後のゲル強度は54.9であった。
実施例6
あらかじめゼラチン化していないベースを「レモンパイの中身のゲルの評価」に従って調製し、そのゲル強度を評価した。このベースはあらかじめゼラチン化していないため、沸騰した湯の中で20分間加熱調理し、7時間にわたって冷蔵条件下に置いて冷却した。結果を以下の表3に示してある。ドラム乾燥させなかったサンプルと、それと同じベースをドラム乾燥させた場合が比較してある。
Figure 2005133072
実施例7
この実施例では、漂白し、変換し、架橋させたサゴ・デンプンをスプレー乾燥させることの効果を示す。
実施例1に示した手続きに従って生成物の大きなバッチを作った。次に、アメリカ合衆国特許第5,131,953号と第5,149,799号に従ってこの生成物をスプレー乾燥させた。次に、「レモンパイの中身のゲルの評価」で説明したようにして調製した以下のサンプルについてゲル強度を評価した。サンプルは、7時間にわたって室温に維持した。これらサンプルのゲル強度を分析した結果を以下に示す。
Figure 2005133072
1) SIDAとは、“蒸気注入二重噴霧化”の略号であり、冷水に溶けるデンプンを調製するためのアメリカ合衆国特許第5,149,799号に記載されている方法を意味する。この'799号特許に従うと、デンプン・スラリーは、加圧下で噴霧化ノズルに供給される。このノズルでは、スラリーを、デンプン粒の加熱調理と噴霧化を同時に行なう高圧蒸気と接触させ、乾燥チェンバーの中に入れる。デンプン粒は、この乾燥チェンバーから回収する。
2) EKは、EdenとKasica(“EK”)に付与されたアメリカ合衆国特許第5,131,953号に記載されている方法を意味する。この方法では、高温(300°Fを超える)ジェット加熱調理したデンプンを、その調理物が噴霧化する圧力を利用してスプレー乾燥させるときに噴霧化する。このEK法では、粒子構造は保持されない。
実施例8
この実施例では、漂白し、転化し、架橋させたサゴ・デンプンをドラム乾燥させることの効果を示す。
実験スケールのドラム乾燥機(GMF-ゴーダ社、オランダから入手可能)を用い、漂白し、変換し、架橋させたサゴ・デンプンをドラム乾燥させた。このドラムは、幅が50cm、直径が50cmであり、5馬力の可変速モータによって回転する。1つの逆ロールと3つのアプリケータ・ロールがドラムの直上に配置されていた。
漂白し、転化し、架橋させたサゴ・デンプンに関し、以下の8つのバッチを調製した。
バッチ %H 2 O 2 %POCl 3
1 0.05 0.025
2 0.06 0.020
3 0.06 0.015
4 0.06 0.010
5 0.06 0.015
6 0.055 0.0172
7 0.05 0.017
8 0.04 0.016
化工サゴ・デンプンを水の中に懸濁させて21ボーメのスラリーを形成し、pHを約6.5に調節した。ドラムを6rpmで回転させ始め、120psigの圧力で加熱し、表面の温度を約160℃にした。
モイノ・ポンプを用いてスラリーをドラム式乾燥機に吸引した。ポンプの速度を調節し、スラリーが第2のアプリケータ・ロールに安定して流れるようにした。ドラムの表面にコーティングされたことが観察されると、剥ぎ取りナイフのボルトをゆっくりと締めながら、そのナイフをドラムのきれいな表面が見える位置まで食い込ませる。
次に、ドラム乾燥させたデンプン・フィルムを剥ぎ取って搬送スクリューに載せる。すると搬送スクリューが剥ぎ取られた材料を廃棄物ホッパーに運ぶ。第3と第4のアプリケータ・ロールの間にソーセージ状のものが一杯になってシートが均一になると、生成物をコンテナの中に回収する。次にこの生成物を粒径が約200メッシュ(74ミクロン)になるまでハンマー・ミルの中で粉砕する。
ドラム乾燥させたデンプン生成物に関し、上記のようなレモンパイの中身という酸性条件下での有効性を評価した。加工サゴ・デンプンの粘性率を以下の表5に示してある。得られたゲル強度は表6に示してある。
Figure 2005133072
Figure 2005133072
従来技術では、スラリーの濃度、ドラムの温度、ドラムの速度、pH、デンプンの種類といった変数を調節することによって加熱調理の程度が異なる製品を作れることが知られている。一般に、スラリーを比較的中性のpH(pHが5〜8)で高濃度にし、ドラムの速度を大きくし、ドラムの温度を下げると、加熱調理度を小さくすることができる。逆の極端な場合として、スラリーのpHを小さく、または非常に大きくし、スラリーを低濃度にし、ドラムの速度を小さくし、ドラムの温度を上げると、加熱調理度を大きくすることができる。中間的な加熱調理度は、関係する変数を適切に調節することによって得られる。
実施例9
この実施例では、本発明のデンプンをアメリカ合衆国特許第6,447,615号(“'615号特許”)のデンプンと比較する。
異なる2種類のレモンパイの中身を2セットずつ、合計でパイの中身を8つ用意した。第1のセットでは、本発明のデンプンを6%含むレモンパイの中身を2つ、'615特許のデンプンを6%含むレモンパイの中身を2つ、上記の「レモンパイの中身のゲルの評価」で説明したようにして調製することにより、デンプンを6%含むレモンパイの中身を合計で4つ用意した。第2のセットでは、デンプンを6%の代わりに10%にしたレモンパイの中身をさらに4つ調製した。デンプンが10%のものは、以下のようにして調製した。すなわち、デンプン10.0gと、砂糖24.6gと、デキストロース0.62gと、クエン酸ナトリウム0.19gと、クエン酸0.19gを、4オンス(118ml)のジャーを揺することによって乾燥状態で混合する。この乾燥混合物を、51.5gの蒸留水と12.91gのレモンジュースからなる溶液に1分間かけてゆっくりと添加し、サンビーム(登録商標)ミックスマスター(登録商標)キッチンマスターの中で速度を#1にして4分間にわたって混合する。次に、得られた混合物を4オンス(118ml)のジャーに注いで上部に約5mmの空間が残るようにし、さまざまな時間にわたって室温に維持する。
8つのレモンパイの中身のそれぞれに対し、「ゲル強度の測定」のセクションで説明した手続きに従ってゲル強度テストを行なった。5時間後と24時間後に行なったテストの結果は以下のようであった。
Figure 2005133072
表7からわかるように、本発明のサゴ・デンプンは、デンプン固形物が多い場合(10%)と少ない場合(6%)の両方で'615特許のサゴ・デンプンより早くゲル化する。デンプン固形物が多い場合(10%)には、本発明のサゴ・デンプンが99%ゲル化するのに対し、'615特許のサゴ・デンプンのゲル化は80%である。また、デンプン固形物が少ない場合(6%)には、本発明のサゴ・デンプンが82%ゲル化するのに対し、'615特許のサゴ・デンプンのゲル化は66%である。したがって本発明のサゴ・デンプンは、より少ない量のデンプン固形物を用いてより強いゲルをより早く形成する上で、より効果的である。さらに、本発明によるレモンパイの中身はシネレシスを示さず、最上部を触っても乾燥していた。それに対して'615特許のサゴ・デンプンを用いて形成したレモンパイの中身は重度のシネレシスを示し、本発明のサゴ・デンプンを用いて形成したレモンパイの中身のように水分を封じ込めることはできなかった。本発明のサゴ・デンプンは、食品(例えばパイの中身、クッキーのスプレッド)に応用できるのに対し、'615特許のサゴ・デンプンは、お菓子(例えばガムドロップ:具体的にはメーソン・ドッツ(登録商標))に応用できる。
これまで本発明の実施例を詳細に説明してきたが、実施例は単なる説明用、例示用であり、本発明がその実施例に限定されると考えてはならないことは明らかである。本発明の精神と範囲は、添付の全請求項の表現によってのみ決まる。
レモンパイに含まれるサゴをベースとした本発明によるさまざまなゲルのゲル強度が時間とともにどのように変化するかを示すグラフである。 サゴをベースとした本発明によるさまざまなゲルのゲル強度を示すグラフである。なお変換したサゴ・ベースは、粘度が825ブラベンダー単位である。 サゴをベースとした本発明によるさまざまなゲルのゲル強度を示すグラフである。なお変換したサゴ・ベースは、粘度が710ブラベンダー単位である。 サゴをベースとした本発明によるさまざまなゲルのゲル強度を示すグラフである。なお変換したサゴ・ベースは、粘度が595ブラベンダー単位である。 サゴをベースとした本発明によるさまざまなゲルのピーク粘度に架橋が及ぼす効果を示すグラフである。 サゴをベースとした本発明によるさまざまなゲルのゲル強度を、サゴをベースとしていない対照と比較したグラフである。 サゴをベースとした本発明によるさまざまなゲルのゲル強度を、サゴをベースとしていない冷蔵した対照と比較したグラフである。

Claims (15)

  1. ゲル化特性を有する冷水に分散可能な化工サゴ・デンプンであって、粘度が400ブラベンダー単位〜1000ブラベンダー単位になるように転化した後に抑制したサゴ・デンプンをあらかじめゼラチン化することによって調製され、転化し、抑制した上記サゴ・デンプンについて80℃と90℃で測定したブラベンダー粘度の差(BVD)が-35BVD〜25BVDである、化工サゴ・デンプン。
  2. 上記サゴ・デンプンが熱で抑制されている、請求項1に記載の化工サゴ・デンプン。
  3. 上記サゴ・デンプンが、少なくとも0.005重量%の架橋剤と反応させることによって抑制されている、請求項1に記載の化工サゴ・デンプン。
  4. 上記サゴ・デンプンが、オキシ塩化リン、エピクロロヒドリン、トリメタリン酸ナトリウム、アジピン酸-酢酸無水物からなるグループの中から選択した架橋剤と反応されている、請求項3に記載の化工サゴ・デンプン。
  5. 調製後5時間以内に、ゲル強度が少なくとも30gであるゲルを形成することができる、請求項1に記載の化工サゴ・デンプン。
  6. 請求項1に記載の化工サゴ・デンプンを含む食品系。
  7. 粘度が400ブラベンダー単位(BU)〜850ブラベンダー単位であり、固形物の含有量が6%の状態で評価したゲル強度が、粘度が400BU〜1000BUの比較用コーンスターチよりも少なくとも100%大きいサゴ・デンプン。
  8. ゲル化特性を有する冷水に分散可能な化工サゴ・デンプンを調製する方法であって、
    サゴ・デンプンを転化して粘度を400〜1000ブラベンダー単位(BU)にするステップと;
    上記サゴ・デンプンを抑制し、固形物が7%の状態で上記抑制したサゴ・デンプンの80℃と90℃で測定したブラベンダー粘度の差(BVD)が-35BVD〜25BVDになるようにするステップと;
    上記サゴ・デンプンをあらかじめゼラチン化するステップを含み、
    転化し、抑制し、あらかじめゼラチン化した上記サゴ・デンプンが、調製後5時間以内に、ゲル強度が少なくとも30gであるゲルを形成することができるものである、方法。
  9. 上記サゴ・デンプンを熱で抑制する、請求項8に記載の方法。
  10. 上記サゴ・デンプンをドラム乾燥させることによってあらかじめゼラチン化する、請求項8に記載の方法。
  11. 上記サゴ・デンプンを少なくとも0.005重量%の架橋剤と反応させることによって抑制する、請求項8に記載の方法。
  12. 上記架橋剤の選択を、オキシ塩化リン、エピクロロヒドリン、トリメタリン酸ナトリウム、アジピン酸-酢酸無水物からなるグループの中から行なう、請求項11に記載の方法。
  13. 架橋反応をさらに5〜60℃にて実施する、請求項11に記載の方法。
  14. 上記サゴ・デンプンを過酸化水素を用いて転化する、請求項8に記載の方法。
  15. 上記サゴ・デンプンを漂白するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
JP2004250753A 2003-08-29 2004-08-30 サゴをベースとしたゲル化するデンプン Expired - Fee Related JP5101794B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/651670 2003-08-29
US10/651,670 US7422638B2 (en) 2003-08-29 2003-08-29 Sago-based gelling starches

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2005133072A true JP2005133072A (ja) 2005-05-26
JP2005133072A5 JP2005133072A5 (ja) 2007-10-18
JP5101794B2 JP5101794B2 (ja) 2012-12-19

Family

ID=34104737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004250753A Expired - Fee Related JP5101794B2 (ja) 2003-08-29 2004-08-30 サゴをベースとしたゲル化するデンプン

Country Status (12)

Country Link
US (1) US7422638B2 (ja)
EP (1) EP1510527B1 (ja)
JP (1) JP5101794B2 (ja)
KR (1) KR20050022960A (ja)
CN (2) CN101215334B (ja)
AT (1) ATE406388T1 (ja)
AU (1) AU2004205290A1 (ja)
BR (1) BRPI0405678B8 (ja)
DE (1) DE602004016091D1 (ja)
MX (1) MXPA04008329A (ja)
MY (1) MY139248A (ja)
SG (1) SG109591A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013081432A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Matsutani Chem Ind Ltd グミキャンディ
JP2013231162A (ja) * 2012-03-10 2013-11-14 Corn Products Development Inc 遅延ゲル化デンプン組成物
JP2016500639A (ja) * 2012-10-23 2016-01-14 ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー ミッドレンジの粘度を有するアルファ化デンプン、ならびにそれらに関連する製品、スラリーおよび方法
JP2017014494A (ja) * 2015-06-25 2017-01-19 コーン プロダクツ ディベロップメント,インコーポレイティド 物理変性サゴデンプン
JP2018522960A (ja) * 2015-06-15 2018-08-16 カーギル インコーポレイテッド 果肉質状テクスチャ用デンプン
JP7210062B1 (ja) 2021-10-12 2023-01-23 伊那食品工業株式会社 ゲル状食品用物性改良剤、ゲル状食品の物性改良方法、およびゲル状食品
KR102683839B1 (ko) * 2015-06-15 2024-07-11 카아길, 인코포레이팃드 과육질의 질감을 위한 전분

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FI20041439A (fi) * 2004-11-09 2006-05-10 Eriksson Capital Ab Putkimainen elintarvikekuori
US7731794B2 (en) * 2005-06-09 2010-06-08 United States Gypsum Company High starch light weight gypsum wallboard
US11306028B2 (en) 2005-06-09 2022-04-19 United States Gypsum Company Light weight gypsum board
US9840066B2 (en) 2005-06-09 2017-12-12 United States Gypsum Company Light weight gypsum board
USRE44070E1 (en) 2005-06-09 2013-03-12 United States Gypsum Company Composite light weight gypsum wallboard
US9802866B2 (en) * 2005-06-09 2017-10-31 United States Gypsum Company Light weight gypsum board
US11338548B2 (en) 2005-06-09 2022-05-24 United States Gypsum Company Light weight gypsum board
WO2007098809A1 (en) * 2006-03-03 2007-09-07 Symrise Gmbh & Co. Kg Pressed agglomerates suitable for consumption having retarded aroma release
US8262820B2 (en) * 2006-04-28 2012-09-11 United States Gypsum Company Method of water dispersing pregelatinized starch in making gypsum products
US8574624B2 (en) * 2006-11-17 2013-11-05 Corn Products Development, Inc. Highly inhibited starch fillers for films and capsules
US8303159B2 (en) * 2008-09-05 2012-11-06 United States Gypsum Company Efficient wet starch preparation system for gypsum board production
GB2464664B (en) * 2008-10-20 2013-06-05 Bpb Ltd Gypsum plasterboard comprising s-triazine-crosslinked starch
US8747936B2 (en) 2010-07-22 2014-06-10 Vita-Mix Corporation Method for preparing starch-thickened compositions
MX2013006643A (es) 2010-12-13 2013-12-06 Dsm Ip Assets Bv Geles untables.
WO2014018655A1 (en) * 2012-07-25 2014-01-30 Cargill, Incorporated Quick-setting starch in starch gums
WO2015095600A2 (en) * 2013-12-20 2015-06-25 Eli Stav Gypsum board with improved starch binder
CN106666677A (zh) * 2016-12-11 2017-05-17 钦州学院 一种凝胶淀粉及其制备方法
AU2018334515B2 (en) 2017-09-12 2022-06-09 Corn Products Development, Inc. Thermally inhibited waxy cassava starch

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03168095A (ja) * 1989-11-24 1991-07-19 Natl Starch & Chem Corp 酵素的方法によって製造された部分的に枝切りされたでんぷん
JPH04230637A (ja) * 1990-12-27 1992-08-19 Natl Starch & Chem Investment Holding Corp タブレット賦形剤としての酵素的に枝切りされたデンプン
JP2001103912A (ja) * 1999-08-10 2001-04-17 Natl Starch & Chem Investment Holding Corp 流動性サゴ澱粉及びその使用

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2328537A (en) * 1940-08-09 1943-09-07 American Maize Prod Co Thick-bodied starch and method of making
US2801242A (en) * 1954-08-06 1957-07-30 Corn Prod Refining Co Process for the preparation of distarch phosphate and the resulting product
US3583874A (en) * 1968-05-31 1971-06-08 Cpc International Inc Novel instant pudding starch and process for preparing same
US4207355A (en) * 1979-01-08 1980-06-10 National Starch And Chemical Corporation Cold-water dispersible, gelling starches
US4229489A (en) * 1979-05-29 1980-10-21 National Starch And Chemical Corporation Cold-water dispersible, gelling starch
US4228199A (en) * 1979-07-05 1980-10-14 National Starch And Chemical Corporation Cold-water dispersible, gelling potato starch
US4391836A (en) * 1980-08-08 1983-07-05 National Starch And Chemical Corporation Process for preparing instant gelling starches
US4477480A (en) * 1982-07-06 1984-10-16 General Foods Corporation Method of preparing a clean flavored cereal starch
US5187272A (en) * 1992-01-21 1993-02-16 Kraft General Foods, Inc. Process for preparing non-hydroxypropylated, deflavored, crosslinked, pregelatinized, starch and product
US5833755A (en) * 1996-03-25 1998-11-10 National Starch And Chemical Investment Holding Corporation Starch degradation using metal-based coordination complexes
US6447616B1 (en) * 2000-08-31 2002-09-10 The Ford Meter Box Company Method for treating brass

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03168095A (ja) * 1989-11-24 1991-07-19 Natl Starch & Chem Corp 酵素的方法によって製造された部分的に枝切りされたでんぷん
JPH04230637A (ja) * 1990-12-27 1992-08-19 Natl Starch & Chem Investment Holding Corp タブレット賦形剤としての酵素的に枝切りされたデンプン
JP2001103912A (ja) * 1999-08-10 2001-04-17 Natl Starch & Chem Investment Holding Corp 流動性サゴ澱粉及びその使用

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11084887B2 (en) 2010-06-15 2021-08-10 Cargill, Incorporated Starch for pulpy textures
JP2013081432A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Matsutani Chem Ind Ltd グミキャンディ
JP2013231162A (ja) * 2012-03-10 2013-11-14 Corn Products Development Inc 遅延ゲル化デンプン組成物
JP2016500639A (ja) * 2012-10-23 2016-01-14 ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー ミッドレンジの粘度を有するアルファ化デンプン、ならびにそれらに関連する製品、スラリーおよび方法
JP2018522960A (ja) * 2015-06-15 2018-08-16 カーギル インコーポレイテッド 果肉質状テクスチャ用デンプン
KR102683839B1 (ko) * 2015-06-15 2024-07-11 카아길, 인코포레이팃드 과육질의 질감을 위한 전분
JP2017014494A (ja) * 2015-06-25 2017-01-19 コーン プロダクツ ディベロップメント,インコーポレイティド 物理変性サゴデンプン
JP7210062B1 (ja) 2021-10-12 2023-01-23 伊那食品工業株式会社 ゲル状食品用物性改良剤、ゲル状食品の物性改良方法、およびゲル状食品
JP2023057568A (ja) * 2021-10-12 2023-04-24 伊那食品工業株式会社 ゲル状食品用物性改良剤、ゲル状食品の物性改良方法、およびゲル状食品

Also Published As

Publication number Publication date
EP1510527B1 (en) 2008-08-27
DE602004016091D1 (de) 2008-10-09
CN101215334B (zh) 2012-12-12
MY139248A (en) 2009-09-30
CN100355789C (zh) 2007-12-19
US7422638B2 (en) 2008-09-09
KR20050022960A (ko) 2005-03-09
BRPI0405678A (pt) 2005-05-17
US20050048190A1 (en) 2005-03-03
BRPI0405678B1 (pt) 2016-05-31
BRPI0405678B8 (pt) 2016-11-16
AU2004205290A1 (en) 2005-03-17
CN101215334A (zh) 2008-07-09
ATE406388T1 (de) 2008-09-15
JP5101794B2 (ja) 2012-12-19
EP1510527A1 (en) 2005-03-02
CN1618818A (zh) 2005-05-25
MXPA04008329A (es) 2005-06-08
SG109591A1 (en) 2005-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5101794B2 (ja) サゴをベースとしたゲル化するデンプン
JP2005133072A5 (ja)
US4465702A (en) Cold-water-soluble granular starch for gelled food compositions
AU773743B2 (en) Composition based on cross-linked starch and depolymerized starch suitable as gelatine replacement
CA2064394C (en) Extruded foods containing high amylose starch
JP2003501494A (ja) オリゴ糖により製造される熱的に抑制されたデンプン
JP2007537339A (ja) 酸化型の可逆的に膨張する顆粒状デンプン生成物
KR20030010639A (ko) 아밀로스가 풍부한 전분의 호화/건조 방법
TWI267356B (en) Sago fluidity starch and use thereof
JP2003147122A (ja) デンプン/カルボキシル化ポリマーの複合体
JP2020530522A (ja) 抑制デンプンを調製する方法
EP1272053A1 (en) Reversible gel formation
EP3307787A1 (en) Starch for pulpy textures
EP0108833B1 (en) Instant gelling starche
JP3968714B2 (ja) 多糖類コーティング澱粉およびその製造方法
WO2021065520A1 (ja) 麺用ほぐれ向上剤
NZ534974A (en) Sago-based gelling starches
Nasser et al. Optimization of Pasting and Textural Properties of Food Products
JP4184878B2 (ja) ジェランガムコーティング澱粉およびそれを用いた食品
CN110604288A (zh) 一种含有淀粉的食品组合物
JP2014030380A (ja) 澱粉質ゲル化剤およびゲル状食品

Legal Events

Date Code Title Description
A524 Written submission of copy of amendment under section 19 (pct)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20070830

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070830

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20081219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120508

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120808

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120828

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120927

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5101794

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees