JP2005132873A - 温感コーティング液 - Google Patents

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崇 上田
Takeshi Miura
健史 三浦
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康弘 佐々野
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Abstract

【課題】対象に塗布することによってその対象に十分な温感効果を容易に付与可能な温感コーティング液を提供する。
【解決手段】この温感コーティング液は、常温で自然乾燥することによりマトリックス2aとして硬化するバインダと、バインダより比重が小さく、バインダ中に分散された中空粒子2bとを含有するものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、塗布することにより温感を付与できる温感コーティング液に関する。温感とは、人が表面に触れた場合に冷たさや熱さをより感じにくい特性をいう。
建材の一種である一般的なタイルは、セラミックス製の基部と、この基部の表面側に形成され、釉薬が溶融することによって形成された釉薬層とからなる。このようなタイルは、釉薬層が非晶質又は結晶質のガラス質からなるため、床材等の建材等として、優れた耐熱性、耐薬品性等による優れた耐久性を発揮する。しかし、一般的なタイルは、冬場にそれが日陰にあり、人がその表面に触れた場合には冷たさを感じ、夏場にそれが日なたにあり、人がその表面に触れた場合には熱さを感じるという不具合がある。サイディング等、他の建材も同様である。
このため、特許文献1、2開示のコーティング液をそのような建材の表面に塗布することも考えられる。これらのコーティング液は、マトリックスとして硬化するバインダと、このバインダ中に分散された中空粒子とを含有するものである。このコーティング液をそのような建材の表面に塗布し、バインダをマトリックスとして硬化させれば、マトリックス中に中空粒子が固定されることとなるため、建材の表面に中空粒子による気孔が確保されることとなり、冷感や熱感を感じ難いという温感効果が得られると考えられる。
特開2003−96302号公報 特開2003−201443号公報
しかし、上記従来のコーティング液は、元々艶消し又は低屈折率の実現のために提案されていたものであり、塗布によって必ずしも十分な温感効果を付与できるものではない。また、特許文献1開示のコーティング液にあっては、バインダとして熱硬化性の液状ポリオルガノシロキサン組成物を採用しているため、塗布した後にバインダを硬化させるための加熱が必要となり、建材等に温感効果を付与することが必ずしも容易でない。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、対象に塗布することによってその対象に十分な温感効果を容易に付与可能な温感コーティング液を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の温感コーティング液は、常温で自然乾燥することによりマトリックスとして硬化するバインダと、該バインダより比重が小さく、該バインダ中に分散された中空粒子とを含有することを特徴とする。
この温感コーティング液を建材等の対象に塗布すれば、バインダが常温で自然乾燥することによりマトリックスとして硬化し、マトリックス中に中空粒子が固定されることとなる。特に、この温感コーティング液では、中空粒子の比重がバインダより小さいため、中空粒子はマトリックスの上方に集合した状態で固定される。このため、対象の表面に中空粒子による気孔が多く確保されやすく、十分な温感効果が得られる。また、バインダが塗布後に常温で自然乾燥して硬化するため、バインダを硬化させるための特別な操作を要することがなく、対象に容易に温感効果を付与することができる。
したがって、本発明の温感コーティング液を対象に塗布すれば、その対象に十分な温感効果を容易に付与することができる。
バインダは、常温で自然乾燥することによりマトリックスとして硬化するものであれば、限定されない。中空粒子とは、非吸水性の球状又は略球状の殻内に密閉された中空部をもつ粒子である。中空粒子の中空部が閉気孔となる。中空部内は、空気等の気体が充満していてもよく、真空であってもよい。無機系の中空粒子であってもよく、有機系の中空粒子であってもよい。無機系の中空粒子としては、粒径が数10μm程度のガラスバルーン、シリカバルーン、石英ガラスバルーン、フライアッシュ、シラスバルーン、アルミナバルーン、セラミックスバルーン等を採用することができる。有機系の中空粒子としては、粒径が数10μm程度のウレタンバルーン、フェノールバルーン、ポリアミドバルーン等を採用することができる。この中空粒子は、バインダより比重が小さいものであれば、限定されない。
しかし、バインダはアルコキシシランを有し、中空粒子はシリカ系のものであることが好ましい。この場合、マトリックスと中空粒子とがともにSiを有することとなり、中空粒子がマトリックスに強固に固定され、優れた耐久性を発揮することができる。アルコキシシランとしては、メトキシシラン、エトキシシラン、プロポキシシラン、ブトキシシラン、ペンチルオキシシラン及びヘキシルオキシシランよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を採用することができる。シリカ系の中空粒子としては、ガラスバルーン、シリカバルーン、石英ガラスバルーン、フライアッシュ、シラスバルーン、セラミックスバルーン等を採用することができる。
発明者らの試験結果によれば、バインダ100質量部に対して中空粒子は7〜10質量部であり、バインダは粘度が5〜30mPa・秒であることが好ましい。この場合、中空粒子がバインダ中に好適に分散されて塗布に支障を来たすことがない一方、塗布後に中空粒子がバインダの上側に移動しやすい。この温感コーティング液において、中空粒子は平均粒径が200μm以下であることが好ましい。発明者らの試験結果によれば、この範囲の粒径の中空粒子においてその作用効果が優れていた。
本発明の温感コーティング液は、マトリックスは透明であることが好ましい。この場合、建材等、塗布する対象の意匠性を損なわない。
また、本発明の温感コーティング液は、帯電防止剤を含有することが好ましい。この場合、マトリックスに帯電防止剤も固定されることになり、帯電防止剤によって対象の表面が親水性となり、その対象に防汚性も付与することができる。帯電防止剤としては、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンジアミン、ポリアミドポリエーテルエステル、ポリスチレンスルホン酸ソーダ、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、リン酸トリエチル及びコロイダルシリカよりなる群から選ばれる1種又は2種以上であり得る。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
バインダとして、ポリテトラエトキシシランを用意する。このバインダは、比重が1.086〜1.120、粘度が10〜17mPa・秒である。また、市販のフライアッシュを水に投入し、これを攪拌した後に浮上したフライアッシュバルーンを中空粒子とする。この中空粒子は、比重が0.2〜0.3、平均粒径が100μmである。さらに、帯電防止剤として、ポリエチレングリコール、コロイダルシリカ及びリン酸トリメチルを用意する。そして、これらを下記配合(質量部)で混合し、よく攪拌することにより温感コーティング液を調製した。
バインダ(ポリテトラエトキシシラン):100
中空粒子(フライアッシュバルーン):0〜30
帯電防止剤(ポリエチレングリコール):10
帯電防止剤(コロイダルシリカ):10
帯電防止剤(リン酸トリエチル):0.2
得られた温感コーティング液は、中空粒子の混合量により、粘度が1.3〜50以上mPa・秒であった。配合量と粘度との関係を表1に示す。
Figure 2005132873
図1に示すように、磁器質無釉タイル1を用意し、このタイル1に各温感コーティング液2を刷毛によって塗布する。塗布量は10g/m2である。これを20°Cで5時間放置する。こうして、図2に示すように、各温感コーティング液2のバインダが自然乾燥して透明なマトリックス2aとなり、マトリックス2a中に中空粒子2bが固定されることとなる。なお、図1及び図2において、帯電防止剤は図示していない。
特に、各温感コーティング液2では、中空粒子2bの比重がバインダより小さいため、中空粒子2bはマトリックス2aの上方に集合した状態で固定される。このため、タイル1の表面に中空粒子2bによる気孔が多く確保され、十分な温感効果が得られることとなる。また、バインダが塗布後に常温で自然乾燥して硬化するため、バインダを硬化させるための特別な操作を要することがなく、タイル1に容易に温感効果を付与することができる。
したがって、各温感コーティング液をタイルに塗布すれば、そのタイル1に十分な温感効果を容易に付与できることがわかる。また、バインダがアルコキシシランであり、中空粒子2bがシリカ系のものであるため、中空粒子2bがマトリックス2aに強固に固定され、優れた耐久性を発揮することができる。
また、各温感コーティング液は、マトリックス2aが透明であるため、タイル1の意匠性を損なわないという利点もある。また、各温感コーティング液は、帯電防止剤を含有しているため、タイル1に防汚性も付与できるという利点もある。
各温感コーティング液における中空粒子の分散状態、塗布性及び中空粒子の浮上性の結果を官能によって評価した。この結果も表1に示す。
表1に示すように、試験No.1〜3の温感コーティング液はバインダ中における中空粒子2bの分散性が十分でなく、中空粒子2bを均一に塗布し難かった。試験No.4の温感コーティング液においても未だバインダ中における中空粒子2bの分散性が十分でなく、中空粒子2bを均一に塗布し難かった。試験No.5の温感コーティング液は、バインダ中における中空粒子2bの分散性は好ましいものであり、中空粒子2bを均一に塗布することにおいては支障はなかったものの、中空粒子2bがバインダの上方に浮上し難かった。また、試験No.9の温感コーティング液は、中空粒子2bを均一に塗布しやすく、塗布性は好ましいものであったものの、中空粒子2bがバインダの上方に浮上し難かった。試験No.10の温感コーティング液は、塗布性と中空粒子2bの浮上性とが十分でなかった。
これらに対し、試験No.6〜8の温感コーティング液は、バインダ中における中空粒子2bの分散性、塗布性及び中空粒子2bの浮上性の全てにおいて優れていた。このため、粘度が10〜17mPa・秒のバインダ100質量部に対し、平均粒径が200μm以下の中空粒子2bを7〜10質量部混合することにより、分散性、塗布性及び浮上性の全てにおいて満足し得る温感コーティング液になることがわかる。粘度が5〜30mPa・秒の範囲内であれば、他のバインダを用いた場合も同様であった。
本発明は外装タイル、床タイル等に温感効果を付与する場合に用いることができる。
実施例に係り、温感コーティング液を塗布した状態のタイルの断面図である。 実施例に係り、温感コーティング液のバインダを硬化させた状態のタイルの断面図である。
符号の説明
2b…中空粒子
2a…マトリックス

Claims (6)

  1. 常温で自然乾燥することによりマトリックスとして硬化するバインダと、該バインダより比重が小さく、該バインダ中に分散された中空粒子とを含有することを特徴とする温感コーティング液。
  2. 前記バインダはアルコキシシランを有し、前記中空粒子はシリカ系のものであることを特徴とする請求項1記載の温感コーティング液。
  3. 前記バインダ100質量部に対して前記中空粒子は7〜10質量部であり、該バインダは粘度が5〜30mPa・秒であることを特徴とする請求項2記載の温感コーティング液。
  4. 前記中空粒子は平均粒径が200μm以下であることを特徴とする請求項3記載の温感コーティング液。
  5. 前記マトリックスは透明であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の温感コーティング液。
  6. 帯電防止剤を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の温感コーティング液。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008200922A (ja) * 2007-02-19 2008-09-04 Grandex Co Ltd コーティング膜及びコーティング塗料
JP2012132022A (ja) * 2012-03-26 2012-07-12 Grandex Co Ltd コーティング塗料

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