JP2005132255A - 板金製ナックル - Google Patents

板金製ナックル Download PDF

Info

Publication number
JP2005132255A
JP2005132255A JP2003371681A JP2003371681A JP2005132255A JP 2005132255 A JP2005132255 A JP 2005132255A JP 2003371681 A JP2003371681 A JP 2003371681A JP 2003371681 A JP2003371681 A JP 2003371681A JP 2005132255 A JP2005132255 A JP 2005132255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet metal
damping
mounting
knuckle
attachment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003371681A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Kamimura
広樹 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Takaoka Co Ltd
Original Assignee
Aisin Takaoka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Takaoka Co Ltd filed Critical Aisin Takaoka Co Ltd
Priority to JP2003371681A priority Critical patent/JP2005132255A/ja
Publication of JP2005132255A publication Critical patent/JP2005132255A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

【課題】少なくとも1つの板金部材から形成された板金製ナックルにおいて、重量増をできるだけ抑えて軽量化を図ると同時に、減衰能を高めることの可能な板金製ナックルを提供する。
【解決手段】板金製のステアリングナックルは、3つの板金部材11,12,13と、パイプ部材14とを少なくとも用いて形成されており、このナックルの内側及び外側には、7つの減衰部材24,25,26,27,28を備えている。ステアリングナックルの取付部29,30,31の一部分には、減衰部材24,25が配設され、取付部32,33は、減衰材のねずみ鋳鉄にて形成された減衰部材26,27から構成されている。パイプ部材14の外側には、減衰部材28が取付けられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、自動車の操舵に必要な回転をタイヤに付与するための関節の役割を担う部品として用いられ、ベアリングを収容したベアリングケースやスピンドル(車軸)等の相手部品が取り付けられるステアリングナックル等のナックルに関するものである。
一般に、この種のナックルとしては、鋳造製及び鍛造製が主流を占めており、鋳造製及び鍛造製ナックルの重量は、それぞれ比較的重いという大きな問題があった。また近年、自動車の軽量化の要請が強まっており、自動車を構成する各部品の軽量化が図られている。そこで従来、鋳造製及び鍛造製ナックルに代えて、金属板を塑性加工(例えば、プレス加工)した板金部材から形成された板金製ナックルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような板金製ナックルでは、軽量化が達成されるものの、それ自体の振動の減衰能が十分でないため、タイヤやブレーキ部品等からの種々の振動がナックルを経由して車体に伝達されたり、その振動に起因するノイズが発生したりして、車内の乗員(運転者や同乗者)に不快感を与えてしまうおそれがあった。
特許第3134730号公報
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、少なくとも1つの板金部材から形成された板金製ナックルにおいて、重量増をできるだけ抑えて軽量化を図ると同時に、減衰能を高めることの可能な板金製ナックルを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、少なくとも1つの板金部材から形成され、ベアリングケースを具備した板金製ナックルにおいて、前記板金部材の内側及び/又は外側の一部分に減衰部材を配設したことをその要旨としている。
請求項1に記載の発明によれば、ナックルの内側及び/又は外側の一部分に配設した減衰部材の減衰能により、ナックル全体の減衰能が高められて十分なものとなる。また、減衰部材は、ナックルの内側及び/又は外側の一部分に存在するだけなので、少なくとも1つの板金部材から形成された板金製ナックルの重量増をできるだけ抑えることが可能となり、軽量化を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、少なくとも1つの板金部材から形成され、ベアリングケースを具備した板金製ナックルにおいて、少なくとも1つの取付部、又は、少なくとも1つの取付部の一部分を減衰部材から構成することをその要旨としている。
請求項2に記載の発明によれば、少なくとも1つの板金部材から形成されてベアリングケースを具備した板金製ナックルは、その取付部が例えば自動車の相手部品(相手部材)に取り付けられた状態で使用される。このナックルでは、少なくとも1つの取付部、又は、少なくとも1つの取付部の一部分を減衰部材から構成しているため、取付部又は取付部の一部分の減衰部材の減衰能により、ナックル全体の減衰能が高められて十分な域まで到達する。そして、相手部品からナックルへ伝達される振動は、ナックルの取付部における減衰部材によって弱められたり、消失したりする。また、逆にナックルから相手部品へ伝達される振動も、ナックルの取付部における減衰部材によって弱められたり、消失したりする。従って、本発明によれば、例えば自動車のタイヤやブレーキ部品等からの種々の振動がナックルを経由して車体に伝達されたり、その振動に起因するノイズが発生したりすることを抑制又は防止できる。また、少なくとも1つの板金部材から形成された板金製ナックルでは、少なくとも1つの取付部自体を減衰部材から構成するか、又は、少なくとも1つの取付部の一部分を減衰部材から構成するかのどちらかであるため、板金製ナックルの重量増をできるだけ抑えることが可能となり、板金製ナックルの軽量化を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の板金製ナックルにおいて、前記板金部材と前記減衰部材とをボルト及びナットで共締めしたことをその要旨としている。
請求項3に記載の発明によれば、板金部材と減衰部材との両部材がボルト及びナットで共締めされるため、板金部材に対して減衰部材を所定位置で確実に固定することができる。また、ナックルの板金部材及び減衰部材間で伝達される振動のエネルギーは、板金部材と減衰部材との相互の摩擦により熱エネルギーに変換されて減衰される。すなわち、請求項3に記載の発明によれば、板金部材と減衰部材との共締め構造によっても、振動が減衰されるため、ナックル全体としての減衰能が更に高められることとなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のナックルにおいて、前記減衰部材は、ねずみ鋳鉄から形成されていることをその要旨としている。
請求項4に記載の発明によれば、減衰部材が減衰能の大きい金属材料のねずみ鋳鉄から形成されているため、当該減衰部材を備えたナックルは、その減衰能を確実、かつ十分に発揮することが可能となる。また、減衰部材を形成するねずみ鋳鉄は、鋳造性に優れているため、減衰部材が薄肉や複雑な形状を有する場合であっても、減衰部材を容易に鋳造することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のナックルにおいて、減衰材を内部に封入した容器が、内側及び/又は外側の一部分に固着されていることをその要旨としている。
請求項5に記載の発明によれば、減衰材を内部に封入した容器がナックルの内側及び/又は外側の一部分に固着されているため、ナックル自体の減衰能に加えて、容器の内部に封入された減衰材の減衰能も発揮されることとなり、ナックル全体としての減衰能が更に高められる。
請求項1から請求項5に記載の発明によれば、少なくとも1つの板金部材から形成された板金製ナックルにおいて、重量増をできるだけ抑えて軽量化を図ると同時に、減衰能を高めることができる。また、請求項3に記載の発明によれば、板金部材に対して減衰材を所定位置で確実に固定することができる。更に、請求項3及び請求項5に記載の発明によれば、ナックル全体としての減衰能を更に高めることができる。加えて、請求項4に記載の発明によれば、減衰部材が薄肉や複雑な形状を有する場合であっても、減衰部材を容易に鋳造することができる。
(第1実施形態)
以下に、本発明のナックルを自動車の前輪側に配設されるステアリングナックルに具体化した第1実施形態について、図1〜図7に基づき説明する。
図5は、本実施形態のステアリングナックルの一部(骨格)を分解して示す斜視図である。図5に示すように、本実施形態のステアリングナックルは、3つの板金部材11,12,13と、1つのパイプ部材14とを少なくとも用いて形成され、板金製のステアリングナックルであると言える。3つの板金部材11,12,13は、それぞれ金属板をプレス加工することによって得られる。また、パイプ部材14は、金属板をロール成形等することによって得られ、略円筒状をなしている。
1つめの板金部材11は、平板に軸孔15及び4つの取付孔16が透設された本体部11aと、その本体部11aから外方に向かって平板状に延びる突板部11b,11c及び取付板部11d,11eと、平板状の突板部11bに対して鈍角状に傾斜して延びる平板状の傾板部11fと、突板部11bから外方に向かって平板状に延びる取付板部11gとを備えている。本体部11aの軸孔15は、車軸(図示略)を挿通して取付けるためのものであり、本体部11aの4つの取付孔16は、後述するベアリングケース17(図6参照)を取付けるためのものである。また、取付板部11d,11gには、ブレーキキャリパ(図示略)を取付けるための取付孔18がそれぞれ透設されており、突板部11b及び取付板部11d,11eには、ダストカバー(図示略)を取付けるための取付孔19がそれぞれ透設されている。
板金部材11においては、軸孔15を中心として、その軸孔15の周りにベアリングケース用の取付孔16が配設され、該取付孔16よりも外側の部分にダストカバー用の取付孔19が配設され、該取付孔19よりも外側の部分にブレーキキャリパ用の取付孔18が配設されている。これらの孔は、全て円孔状に形成されており、孔の大きさは、大きいものから順に、軸孔15、ブレーキキャリパ用の取付孔18、ベアリングケース用の取付孔16、ダストカバー用の取付孔19という順に設定されている。
2つめの板金部材12は、主にステアリングナックルの側部(図5中では、左側部)を形作るものであって、板金部材11に対して隙間無く接合可能となるような形状に形成されている。この板金部材12は、一端部に透孔20及び2つの取付孔21の透設された平板状の取付板部12aと、他端部に位置する平板状の接板部12bと、取付板部12a及び接板部12b間を連結する略逆コ字状の連板部12cとを備えている。また、取付板部12aには、傾斜面12dが形成されており、この傾斜面12dは、板金部材11の傾板部11fの傾斜に対応している。取付板部12aの円孔状をなす取付孔21は、サスペンションストラット(図示略)をボルト(図示略)及びナット(図示略)を介して取付けるためのものであり、取付板部12aの略三角孔状をなす透孔20は、ステアリングナックルの軽量化を図るためのものである。
3つめの板金部材13は、上述した板金部材12と同様に、主にステアリングナックルの側部(図5中では、右側部)を形作るものであって、板金部材11に対して隙間無く接合可能となるような形状に形成されている。この板金部材13は、一端部に透孔22及び2つの取付孔23の透設された平板状の取付板部13aと、他端部に位置する平板状の接板部13bと、取付板部13a及び接板部13b間を連結する略コ字状の連板部13cとを備えている。また、取付板部13aには、傾斜面13dが形成されており、この傾斜面13dは、板金部材11の傾板部11fの傾斜に対応している。取付板部13aの円孔状をなす取付孔23は、サスペンションストラット(図示略)をボルト(図示略)及びナット(図示略)を介して取付けるためのものであり、取付板部13aの略三角孔状をなす透孔22は、ステアリングナックルの軽量化を図るためのものである。板金部材13と上述した板金部材12とは、左右相称の関係(鏡像の関係)を有している。
板金部材11に対してステアリングナックルの両側部を形作る2つの板金部材12,13を溶接により接合すると共に、板金部材12の連板部12cにパイプ部材14を溶接により接合することで、ステアリングナックルの骨格が形成される(図2参照)。なお、板金部材11は、板金部材12と板金部材13とを連結する連結部材としての役割を担うと同時に、ステアリングナックルの正面及び背面の部分を形作るものである。図2に示すように、骨格の形成されたステアリングナックルの内側及び外側には、後述する7つの減衰部材24,25,26,27,28が配設されており、これらの減衰部材24,25,26,27,28の配設により、本実施形態のステアリングナックルが完成される。
図7は、本実施形態の各減衰部材を示す斜視図である。図7(a)に示すように、減衰部材24は、減衰材としてのねずみ鋳鉄から鋳造によって円筒状に形成されており、この減衰部材24の円孔状をなす取付孔24aには、サスペンションストラット(図示略)をステアリングナックルに対して取付けるためのボルト(図示略)が挿通されるようになっている。また、図7(b)に示すように、減衰部材25は、減衰材としてのねずみ鋳鉄から鋳造によって円環状(ドーナツ状)に形成されており、この減衰部材25の円孔状をなす取付孔25aには、ブレーキキャリパ(図示略)をステアリングナックルに対して取付けるためのボルト(図示略)が挿通されるようになっている。更に、図7(c)に示すように、減衰部材26は、減衰材としてのねずみ鋳鉄から鋳造によって略逆L字をなす八面体状(立体状)に形成されており、この減衰部材26のテーパ状をなすテーパ孔26aには、ロアアーム(図示略)をステアリングナックルに対して取付けるためのボールジョイント(図示略)が嵌着されるようになっている。加えて、図7(d)に示すように、減衰部材27は、減衰材としてのねずみ鋳鉄から鋳造によって略円筒状に形成されており、この減衰部材27のテーパ状をなすテーパ孔27aには、ステアリングロッド(図示略)をステアリングナックルに対して取付けるためのボールジョイント(図示略)が嵌着されるようになっている。また、図7(e)に示すように、減衰部材28は、減衰材としての樹脂材料によってCリング状に形成されている。
図2〜図4に示すように、図7(a)に示された減衰部材24は、その取付孔24aと板金部材12,13の取付板部12a,13aの取付孔21,23とを対応させた状態で、板金部材12の取付板部12aと板金部材13の取付板部13aとの間に挟着されている。なお、図2〜図4では、2つの減衰部材24が両板金部材12,13の両取付板部12a,13a間に固着されたように描いてあるが、実際には固着されずに、サスペンションストラット(図示略)をステアリングナックルに取付ける際のボルト(図示略)及びナット(図示略)の共締めにより、減衰部材24は両取付板部12a,13a間に挟着されるようになっている。図2及び図4に示すように、図7(b)に示された減衰部材25は、その取付孔25aと板金部材11の取付板部11d,11gの取付孔18,18とを対応させた状態で、板金部材11の取付板部11d,11gに対して溶接によりそれぞれ固着されている。また、図1〜図4に示すように、図7(c)に示された減衰部材26は、板金部材11の突板部11cと板金部材12の接板部12bと板金部材13の接板部13bとによって形成されたステアリングナックルの内部空間に収容されており、両板金部材12,13に挟持された状態で溶接により固着されている。更に、図1〜図4に示すように、図7(d)に示された減衰部材27は、パイプ部材14の先端に溶接によって固着されている。加えて、図1〜図4に示すように、図7(e)に示された減衰部材28は、パイプ部材14の外周に圧着によって取付けられている。
図1〜図4に示すように、取付部29は、取付孔24aの形成された減衰部材24と、2つの取付孔21の形成された板金部材12の取付板部12aと、2つの取付孔23の形成された板金部材13の取付板部13aとにより、構成される。この取付部29には、2組のボルト(図示略)及びナット(図示略)を介してサスペンションストラット(図示略)が取付けられるようになっている。また、図2及び図4に示すように、取付部30は、取付孔25aの形成された減衰部材25と、取付孔18の形成された取付板部11dとにより、構成され、取付部31は、取付孔25aの形成された減衰部材25と、取付孔18の形成された取付板部11gとにより、構成される。これらの取付部30,31には、ボルト(図示略)及びナット(図示略)を介してブレーキキャリパ(図示略)が取付けられるようになっている。更に、図1〜図4に示すように、取付部32の全部(取付部32自体)が、テーパ孔26aの形成された減衰部材26により構成され、この取付部32には、ボールジョイント(図示略)及びナット(図示略)等を介してロアアーム(図示略)が取付けられるようになっている。加えて、図1〜図4に示すように、取付部33の全部(取付部33自体)が、テーパ孔27aの形成された減衰部材27により構成され、この取付部33には、ボールジョイント(図示略)及びナット(図示略)等を介してステアリングロッド(図示略)が取付けられるようになっている。また、図1に示すように、取付部34は取付孔19の形成された突板部11bにより構成され、取付部35は取付孔19の形成された取付板部11dにより構成され、取付部36は取付孔19の形成された取付板部11eにより構成され、これらの取付部34,35,36には、ボルト(図示略)及びナット(図示略)を介してダストカバー(図示略)が取付けられるようになっている。
図1〜図4に示すように、本実施形態のステアリングナックルは、3つの板金部材11,12,13と、1つのパイプ部材14と、取付部29の一部分を構成する2つの減衰部材24,24と、取付部30,31の一部分を構成する2つの減衰部材25,25と、それ自体で取付部32を構成する減衰部材26と、同じくそれ自体で取付部33を構成する減衰部材27と、パイプ部材14に取付けられた減衰部材28とを備えている。本実施形態のステアリングナックルには、ベアリング37を収容したベアリングケース17が付設されており、当該ベアリングケース17が板金部材11に対してボルト(図示略)及びナット(図示略)で取付けられている。
図6は、本実施形態のベアリング37及びベアリングケース17を示す斜視図である。図6に示すように、ベアリング37は、簡略化して描かれており、円筒状に形成されている。また、ベアリングケース17は、円筒状の筒部17aと、その筒部17aから径外方向へ向かって延びるフランジ部17bと、そのフランジ部17bに対して直交方向に突出した円環状の突出部17cとを備えており、減衰材としてのねずみ鋳鉄から鋳造によって所定形状に形成されている。フランジ部17bには、既述した板金部材11の本体部11aにおける4つの取付孔16に対応するように、4つの取付孔38が透設されている。図1及び図2に示すように、ベアリングケース17のフランジ部17bにおける4つの取付孔38を板金部材11の4つの取付孔16に対応させると共に、ベアリングケース17の突出部17cを板金部材11の軸孔15に挿入させた状態で、フランジ部17bの取付孔38及び本体部11aの取付孔16にボルト(図示略)を挿通してナット(図示略)に螺合することにより、ベアリング37を収容したベアリングケース17がステアリングナックルの板金部材11に対して取付けられる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に記す効果が得られるようになる。
・本実施形態のステアリングナックルは、3つの板金部材11,12,13と1つのパイプ部材14とを備えたステアリングナックルの骨格に対し減衰部材24〜28を付設しただけのものであるため、ステアリングナックルの重量増をできるだけ抑えることが可能となり、ステアリングナックルの軽量化を図ることができる。
・本実施形態のステアリングナックルの取付部29〜36に自動車のサスペンションストラット、ブレーキキャリパ、ロアアーム、ステアリングロッド、ダストカバーを取付けて使用する場合、ステアリングナックルの内側に配設された減衰部材24,26の減衰能と、ステアリングナックルの外側に配設された減衰部材25,27,28の減衰能とにより、ステアリングナックル全体の減衰能を高めることができて十分な域まで到達させることが可能となる。すなわち、ステアリングナックルの取付部29〜33における減衰部材24〜27と、パイプ部材14の外側における減衰部材28とにより、自動車の車軸、ダストカバー、ベアリングケースやベアリング等からステアリングナックルに伝達された振動を弱めたり、消失させたりすることができる。また、取付部29の減衰部材24によって自動車のサスペンションストラットからステアリングナックルに伝達される振動を弱めたり、消失させたりすることができ、取付部30,31の減衰部材25によって自動車のブレーキキャリパからステアリングナックルに伝達される振動を弱めたり、消失させたりすることができる。更に、取付部32の減衰部材26によって自動車のロアアームからステアリングナックルに伝達される振動を弱めたり、消失させたりすることができ、取付部33の減衰部材27により、自動車のステアリングロッドからステアリングナックルに伝達される振動を弱めたり、消失させたりすることができる。また、逆にステアリングナックルから自動車の相手部材に伝達される振動を、ステアリングナックルの取付部29〜33における減衰部材24〜27、パイプ部材14の外側における減衰部材28により、弱めたり、消失させたりすることもできる。従って、本実施形態のステアリングナックルによれば、自動車のタイヤ、ブレーキキャリパ等のブレーキ部品、車軸等からの種々の振動がステアリングナックルを経由して車体に伝達されたり、その振動に起因するノイズが発生したりすることを抑制又は防止できる。
・本実施形態によれば、取付部29,30,31に減衰部材24,25,25を配設すると共に、取付部32,33を減衰部材26,27から構成して、本実施形態のステアリングナックルの一部分(取付部29〜33)に減衰部材24〜27を付設することにより、自動車のタイヤ、ブレーキキャリパ等のブレーキ部品、車軸等からの種々の振動やノイズを効率良く抑制又は防止できる。
・本実施形態によれば、減衰部材28をパイプ部材14に圧着するだけで、減衰部材28をパイプ部材14に対して容易に取り付けることができると共に、ステアリングナックル全体の減衰能を高めることができる。また、パイプ部材14に対して減衰部材28を圧着するための追加加工を施す必要がないため、パイプ部材14の製造コストの増大を抑えることもできる。
・本実施形態によれば、板金部材12,13の取付板部12a、13aと減衰部材24との両部材をボルト及びナットで共締めしたため、板金部材12,13に対して減衰部材24を所定位置で確実に固定することができる。また、ステアリングナックルの板金部材12,13の取付板部12a,13a及び減衰部材24間で伝達される振動のエネルギーは、板金部材12,13の取付板部12a,13aと減衰部材24との相互の摩擦により熱エネルギーに変換されて減衰されるため、取付板部12a,13aと減衰部材24との共締め構造によっても、振動を減衰させることができ、ステアリングナックル全体としての減衰能を更に高めることができる。
・本実施形態によれば、減衰部材24〜27を減衰能に優れたねずみ鋳鉄から形成したため、これらの減衰部材24〜27を備えたステアリングナックルは、その減衰能を確実、かつ十分に発揮することが可能となる。また、減衰部材24〜27を形成するねずみ鋳鉄は、鋳造性に優れているため、減衰部材24〜27を所定形状に確実、かつ容易に鋳造(形成)できる。
・本実施形態によれば、板金部材12と板金部材13とを連結する部分、すなわち板金部材12の取付板部12aと板金部材13の取付板部13aとの間、及び、板金部材12の接板部12bと板金部材13の接板部13bとの間に減衰部材24,26が配設されているため、これらの減衰部材24,26の減衰能により、板金部材12,13間の振動を弱めたり、消失させたりすることができる。また、板金部材12と板金部材13との連結部分に配設された連結部材としての減衰部材24,26により、板金部材12,13間を補強でき、ひいてはステアリングナックルを補強できる。
・本実施形態によれば、板金部材11の取付板部11d,11g(取付孔18の周り)に減衰部材25が配設されて固着されているため、減衰部材25によって板金部材11の取付板部11d,11gを補強することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明のナックルを自動車の前輪側に配設されるステアリングナックルに具体化した第2実施形態について、図8〜図10に基づき説明すると共に、前記第1実施形態に係る図6を併せ参照して説明する。
図8は、本実施形態のステアリングナックルの一部(骨格)を分解して示す斜視図である。図8に示すように、本実施形態のステアリングナックルは、3つの板金部材41,42,43を少なくとも用いて形成され、板金製のステアリングナックルであると言える。3つの板金部材41,42,43は、それぞれ金属板をプレス加工することによって得られる。
1つめの板金部材41は、軸孔44及び4つの取付孔45が透設された本体部41aと、その本体部41aに対し外方に向かって延びる5つの平板状の取付板部41b,41c,41d,41e,41fとを備えており、ステアリングナックルの正面の部分を形作るものである(図10参照)。本体部41aの軸孔44は、車軸(図示略)を挿通して取付けるためのものであり、本体部41aの4つの取付孔45は、ベアリングケース(図示略)を取付けるためのものである。取付板部41b,41cには、サスペンションストラット(図示略)を取付けるための取付孔46がそれぞれ透設されており、取付板部41dには、ブレーキキャリパ(図示略)を取付けるための2つの取付孔47が透設されている。また、取付板部41eには、ロアアーム(図示略)を取付けるための2つの取付孔48が透設されており、取付板部41fには、ステアリングロッド(図示略)を取付けるための2つの取付孔49が透設されている。
2つめの板金部材42は、軸孔50及び4つの取付孔51が透設された本体部42aと、その本体部42aに対して外方に向かって延びる6つの平板状の取付板部42b,42c,42d,42e,42f,42gとを備えており、ステアリングナックルの背面の部分を形作るものである(図9参照)。本体部42aの軸孔50は、車軸(図示略)を挿通して取付けるためのものであり、本体部42aの4つの取付孔51は、ベアリングケース(図示略)を取付けるためのものである。取付板部42b,42cには、サスペンションストラット(図示略)を取付けるための取付孔52がそれぞれ透設されており、取付板部42d,42eには、ブレーキキャリパ(図示略)を取付けるための取付孔53がそれぞれ透設されている。また、取付板部42fには、ロアアーム(図示略)を取付けるための2つの取付孔54が透設されており、取付板部42gには、ステアリングロッド(図示略)を取付けるための2つの取付孔55が透設されている。
3つめの板金部材43は、2つの平板状の取付板部43a,43bを備えており、ステアリングナックルの背面の一部を形作るものである(図9参照)。取付板部43a,43bには、サスペンションストラット(図示略)を取付けるための取付孔56がそれぞれ透設されている。
図8に示した板金部材41の取付板部41b,41cの取付孔46と板金部材42の取付板部42b,42cの取付孔52とを対応させ、取付板部41dの取付孔47と取付板部42d,42eの取付孔53とを対応させ、取付板部41eの取付孔48と取付板部42fの取付孔54とを対応させ、取付板部41fの取付孔49と取付板部42gの取付孔55とを対応させて、板金部材41の取付板部41b,41cと板金部材42の取付板部42b,42cとを重ね合わせると共に、板金部材42の取付板部42b,42cの取付孔52と板金部材43の取付板部43a,43bの取付孔56とを対応させて取付板部42b,42cと取付板部43a,43bとを重ね合わせることで、図9に示すように、ステアリングナックルの骨格が形成され、この骨格をなすステアリングナックル(板金部材41と板金部材42との間)には、内部空間も形成される。また、図10に示すように、骨格をなすステアリングナックルの内側(内部空間)、すなわち取付板部41eと取付板部42fとの間、及び、取付板部41fと取付板部42gとの間には、後述する減衰部材57,58が配設されている。
図10に示すように、減衰部材57は、減衰材としてのねずみ鋳鉄から鋳造によって略四角盤状に形成されており、この減衰部材57には、テーパ状をなすテーパ孔57aが透設されると共に、前記取付孔48,54に対応する2つの貫通孔(図示略)が透設されている。減衰部材57のテーパ孔57aには、ロアアーム(図示略)をステアリングナックルに対して取付けるためのボールジョイント(図示略)が嵌着され、減衰部材57の貫通孔(図示略)には、ボルト(図示略)が挿通されるようになっている。また、減衰部材58は、減衰部材57と同様に、減衰材としてのねずみ鋳鉄から鋳造によって略四角盤状に形成されており、この減衰部材58には、テーパ状をなすテーパ孔58aが透設されると共に、前記取付孔49,55に対応する2つの貫通孔(図示略)が透設されている。減衰部材58のテーパ孔58aには、ステアリングロッド(図示略)をステアリングナックルに対して取付けるためのボールジョイント(図示略)が嵌着され、減衰部材58の貫通孔(図示略)には、ボルト(図示略)が挿通されるようになっている。
図10に示された態様に対し、取付板部41eの取付孔48、減衰部材57の貫通孔(図示略)及び取付板部42fの取付孔54にボルト(図示略)を挿通してナット(図示略)に螺合すると共に、取付板部41fの取付孔49、減衰部材58の貫通孔(図示略)及び取付板部42gの取付孔55にボルト(図示略)を挿通してナット(図示略)に螺合することにより、本実施形態のステアリングナックが完成される。この場合、取付板部41eと取付板部42fとの間に減衰部材57が介在された状態にて両取付板部41e,42f及び減衰部材57がボルト(図示略)及びナット(図示略)で共締めされることにより、両取付板部41e,42f間に減衰部材57が固定され、取付板部41fと取付板部42gとの間に減衰部材58が介在された状態にて両取付板部41f,42g及び減衰部材58がボルト(図示略)及びナット(図示略)で共締めされることにより、両取付板部41f,42g間に減衰部材58が固定される。
図9及び図10に示すように、取付部59は、板金部材43と、板金部材42の取付板部42b,42cを含む端部と、板金部材41の取付板部41b,41cを含む端部とにより、構成される(図8参照)。この取付部59には、板金部材43と板金部材42の取付板部42b,42cを含む端部とにより、サスペンションストラット(図示略)を収容するための円柱状の内部空間が形成されている。サスペンションストラットを内部空間に収容した状態で、ボルト(図示略)を各取付孔46,52,56に挿通してナット(図示略)に螺合することにより、サスペンションストラットがステアリングナックルの取付部59に直に取付けられるようになっている。また、図9及び図10に示すように、取付部60,61は、板金部材41の取付板部41dと、板金部材42の取付板部42d,42eとにより、構成される(図8参照)。取付部60,61には、ボルト(図示略)及びナット(図示略)を介してブレーキキャリパ(図示略)が取付けられるようになっている。更に、図10に示すように、取付部62の全部(取付部62自体)が、テーパ孔57aの形成された減衰部材57により構成され、この取付部62には、ボールジョイント(図示略)及びナット(図示略)等を介してロアアーム(図示略)が取付けられるようになっている。加えて、図10に示すように、取付部63の全部(取付部63自体)が、テーパ孔58aの形成された減衰部材58により構成され、この取付部63には、ボールジョイント(図示略)及びナット(図示略)等を介してステアリングロッド(図示略)が取付けられるようになっている。
図8〜図10に示すように、本実施形態のステアリングナックルは、3つの板金部材41,42,43と、2つの減衰部材57,58とを備えている。本実施形態のステアリングナックルには、前記実施形態と同様に、図6に示したベアリング37を収容したベアリングケース17が付設されるようになっており、当該ベアリングケース17がステアリングナックルの板金部材41に対してボルト(図示略)及びナット(図示略)で取付けられるようになっている。この場合、ベアリングケース17のフランジ部17bにおける4つの取付孔38を板金部材41の4つの取付孔45に対応させると共に、ベアリングケース17の突出部17cを板金部材41の軸孔44に挿通させた状態で、ベアリングケース17の取付孔38、板金部材41の本体部41aの取付孔45及び板金部材42の本体部42aの取付孔51にボルト(図示略)を挿通してナット(図示略)に螺合することにより、ベアリング37を収容したベアリングケース17がステアリングナックルの板金部材41に対して取付けられる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に記す効果が得られるようになる。
・本実施形態のステアリングナックルは、3つの板金部材41,42,43を備えたステアリングナックルの骨格に対し減衰部材57,58を付設しただけのものであるため、ステアリングナックルの重量増をできるだけ抑えることが可能となり、ステアリングナックルの軽量化を図ることができる。
・本実施形態のステアリングナックルの取付部59〜63に自動車のサスペンションストラット、ブレーキキャリパ、ロアアーム、ステアリングロッドを取付けて使用する場合、ステアリングナックルの内側のみに配設された減衰部材57,58の減衰能により、ステアリングナックル全体の減衰能を高めることができて十分な域まで到達させることが可能となる。すなわち、ステアリングナックルの取付部62,63を構成する減衰部材57,58により、自動車の車軸、ベアリングケースやベアリング等からステアリングナックルに伝達された振動を弱めたり、消失させたりすることができる。また、取付部62を構成する減衰部材57によって自動車のロアアームからステアリングナックルに伝達される振動を弱めたり、消失させたりすることができ、取付部63を構成する減衰部材58によって自動車のステアリングロッドからステアリングナックルに伝達される振動を弱めたり、消失させたりすることができる。更に、逆にステアリングナックルから自動車の相手部材に伝達される振動を、ステアリングナックルの取付部62,63における減衰部材57,58により、弱めたり、消失させたりすることもできる。従って、本実施形態のステアリングナックルによれば、自動車のタイヤ、ブレーキキャリパ等のブレーキ部品、車軸等からの種々の振動がステアリングナックルを経由して車体に伝達されたり、その振動に起因するノイズが発生したりすることを抑制又は防止できる。
・本実施形態によれば、取付部62,63を減衰部材57,58から構成して、本実施形態のステアリングナックルの一部分(取付部62,63)に減衰部材57,58を付設することにより、自動車のタイヤ、ブレーキキャリパ等のブレーキ部品、車軸等からの種々の振動やノイズを効率良く抑制又は防止できる。
・本実施形態によれば、板金部材41,42の取付板部41e,42fと減衰部材57との両部材、板金部材41,42の取付板部41f,42gと減衰部材58との両部材をそれぞれボルト及びナットで共締めしたため、板金部材41,42に対して減衰部材57,58を所定位置で確実に固定することができる。また、ステアリングナックルの板金部材41,42の取付板部41e,42f及び減衰部材57間や、板金部材41,42の取付板部41f,42g及び減衰部材58間で伝達される振動のエネルギーは、板金部材41,42の取付板部41e,42fと減衰部材57との相互の摩擦や、取付板部41f,42gと減衰部材58との相互の摩擦により熱エネルギーに変換されて減衰されるため、取付板部41e,42fと減衰部材57との共締め構造、取付板部41f,42gと減衰部材58との共締め構造によっても、振動を減衰させることができ、ステアリングナックル全体としての減衰能を更に高めることができる。
・本実施形態によれば、減衰部材57,58を減衰能に優れたねずみ鋳鉄から形成したため、これらの減衰部材57,58を備えたステアリングナックルは、その減衰能を確実、かつ十分に発揮することが可能となる。また、減衰部材57,58を形成するねずみ鋳鉄は、鋳造性に優れているため、減衰部材57、58を所定形状に確実、かつ容易に鋳造(形成)できる。
・本実施形態によれば、板金部材41と板金部材42とを連結する部分、すなわち板金部材41の取付板部41eと板金部材42の取付板部42fとの間、及び、板金部材41の取付板部41fと板金部材42の取付板部42gとの間に減衰部材57,58が配設されているため、これらの減衰部材57,58の減衰能により、板金部材41,42間の振動を弱めたり、消失させたりすることができる。また、板金部材41と板金部材42との連結部分に配設された連結部材としての減衰部材57,58により、板金部材41,42間を補強でき、ひいてはステアリングナックルを補強できる。
(変更例)なお、前記各実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。
・前記第1実施形態及び前記第2実施形態において、図11に示した減衰部材70を板金部材11〜13、41〜43の内側及び/又は外側の一部分に固着してもよく、この減衰部材70によってステアリングナックル全体の減衰能を更に高めることができる。この減衰部材70は、容器71の内部に(粒状の)減衰材72が封入されたものであり、容器71は、容器本体部71aと蓋部71bとから構成されている。減衰材72としては、例えば、砂、ゴム材料、樹脂材料、木材、鋳鉄,Mn−Cu合金,Mg,Pb等の金属材料などを例示できる。なお、容器71の内部に減衰材72を封入した減衰部材70は、減衰材72自体が有している減衰能に加えて、振動のエネルギーを摩擦エネルギーに変換して減衰させる減衰能を有している。
・前記第1実施形態及び前記第2実施形態において、板金部材11〜13、41〜43の内面及び/又は外面に対し減衰能に優れたゴム材料又は樹脂材料から形成されたシート(減衰部材としての減衰シート)を配設してもよい。また、前記第2実施形態の取付部59〜61において、取付板部41b,41cと取付板部42b,42cとの間や、取付板部41dと取付板部42d,42eとの間に、減衰能に優れたゴム材料又は樹脂材料から形成されたシート(減衰部材としての減衰シート)を介在させた状態で配設してもよい。減衰能に優れたシートを配設することで、ステアリングナックル全体の減衰能を更に高めることができる。
・前記第1実施形態及び前記第2実施形態では、減衰部材24〜27、57、58をねずみ鋳鉄から形成したが、ねずみ鋳鉄以外の鋳鉄(例えば球状黒鉛鋳鉄)、Mn−Cu合金、Mg、Pb等の減衰能に優れた金属材料から形成してもよく、ねずみ鋳鉄に特に限定されるものではない。
・前記第1実施形態では、減衰部材28を樹脂材料から形成したが、ゴム材料から形成してもよい。この場合、ゴム材料を円環状に形成し、ゴム材料の弾性を利用することで、ゴム材料からなるOリング状の減衰部材をパイプ部材14に対して取り付けてもよい。
・前記第1実施形態では、減衰部材28をパイプ部材14に対して圧着により取付けたが、接着や嵌着等により取り付けてもよい。
・前記第1実施形態及び前記第2実施形態では、減衰部材24、57、58をボルト及びナットの共締めにより固定するようにしたが、共締めに代えて、溶接等によって固着するようにしてもよい。
・前記第2実施形態のステアリングナックルでは、前記第1実施形態のステアリングナックルとは異なり、ダストカバーを取付けることが不可能な構造となっているが、ダストカバーを取り付けるための取付孔を透設してダストカバーを取付けることが可能となる構造としてもよい。
・前記第1実施形態では、取付部29〜31の一部分に減衰部材24,25を配設したり、取付部32,33自体を減衰部材26,27から構成したりしたが、これらの減衰部材24〜26のうち、少なくとも1つを減衰能に優れていない部材から構成してもよい。
・前記第2実施形態では、減衰能に優れた減衰部材57,58を用いたが、これらの減衰部材57,58のうち、どちらか一方を減衰能に優れていない部材から構成するようにしてもよい。
・前記第1実施形態において、減衰部材28を省略する構成としてもよい。
・前記第1実施形態及び前記第2実施形態では、それぞれ3つの板金部材11〜13、41〜43を用いてステアリングナックルの骨格を形成したが、板金部材を1つ、2つ、4つ、5つ、6つ用いて形成してもよい。
・前記第1実施形態及び前記第2実施形態では、本発明のナックルを自動車の前輪側に配設されるステアリングナックルに具体化したが、自動車の後輪側に配設されるリアナックル(キャリヤとも言う)に具体化してもよい。
(付記項)他に、特許請求の範囲の各請求項に記載されないものであって、前記各実施形態等から把握される技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)少なくとも2つの板金部材を用いて形成され、ベアリングケースを具備した板金製ナックルにおいて、前記板金部材と前記板金部材とを連結する部分に減衰部材を配設したことを特徴とする板金製ナックル。
このように構成すれば、板金部材と板金部材とを連結する部分に配設された減衰部材の減衰能により、ナックル全体の減衰能を高めて十分なものとすることができる。また、板金部材と板金部材とを連結する部分に減衰部材が配設されているだけなので、ナックルの重量増をできるだけ抑えることが可能となり、ナックルの軽量化を図ることができる。更に、減衰部材を、板金部材と板金部材とを連結するための連結部材として併用できる。加えて、板金部材と板金部材とを連結する部分に減衰部材を配設することで、板金部材間を補強することができ、ひいてはナックルを補強することができる。
(ロ)少なくとも1つの板金部材を用いて形成され、ベアリングケースを具備した板金製ナックルにおいて、前記板金部材の内面及び/又は外面に減衰シートが配設されていることを特徴とする板金製ナックル。
このように構成した場合、板金部材の内面及び/又は外面に配設された減衰シートの減衰能により、ナックル全体の減衰能を高めて十分なものとすることができる。また、減衰シートは、比較的薄肉であるため、ナックルの重量増をできるだけ抑えることが可能となり、ナックルの軽量化を図ることができる。
第1実施形態のステアリングナックルを示す正面図である。 図1の背面図である。 図1の右側面図である。 図1の左側面図である。 第1実施形態のステアリングナックルの骨格を分解して示す斜視図である。 第1実施形態のベアリング及びベアリングケースを示す斜視図である。 第1実施形態の減衰部材をそれぞれ示す斜視図であって、(a)はサスペンションストラットを取付けるための減衰部材を示し、(b)はブレーキキャリパを取付けるための減衰部材を示し、(c)はロアアームを取付けるための減衰部材を示し、(d)はステアリングロッドを取付けるための減衰部材を示し、(e)はパイプ部材に取付ける減衰部材を示したものである。 第2実施形態のステアリングナックルの骨格を分解して示す斜視図である。 図8の各部材を組付けたステアリングナックルの骨格を示す斜視図である。 第2実施形態のステアリングナックルを示す斜視図である。 内部に減衰材を収容した容器からなる減衰部材を示す断面図である。
符号の説明
11 板金部材
11a 本体部
11d 取付板部
11e 取付板部
11g 取付板部
12 板金部材
12a 取付板部
13 板金部材
13a 取付板部
14 パイプ部材
15 軸孔
16 取付孔(ベアリングケース用)
18 取付孔(ブレーキキャリパ用)
19 取付孔(ダイカストカバー用)
21 取付孔(サスペンションストラット用)
23 取付孔(サスペンションストラット用)
24 減衰部材
24a 取付孔(サスペンションストラット用)
25 減衰部材
25a 取付孔(ブレーキキャリパ用)
26 減衰部材
26a テーパ孔(ロアアーム用)
27 減衰部材
27a テーパ孔(ステアリングロッド用)
28 減衰部材
29 取付部(サスペンションストラット用)
30 取付部(ブレーキキャリパ用)
31 取付部(ブレーキキャリパ用)
32 取付部(ロアアーム用)
33 取付部(ステアリングロッド用)
34 取付部(ダストカバー用)
35 取付部(ダストカバー用)
36 取付部(ダストカバー用)
38 取付孔(ベアリングケース用)
41 板金部材
41a 本体部
41b 取付板部
41c 取付板部
41d 取付板部
41e 取付板部
41f 取付板部
42 板金部材
42a 本体部
42b 取付板部
42c 取付板部
42d 取付板部
42e 取付板部
42f 取付板部
42g 取付板部
43 板金部材
44 軸孔
45 取付孔(ベアリングケース用)
46 取付孔(サスペンションストラット用)
47 取付孔(ブレーキキャリパ用)
48 取付孔(ロアアーム用)
49 取付孔(ステアリングロッド用)
50 軸孔
51 取付孔(ベアリングケース用)
52 取付孔(サスペンションストラット用)
53 取付孔(ブレーキキャリパ用)
54 取付孔(ロアアーム用)
55 取付孔(ステアリングロッド用)
56 取付孔(サスペンションストラット用)
57 減衰部材
57a テーパ孔
58 減衰部材
58a テーパ孔
59 取付部
60 取付部
61 取付部
62 取付部
63 取付部
70 減衰部材
71 容器
71a 容器本体部
71b 蓋部
72 減衰材

Claims (5)

  1. 少なくとも1つの板金部材から形成され、ベアリングケースを具備した板金製ナックルにおいて、前記板金部材の内側及び/又は外側の一部分に減衰部材を配設したことを特徴とする板金製ナックル。
  2. 少なくとも1つの板金部材から形成され、ベアリングケースを具備した板金製ナックルにおいて、少なくとも1つの取付部、又は、少なくとも1つの取付部の一部分を減衰部材から構成することを特徴とする板金製ナックル。
  3. 前記板金部材と前記減衰部材とをボルト及びナットで共締めしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の板金製ナックル。
  4. 前記減衰部材は、ねずみ鋳鉄から形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の板金製ナックル。
  5. 減衰材を内部に封入した容器が、内側及び/又は外側の一部分に固着されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の板金製ナックル。
JP2003371681A 2003-10-31 2003-10-31 板金製ナックル Pending JP2005132255A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003371681A JP2005132255A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 板金製ナックル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003371681A JP2005132255A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 板金製ナックル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005132255A true JP2005132255A (ja) 2005-05-26

Family

ID=34648262

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003371681A Pending JP2005132255A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 板金製ナックル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005132255A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130161918A1 (en) * 2011-12-23 2013-06-27 Soucy International Inc. Steering Knuckle for a Vehicle
JP2017178065A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 マツダ株式会社 自動車の懸架装置
US20220266645A1 (en) * 2021-02-23 2022-08-25 Aktiebolaget Skf Integrated Steering Suspension Module For A Vehicle

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130161918A1 (en) * 2011-12-23 2013-06-27 Soucy International Inc. Steering Knuckle for a Vehicle
US9010781B2 (en) * 2011-12-23 2015-04-21 Soucy International Inc. Steering knuckle for a vehicle
JP2017178065A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 マツダ株式会社 自動車の懸架装置
US20220266645A1 (en) * 2021-02-23 2022-08-25 Aktiebolaget Skf Integrated Steering Suspension Module For A Vehicle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6046450B2 (ja) アルミ製ステアリングナックル
AU2007242944B2 (en) Suspension arm and cushion arm structure for vehicle
JP3432597B2 (ja) 自動車のリヤシャシー構造
GB2347908A (en) Steering knuckle and suspension module
JP3811266B2 (ja) 自動二輪車におけるフロントフェンダー装置
JP2018203247A (ja) 生体工学的なステアリングナックル
EP1661801A2 (en) Bicycle suspension assembly
KR101617771B1 (ko) 차량의 완전 부동 후륜구동 액슬용 다각형 허브
JP2004276651A (ja) 不整地走行車の車体フレーム構造
JP2005132255A (ja) 板金製ナックル
JP6231270B2 (ja) 鞍乗型車両の燃料タンク取付構造
US20030136613A1 (en) Brake device for vehicle
JP2007064242A (ja) ディスクブレーキのダストカバー構造
JP5570376B2 (ja) 鞍乗型乗物のステップステー構造
JP3909879B2 (ja) 差動装置のカバー構造
JP3055720B2 (ja) 自動二輪車のピリオンステップホルダ取付構造
JPS6382894A (ja) リヤフオ−ク
CN108688754A (zh) 一种跨步式车辆
JPH019696Y2 (ja)
JP3264416B2 (ja) 液圧緩衝器の取付ブラケット
JP2006021626A (ja) 自動二輪車
JPS643800Y2 (ja)
US20230341016A1 (en) Caliper for opposed piston type disc brake
JPS604870Y2 (ja) 自動二輪車の前部車体構造
JP2005199946A (ja) パワーユニットのマウント構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060712

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20081020

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A977 Report on retrieval

Effective date: 20081023

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090303