JP2005132213A - 自動車用吊下装置 - Google Patents

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利浩 清水
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明秀 門前
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】 使用上の邪魔とならない自動車用吊下装置の提供。
【解決手段】 自動車の室内において小荷物類を吊り下げる自動車用吊下装置において、取付体に固定されるハウジング1と、該ハウジング1内を突出及び収納方向に移動するスライド部材2と、該スライド部材2の先端部2aに分離可能に連結されるフック部材3と、上記スライド部材2を突出方向に付勢するバネ部材4と、スライド部材2をバネ部材4の付勢力に抗して収納位置にロックする解除可能なロック手段とを備え、スライド部材2はハウジング1内の収納位置とロック解除位置に選択的に位置決めされることにより、使用時に、フック部材3に乗員の手足や衣服がぶつかったりすると、フック部材3がスライド部材2から分離するので、これにより、乗員の衣服が引っ掛かったり、痛い思いをすることがなくなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車の室内において、買い物袋などの小荷物類を吊り下げる吊下装置の改良に関するものである。
従来のこの種の吊下装置は、具体的には図示しないが、インストルメントパネル等の取付体に固定されるハウジングと、該ハウジング内を突出及び収納可能に移動するフック部材と、該フック部材の先端部をハウジングから突出方向に付勢するバネ部材と、フック部材をバネ部材の付勢力に抗して収納位置にロックする解除可能なロック手段とから成り、使用時は、フック部材をハウジング内に若干押圧すると、ロック手段によるロックが解除されて、フック部材がバネ部材の付勢力により、ハウジングから外方に突出するので、当該フック部材の先端部に買い物袋などの小荷物類を吊り下げることが可能となり、不使用時は、フック部材をバネ部材の付勢力に抗してハウジング内に押し込むと、フック部材はロック手段を介してその収納位置にロックされることとなるので、フック部材が邪魔となることはない(例えば、特許文献1・特許文献2参照)。
特開平9−182646号公報 特開2002−248982号公報
然し乍ら、従来の吊下装置にあって、フック部材がハウジングから突出した状態にある時は、フック部材は恰も固定された突起物となるので、乗員にとっては、手足や衣服がぶつかるなど邪魔の存在であった。或いは、これを避けようとすると、手足や衣服がぶつかる恐れのない場所にしか設置することができないので、レイアウト上の不自由さがあった。
本発明は、斯かる従来の吊下装置が抱える課題を有効に解決するために開発されたもので、請求項1記載の発明は、自動車の室内において小荷物類を吊り下げる自動車用吊下装置において、取付体に固定されるハウジングと、該ハウジング内を突出及び収納方向に移動するスライド部材と、該スライド部材の先端部に分離可能に連結されるフック部材と、上記スライド部材を突出方向に付勢するバネ部材と、スライド部材をバネ部材の付勢力に抗して収納位置にロックする解除可能なロック手段とを備え、スライド部材はハウジング内の収納位置とロック解除位置に選択的に位置決めされる構成を採用した。
請求項2記載の発明は、請求項1を前提として、フック部材は、スライド部材との連結部に複数の係合突起と薄肉壁を交互に形成し、スライド部材は、フック部材との連結先端部に上記各係合突起が通過する切欠域と上記薄肉壁を通過する係止突起を交互に形成して、フック部材を回転させることにより、フック部材側の係合突起とスライド部材側の係止突起の各対向面同士が係合する構成を採用した。
請求項3記載の発明は、請求項2を前提として、フック部材とスライド部材の係合する各対向面の少なくとも一つは、他の係合する対向面と異なる平面又は異なる円錐面若しくは異なる球面上に存在する構成を採用した。
請求項4記載の発明は、請求項2乃至請求項3を前提として、スライド部材は、連結先端部にフック部材の係合突起と当接して一方向の回転を規制するストッパーリブと凸部を有する弾性壁部を備え、フック部材は、連結部に溝部を備え、上記凸部が溝部に係入して他方向の回転を規制する構成を採用した。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4を前提として、スライド部材の連結先端部は、そのロック解除状態において、取付体の貫通孔と略同一の高さに位置している構成を採用した。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5を前提として、フック部材のスライド部材との連結部は、スライド部材の連結先端部を内包するように取付体の貫通孔の奥まで延在している構成を採用した。
依って、請求項1記載の発明にあっても、スライド部材のハウジング内でのロックを解除すれば、スライド部材の移動に伴って、フック部材は外方に大きく突出することとなるので、当該フック部材に買い物袋などの小荷物類を吊り下げることが可能となる。この時、フック部材は所定値以下の荷重に対してはしっかりとスライド部材との連結状態を維持しているが、一方、フック部材が突出した状態において、フック部材にハウジングに収納する方向と異なる方向の外力が所定値以上の大きさで加わると、フック部材とスライド部材は分離可能に連結されているので、両者の連結が解除されて、フック部材がスライド部材から分離するので、これにより、乗員の手足や衣服がぶつかったとしても、それらが引っ掛かったり痛い思いをすることがなくなると共に、設置場所が制限されることもない。
請求項2記載の発明にあっては、フック部材側の係合突起とスライド部材側の係止突起の各対向面同士が係合しているので、所定値以下の荷重に対しては係合を維持する一方、フック部材にハウジングに収納する方向と異なる方向の外力が加わると、フック部材の各薄肉壁が撓み変形して、係合突起と係止突起の係合を解除するので、フック部材がスライド部材から破損せずに分離できる。
請求項3記載の発明にあっては、フック部材とスライド部材を連結する作業において、フック部材側にスライド部材の先端部を嵌め込む場合には、一つの係合突起と係止突起の対向面が他の対向面と異なる平面又は異なる円錐面若しくは異なる球面上に存在するので、これにより、嵌め込み時の位置決めがなされるので、作業性が向上する。
請求項4記載の発明にあっては、フック部材を一方向に回転させる時には、フック部材の係合突起の一つがスライド部材のストッパーリブに当接して、その方向の回転を規制するので、係合突起と係止突起との確実な係合状態が得られ、逆に、フック部材を他方向に回転させる時には、スライド部材の弾性壁部の凸部がフック部材の溝部に係入して、その方向の回転を規制するので、フック部材が誤ってスライド部材から抜け外れる心配がない。
請求項5記載の発明にあっては、フック部材がスライド部材から分離された後、車両ユーザーが再組み付けする際に、スライド部材の連結先端部を取付体の貫通孔から明確に目視することが可能となると共に、手を近づけて作業することが可能となるので、再組み付け時の作業性が良い。
請求項6記載の発明にあっては、フック部材とスライド部材の連結境界線が取付体の貫通孔の奥となって、取付体の表面側に露呈することがないので、外観上の見栄えが向上する。
本発明は、ハウジング内を移動するスライド部材の先端部にフック部材を分離可能に連結することにより、フック部材が突出した状態において、フック部材にハウジングに収納する方向と異なる方向の外力が所定値以上の大きさで加わると、フック部材とスライド部材の連結が解除されて、フック部材がスライド部材から分離するので、これにより、乗員の手足や衣服がぶつかったとしても、それらが引っ掛かったり痛い思いをすることを防止せんとするものである。
以下、本発明を図示する好適な実施例に基づいて詳述すれば、該実施例に係る吊下装置も、自動車の室内において買い物袋などの小荷物類を吊り下げる装置として開発されたもので、図1に示す如く、インストルメントパネルやセンタクラスター等の取付体に固定されるハウジング1と、該ハウジング1内を突出及び収納可能に移動するスライド部材2と、該スライド部材2の先端部2aに分離可能に連結されるフック部材3と、スライド部材2を突出方向に付勢するバネ部材4と、スライド部材2をバネ部材4の付勢力に抗してハウジング1内の収納位置にロックする解除可能なロック手段とを備える構成となっている。
そして、ハウジング1は、有底の筒状体を呈して、図2も示す如く、その両側に取付片5を設けると共に、下部背面に後述するスライド部材2のハートカム16と共働してロック手段を構成する捻じりコイルバネ6を装着する軸部7を設け、該軸部7の近傍に捻じりコイルバネ6の直線一端部6aを受け入れる受け部8を設けて、両側に設けられたガイドレール9を介して蓋板10で捻じりコイルバネ6を固定する構成となっている。又、ハウジング1の表裏にスリット11を形成して、該各スリット11の上縁に後述するスライド部材2の爪14を係止するストッパー部12を設けて、当該各ストッパー部12にスライド部材2の爪14を係止することにより、スライド部材2のハウジング1からの抜け外れを防止する構成となっている。特に、この場合、表側のストッパー部12の先端は、ハウジング1の内側に折れ曲がっていると共に、図2に示す如く、スリットで囲われており、弾性変形による大きな撓みを可能とする構成となっている。この為、スライド部材2の挿入により、当該ストッパー部12が大きく撓むので、表側の爪14をスムーズに通過させることができ、通過後は、ストッパー部12の撓みが弾性回復するので、内側に折れ曲がっている先端に爪14が係止して、スライド部材2とハウジング1とは分離不能となる。尚、上記した捻じりコイルバネ6の折曲他端部6bは、ハウジング1の裏側のスリット11の下部に設けられた窓13からハウジング1の内部に臨むこととなる。
スライド部材2は、ハウジング1内を円滑に移動できる相似形を呈して、図2にも示す如く、その表裏に上記各ストッパー部12に係止する爪14を設けると共に、表側の爪14の下方にガタ防止用の弾性腕15を設け、且つ、裏側の下部にハートカム16を形成する構成となっている。これに加えて、スライド部材2の小径な先端部2aに対しては、図3・図4にも示す如く、その外周縁に等間隔をおいて4個の係止突起17と切欠域18を交互に形成して、この4個の係止突起17の内、少なくとも、1個の係止突起17を長めに形成すると共に、一個の切欠域18の周方向にL字状のスリット19を介して上面に凸部22を有する弾性壁部21を積極的に形成して、該弾性壁部21の凸部22を後述するフック部材3の溝部29bに係入させる構成を採用している。
更に、小径な先端部2aの上面にガタ防止用の小突起23を形成すると共に、各係止突起17の下方の軸線方向にガタ防止用リブ24を形成し、且つ、1個の係止突起17の側部に後述するフック部材3の係合突起27を当接するストッパーリブ25を設けて、フック部材3とスライド部材2の連結に際して、フック部材3を連結方向に回転させた場合には、その方向の回転を規制する構成となっている。
この為、フック部材3とスライド部材2を連結させる時、上記小突起23がフック部材3と当接することにより、スライド部材2の軸線方向の遊びをなくし、同時に、ガタ防止用リブ24もフック部材3に当接することにより、スライド部材2の軸線と直交する平面での遊びをなくすることができるので、フック部材3とスライド部材2との間には完全に遊びがなくなる。従って、フック部材3に外力が作用した時には、即座に、その力を連結部分に確実に作用させることができるので、後述するように、フック部材3とスライド部材2の連結が解除されることとなる。又、弾性腕15によって、スライド部材2のハウジング1内での移動がガタつくことなく行われるので、吊下装置を使用している時に、移動方向と異なる方向から外力が加わった場合でも、その外力を連結部分に作用させることができ、フック部材3とスライド部材2と連結が解除される。
又、フック部材3は、内部中空の瓢箪形を呈して、図3・図5にも示す如く、上記スライド部材2の先端部2aを嵌入する開口孔26の内周縁に等間隔をおいて4個の係合突起27と薄肉壁28を交互に形成して、フック部材3とスライド部材2の連結時には、フック部材3の連結方向の回転を得て、当該係合突起27と上記した係止突起17の各対向面同士を係合させる構成なっている。但し、この場合には、既述した如く、スライド部材2の係止突起17の内、1個の係止突起17は長めに形成されて、その対向面が他の対向面と異なる平面上に存在しているので、これに応じて、対応する1個の係合突起27の対向面を他のものよりも長く下方にずらしている。
これに加えて、開口孔26の底面に対しては、両側に溝部29a・29bが形成された突条30を形成して、フック部材3をスライド部材2に連結する時には、上記した弾性壁部21の凸部22を一方の溝部29aに係入させ、フック部材3を連結方向に回転させると、該一方の溝部29a側に形成されているテーパー面を利用して突条30を乗り越えて、弾性壁部21の凸部22が他方の溝部29bに係入することにより、フック部材3を誤って連結解除方向に回転しても、フック部材3がスライド部材2から抜け外れることを防止する構成となっている。
本実施例の下では、フック部材3の係合突起27同士の間、換言すれば、薄肉壁28の隣にスライド部材2の係止突起17を位置決めして軸線方向に挿入し、フック部材3を回転させて、フック部材3とスライド部材2を連結する訳であるが、この時、一つの係止突起17は他の3つの係止突起17に比較して先端部2aの端面からの長さがスライド部材2の軸線方向に長く、他方、一つの係合突起27も他の3つの係合突起27に比較してフック部材3の下縁から長く下にずれているので、この長い係止突起17と長い係合突起27が回転方向に隣り合っている時だけ、フック部材3を回転させることができる。又、長い係止突起17と長い係合突起27が回転方向に隣り合っている時、弾性壁部21の凸部22が溝部29aに係入可能な位置にある。従って、凸部22が溝部29aに係入しない位置では、フック部材3とスライド部材2が連結することがないので、抜け外れを防止する構成が必ず機能することとなる。更に、フック部材3とスライド部材2の連結位置は、相対的に常に同じ位置となるので、フック部材3の意匠面に印字や印刷を行っても、印字方向や模様方向を常に同じ方向に揃えることが可能となる。
依って、斯かる構成の吊下装置を組み付ける場合には、まず、フック部材3とスライド部材2とを連結することとなるが、対向面が他の対向面と異なる平面上にある係合突起27と係止突起17を隣接対応させながら、フック部材3側の各係合突起27をスライド部材2側の切欠域18と合致させる状態を得て、フック部材3の開口孔26内にスライド部材2の先端部2aを嵌め込むと、係合突起27が切欠域18を通過すると同時に、スライド部材2側の係止突起17がフック部材3の薄肉壁28を通過する一方、弾性壁部21の凸部22が一方の溝部29aに係入することとなるので、後は、ストッパーリブ25と対応する係合突起27の規制を受けるまで、フック部材3を連結方向に回転すると、図6に示す如く、各係合突起27と係止突起17の対向面が係合するので、これにより、フック部材3がスライド部材2に確実に連結されることとなる。
尚、この状態にあっては、図7に示す如く、弾性壁部21の凸部22が突条30を乗り越えて他方の溝部29bに係入するので、フック部材3を誤って連結解除方向に回転しても、フック部材3がスライド部材2から抜け外れることは決してない。
そこで、今度は、ハウジング1内にバネ部材4を挿入して、その上からスライド部材2をハウジング1内に押し込むと、スライド部材2側の爪14がスリット11を上縁に設けられたストッパー部12に当接するので、これにより、抜け外れることなく、スライド部材2がハウジング1内に移動可能に保持されることとなる。従って、後は、図8・図9に示す如く、ハウジング1の取付片5を介してインストルメントパネルやセンタクラスター等の取付体31に固定すれば、その使用に供することが可能となる。
そして、実際の使用に際して、吊下装置を使用しない場合には、フック部材3をハウジング1内に押し込むと、捻じりコイルバネ6の折曲他端部6bがハートカム16の周面に沿って時計回りに移動しながら上方の三角突起にぶつかってハートカム16の窪みに係止する。具体的には、フック部材3の押し込み動作を解除すると、スライド部材2はバネ部材4の付勢力で元の方向に移動しようとするが、捻じりコイルバネ6によって、ハートカム16の窪み上方の三角突起に付勢されていたその折曲他端部6bが三角突起の外周に沿って移動し、ハートカム16の窪みを構成している斜面に飛び移り、更に、その斜面を移動して窪みの中央に係止する。従って、これにより、スライド部材2が収納位置にロックされると同時に、これに応じて、フック部材3もその大半がハウジング1内に没して、図8に示す如く、取付体31の表面と略面一状態となる。
逆に、吊下装置を使用する場合には、フック部材3を若干ハウジング1内に押し込むと、今度は、捻じりコイルバネ6の折曲他端部6bがハートカム16の窪みから外れて、スライド部材2のロック状態を解除して、スライド部材2はバネ部材4の付勢力でフック部材3を伴って突出方向に移動することとなるので、これにより、フック部材3が大きく外方に突出することとなる。従って、後は、図9に示す如く、この突出するフック部材3に買い物袋などの小荷物類32を吊り下げることが可能となるので、小荷物類の取り扱いが極めて至便となる。尚、この場合には、図6に示す如く、フック部材3のスライド部材2との連結部は、スライド部材2の連結先端部2aを内包するように取付体31の貫通孔の奥まで延在することとなるので、フック部材3とスライド部材2の連結境界線が取付体31の貫通孔の奥となって、取付体31の表面側に露呈することがないので、外観上の見栄えが向上する。
又、斯かるフック部材3が突出した状態において、フック部材3にハウジング1に収納する方向と異なる方向の外力が加わると、フック部材3とスライド部材2の連結が解除されて、フック部材3がスライド部材2から分離するので、これにより、仮に、乗員の手足や衣服がぶつかったとしても、それらが引っ掛かったり痛い思いをすることがなくなる。特に、この場合には、フック部材3側の係合突起27とスライド部材2側の係止突起17の各対向面同士が係合しているので、所定値以下の外力に対しては係合を保持しているが、フック部材3にハウジング1に収納する方向と異なる方向の外力が所定値以上の大きさで加わると、フック部材3の各薄肉壁28が撓み変形して、係合突起27と係止突起17の係合を解除するので、フック部材3がスライド部材2から破損せずに分離できる訳である。
フック部材3がスライド部材2から分離した後は、スライド部材2の先端部2aがインストルメントパネルやセンタクラスター等の取付体31面と略同一の高さに位置することとなるので、乗員に邪魔となる突起物がなくなるが、斯かる状態にあって、車両ユーザーが再組み付けする際には、スライド部材2の連結先端部2aを取付体31の貫通孔から明確に目視することが可能となると共に、手を近づけて作業することが可能となるので、再組み付け時の作業性が良い。又、フック部材3の原材料は、弾力性のある軽量な樹脂であるので、それ自体が凶器となることや破壊して飛散することもない。
図10は、上記実施例と異なり、係合突起27と係止突起17の対向面形状を円錐面33a・33bとなした場合のフック部材3とスライド部材2の連結部を示す。この円錐面33a・33bの頂点はスライド部材2の軸線上ならどこでも良く、その頂角の角度を変えたり、係合する対向面の面積を調節したりすることにより、フック部材3とスライド部材2の分離荷重を変更できることは、対向面形状を平面となした場合と同様である。又、水平線に対して急な勾配をもった円錐面33aをフック部材3とスライド部材2の夫々に一つだけ設け、他の全ての円錐面33bを水平線に対して緩やかな勾配をもって頂点を共有する円錐面となすことにより、フック部材3とスライド部材2が連結する位置が一箇所だけとなり、既述した抜け外れを防止する構成が機能すると共に、フック部材3の意匠面に印字や印刷を行っても、印字方向や模様方向を常に同じ方向に揃えることができる。
この場合の円錐面33a・33bの関係は、円錐面33aと円錐面33bの頂点の位置は同じであるが頂角の角度が異なる。又、円錐面33a・33bの頂角の角度を同一として、円錐面33aの頂点の位置を変えることによって、上記と同様な効果が得られる。更に、対向面を球面にした場合も、球の中心位置を変えた球面を一つ設けたり、球の半径を変えた球面を一つ設けたりすれば、同様な効果が得られる。
以上説明したように、対向面の形状を平面に限らず、円錐面・球面等となしても、全て同様な効果が得られ、更に、平面同士・円錐面同士・球面同士に限らず、これらを組み合わせることによっても、同様な効果が期待できる。
図11に示す如く、フック部材3をスライド部材2の軸線方向に押し込んでスナップ係合させる構成を採用して、フック部材3とスライド部材2を連結させても、先に述べた実施例と同様な効果が得られる。この場合には、スライド部材2の先端部2aの係止突起17に代えて環状溝34を形成し、係合突起27の断面形状を環状溝34と係合できる形状となすと共に、スライド部材2の先端部2aにその軸線方向に沿って凸条部35を設け、フック部材3には該凸条部35と嵌合する凹溝部36を設けるものとする。この場合には、係合突起27と薄肉壁28を交互に形成してあるので、フック部材3の薄肉壁28が撓み変形して、係合突起27と環状溝34の係合が解除されるので、フック部材3がスライド部材2から分離できることは、先に述べた実施例と同様である。
又、フック部材3とスライド部材2の連結時には、スライド部材2の軸線方向に同一の断面形状をもった凸条部35と凹溝部36が嵌合しているので、回転による抜け外れを防止する構成が機能すると共に、連結できる位置が一箇所だけとなり、フック部材3の意匠面に印字や印刷を行っても、印字方向や模様方向を常に同じ方向に揃えることができる。更に、フック部材3の外形は瓢箪形に制限されるものではなく、錨形や釣り針形等どんな形状でも可能であり、その場合の唯一の制限は、ハウジング1の内部に収納されると言う条件を満足すれば良い。従って、スライド部材2とフック部材3は分離可能であるので、必要に応じて、これら異なる形状のフック部材3を選択してスライド部材2に装着することにより、使用者が必要な形状の吊下装置を随時提供できることとなる。この場合、フック部材3が下方に位置するように取り付けたり、水平方向に出入するように取り付けたりできることは言うまでもない。
以上述べてきた全ての実施例では、図6・図10・図11に示す如く、連結部において、フック部材3がスライド部材2の先端部2aを覆う構成としているので、自動車の室内を構成する取付体31に設けた貫通孔に本吊下装置を設置すると、室内から貫通孔を通して連結部を臨んでも連結部が見えないばかりか、スライド部材2すら見えることがない。従って、室内の美観を損ねることなく、本吊下装置を自動車に取り付けることができる。
尚、フック部材3がスライド部材2から分離する荷重の設定に関しては、係合突起27と係止突起17の係合する対向面の面積を調節したり、軸線方向に対する対向面の角度を調節したり、或いは、フック部材3の開口孔26の周縁にスリットを設けるなどによっても、決定できる。又、具体的には図示しないが、ハウジング1側のスリット11近傍に光源を設置して、フック部材3とスライド部材2を透明材料で成形すれば、夜間でも、吊下装置の存在が確認できるので、操作並びに小荷物類の吊り下げが容易に行われることとなる。
本発明に係る自動車用吊下装置は、自動車の室内において、買い物袋などの小荷物類を吊り下げる吊下装置として利用すれば、頗る好都合となる。
本発明の実施例に係る自動車用吊下装置を裏側から示す分解斜視図である。 ハウジングとスライド部材のみを表側から示す分解斜視図である。 フック部材側の係合突起とスライド部材側の係止突起の関係を示す分解断面図である。 (A)(B)はスライド側の先端部の構造を示す要部拡大斜視図である。 (A)はフック部材の底面図、(B)は図5AのA−A線断面図である。 フック部材とスライド部材が連結されて状態を示す要部断面図である。 弾性壁部の凸部が溝部を乗り越えた状態を示す要部断面図である。 吊下装置の不使用状態を示す説明図である。 吊下装置の使用状態を示す説明図である。 フック部材とスライド部材の連結構造の他例を示す分解断面図である。 フック部材とスライド部材の連結構造の他例を示す分解断面図である。
符号の説明
1 ハウジング
2 スライド部材
2a 先端部
3 フック部材
4 バネ部材
5 取付片
6 捻じりコイルバネ
6a 直線一端部
6b 折曲他端部
7 軸部
8 受け部
9 ガイドレール
10 蓋板
11 スリット
12 ストッパー部
13 窓
14 爪
15 弾性腕
16 ハートカム
17 係止突起
18 切欠域
19 スリット
21 弾性壁部
22 凸部
23 小突起
24 ガタ防止用リブ
25 ストッパーリブ
26 開口孔
27 係合突起
28 薄肉壁
29a 溝部
29b 溝部
30 突条
31 取付体
32 小荷物類
33a 円錐面
33b 円錐面
34 環状溝
35 凸条部
36 凹溝部

Claims (6)

  1. 自動車の室内において小荷物類を吊り下げる自動車用吊下装置において、取付体に固定されるハウジングと、該ハウジング内を突出及び収納方向に移動するスライド部材と、該スライド部材の先端部に分離可能に連結されるフック部材と、上記スライド部材を突出方向に付勢するバネ部材と、スライド部材をバネ部材の付勢力に抗して収納位置にロックする解除可能なロック手段とを備え、スライド部材はハウジング内の収納位置とロック解除位置に選択的に位置決めされることを特徴とする自動車用吊下装置。
  2. フック部材は、スライド部材との連結部に複数の係合突起と薄肉壁を交互に形成し、スライド部材は、フック部材との連結先端部に上記各係合突起が通過する切欠域と上記薄肉壁を通過する係止突起を交互に形成して、フック部材を回転させることにより、フック部材側の係合突起とスライド部材側の係止突起の各対向面同士が係合することを特徴とする請求項1記載の自動車用吊下装置。
  3. フック部材とスライド部材の係合する各対向面の少なくとも一つは、他の係合する対向面と異なる平面又は異なる円錐面若しくは異なる球面上に存在することを特徴とする請求項2記載の自動車用吊下装置。
  4. スライド部材は、連結先端部にフック部材の係合突起と当接して一方向の回転を規制するストッパーリブと凸部を有する弾性壁部を備え、フック部材は、連結部に溝部を備え、上記凸部が溝部に係入して他方向の回転を規制することを特徴とする請求項2乃至請求項3のいずれかに記載の自動車用吊下装置。
  5. スライド部材の連結先端部は、そのロック解除状態において、取付体の貫通孔と略同一の高さに位置していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自動車用吊下装置。
  6. フック部材のスライド部材との連結部は、スライド部材の連結先端部を内包するように取付体の貫通孔の奥まで延在していることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の自動車用吊下装置。
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