JP2005131779A - 研磨用複合素材工具プレート - Google Patents

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泰弘 谷
Kenji Kawada
研治 河田
Toshiyuki Enomoto
俊之 榎本
Tokio Tonami
時夫 礪波
Asako Ozawa
麻子 男澤
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Abstract

【課題】被加工物にスクラッチが入るおそれがなく、かつ加工面の摩耗がなく長寿命な研磨用複合素材工具プレートを提供する。
【解決手段】本研磨用複合素材工具プレートは、母粒子2とその表面に保持される微細砥粒3とからなる研磨剤4を用いる研磨用工具プレートであって、樹脂5と無機粉末6とからなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は研磨用複合素材工具プレートに係わり、特に母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を用いた研磨方法に使用され複合素材からなる研磨用複合素材工具プレートに関する。
従来、半導体基板や磁気ディスク基板のような先端電子機器部品やその基板の仕上げ工程では、種々の研磨布を使った遊離砥粒研磨が採用され精密研磨が行われている。その研磨布として、近年、粗さやうねりに対して悪影響を与えることが比較的少ない発泡体が多く使用されるようになっている。
また、精密研磨においては、形状精度の高い加工が要求されており、より硬質の研磨布が好まれているが、硬質の研磨布を使用すると、被加工物の研磨面に粗さが出にくい、研磨面にスクラッチが発生し易いなどの問題があり、この問題の解決策として硬質樹脂層と軟質樹脂層を重ね合わせた二層研磨布などが提案されている。
しかしながら、上記のような従来の研磨剤及び研磨方法では、研磨時間とともに研磨布加工面の凹凸が少なくなり、また、切屑や研磨材が堆積して加工能率を低下させる現象があり、これを抑制するために、ダイヤモンド砥石で研磨布加工面を削り直す作業が行われるため、研磨布の寿命が短くなり、またダイヤモンド砥石からの砥粒の脱落がスクラッチを生じさせるなどの問題があった。
さらに、研磨布は通常2〜3mm程度の厚みを有しているため、弾性による変形が大きく、ときとして被加工物の研磨面端部にダレが生じ、この形状精度を高めることが困難であった。
しかも、近年、シリコンウェーハや液晶ガラスなど被加工物は大口径化しており、これに比例して研磨機も大型になり、これに使用される研磨布もそれに追従して大きくなり、その取扱いも困難になっていた。
このような従来の諸問題を解決するために、本願発明者等は、特許文献1に記載のように、母粒子と微細砥粒からなる研磨剤を用い、研磨特性の長期安定を実現し、研磨に直接関係しない不要な摩擦抵抗を軽減し、さらに研磨布の張替えの必要のない研磨方法を実現する複合粒子研磨方法を提案した。
しかしながら、上記のような研磨剤を用いる研磨において、研磨用工具プレートとしてガラス、アルミナセラミックス、鋳鉄、SUS等を用い、その加工面粗さが非常に小さい平滑面では、加工域への母粒子の供給が適切に行われ難い場合があり、加工能率が低下し、研磨面の高平坦化が阻害され、また、加工面と定盤の接触により被加工物にスクラッチが入るおそれがあるなど改良を必要とする点があった。
また、研磨用工具プレートの加工面を粗面加工することにより、除去能率の向上が図れるが、使用により加工面が摩耗するため、この加工面を再度粗面加工することが必要となる。
このような問題を解決するために、本発明者等は工具プレートの加工面が算術平均粗さ(Ra)で0.5〜15μmの表面粗さであり、かつ、加工面の粗さの凹凸の平均間隔(Sm)が50〜1000μmである不連続性凹凸面である研磨用工具プレートの提案を行い、また、研磨用工具プレートの加工面に樹脂被膜を形成するものを提案し、加工能率の向上、研磨面の高平坦化、さらに、スクラッチが入るおそれがない研磨を可能とする研磨用工具プレートの実現を図った。
しかしながら、上記提案の工具プレートは、長時間使用すると、面粗さが摩耗によりなくなり、母粒子の保持が困難になるおそれがあり、また、粗面加工時に発生したマイクロクラックにより研磨加工の際破片が脱落し、被加工物にスクラッチを発生させるおそれがあり、改良の余地がある。
さらに、研磨用工具プレートに軟質素材であるエポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂プレートによる研磨を試みたが、被加工物にスクラッチを発生させることはないが、連続加工を行うと、エポキシ樹脂プレートが摩耗し、除去能率(研磨効率)が低下する。
特開2001−300843号公報(段落[0018]、図1)
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、被加工物にスクラッチの発生がなく、ふちだれが小さく、かつ加工面の摩耗がなく長寿命な研磨用複合素材工具プレートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の1つの態様によれば、母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を用いる研磨方法に使用される複合素材工具プレートであって、樹脂と無機粉末とからなる研磨用複合素材工具プレートが提供される。これにより、被加工物にスクラッチの発生がなく、ふちだれが小さく、かつ加工面の摩耗がなく長寿命な研磨用複合素材工具プレートが実現される。
好適な一例では、前記無機粉末は、球状又は楕円状などである。
また、他の好適な一例では、前記無機粉末の一次粒子の平均粒径は、母粒子の平均粒径の1/5以下である。
また、他の好適な一例では、前記無機粉末の含有率は、15〜50容積%で凝集した粉末も使用可能である。
また、本発明の他の態様によれば、母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を用いる研磨方法に使用される複合素材工具プレートであって、樹脂製の母材と有機粉末の添加物からなる研磨用複合素材工具プレートが提供される。これにより、樹脂と無機粉末とからなる研磨用複合素材工具プレートと同様、被加工物にスクラッチの発生がなく、ふちだれが小さく、かつ加工面の磨耗がなく長寿命な研磨用複合素材工具プレートが実現される。なお、上記有機粉末は、樹脂製の母材よりも高硬度のものを用いるのがより好ましい。
また、本発明の他の態様によれば、母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を用いる研磨方法に使用される複合素材工具プレートであって、有機繊維製織布基材に樹脂を含浸させた複合素材からなる研磨用複合素材工具プレートが提供される。
他の好適な一例では、前記有機粉末の一次粒子の平均粒径は、いずれも母粒子の平均粒径以下である。
また、他の好適な一例では、前記有機製織布繊維の糸の直径は、母粒子の平均粒径の2倍以下である。
また、他の好適な一例では、前記樹脂は、エポキシ樹脂からなる。
本発明に係わる研磨用複合素材工具プレートによれば、被加工物にスクラッチが入るおそれがなく、ふちだれが小さく、かつ加工面の摩耗がなく長寿命な研磨用複合素材工具プレートを提供することができる。
以下、本発明に係わる研磨用複合素材工具プレートの第1実施形態としての研磨用定盤について添付図面を参照して説明する。
図1は、本第1実施形態の研磨用定盤を用いた研磨方法の概念図である。
図1に示すように、本第1実施形態の研磨用定盤1は、弾性を有する母粒子2(好ましくは、真球状微粒子ポリマー)とその表面に保持される微細砥粒3とからなる研磨剤4を用いる研磨用複合素材定盤であり、プレート状の樹脂5と無機粉末6とからなっている。
研磨用定盤1は強度等を考慮すると0.3mm以上であるのが好ましく、また、無気孔あるいは気孔率が1%以下であるのが好ましい。
複合素材の一方の樹脂5は、熱硬化性樹脂が好ましいが、耐熱性を有する熱可塑性樹脂も使用でき、具体的にはエポキシ、ウレタン、アクリル、フェノール、ポリイミド、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミドイミド、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、ポリスチレン、飽和ポリエステル、ナイロン及びその共重合体あるいは変性物である。この中で最も好ましいのがエポキシ樹脂である。このエポキシ樹脂は強靭で伸びが少ないため、バインダーとして無機粉末との複合素材に使用し易い。また、エポキシ樹脂は硬化剤の自由度も高く、硬さや伸びが調整し易いことも好ましい理由である。上記樹脂としてエポキシ樹脂を用いた場合でも、本発明の如く無機粉末(好ましくは球状)が添加されることによって磨耗量が低減し、除去能率を高めることができる。
また、他方の無機粉末6の材質は、水性スラリを用いる場合には酸化物系セラミックス例えばアルミナ、ジルコニア、シリカ、チタニア、セリアのいずれか若しくはいずれかの混合物を用い、油性スラリを用いる場合には非酸化物系セラミックス例えば炭化物、窒化物等を用いるのが好ましい。さらに、無機粉末6の形状は、球形であるのが好ましい。これにより、研磨中にプレート状の樹脂5の加工面8から露出する場合があっても、被加工物に傷を付けることがない。また、無機粉末6の平均粒径は、母粒子の平均粒径の1/5以下、より好ましくは1/10以下である。これにより、研磨が進行し母粒子の平均粒径が小さくなったとき、樹脂の表面から露出する無機粉末により、被加工物7に傷を付けることがない。平均粒径の1/5を超えると、樹脂の表面から露出する無機粉末により、被加工物7に傷を付けるおそれがある。さらに、無機粉末6の含有率は、15〜50容積%である。これにより、研磨用定盤の硬度が適切に制御される。15容積%より小さいと研磨用定盤の硬度が小さ過ぎ、50容積%を超えると硬度が大き過ぎて母粒子を効果的に保持できずに脱落が生じ、被加工物のスクラッチ発生につながる。無機粉末6の含有率は、同様の理由から、20〜50容積%がより好ましい。なお、プレート状の樹脂5に無機粉末を均一に分散させるためには、無機粉末をアルミナカップリング剤、シリカカップリング剤等により予め前処理しておくことが好ましい。
また、加工面8の算術平均粗さ(Ra:JIS B0601−1994)は0.1〜15μmであることが好ましく、1.5〜5μmがより好ましい。これにより、研磨時、母粒子2の動きを適切に制御して除去能率を向上させることができる。さらに、加工面8の粗さの凹凸の平均間隔(Sm)が50〜1000μmである不連続性凹凸面であるのが好ましい。これにより、適切に母粒子2を保持し、高い加工能率が実現する。さらに、形状偏差(JIS B0621−1984)が20μm以下であるのが好ましい。
また、加工面8の硬度は、デュロメータD硬度で65以上であることが好ましく、70以上であることがより好ましい。これにより、研磨時加工面8が適度な硬度を有するため、加工圧力により加工面8が大きく変形することがなく、母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を加工面8に適度に保持することができる。また、研磨時、加工面8が適度な高度を有することにより、長時間加工時の加工面8の磨耗が減少し、工具プレートの良好な耐磨耗性を得ることができる。
加工面8はダイヤモンド砥石による研削加工によって粗されて、凹凸が形成され、所定の粗さと形状偏差になっている。
上記不連続性凹凸とは、例えば、フェイシング加工、放射溝付け加工等により形成される連続性のある溝等による凹凸面ではなく、ランダムな凹凸面を意味するが、より好ましくは、任意の2点の断面曲線の形状が同じとなることがないような不連続性凹凸面である。これにより、研磨面で母粒子が面内一様に保持され、被加工物の加工能率の向上、高平坦化等の効果が得られる。なお、例えば研削加工面は目視により加工条痕が直線、曲線等の連続性が一見あるように見えるが、任意の2点での断面曲線の形状は同じとならないため、同等の効果が得られる。これに対して、例えば、加工面が数カ所の断面形状が同一となるような高さ数十μmの山と谷からなる同心円状の連続性のある凹凸面であると、母粒子が選択的に保持されるため被加工物に形状が転写され高平坦化が実現できない。
また、上記形状偏差とは、加工面が平面である場合には平面度を、また、球面、曲面などの場合には面の輪郭度を意味する。
次に、本発明に係わる研磨用複合素材工具プレートの第2実施形態としての研磨用定盤について説明する。
図4は、本第2実施形態の研磨用定盤を用いた研磨方法の概念図である。
図4に示すように、本第2実施形態の研磨用定盤1は、弾性を有する母粒子2(好ましくは、真球状微粒子ポリマー)とその表面に保持される微細砥粒3とからなる研磨剤4を用いる研磨用複合素材定盤であり、プレート状の樹脂5と有機粉末6とからなっている。
研磨用定盤1は強度等を考慮すると0.3mm以上であるのが好ましく、また、無気孔あるいは気孔率が1%以下であるのが好ましい。
複合素材の一方の樹脂5は、熱硬化性樹脂が好ましいが、耐熱性を有する熱可塑性樹脂も使用でき、具体的にはエポキシ、ウレタン、アクリル、フェノール、ポリイミド、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミドイミド、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、ポリスチレン、飽和ポリエステル、ナイロン及びその共重合体あるいは変性物である。この中で最も好ましいのがエポキシ樹脂である。上記樹脂としてエポキシ樹脂を用いた場合でも、本発明の如く有機粉末が添加されることによって磨耗量が低減し、除去能率を高めることができる。
また、他方の有機粉末6の材質は、熱硬化性樹脂が好ましいが、耐熱性を有する熱可塑性樹脂も使用でき、具体的にはエポキシ、ウレタン、アクリル、フェノール、ポリイミド、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミドイミド、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、ポリスチレン、飽和ポリエステル、ナイロン及びその共重合体あるいは変性物である。
また、有機粉末6の平均粒径は、母粒子の平均粒径以下が好ましい。さらに、有機粉末6の含有率は、20〜50容積%である。
また、加工面8の算術平均粗さ(Ra:JIS B0601−1994)は0.1〜15μmであることが好ましく、1.5〜5μmがより好ましい。これにより、研磨時、母粒子2の動きを適切に制御して除去能率を向上させることができる。さらに、加工面8の粗さの凹凸の平均間隔(Sm)が50〜1000μmである不連続性凹凸面であるのが好ましい。これにより、適切に母粒子2を保持し、高い加工能率が実現する。さらに、形状偏差(JIS B0621−1984)が20μm以下であるのが好ましい。
また、加工面8の硬度は、デュロメータD硬度で65以上であることが好ましく、70以上であることがより好ましい。これにより、研磨時加工面8が適度な硬度を有するため、加工圧力により加工面8が大きく変形することがなく、母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を加工面8に適度に保持することができる。また、研磨時、加工面8が適度な高度を有することにより、長時間加工時の加工面8の磨耗が減少し、工具プレートの良好な耐磨耗性を得ることができる。
加工面8はダイヤモンド砥石による研削加工によって粗されて、凹凸が形成され、所定の粗さと形状偏差になっている。
上記不連続性凹凸とは、例えば、フェイシング加工、放射溝付け加工等により形成される連続性のある溝等による凹凸面ではなく、ランダムな凹凸面を意味するが、より好ましくは、任意の2点の断面曲線の形状が同じとなることがないような不連続性凹凸面である。これにより、研磨面で母粒子が面内一様に保持され、被加工物の加工能率の向上、高平坦化等の効果が得られる。なお、例えば研削加工面は目視により加工条痕が直線、曲線等の連続性が一見あるように見えるが、任意の2点での断面曲線の形状は同じとならないため、同等の効果が得られる。これに対して、例えば、加工面が数カ所の断面形状が同一となるような高さ数十μmの山と谷からなる同心円状の連続性のある凹凸面であると、母粒子が選択的に保持されるため被加工物に形状が転写され高平坦化が実現できない。
また、上記形状偏差とは、加工面が平面である場合には平面度を、また、球面、曲面などの場合には面の輪郭度を意味する。
次に、本発明に係わる研磨用複合素材工具プレートの第3実施形態としての研磨用定盤について説明する。
図5は、本第3実施形態の研磨用定盤を用いた研磨方法の概念図である。
図5に示すように、本第3実施形態の研磨用定盤1は、弾性を有する母粒子2(好ましくは、真球状微粒子ポリマー)とその表面に保持される微細砥粒3とからなる研磨剤4を用いる研磨用複合素材定盤であり、有機繊維製織布基材9に樹脂5を含浸させた複合基材となっている。
研磨用定盤1は強度等を考慮すると0.3mm以上であるのが好ましく、また、無気孔あるいは気孔率が1%以下であるのが好ましい。
複合素材の一方の樹脂5は、熱硬化性樹脂が好ましいが、耐熱性を有する熱可塑性樹脂も使用でき、具体的にはエポキシ、ウレタン、アクリル、フェノール、ポリイミド、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミドイミド、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、ポリスチレン、飽和ポリエステル、ナイロン及びその共重合体あるいは変性物である。この中で最も好ましいのがエポキシ樹脂である。上記樹脂としてエポキシ樹脂を用いた場合でも、本発明の如くまたは、有機繊維製織布基材に樹脂(特にエポキシ樹脂)を含浸させた複合基材を用いることによって、磨耗量が低減し、除去能率を高めることができる。
また、他方の有機繊維製織布基材は、セルロース、ナイロン、ウレタン、ポリエステル、アクリル、フッ素樹脂などの繊維が、例えば、図6のように網目状にあるいは千鳥状(図示せず)に織り込まれたものが好ましい。
また、有機繊維製織布を構成する糸の径は、0.1mm以下であることが好ましい。これにより、加工面8の硬度が適度に調整できる。加工面8の硬度は、デュロメータD硬度で65以上であることが好ましく、70以上であることがより好ましい。これにより、研磨時加工面8が適度な硬度を有するため、加工圧力により加工面8が大きく変形することがなく、母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を加工面8に適度に保持することができる。また、研磨時、加工面8が適度な高度を有することにより、長時間加工時の加工面8の磨耗が減少し、工具プレートの良好な耐磨耗性を得ることができる。また、研磨時、加工面8が適度な高度を有することにより、長時間加工時の加工面8の磨耗が減少し、工具プレートの良好な耐磨耗性を得ることができる。
また、加工面8の算術平均粗さ(Ra:JIS B0601−1994)は0.1〜15μmであることが好ましく、1.5〜5μmがより好ましい。これにより、研磨時、母粒子2の動きを適切に制御して除去能率を向上させることができる。さらに、加工面8の粗さの凹凸の平均間隔(Sm)が50〜1000μmである不連続性凹凸面であるのが好ましい。これにより、適切に母粒子2を保持し、高い加工能率が実現する。さらに、形状偏差(JIS B0621−1984)が20μm以下であるのが好ましい。
加工面8はダイヤモンド砥石による研削加工によって粗されて、凹凸が形成され、所定の粗さと形状偏差になっている。
上記不連続性凹凸とは、例えば、フェイシング加工、放射溝付け加工等により形成される連続性のある溝等による凹凸面ではなく、ランダムな凹凸面を意味するが、より好ましくは、任意の2点の断面曲線の形状が同じとなることがないような不連続性凹凸面である。これにより、研磨面で母粒子が面内一様に保持され、被加工物の加工能率の向上、高平坦化等の効果が得られる。なお、例えば研削加工面は目視により加工条痕が直線、曲線等の連続性が一見あるように見えるが、任意の2点での断面曲線の形状は同じとならないため、同等の効果が得られる。これに対して、例えば、加工面が数カ所の断面形状が同一となるような高さ数十μmの山と谷からなる同心円状の連続性のある凹凸面であると、母粒子が選択的に保持されるため被加工物に形状が転写され高平坦化が実現できない。
また、上記形状偏差とは、加工面が平面である場合には平面度を、また、球面、曲面などの場合には面の輪郭度を意味する。
次に本実施形態の研磨用定盤を用いた研磨方法について説明する。
図1に示すように、本実施形態の研磨用定盤を用いた研磨方法は、被加工物7と研磨用定盤1間に母粒子2とその表面に保持される微細砥粒3とからなる研磨剤4を所定量供給して、研磨用定盤1の加工面8を被加工物7に対して接触させながら相対運動させて研磨するものである。
微細砥粒3は静電気力、ファンデルワールス力または機械的な力によって母粒子2の表面に保持される。この母粒子2は、真球状微粒子ポリマーであり、この真球状微粒子ポリマーは弾性を有するためラップ加工において被加工物7の研磨面に傷痕を残すことはない。また、真球状微粒子ポリマーは200〜1000Åの細孔を有する多孔質であってもよく、具体的には、真球状微粒子ポリマーは、少なくとも一種類のウレタン、ナイロン、ポリイミドまたはポリエステルから形成される。なお、母粒子2の平均粒径は、1〜50μmであるのが好ましく、1.5〜10μmであるのが、より好ましく、また、微細砥粒3は、少なくとも一種類のコロイダルシリカ、アルミナまたは酸化セリウムから形成される。また、スペーシング9は実質的に母粒子2の平均粒径の値にするのが好ましい。また、研磨剤と研磨剤の間の空間はチップポケットとして作用し、これによりスクラッチが防止される。
なお、本発明における平均粒径は、いずれもベックマン・コールター社(Beckman Coultor,Inc.)のパーティクル分析器であるコールターマルテザイザーII(Coultor Multisizer II)を用いて測定したものである。
上記本実施形態の研磨用定盤を用いた研磨工程において、研磨用定盤は樹脂と無機粉末とからなる複合素材で形成されているので、その硬度が適切に制御され、加工面粗さを維持することができ、連続加工を行っても除去能率に低下が見られず、連続加工が可能となり、また、母粒子の脱落による被加工物のスクラッチの発生がなく、さらに、被加工物の端部に発生するふちだれが小さく均一の面加工ができる。
なお、本発明において、母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を用いる研磨方法に使用される複合素材工具プレートであって、有機繊維製織布基材に樹脂を含浸させ、かつ、これに有機粉末に分散せしめた複合素材からなる研磨用複合材工具プレートであることも好ましい。
また、本発明において、母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を用いる研磨方法に使用される複合素材工具プレートであって、樹脂基材に無機粉末及び有機粉末を分散せしめた複合素材からなる研磨用複合素材工具プレートであることも好ましい。
さらには、母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を用いる研磨方法に使用される複合素材工具プレートであって、有機繊維製織布基材に無機粉末を含浸する樹脂を含浸させた複合素材からなる研磨用複合材工具プレートであることも好ましい。
表1に示す仕様の本発明に係わる研磨用工具プレート(実施例)を用い、連続3時間の研磨加工を9回繰返し、各回毎に除去能率を測定した。エポキシ樹脂単独素材のエポキシ樹脂プレート8比較例)に付いても、実施例と同条件で試験を行った。
Figure 2005131779
結果:図2及び図3に示す。
図2に示すように、実施例は初期の除去能率(0.50μm/min)が高く、さらに、連続3時間の研磨加工を9回繰返しても、この除去能率の低下がほとんど見られず、また、被加工物のふちだれ量は−205.6nm(ふち上がり形状)と小さかった。これに対して、従来例は初期の除去能率(0.25μm/min)と低く、さらに、連続3時間の研磨加工を繰返すことにより、除去能率が低下する。
本発明に係わる研磨用複合素材工具プレートを用いた研磨方法の第1実施形態の概念図。 本発明の実施例に係わる研磨用複合素材工具プレートを用いた連続研磨試験の結果を示す図。 比較例における研磨用工具プレートを用いた連続研磨試験の結果を示す図。 本発明に係わる研磨用複合素材工具プレートを用いた研磨方法の第2実施形態の概念図。 本発明に係わる研磨用複合素材工具プレートを用いた研磨方法の第3実施形態の概念図。 本発明の第3実施形態に用いられる有機繊維製織布基材の概念図。
符号の説明
1 研磨用複合素材工具プレート
2 母粒子
3 微細砥粒
4 研磨剤
5 樹脂
6 無機粉末
7 被加工物
8 加工面

Claims (9)

  1. 母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を用いる研磨方法に使用される複合素材工具プレートであって、樹脂と無機粉末とからなる研磨用複合素材工具プレート。
  2. 前記無機粉末は、球状であることを特徴とする請求項1に記載の研磨用複合素材工具プレート。
  3. 前記無機粉末の一次粒子の平均粒径は、母粒子の平均粒径の1/5以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の研磨用複合素材工具プレート。
  4. 前記無機粉末の含有率は、15〜50容積%であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の研磨用複合素材工具プレート。
  5. 母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を用いる研磨方法に使用される複合素材工具プレートであって、樹脂製の母材と有機粉末の添加物からなる研磨用複合素材工具プレート。
  6. 母粒子とその表面に保持される微細砥粒とからなる研磨剤を用いる研磨方法に使用される複合素材工具プレートであって、有機繊維製織布基材に樹脂を含浸させた複合素材からなる研磨用複合素材工具プレート。
  7. 前記有機粉末の一次粒子の平均粒径は、母粒子の平均粒径以下であることを特徴とする請求項5に記載の研磨用複合素材工具プレート。
  8. 前記有機製織布繊維の糸の直径は、母粒子の平均粒径の1/2以下であることを特徴とする請求項6に記載の研磨用複合素材工具プレート。
  9. 前記樹脂は、エポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の研磨用複合素材工具プレート。
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