JP2005130434A - 情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法 - Google Patents

情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005130434A
JP2005130434A JP2004109719A JP2004109719A JP2005130434A JP 2005130434 A JP2005130434 A JP 2005130434A JP 2004109719 A JP2004109719 A JP 2004109719A JP 2004109719 A JP2004109719 A JP 2004109719A JP 2005130434 A JP2005130434 A JP 2005130434A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
carrier
phase
time
carrier signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004109719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4333450B2 (ja
Inventor
Isao Takeuchi
勇雄 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2004109719A priority Critical patent/JP4333450B2/ja
Publication of JP2005130434A publication Critical patent/JP2005130434A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4333450B2 publication Critical patent/JP4333450B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Abstract

【課題】 後方散乱通信方式により所定のデータを無線通信する場合に、タグから送信される応答信号の搬送波成分を補償できるようにすると共に、タグから戻ってきた応答信号のS/N比を向上できるようにする。
【解決手段】 周波数2.45GHzの搬送波信号Sfを受信し、当該搬送波信号Sfをデータにより変調して応答信号Sf(D)を送信するタグ10と、このタグ10に搬送波信号Sfを送信すると共に、当該タグ10から戻ってきた応答合成信号Sinを受信して信号処理をするタグ・リーダー20とを備え、このタグ・リーダー20は、送信時の搬送波信号Sfの位相と、受信時の応答合成信号Sinの位相とを比較し、送信時の搬送波信号Sfの位相に同期しない搬送波合成信号Sf’を当該比較結果に基づいて除去する搬送波補償回路30を有するものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、飲食店における食器や、販売店における商品等に付加された電子値札を読み取るシステムや、物品流通基盤等で流通する物品に付加された電子荷札を読み取るシステム、視力障害者の歩行を誘導する誘導標識読取りシステム等に適用して好適な情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法に関する。
詳しくは、後方散乱通信方式により所定のデータを無線通信する場合に、無線送受信装置に搬送波補償回路を備え、送信時の搬送波信号の位相と、受信時の応答信号を成す搬送波合成信号の位相とを比較し、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波合成信号を当該比較結果に基づいて除去するようにして、信号応答体から送信される応答信号のデータ変調成分を補償できるようにすると共に、信号応答体から戻ってきた応答信号のS/N比を向上できるようにしたものである。
近年、半導体集積回路技術の発達に伴い、携帯電話機等の通信処理分野を始め、ワイヤレスマウスやアクセスポイント等の情報処理分野でも無線通信技術が応用される場合が多くなってきた。この種の無線通信技術を応用したものに、タグ・リーダーシステムが考案されている。このタグ・リーダーシステムは、後方散乱通信(バック・スキャッタリング)方式により所定のデータを無線通信するものであり、例えば、飲食店における食器に付加された電子値札を読み取るシステムに応用される。
図7は、従来例としてのタグ・リーダーシステム1の構成例を示す主要部の概念図である。図7に示すタグ・リーダーシステム1は、タグ10及びタグ・リーダー20’を備え、タグ・リーダー20’から所定周波数の搬送波信号を連続してタグ10に送信し、タグ10から散乱して(戻って)来る振幅変調信号を受信し、当該タグ固有のデータを得ようとするものである。
図7において、タグ10は、周波数2.45GHzの搬送波信号(質問信号)を受信し、当該搬送波信号を固有のデータにより、例えば、振幅変調して、振幅変調後のタグ振幅変調信号(以下単に応答信号Sf(D)という)を送信するようになされる。このタグ10は、例えば、飲食店における食器等の被識別物体9に取り付けられる。タグ10は、受信用のアンテナ体1A,送信用のアンテナ体1B、振幅変調部2、メモリ部3、クロック発振器4及び電源供給部5を有している。アンテナ体1A及び1Bは、動作説明上2つに分けて記述しているが実際は、1つのアンテナ体から構成される。
アンテナ体1Aは、当該タグ・リーダーシステム1における質問信号となる搬送波信号Sfを受信する。アンテナ体1A,1Bには、導体をコイル状に巻いたループアンテナが使用される。アンテナ体1A,1Bには電源供給部5が接続され、アンテナ体1Aによって受信された搬送波信号Sfに基づく誘起電力を振幅変調部2、メモリ部3及びクロック発振器4に供給するように動作する。
メモリ部3には、例えば、食器に盛り付けられた料理の値段等の被識別物体固有のデータ(DATA)が記録され、このデータがクロック信号(CLK)に基づいて読み出され、当該データが振幅変調部2に出力するようになされる。メモリ部3には読出し専用メモリ(ROM)が使用される。メモリ部3にはクロック発振器4が接続され、所定周波数のクロック信号を発振してメモリ部3に出力するように動作する。振幅変調部2は、メモリ部3から読み出したデータに基づいて搬送波信号Sfを振幅変調する。振幅変調部2にはアンテナ体1Bが接続され、振幅変調後の応答信号Sf(D)を送信するようになされる。
タグ・リーダーシステム1は、上述のタグ10の他にタグ・リーダー20’を備えている。タグ・リーダー20’は、搬送波信号Sfをタグ10に送信すると共に、当該タグ10から戻ってきた応答信号Sf(D)を受信して信号処理をするようになされる。実際には、応答信号Sf(D)の他に、周囲の物体から反射して戻ってくる無変調の搬送波合成信号Sf’もアンテナ13Bで受信される。つまり、応答信号Sf(D)と搬送波合成信号Sf’とを含めた応答合成信号Sinが受信される。
タグ・リーダー20’において、その主要部は、発振器11、送信部12、送信用のアンテナ体13A、受信用のアンテナ体13B、受信部14’等を有している。アンテナ体13A及び13Bは、動作説明上2つに分けて記述しているが実際は、1つのアンテナ体から構成される。発振器11は、2.45GHzの搬送波信号Sfを発生する。発振器11には送信部12が接続され、制御端子72から入力した出力許可信号S1に基づいて搬送波信号Sfを増幅し、増幅後の搬送波信号Sf(=Sout)を送信用のアンテナ体13Aに出力する。送信用のアンテナ体13Aは、増幅後の搬送波信号Sfを輻射する。
受信部14’は受信時の応答信号Sinを受信してデータ復調処理するようになされる。受信部14’は、復調回路40及びデータ読取り部50を有している。復調回路40は、アンテナ体13Bに接続され、搬送波信号Sfに基づいて応答信号Sf(D)を復調してタグ固有のデータ(DATA)を出力する。復調回路40には、データ読取り部50が接続され、データ読取り部50は、当該タグ固有のデータを読み取って出力端子60へ出力するようになされる。出力端子60には、図示しない制御装置を通じて、図8に示すモニタ16が接続される。モニタ16にはデータ読取り部50で読み取られたタグ固有のデータが表示される。
図8は、タグ・リーダーシステム1の問題点を説明する概念図である。図8に示すタグ・リーダーシステム1において、タグ・リーダー本体101にはモニタ16やリード操作ボタン171等が備えられる。
このタグ・リーダーシステム1で、タグ・リーダー本体101のリード操作ボタン171を押下すると、図7に示したアンテナ体13Aから増幅後の搬送波信号Sout=Sfを輻射し、経路Iで搬送波信号Sfがタグ10に送信される。また、周囲に物体90が存在した場合、タグ10へ送信した搬送波信号Sfは、経路IIで物体90を反射し、反射後の搬送波合成信号Sf’はタグ・リーダー20’によって受信される。なお、タグ10は、経路Iによる搬送波信号Sfをデータに基づいて振幅変調するようになる。
一方、タグ・リーダー本体101では、当該タグ10から戻ってきた応答合成信号Sinを受信して信号処理をする。実際は、経路IIIでタグ10から戻ってくる搬送波信号Sfに基づく応答信号Sf(D)及び経路IIで、物体90から反射して戻ってくる無変調の搬送波合成信号Sf’が応答合成信号Sinに含まれて、図7に示したアンテナ体13Bで受信されることとなる。このように周囲に物体90が存在した場合に、周囲の物体90から戻ってきた搬送波合成信号Sf’がノイズの原因となる。
なお、タグ・リーダーシステムに関連して、特許文献1には、変調バック・スキャッタリング方式の無線通信システムが記載されている。この無線通信システムによれば、質問器及び遠隔タグを備え、質問器から遠隔タグへ所定周波数の質問信号を送信する。このとき、質問信号には狭帯域のダウンリンク信号を使用する。また、当該遠隔タグで振幅変調し、振幅変調後の広帯域のアップリンク信号となされた応答信号を質問器で受信し、その信号を処理するようになされる。このような狭帯域のダウンリンク信号及び、広帯域のアップリンク信号を利用することで、MBS(Modulation Back Scattering)背景雑音に関する処理利得を有するMBS無線通信システムを提供できるというものである。
また、この種のシステムにおける背景雑音の低減方法に関連して、特許文献2には、背景雑音低減装置が開示されている。この背景雑音低減装置によれば、復調器、フレーム電力測定回路、線形予測分析回路、逆フィルタリング回路及び減算器を備える。フレーム電力測定回路は、復調器から復調後の音声信号(以下復調信号という)を入力し、フレーム毎にその電力レベルを求めて予め定められた閾値と各々比較する。この比較結果で、電力レベルが閾値以下であると、線形予測分析回路は、復調信号を入力し、線形予測分析を行って線形予測係数が求められる。逆フィルタリング回路は、線形予測係数に基づいて復調信号を逆フィルタリング処理して予測値を求める。減算器は、入力された復調信号から予測値を減算するようになされる。こうすることで、背景雑音レベルのみを予め定められた値以下に低減することができ、受話者側では、背景雑音を情報の一部として用いながら快適に通話ができるというものである。
特開平11−239078号公報(図3[0005]〜[0016]) 特開平07−193519号公報(図1[0007]〜[0029])
ところで、従来例に係るMBS無線通信システムを応用したタグ・リードシステムによれば、次のような問題がある。
i.図8に示したように、タグ・リーダー本体101の周囲に物体90が存在した場合に、物体90から反射して戻ってきた搬送波合成信号Sf’がノイズの原因となる。従って、タグ10からの応答信号のS/N比が低下するおそれがある。
ii.因みに、タグ10から送信される応答信号のS/N比低下を抑えるために、特許文献1に記載の無線通信システムと、特許文献2に記載の背景雑音低減装置とを組み合わせる方法が考えられるが、単に2つの技術思想を組み合わせるだけでは、物体90から反射して戻ってきた搬送波合成信号Sf’を除去する構成を導き出すことが困難なことから、タグ10から送信される本来の応答信号のデータ変調成分を補償することに困難性を伴う。
そこで、この発明は、このような従来の課題を解決したものであって、後方散乱通信方式により所定のデータを無線通信する場合に、信号応答体から送信される応答信号のデータ変調成分を補償できるようにすると共に、信号応答体から戻ってきた応答信号のS/N比を向上できるようにした情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法を提供することを目的とする。
上述した課題は、所定周波数の搬送波信号を後方散乱通信方式の信号応答体に送信し、当該搬送波信号を所定のデータにより変調した応答信号を信号応答体から受信して処理する情報処理装置であって、信号応答体に搬送波信号を送信する送信部と、信号応答体から散乱されてきた応答信号を受信して処理する信号処理部とを備え、信号処理部には搬送波補償回路が設けられ、この搬送波補償回路は、送信時の搬送波信号の位相と、受信時の搬送波信号の位相とを比較し、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去することを特徴とする情報処理装置によって解決される。
本発明に係る情報処理装置によれば、所定周波数の搬送波信号を後方散乱通信方式の信号応答体に送信し、当該搬送波信号を所定のデータにより変調した応答信号を信号応答体から受信して処理する場合に、送信部は、信号応答体に搬送波信号を送信する。信号処理部は、信号応答体から散乱されてきた応答信号を受信して処理する。これを前提にして、信号処理部に設けられた搬送波補償回路は、送信時の搬送波信号の位相と、受信時の搬送波信号の位相とを比較し、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去する。
例えば、位相同期検出部は、送信時の搬送波信号の位相と、受信時の搬送波信号の位相とを比較して、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を検出する。振幅制御部は、位相同期検出部によって検出された送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を除去する。このとき、振幅調整回路では、位相同期検出部によって検出された送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号の振幅を調整する。演算回路は、受信時の搬送波信号から、振幅調整回路によって振幅調整された搬送波信号を差し引くように動作する。
従って、周辺物体から反射されてきた搬送波信号を削除するように、信号応答体から送信される応答信号のデータ変調成分を補償することができるので、信号応答体から散乱されてきた応答信号のS/N比を向上できる。これにより、干渉雑音の影響を受けない高信頼度のデータを復調することができる。
本発明に係る無線通信システムは、所定のデータを後方散乱通信方式により無線通信するシステムであって、所定周波数の搬送波信号を受信し、当該搬送波信号をデータにより変調して応答信号を送信する信号応答体と、この信号応答体に搬送波信号を送信すると共に、当該信号応答体から散乱されてきた応答信号を受信して情報処理をする無線送受信機能付きの情報処理装置とを備え、この情報処理装置は、送信時の搬送波信号の位相と、受信時の搬送波信号の位相とを比較し、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去する搬送波補償回路を有することを特徴とするものである。
本発明に係る無線通信システムによれば、所定のデータを後方散乱通信方式により無線通信する場合に、本発明に係る情報処理装置が応用され、所定周波数の搬送波信号を受信し、当該搬送波信号をデータにより変調して応答信号を送信する信号応答体が、例えば、被識別物体に取り付けられる。この無線送受信機能付きの情報処理装置から信号応答体には、搬送波信号が送信されると共に、情報処理装置は、当該信号応答体から散乱されてきた応答信号を受信して信号処理をする。これを前提にして、情報処理装置に備えられた搬送波補償回路は、送信時の搬送波信号の位相と、受信時の搬送波信号の位相とを比較し、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去するようになされる。
従って、周辺物体から反射されてきた無変調の搬送波信号を削除するように、信号応答体から送信される応答信号に含まれるデータ変調成分を補償することができるので、信号応答体から散乱されてきた応答信号のS/N比を向上できる。これにより、干渉雑音の影響を受けない高信頼度のデータを復調することができる。
本発明に係る無線通信方法は、所定周波数の搬送波信号を受信し、当該搬送波信号を所定のデータにより変調して応答信号を送信する信号応答体を被識別物体に取り付け、被識別物体に取り付けられた信号応答体に搬送波信号を送信すると共に、当該信号応答体から散乱されてきた応答信号を受信して信号処理をする後方散乱通信方式の無線通信方法において、送信時の搬送波信号の位相と、受信時の搬送波信号の位相とを比較し、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去することを特徴とするものである。
本発明に係る無線通信方法によれば、後方散乱通信方式により所定のデータを無線通信する場合に、信号応答体から送信される応答信号のデータ変調成分を補償することができるので、信号応答体から散乱されてきた応答信号のS/N比を向上できる。従って、周辺物体から反射されてきた無変調の搬送波信号による干渉雑音の影響を受けない高信頼度のデータを復調することができる。
本発明に係る情報処理装置によれば、所定のデータを後方散乱通信方式により無線通信する場合に、信号処理部には搬送波補償回路が備えられ、送信時の搬送波信号の位相と、受信時の搬送波信号の位相とを比較し、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去するようになされる。
この構成によって、信号応答体から送信される応答信号の搬送波成分を補償することができるので、信号応答体から散乱されてきた応答信号のS/N比を向上できる。従って、周辺物体から反射されてきた搬送波信号による干渉雑音の影響を受けない高信頼度のデータを復調することができる。
本発明に係る無線通信システム及び無線通信方法によれば、所定のデータを後方散乱通信方式により無線通信する場合に、本発明に係る無線送受信機能付きの情報処理装置が応用され、その信号処理部には搬送波補償回路が備えられ、送信時の搬送波信号の位相と、受信時の搬送波信号の位相とを比較し、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去するようになされる。
この構成によって、信号応答体から送信される応答信号の搬送波信号を補償することができるので、信号応答体から散乱されてきた応答信号のS/N比を向上できる。従って、周辺物体から反射されてきた搬送波信号による干渉雑音の影響を受けない高信頼度のデータを復調することができる。
続いて、この発明に係る情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法の一実施の形態について、図面を参照しながら説明をする。
図1は、本発明に係る実施例としての搬送波補償機能付きのタグ・リーダーシステム100の構成例を示す斜視図である。
この実施例では、所定のデータを後方散乱通信方式により無線通信する場合に、無線送受信機能付きの情報処理装置に搬送波補償回路を備え、送信時の搬送波信号の位相と、受信時の合成波の搬送波信号の位相とを比較し、送信時の搬送波信号の位相に同期しない合成波の搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去するようにして、信号応答体から送信される応答信号のデータ変調成分を補償できるようにすると共に、信号応答体から戻ってきた応答信号のS/N比を向上できるようにしたものである。
図1に示す搬送波補償機能付きのタグ・リーダーシステム100は、無線通信システムの一例であり、所定のデータを後方散乱通信(バック・スキャッタリング)方式により無線通信するシステムである。このシステム100は、飲食店における食器や、販売店における商品等に付加された電子値札を読み取るシステムや、物品流通基盤等で流通する物品に付加された電子荷札を読み取るシステム、視力障害者の歩行を誘導する誘導標識読取りシステム等に適用して好適である。
図1において、タグ・リーダーシステム100は、信号応答体の一例となるタグ10及び情報処理装置の一例となる無線送受信機能付きのタグ・リーダー20を有している。タグ・リーダー20は、リーダー本体にアンテナ体13やモニタ16、リード操作ボタン17等が備えられる。この例で、リード操作ボタン17を押下すると、アンテナ体13からタグ10へ、所定周波数、例えば、2.45GHzの搬送波信号(質問信号)Sfが輻射される。図1の中で、搬送波信号Sfは一点鎖線で示している。
タグ10は、搬送波信号Sfを受信し、当該搬送波信号Sfを固有のデータにより、所定の変調処理して、変調処理後のタグ変調信号(以下単に応答信号Sf(D)ともいう)を拡散(送信)するようになされる。図1の中で、応答信号Sf(D)は波線で示している。実際にアンテナ13で受信されるのは、応答信号Sf(D)の他に、周辺の物体から反射されてくる搬送波信号Sf’が合成される。このタグ10は、所定の被識別物体9に取り付けて使用される。このタグ10は、電子値札や、電子荷札として使用され、例えば、飲食店における食器や、販売店における商品等の被識別物体9に取り付けられる。タグ10は、ICチップ10’及びループ状のアンテナ体1から構成される。ICチップ10’及びアンテナ体1は、樹脂等により平板状に一体成形(モジュール化)され、食器や商品毎に取り付けられる。
図2は、タグ・リーダーシステム100における送受信時の内部構成例を示すブロック図である。なお、図1に示したタグ10のアンテナ体1及びタグ・リーダー20のアンテナ体13は、タグ・リーダーの原理を明確に説明するために、送信用と受信用のアンテナ1A、1B及び13A,13Bの各々2つに展開して記述している。図2に示すタグ・リーダーシステム100において、タグ10は、所定周波数の搬送波信号Sfを受信し、当該搬送波信号Sfを固有のデータ(DATA)により、例えば、振幅変調して、振幅変調後の応答信号Sf(D)を送信するようになされる。
この例でタグ10は、受信用のアンテナ体1A,送信用のアンテナ体1B、振幅変調部2、メモリ部3、クロック発振器4及び電源供給部5を有している。振幅変調部2、メモリ部3、クロック発振器4及び電源供給部5は、半導体集積回路化されてICチップ10’を構成する。アンテナ体1Aは、当該タグ・リーダーシステム100における質問信号となる搬送波信号Sfを受信する。アンテナ体1A,1Bには、導体をコイル状に巻いたループアンテナが使用される。アンテナ体1A,1Bには電源供給部5(単に電源部ともいう)が接続され、アンテナ体1Aによって受信された搬送波信号Sfに基づく誘起電力を振幅変調部2、メモリ部3及びクロック発振器4に供給するように動作する。
メモリ部3には、例えば、食器に盛り付けられた料理の値段や、衣類、家電製品等に付加された被識別物体固有のデータ(コードデータ等;DATA)が記録され、このデータがクロック信号(CLK)に基づいて読み出され、当該データが振幅変調部2に出力するようになされる。メモリ部3には読出し専用メモリ(ROM)や電気的にプログラム可能な読出し専用メモリ(EEPROM)が使用される。メモリ部3にはクロック発振器4が接続され、所定周波数のクロック信号を発振してメモリ部3に出力するように動作する。振幅変調部2は、メモリ部3から読み出したデータに基づいて搬送波信号Sfを振幅変調する。当該データで振幅変調された搬送波信号Sfが応答信号Sf(D)である。振幅変調部2にはアンテナ体1Bが接続され、振幅変調後の応答信号Sf(D)を散乱(送信)するようになされる。
タグ・リーダーシステム100は、上述のタグ10の他に情報処理装置の一例となる無線送受信機能付きのタグ・リーダー20を備えている。タグ・リーダー20は、搬送波信号Sfをタグ10に送信すると共に、当該タグ10から散乱されてきた応答信号Sf(D)を受信して信号処理をするようになされる。タグ・リーダー20は、発振器11、送信部12、送信用のアンテナ体13A、受信用のアンテナ体13B、受信部14、制御装置15、操作部16、モニタ17及び電源供給部18を有している。
発振器11は、所定の周波数の一例となる2.45GHzの搬送波信号Sf(=cosωt)を発生する。発振器11には送信部12が接続され、制御装置15からの出力許可信号S1に基づいて搬送波信号Sfを増幅し、増幅後の搬送波信号Sfを送信用のアンテナ体13Aに出力する。出力許可信号S1は、例えば、ハイレベルで送信許可となり、ローレベルで送信不許可となる。送信用のアンテナ体13Aは、増幅後の搬送波信号Sfを輻射する。受信部14は受信時の応答合成信号Sinを受信してデータ復調処理するようになされる。受信時の応答合成信号Sinには、周囲の物体から反射してくる無変調のままの搬送波信号Sf’と、タグ10からの応答信号Sf(D)とが含まれる。
受信部14は、例えば、搬送波補償回路30、復調回路40及びデータ読取り部50を有している。搬送波補償回路30は、タグ以外の物体を反射した無変調の搬送波合成信号Sf’を消去してデータ変調成分を補償するような機能を有している。例えば、搬送波補償回路30は、送信時の搬送波信号Sfの位相と、受信時の搬送波信号の一例となる応答合成信号Sinの位相とを比較し、送信時の搬送波信号Sfの位相に同期しない搬送波合成信号Sf’を当該比較結果に基づいて除去するように動作する。搬送波補償回路30の内部構成例については、図3で説明をする。
搬送波補償回路30には復調回路40が接続され、この復調回路40は、搬送波信号Sfに基づいて応答信号Sf(D)を復調してタグ固有のデータ(DATA)を出力する。復調回路40には、データ読取り部50が接続され、データ読取り部50は、当該タグ固有のデータを読み取るようになされる。
この例でデータ読取り部50には、制御装置15が接続され、この制御装置15には、モニタ16や操作部17等が接続される。制御装置15にはCPUが使用される。モニタ16には、タグ10から読み出した被識別物体9の固有のデータに基づく価格や名称等が表示される。価格や名称等は、被識別物体9の固有のデータを入力した制御装置15がデータ変換をした後の表示データD2に基づいて表示される。
操作部17は、被識別物体9から価格や名称等の固有のデータを読み出す際に制御装置15に対して読取りを指示するように操作される。操作部17から制御装置15には、読取り指示を示す操作データD3が出力される。制御装置15は、操作データD3に基づいて送信部12を制御する。例えば、制御装置15は、送信部12に出力許可信号S1を出力し、この出力許可信号S1に基づいて搬送波信号Sfを送信するように送信部12を出力制御する。
電源供給部5は、上述した発振器11、送信部12、制御装置15、モニタ16、操作部17、搬送波補償回路30、復調回路40及びデータ読取り部50に電源を供給するようになされる。図2において、電源配線の記載は省略する。
図3A〜Cは、搬送波補償回路30で取り扱う搬送波信号Sf、応答信号Sf(D)及び搬送波合成信号Sf’の動作例を示すベクトル図である。
図3Aに示す搬送波信号Au(ベクトル記号を省略する)は、例えば、送信時の振幅「3」の搬送波信号Sfを基準にしたとき、周囲の物体から反射してくる信号である。搬送波信号Sfと搬送波信号Auとは位相差θuを有している。その振幅は、絶えず変動しているが、ある瞬間を捉えると、例えば、「2.5」に減衰している(図5B参照)。図3Bに示す応答信号Sf(D)は、搬送波信号Sfを振幅変調して得られるタグ変調信号であり、データ変調成分と搬送波成分Adとを有している。この搬送波成分Adと搬送波信号Sfとは位相差θdを有している。搬送波成分Adの振幅は、ある瞬間を捉えると、例えば、「2.0」に減衰している(図5C参照)。
また、図3Cに示す搬送波合成信号Sf’は、応答信号Sf(D)の搬送波成分Adと、周囲の物体から反射してくる搬送波信号Auとのベクトル合成分であり、雑音成分(ノイズ)を成すものである。その振幅は、ある瞬間を捉えると、例えば、「4.5」に拡大している(図6C参照)。
この搬送波補償回路30は、従来、受信時の応答合成信号Sinから取り除けなかった雑音成分を取り除くように動作する。受信時のアンテナ13Bには、周囲の物体から反射してくる、図3Cに示した搬送波合成信号Sf’と、タグ10からの、図3Bに示した応答信号Sf(D)のデータ変調成分とを含んだ応答合成信号Sinが入力すると考えられる。
受信時の応答合成信号Sin中の雑音成分は、無変調の搬送波信号Auと、応答信号Sf(D)の搬送波成分Adから構成されると考えられる。また、搬送波信号Auの位相と、タグ10からの応答信号Sf(D)とは、反射物体が存在する場合に位相がずれる(同期していない)と考えられる。従って、このタグ・リーダーシステム100において、搬送波信号Sfを振幅変調して得られる本来の応答信号Sf(D)を取り出すには、受信時のアンテナ13Bに入力される応答合成信号Sin(=Sf(D),Sf’)から搬送波合成信号Sf’を取り除けばよいことになる。
図4は、搬送波補償回路30の内部構成例を示すブロック図である。図4に示す搬送波補償回路30は、位相同期検出部31及び振幅制御部32を有している。
図4において、位相同期検出部31は、搬送波合成信号Sf’と応答信号Sf(D)を含む応答合成信号Sinの位相に追尾する回路であって、図3Cに示した送信時の搬送波信号Sfと、受信時の搬送波合成信号Sf’との間の位相差θrを再生するようになされる。例えば、送信時の搬送波信号Sfの位相(基準=0)と、受信時の搬送波合成信号Sf’の位相とを比較する。これは、送信時の搬送波信号Sfの位相に同期しない搬送波合成信号Sf’を検出するためである。
位相同期検出部31は、例えば、位相検出回路41、位相差比較回路42、LPF回路43及び位相差出力回路44を有している。位相検出回路41は、送信部12及び受信用のアンテナ体13Bに接続され、受信時の応答合成信号Sinと、送信時の搬送波信号Sfとを入力して位相差θrを検出するようになされる。例えば、位相検出回路41では、発振器11から搬送波信号Sfの周波数成分が参照(カンニング)され、受信時の応答合成信号Sinの搬送波合成信号Sf’の位相と、発振器11からの搬送波信号Sfの位相とが比較される。この比較結果で、図3Cに示した位相差θrが検出される。
位相検出回路41には位相差比較回路42が接続される。位相差比較回路42は、位相差出力回路44の出力と、位相検出回路41による位相差θrとを比較して送信時の搬送波信号Sfに同期しない搬送波合成信号Sf’にロックするための同期検出信号(直流成分)Sdを出力するようになされる。位相検出回路41及び位相差比較回路42には、例えば、乗算器が使用される。
更に、位相差比較回路42にはLPF回路43が接続される。LPF回路43は、同期検出信号Sdをフィルタ処理して位相差推定電圧Vdを出力する。位相差推定電圧Vdは、送信時の搬送波信号Sfに同期しない搬送波合成信号Sf’の位相差θrを推定するための直流電圧である。LPF回路43には、位相差出力回路44が接続され、位相差推定電圧Vdに基づく位相差推定値θr’を位相差比較回路42及び振幅制御部32に出力するようになされる。
このように、位相同期検出部31は、送信時の搬送波信号Sfと受信時の搬送波合成信号Sf’との間の位相差θrを検出して比較し、1次ループにより位相差θrを推定し、その位相差推定値θr’を振幅制御部32の位相差比較回路53及び振幅調整回路55に出力するようになされる。
振幅制御部32は、周囲の物体から反射してくる搬送波信号Auと、タグ10からの応答信号Sf(D)の搬送波成分Adとが合成された搬送波合成信号Sf’の振幅に追尾する回路であって、受信時の搬送波合成信号Sf’の振幅を再生するようになされる。振幅制御部32は、受信時の応答合成信号Sinから搬送波合成信号Sf’を除去するように動作する。
例えば、振幅制御部32は、ここで再生された受信時の搬送波合成信号Sf’を逆相にして、これを応答合成信号Sinに加算することにより、受信時の応答合成信号Sinから、周囲の物体から反射してきた搬送波信号Auと、応答信号Sf(D)の搬送波成分Adの影響を除去し、タグ10からの応答信号Sf(D)のみを得るようになされる。
振幅制御部32は、例えば、演算回路51、位相検出回路52、位相差比較回路53、LPF回路54、振幅(レベル)調整回路55及び位相制御回路56を有している。演算回路51は、アンテナ体13B及び位相制御回路56に接続され、受信時の応答合成信号Sinから、位相制御回路56によって位相制御された搬送波合成信号Sf’を差し引く(減算する)ように動作する。この例で、応答合成信号Sinから搬送波合成信号Sf’を差し引いた信号がタグ10の応答信号Sf(D)である。
このようなタグ10の応答信号Sf(D)を得るために、演算回路51には、位相検出回路52が接続される。位相検出回路52は、送信時の搬送波信号Sfと演算回路51の出力、すなわち、受信時の応答合成信号Sinから応答信号Sf(D)が抽出されるまでの搬送波合成信号Sf’とを入力して搬送波合成信号Sf’と、送信時の搬送波信号Sfとの間の位相差θrを検出するようになされる。例えば、位相検出回路52では位相同期検出部31と同様にして、発振器11から搬送波信号Sfの周波数成分が参照(カンニング)され、受信時の応答合成信号Sinの搬送波合成信号Sf’の位相と、発振器11からの搬送波信号Sfの位相とが比較される。この比較結果で、図3Cに示した位相差θrが検出される。
位相検出回路52には、位相差比較回路53が接続される。位相差比較回路53は、位相差出力回路44からの位相差推定値θr’と、位相検出回路52の出力信号、すなわち、受信時の搬送波合成信号Sf’の位相差θrとを入力し、位相差推定値θr’と、搬送波合成信号Sf’の位相差θrとを比較する。そして、位相差比較回路53は、受信時の搬送波合成信号Sf’にロックして振幅を制御するための振幅調整信号(直流成分)Saを出力するようになされる。
更に、位相差比較回路53にはLPF回路54が接続される。LPF回路54は、位相差比較回路53から出力される振幅調整信号Saをフィルタ処理して振幅推定値Vaを出力する。振幅推定値Vaは、送信時の搬送波信号Sfの位相に同期しない、搬送波合成信号Sf’の振幅値を推定するための直流電圧である。
LPF回路54には振幅調整回路55が接続される。振幅調整回路55は、LPF回路54から出力される振幅推定値Vaと、位相差出力回路44から出力される位相差推定値θr’とを入力し、受信時の搬送波合成信号Sf’の位相差推定値θr’に対応して振幅を調整し、振幅調整後の振幅成分及び位相差成分を出力する。この振幅成分Ax及び位相差成分θxは、応答合成信号Sinから搬送波合成信号Sf’を取り除くためのものである。
振幅調整回路55には位相制御回路56が接続される。位相制御回路56は、発振器11から送信時の搬送波信号Sfを入力すると共に、振幅調整回路55から、搬送波合成信号Sf’を取り除くための位相差成分θxと振幅成分Axとを入力する。位相制御回路56は、振幅調整回路55から出力された位相差成分θxと振幅成分Axとに基づいて発振器11から出力された搬送波信号Sfの位相及び振幅を制御して、搬送波合成信号Sf’を作成する。この位相及び振幅制御によって作成された搬送波合成信号Sf’は、位相制御回路56から演算回路51に出力される。なお、位相検出回路52、位相差比較回路53、振幅調整回路55及び位相制御回路56には、例えば、乗算器が使用される。
この搬送波合成信号Sf’は、図3Aに示した受信時に周囲の物体から反射されてきた搬送波信号Auと、図3Bに示した応答信号Sf(D)に含む搬送波成分Adとを含み、各々が送信時の搬送波信号Sfから位相がずれた信号である。この例では、位相差推定値θr’と、搬送波合成信号Sf’の位相差θrとが等しくなった時点で位相制御ループはロックされ、受信時の応答合成信号Sinから搬送波合成信号Sf’を取り除く処理を完了させることができる。この位相差推定値θr’と、搬送波合成信号Sf’の位相差θrとが一致するまで位相制御ループ処理を繰り返し実行するようになされる。
このように、演算回路51は、受信時の応答合成信号Sinから、上述の搬送波合成信号Sf’を差し引く(減算する)ように動作する。演算回路51は、送信時の搬送波信号Sfによって振幅変調された応答信号Sf(D)のみを復調回路40に出力する。復調回路40では、搬送波信号Sfに基づいて応答信号Sf(D)を復調してタグ固有のデータ(DATA)を出力するようになされる。
続いて、本発明に係る無線通信方法について説明をする。図5A〜Cは、搬送波信号Sf及び位相ずれを生じた搬送波信号Au、Adの波形例、図6A〜Cは、タグ・リーダーシステム100における主要部の波形例を各々示す図であって、図6Aは、タグ固有のデータ、図6Bは、搬送波信号Sfに基づいて振幅変調された応答信号Sf(D)、図6Cは、応答信号Sf(D)と搬送波合成信号sf’とを便宜的に重ねて描いた波形例を各々示す図である。なお、いずれの波形も、ある一瞬を捉えて、その状態を長く引き延ばして記述したものである。実際には、時間と共に振幅が変動するもので、複雑な波形となる。
この実施例では、タグ・リーダー20の受信部14において、データ読取り部50の前段であって、例えば、復調回路30の前段に搬送波補償回路30を配置する。また、2.45GHzの搬送波信号Sfを受信し、当該搬送波信号Sfを所定のデータにより振幅変調して応答信号Sf(D)を送信するタグ10を被識別物体9に取り付ける。この被識別物体9に取り付けられたタグ10に搬送波信号Sfを送信すると共に、当該タグ10から戻ってきた応答合成信号Sinをタグ・リーダー20で受信して信号処理をする場合を前提とする(後方散乱通信方式の無線通信方法)。
上述の搬送波補償回路30では、送信時の搬送波信号Sfの位相と、受信時の搬送波合成信号Sf’の位相とを比較する。送信時の搬送波信号Sfの位相に同期しない搬送波合成信号Sf’を当該比較結果に基づいて除去するようになされる。
これを動作条件にして、図5Aに示す、2.45GHzの搬送波信号Sfが図2に示した発振器11で発生される。発振器11で発生された搬送波信号Sfは、送信部12に出力される。搬送波信号Sfは、例えば、振幅「3」を有している。送信部12では、制御装置15からの出力許可信号S1に基づいて搬送波信号Sfを振幅「3」以上に増幅し、増幅後の搬送波信号Sfを送信用のアンテナ体13Aに出力する。出力許可信号S1は、例えば、ハイレベルで送信許可となり、ローレベルで送信不許可となる。増幅後の搬送波信号(質問信号)Sfは、送信用のアンテナ体13Aからタグ10に向けて輻射される。
一方、タグ10は、2.45GHzの搬送波信号(質問信号)Sfを受信する。このとき、タグ・リーダー20より送信された質問信号は、周りの物体及びタグ10より反射されて戻ってくる。このタグ以外で反射される信号は、タグ・リーダー20から送信された搬送波信号Sfに比べて、図3Aに示したように、位相がずれた搬送波信号Au(ここでは、単一キャリア信号)である。
つまり、タグ10に向けて輻射された、搬送波信号(質問信号)Sfは、タグ以外の物体に反射されてくると、図5Bに示すように送信時の搬送波信号Sfに比べて受信時の搬送波信号Auの位相がずれ、しかも、振幅が例えば「2」に減衰した波形となる。図5Bにおいて、θuは、位相ずれ(位相差)を示している。位相差θuは、送信部12から輻射された搬送波信号Sfの位相と、物体から反射されてきた搬送波信号Auの位相との差である。
なお、タグ10において、アンテナ体1Aに接続された電源供給部5では、当該アンテナ体1Aによって受信された搬送波信号Sfに基づく誘起電力が振幅変調部2、メモリ部3及びクロック発振器4に供給される。メモリ部3では、図6Aに示す被識別物体固有のデータ(コードデータ等;DATA)が所定周波数のクロック信号(CLK)に基づいて読み出され、当該データが振幅変調部2に出力される。クロック信号は、クロック発振器4で発振されてメモリ部3に出力される。このように、当該システム100では、タグ10にバッテリー等を設けないでも済む構成となされる。
振幅変調部2では、メモリ部3から読み出された固有のデータにより、例えば、当該搬送波信号Sfを振幅変調して、図6Bに示すような振幅変調後のタグ振幅変調信号(応答信号)Sf(D)を送信するようになされる。応答信号Sf(D)は、アンテナ体1Bを通じ散乱(送信)するようになされる。この例で、振幅変調部2に代えてBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調部を設けてもよい。
また、アンテナ体1Bから散乱(送信)された応答信号Sf(D)は、タグ・リーダー20のアンテナ13Bにより受信される。このとき、物体から反射されてきた搬送波信号Auを含む搬送波合成信号Sf’も、図6Cに示すように応答信号Sf(D)と共に、応答合成信号Sinとなってアンテナ体13Bを通じて受信される。
このアンテナ13Bに接続された位相同期検出部31は、搬送波合成信号Sf’と応答信号Sf(D)を含む応答合成信号Sinの位相に追尾して、図3Cに示した送信時の搬送波信号Sfと、受信時の搬送波合成信号Sf’との間の位相差θrを再生するようになされる。このとき、位相検出回路41では、発振器11から搬送波信号Sfの周波数成分が参照(カンニング)され、受信時の応答合成信号Sinの位相と、発振器11からの搬送波信号Sfの位相とが比較される。この比較結果で、図3Cに示した搬送波合成信号Sf’の位相差θrが検出される。
この搬送波合成信号Sf’の位相差θrは、位相差比較回路42に出力される。位相差比較回路42は、位相差出力回路44から出力される位相差推定値θr’と、位相検出回路41から出力される位相差θrとを比較して送信時の搬送波信号Sfに同期しない搬送波合成信号Sf’にロックするための同期検出信号(直流成分)Sdを出力するようになされる。
同期検出信号Sdは、LPF回路43に出力される。LPF回路43は、同期検出信号Sdをフィルタ処理して位相差推定電圧Vdを出力する。位相差推定電圧Vdは、送信時の搬送波信号Sfに同期しない搬送波合成信号Sf’の位相差θrを推定するための直流電圧である。位相差推定電圧Vdは、LPF回路43から位相差出力回路44に出力される。位相差出力回路44は、位相差推定電圧Vdに基づく位相差推定値θr’を位相差比較回路42及び振幅制御部32に出力するようになされる。
このように、位相同期検出部31は、送信時の搬送波信号Sfと受信時の搬送波合成信号Sf’との間の位相差θrを検出して比較し、1次ループにより位相差θrを推定し、その位相差推定値θr’を振幅制御部32の位相差比較回路53及び振幅調整回路55に出力するようになされる。
また、振幅制御部32は、周囲の物体から反射してくる搬送波信号Auと、タグ10からの応答信号Sf(D)の搬送波成分Adとが合成された搬送波合成信号Sf’の振幅を追尾するようになされる。例えば、演算回路51は、受信時の応答合成信号Sinから、位相制御回路56によって位相制御された搬送波合成信号Sf’を差し引く(減算する)ように動作する。この例で、応答合成信号Sinから搬送波合成信号Sf’を差し引いた信号がタグ10の応答信号Sf(D)であり、データ変調成分を含んでいる。
このようなタグ10の応答信号Sf(D)を得るために、演算回路51から位相検出回路52には、送信時の搬送波信号Sfと、受信時の応答合成信号Sinから応答信号Sf(D)が抽出されるまでの搬送波合成信号Sf’とが出力される。位相検出回路52は、送信時の搬送波信号Sfと、受信時の応答合成信号Sinから応答信号Sf(D)が抽出されるまでの搬送波合成信号Sf’とを入力して搬送波合成信号Sf’と、送信時の搬送波信号Sfとの間の位相差θrを検出するようになされる。例えば、位相検出回路52では位相同期検出部31と同様にして、発振器11から搬送波信号Sfの周波数成分が参照(カンニング)され、受信時の応答合成信号Sinの搬送波合成信号Sf’の位相と、発振器11からの搬送波信号Sfの位相とが比較される。この比較結果で、図3Cに示した位相差θrが検出される。
位相差θrは、位相検出回路52から位相差比較回路53に出力される。位相差比較回路53は、位相差出力回路44からの位相差推定値θr’と、位相検出回路52から出力される、受信時の搬送波合成信号Sf’の位相差θrとを入力し、位相差推定値θr’と、搬送波合成信号Sf’の位相差θrとを比較する。
この比較結果により、位相差比較回路53は、受信時の搬送波合成信号Sf’にロックして振幅を制御するための振幅調整信号(直流成分)SaをLPF回路54に出力する。
LPF回路54は、位相差比較回路53から出力される振幅調整信号Saをフィルタ処理して振幅推定値Vaを出力する。振幅推定値Vaは、送信時の搬送波信号Sfの位相に同期しない、搬送波合成信号Sf’の振幅値を推定するための直流電圧である。
振幅推定値Vaは、LPF回路54から振幅調整回路55に出力される。振幅調整回路55は、LPF回路54から出力される振幅推定値Vaと、位相差出力回路44から出力される位相差推定値θr’とを入力し、受信時の搬送波合成信号Sf’の位相差推定値θr’に対応して振幅を調整し、振幅調整後の振幅成分Ax及び位相差成分θxを出力する。この振幅成分Ax及び位相差成分θxは、応答合成信号Sinから搬送波合成信号Sf’を取り除くためのものである。
この振幅成分Ax及び位相差成分θxは、振幅調整回路55から位相制御回路56へ出力される。位相制御回路56は、発振器11から送信時の搬送波信号Sfを入力すると共に、振幅調整回路55から、搬送波合成信号Sf’を取り除くための位相差成分θxと振幅成分Axとを入力する。位相制御回路56は、振幅調整回路55から出力された位相差成分θxと振幅成分Axとに基づいて発振器11から出力された搬送波信号Sfの位相及び振幅を制御して、搬送波合成信号Sf’を作成する。この位相及び振幅制御によって作成された搬送波合成信号Sf’は、位相制御回路56から演算回路51に出力される。
この搬送波合成信号Sf’は、図3Aに示した受信時に周囲の物体から反射されてきた搬送波信号Auと、図3Bに示した応答信号Sf(D)に含む搬送波成分Adとを含み、各々が送信時の搬送波信号Sfから位相がずれた信号である。この例では、位相差推定値θr’と、搬送波合成信号Sf’の位相差θrとが等しくなった時点で、受信時の応答合成信号Sinから搬送波合成信号Sf’を取り除くことができる。
このような受信時に、応答合成信号Sinから搬送波合成信号Sf’を取り除かれた応答信号Sf(D)は、復調回路40に出力される。復調回路40では、搬送波信号Sfに基づいて応答信号Sf(D)を復調してタグ固有のデータ(DATA)を出力するようになされる。データはデータ読取り部50で読み取られ、制御装置15を通じてモニタ16に表示される。モニタ16には、タグ10から読み出した被識別物体9の固有のデータに基づく価格や名称等が表示される。
このように、本発明に係る実施例としてのタグ・リーダーシステム100によれば、所定のデータを後方散乱通信方式により無線通信する場合に、受信部14の振幅制御部32で、タグ・リーダー20から送信される搬送波信号Sfと、搬送波合成信号Sf’の位相差成分θxと振幅成分Axとに基づいて搬送波合成信号Sf’を再生し、ここに再生された受信時の搬送波合成信号Sf’を逆相にして、これを応答合成信号(タグ10の振幅変調信号)Sinに加算するようになされる。
従って、受信時の応答合成信号Sinから周囲の物体から反射してきた搬送波信号Auを含む搬送波合成信号Sf’を除去することができ、タグ10からの応答信号(タグ振幅変調信号)Sf(D)のみを取得することができる。これにより、タグ10から戻ってきた応答信号Sf(D)に含まれるデータ変調成分を補償でき、応答信号Sf(D)のS/N比を向上できる。しかも、比較的簡単な回路構成で、干渉雑音の影響を受けない高信頼度のデータを復調することができる。
本発明は、飲食店における食器や、販売店における商品等に付加された電子値札を読み取るシステムや、物品流通基盤等で流通する物品に付加された電子荷札を読み取るシステム、視力障害者の歩行を誘導する誘導標識読取りシステム等に適用して極めて好適である。
本発明に係る実施例としての搬送波補償機能付きのタグ・リーダーシステム100の構成例を示す斜視図である。 タグ・リーダーシステム100の内部構成例を示すブロック図である。 A〜Cは、搬送波補償回路30で取り扱う搬送波信号Sf、応答信号Sf(D)及び搬送波合成信号Sf’の動作例を示すベクトル図である。 搬送波補償回路30の内部構成例を示すブロック図である。 (A)〜(C)は、搬送波信号Sf及び位相ずれを生じた搬送波信号Au、Adの波形例を示す図である。 (A)〜(C)は、タグ・リーダーシステム100における主要部の波形例を示す図である。 従来例としてのタグ・リーダーシステム1の構成例を示す概念図である。 タグ・リーダーシステム1の問題点を説明する概念図である。
符号の説明
1A,1B,13A,13B・・・アンテナ体、2・・・振幅変調部、3・・・メモリ部、4・・・クロック発振器、5,18・・・電源供給部、10・・・タグ、11・・・発振器、12・・・送信部、14・・・受信部、15・・・制御装置、16・・・操作部、17・・・モニタ、20・・・タグ・リーダー、30・・・搬送波補償回路、31・・・位相同期検出部、32・・・振幅制御部、40・・・復調回路、41,52・・・位相検出回路、42,53・・・位相差比較回路、43,54・・・LPF回路、44・・・位相差出力回路、50・・・データ読取り部、51・・・演算回路、55・・・振幅調整回路、56・・・位相制御回路、100・・・タグ・リーダーシステム(無線通信システム)

Claims (11)

  1. 所定周波数の搬送波信号を後方散乱通信方式の信号応答体に送信し、当該搬送波信号を所定のデータにより変調した応答信号を前記信号応答体から受信して処理する情報処理装置であって、
    前記信号応答体に搬送波信号を送信する送信部と、
    前記信号応答体から散乱されてきた応答信号を受信して処理する信号処理部とを備え、
    前記信号処理部には搬送波補償回路が設けられ、
    前記搬送波補償回路は、
    送信時の前記搬送波信号の位相と、受信時の前記搬送波信号の位相とを比較し、送信時の前記搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記搬送波補償回路は、
    送信時の前記搬送波信号の位相と、受信時の前記搬送波信号の位相とを比較して、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を検出する位相同期検出部と、
    前記位相同期検出部によって検出された送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を除去する振幅制御部とを有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記振幅制御部は、
    前記位相同期検出部によって検出された送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号の振幅を調整する振幅調整回路と、
    前記受信時の搬送波信号から前記振幅調整回路によって振幅調整された搬送波信号を差し引く演算回路とを有することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 所定のデータを後方散乱通信方式により無線通信するシステムであって、
    所定周波数の搬送波信号を受信し、当該搬送波信号を前記データにより変調して応答信号を送信する信号応答体と、
    前記信号応答体に前記搬送波信号を送信すると共に、当該信号応答体から散乱されてきた応答信号を受信して情報処理をする無線送受信機能付きの情報処理装置とを備え、
    前記情報処理装置は、
    送信時の前記搬送波信号の位相と、受信時の前記搬送波信号の位相とを比較し、送信時の前記搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去する搬送波補償回路を有することを特徴とする無線通信システム。
  5. 前記搬送波補償回路は、
    送信時の前記搬送波信号の位相と、受信時の前記搬送波信号の位相とを比較して、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を検出する位相同期検出部と、
    前記位相同期検出部によって検出された送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を除去する振幅制御部とを有することを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  6. 前記振幅制御部は、
    前記位相同期検出部によって検出された送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号の振幅を調整する振幅調整回路と、
    前記受信時の搬送波信号から前記振幅調整回路によって振幅調整された搬送波信号を差し引く演算回路とを有することを特徴とする請求項5に記載の無線通信システム。
  7. 前記信号応答体を所定の被識別物体に取り付けて使用することを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  8. 前記信号応答体は、
    前記搬送波信号を受信するアンテナ体と、
    前記データを記録したメモリ部と、
    前記メモリ部から読み出したデータに基づいて前記搬送波信号を振幅変調する振幅変調部と、
    前記アンテナ体によって受信された搬送波信号に基づく誘起電力を前記メモリ部及び振幅変調部に供給する電源部とを有することを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  9. 所定周波数の搬送波信号を受信し、当該搬送波信号を所定のデータにより変調して応答信号を送信する信号応答体を被識別物体に取り付け、前記被識別物体に取り付けられた信号応答体に前記搬送波信号を送信すると共に、当該信号応答体から戻ってきた応答信号を受信して信号処理をする後方散乱通信方式の無線通信方法において、
    送信時の前記搬送波信号の位相と、受信時の前記搬送波信号の位相とを比較し、送信時の前記搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を当該比較結果に基づいて除去することを特徴とする無線通信方法。
  10. 前記送信時の搬送波信号の位相と、前記受信時の搬送波信号の位相とを比較して、送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を検出し、検出された前記送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号を除去することを特徴とする請求項9に記載の無線通信方法。
  11. 前記送信時の搬送波信号の位相に同期しない搬送波信号の振幅を調整し、前記受信時の前記搬送波信号から前記振幅調整された前記搬送波信号を差し引くようにしたことを特徴とする請求項10に記載の無線通信方法。
JP2004109719A 2003-09-30 2004-04-02 情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法 Expired - Fee Related JP4333450B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004109719A JP4333450B2 (ja) 2003-09-30 2004-04-02 情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003341468 2003-09-30
JP2004109719A JP4333450B2 (ja) 2003-09-30 2004-04-02 情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005130434A true JP2005130434A (ja) 2005-05-19
JP4333450B2 JP4333450B2 (ja) 2009-09-16

Family

ID=34655670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004109719A Expired - Fee Related JP4333450B2 (ja) 2003-09-30 2004-04-02 情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4333450B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100771913B1 (ko) 2005-08-16 2007-11-01 엘에스산전 주식회사 알에프 아이디 리더기
JP2010505190A (ja) * 2006-09-29 2010-02-18 センサーマティック・エレクトロニクス・コーポレーション 信号キャンセラを有する無線周波識別リーダ及びその方法
KR101714975B1 (ko) * 2016-05-31 2017-03-10 세종대학교산학협력단 Wi-Fi 백스캐터 시스템 및 그것을 이용한 통신 성능 향상 방법
JP2017511635A (ja) * 2014-03-05 2017-04-20 アルカテル−ルーセント 短距離無線周波数通信用のセキュリティメカニズム
CN107733457A (zh) * 2017-11-14 2018-02-23 上海坤锐电子科技有限公司 一种射频前端芯片及射频信号的处理方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100771913B1 (ko) 2005-08-16 2007-11-01 엘에스산전 주식회사 알에프 아이디 리더기
JP2010505190A (ja) * 2006-09-29 2010-02-18 センサーマティック・エレクトロニクス・コーポレーション 信号キャンセラを有する無線周波識別リーダ及びその方法
JP2017511635A (ja) * 2014-03-05 2017-04-20 アルカテル−ルーセント 短距離無線周波数通信用のセキュリティメカニズム
KR101714975B1 (ko) * 2016-05-31 2017-03-10 세종대학교산학협력단 Wi-Fi 백스캐터 시스템 및 그것을 이용한 통신 성능 향상 방법
CN107733457A (zh) * 2017-11-14 2018-02-23 上海坤锐电子科技有限公司 一种射频前端芯片及射频信号的处理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4333450B2 (ja) 2009-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2070198B1 (en) Radio frequency identification reader having a signal canceller and method thereof
US8249502B2 (en) Radio-frequency communication device, system and method
US4963887A (en) Full duplex transponder system
JP5073379B2 (ja) 非接触電子装置
KR20080097115A (ko) 무선 주파수 식별 장치
DE60123638D1 (de) Hochempfindlicher leser für passive transponder
US10298295B2 (en) Method for detecting the eventual presence of an object by a contactless reader, and corresponding reader
JP2006180491A (ja) 自律電源供給のない電磁トランスポンダ
JP2019509542A (ja) Rfidリーダによる目標物検出
JP4333450B2 (ja) 情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法
KR101039947B1 (ko) 정보 처리 장치, 무선 통신 시스템 및 무선 통신 방법
WO2006095828A1 (ja) 距離測定装置、距離測定方法、および通信システム
JP4367207B2 (ja) 情報処理装置、無線通信システム及び無線通信方法
JP2009175976A (ja) 送受信回路、情報処理装置、通信方法、およびプログラム
JP3931808B2 (ja) 通信システムの質問器、及び応答器
JPH10293825A (ja) 通信システム
JP2004328605A (ja) 非接触icカードリーダライタ装置
WO2008002137A1 (en) Transceiver device for responder signals
JP2009288832A (ja) 無線タグ用リーダライタ
JP4020206B2 (ja) 非接触スマートカード呼掛け装置
JP2007281768A (ja) Rfデバイスおよびrfデータ伝送方法
JP2005102057A (ja) 非接触icカードリーダライタ
JP2010182177A (ja) 非接触型通信装置
JPH06177808A (ja) 移動体識別装置
JPH07154275A (ja) 無線周波符号識別方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060607

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090602

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090615

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees