JP2005102057A - 非接触icカードリーダライタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ICカード側からの振幅変調されたデータを受信する際にデータの受信精度を向上させる。
【解決手段】アンテナと、送信部と、受信部とを備え、送信部からアンテナを介してICカードに対し、搬送波の振幅が2値のデータに応じて変調された変調信号及び無変調信号を送信してICカードに電力を供給し動作させるとともに、動作したICカードから前記無変調信号が2値のデータに応じて負荷変調された応答信号をアンテナを介して受信部により受信するリーダライタにおいて、受信部にICカードから受信した応答信号の変調度を調整する可変回路を設け、可変回路は前記応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルを調整することによりこの応答信号の変調度を大きくする。
【選択図】 図1
【解決手段】アンテナと、送信部と、受信部とを備え、送信部からアンテナを介してICカードに対し、搬送波の振幅が2値のデータに応じて変調された変調信号及び無変調信号を送信してICカードに電力を供給し動作させるとともに、動作したICカードから前記無変調信号が2値のデータに応じて負荷変調された応答信号をアンテナを介して受信部により受信するリーダライタにおいて、受信部にICカードから受信した応答信号の変調度を調整する可変回路を設け、可変回路は前記応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルを調整することによりこの応答信号の変調度を大きくする。
【選択図】 図1
Description
非接触ICカードに対してデータの読み取りとデータの書き込みを行う非接触ICカードリーダライタに関する。
図4は、従来の非接触ICカードリーダライタ(以下、リーダライタという)の構成を示すブロック図である。このリーダライタは、図4に示すように、制御部1、送信部2、同調部3、ループアンテナ4、及び受信部5からなる。
ここで、制御部1は、制御回路11と、リーダライタの各部に電源を供給する電源回路12とからなる。また、送信部2は、搬送波(キャリア)aを発生する発振回路21と、発振回路21からの搬送波aの振幅を制御回路11からのTXのデータに応じて変調する変調回路22と、変調回路22の変調信号を増幅し同調部3に出力する電力増幅回路23とからなる。また、同調部3は、電力増幅回路23からの変調信号をループアンテナ4と協働して図示しない非接触ICカード(以下、ICカードという)側へ無線信号として伝達することによりICカードに電力の供給とデータの送信とを行うとともに、この電力供給に応じてICカード側から返送される応答信号を受信部5へ伝達する同調回路31を有している。さらに、受信部5は、同調回路31を介するICカード側からの信号を検波する検波回路55と、検波回路55の出力信号を増幅する増幅回路56と、増幅回路56の増幅信号を2値化し受信データRXDとして出力する2値化回路57とからなる。
図5は、図4に示すリーダライタの各部の信号波形を示す図である。ここで、図5(a)は送信部2の出力波形、図5(b)は受信部5への入力波形、図5(c)は検波回路55の出力信号の波形、図5(d)は増幅回路56の出力信号波形、図5(e)は2値化回路57の出力信号波形である。なお、図5中の符号aは搬送波を示し、符号bは搬送波aの振幅が2値データである送信データTXで変調された送信変調信号、符号cは無変調信号、符号dは搬送波aの振幅がICカードからのデータRXで負荷変調された応答信号をそれぞれ示している。
以上のように構成された従来のリーダライタの動作について図4及び図5を参照して説明する。
例えばリーダライタ側でループアンテナ4上に載置されたICカードからのデータを読み取る場合、制御部1の制御回路11から読み取りコマンドとしての送信データTXが送信部2の変調回路22に出力される。変調回路22は発振回路21から出力されている搬送波aの振幅を制御回路11からのTXのデータに応じて変調し、電力増幅回路23に送る。送信部2の電力増幅回路23ではこの送信変調信号を増幅し、増幅した図5(a)に示す送信変調信号b及び無変調信号cを同調回路31に送って、同調回路31に対しループアンテナ4と協働させてこの信号を無線信号として送出させる。この無線信号の送出により、ループアンテナ4とICカードのループアンテナとが電磁結合し、ICカード側に電力が供給されるとともに前記の送信データTX、すなわち読み取りコマンドがICカード側に送信される。
例えばリーダライタ側でループアンテナ4上に載置されたICカードからのデータを読み取る場合、制御部1の制御回路11から読み取りコマンドとしての送信データTXが送信部2の変調回路22に出力される。変調回路22は発振回路21から出力されている搬送波aの振幅を制御回路11からのTXのデータに応じて変調し、電力増幅回路23に送る。送信部2の電力増幅回路23ではこの送信変調信号を増幅し、増幅した図5(a)に示す送信変調信号b及び無変調信号cを同調回路31に送って、同調回路31に対しループアンテナ4と協働させてこの信号を無線信号として送出させる。この無線信号の送出により、ループアンテナ4とICカードのループアンテナとが電磁結合し、ICカード側に電力が供給されるとともに前記の送信データTX、すなわち読み取りコマンドがICカード側に送信される。
ICカード側ではリーダライタ側から電力が供給されて動作状態となり、上記読み取りコマンドを受信すると、リーダライタ側から送信されている図5(a)に示す無変調信号cを、自身のメモリに記憶されているデータRXのデータに応じて負荷変調し応答データとして返送する。ICカード側から返送された信号は図5(b)に示すように、ループアンテナ4及び同調回路31を介し応答信号dとして、送信部2から送信された送信変調信号bとともに、受信部5に入力される。
受信部5の検波回路55は、ICカードからの応答信号dを検波して、図5(c)の実線で示す検波信号eを増幅回路56に出力し、この検波信号eを図5(d)の波形図に示すように増幅させる。増幅回路56により増幅され出力される増幅信号fは2値化回路57に入力され、2値化回路57においてこの増幅信号fを反転した反転信号のレベルと所定のしきい値レベルとの大小比較を行うことにより2値化し、図5(e)に示す2値化データ、すなわち受信データRXDとして出力する(特許文献1参照)。
一般に、この種のカードシステムで用いられる振幅変調の変調度(%)は、図6に示すように、搬送波aに重畳されたH,L2つのレベルを有する2値データのうちHレベルの値をX、Lレベルの値をYとしたとき、
変調度(%)=(X−Y)/(X+Y)×100
として表される。
変調度(%)=(X−Y)/(X+Y)×100
として表される。
従来のカードリーダは、ICカードからの応答信号dから検波されたデータRXのレベル差(即ち、H,L2つのレベルを有する2値データRXにおけるHレベルとLレベルとの間のレベル差)が小さいことからこのデータRXを増幅しているが、応答信号dの変調度が小さい場合には、データRXを増幅するとデータRXのレベル差は大きくなるが、増幅後の信号が過大になるためS/N比が悪化する。したがって、リーダライタ側でデータRXの識別が困難になることから、リーダライタの受信精度が低下し、ICカードからデータが誤って読み取られるという問題があった。
したがって、本発明は、ICカード側からの振幅変調されたデータを受信する際にデータの受信精度を向上させることを目的とする。
したがって、本発明は、ICカード側からの振幅変調されたデータを受信する際にデータの受信精度を向上させることを目的とする。
このような課題を解決するために本発明のリーダライタは、アンテナと、送信部と、受信部とを備え、送信部からアンテナを介してICカードに対し、搬送波の振幅が2値データのレベルに応じて変調された変調信号と搬送波の振幅が無変調の無変調信号とを送信してICカードに電力を供給し動作させるとともに、動作したICカードから前記無変調信号が2値データのレベルに応じて負荷変調された応答信号をアンテナを介して受信部により受信するリーダライタにおいて、受信部に、アンテナを介してICカードから受信された応答信号の変調度を調整する可変回路を設けたものである。
ここで、可変回路は、アンテナを介して受信された応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルを調整することによりこの応答信号の変調度を調整する。
この場合、この可変回路は、送信部から送信された無変調信号を減衰させるレベル調整回路と、アンテナを介しICカードからの応答信号を受信すると、この応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルから、レベル調整回路により減衰された減衰信号のレベルを減じて出力する差動増幅回路とを有する。
さらに、可変回路は、送信部から送信された無変調信号に含まれる搬送波の位相を、アンテナを介して受信された応答信号に含まれる搬送波の位相に一致させる位相調整回路を有し、レベル調整回路は、位相調整回路により位相が調整された信号を減衰させて差動増幅回路に出力する。
この場合、この可変回路は、送信部から送信された無変調信号を減衰させるレベル調整回路と、アンテナを介しICカードからの応答信号を受信すると、この応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルから、レベル調整回路により減衰された減衰信号のレベルを減じて出力する差動増幅回路とを有する。
さらに、可変回路は、送信部から送信された無変調信号に含まれる搬送波の位相を、アンテナを介して受信された応答信号に含まれる搬送波の位相に一致させる位相調整回路を有し、レベル調整回路は、位相調整回路により位相が調整された信号を減衰させて差動増幅回路に出力する。
また、本発明のリーダライタは、送信部に、ICカードに対して変調信号と無変調信号を送信するための第1の端子と、変調信号と無変調信号の送信を行うとともに、第1の端子から送信された送信信号に対してICカード側から返送される応答信号の流出を防止するための第2の端子とを有する非可逆性素子を備え、可変回路に、非可逆性素子の第2の端子から送信された無変調信号の位相を、アンテナを介して受信された応答信号に含まれる搬送波の位相に一致させる位相調整回路と、位相調整回路からの信号を減衰させるレベル調整回路と、アンテナを介してICカードからの応答信号を受信すると、受信した応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルから、レベル調整回路により減衰された減衰信号のレベルを減じて出力する差動増幅回路とを備えるものである。
リーダライタの受信部に、アンテナを介してICカードから受信した応答信号の変調度を調整する可変回路を設けたことにより、ICカードから受信した応答信号の変調度を大きくすることができ、したがって、この応答信号の増幅の際にはその応答信号に含まれる2値データのHレベルとLレベルのレベル差が大となるように増幅することができ、これにより、その2値データの識別が容易になることから、リーダライタの受信精度を向上できる。
ここで、可変回路は、応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルを調整することにより応答信号の変調度を調整するため、簡単な構成により変調度を調整できる。
この場合、可変回路は、送信部から送信された無変調信号を減衰させるレベル調整回路及び差増増幅回路を備え、差動増幅回路は、アンテナを介しICカードからの応答信号を受信すると、受信した応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルから、レベル調整回路により減衰された減衰信号のレベルを減じて出力するようにしたので、同様に簡単な構成により応答信号の変調度を調整できる。
さらに、可変回路は、送信部から送信された無変調信号に含まれる搬送波の位相を、アンテナを介して受信された応答信号に含まれる搬送波の位相に一致させる位相調整回路を備え、この位相調整回路により位相が調整された信号を減衰させて差動増幅回路に出力するようにしたので、受信変調信号の変調度を的確な変調度に調整でき、これによりその応答信号に含まれる2値データのレベル差が大となるように増幅できる。
ここで、可変回路は、応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルを調整することにより応答信号の変調度を調整するため、簡単な構成により変調度を調整できる。
この場合、可変回路は、送信部から送信された無変調信号を減衰させるレベル調整回路及び差増増幅回路を備え、差動増幅回路は、アンテナを介しICカードからの応答信号を受信すると、受信した応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルから、レベル調整回路により減衰された減衰信号のレベルを減じて出力するようにしたので、同様に簡単な構成により応答信号の変調度を調整できる。
さらに、可変回路は、送信部から送信された無変調信号に含まれる搬送波の位相を、アンテナを介して受信された応答信号に含まれる搬送波の位相に一致させる位相調整回路を備え、この位相調整回路により位相が調整された信号を減衰させて差動増幅回路に出力するようにしたので、受信変調信号の変調度を的確な変調度に調整でき、これによりその応答信号に含まれる2値データのレベル差が大となるように増幅できる。
また、本発明のリーダライタは、送信部に、ICカードに対して変調信号と無変調信号を送信するための第1の端子と、変調信号と無変調信号の送信を行うとともに、第1の端子から送信された送信信号に対してICカード側から返送される応答信号の流出を防止するための第2の端子とを備える非可逆性素子を有し、可変回路は、非可逆性素子の第2の端子から送信された無変調信号に含まれる搬送波の位相を、応答信号に含まれる搬送波の位相に一致させ、さらにこの位相が一致した信号を減衰させる一方、応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルから、前記減衰された減衰信号のレベルを減じて出力するようにしたので、同様に応答信号の変調度を的確な変調度に調整できる。
図1は、本発明に係る非接触ICカードリーダライタ(以下、リーダライタという)の構成を示すブロック図である。このリーダライタは、図1に示すように、制御部1、送信部2、同調部3、ループアンテナ4、及び受信部5からなる。
ここで、制御部1は、制御回路11と、リーダライタの各部に電源を供給する電源回路12とからなる。また、送信部2は、搬送波Aを発生する発振回路21と、発振回路21からの搬送波Aの振幅を制御回路11からのTXのデータに応じて変調する変調回路22と、変調回路22の変調信号を増幅する電力増幅回路23と、入力端子24Aと2つの出力端子24B、24Cを有するサーキュレータである非可逆性素子24とを備えている。また、同調部3は、非可逆性素子24を介する電力増幅回路23からの変調信号をループアンテナ4と協働して図示しない非接触ICカード(以下、ICカードという)側へ無線信号として伝達することによりICカードに電力の供給とデータの送信とを行うとともに、この電力供給に応じてICカード側から返送される応答信号を受信部5へ伝達する同調回路31を有している。
さらに、受信部5は、電力増幅回路23から出力され非可逆性素子24を介する信号の位相を調整する位相調整回路51と、位相調整回路51の出力信号のレベルを調整するレベル調整回路52と、同調回路31を介するICカード側からの応答信号とレベル調整回路52の出力信号とのレベル差を演算しそのレベル差を増幅する差動増幅器53と、差動増幅器53の出力信号を増幅する増幅回路54と、増幅回路54の出力信号を検波する検波回路55と、検波回路55の出力信号を増幅する増幅回路56と、増幅回路56の増幅信号を2値化し受信データRXDとして出力する2値化回路57とを有している。
図2及び図3は、図1に示すリーダライタの各部の信号波形を示す図である。ここで、図2(a)は非可逆性素子24の入力端子24Aの入力信号波形、図2(b)は非可逆性素子24の出力端子24Bの波形、図2(c)は非可逆性素子24の出力端子24Cの出力信号波形、図2(d),図2(f)はICカードの応答信号波形、図2(e)は位相調整回路51の出力信号波形、図2(g)はレベル調整回路52の出力信号波形をそれぞれ示している。
また、図3(a)は差動増幅器53の出力信号波形、図3(b)は増幅回路54の出力信号波形、図3(c)は検波回路55の出力信号波形、図3(d)は増幅回路56の出力信号波形、図3(e)は2値化回路57の出力信号波形をそれぞれ示している。なお、図2中の符号Aは搬送波を示し、符号Bは搬送波Aの振幅が送信データTXで変調された送信変調信号、符号Cは無変調信号、符号Dは搬送波Aの振幅がICカード側のデータRXで負荷変調されてリーダライタ側で受信される応答信号をそれぞれ示している。ここで、本リーダライタでは、搬送波Aの周波数は13.56MHzである。
以上のように構成されたリーダライタの動作について図1〜図3を参照して説明する。
例えばループアンテナ4上に載置されたICカードからのデータを読み取る場合、制御部1の制御回路11から読み取りコマンドとしての送信データTXが送信部2の変調回路22に出力される。変調回路22は発振回路21から出力されている搬送波Aの振幅を制御回路11からのH,L2つのレベルを有する2値データであるTXのデータに応じて変調し、電力増幅回路23に送る。送信部2の電力増幅回路23ではこの送信変調信号を増幅し、増幅した図2(a)に示す送信変調信号B及び無変調信号Cを非可逆性素子24に送る。
例えばループアンテナ4上に載置されたICカードからのデータを読み取る場合、制御部1の制御回路11から読み取りコマンドとしての送信データTXが送信部2の変調回路22に出力される。変調回路22は発振回路21から出力されている搬送波Aの振幅を制御回路11からのH,L2つのレベルを有する2値データであるTXのデータに応じて変調し、電力増幅回路23に送る。送信部2の電力増幅回路23ではこの送信変調信号を増幅し、増幅した図2(a)に示す送信変調信号B及び無変調信号Cを非可逆性素子24に送る。
非可逆性素子24では、入力端子24Aを介し電力増幅回路23からの図2(a)に示す信号を受信すると、この受信信号を出力端子24Bを介して同調回路31に送り、同調回路31に対しループアンテナ4と協働させてこの信号を無線信号として送出させる。この無線信号の送出により、ループアンテナ4とICカードのループアンテナとが電磁結合し、ICカード側に電力が供給されるとともに前記の送信データTX、すなわち読み取りコマンドがICカード側に送信される。また、このとき非可逆性素子24は電力増幅回路23から受信した信号の搬送波Aの位相を180゜ずらした図2(c)に示す信号を出力端子24Cを介して受信部5の位相調整回路51へ出力する。なお、この非可逆性素子24は、出力端子24Bを介してICカードに送信した送信データTXに対しICカード側から返送される応答信号Dの出力端子24C側への流出を防止する機能を備えている。
ICカード側ではリーダライタ側から電力が供給されて動作状態となり、上記の読み取りコマンドを受信すると、リーダライタ側から送信されている図2(a)に示す無変調信号Cを、自身のメモリに記憶されているデータRXのデータに応じて負荷変調し応答データとして返送する。すなわち、無変調信号Cの振幅がH,L2つのレベルを有する2値データであるデータRXのレベルに応じて負荷変調され返送される。ICカード側から返送された信号は、ループアンテナ4及び同調回路31を介し、図2(d)、図2(f)にそれぞれ示されるような受信データRXを含む応答信号Dとして、受信部5の差動増幅器53の−入力端子に入力される。なお、搬送波Aに重畳されたH,L2つのレベルを有する受信データRXのレベル差(即ち、HレベルとLレベルとの間のレベル差)を図2(f)のように、Z(X−Y)とする。
一方、受信部5の位相調整回路51では非可逆性素子24の出力端子24Cから送信された信号を受信すると、この受信信号の搬送波Aの位相を180゜調整することにより、電力増幅回路23からの送信信号に含まれる搬送波Aの位相と一致させる。図2(e)の波形例は、非可逆性素子24の出力端子24Cからの無変調信号Cに相当する部分の搬送波が位相調整回路51により位相調整されている例を示している。これにより、位相調整回路51から出力される搬送波Aの位相とICカード側から受信した応答信号Dに含まれる搬送波Aの位相とは一致する。受信部5のレベル調整回路52は位相調整回路51により位相調整された無変調信号Cを減衰させてその振幅レベルXを図2(g)に示すように一定のレベルX’に調整し受信部5の差動増幅器53の+入力端子に送出する。
差動増幅器53では、−入力端子に入力された図2(f)に示す応答信号Dに含まれる搬送波Aの振幅レベルXから、+入力端子に入力されたレベル調整回路52によりレベル調整されている搬送波Aの振幅レベルX’を減じて振幅(X−X’)とし、その振幅(X−X’)の搬送波Aに、レベル差Zを有する受信データRXが重畳された図3(a)に示す信号Gを出力する。
すなわち、レベル調整回路52により搬送波Aのレベルを調整するとともに、差増増幅器53は、入力した応答信号Dに含まれる搬送波Aの振幅レベルから、レベル調整回路52によりレベル調整された搬送波Aの振幅レベルを減じることにより、応答信号Dに含まれる受信データRXのレベル差Zを維持したまま搬送波Aの振幅を小さくした信号Gを出力する。これにより、応答信号Dの変調度を大きくすることができる。
ここで、変調度が小さい場合、すなわち図2(f)のように大きな振幅レベルXを有する搬送波Aに受信データRXが重畳されている場合には、この受信データRXを増幅すると飽和状態に達するため、十分増幅することができず、したがって、受信データRXのレベル差は大きくならない。これに対して、変調度が大の場合、すなわち図3(a)のように小さな振幅(X−X’)の搬送波Aに図2(f)と同一のレベル差Zの受信データRXが重畳されているような場合には、前記のような飽和状態とならずに図3(b)のように大きなレベル差Z’(Z’>Z)を有する受信データRXとして増幅することができる。
こうして増幅回路54により増幅された図3(b)に示す信号Hは検波回路55に出力され、検波回路55において検波されて、図3(c)の実線で示す検波信号Iとして出力される。増幅回路56は、この検波信号Iを図3(d)の波形図に示すように増幅し2値化回路57に出力する。2値化回路57は、増幅回路56からの増幅信号Jを入力すると、この増幅信号Jの反転信号のレベルと所定のしきい値レベルとの大小比較を行うことによりこの増幅信号Jを2値化し、図3(e)に示す2値化データ、すなわち受信データRXDとして出力する。
このように、本実施の形態では、ICカード側からの応答信号を受信した場合、搬送波Aのレベルを調整するとともに、受信した応答信号Dに含まれる搬送波Aの振幅レベルから、レベル調整された搬送波Aの振幅レベルを減じることにより、応答信号Dの変調度を大きくするようにしたので、ICカード側から、HレベルとLレベルのレベル差が小さいデータを受信した場合でも大きなレベル差を有するデータとして増幅することが可能になり、この結果、リーダライタ側ではその受信データがHレベルなのか、又はLレベルなのかの識別が容易となり、リーダライタ側の受信精度が向上する。
なお、本実施の形態では、送信部2に非可逆性素子24を設け、その出力端子24CからICカード側へ送信される送信信号に含まれる搬送波の位相と180゜ずらした位相の搬送波を有する送信信号を受信部5の位相調整回路51に送信し、位相調整回路51ではその送信信号に含まれる搬送波の位相を180゜分調整してICカード側からの応答信号に含まれる搬送波の位相に一致させる例について説明した。
ここで、非可逆性素子24の中には、上記の180゜以外の位相差が生じた信号を出力端子24Cから出力するものも存在するが、このような場合についても、予めその位相差が分かっていれば位相調整回路51でその位相差を調整してICカードからの応答信号に含まれる搬送波の位相と一致させることが可能である。なお、この場合、電力増幅回路23からの信号を直接レベル調整回路52に出力させるようにして、レベル調整回路52でその送信信号に含まれる無変調信号のレベルを調整し差動増幅器53に出力するように構成することもできる。
ここで、非可逆性素子24の中には、上記の180゜以外の位相差が生じた信号を出力端子24Cから出力するものも存在するが、このような場合についても、予めその位相差が分かっていれば位相調整回路51でその位相差を調整してICカードからの応答信号に含まれる搬送波の位相と一致させることが可能である。なお、この場合、電力増幅回路23からの信号を直接レベル調整回路52に出力させるようにして、レベル調整回路52でその送信信号に含まれる無変調信号のレベルを調整し差動増幅器53に出力するように構成することもできる。
1…制御部、2…送信部、3…同調部、4…ループアンテナ、5…受信部、11…制御回路、21…発振回路、22…変調回路、24…非可逆性素子、31…同調回路、51…位相調整回路、52…レベル調整回路、53…差動増幅器、54,56…増幅回路、55…検波回路、57…2値化回路。
Claims (5)
- アンテナと、送信部と、受信部とを備え、搬送波の振幅が2値データのレベルに応じて変調された変調信号と前記搬送波の振幅が無変調の無変調信号とを送信信号として、前記送信部から前記アンテナを介して非接触ICカードに送信することにより、前記非接触ICカードに電力を供給し動作させるとともに、動作した前記非接触ICカードから前記送信信号に対する応答信号として返送される前記無変調信号が2値データのレベルに応じて負荷変調された変調信号を前記アンテナを介して前記受信部により受信する非接触ICカードリーダライタにおいて、
前記受信部は、
前記アンテナを介して受信された前記応答信号の変調度を調整する可変回路を備えたことを特徴とする非接触ICカードリーダライタ。 - 請求項1において、
前記可変回路は、前記アンテナを介して受信された前記応答信号に含まれる前記搬送波の振幅レベルを調整することにより前記応答信号の変調度を調整することを特徴とする非接触ICカードリーダライタ。 - 請求項2において、
前記可変回路は、
前記送信部から送信された前記無変調信号を減衰させるレベル調整回路と、
前記アンテナを介し前記非接触ICカードからの前記応答信号を受信すると、受信した前記応答信号に含まれる搬送波の振幅レベルから、前記レベル調整回路により減衰された減衰信号のレベルを減じて出力する差動増幅回路と
を有することを特徴とする非接触ICカードリーダライタ。 - 請求項3において、
前記可変回路は、
前記送信部から送信された前記無変調信号に含まれる搬送波の位相を、前記アンテナを介して受信された前記応答信号に含まれる搬送波の位相に一致させる位相調整回路を有し、
前記レベル調整回路は、前記位相調整回路により位相が調整された信号を減衰させて前記差動増幅回路に出力することを特徴とする非接触ICカードリーダライタ。 - 請求項1において、
前記送信部は、
前記非接触ICカードに対して前記送信信号を送信するための第1の端子と、前記送信信号の送信を行うとともに、前記第1の端子から送信された送信信号に対する前記非接触ICカード側からの前記応答信号の流出を防止するための第2の端子とを備える非可逆性素子を有し、
前記可変回路は、
前記非可逆性素子の第2の端子から送信された前記無変調信号に含まれる搬送波の位相を、前記アンテナを介して受信された前記応答信号に含まれる搬送波の位相に一致させる位相調整回路と、
前記位相調整回路からの信号を減衰させるレベル調整回路と、
前記アンテナを介して前記非接触ICカードからの前記応答信号を受信すると、受信した前記応答信号に含まれる前記搬送波の振幅レベルから、前記レベル調整回路により減衰された減衰信号のレベルを減じて出力する差動増幅回路と
を有することを特徴とする非接触ICカードリーダライタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003335378A JP2005102057A (ja) | 2003-09-26 | 2003-09-26 | 非接触icカードリーダライタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003335378A JP2005102057A (ja) | 2003-09-26 | 2003-09-26 | 非接触icカードリーダライタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005102057A true JP2005102057A (ja) | 2005-04-14 |
Family
ID=34462773
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003335378A Pending JP2005102057A (ja) | 2003-09-26 | 2003-09-26 | 非接触icカードリーダライタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005102057A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011024101A (ja) * | 2009-07-17 | 2011-02-03 | Felica Networks Inc | 情報処理装置、通信方法、およびプログラム |
US8937533B2 (en) | 2008-08-11 | 2015-01-20 | Nidec Sankyo Corporation | Contactless IC card reader and data reading method |
-
2003
- 2003-09-26 JP JP2003335378A patent/JP2005102057A/ja active Pending
Cited By (2)
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US8937533B2 (en) | 2008-08-11 | 2015-01-20 | Nidec Sankyo Corporation | Contactless IC card reader and data reading method |
JP2011024101A (ja) * | 2009-07-17 | 2011-02-03 | Felica Networks Inc | 情報処理装置、通信方法、およびプログラム |
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