JP2005127805A - 平面形状測定方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検面を干渉計により走査測定する際、移動機構の運動誤差の影響を受けることなく、高精度に平面形状を測定できるようにする。
【解決手段】被検面を有する被検体10と、平面形状を測定する干渉計14とを、移動機構(Xスライダ18、Yテーブル12)により該被検面に平行な方向に相対移動させ、干渉計により測定位置をずらしながら被検面を順次測定し、取得された各測定結果を接続して干渉計の開口径に対応する測定領域を超える領域の平面形状を測定する際、前記被検体10及び干渉計14に対してそれぞれ所定の関係に支持されている変位センサ28、26により、前記被検体及び干渉計から独立に支持されているメトロロジーフレーム20に設置されている基準器24、22の各基準面までの変位を、前記各測定位置毎に前記移動機構の運動誤差として測定し、前記各測定結果を接続する際、該当する位置で測定された運動誤差に基づいて補正する。
【選択図】図1
【解決手段】被検面を有する被検体10と、平面形状を測定する干渉計14とを、移動機構(Xスライダ18、Yテーブル12)により該被検面に平行な方向に相対移動させ、干渉計により測定位置をずらしながら被検面を順次測定し、取得された各測定結果を接続して干渉計の開口径に対応する測定領域を超える領域の平面形状を測定する際、前記被検体10及び干渉計14に対してそれぞれ所定の関係に支持されている変位センサ28、26により、前記被検体及び干渉計から独立に支持されているメトロロジーフレーム20に設置されている基準器24、22の各基準面までの変位を、前記各測定位置毎に前記移動機構の運動誤差として測定し、前記各測定結果を接続する際、該当する位置で測定された運動誤差に基づいて補正する。
【選択図】図1
Description
本発明は、平面形状測定方法及び装置に係り、特に干渉計の開口径に対応する測定領域を越える領域の平面形状を測定する際に適用して好適な、平面形状測定方法及び装置に関する。
被検面(被検体)の平面形状を測定する干渉計を用いて、該被検面に対して干渉計による測定領域をずらしながら走査測定を行なうと共に、順次取得される測定結果群を走査方向に接続することにより、干渉計の開口径で決まる測定領域を越える領域について平面形状を測定する方法が知られている。このように平面形状を測定する場合に、これらの測定結果群を接続する方法としてはいくつか考えられる。
その1つとしては、測定領域が重複領域を持つように測定位置(測定領域の代表位置)を設定し、同一の重複領域における複数の測定結果が一致するように各測定結果の傾きと高さを補正して接続する方法がある(例えば、非特許文献1参照)。
この方法では、移動機構の運動誤差による影響を原理的に受けないが、干渉計の持つ系統誤差が重畳するために、被検面が大きくなると(接続回数が増えると)、接続結果の精度が大きく低下するという不都合がある。
このような不都合がない別な方法として、例えば特許文献1に開示されているように、被検面に対して干渉計を走査しながら面形状を測定する際、オートコリメータを利用して、走査(移動)機構の運動誤差を同時に測定する方法がある。
"Measurement of Large Plane Surface Shape with Interferometric Aperture Synthesis",Masashi Otsubo et.al,SPIE Vo.1720(1992)
特開2000−88551号公報
しかしながら、前記のようにオートコリメータを用いて運動誤差を測定する方法は、オートコリメータの反応速度が遅いという問題により、高速にノンストップ走査を行なうには適さないという欠点がある。
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、被検面を干渉計により走査測定する際、移動機構の運動誤差の影響を受けることなく、しかも高速にノンストップ走査することにより、高精度に平面形状を走査測定することができる平面形状測定方法及び装置を提供することを課題とする。
本発明は、被検面を有する被検体と、平面形状を測定する干渉計とを、移動機構により該被検面に平行な方向に相対移動させ、干渉計により測定位置をずらしながら被検面を順次測定し、取得された各測定結果を接続して干渉計の開口径に対応する測定領域を超える領域の平面形状を測定する平面形状測定方法であって、前記被検体及び干渉計のそれぞれに対して所定の関係に支持されている複数の変位センサにより、前記被検体及び干渉計から独立に支持されている基準面までの変位を、前記各測定位置毎に前記移動機構の運動誤差として測定し、前記各測定結果を接続する際、該当する位置で測定された運動誤差に基づいて補正することにより、前記課題を解決したものである。
又、本発明の平面形状測定方法においては、前記基準面が、前記被検体及び干渉計から機械的に独立したメトロロジーフレームに直接又は間接に形成されているようにしてもよい。
又、本発明の平面形状測定方法においては、前記変位センサにより測定される基準面が、前記被検面に実質的に平行になるように設定されているようにしてもよい。
本発明は、又、被検面を有する被検体を載置するテーブルと、該テーブルに対向配置されている、平面形状を測定する干渉計と、被検体及び干渉計を被検面に平行な方向に相対移動させる移動機構とを備え、該移動機構により測定位置をずらしながら干渉計により被検面を順次測定し、取得された各測定結果を接続して干渉計の開口径に対応する測定領域を超える領域の平面形状を測定する平面形状測定装置であって、前記被検体及び干渉計のそれぞれに対して所定の関係に支持されている複数の変位センサと、前記被検体及び干渉計から独立に支持されている基準面と、前記変位センサにより該基準面までの変位を、前記各測定位置毎に前記移動機構の運動誤差として測定し、前記各測定結果を接続する際、該当する位置で測定された運動誤差に基づいて補正する補正手段と、を備えたことにより、同様に前記課題を解決したものである。
又、本発明の平面形状測定装置においては、前記基準面が、前記被検体及び干渉計から機械的に独立したメトロロジーフレームに直接又は間接に形成されているようにしてもよい。
又、本発明の平面形状測定装置においては、前記変位センサにより測定される基準面が、前記被検面に実質的に平行になるように設定されているようにしてもよい。
即ち、本発明においては、被検面の平面形状を測定する干渉計と、被検面と干渉計とを相対移動させる移動機構とを用いて、干渉計の開口径を超える領域の平面形状を測定する際、走査測定時に運動誤差を同時に測定し、この測定誤差を用いて走査測定した形状(測定結果)を補正することにより高精度に接続を行ない、干渉計の開口径を越える領域の形状を計算により高精度に測定する。又、運動誤差を高速な変位センサにより測定することにより、高速なノンストップ走査による走査測定が実現できる。
このように、本発明では、運動誤差の測定を走査測定と同時に行なうことにより、被検面の平面形状を高精度に測定できるようにするが、これを実現するために、例えば、測定の基準となるメトロロジーフレームと変位センサを用いて運動誤差の同時測定を行なうことができる。
ところで、これまでにメトロロジーフレームを用いた測定装置の例としては、”Shiozawa H.,et.al:Development of Ultra−Precision 3D−CMM Based on 3D Metrology Frame,Proc.ASPE(1998),Vol.18,15-18”や、”福富 康志、塩澤 久;座標測定機による形状計測の高精度化,光技術コンタクト,Vol.37,No.8(1999),43-48”等がある。
これらは、いずれも3次元形状の測定装置であり、X、Y、Zの3軸方向の位置をメトロロジーフレーム基準として測定している。しかし、本発明がターゲットとしている測定は、Z軸方向(被検面に垂直な方向)に対しては高い精度が要求されるが、この方向に比べてX軸方向、Y軸方向(被検面と平行な方向)の分解能は桁違いに粗くとることができる。例えば、Z軸方向には1ナノメートル単位の分解能で、X軸、Y軸の各方向には1乃至数百マイクロメートル単位の分解能で測定することができる。従って、移動機構として、例えば一般的な3次元測定機等を用いることにより、X軸、Y軸の各方向の測定は、それが有する移動機構の性能で十分である。そのため、Z軸方向の運動のみをメトロロジーフレームを基準に測定するようにできれば十分であり、これによりメトロロジーフレームの構造を簡略化し、変位センサの数を減らすことができ、結果として測定装置を比較的低価格で提供できるという利点もある。
本発明によれば、被検面を干渉計により走査測定する際、移動機構による運動誤差の影響を受けることなく、しかも高速にノンストップ走査することにより、高精度に平面形状を走査測定することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る平面形状測定装置の概要を示す斜視図、図2は、その要部を拡大して示す斜視図である。
本実施形態の測定装置は、図2に示すテーブル移動の門型2次元走査機構にメトロロジーフレームを適用した構成を有している。即ち、図示したように定義する座標系に対して、平板状の被検体10を載置してY軸方向に移動させるYテーブル(移動機構)12と、該被検体10の上面である被検面の平面形状を測定する干渉計14と、該干渉計14を保持し、Xコラム15に支持されたXビーム16に案内されてX軸方向に移動する、Xスライダ(移動機構)18とを備えている。Yテーブル12、Xスライダ18は、いずれも図示しない駆動手段により、それぞれ対応する軸方向に移動可能になっている。なお、図1では、Xコラム15、Xビーム16及びXスライダ18は省略してある。
本実施形態においては、図3に被検体10と干渉計14を抽出し、両者の関係を拡大して示すように、干渉計14を被検体10に対して矢印方向に移動させることにより、該干渉計14により、その開口径に対応する測定領域を単位として被検体10の平面形状をX方向に走査しながら測定し、測定結果を順次取得することが可能であると共に、Yテーブル12により被検体10を移動させることにより、測定位置をY軸方向に変更することが可能になっている。
この測定装置には、移動機構(Yテーブル12、Xスライダ18)とは独立した、四周囲に連結された形状の支持台を有するメトロロジーフレーム20が、Yテーブル12を囲むように配設されている。このメトロロジーフレーム20の支持台には、干渉計14の両側に位置し、Yテーブル12を跨いだ状態で連結されたX軸方向に延びる2本の門型の梁部20Aが支持され、これらの梁部20Aには実質的に水平な、即ち実質的に被検面に平行になるように形成された基準面を有するX基準器22A、22Bがそれぞれ付設されている。又、このメトロロジーフレーム20のY軸方向に延びる2本の支持台には、Yテーブル12の両側に位置し、同様の基準面を有するY基準器24A、24Bが付設されている。これらX基準器22A、22B及びY基準器24A、24Bは、メトロロジーフレーム20に一体的に取り付けられているため、同様にYテーブル12、Xスライダ18からは機械的に独立していることから、これら移動機構による運動動作が行なわれたとしても静止した状態を維持する。
又、干渉計14の上端部には3つのX変位センサ26が付設され、該干渉計14に対して、機械的に一定の関係に支持されており、その2つにより一方のX基準器22Aの基準面までの変位を、残りの1つにより他方のX基準器22Bの基準面までの変位をそれぞれ検出可能になっている。
同様にYテーブル12には3つのY変位センサ28が付設され、被検体10に対して所定の関係に支持されており、その2つにより一方のY基準器24Aの基準面までの変位を、残りの1つにより他方のY基準器24Bの基準面までの変位をそれぞれ検出可能になっている。なお、ここでは各変位センサ26、28がそれぞれ3つである場合を示したが、3つより多くてもよい。
本実施形態においては、前記メトロロジーフレーム20に一体的に取り付けられているX基準器22A、22B及びY基準器24A、24Bは、その基準面の形状を事前に反転法等により高精度に測定しておく。その結果、干渉計14により走査測定した時には、これらの基準器22、24から変位センサ26、28によりZ軸方向の変位量を測定すると共に、各変位センサ26、28の測定結果から、予め測定してある各基準器22、24の形状を減算することにより、基準器22、24の形状の影響を除去することができる。
これら平行に設置された各2本の基準器22A、22B及び24A、24BのZ軸方向の傾き(姿勢)が形状に与える影響は、後述する方法により予め求めておく。これにより、干渉計14により走査測定する際に、順次取得される測定領域を単位とする測定結果を、それぞれ接続して1つの検査画像にする場合に、その接続結果から上記影響を減算することにより、傾きの影響を除去することができる。これにより、基準器22、24の形状及び姿勢の影響を変位センサの測定値から取り除くことができる。
そこで、以下には、便宜上、変位センサにより測定された結果から、これら基準器の形状及び傾きの影響を、既に取り除いた結果を用いるものとして説明する。
Yテーブル12に固定された少なくとも3つの変位センサ28により、Y軸に平行に設置された2本のY基準器(基準面)24A、24Bを測定する。又、Xスライダ18に保持されている干渉計14に取り付けられた少なくとも3つのX変位センサ26により、X軸に平行に設置された2本のX基準器(基準面)22A、22Bを測定する。
これにより、干渉計14により被検面(体)10を走査測定する際に、Yテーブル12がY軸方向に移動したときや、Xスライダ18がX軸方向に移動したときのZ軸方向の運動誤差(Z軸方向の高さ、ピッチング、ローリングの角度)が高精度に測定できる。即ち、被検面10はYテーブル12上に載置され、又干渉計14はXスライダ18に取り付けられているため、干渉計14と被検面10のZ軸方向の運動誤差をそれぞれ算出することができる。
即ち、本実施形態では、前記被検体10及び干渉計14に対してそれぞれ所定の関係に支持されている変位センサ28及び26により、前記被検体10及び干渉計14から独立に支持されている基準面を有する基準器24及び22までの変位を、各測定位置毎に前記移動機構の運動誤差として測定し、前記各測定結果を接続する際、該当する位置で測定された運動誤差に基づいて補正する処理を、コンピュータ等からなる補正手段(図示せず)により実行されるようになっている。
次に、前記図3に拡大して示したように、干渉計14を移動させながら測定領域を単位に順次各測定位置にて取得した複数の測定結果(形状)を移動機構の運動誤差を用いて補正し、接続を行なう方法について詳細に説明する。
今、走査測定により、測定位置k(測定領域Ak)で取得した形状(測定結果)を、図4にイメージを示すようにMk(x,y)とし、同時に取得した移動機構によるX軸方向の傾き(Y軸回りの回転)をPk、Y軸方向の傾き(X軸回りの回転)をRkとする。一方、この場合の基準位置での形状をM0(x,y)とし、同様にその傾きをP0及びR0とする。この説明では、運動(移動)方向によらず、X軸方向の運動誤差の傾き成分(Pk−P0)をピッチング、Y軸方向の運動誤差の傾き成分(Rk−R0)をローリングと呼ぶ。なお、ここでは、形状を表わす関数Mk(x,y)の変数(x,y)は、被検面に設定された座標系上の位置を表わし、取得した干渉縞画像の被検面上での画素サイズで分割される離散値である。
傾きは以下のように求める。まず、X軸及びY軸に平行に設置された各2本の基準器22、24をそれぞれ3つ以上の変位センサ26、28で測定し、各変位センサの位置(X,Y座標)及び各変位センサによる測定値(Z座標)から、各基準器22、24を基準とした座標系での平面の方程式を計算することができる。
ここで算出された2つの平面の方程式からX軸に平行に設置されたX基準器22に対するX軸方向及びY軸方向の傾きPXk及びRXk、Y軸に平行に設置されたY基準器24に対して同様の傾きPYk、RYkを計算することができる。これにより、移動機構によるX軸方向及びY軸方向の各傾きPk及びRkを次式
Pk=PXk−PYk …(1a)
Rk=RXk−RYk …(1b)
により計算する。
Pk=PXk−PYk …(1a)
Rk=RXk−RYk …(1b)
により計算する。
ここで、運動誤差の傾き成分を補正した形状の測定値をMk´(x,y)とすると、これは、次式
Mk´(x,y)=Mk(x,y)−(Pk−P0)x−(Rk−R0)y …(2)
により表わされる。この(2)式で表わされる補正のイメージを図5に示す。同図(a)は、補正前のMk(x,y)を、同図(b)は傾き補正後のMk´(x,y)の状態をそれぞれ示す。但し、この図5には、k=1の場合が(x,y)を省略して示してある。
Mk´(x,y)=Mk(x,y)−(Pk−P0)x−(Rk−R0)y …(2)
により表わされる。この(2)式で表わされる補正のイメージを図5に示す。同図(a)は、補正前のMk(x,y)を、同図(b)は傾き補正後のMk´(x,y)の状態をそれぞれ示す。但し、この図5には、k=1の場合が(x,y)を省略して示してある。
又、前記図3に示したように、測定領域Ak−1とAkが重複領域Ok−1,k(=Ok,k−1)を持つように順次走査して測定結果を取得している。従って、重複領域Ok−1,k内における傾き補正後の形状Mk−1´(x,y)及びMk´(x,y)は被検面の同じ位置を測定しているため、Z軸方向の高さ成分は一致する筈である。そこで、Mk−1´(x,y)及びMk´(x,y)の高さ成分の差を補正し、図5(b)から同図(c)へのステップによりイメージを示すように、例えばOk−1,k内の平均高さを一致させる高さ調整を行なうことにより、各測定領域Akのデータ(測定結果)を用いてデータの接続を行なう。
このように、各測定領域毎に隣接する測定領域との間に重複領域を持つように走査しながら測定結果(形状)を取得することにより、被検面10上の全測定領域から取得されるデータについてZ軸方向の高さの補正を行なうことができる。又、測定位置を2次元方向にとった場合等、測定領域毎に行なう高さ成分の補正量の計算が、過拘束となって測定のネックになる場合には、全測定領域に対して、一括して最小二乗法等により最適な解を算出するようにすることもできる。但し、面全体が剛体として上下する成分を、基準高さを定義する(例えば、基準位置の高さを0とする)ことにより、決定する必要がある。ここで求めた高さの補正量により、傾き補正後の形状Mk´(x,y)を補正し、各重複領域において高さと傾きの合った形状測定値Mk″(x,y)を得る。
これらMk″(x,y)を、各測定領域のデータとして当て嵌めることにより、全測定領域の形状C(x,y)を取得できる。なお、重複領域Ok−1,kにおいては複数の形状データがあるため、該領域の最終的な平面形状は、例えば各形状データの平均値や重み付き平均などをとって平滑化する方法により決定することができる。
次に、基準器22(24)のZ軸方向の設置姿勢(傾き)を求める方法の例を示す。
校正用被検面(形状が既知である必要はない)を、基準器の設置姿勢による誤差がないものと仮定し、上述した方法で測定する。次に、校正用被検面を、その測定面と平行な面内で90度及び180度回転させ、同様に形状を算出する。この時、同一被検面を測定しているにも拘わらず、算出形状に誤差が生じる。この誤差量から設置姿勢の影響成分の量を計算することができる。以下に計算方法を示す。
基準器の設置姿勢が被検面の測定結果に与える影響ε(x,y)は、算出(測定)される形状に面のねじれとして現われる。よって、次式
ε(x,y)=Kxy …(3)
により表わされる。
ε(x,y)=Kxy …(3)
により表わされる。
よって、被検面形状をf(x,y)とすると、測定結果C1(x,y)は次式
C1(x,y)=f(x,y)+Kxy …(4)
により表わされる。
C1(x,y)=f(x,y)+Kxy …(4)
により表わされる。
ここで、形状測定の再現性が良いと仮定すると、測定結果の差は、設置姿勢の影響と、被検面の傾斜成分と考えることができる。よって、90度及び180度回転させた時の各測定結果は、次式
C2(x,y)=f(y,-x)+Kxy+a2x+b2y+c2 …(5)
C3(x,y)=f(-x,-y)+Kxy+a3x+b3y+c3…(6)
とすることができる。
C2(x,y)=f(y,-x)+Kxy+a2x+b2y+c2 …(5)
C3(x,y)=f(-x,-y)+Kxy+a3x+b3y+c3…(6)
とすることができる。
そこで、各測定において、被検面上の同一個所を4箇所以上(ここでは4箇所)測定することにより、係数(パラメータ)K,ai,bi,ci(i=2,3)及び、計算に用いた点の形状f(x,y)は次式で表わされる。
これを次式
C=AP …(8)
と書く。次いで、適当なr(>0)を用いることにより、次式
P=(AtA)-1AtC …(9)
により、各パラメータPを計算することができる。但し、Atは転置行列である。
C=AP …(8)
と書く。次いで、適当なr(>0)を用いることにより、次式
P=(AtA)-1AtC …(9)
により、各パラメータPを計算することができる。但し、Atは転置行列である。
この結果により、測定位置(x,y)において、各センサから減算すべき基準器のx方向及びy方向の傾きtx(x,y)、ty(x,y)が次式により算出できる。
つまり、計算上、変位センサの組が剛体として回転して式(10)及び(11)の傾き分を減算するように、変位センサの値を調整する。これにより、基準器の設置姿勢の影響を除去した形状を求めることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、干渉計と移動機構を用いて、干渉計の開口径を超える領域の平面形状を測定する際に、高精度に平面形状を測定することができる。
又、被検面と平行な軸方向の運動誤差の測定を省略することにより、測定精度を落とすことなく、全軸の運動誤差を測定する場合に比べて安価に測定装置を構築することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に示したものに限定されない。例えば、メトロロジーフレームに設置した基準器がX軸、Y軸共に各2本である場合を示したが、各1本の基準器とし、それぞれ3つの変位センサで測定し、運動誤差を測定するようにしてもよい。
又、各測定位置で取得した測定結果を接続する際には、ピッチングとローリングだけでなく、Z軸方向の高さ方向の変位についても測定、補正して、接続するようにしてもよい。但し、この場合は、干渉縞の位相を追跡し、干渉計と被検体の間の高さのデータを取得する必要がある。
又、メトロロジーフレームに基準器を設置する場合を示したが、該フレームに基準面を形成し、フレーム自体を基準器として使用するようにしてもよい。
又、干渉計14をX軸方向に、被検体10をY軸方向にそれぞれ移動させ、両者を相対移動させる場合を示したが、いずれか一方を両方向に移動させるようにしてもよい。
以上説明したとおり、本発明によれば、被検面を干渉計より走査測定する際、移動機構による運動誤差の影響を受けることなく、しかも高速にノンストップ走査することにより、高精度に平面形状を走査測定することができる。
又、移動機構としては既存の3次元測定機を用いることができる。これにより、既存の3次元測定機にメトロロジーフレームを追加し、干渉計をプローブヘッドとして用いることにより、本発明を実施することもできる。
10…被検体(被検面)
12…Yテーブル
14…干渉計
16…Xビーム
18…Xスライダ
20…メトロロジーフレーム
22…X基準器
24…Y基準器
26…X変位センサ
28…Y変位センサ
12…Yテーブル
14…干渉計
16…Xビーム
18…Xスライダ
20…メトロロジーフレーム
22…X基準器
24…Y基準器
26…X変位センサ
28…Y変位センサ
Claims (6)
- 被検面を有する被検体と、平面形状を測定する干渉計とを、移動機構により該被検面に平行な方向に相対移動させ、干渉計により測定位置をずらしながら被検面を順次測定し、取得された各測定結果を接続して干渉計の開口径に対応する測定領域を超える領域の平面形状を測定する平面形状測定方法であって、
前記被検体及び干渉計のそれぞれに対して所定の関係に支持されている複数の変位センサにより、前記被検体及び干渉計から独立に支持されている基準面までの変位を、前記各測定位置毎に前記移動機構の運動誤差として測定し、前記各測定結果を接続する際、該当する位置で測定された運動誤差に基づいて補正することを特徴とする平面形状測定方法。 - 前記基準面が、前記被検体及び干渉計から機械的に独立したメトロロジーフレームに直接又は間接に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の平面形状測定方法。
- 前記変位センサにより測定される基準面が、前記被検面に実質的に平行になるように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の平面形状測定方法。
- 被検面を有する被検体を載置するテーブルと、該テーブルに対向配置されている、平面形状を測定する干渉計と、被検体及び干渉計を被検面に平行な方向に相対移動させる移動機構とを備え、該移動機構により測定位置をずらしながら干渉計により被検面を順次測定し、取得された各測定結果を接続して干渉計の開口径に対応する測定領域を超える領域の平面形状を測定する平面形状測定装置であって、
前記被検体及び干渉計のそれぞれに対して所定の関係に支持されている複数の変位センサと、前記被検体及び干渉計から独立に支持されている基準面と、前記変位センサにより該基準面までの変位を、前記各測定位置毎に前記移動機構の運動誤差として測定し、前記各測定結果を接続する際、該当する位置で測定された運動誤差に基づいて補正する補正手段と、を備えていることを特徴とする平面形状測定装置。 - 前記基準面が、前記被検体及び干渉計から機械的に独立したメトロロジーフレームに直接又は間接に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の平面形状測定装置。
- 前記変位センサにより測定される基準面が、前記被検面に実質的に平行になるように設定されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の平面形状測定装置。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-10-22 JP JP2003362440A patent/JP2005127805A/ja active Pending
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