JP2005126935A - 筒状袋体を使った護岸形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、吊り上げて移動することが極めて容易であり、平面でも急斜面でも施工可能であり、且つ現場にても土嚢の緩衝度合いが調整可能な護岸形成方法を提供することである。
【解決手段】 開放口Mを有し側面に吊り下げ部を備えメッシュ状シート材よりなる第1の筒状袋体を施工対象面に載置し、該施工対象面に配置した状態で、該筒状袋体の開放口Mから中詰め材4を充填し、充填後、該筒状袋体の開放口Mを閉鎖し、その後、該第1の筒状袋体に沿って第2の筒状袋体を載置し、以下このような作業を順次繰り返して並設していくことを特徴とする護岸形成方法。
【選択図】 図6
【解決手段】 開放口Mを有し側面に吊り下げ部を備えメッシュ状シート材よりなる第1の筒状袋体を施工対象面に載置し、該施工対象面に配置した状態で、該筒状袋体の開放口Mから中詰め材4を充填し、充填後、該筒状袋体の開放口Mを閉鎖し、その後、該第1の筒状袋体に沿って第2の筒状袋体を載置し、以下このような作業を順次繰り返して並設していくことを特徴とする護岸形成方法。
【選択図】 図6
Description
本発明は、たとえば海岸、河川、湖、池等の護岸形成方法に関し、更に詳しくは、中詰め材が充填されてなる筒状袋体を使った海岸、河川、湖、池等の護岸形成方法に関するものである。
海岸、河川、湖、池等の護岸方法には、コンクリート製のブロック、いわゆるコンクリートブロックを使って敷設する方法が行われている。
このコンクリートブロックを使った敷設方法は、意外にも流木や転石等による衝撃に対して弱いことが分かっており、そのため寧ろ、緩衝作用を利用することが護岸方法としては有利である。
このようなことから護岸には緩衝作用を積極的に機能させて流木等の衝突に対する耐力を向上させる方法が開発されている。
このコンクリートブロックを使った敷設方法は、意外にも流木や転石等による衝撃に対して弱いことが分かっており、そのため寧ろ、緩衝作用を利用することが護岸方法としては有利である。
このようなことから護岸には緩衝作用を積極的に機能させて流木等の衝突に対する耐力を向上させる方法が開発されている。
例えば、蛇籠を使った護岸方法である蛇籠工が実施されているが、蛇籠の構造上、傾斜角度の斜面に採用することには限度がある。
すなわち、主に緩斜面や平面に利用されているが、急勾配の施工対象面に適用するには不向きである。
このような事情から、緩衝効果をより向上させ、急傾斜にも適用できるものとして、特殊な土嚢を使った護岸方法が開発されている。
すなわち、主に緩斜面や平面に利用されているが、急勾配の施工対象面に適用するには不向きである。
このような事情から、緩衝効果をより向上させ、急傾斜にも適用できるものとして、特殊な土嚢を使った護岸方法が開発されている。
例えば、特開2001−271322号公報に記載されている河川防護方法は、袋体に緩衝吸収材を封入した緩衝袋体(土嚢)を利用したもので、具体的には河川部の擁壁層の表面にその緩衝袋体敷き並べて覆工する河川防護方法である。(特許文献 1参照)
また、特許第3317472号公報に記載されている可撓性護岸材(土嚢)は基布によって一体化された護岸材ユニットとして敷設するものである。(特許文献2参照)
また、特許第3317472号公報に記載されている可撓性護岸材(土嚢)は基布によって一体化された護岸材ユニットとして敷設するものである。(特許文献2参照)
しかし、このような既に充填材が入った土嚢等を使う河川防護方法では、施工時の移動作業として作業効率が悪い。
すなわち、重量が嵩む土嚢や蛇籠は、吊り上げて移動する必要があるが、吊り上げる場合に、例えば一つの土嚢全体をワイヤ等で結んだ状態や予めユニットとして緩衝袋体(土嚢)を束ねた状態として持ち上げたり、或いは、クレーンに一つ一つの土嚢を乗せて吊り上げるしかなく、敷設施工する際の施工効率が悪いのである。
また、土嚢等は、敷設場所によってはその緩衝度合いを変える必要が生じる場合もあるが、既に別所での大型の充填装置を使った充填方法によって、充填物が一定量詰まっているために、それを現場で調整することはできない。
また、土嚢等は、敷設場所によってはその緩衝度合いを変える必要が生じる場合もあるが、既に別所での大型の充填装置を使った充填方法によって、充填物が一定量詰まっているために、それを現場で調整することはできない。
本発明は上述のような問題点を解決するためになされたものである。
すなわち、本発明は、吊り上げて移動することが極めて容易であり、平面でも急斜面でも施工可能であり、且つ現場においても土嚢の緩衝度合いが容易に調整可能な護岸形成方法を提供することである。
すなわち、本発明は、吊り上げて移動することが極めて容易であり、平面でも急斜面でも施工可能であり、且つ現場においても土嚢の緩衝度合いが容易に調整可能な護岸形成方法を提供することである。
かくして、本発明者は、このような課題背景に対して鋭意研究を重ねた結果、本来、一方の端を開放口とした袋体を使うことや筒状袋体の側面に吊り下げ部を設けること等により、極めて施工効率が向上すること等を見出し、この知見に基づいて本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、(1)、中詰め材を充填したメッシュ状シート材よりなる第1の筒状袋体を施工対象面に載置し、その後、該第1の筒状袋体に沿って第2の筒状袋体を載置し、以下このような手順を順次繰して並設している護岸形成方法に存する。
そして、(2)、開放口を有し側面に吊り下げ部を備えたメッシュ状シート材よりなる第1の筒状袋体を施工対象面に載置し、該施工対象面に配置した状態で、該筒状袋体の開放口から中詰め材を充填し、充填した後、該筒状袋体の開放口を閉鎖し、その後、該第1の筒状袋体に沿って第2の筒状袋体を載置し、以下このような手順を順次繰り返して並設していく護岸形成方法に存する。
そしてまた、(3)、別所(製作ヤード等)にて、開放口を有し側面に吊り下げ部を備えたメッシュ状シート材よりなる第1の筒状袋体に該開放口から中詰め材を充填し、充填した後、該筒状袋体の開放口を閉鎖し、次に、閉鎖後の第1の筒状袋体を施工対象面に載置し、その後、該第1の筒状袋体に沿って第2の筒状袋体を載置し、以下このような手順を順次繰り返して並設していく護岸形成方法に存する。
そしてまた、(4)、施工対象面が傾斜状面である護岸形成方法に存する。
そしてまた、(5)、施工対象面が平面状面である護岸形成方法に存する。
そしてまた、(6)、吊り下げ部は、筒状袋体の側面に長手方向にリブ状に形成されており、複数の穴が設けられている護岸形成方法に存する。
そしてまた、(7)、筒状袋体の開放口が紐体により閉鎖されている護岸形成方法に存する。
そしてまた、(8)、筒状袋体は、織地又は編地によって一体織成又は一体編成によって形成されている護岸形成方法に存する。
そしてまた、(9)、中詰め材が植物用の中詰め材である護岸形成方法に存する。
本発明はこの目的に沿ったものであれば、上記1から9の中から選ばれた2つ以上を組み合わせた構成も採用可能である。
本発明によれば、護岸形成方法として、個々の筒状袋体ごとに一つ一つ吊り上げて移動することが極めて容易となり施工効率が向上する。
また、開放口を有する袋体を使っているので、現場でもそれ以外の別所でも中詰め材を充填することが可能となり充填の自由度が高く、運搬の負担も軽減され施工効率が向上する。
また、開放口を有する袋体を使っているので、現場でもそれ以外の別所でも中詰め材を充填することが可能となり充填の自由度が高く、運搬の負担も軽減され施工効率が向上する。
且つ、のり覆工、根固め工、植生ロール工等を含む広範囲の護岸形成方法として有用される。
また、のり覆工、根固め工、植生ロール工等として、平面状に筒状袋体を敷設していく場合に、ヤードエイジではなく、敷設現場にて、中詰め材4を筒状袋体に充填する方法も可能である。
また、現場において中詰め材4を充填する場合は、中詰め材4の詰め具合を調整することにより、筒状袋体の緩衝度合いを変えることができ、現場の状況に合った敷設態様が可能となる。
また、のり覆工、根固め工、植生ロール工等として、平面状に筒状袋体を敷設していく場合に、ヤードエイジではなく、敷設現場にて、中詰め材4を筒状袋体に充填する方法も可能である。
また、現場において中詰め材4を充填する場合は、中詰め材4の詰め具合を調整することにより、筒状袋体の緩衝度合いを変えることができ、現場の状況に合った敷設態様が可能となる。
筒状袋体は、土砂充填後はいわゆる土構造物として機能するため、コンクリート製品とは異なり、屈撓性も高く地盤追従性も高い。
また、現場で生じる発生土を有効に利用することができ、結果的に現場に適合した土を使うことから、植生用として効率的である。
また、現場で生じる発生土を有効に利用することができ、結果的に現場に適合した土を使うことから、植生用として効率的である。
以下、図面に基づき本発明の護岸形成方法を実施の形態により説明する。
最初にまず、本発明の護岸形成方法に使用する筒状袋体1について述べる。
最初にまず、本発明の護岸形成方法に使用する筒状袋体1について述べる。
〔筒状袋体〕
この筒状袋体1は、両端に開いた口を有しておりメッシュ状シート材により形成されている。
図1は、本発明の実施形態における筒状袋体の斜視図を示し、(A)は、中詰め材を充填する前、(B)は中詰め材の充填後を示す。
この筒状袋体1は、両端に開いた口を有しておりメッシュ状シート材により形成されている。
図1は、本発明の実施形態における筒状袋体の斜視図を示し、(A)は、中詰め材を充填する前、(B)は中詰め材の充填後を示す。
そして、図2に示すように、この筒状袋体1の一方の端部(第2端部)1Bを閉鎖することで、開口部が閉じられて袋としての底が形成される。
ここで(A)は側方から見た図、(B)は下方から見た図である。
ここで(A)は側方から見た図、(B)は下方から見た図である。
このように一方の端部を閉鎖するのには、図3に示すように、予め筒状袋体1の端部に紐体等を通す通路Tを形成しておき(例えば、端部を折り返して接合することにより可能である)、この通路Tに紐体2を挿通させて引出し、第2端部1Bを絞り込むことより、その開口部を閉鎖することができる(A→B)。
また、筒状袋体1は、メッシュ状シート材よりなることから、このメッシュ状シート材のメッシュ目が荒目の場合は、第4図に示すように、紐体2をそのメッシュ目から通して第2端部1Bを絞り込むことによっても、開口部を閉鎖することができる(A→B)。
また、筒状袋体1は、メッシュ状シート材よりなることから、このメッシュ状シート材のメッシュ目が荒目の場合は、第4図に示すように、紐体2をそのメッシュ目から通して第2端部1Bを絞り込むことによっても、開口部を閉鎖することができる(A→B)。
筒状袋体1の側面には長手方向に吊り下げる際に使用される吊り下げ部11が形成されており、筒状袋体1は、この吊り下げ部11を利用して吊り下げることにより効率良く運ぶことができる。
すなわち、吊り下げ部11は、例えばリブ状に形成されており、該リブ状の吊り下げ部に掛穴11Aが設けられている。
すなわち、吊り下げ部11は、例えばリブ状に形成されており、該リブ状の吊り下げ部に掛穴11Aが設けられている。
この吊り下げ部11の掛穴11Aにクレーン等の吊り下げ用フック5を掛止して吊り上げて移動するが、掛穴11Aが長手方向に複数個形成される場合は、図5に示すように、複数の吊り下げ用フック5を掛けることにより水平方向に吊り下げることもできる。
さて筒状袋体1は、その袋体の材質として、PE、PP、PET等の汎用繊維やアラミド繊維、カーボン繊維等の強化繊維を用途により自由に選択して使用する。
因みに、生分解性繊維を使用することで、施工後、時間を置いて筒状袋体自体を自然分解させることができ、例えば自然護岸の形成が可能となる。
一方袋体の形態としては、メッシュ状シート材、例えば織地、編地の他、網地、組地等が使用されるが、そのメッシュの目の粗さにより、植生用の筒状袋体1として有用できる。
因みに、生分解性繊維を使用することで、施工後、時間を置いて筒状袋体自体を自然分解させることができ、例えば自然護岸の形成が可能となる。
一方袋体の形態としては、メッシュ状シート材、例えば織地、編地の他、網地、組地等が使用されるが、そのメッシュの目の粗さにより、植生用の筒状袋体1として有用できる。
また、筒状袋体1に充填する中詰め材4においても、植生用に適した形態(土砂質、粒径、肥料の有無、保水剤の有無等)を選ぶことにより、各種植物に応じた的確な育成を図ることができる。
本発明の護岸形成方法は、上述したような中詰め材を充填した筒状袋体1を、海、湖、河川等の護岸の法面(傾斜面)や平面に対して覆うように載置敷設していく方法である。
対象となる護岸には法面や平面があり、このような対象施工面によって、護岸形成するための敷設方法が多少異なる。
対象となる護岸には法面や平面があり、このような対象施工面によって、護岸形成するための敷設方法が多少異なる。
〔のり覆工〕
本発明の筒状袋体を法面、すなわち斜面に敷設する方法であるが、(A)施工の際に現場で筒状袋体に中詰め材を充填する場合と、(B)前もって別所で筒状袋体に中詰め材を充填しておく場合とがある。
まず、前者の(A)施工の際に現場で筒状袋体に中詰め材を充填する場合について説明する。
本発明の筒状袋体を法面、すなわち斜面に敷設する方法であるが、(A)施工の際に現場で筒状袋体に中詰め材を充填する場合と、(B)前もって別所で筒状袋体に中詰め材を充填しておく場合とがある。
まず、前者の(A)施工の際に現場で筒状袋体に中詰め材を充填する場合について説明する。
図6は、その敷設手順を示す説明図である。
1) 最初に上述したような一方の端部が閉鎖された第1の筒状袋体1を用意しておくこととする(図6A)。
2) 筒状袋体の開放口Mを上方にして、施工対象面(ここでは斜面)に沿って上下方向に載置する(図6B)。
1) 最初に上述したような一方の端部が閉鎖された第1の筒状袋体1を用意しておくこととする(図6A)。
2) 筒状袋体の開放口Mを上方にして、施工対象面(ここでは斜面)に沿って上下方向に載置する(図6B)。
3) 該斜面に配置した状態で、該筒状袋体の開放口Mを介して中詰め材4を充填していく(図6C)。
中詰め材4は、例えばショベル装置等を使って筒状袋体内に充填されるが、ショベル以外のものを使用してもよい。
中詰め材4は筒状袋体の下方から上方まで徐々に充填されていくが、その際、筒状袋体が斜面に沿って倒れないように、上下方向に的確に支持しておくことが重要である。
ここで、中詰め材4の充填量を調整することにより、その緩衝度合いを変えることができるため、その現場の状況に対応した施工が可能となる。
中詰め材4は、例えばショベル装置等を使って筒状袋体内に充填されるが、ショベル以外のものを使用してもよい。
中詰め材4は筒状袋体の下方から上方まで徐々に充填されていくが、その際、筒状袋体が斜面に沿って倒れないように、上下方向に的確に支持しておくことが重要である。
ここで、中詰め材4の充填量を調整することにより、その緩衝度合いを変えることができるため、その現場の状況に対応した施工が可能となる。
4) 筒状袋体に中詰め材4がほぼ所定の量、充填された状態を確認した後(図6D)、開放口Mを閉鎖する(図6E)。
この場合、袋体の端部近くを、例えば紐体2で絞ることにより開放口Mを閉じることができるが、前述したように、筒状袋体1の第1端部1Aに形成された通路に紐体2を挿通させて引出し端部を絞り込んだり、又は紐体2を袋体の布目に通して絞り込んだりすればよい。
このように筒状袋体を斜面に配置した状態で、該筒状袋体1の開放口Mから中詰め材4を充填し、ほぼ適量に充填された状態で開放口Mを閉鎖する。
これで、第1の筒状袋体が斜面に対して上下方向に的確に載置敷設される(図6E)。
この場合、袋体の端部近くを、例えば紐体2で絞ることにより開放口Mを閉じることができるが、前述したように、筒状袋体1の第1端部1Aに形成された通路に紐体2を挿通させて引出し端部を絞り込んだり、又は紐体2を袋体の布目に通して絞り込んだりすればよい。
このように筒状袋体を斜面に配置した状態で、該筒状袋体1の開放口Mから中詰め材4を充填し、ほぼ適量に充填された状態で開放口Mを閉鎖する。
これで、第1の筒状袋体が斜面に対して上下方向に的確に載置敷設される(図6E)。
次に、この第1の筒状袋体1に沿うようにして、斜面に対して同じ方法で第2の筒状袋体1'を載置すると、第1の筒状袋体1に対して第2の筒状袋体1'が並設された状態となる(図6F)。
以後、このような作業を繰り返し行っていき、斜面に筒状袋体を順次並べていくのである。
筒状袋体を多数並べることにより、施工対象面は筒状袋体に覆われた状態となって護岸が形成される。
以後、このような作業を繰り返し行っていき、斜面に筒状袋体を順次並べていくのである。
筒状袋体を多数並べることにより、施工対象面は筒状袋体に覆われた状態となって護岸が形成される。
次に(B)前もって別所で筒状袋体に中詰め材4を充填しておく場合について説明する。
この場合は、まず、別所(通常、施工現場とは異なる場所で例えばヤードエイジ等がある)で筒状袋体1に中詰め材4を充填しておく。
この場合は、まず、別所(通常、施工現場とは異なる場所で例えばヤードエイジ等がある)で筒状袋体1に中詰め材4を充填しておく。
この中詰め材4の充填は、通常、平面上で行われるが、その場合、クレーン等で筒状袋体1の開放口Mの部分を上に吊り上げておいて、ショベルを使って開放口Mを通して徐々に内部に中詰め材4を充填していく(図7)。
ここで、参考までに、充填するに際しての具体的な充填方法を以下に述べる。 図11はその充填方法を示す概略図である。
図11(A)は、保持リング6の周囲に筒状袋体1の開放口を取り付けフックを掛けて吊り上げ、この状態で中詰め材を充填する方法を示す。
また図11(B)は、足付きのホッパー7の排出口の周囲に筒状袋体1の開放口を取り付けて支持し、この状態で中詰め材を充填する方法を示す。
更に専用の工具(保形ガイド)を利用した充填方法を次に述べる。
図11(A)は、保持リング6の周囲に筒状袋体1の開放口を取り付けフックを掛けて吊り上げ、この状態で中詰め材を充填する方法を示す。
また図11(B)は、足付きのホッパー7の排出口の周囲に筒状袋体1の開放口を取り付けて支持し、この状態で中詰め材を充填する方法を示す。
更に専用の工具(保形ガイド)を利用した充填方法を次に述べる。
図12はその充填方法を工程順に示した概略図である。
A) 最初に、一方の端部(第2端部1B)が閉じられた状態にある筒状袋体1を用意し、その閉鎖した第1端部1Aを下方にして地面上に置き、筒状袋体1を起立させる〔図12(A)参照〕。
B) 次に土嚢袋Aの筒状袋体1を拡張維持するために、専用の工具である円筒形をしたフオーク状の保形ガイド体3が使用される。
すなわち起立した状態にある筒状袋体1の開口部を介して、保形ガイド体3を上方から挿入すると筒状袋体1は拡張維持されるため中詰め材4の充填が効率良く行われる〔図12(B)参照〕。
C) 次に、拡張状態に維持されている筒状袋体1の開口部から、中詰め材4を投入して充填する〔図12(C)参照〕。
D) 筒状袋体1に中詰め材4が一定量充填された後、そのまま保形ガイド体3を上方に引き抜く〔図12(D)参照〕
保形ガイド体3は棒体32の先が自由端となっていることで、中詰め材4が充填されていても極めて抜き易い。
E) 筒状袋体1から保形ガイド体3が抜き抜かれたこと確認し、開口している第2端部を閉鎖する〔図12(E)参照〕
A) 最初に、一方の端部(第2端部1B)が閉じられた状態にある筒状袋体1を用意し、その閉鎖した第1端部1Aを下方にして地面上に置き、筒状袋体1を起立させる〔図12(A)参照〕。
B) 次に土嚢袋Aの筒状袋体1を拡張維持するために、専用の工具である円筒形をしたフオーク状の保形ガイド体3が使用される。
すなわち起立した状態にある筒状袋体1の開口部を介して、保形ガイド体3を上方から挿入すると筒状袋体1は拡張維持されるため中詰め材4の充填が効率良く行われる〔図12(B)参照〕。
C) 次に、拡張状態に維持されている筒状袋体1の開口部から、中詰め材4を投入して充填する〔図12(C)参照〕。
D) 筒状袋体1に中詰め材4が一定量充填された後、そのまま保形ガイド体3を上方に引き抜く〔図12(D)参照〕
保形ガイド体3は棒体32の先が自由端となっていることで、中詰め材4が充填されていても極めて抜き易い。
E) 筒状袋体1から保形ガイド体3が抜き抜かれたこと確認し、開口している第2端部を閉鎖する〔図12(E)参照〕
以上のような中詰め材4を充填する作業は、現場近くにヤードエイジを確保しておき、その場所で行う。
中詰め材4が充填された状態の筒状袋体は、重量が増えているために、ヤードエイジから施工対象面に搬入するには、クレーン等を使って吊り上げて移動することが必要である。
この場合に、筒状袋体1の側面には形成されたリブ状の吊り下げ部11の穴11Aに吊り下げ用フック5を引っ掛けて吊り下げることとなる。
中詰め材4が充填された状態の筒状袋体は、重量が増えているために、ヤードエイジから施工対象面に搬入するには、クレーン等を使って吊り上げて移動することが必要である。
この場合に、筒状袋体1の側面には形成されたリブ状の吊り下げ部11の穴11Aに吊り下げ用フック5を引っ掛けて吊り下げることとなる。
このように中詰め材4が充填された状態の第1の筒状袋体1をクレーン等で吊り上げて移動し、施工対象面である斜面に載置する(図8A)。
リブ状の吊り下げ部11が筒状袋体1の側面の長手方向に形成されているために、吊り下げ用フック5を引っ掛ける位置が多数取れるため、外し順序を選択することで筒状袋体1を斜面に沿って上下方向に載置する作業が容易に行える。
リブ状の吊り下げ部11が筒状袋体1の側面の長手方向に形成されているために、吊り下げ用フック5を引っ掛ける位置が多数取れるため、外し順序を選択することで筒状袋体1を斜面に沿って上下方向に載置する作業が容易に行える。
次に、第2の筒状袋体1'(この筒状袋体には当然、中詰め材4が充填されている)を、クレーン等を使って第1の筒状袋体1に沿うように並んで載置する(図8B)。
同様な作業を繰り返すことで斜面に筒状袋体を順次並設されていく。
これで施工対象面は多数の筒状袋体に覆われた状態となって、護岸が形成される。
以上述べた護岸形成方法は、筒状袋体が個別のものなので、従来のようなビオレーゼ工法に使用する面積の広いビオレーゼマットを使用する必要がなく、吊り下げや敷設作業が極めて容易である。
同様な作業を繰り返すことで斜面に筒状袋体を順次並設されていく。
これで施工対象面は多数の筒状袋体に覆われた状態となって、護岸が形成される。
以上述べた護岸形成方法は、筒状袋体が個別のものなので、従来のようなビオレーゼ工法に使用する面積の広いビオレーゼマットを使用する必要がなく、吊り下げや敷設作業が極めて容易である。
〔根固め工〕
根固めとしては、平面の状態が多いために、現場で筒状袋体に中詰め材4を充填するよりは、別所、例えばヤードエイジ等の場所にて中詰め材4を充填しておく場合が多い。
このように中詰め材4が充填された状態の第1の筒状袋体1をクレーンを使って吊り上げて施工対象面に載置する(図9A)。
次に、第2の筒状袋体1'(この筒状袋体には当然、中詰め材4が充填されている)を、吊り上げて第1の筒状袋体に並ぶように載置する(図9B)。
同様な作業を繰り返すことで施工対象面に筒状袋体か順次並設されていき、施工対象面は多数の筒状袋体に覆われた状態となり根固め工法が遂行される。
根固めとしては、平面の状態が多いために、現場で筒状袋体に中詰め材4を充填するよりは、別所、例えばヤードエイジ等の場所にて中詰め材4を充填しておく場合が多い。
このように中詰め材4が充填された状態の第1の筒状袋体1をクレーンを使って吊り上げて施工対象面に載置する(図9A)。
次に、第2の筒状袋体1'(この筒状袋体には当然、中詰め材4が充填されている)を、吊り上げて第1の筒状袋体に並ぶように載置する(図9B)。
同様な作業を繰り返すことで施工対象面に筒状袋体か順次並設されていき、施工対象面は多数の筒状袋体に覆われた状態となり根固め工法が遂行される。
〔植生ロール工〕
植生ロールとして使用する場合も、平面の状態が多いために、現場よりヤードエイジ等にて中詰め材4を充填する場合が主流となる。
敷設施工の作業手順は、〔根固め工〕としての作業手順とほほ同様なものである。
因みに、ここでの植生ロール工としては、従来のヤシ系植生ロールを使った工法とは異なり、重量物であるため河川流水に対する流出の恐れがなく、また杭固定等の施工手間が軽減できる。
植生ロールとして使用する場合も、平面の状態が多いために、現場よりヤードエイジ等にて中詰め材4を充填する場合が主流となる。
敷設施工の作業手順は、〔根固め工〕としての作業手順とほほ同様なものである。
因みに、ここでの植生ロール工としては、従来のヤシ系植生ロールを使った工法とは異なり、重量物であるため河川流水に対する流出の恐れがなく、また杭固定等の施工手間が軽減できる。
最後に具体的な川辺の施工事例を図10に示す。
図10(A)は急斜面の護岸の施工例を示すが、のり面では長尺な筒状袋体1を上下縦方向に並設している。
図10(B)は急斜面の護岸の別の施工例を示すが、のり面では筒状袋体1を水平横方向に段積みしている。
図10(C)は緩斜面の護岸の施工例を示すが、のり面では短尺な筒状袋体1を上下縦方向に並設している。
図10(A)及び図10(B)の場合、水底は根固め工が行われており、図10(C)の場合、水底は植生ロール工が行われている。
図10(A)は急斜面の護岸の施工例を示すが、のり面では長尺な筒状袋体1を上下縦方向に並設している。
図10(B)は急斜面の護岸の別の施工例を示すが、のり面では筒状袋体1を水平横方向に段積みしている。
図10(C)は緩斜面の護岸の施工例を示すが、のり面では短尺な筒状袋体1を上下縦方向に並設している。
図10(A)及び図10(B)の場合、水底は根固め工が行われており、図10(C)の場合、水底は植生ロール工が行われている。
以上、本発明を述べてきたが、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものでなく、本発明の範囲内で種々の変形等が可能である。
のり覆工、根固め工、植生ロール工等として述べたが、それ以外の種々の護岸形成方法として、当然、採用可能である。
のり覆工、根固め工、植生ロール工等として述べたが、それ以外の種々の護岸形成方法として、当然、採用可能である。
1…筒状袋体
1'…第2の筒状袋体
1A…第1端部
1B…第2端部
11…吊り下げ部
11A…掛穴
2…紐体
3…保形ガイド
4…中詰め材
5…吊り下げ用フック
6…保持リング
7…ホッパー
M…開放口
T…通路
1'…第2の筒状袋体
1A…第1端部
1B…第2端部
11…吊り下げ部
11A…掛穴
2…紐体
3…保形ガイド
4…中詰め材
5…吊り下げ用フック
6…保持リング
7…ホッパー
M…開放口
T…通路
Claims (9)
- 中詰め材を充填したメッシュ状シート材よりなる第1の筒状袋体を施工対象面に載置し、その後、該第1の筒状袋体に沿って第2の筒状袋体を載置し、以下このような手順を順次繰して並設していることを特徴とする護岸形成方法。
- 開放口を有し側面に吊り下げ部を備えメッシュ状シート材よりなる第1の筒状袋体を施工対象面に載置し、該施工対象面に配置した状態で、該筒状袋体の開放口から中詰め材を充填し、充填した後、該筒状袋体の開放口を閉鎖し、その後、該第1の筒状袋体に沿って第2の筒状袋体を載置し、以下このような手順を順次繰り返して並設していくことを特徴とする護岸形成方法。
- 別所(製作ヤード等)にて、開放口を有し側面に吊り下げ部を備えたメッシュ状シート材よりなる第1の筒状袋体に該開放口から中詰め材を充填し、充填した後、該筒状袋体の開放口を閉鎖し、次に、閉鎖後の第1の筒状袋体を施工対象面に載置し、その後、該第1の筒状袋体に沿って第2の筒状袋体を載置し、以下このような手順を順次繰り返して並設していくことを特徴とする護岸形成方法。
- 施工対象面が傾斜状面であることを特徴とする請求項1記載の護岸形成方法。
- 施工対象面が平面状面であることを特徴とする請求項1記載の護岸形成方法。
- 吊り下げ部は、筒状袋体の側面に長手方向にリブ状に形成されており、複数の穴が設けられていることを特徴とする請求項1記載の護岸形成方法。
- 筒状袋体の開放口が紐体により閉鎖されていることを特徴とする請求項1記載の護岸形成方法。
- 筒状袋体は、織地又は編地によって一体織成又は一体編成によって形成されていることを特徴とする請求項1記載の護岸形成方法。
- 中詰め材が植生用の中詰め材であることを特徴とする請求項1記載の護岸形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003361513A JP2005126935A (ja) | 2003-10-22 | 2003-10-22 | 筒状袋体を使った護岸形成方法 |
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ID=34641431
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005126935A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103711102A (zh) * | 2012-09-29 | 2014-04-09 | 上海交通建设总承包有限公司 | 一种用于砂肋软体排压载的双袖口砂肋条 |
CN109094968A (zh) * | 2018-06-26 | 2018-12-28 | 湖北文理学院 | 一种挡土墙用装土编织袋 |
CN110485367A (zh) * | 2019-08-05 | 2019-11-22 | 上海市政工程设计研究总院(集团)有限公司 | 一种蜂巢型生态袋生态护岸结构及其施工方法 |
JP2022006528A (ja) * | 2020-06-24 | 2022-01-13 | 前田工繊株式会社 | 布団篭の吊り装置及び布団篭の吊り構造 |
JP7336092B1 (ja) | 2023-06-29 | 2023-08-31 | 国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 | 分解安定型フィルター工法および港湾施設の防砂構造 |
-
2003
- 2003-10-22 JP JP2003361513A patent/JP2005126935A/ja active Pending
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