JP2005126841A - ポリプロピレン系混繊捲縮糸及びその製造方法並びにカーペット - Google Patents

ポリプロピレン系混繊捲縮糸及びその製造方法並びにカーペット Download PDF

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Abstract

【課題】 嵩高性に優れカーペット用途に適したポリプロピレン系混繊捲縮糸、及び嵩高
性、ソフト感に優れたカーペットを提供する。
【解決手段】 エチレンプロピレンランダムコポリマーを含み130℃における乾熱収縮
率が5〜15%のマルチフィラメント糸と、ポリプロピレンホモポリマーからなるマルチ
フィラメント糸からなり、130℃、10分の乾熱処理を行った際の嵩高増加率が50〜
140%であることを特徴とするポリプロピレン系混繊捲縮糸にある。
【選択図】 なし
【選択図】 なし

Description

本発明は、嵩高性に優れカーペット用途に適したポリプロピレン系混繊捲縮糸及びその
製造方法並びにカーペットに関する。
従来から、カーペット用原糸として、特許文献1、特許文献2に記載されているように
、収縮率の異なる2種類のポリプロピレン系繊維を混繊した捲縮糸が用いられてきた。
特開平8−113837号公報 特開2003−201623号公報
しかし、これらの技術では、高収縮性分の乾熱収縮率が25%以上と大きく、高収縮性
分と低収縮成分の差も大きく、ホットエアー加工時に糸長差が大きくなり、2成分糸間に
糸割れが起こりやすいという問題があった。また、一旦巻き取ることなく延伸、熱セット
等の後加工を行う方法では、引き取り速度を上げると、紡糸安定性が低下し、生産性が不
十分であった。
また、カーペットとする場合に、厚さ減少率(ヘタリ性)を小さくするために、単繊維
繊度を太くする等の手法では、ソフト感が無く風合いが不十分であった。
本発明の第1の要旨は、エチレンプロピレンランダムコポリマーを含み130℃におけ
る乾熱収縮率が5〜15%のマルチフィラメント糸と、ポリプロピレンホモポリマーから
なるマルチフィラメント糸からなり、130℃、10分の乾熱処理を行った際の嵩高増加
率が50〜140%であることを特徴とするポリプロピレン系混繊捲縮糸にある。
また本発明の第2の要旨は、メタロセン触媒で重合したエチレンプロピレンランダムコ
ポリマーを含むポリマーとポリプロピレンホモポリマーを、異なる紡糸口金よりそれぞれ
同時に溶融紡糸し、引き取り速度500〜900m/分で引き取り、一旦巻き取ることな
く、100〜130℃で1.5〜4倍に延伸、70〜130℃で熱セット、及びホットエ
アー加工を行うポリプロピレン系混繊捲縮糸の製造方法にある。
さらに本発明の第3の要旨は、本発明の混繊捲縮糸にてパイルが形成され、厚さ減少率
が20%以下であるカーペットにある。
本発明は、嵩高性に優れカーペット用途に適したポリプロピレン系混繊捲縮糸、及び嵩
高性、ソフト感に優れたカーペットが得られる。
本発明のポリプロピレン系混繊捲縮糸は、エチレンプロピレンランダムコポリマーを含
み130℃における乾熱収縮率が5〜15%のマルチフィラメント糸と、ポリプロピレン
ホモポリマーからなるマルチフィラメント糸からなることが必用である。
エチレンプロピレンランダムコポリマーを含むマルチフィラメント糸の、130℃にお
ける乾熱収縮率が5%未満では、ポリプロピレンホモポリマーからなるマルチフィラメン
ト糸との収縮差が小さく、十分な嵩高性が得られない。また、該乾熱収縮率が15%を超
えると、高収縮性分と低収縮成分の収縮差が大きく、ホットエアー加工時に糸長差が大き
く、2成分糸間に糸割れが起こり、良好な混繊糸を得ることができない。
さらに本発明では、130℃、10分の乾熱処理を行った際の嵩高増加率が50〜14
0%であることが必用である。嵩高増加率が50%未満では、カーペットの作成後の熱処
理でボリューム感が不足し、また、繊維が倒れ易くなりカーペット表面の風合いが悪くな
る。嵩高増加率が140%を超えると、延伸同時ホットエアー加工時の製糸性が悪くなる
また、本発明の混繊捲縮糸を構成する一方の成分である、エチレンプロピレンランダム
コポリマーを含むマルチフィラメント糸は、エチレンを3重量%以下含むエチレンプロピ
レンランダムコポリマーを含むことが好ましい。エチレン含有量が3重量%を超える
と融点が低くなり、延伸同時ホットエアー加工時の安定性が悪化しやすい。
さらに本発明を構成するマルチフィラメント糸は、各単繊維が任意の繊度でよく、繊維
断面が円形、三角等のいずれでもよい。また、高収縮成分糸と低収縮成分糸繊維断面が異
なっていてもよく、各繊度、各単繊度も異なっていても良い。
また、染料や顔料が含まれる原着繊維であってもよい。高収縮成分糸と低収縮成分糸が
異なった原着繊維であってもよい。
捲縮率は7%以上が好ましく、10%以上がより好ましい。捲縮率が7%未満であると
、得られたカーペットはボリューム感の無いカーペットとなる。
さらに本発明では、エチレンプロピレンランダムコポリマーを含むマルチフィラメント
糸とポリプロピレンホモポリマーからなるマルチフィラメント糸との混繊率が、全繊維に
対して高収縮成分糸が33%〜66%の範囲内であることが好ましい。高収縮成分である
エチレンプロピレンランダムコポリマーを含むマルチフィラメント糸の混繊率が、33%
未満であると、製織後のカーペットに異収縮混繊捲縮糸の特徴がでない。また、高収縮成
分糸の混繊比が66%を超えると、製織後のカーペットが硬くなり、ソフト感がなくなる
次に、本発明のポリプロピレン系異収縮混繊糸の製造方法について、以下説明する。
本発明では、メタロセン触媒で重合したエチレンプロピレンランダムコポリマーを含む
ポリマーとポリプロピレンホモポリマーを、異なる紡糸口金よりそれぞれ同時に溶融紡糸
し、引き取り速度500〜900m/分で引き取り、一旦巻き取ることなく、100〜1
30℃で1.5〜4倍に延伸、70〜130℃で熱セット、及びホットエアー加工を行う
本発明の、エチレンプロピレンランダムコポリマーは、メタロセン触媒で重合したエチ
レンプロピレンランダムコポリマーであることが必要である。従来のチグラーナッタ触媒
で重合したエチレンプロピレンランダムコポリマーは低分子成分が多く含まれているため
、引き取り速度を500m/分以上に上げると、毛羽、糸切れ等が発生し安定した紡糸が
行えない、
また引き取り速度は500〜900m/分であることが必用であり、引き取り速度が5
00m/分未満では、生産性が低下する。また900m/分を超えると毛羽、糸切れが発
生し紡糸安定性が低下する。
さらに本発明では、紡糸口金よりそれぞれ同時に溶融紡糸しだ未延伸糸を、一旦巻き取
ることなく、後加工を行うことにより、生産性が向上する。
なお、延伸倍率が1.5倍未満では、得られる混繊糸の強度が低下し、伸度が増加する
。4倍を超えると、製糸安定性が低下する。延伸温度が80℃未満では、延伸時単繊維切
れ等の問題が発生し、製糸安定性が低下し、130℃を超える場合も製糸安定性が低下す
る。
熱セットは、熱板方式、ローラー方式等任意の方式が用いられ、熱セット温度が70℃
未満では、延伸同時ホットエアー加工時に、高収縮成分糸の熱収縮率が大きくなりループ
が発生し、製糸性が低下する。また、混繊糸が室温でも経時的収縮を生じ、耐候性も低下
し、130℃を超えると製糸安定性が低下する。
また、ホットエアー加工は延伸、熱セット後に行っても、延伸同時ホットエアー加工と
してもよい。延伸同時ホットエアー加工は、延伸と同時にホットエアーを吹き当てる加工
であるが、延伸同時ホットエアー加工により、梳毛調の嵩高捲縮糸とすることができる。
この延伸同時エアー加工においては、ホットエアーにより熱セットも同時に行われる。
本発明によるポリプロピレン系異収縮混繊捲縮糸は、通常のポリプロピレンフィラメン
ト糸と同等の強度及び伸度を有しながら、高い嵩高性を有するものであり、さらに、後工
程での熱処理により高収縮成分のエチレンプロピレンランダムコポリマーを含む延伸フィ
ラメント糸がさらに収縮し、ポリプロピレン延伸フィラメント糸がループとなりより嵩高
が発現する。嵩高の発現は、糸の状態でもできるが、嵩高の発現を、織成または編成し織
物または編物といた後に熱処理を施し、行うこともできる。例えばカーペットを織成した
後に熱処理を施せば、高収縮成分糸が沈み、根元の繊維が高密度となり、繊維が倒れ難く
なりカーペット表面が低密度となるため風合いが良好となる。また、繊維が倒れ難くなる
ことにより、柄入りカーペットとした時に明瞭な柄となる。
嵩高発現の熱処理には、温度120〜140℃の乾熱処理が好ましく適用される。温度
が120℃未満では、収縮率差が小さくなり嵩高性が低くなり、140℃を超えると、織
編物又はカーペット等が硬くなり、風合い的に劣ったものとなる。
また、本発明の混繊捲縮糸にてパイルが形成されたカーペットの、厚さ減少率は20%
以下であることが必用である。厚さ減少率が20%を超えるとカーペットのヘタリが大き
く嵩高性が不十分となる。
なお、本発明に用いる混繊捲縮糸は、単繊維の断面形状が異型断面であるものを含んで
いることが好ましく、中空断面や多芯中空断面及びY字型断面、十字型断面、多葉断面等
が挙げられ、十分な繊維間空隙を形成し、且つ繊維軸方向の曲げ応力が高い断面形状であ
ることが望ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、評価は以下の方法で行った。
(捲縮率)
・試料を束ねカセ状のサンプルを作成する
・試料を80℃で10分間熱処理をする
・熱処理後10分以上放置する
・サンプル糸の一端に測定荷重Aを掛け1分後に糸長(L1)を測定する
測定荷重A=dtex×(1/10)×(2×巻き回数)
・測定荷重Aを除き2分間放置する
・サンプル糸の一端に測定荷重Bを掛け1分後に糸長(L2)を測定する
測定荷重B=dtex×(1/10)×(2×巻き回数)
・計算式:捲縮率(%)=〔(L1−L2)/L1〕×100により算出した数値を捲縮
率とした
(収縮率)
・試料を束ねカセ状のサンプルを作成する
・試料を懸垂台に掛ける
・測定荷重を静かに掛け、糸長[L1]を垂直な状態で測定する
測定荷重=dtex×(2/11)×(2×巻き回数)
・荷重を外し、ステンレス棒に通し130℃で10分間乾熱処理する
・熱処理後、室温で15分間冷却する。
・試料を懸垂台に掛ける
・測定荷重を静かに掛け、糸長[L2]を垂直な状態で測定する
測定荷重=dtex×(2/11)×(2×巻き回数)
・計算式:収縮率(%)=〔(L1−L2)/L1〕×100により算出した数値を収縮
率とした
なお、高収縮成分糸と低収縮成分糸それぞれの収縮率は、各成分を分繊し、各々未延伸
糸として巻き取った後、延伸倍率2.0倍、延伸温度105℃、熱セット温度90℃で熱
セットした延伸糸を試料とした。
(嵩高増加率)
・試料を束ねてカセ状のサンプルを作成する。
・カセ試料を測定台に乗せ測定初荷重A(20g)を乗せる。測定台を図1に示す。
・1分後測定初荷重Aの上に測定正荷重B(200g)を乗せる。
・1分後試料の高さ(H)を読み取る。
・試料台よりはみ出た試料を切り落とし、残った試料の重量(Xg)を測定する。
・嵩高性(cm/g)=4H/Xにより算出した数値を嵩高性として、熱処理(熱処理
条件130℃×10分)前後の嵩高性を測定し、以下の式により増加率を求めた。
増加率(%)=(熱処理後の嵩高性−熱処理前の嵩高性)/熱処理前の嵩高性×100
(厚さ減少率)
試料糸をパイル糸とし、下記の規格でカーペットを作製し、JIS L1022に基づき
測定を行った。
ゲージ:1/10G(横方向のパイル密度)
ステッチ:14(緯方向のパイル密度、打ち込み数/吋)
パイル高さ:3mm
試験器:ロータリー型ダイナミックローディングテスタ
回転衝撃子(ゴム製ロールHs60)
荷重1kg/片腕
試験台回転回数:10000回
厚さ減少率
・厚さ減少率(%)=〔H1−H2〕/H1×100(H1:試験前の厚み。H2:試験
後の厚み。測定結果は表1)
エチレンプロレンランダムコポリマー(日本ポリケム(株)製ウインテックXK118
3(MFR=25g/10分、融点=125℃、エチレン2.5重量%))と、ポリプロ
ピレンポリマー((日本ポリケム(株)製SA03(MFR=31g/10分、融点=1
64℃))を3:7の割合でブレンドしたものを高収縮成分用のポリマーとして、また低
収縮成分用のポリマーとしてポリプロピレンポリマー(日本ポリケム(株)製SA03(
MFR=31g/10分、融点=164℃))を用いた。
溶融押出機にて、高収縮成分用の押出温度を第1ゾーン200℃、第2〜4ゾーン21
5℃、低収縮成分用の押出温度を第1ゾーン200℃、第2〜4ゾーン215℃、紡糸温
度200℃で、高収縮成分糸の孔形状がY形状の紡糸口金(孔数60)を用い、低収縮成
分糸の孔形状が三角形状の紡糸口金(孔数60)を用い、それぞれ供給して吐出させ紡糸
速度600m/分で紡糸した。
一旦巻き取ること無く、引き続いて、得られた未延伸糸を延伸倍率2.0倍、延伸温度
105℃、熱セット温度90℃で熱セットした後、熱風温度135℃で緩和率17.9%
の同時延伸ホットエアー加工を行い、1780デシテックス/120フィラメントの捲縮
糸を得た。
得られた捲縮糸は、高収縮成分と低収縮成分が良好に混繊された状態にあり、またルー
プがなく製糸安定性も良好であった。
得られた混繊捲縮糸の高収縮性分糸の乾熱収縮率は10%、混繊捲縮糸の嵩高増加率は
124%で嵩高性に優れたものであった。
また、得られた混繊捲縮糸にてパイルが形成されたカーペットの厚み減少率は15%で
嵩高性に優れ、ソフトな風合いのものであった。
エチレンプロレンランダムコポリマー(日本ポリケム(株)製ウインテックXK119
5(MFR=7g/10分、融点=135℃、エチレン2.0重量%))とポリプロピレ
ンポリマー(日本ポリケム(株)製SA01(MFR=9g/10分、融点=164℃)
)を5:5の割合でブレンドしたものを高収縮成分用のポリマーとして、また低収縮成分
用のポリマーとしてポリプロピレンポリマー(日本ポリケム(株)製SA01)を用いた
溶融押出機にて、高収縮成分用の押出温度を第1ゾーン245℃、第2〜4ゾーン24
8℃、低収縮成分用の押出温度を第1ゾーン245℃、第2〜4ゾーン248℃、紡糸温
度240℃で、高収縮成分糸の孔形状がY形状の紡糸口金(:孔数60)を用い、低収縮
成分糸の孔形状が三角形状の紡糸口金(:孔数60)を用い、それぞれ供給して吐出させ
紡糸速度600m/分で紡糸した。
一旦巻き取ること無く、引き続いて、得られた未延伸糸を延伸倍率2.4倍、延伸温度
105℃、熱セット温度90℃で熱セットした後、熱風温度130℃で緩和率18.0%
の同時延伸ホットエアー加工を行い、1780デシテックス/120フィラメントの捲縮
糸を得た。
得られた捲縮糸は、高収縮成分と低収縮成分が良好に混繊された状態にあり、またルー
プがなく製糸安定性も良好であった。
得られた混繊捲縮糸の高収縮性分糸の乾熱収縮率は11.9%%、混繊捲縮糸の嵩高増
加率は90%で嵩高性に優れたものであった。
また、得られた混繊捲縮糸にてパイルが形成されたカーペットの厚み減少率は11%で
嵩高性に優れ、ソフトな風合いのものであった。
実施例1において、高収縮成分糸の孔形状がY形状の紡糸口金(:孔数40)に変更し
、低収縮成分糸の孔形状が三角形状の紡糸口金(:孔数80)を用いた以外は、実施例1
と同様にして1780デシテックス/120フィラメントの異収縮混繊捲縮糸を得た。
得られた混繊捲縮糸の高収縮性分糸の乾熱収縮率は10.9%、混繊捲縮糸の嵩高増加
率は134%で嵩高性に優れたものであった。
また、得られた混繊捲縮糸にてパイルが形成されたカーペットの厚み減少率は15%で
嵩高性に優れ、ソフトな風合いのものであった。
繊度を変更した以外は、実施例1と同条件で2440デシテックス/120フィラメン
トの異収縮混繊捲縮糸を得た。
得られた混繊捲縮糸の高収縮性分糸の乾熱収縮率は10.2%、混繊捲縮糸の嵩高増加
率は108%で嵩高性に優れたものであった。
また、得られた混繊捲縮糸にてパイルが形成されたカーペットの厚み減少率は9%で嵩
高性に優れ、ソフトな風合いのものであった。
(比較例1)
ポリプロピレンポリマー(日本ポリケム(株)製SA03(MFR=31g/10分、
融点=164℃))のみを用い、押出温度を第1ゾーン200℃、第2〜4ゾーン215
℃、紡糸温度200℃で、片側の紡糸口金の孔形状がY形状の紡糸口金(孔数60)もう
片方の紡糸口金の孔形状が三角形状の紡糸口金(孔数60)を用い、紡糸速度600m/
分で紡糸した。
引き続いて、得られた未延伸糸を延伸倍率2.0倍、延伸温度105℃、熱セット温度
90℃で熱セットした後、熱風温度165℃で緩和率19.4%の同時延伸ホットエアー
加工を行い、1780デシテックス/120フィラメントの捲縮糸を得た。
得られた混繊捲縮糸の高収縮性分糸の乾熱収縮率は6.3%、混繊捲縮糸の嵩高増加率
は40%で嵩高性に劣るものであった。
また、得られた混繊捲縮糸にてパイルが形成されたカーペットの厚み減少率は22%で
嵩高性が不十分であった。
(比較例2)
エチレンプロレンランダムコポリマー(日本ポリケム(株)製ウインテックXK118
3)100%を高収縮成分用のポリマーとして、また低収縮成分用のポリマーとしてポリ
プロピレンポリマー(日本ポリケム(株)製SA03)を用いて、緩和率を21.4%に
変更した以外は実施例1と同条件で、1815デシテックス/120フィラメントの捲縮
糸を紡糸した。
得られた混繊捲縮糸の高収縮性分糸の乾熱収縮率は32%で、未延伸糸のホットエアー
加工部の工程通過性が悪く、高収縮成分糸と低収縮成分糸が分離し、混繊状態も不良とな
った。
Figure 2005126841
嵩高増加率測定台
符号の説明
A:測定初荷重
B:測定正荷重
C:サンプル
D:測定幅(1cm)
L:測定長(4cm)

Claims (3)

  1. エチレンプロピレンランダムコポリマーを含み130℃における乾熱収縮率が5〜15
    %のマルチフィラメント糸と、ポリプロピレンホモポリマーからなるマルチフィラメント
    糸からなり、130℃、10分の乾熱処理を行った際の嵩高増加率が50〜140%であ
    ることを特徴とするポリプロピレン系混繊捲縮糸。
  2. メタロセン触媒で重合したエチレンプロピレンランダムコポリマーを含むポリマーとポ
    リプロピレンホモポリマーを、異なる紡糸口金よりそれぞれ同時に溶融紡糸し、引き取り
    速度500〜900m/分で引き取り、一旦巻き取ることなく、100〜130℃で1.
    5〜4倍に延伸、70〜130℃で熱セット、及びホットエアー加工を行うポリプロピレ
    ン系混繊捲縮糸の製造方法。
  3. 請求項1記載の混繊捲縮糸にてパイルが形成され、厚さ減少率が20%以下であるカー
    ペット。
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