JP2005125755A - 画像形成方法 - Google Patents

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依子 中山
Iku Fukumuro
郁 福室
Hirokazu Koyama
博和 小山
Hironori Nakane
博紀 中根
Hiroshi Watanabe
洋 渡邉
Hiroaki Yamagishi
弘明 山岸
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Abstract

【課題】 本発明の目的は、小さい転写エネルギーで、耐光性、白地特性及び塗膜接着性に優れた画像を形成することができる画像形成方法を提供することにある。
【解決手段】 支持体上に、熱転写性色素を含むイエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層を有する感熱転写記録材料により、受像シート上に画像を形成する画像形成方法であって、各インク層の印画速度が2.5msec/line以下であり、該熱転写性色素の少なくとも一種の色素が、色素固定化剤との反応性を有し、かつ熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤30molを加えたときの最大吸収波長(λmax1)における吸光度をAm、熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤3molを加えたときの上記最大吸収波長(λmax1)における吸光度をAaとしたとき、Aa/Am×100≧75であることを特徴とする画像形成方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、感熱転写より画像を記録する熱転写記録方法に用いる感熱転写記録材料を用いた画像形成方法に関し、詳しくは、画像保存性、画像耐久性が改良された感熱転写記録材料を用いた画像形成方法に関する。
従来、カラーまたはモノクロの画像形成技術として、加熱により拡散移行する性質を有する熱拡散性色素を含有するインクシートを、受像シートの受像層と対向させて、サーマルヘッドやレーザー等の加熱印字手段を用いて、受像層に上記熱拡散性色素を画像様に転写して画像を形成する技術が知られている。このような感熱転写方式は、デジタルデータで画像形成を可能とし、現像液等の処理液を使わず、しかも銀塩写真に匹敵する高画質を形成できる方法として定評がある。
しかしながら、得られる画像の保存性や耐久性に関しては、銀塩写真に比較して弱いという欠点を有している。具体的には、以下の事項を挙げることができる。
1)長期間の保存において、光や熱、空気中の酸素、水分等により、画像の退色や滲みが生じる(耐光性、耐熱性)
2)アルバムやクリアファイル、プラスチック消しゴム等の色素染着性の高いものや、可塑剤を含んだ材料と接触させた場合、長期間の保存の間に色素がそれらへ逆転写したり、画像が滲んだりする(耐可塑剤性)
3)水、ジュース、酒、コーヒー等を形成した画像上にこぼした場合、それを拭き取る際、同時に色素も拭き取られ変色する(耐水性、耐溶剤性)
4)指で触ったところが皮脂により変色する(耐皮脂性)
5)消しゴムで擦ると画像がとれる(耐擦過性)
6)市販されているラミネート材による加工、特に低温で加工が可能なコールドラミネート材により加工を施した場合、長期間の保存の間にラミネート材に色素が拡散し画像が滲む(ラミネート適性)
等の問題があった。
これは、銀塩写真で用いている色素では、高沸点溶媒や紫外線吸収剤などによりプロテクトされているのに対し、感熱転写記録材料で用いられる色素は、主にバインダー中に分散されている状態であり、直接外部からの影響を受けやすい為と考えられる。
上記の欠点を改善する手段として、熱転写によりインク層中の化合物と受像層中の化合物とを反応させることにより画像を形成する、いわゆる反応型色素を用いた画像形成方法がいくつか提案されている。ここで、インク層側に含有させる化合物を、色素前駆体、受像層中に含有させる化合物を色素定着体と定義した場合、例えば、特開平9−327976、米国特許第4,880,769号、米国特許第5,534,479号等には、色素前駆体として脱プロトン化されたカチオン色素を、色素定着体として該カチオン色素をプロトン化し得る有機ポリマー酸又はオリゴマー酸等を用い、熱転写によりカチオン色素を再プロトン化させることにより画像を形成する方法が提案されている。また、特開平5−221151等には、色素前駆体として反応基を有する特定構造の色素を、色素定着体として活性水素化合物を用い、熱転写によりそれらを反応させることにより画像を形成する方法が提案されている。
更に、色素前駆体としてキレート化可能な熱拡散性色素を、色素定着体として金属イオン含有化合物を含有させ、熱転写によりそれらを反応させて金属キレートを形成させることにより、画像を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
この方式を用いて形成した画像は、高温及び高湿下に画像形成された受像材料を長時間放置しても、色素の褪色及び滲みが起こりにくく、耐光性についても従来の熱拡散色素による画像に比べて優れている。しかしながら、画像の高濃度領域においては色素と色素定着体との反応が完結せずに未反応の色素が残存することにより経時で色相が変化するという問題があった。
これを改善する手段として、受像層中の色素定着体の添加量を増やすと反応性は上がるが、色素定着体自身の着色のために白地が着色してしまうという問題がある。他の方法として、転写後の画像を再加熱する技術が提案されている(例えば、特許文献4参照。)が、サーマルヘッドと画像の間に色素を含有しないインク層を介して再加熱する際に画像上の色素がインク層に逆転写して濃度が低下するという問題がある。
また、受像シートの画像形成面上に、熱転写性の保護層を有する保護層転写シートを重ね合わせ、サーマルヘッドやヒートローラ等の加熱手段を用いて該保護層を転写させることによって、画像形成面上に保護層を設ける方法が開示されている(例えば、特許文献5参照。)。画像上に保護層を設けると、上述のような、画像の耐摩擦性、耐水性、耐溶剤性、耐皮脂性等の物理耐性を向上させることができるが、該保護層を受像層に接着させるためには受像層中の色素定着体を減らさなければならず、色素と色素定着体との反応性は低下する。これを改善するために保護層転写時の転写エネルギーを大きくすると、保護層が熱により変質することで画像表面の面質の荒れや黄変を生じ好ましくない。
特開昭59−78893号公報 特開昭59−109394号公報 特開昭60−2398号公報 特開平11−70746号公報 特開2001−246845号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、反応性の高い色素を使用することにより小さい転写エネルギーで、耐光性(色調安定性)、滲み耐性及び耐擦過性に優れた画像を形成することができる感熱転写記録材料を用いた画像形成方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(請求項1)
支持体上に、熱転写性イエロー色素を含むイエローインク層、熱転写性マゼンタ色素を含むマゼンタインク層及び熱転写性シアン色素を含むシアンインク層を有する感熱転写記録材料により、熱転写性色素受容層を有する受像シート上に画像を形成する画像形成方法であって、該イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層の印画速度が2.5msec/line以下であり、該熱転写性イエロー色素、熱転写性マゼンタ色素及び熱転写性シアン色素から選ばれる少なくとも一種の色素が、色素固定化剤との反応性を有し、かつ下式(1)で規定する関係を満たすことを特徴とする画像形成方法。
式(1)
Aa/Am×100≧75
〔式中、Amは、熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤30molを加えたときの最大吸収波長(λmax1)における吸光度を表し、Aaは熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤3molを加えたときの上記最大吸収波長(λmax1)における吸光度を表す。〕
(請求項2)
前記支持体上に、前記イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層と、該イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層と同一面上に転写性保護層とを有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
(請求項3)
前記式(1)で規定するAa/Am×100が、90以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
(請求項4)
前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項5)
前記熱転写性マゼンタ色素の少なくとも1種及び前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、それぞれ色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項6)
前記熱転写性イエロー色素の少なくとも1種、前記熱転写性マゼンタ色素の少なくとも1種及び前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、それぞれ色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項7)
前記イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層から選ばれる少なくとも1つが、前記色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素を含む2種以上の色素を含有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項8)
前記転写性保護層が、紫外線吸収剤を含有していることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項9)
熱転写性イエロー色素を含むイエローインク層、熱転写性マゼンタ色素を含むマゼンタインク層及び熱転写性シアン色素を含むシアンインク層を有する感熱転写記録材料により、熱転写性色素受容層を有する受像シート上に画像を形成する画像形成方法であって、該熱転写性イエロー色素、熱転写性マゼンタ色素及び熱転写性シアン色素から選ばれる少なくとも一種の色素が、色素固定化剤との反応性を有し、かつ下式(1)で規定する関係を満し、該式(1)で規定するAa/Am×100の値が小さな熱転写性色素を含有するインク層から、順次印画することを特徴とする画像形成方法。
式(1)
Aa/Am×100≧75
〔式中、Amは、熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤30molを加えたときの最大吸収波長(λmax1)における吸光度を表し、Aaは熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤3molを加えたときの上記最大吸収波長(λmax1)における吸光度を表す。〕
(請求項10)
前記支持体上に、前記イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層と、該イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層と同一面上に転写性保護層とを有することを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。
(請求項11)
前記式(1)で規定するAa/Am×100が、90以上であることを特徴とする請求項9または10に記載の画像形成方法。
(請求項12)
前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項13)
前記熱転写性マゼンタ色素の少なくとも1種及び前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、それぞれ色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項14)
前記熱転写性イエロー色素の少なくとも1種、前記熱転写性マゼンタ色素の少なくとも1種及び前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、それぞれ色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項15)
前記イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層から選ばれる少なくとも1つが、前記色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素を含む2種以上の色素を含有していることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項16)
前記転写性保護層が、紫外線吸収剤を含有していることを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載の画像形成方法。
(請求項17)
前記イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層の印画速度が2.5msec/line以下であることを特徴とする請求項9〜16のいずれか1項に記載の画像形成方法。
本発明によれば、反応性の高い色素を使用することにより、小さい転写エネルギーで耐光性(色相安定性)、滲み耐性及び耐擦過性に優れた画像が得られ、更に、転写エネルギーが小さいということから、印画速度が早く、かつ消費電力の低減によりプリンターの小型化・携帯化も可能で、また、色素の反応性に応じた印画順序で画像形成を行うことで、より保存性に優れた画像が得られる感熱転写記録材料及びそれを用いた画像形成方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明においては、支持体上に、熱転写性イエロー色素を含むイエローインク層、熱転写性マゼンタ色素を含むマゼンタインク層及び熱転写性シアン色素を含むシアンインク層を有する感熱転写記録材料により、熱転写性色素受容層を有する受像シート上に画像を形成する画像形成方法であって、該イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層の印画速度が2.5msec/line以下であり、該熱転写性イエロー色素、熱転写性マゼンタ色素及び熱転写性シアン色素から選ばれる少なくとも一種の色素が、色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たすことを特徴とする画像形成方法により、本発明の上記目的効果が達成できることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明の詳細について説明する。
はじめに、熱転写性色素の色素固定化剤との反応性を規定した前記式(1)について説明する。
本発明に係る感熱転写記録材料において、熱転写シートに設けたインク層で用いる熱転写性色素(以下、色素ともいう)が、前記式(1)で規定する様に、熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤30molを加えたときの最大吸収波長(λmax1)における吸光度Amに対する、熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤3molを加えたときの上記最大吸収波長(λmax1)における吸光度Aaの比の百分率(Aa/Am×100)が、75以上であることが特徴であり、好ましくは90以上であり、より好ましくは90〜100である。
本発明で規定する熱転写性色素の各吸光度は、熱転写性色素を適当な溶媒を用いて溶解した後、公知の分光光度計を用いて測定することができる。
その測定方法の一例を以下に示す。
測定対象である熱転写性色素を1mg採取し、これに色素固定化剤、例えば、金属イオン含有化合物を、熱転写性色素の30倍mol添加し、更にアセトンを添加、溶解して100mlに仕上げる。この溶液を、分光光度計、例えば、日立製作所社製の330型自記分光光度計、U−3210型自記分光光度計、U−3410型自記分光光度計、U−4000型自記分光光度計、ミノルタ社製CM−2022分光測色計等を用いて、吸光度スペクトルを作成し、最大吸収波長をλmax1とし、λmax1における吸光度Amを求める。次いで、同様の方法で、色素固定化剤を熱転写性色素の3倍mol添加し、λmax1における吸光度Aaを求め、Aa/Am×100を測定する。
本発明で規定するAa/Am×100が75以上である色素固定化剤との高い反応性を備えた熱転写性色素を用いることにより、小さな転写エネルギーでも、耐光性、白地特性及び塗膜接着性に優れた画像が得られる。
また、本発明に係る熱転写記録材料においては、熱転写性色素が少なくともイエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素の3種であって、該シアン色素が色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であること、あるいは該マゼンタ色素及び該シアン色素が色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であること、あるいは該イエロー色素、該マゼンタ色素及び該シアン色素のすべてが色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることが好ましい。
また、本発明の画像形成方法においては、イエロー色素を含むイエローインク層、マゼンタ色素を含むマゼンタインク層及びシアン色素を含むシアンインク層を用いて画像形成方法においては、式(1)で規定するAa/Am×100の値が小さな熱転写性色素を含有するインク層から、順次印画することが好ましく、この順で印画して得られた画像は、より高い画像保存性(特に、耐光性)を実現することができる。
以下、本発明に係る熱転写性色素について、説明する。
本発明に係るインク層に用いられる熱転写性色素は、従来公知の感熱昇華転写方式の熱転写シートに使用される、アゾ系、アゾメチン系、メチン系、アントラキノン系、キノフタロン系、ナフトキノン系等のあらゆる色素を挙げることができ、本発明で規定する条件を満たすものであれば、特に制限はされない。具体的には、黄色色素として、ホロンブリリアントイエロー6GL、PTY−52、マクロレックスイエロー6G等が挙げられ、赤色色素としてMSレッドG、マクロレックスレッドバイオレットR、セレスレッド7B、サマロンレッドHBSL、SKルビンSEGL等が挙げられ、さらに、青色色素として、カヤセットブルー714、ワクソリンブルーAP−FW、ホロンブリリアントブルーS−R、MSブルー100、ダイトーブルーNo.1等が挙げられる。
また、キレート形成可能な熱転写性色素としては、熱転写が可能で、本発明で規定する条件を満足するものであれば特に制限はなく、公知の各種の化合物を適宜に選定して使用することができ、例えば、特開昭59−78893号公報、同59−109349号公報、特開平4−94974号公報、同4−97894号公報、特許第2856225号明細書に記載されているシアン色素、マゼンタ色素、イエロー色素などを使用することができる。
以下に、本発明で用いることのできる熱転写性色素の一例を説明するが、本発明はこれらの色素のみに限定されるものではない。
例えば、キレートシアン色素の一例としては、下記一般式(1)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005125755
上記一般式(1)において、R11及びR12は各々置換または無置換の脂肪族基を表し、R11及びR12は同じでも異なっていてもよい。脂肪族基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基などを挙げることができ、これらのアルキル基を置換しうる基としては、直鎖あるいは分岐のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−ドデシル基、及び1−ヘキシルノニル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、及びアダマンチル基等)、及びアルケニル基(例えば、2−プロピレン基、オレイル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、オルト−トリル基、オルト−アニシル基、1−ナフチル基、9−アントラニル基等)、複素環基(例えば、2−テトラヒドロフリル基、2−チオフェニル基、4−イミダゾリル基、2−ピリジル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボニル基(例えば、アセチル基、トリフルオロアセチル基、ピバロイル基等のアルキルカルボニル基、ベンゾイル基、ペンタフルオロベンゾイル基、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル基等のアリールカルボニル基等)、オキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、2,4−ジ−t−アミルフェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基、及び2−ピリジルオキシカルボニル基、1−フェニルピラゾリル−5−オキシカルボニル基などの複素環オキシカルボニル基等)、カルバモイル基(例えば、ジメチルカルバモイル基、4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブチルアミノカルボニル基等のアルキルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基、1−ナフチルカルバモイル基等のアリールカルバモイル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、2−エトキシエトキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、2,4−ジ−t−アミルフェノキシ基、4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ基等)、複素環オキシ基(例えば、4−ピリジルオキシ基、2−ヘキサヒドロピラニルオキシ基等)、カルボニルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基等のアルキルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基等のアリールオキシ基等)、ウレタン基(例えば、N,N−ジメチルウレタン基等のアルキルウレタン基、N−フェニルウレタン基、N−(p−シアノフェニル)ウレタン基等のアリールウレタン基等)、スルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、n−ドデカンスルホニルオキシ基等のアルキルスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等のアリールスルホニルオキシ基等)、アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、n−ドデシルアミノ基等のアルキルアミノ基、アニリノ基、p−t−オクチルアニリノ基等のアリールアミノ基等)、スルホニルアミノ基(例えば、メタンスルホニルアミノ基、ヘプタフルオロプロパンスルホニルアミノ基、n−ヘキサデシルスルホニルアミノ基等のアルキルスルホニルアミノ基、p−トルエンスルホニルアミノ基、ペンタフルオロベンゼンスルホニルアミノ等のアリールスルホニルアミノ基等)、スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジメチルスルファモイルアミノ基等のアルキルスルファモイルアミノ基、N−フェニルスルファモイルアミノ基等のアリールスルファモイルアミノ基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ミリストイルアミノ基等のアルキルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等アリールカルボニルアミノ基等)、ウレイド基(例えば、N,N−ジメチルアミノウレイド基等のアルキルウレイド基、N−フェニルウレイド基、N−(p−シアノフェニル)ウレイド基等のアリールウレイド基等)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基等のアルキルスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等のアリールスルホニル基等)、スルファモイル基(例えば、ジメチルスルファモイル基、4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブチルアミノスルホニル基等のアルキルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基等のアリールスルファモイル基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、t−オクチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基等)、複素環チオ基(例えば、1−フェニルテトラゾール−5−チオ基、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−チオ基等)等が挙げられる。
シクロアルキル基、アルケニル基の例としては、上記置換基と同様である。また、アルキニル基の例としては、1−プロピン、2−ブチン、1−ヘキシン等が挙げられる。
11、R12として、非芳香族性の環状構造(例えば、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環等)を形成する基も好ましい。
13は上記置換基の中でもアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシルアミノ基が好ましい。nは0〜4の整数を表し、nが2以上の場合、複数のR13は同じでも異なっていてもよい。
14はアルキル基であり、その例としては、メチル基、エチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−ドデシル基、及び1−ヘキシルノニル基等が挙げられる。R14は好ましくは2級または3級アルキル基であり、好ましい2級または3級のアルキル基の例としてはイソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、3−ヘプチル基などが挙げられる。R14として最も好ましい置換基はイソプロピル基、tert−ブチル基である。R14のアルキル基は、置換されていても良いが、すべて炭素原子と水素原子からなる置換基で置換されており。その他の原子を含む置換基で置換されるものではない。
15はアルキル基であり、その例としては、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、n−ドデシル基、1−ヘキシルノニル基等が挙げられる。R15は好ましくは2級または3級アルキル基であり、好ましい2級または3級のアルキル基の例としてはイソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、3−ヘプチル基などが挙げられる。R15として最も好ましい置換基はイソプロピル基、tert−ブチル基である。R15のアルキル基は、置換されていても良いが、すべて炭素原子と水素原子からなる置換基で置換されており。その他の原子を含む置換基で置換されるものではない。
16はアルキル基を表し、その例としてはn−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、3−ヘプチル基などが挙げられる。R16として特に好ましい置換基は、炭素数3以上の直鎖のアルキル基であり、その例としてはn−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基であり、最も好ましくはn−プロピル基、n−ブチル基である。なお、R16のアルキル基は、置換されていても良いが、すべて炭素原子と水素原子からなる置換基で置換されており、その他の原子を含む置換基で置換されるものではない。
以下に、本発明で用いることのできる上記一般式(1)で表されるキレートシアン色素を含む色素の具体例を示すが、本発明はこれらの化合物のみに限定されるものではない。
Figure 2005125755
Figure 2005125755
また、キレートイエロー色素の一例としては、下記一般式(2)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005125755
上記一般式(2)において、R1及びR2で表される各々の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基(炭素数1〜12のアルキル基で、酸素原子、窒素原子、硫黄原子もしくはカルボニル基で連結する置換基が置換するか、またはアリール基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基もしくはハロゲン原子が置換していてもよい。例えば、メチル、イソプロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシメチル、2−メタンスルホニルエチル、2−メタンスルホンアミドエチル、シクロヘキシル等の各基)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、3−ニトロフェニル、3−アシルアミノフェニル、2−メトキシフェニル等の各基)、シアノ基、アルコキシル基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アニリノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、複素環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミド基、複素環チオ基、ホスホニル基、アシル基等が挙げられる。
3で表されるアルキル基及びアリール基としては、R1及びR2で表されるアルキル基、アリール基と同じものを挙げることができる。
1で表される2個の炭素原子と共に構成される5〜6員の芳香族環としては、具体的には、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピラジン、ピリダジン、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾールなどの環を挙げることができ、これらの環は更に他の芳香族環と縮合環を形成してもよい。これらの環上には置換基を有していてもよく、該置換基としてはR1及びR2で表される置換基と同じものを挙げることができる。
以下に、本発明で用いることのできる上記一般式(2)で表されるキレートイエロー色素を含む色素の具体例を示すが、本発明はこれらの化合物のみに限定されるものではない。
Figure 2005125755
また、キレートマゼンタ色素の一例としては、下記一般式(3)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005125755
上記一般式(3)において、Xは少なくとも2座のキレート形成可能な基または原子の集まりを表し、Yは5員もしくは6員の芳香族炭化水素環または複素環を形成する原子の集まりを表し、R1、R2は各々水素原子、ハロゲン原子または1価の置換基を表す。nは0、1、2を表す。
Xとして特に好ましくは、下記一般式(4)で表される基である。
Figure 2005125755
上記一般式(4)において、Z2は少くとも一つのキレート化可能な窒素原子を含む基で置換された芳香族性含窒素複素環を形成するに必要な原子群を表す。該環の具体例としてはピリジン、ピリミジン、チアゾール、イミダゾール等の各環が挙げられる。これらの環は、更に他の炭素環(ベンゼン環等)や複素環(ピリジン環等)と縮合環を形成しても良い。
上記一般式(3)において、Yは5員もしくは6員の芳香族炭化水素環または複素環を形成する原子の集まりを表し、該環上には更に置換基を有していても良く、縮合環を有していても良い。該環の具体例としては、3H−ピロール環、オキサゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、3H−ピロリジン環、オキサゾリジン環、イミダゾリジン環、チアゾリジン環、3H−インドール環、ベンズオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、キノリン環、ピリジン環等が挙げられる。これらの環は更に他の炭素環(例えば、ベンゼン環)や複素環(例えば、ピリジン環)と縮合環を形成してもよい。環上の置換基としてはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、アシルアミノ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子等であり、それらの基は更に置換されていても良い。
1、R2は各々水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子)または1価の置換基を表すが、1価の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、ヘテロ環基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アシル基、アシルアミノ基等が挙げられる。
Xは少なくとも2座のキレート形成可能な基または原子の集まりを表し、一般式(3)として色素を形成できるものなら何でもよく、例えば、5−ピラゾロン、イミダゾール、ピラゾロピロール、ピラゾロピラゾール、ピラゾロイミダゾール、ピラゾロトリアゾール、ピラゾロテトラゾール、バルビツール酸、チオバルビツール酸、ローダニン、ヒダントイン、チオヒダントイン、オキサゾロン、イソオキサゾロン、インダンジオン、ピラゾリジンジオン、オキサゾリジンジオン、ヒドロキシピリドン、またはピラゾロピリドンが好ましい。
以下に、本発明で用いることのできる上記一般式(3)で表されるキレートマゼンタ色素を含む色素の具体例を示すが、本発明はこれらの化合物のみに限定されるものではない。
Figure 2005125755
上記に例示した各色素について、色素固定化剤との反応性の有無及び前述の方法に従って測定したAa/Am×100の値を、表1に示す。
Figure 2005125755
次いで、本発明に係る熱転写記録材料、画像形成方法の詳細について説明する。
本発明の画像記録方法においては、支持体上に熱転写性色素受容層を有する感熱転写記録用受像シート(以下、受像シートともいう)と、支持体上に金属イオン含有化合物とキレート錯体を形成することができる熱転写性色素を含有するインク層を有する本発明に係る熱転写記録材料(以下、熱転写シート、あるいはインクシートともいう)とを重ね合わせ、記録信号に応じて加熱することにより、画像を熱転写性色素受容層に形成した後、この形成画像上に、熱転写シート上設けた転写性保護層を熱転写して画像上に保護層を形成する。
はじめに、本発明に係る熱転写記録材料について説明する。
《熱転写記録材料》
本発明に係る熱転写記録材料(以下、熱転写シート、あるいはインクシートともいう)は、熱転写性色素を含むインク層を有している。
本発明に係る熱転写シートにおいては、支持体上の同一平面上に本発明に係る各色インク層を面順次にそれぞれ配置されている。また、転写性保護層は、各色インク層を設けた同一支持体上に設けても、あるいはインク層を設けた支持体とは異なる支持体上に設けても良いが、本発明では、印画効率等の観点から、各色インク層を設けた同一支持体上に面順次に転写性保護層を設けることが好ましい。
図1は、インク層と転写性保護層とを面順次に設けた本発明に係る熱転写記録材料の一例を示す斜視図である。
図1において、熱転写シート11には、支持体12の同一平面上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)各色素に対応したインク層13Y、13M、13Cが形成されており、このインク層とは別の領域には、剥離可能な転写性保護層(図1では、3層構成で例示)を含む転写性画像保護層ユニット14が面順次に設けられている。また、支持体12の他の面にはバック層(耐熱滑性層)15を備えている。
図1においては、各々のインク層、あるいは転写性画像保護層ユニットの間に僅かな隙間を持っているが、熱転写記録装置の制御方法に併せて適宜隙間を調整しても良い。また、各インク層の頭出しの精度を高めるため、検知マークを熱転写シートに設けることが好ましく、設け方については、特に限定されることはない。支持体の同一平面上にインク層と転写性画像保護層ユニット、あるいは後加熱処理を行う領域を設けたものを示したが、もちろん、別個の支持体上にそれぞれの層を設けても良いことは言うまでもない。なお、各インク層に反応型の色素を用いた場合、インク層に含有されている色素自身は反応前の化合物であり厳密にいえばY、M、C色素とは言えないが、Y、M、C画像を最終的に形成する為の層という意味で、便宜上同様に表現する。
〔支持体〕
本発明に係る熱転写シートに使用される支持体としては、従来より熱転写シートの支持体として公知の材料を用いることができる。好ましい支持体の具体例は、グラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙などの薄紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレンの誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマー等のプラスチックの延伸あるいは未延伸フィルムや、これらの材料を積層したものが挙げられる。この支持体の厚さは、強度及び耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1〜100μm程度のものが好ましく用いられる。
また、支持体の表面に形成するインク層との密着が乏しい場合には、その表面にプライマー処理や、コロナ処理を施すことが好ましい。
〔インク層〕
本発明に係る熱転写シートを構成するインク層は、少なくとも前記説明した熱転写性色素とバインダー樹脂を含有する熱昇華性色剤層である。
〈バインダー樹脂〉
インク層に使用するバインダー樹脂としては、従来公知の感熱昇華転写方式の熱転写シートに使用されるバインダー樹脂を使用することができ、例えば、セルロース付加化合物、セルロースエステル、セルロースエーテル等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、スチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸系エステル、ポリ(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸共重合体等のビニル系樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂の中でも、保存性の優れたポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタールあるいはセルロース系樹脂が好ましい。
インク層のバインダー樹脂として、更に、特公平5−78437号に記載のイソシアナート類と、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリエステルポリオール及びアクリルポリオールから選択される活性水素を有する化合物との反応生成物、イソシアナート類が、ジイソシアナート又はトリイソシアナートである上記反応生成物、及び活性水素を有する化合物100質量部に対して、10〜200質量部の量である上記反応生成物;天然及び/又は半合成水溶性高分子の分子内水酸基をエステル化及び/又はウレタン化した有機溶媒可溶性高分子、天然及び/又は半合成水溶性高分子;特開平3−264393号に記載のアセチル化度が2.4以上かつ総置換度が2.7以上の酢酸セルロース;ポリビニルアルコール(Tg=85℃)、ポリ酢酸ビニル(Tg=32℃)、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(Tg=77℃)等のビニル樹脂、ポリビニルブチラール(Tg=84℃)、ポリビニルアセトアセタール(Tg=110℃)等のポリビニルアセタール系樹脂、ポリアクリルアミド(Tg=165℃)等のビニル系樹脂、脂肪族ポリエステル(Tg=130℃)等のポリエステル樹脂等;特開平7−52564号に記載のイソシアナート類と、含有するビニルアルコール部分の質量が15〜40%であるポリビニルブチラールとの反応生成物、上記イソシアナート類がジイソシアナート又はトリイソシアナートである上記反応生成物;特開平7−32742号に記載の一般式(I)のフェニルイソシア変性ポリビニルアセタール樹脂;特開平6−155935号に記載のイソシアナート反応性セルロース又はイソシアナート反応性アセタール樹脂の1種と、イソシアナート反応性アセタール樹脂、イソシアナート反応性ビニル樹脂、イソシアナート反応性アクリル樹脂、イソシアナート反応性フェノキシ樹脂及びイソシアナート反応性スチロール樹脂から選ばれる1種の樹脂及びポリイソシアナート化合物を含有する組成物の硬化物;ポリビニルブチラール樹脂(好ましくは分子量が6万以上、ガラス転移温度が60℃以上、より好ましくは70℃以上110℃以下、ビニルアルコール部分の質量%がポリビニルブチラール樹脂中10〜40%、好ましくは15〜30%のもの);アクリル変性セルロース系樹脂、セルロース系樹脂としては、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酪酢酸セルロース等のセルロース系樹脂(好ましくはエチルセルロース)等を用いることができる。
前記各種のバインダー樹脂は、その1種を単独で使用することもできるし、又その2種以上を併用することもできる。
また、本発明に係るインク層には、上記説明した色素とバインダー樹脂の他に、必要に応じて公知の種々の添加剤を含有することができる。インク層は、例えば、適当な溶剤中に上記の色素、バインダー樹脂、その他の添加剤を溶解または分散させて調製したインク塗布液を、グラビアコート法等の公知の手段により支持体上に塗布した後、乾燥させることにより形成することができる。本発明に係るインク層の厚みは、0.1〜3.0μm程度、好ましくは0.3〜1.5μm程度とすることができる。
〔転写性保護層〕
本発明に係る熱転写シートにおいては、転写性保護層を、上記インク層と同一面上に備えていることが好ましい。該転写性保護層は、受像シート上に熱転写して形成された画像の表面を覆う保護層となる透明な樹脂層からなる。
保護層を形成する樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、これらの各樹脂のエポキシ変性樹脂、これらの樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂等を例示することができる。好ましい樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ変性樹脂、電離放射線硬化性樹脂が挙げられる。ポリエステル樹脂としては、ジオール成分および酸成分が一種類以上の脂環族化合物を有する脂環族ポリエステル樹脂が好ましい。ポリカーボネート樹脂としては、芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましく、特開平11−151867号に記載された芳香族ポリカーボネート樹脂が特に好ましい。
本発明に使用されるエポキシ変性樹脂としては、エポキシ変性ウレタン、エポキシ変性ポリエチレン、エポキシ変性ポリエチレンテレフタレート、エポキシ変性ポリフェニルサルファイト、エポキシ変性セルロース、エポキシ変性ポリプロピレン、エポキシ変性ポリ塩化ビニル、エポキシ変性ポリカーボネート、エポキシ変性アクリル、エポキシ変性ポリスチレン、エポキシ変性ポリメチルメタクリレート、エポキシ変性シリコーン、エポキシ変性ポリスチレンとエポキシ変性ポリメチルメタクリレートの共重合体、エポキシ変性アクリルとエポキシ変性ポリスチレンの共重合体、エポキシ変性アクリルとエポキシ変性シリコーンの共重合体が挙げられ、好ましくはエポキシ変性アクリル、エポキシ変性ポリスチレン、エポキシ変性ポリメチルメタクリレート、エポキシ変性シリコーンであり、更に好ましくはエポキシ変性ポリスチレンとエポキシ変性ポリメチルメタクリレートの共重合体、エポキシ変性アクリルとエポキシ変性ポリスチレンの共重合体、エポキシ変性アクリルとエポキシ変性シリコーンの共重合体である。
〈電離放射線硬化性樹脂〉
転写性保護層として電離放射線硬化性樹脂を用いることができる。転写性保護層に含有することにより、耐可塑剤性や耐擦過性が特に優れている。電離放射線硬化性樹脂としては公知のものを使用することができ、例えば、ラジカル重合性のポリマーまたはオリゴマーを電離放射線照射により架橋、硬化させ、必要に応じて光重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架橋させたものを使用することができる。
〈紫外線遮断性樹脂〉
紫外線遮断性樹脂を含有する保護層は、印画物に耐光性を付与することを主目的とする。紫外線遮断性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可塑性樹脂または上記の電離放射線硬化性樹脂に反応、結合させて得た樹脂を使用することができる。より具体的には、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系のような従来公知の非反応性の有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基等)、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入したものを例示することができる。
上記のごとき単層構造の転写性保護層または多層構造の転写性保護層中に設けられた主保護層は、保護層形成用樹脂の種類にもよるが、通常は0.5〜10μm程度の厚さに形成する。
本発明に係る転写性保護層は、支持体上に非転写性の離型層を介して設けることが好ましい。
非転写性離型層は、支持体と非転写性離型層との間の接着力を、非転写性離型層と転写性保護層との間に接着力よりも常に充分高くし、且つ、熱を印加する前の非転写性離型層と転写性保護層との間の接着力が、熱印加後のそれに対し高くなるようにする目的で、(1)樹脂バインダーと共に、平均粒子径が40nm以下の無機微粒子を30〜80質量%含有しているか、(2)アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体、その誘導体、或いはそれらの混合物を合計20質量%以上の割合で含有しているか、或いは(3)アイオノマーを20質量%以上の割合で含有している、ことが好ましい。非転写性離型層には、必要に応じて他の添加物が含有されていてもよい。
無機微粒子としては、例えば、無水シリカ、コロイダルシリカ等のシリカ微粒子や、酸化錫、酸化亜鉛、アンチモン酸亜鉛等の金属酸化物を使用することが出来る。無機微粒子の粒子径は、40nm以下とすることが好ましい。40nmを越えると、離型層表面の凹凸に起因して転写性保護層の表面の凹凸も大きくなり、その結果保護層の透明性が低下してしまい好ましくない。
無機微粒子と混合する樹脂バインダーは特に制限されず、混合可能なあらゆる樹脂を用いることが出来る。例えば、各種ケン化度のポリビニルアルコール樹脂(PVA);ポリビニルアセタール樹脂;ポリビニルブチラール樹脂;アクリル系樹脂;ポリアミド系樹脂;酢酸セルロース、アルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルピロリドン樹脂等が挙げられる。
無機微粒子と樹脂バインダーを主体とする他の配合成分との配合比(無機微粒子/他の配合成分)は、質量比で30/70以上、80/20以下の範囲とすることが好ましい。配合比が30/70未満になると、無機微粒子の効果が不十分となり、一方80/20を越えると離型層が完全な膜とならず、支持体と保護層が直接触れる部分が生じてしまう。
アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体またはその誘導体としては、例えば、アルキルビニルエーテル部分のアルキル基がメチル基或いはエチル基であるもの、無水マレイン酸部分が部分的にまたは完全にアルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等)とのハーフエステルとなったものを用いることができる。
離型層は、アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体、その誘導体、或いはそれらの混合物だけで形成しても良いが、離型層と保護層の間の剥離力を調整する目的で、他の樹脂または微粒子をさらに加えても良い。その場合、離型層には、アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体、その誘導体、或いはそれらの混合物が20質量%以上含有されているのが望ましい。含有量が20質量%未満になると、アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体またはその誘導体の効果が十分に得られなくなる。
アルキルビニルエーテル・無水マレイン酸共重合体またはその誘導体に配合される樹脂または微粒子としては、混合可能で、被膜形成時に高い膜透明性が得られるもので有れば特に限定されず、あらゆる材料を用いることが出来る。例えば、前述の無機微粒子及び無機微粒子と混合可能な樹脂バインダーは好ましく用いられる。
アイオノマーとしては、例えば、サーリンA(デュポン社製)や、ケミパールSシリーズ(三井石油化学社製)等を使用することができる。また、アイオノマーには、例えば、前述の無機微粒子、無機微粒子と混合可能な樹脂バインダー、或いはその他の樹脂や微粒子をさらに加えることが出来る。
非転写性離型層を形成するには、上記(1)〜(3)のいずれかの成分を所定の配合割合で含有する塗布液を調製し、かかる塗布液を、グラビアコート法、グラビアリバースコート法のような公知の技術で支持体上に塗布し、塗布層を乾燥させる。非転写性離型層の厚みは、通常、乾燥後の厚みで0.1〜2μm程度とする。
非転写性離型層を介して、あるいは介さずに支持体上に積層される転写性保護層は、多層構造をとっていてもよいし、単層構造をとっていてもよい。多層構造をとる場合には、画像に各種の耐久性を付与するための主体となる主保護層の他、転写性保護層と印画物の受像面との接着性を高めるために、転写性保護層の最表面に配置される接着層や、補助的な保護層や、保護層本来の機能以外の機能を付加するための層(例えば偽造防止層、ホログラム層等)が設けられてもよい。主保護層とその他の層の順序は任意であるが、通常は、転写後に主保護層が受像面の最表面となるように、接着層と主保護層との間に他の層を配置する。
転写性保護層の最表面には接着層が形成されていても良い。接着層は、例えばアクリル樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂のような加熱時接着性の良好な樹脂で形成することができる。また、上記樹脂に加え、上述した電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂などを必要に応じて混合してもよい。接着層の厚さは、通常0.1〜5μmとする。
非転写性離型層上あるいは支持体上に転写性保護層を形成するには、例えば、保護層形成用樹脂を含有する保護層用塗布液、熱接着性樹脂を含有する接着層用塗布液、その他必要に応じて付加される層を形成するための塗布液をあらかじめ調製し、それらを所定の順序で非転写性離型層上あるいは支持体上に塗布し、乾燥させる。各塗布液は従来公知の方法で塗布すればよい。また、各層の間には適切なプライマー層を設けても良い。
〈UV吸収剤〉
転写性保護層の少なくとも1層に、紫外線吸収剤が含有されていることが好ましい。
透明樹脂層に含有させた場合、保護層転写後は透明樹脂層が印画物の最表面に存在するため、長期間の間に環境などの影響を受け経時的にその効果が低下することから、特に好ましくは、感熱接着剤層に含有させる。
紫外線吸収剤としては、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤があげられ、例えば具体的にはTinuvin P、Tinuvin 234、Tinuvin 320、Tinuvin 326、Tinuvin 327、Tinuvin 328、Tinuvin 312、Tinuvin 315(以上、チバガイギー社製)、Sumisorb−110、Sumisorb−130、Sumisorb−140、Sumisorb−200、Sumisorb−250、Sumisorb−300、Sumisorb−320、Sumisorb−340、Sumisorb−350、Sumisorb−400(以上、住友化学工業(株)製)、Mark LA−32、Mark LA−36、Mark 1413(以上、アデカアーガス化学(株)製)等の商品名で市場から入手でき、いずれも本発明で使用することが出来る。
また、反応性紫外線吸収剤とアクリル系モノマーとがランダム共重合したTg60℃以上、好ましくは80℃以上のランダム共重合体を用いることも出来る。
上記の反応性紫外線吸収剤は、従来公知のサリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系等の非反応性紫外線吸収剤に、例えば、ビニル基やアクリロイル基、メタアクリロイル基等の付加重合性二重結合、或いは、アルコール系水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基等を導入したものを使用することができる。具体的には、UVA635L、UVA633L(以上、BASFジャパン(株)製)、PUVA−30M(大塚化学(株)製)等の商品名で市場から入手でき、何れも本発明で使用することが出来る。
以上のような反応性紫外線吸収剤とアクリル系モノマーとのランダム共重合体における反応性紫外線吸収剤の量は10〜90質量%、好ましくは30〜70質量%の範囲である。また、このようなランダム共重合体の分子量は5000〜250000程度、好ましくは9000〜30000程度とすることが出来る。上述した紫外線吸収剤、及び、反応性紫外線吸収剤とアクリル系モノマーとのランダム共重合体は、各々単独で含有させても良いし、両方を含有させても良い。反応性紫外線吸収剤とアクリル系モノマーとのランダム共重合体の添加量は、含有させる層に対し5〜50質量%の範囲で含有させることが好ましい。
もちろん紫外線吸収剤以外にも他の耐光化剤を含有させても良い。ここで耐光化剤とは、光エネルギー、熱エネルギー、酸化作用など、色素を変質あるいは分解する作用を吸収または遮断して色素の変質や分解を防止する薬剤であり、具体的には上述した紫外線防止剤の他、従来合成樹脂の添加剤などとして知られている酸化防止剤、光安定剤があげられる。その場合も、転写性保護層の少なくとも1層、即ち前記剥離層、透明樹脂層、感熱接着層のうち少なくとも1層に含有させてよいが、特に好ましくは、感熱接着剤層に含有させる。
酸化防止剤としてはフェノール系、モノフェノール系、ビスフェノール系、アミン系等の一次酸化防止剤、或いは硫黄系、リン系等の二次酸化防止剤があげられる。また、光安定剤としてはヒンダードアミン系等が挙げられる。
上記の紫外線吸収剤を含む、耐光化剤の使用量は特に限定されないが、好ましくは含有させる層を形成する樹脂100質量部当たり0.05〜10質量部、好ましくは3〜10質量部の割合で使用する。使用量が少なすぎると耐光化剤としての効果が得にくく、一方多すぎては不経済である。
また、上記の耐光化剤の他にも、例えば、蛍光増白剤、充填剤等の各種の添加剤も同時に接着剤層に適当な量で添加することができる。
保護層転写シートの透明樹脂層は、支持体上に単独で設けても良いし、熱転写シートのインク層と面順次に設けても良い。
〔耐熱滑性層〕
本発明に係る熱転写シートにおいて、インク層とは支持体を挟んで反対側の面にバックコート層として耐熱滑性層を設けることが好ましい。
耐熱滑性層は、サーマルヘッド等の加熱デバイスと支持体との熱融着を防止し、走行を滑らかに行うとともに、サーマルヘッドの付着物を除去する目的で設けられる。
この耐熱滑性層に用いる樹脂としては、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリルースチレン共重合体等のアクリル系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変性またはフッ素変性ウレタン等の天然または合成樹脂の単体または混合物が用いられる。耐熱滑性層の耐熱性をより高めるために、上記の樹脂のうち、水酸基系の反応性基を有している樹脂を使用し、架橋剤としてポリイソシアネート等を併用して、架橋樹脂層とすることが好ましい。
更に、サーマルヘッドとの摺動性を付与するために、耐熱滑性層に固形あるいは液状の離型剤または滑剤を加えて耐熱滑性をもたせてもよい。離型剤または滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪族アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、金属石鹸、有機カルボン酸及びその誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物の微粒子等を用いることができる。耐熱滑性層に含有される滑剤の量は5〜50質量%、好ましくは10〜30質量%程度である。このような耐熱滑性層の厚みは0.1〜10μm程度、好ましくは0.3〜5μm程度とすることができる。
保護転写層ユニットが保護転写層と接着層との積層体である場合、接着層は、保護転写層の被転写体への転写を容易にする作用をなすものである。この接着層を形成する接着剤としては、アクリル、スチレンアクリル、塩化ビニル、スチレン−塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の熱溶融性接着剤を使用することができる。接着層の形成はグラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート等の公知の手段により行うことができ、接着層の厚みは0.1〜5μm程度が好ましい。
《熱転写受像シート》
次いで、本発明に係る支持体上に少なくとも熱転写性色素受容層を有する熱転写受像シートについて説明する。
(支持体)
熱転写受像シートで用いる支持体は、熱転写性色素受像層を保持するという役割を有するとともに、熱転写時には熱が加えられるため、過熱された状態でも取り扱い上支障のない程度の機械的強度を有することが好ましい。
このような支持体の材料としては特に限定されず、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、あるいはポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネイト、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等のフィルムが挙げられ、また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルムあるいは発泡させた発泡シートも使用でき、特に限定されない。
また、上記支持体の任意の組み合わせによる積層体も使用できる。代表的な積層体の例として、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロース合成紙とプラスチックフィルムとの合成紙が挙げられる。これらの支持体の厚みは任意でよく、通常10〜300μm程度である。
より高い印字感度を有すると共に、濃度ムラや白抜けのない高画質を得るためには、微細空隙を有する層を存在させることが好ましい。微細空隙を有する層としては、内部に微細空隙を有するプラスチックフィルムや合成紙を用いることが出来る。また、各種支持体の上に、各種の塗工方式で微細空隙を有する層を形成できる。微細空隙を有するプラスチックフィルムまたは合成紙としては、ポリオレフィン、特にポリプロピレンを主体として、それに無機顔料及び/またはポリプロピレンと非相溶なポリマーをブレンドし、これらをボイド(空隙)形成開始剤として用い、これらの混合物を延伸、成膜したプラスチックフィルムまたは合成紙が好ましい。これらがポリエステル等を主体としたものの場合には、その粘弾性的あるいは熱的性質から、クッション性、及び断熱性が、ポリプロピレンを主体としたものに比較して劣るため、印字感度に劣り、濃度ムラなども生じやすい。
これらの点を考慮すると、プラスチックフィルム及び合成紙の20℃における弾性率は5×108Pa〜1×1010Paが好ましい。また、これらのプラスチックフィルムや合成紙は、通常2軸延伸により成膜されたものであるが故に、これらは加熱により収縮する。これらを110℃下で60秒放置した場合の収縮率は0.5〜2.5%である。上述のプラスチックフィルムや合成紙は、それ自体が、微細空隙を含む層の単層で合っても良いし、複数の層構成であっても良い。複数の層構成の場合には、その構成する全ての層に微細空隙を含有しても良いし、微細空隙が存在しない層が含有しても良い。このプラスチックフィルムや合成紙には、必要に応じて隠蔽剤として、白色顔料を混入させてもよい。また、白色性を増すために、蛍光増白剤等の添加剤を含有させても良い。微細空隙を有する層は、30〜80μmの厚みが好ましい。
微細空隙を有する層としては、基材の上にコーティング法によって微細空隙を有する層を形成することも可能である。使用するプラスチック樹脂としては、ポリエステル、ウレタン樹脂、ポリカーボネイト、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の公知の樹脂を単独或いは複数をブレンドして使用することができる。
また、必要に応じて、支持体の受像層を設ける側とは反対側の面に、カール防止の目的として、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネイト等の樹脂や合成紙の層を設けることが出来る。貼り合わせ方法としては、例えば、ドライラミネーション、ノンソルベント(ホットメルト)ラミネーション、ECラミネーション法等の公知の積層方法が使用できるが、好ましい方法はドライラミネーション及びノンソルベントラミネーション法である。ノンソルベントラミネーション法に好適な接着剤としては、例えば、武田薬品工業(株)製のタケネート720L等が挙げられ、ドライラミネーションに好適な接着剤としては、例えば、武田薬品工業(株)製のタケラックA969/タケネートA−5(3/1)、昭和高分子(株)製の、ポリゾール PSA SE−1400、ビニロール PSA AV−6200シリーズ等が挙げられる。これらの接着剤の使用量としては、固形分で約1〜8g/m2、好ましくは2〜6g/m2の範囲である。
上述したような、プラスチックフィルムと合成紙、或いはそれら同士、或いは各種紙とプラスチックフィルムや合成紙、等を積層する場合、接着層により貼り合わせることができる。
上記支持体と熱転写性色素受容層との接着強度を大きくする等の目的で、支持体の表面に各種プライマー処理やコロナ放電処理を施すのが好ましい。
(バインダー樹脂)
本発明に係る熱転写受像シートにおいて、バインダー樹脂としては公知のものを用いることができ、その中でも色素が染着しやすいものを用いることが好ましい。具体的には、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステルなどのビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノキシ樹脂、エチレンやプロピレンなどのオレフィンと他のビニル系モノマーとの共重合体、ポリウレタン、ポリカーボネイト、アクリル樹脂、アイオノマー、セルロース誘導体等の単体、または混合物を用いることができ、これらの中でもポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂及びセルロース誘導体が好ましい。
(離型剤)
本発明に係る熱転写性色素受容層には、熱転写性色素受容層との熱融着を防止する目的で、離型剤を添加することが好ましい。離型剤としては、燐酸エステル系可塑剤、フッ素系化合物、シリコーンオイル(反応硬化型シリコーンを含む)等を使用することができるが、この中でもシリコーンオイルが好ましい。シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンをはじめ各種の変性シリコーンを用いることができる。具体的には、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン等を用い、これらをブレンドしたり、各種の反応を用いて重合させて用いることもできる。離型剤は1種でも、あるいは2種以上のものを併せて用いても良い。また、離型剤の添加量は、色素受像層形成用のバインダー樹脂100質量部に対し、0.5〜30質量部が好ましい。この添加量の範囲を満たさない場合は、熱転写シートと熱転写受像シートの色素受像層との融着もしくは印画感度低下などの問題が生じる場合がある。なお、これらの離型剤は、色素受像層に添加せず、熱転写性色素受容層上に別途離型層として設けても良い。
(金属イオン化合物)
本発明に係る熱転写性色素受容層においては、色素固定化剤として金属イオン含有化合(以下、メタルソースともいう)を含有させることが好ましい。
メタルソースとしては、金属イオンの無機または有機の塩及び金属錯体が挙げられ、中でも有機酸の塩及び錯体が好ましい。金属としては、周期律表の第I〜第VIII族に属する1価及び多価の金属が挙げられるが、中でもAl、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Mo、Ni、Sn、Ti及びZnが好ましく、特にNi、Cu、Cr、Co及びZnが好ましい。メタルソースの具体例としては、Ni2+、Cu2+、Cr2+、Co2+及びZn2+と酢酸やステアリン酸等の脂肪族の塩、或いは安息香酸、サルチル酸等の芳香族カルボン酸の塩等が挙げられる。
本発明においては、メタルソースとしは下記一般式(I)で表される錯体が、バインダー樹脂中に安定に添加でき、かつ実質的に無色である為に特に好ましい。
一般式(I)
〔M(Q1X(Q2Y(Q3ZP+(L-P
上記一般式(1)において、Mは金属イオン、好ましくはNi2+、Cu2+、Cr2+、Co2+またはZn2+を表す。Q1、Q2及びQ3は各々Mで表される金属イオンと配位結合可能な配位化合物を表し、互いに同じであっても異なっていてもよい。これらの配位化合物としては、例えば、キレート科学(5)(南江堂)に記載されている配位化合物から選択することができる。L-は有機アニオン基を表し、具体的にはテトラフェニルホウ素アニオンやアルキルベンゼンスルホン酸アニオン等を挙げることができる。Xは1、2または3を表し、Yは1、2または0を表し、Zは1または0を表す。Pは1または2を表す。この種のメタルソースの具体例としては、米国特許第4,987,049号明細書に例示された化合物、あるいは特開平9−39423号公報に例示された化合物No.1〜99などを挙げることができる。特に好ましくは、特開平10−241410号公報に記載された下記一般式(II)で表される化合物が好ましい。
一般式(II)
2+(X1 -2
上記一般式(II)において、M2+は2価の遷移金属イオンを表すが、これらの中でも金属イオン供給化合物自身の色及びキレート化した色素の色調から、ニッケル及び亜鉛が好ましい。X1 -は2価の金属イオンと錯体を形成することができる配位化合物を表す。また、これらの化合物は中心金属に応じて中性の配位子を有してもよく、代表的な配位子としてはH2OあるいはNH3が挙げられる。
(中間層)
また、熱転写受像シートは、支持体と拡散性色素受容層との間に中間層を設けても良い。本発明でいう中間層は、支持体と拡散性色素受容層との間に存在する全ての層を指し、多層構成であってもよい。中間層の機能としては、耐溶剤性能、バリア性能、接着性能、白色付与能、隠蔽性能、帯電防止機能等が挙げられるが、これらに限定されることなく、従来公知の中間層全てが適用できる。
中間層に耐溶剤性能、バリア性能を付与させるためには、水溶性樹脂を用いることが好ましい。水溶性樹脂としては、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系樹脂、でんぷん等の多糖類系樹脂、カゼイン等の蛋白質、ゼラチン、寒天、また、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体(例えば、ジャパンエポキシレジン(株)製ベオパ)、酢酸ビニル(メタ)アクリル共重合体、(メタ)アクリル樹脂、スチレン(メタ)アクリル共重合体、スチレン樹脂等のビニル系樹脂、また、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等のポリアミド系樹脂、ポリエステル、ポリウレタン等が挙げられる。ここで言う水溶性樹脂とは、水を主体とする溶媒に、完全溶解(粒径0.01μm以下)、またはコロイダルディスパージョン(0.01〜0.1μm)、またはエマルジョン(0.1〜1μm)、またはスラリー(1μm以上)の状態になる樹脂のことである。これらの水溶性樹脂のなかで、特に好ましいのは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン等の汎用溶剤により、溶解はもとより、膨潤さえしない樹脂である。この意味で、水を主体とする溶媒に完全に溶解する樹脂が最も好ましい。特に、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂が挙げられる。
中間層に接着性能をもたせるためには、支持体の種類やその表面処理により異なるが、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が一般的である。また、活性水素を有する熱可塑性樹脂とイソシアネート化合物のような硬化剤を併用すると良好な接着性が得られる。中間層に白色付与能をもたせるためには、蛍光増白剤を用いることができる。使用する蛍光増白剤は、従来公知のいずれの化合物でも使用でき、スチルベン系、ジスチルベン系、ベンゾオキサゾール系、スチリル−オキサゾール系、ピレン−オキサゾール系、クマリン系、アミノクマリン系、イミダゾール系、ベンゾイミダゾール系、ピラゾリン系、ジスチリル−ビフェニル系の蛍光増白剤等が挙げられる。白色度は、これら蛍光増白剤の種類と添加量で調整することができる。蛍光増白剤の添加方法としては、あらゆる方法を用いることができる。すなわち、水に溶解させて添加する方法、ボールミル、コロイドミルによって粉砕分散して添加する方法、高沸点溶媒に溶解して親水性コロイド溶液と混合し、水中油滴型分散物として添加する方法、高分子ラテックス中に含浸させて添加する方法等がある。
更に、支持体のギラつき感や、ムラを隠蔽するために、中間層に酸化チタンを添加してもよい。更に、酸化チタンを用いることで支持体の選択の自由度が広がる点で好ましい。酸化チタンには、ルチル型酸化チタンと、アナターゼ型酸化チタンの2種類があるが、白色度及び蛍光増白剤の効果を考慮すると、ルチル型よりも紫外部の吸収がより短波長側であるアナターゼ型酸化チタンが好ましい。中間層のバインダー樹脂が水系で、酸化チタンが分散しにくい場合には、表面に親水性処理を施した酸化チタンを用いるか、もしくは、界面活性剤、エチレングリコール等の既知の分散剤により分散することができる。酸化チタンの添加量は、樹脂固形分100質量部に対して酸化チタン固形分として10〜400質量部が好ましい。
中間層に帯電防止機能をもたせるためには、導電性無機フィラーや、ポリアニリンスルホン酸のような有機導電材等、従来公知の導電材料を中間層バインダー樹脂に合わせて適宜選択して使用することができる。このような中間層の厚みは、0.1〜10μm程度の範囲で設定することが好ましい。
《画像形成方法》
本発明の画像形成方法で用いられる熱転写記録装置として、例えば、図2に示すような熱転写記録装置を用いることができる。図2において、21は熱転写シートの供給ロール、11は熱転写シート、22は使用された熱転写シート11を巻き取る巻取ロール、23はサーマルヘッド、24はプラテンローラ、25はサーマルヘッド23とプラテンローラ24との間に挿入された熱転写受像シートである。
図2に示す熱転写記録装置を用い、例えば、図1に示す熱転写シートを用いて画像を形成する場合のプロセスについて説明する。まず、熱転写シートの図1のイエロー色素を含有するインク層13Yと熱転写受像シート25の受像層とを重ね合わせ、サーマルヘッド23の熱印加によりインク層13Y中のイエロー色素を画像データに従って受像シートに移行させてイエロー画像を形成し、次いで、このイエロー画像の上に、マゼンタ色素を含有するインク層13Mから、同様にしてマゼンタ色素を画像様に移行させ、次いでこの転写画像の上にシアン色素を含有するインク層13Cから同様にしてシアン色素を画像様に移行させ、最後に、この画像の全面に転写性の保護層を含む転写性保護層ユニット14を熱転写シートより熱転写して画像の形成を完了する。
本発明に用いられる熱転写記録装置において、光沢調とマット調の制御を同一装置内で選択可能にすると、1機種で所望の表面性の印画物が得られるため好ましい。選択の方法は特に限定されない。例えば、熱転写記録装置内に本発明の光沢調とマット調に対応する制御データを保持しておき、オペレータの簡単な操作で選択された制御データを読み出して、そのデータに従い制御部をコントロールしてもよいし、記録装置にパソコンが接続されている場合は、パソコン側に制御データを保持しておき、オペレータの簡単な操作で選択された制御データを記録装置に送りだしても良い。また、熱ローラーにて加熱をする場合には、表面を変質させる材料、たとえば光沢を出すような離型シート、マット調にするための凹凸のあるシートを画像記録後の受像層表面にあてがって、シート裏面より熱ローラーにて加熱を行うことで、表面の異なった記録体を得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」、「%」は、それぞれ「質量部」、「質量%」を表す。
実施例1
《熱転写シート1〜17の作製》
〔支持体の作製〕
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(ダイアホイルヘキスト社製、K−203E−6F)の一方の面側に、ウレタン系樹脂からなる厚さ0.5μmのプライマー層を設け、他方の面に、耐熱滑性層として、厚さ1.0μmのシリコーン樹脂層を設けて熱転写シート用の支持体を作製した。
(熱転写シートの作製)
上記熱転写シート用の支持体で、プライマー層を設けた面側に、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素をそれぞれ含む下記の組成からなる各インク層を、表2に記載の組み合わせで、グラビアコート法によりそれぞれ乾燥後の固形分量が0.7g/m2となるように面順次で塗布、乾燥して熱転写シート1〜17を作製した。
〈イエローインク層塗布液の調製〉
イエロー色素(表2に記載の例示色素) 1.0部
ポリビニールブチラール(電気化学工業社製、KY−24) 5.5部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP−2105)1.5部
メチルエチルケトン 80.0部
酢酸ブチル 10.0部
〈マゼンタインク層塗布液の調製〉
マゼンタ色素(表2に記載の例示色素) 1.0部
ポリビニールブチラール(電気化学工業社製、KY−24) 5.5部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP−2105)1.5部
メチルエチルケトン 80.0部
酢酸ブチル 10.0部
〈シアンインク層塗布液の調製〉
シアン色素(表2に記載の例示色素) 1.0部
ポリビニールブチラール(電気化学工業社製、KY−24) 5.5部
ウレタン変性シリコーン樹脂(大日精化社製、ダイアロマーSP−2105)1.5部
メチルエチルケトン 80.0部
酢酸ブチル 10.0部
なお、表2に記載の各インク層において、2種の色素を用いる場合には、それぞれ1:1の比率で使用した。
《熱転写シート18〜34の作製》
上記熱転写シート1〜17の作製において、同一支持体上に、支持体から順に下記の組成からなる離型層(グラビアコート法で塗布、乾燥後の固形分量0.4g/m2)、転写性透明保護層(グラビアコート法で塗布、乾燥後の固形分量2.0g/m2)及び接着層(グラビアコート法で塗布、乾燥後の固形分量1.0g/m2)の3層積層からなる透明保護層を、面順次に形成した以外は同様にして、熱転写シート18〜34を作製した。
〈離型層塗布液〉
無機微粒子(日産化学社製、コロイダルシリカ) 10.0部
ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製) 8.0部
水 50.0部
エタノール 40.0部
〈転写性透明保護層塗布液〉
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(電気化学工業(株)製、#1000A)15.0部
反応性紫外線吸収剤を反応結合させた共重合樹脂(BASFジャパン社製、UVA635L) 20.0部
メチルエチルケトン 50.0部
トルエン 50.0部
〈接着層用塗布液〉
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体(電気化学工業(株)製、#1000A)20.0部
マイクロシリカ 1.0部
メチルエチルケトン 40.0部
トルエン 40.0部
Figure 2005125755
《受像シートの作製》
〔支持体1の作製〕
下記の組成からなる第1層液、第2層液及び第3層液を、300℃で3層同時に押出し機より押し出して、ステンレスベルト上に3層が積層したシートを形成した後、冷却固化させてフィルムを作製した。このフィルムを115℃に加熱されたロールで搬送しながら搬送方向に3倍延伸した。続いて、フィルムの両端をクリップで持ちながら搬送方向と直角の方向に3倍延伸した。その後、200℃で熱固定を行い、室温まで徐冷して第1層が8.0μm、第2層が35μm、第3層が8μmで、比重が0.7のフィルム状の多孔質ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称す)シートA(以下、多孔質PETシートという)を作製した。
(各層の組成)
第1層の組成:PET
第2層の組成:
PET 90部
PET−PTMG(PETの重合時に、PETとPTMG(分子量4000のポリテトラメチレングリコール)の質量比1:1になるようにPTMGが添加されて製造されたもの) 1部
シンジオクタチックスチレン(出光石油化学株製 ザレックS10) 6部
第3層の組成:PET
上記のように作製された多孔質PETシートの両面に、常法に従ってコロナ放電処理した。次に、坪量130g/m2、厚み110μmの上質紙の片面に、上記多孔質PETシートを、ポリゾールPSA SE−1400(昭和高分子(株)製)を接着剤として140℃のラミネーターを通して貼合し、また、他方の面には押し出し塗布法により、アナターゼ型酸化チタンを9.5質量%含有する密度0.92の低密度ポリエチレンを40μmの厚さで溶融押し出し塗布法で塗布し、受像シート用の支持体1を作製した。
〔受像シート1の作製〕
上記受像シート用の支持体1の多孔質PETシート面に、下記の組成からなる下引層塗布液を塗布し、120度で1分間乾燥させて下引層を形成した。
次に、その上に、下記の組成からなる受像層塗布液1を、乾燥時の固形分量が2.5g/m2になるように塗布し、130℃で2分間乾燥させて受像層を設けた後、152mm幅にスリットしてロール状の受像シート1を作製した。
(下引層塗布液の調製)
アクリル系エマルジョン(日本カーバイド(株)製、ニカゾールA−08)35%水溶液
5.7部
純水 94.0部
(受像層塗布液1の調製)
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂(電気化学(株)製、#1000GK)
42.0部
メタルソース(MS−1 *1) 18.0部
エポキシ変性シリコーン(信越化学工業(株)製、KF−393) 0.7部
アミノ変性シリコーン(信越化学工業(株)製、KS−343) 0.3部
メチルエチルケトン 20.0部
トルエン 20.0部
MS−1:Ni2+[C715COC(COOCH3)=C(CH3)O-2
〔受像シート2の作製〕
上記受像シート1の作製において、受像層塗布液1に代えて、下記の組成からなる受像層塗布液2を用いた以外は同様にして、受像シート2を作製した。
(受像層塗布液2の調製)
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂(電気化学(株)製、#1000GK)
36.0部
メタルソース(MS−1 前出) 24.0部
エポキシ変性シリコーン(信越化学工業(株)製、KF−393) 0.7部
アミノ変性シリコーン(信越化学工業(株)製、KS−343) 0.3部
メチルエチルケトン 20.0部
トルエン 20.0部
《画像の形成》
〔画像形成方法1〕
抵抗体形状がスクエア(主走査方向長80μm×副走査方向長120μm)、300dpi(dpiとは、2.54cm当りのドット数を表す)ラインヘッドのサーマルヘッドを搭載した熱転写記録装置に、上記作製した受像シート1の受像層部と熱転写シート1〜17のインク層とを重ね合わせてセットし、サーマルヘッドとプラテンロールで圧接しながら、5〜80mJ/mm2の印加エネルギー範囲で順次増加させるニュートラル(イエロー、マゼンタ、シアンの3色重ね)ステップパターンを、送り速度7msec/line、1ライン当たりの送り長さを85μmで、インク層の背面側から加熱して、熱転写受像シートの受像層上に、イエローインク層、マゼンタインク層、シアンインク層の順番で各色素を転写させて、印画試料1〜17を形成した。
次いで、受像シート1に代えて受像シート2を用いた以外は上記と同様にして、印画試料35〜51を形成した。
〔画像形成方法2〕
抵抗体形状がスクエア(主走査方向長80μm×副走査方向長120μm)、300dpiラインヘッドのサーマルヘッドを搭載した熱転写記録装置に、受像シート1の受像層部と熱転写シート18〜34のインク層部とを重ね合わせてセットし、サーマルヘッドとプラテンロールで圧接しながら、5〜80mJ/mm2の印加エネルギー範囲で順次増加させるニュートラル(イエロー、マゼンタ、シアンの3色重ね)ステップパターンを、送り速度7msec/line、1ライン当たりの送り長さを85μmで、インク層の背面側から加熱して、熱転写受像シートの受像層上にイエローインク層、マゼンタインク層、シアンインク層の順番で各色素を転写させた。次いで、転写性透明保護層を、支持体の背面側から加熱して受像層上に透明保護層を転写させた印画試料18〜34を作製した。
《形成画像の評価》
上記作製した印画試料1〜51について、下記の方法に従って各評価を行った。
(耐光性の評価)
上記作成した各印画試料のニュートラルステップパターンの半分を黒紙で遮蔽し、キセノンウェザーオメーター(アトラス社製 7万ルクス、槽内温度24℃)にて14日間照射した後、光照射部と遮蔽部との色調の変化を目視観察し、下記の基準に従って耐光性(色調安定性)の評価を行った。
◎:両者間での色調差が全く認められない
○:両者間でやや色調に変化があるが、実用上許容される品質である
×:両者間で色調差が大きく変化し、実用上問題となる品質である
(滲み耐性の評価)
作製した各ニュートラルステップパターン画像を、60℃、80%RHの恒温恒湿槽に1ヶ月間保存した後、最大濃度の画像パターンの画像端部を目視観察し、下記の基準に従って画像滲み耐性の評価を行った。
◎:滲みが全く認められない
○:弱いに滲みの発生が認められる
×:明らかに滲みの発生がと認められる
(耐擦過性の評価)
作製した各ニュートラルステップパターン画像表面を、プラスチック消しゴムで、2Nの荷重にて20往復擦った後、画像または保護層の状態を目視観察し、下記の基準に従って耐擦過性の評価を行った。
◎:画像に変化が認められない
○:画像表面あるいは保護層に僅かに変化が認められる
△:画像表面あるいは保護層に変化が認められる
×:明らかに画像表面あるいは保護層に僅かに変化が認められる
以上により得られた結果を、表3に示す。
Figure 2005125755
表3の結果より明らかなように、本発明の式(1)で規定した特性を有する熱転写性色素を用いて形成した印字画像は、比較例に対し、耐光性、滲み耐性に優れていることが分かる。更に、転写性保護層を設けることにより、耐光性、滲み耐性を損なうことなく、更に耐擦過性が向上していることが分かる。
実施例2
実施例1において、印画試料1〜51の形成において、イエロー、マゼンタ及びシアン画像の印画時に、サーマルヘッドの送り速度を2.5msec/lineに変更した以外は同様にして、印画試料52〜102を作成した。
上記作成した印画試料52〜102について、実施例1に記載の方法と同様にして、耐光性、白地性及び保護層接着性の評価を行い、得られた結果を、表4に示す。
Figure 2005125755
表4の結果より明らかなように、印画速度が高くなっても、本発明の式(1)で規定した特性を有する熱転写性色素を用いて形成した印字画像は、実施例1と同様に、比較例に対し、耐光性、滲み耐性に優れていることが分かる。更に、転写性保護層を設けることにより、耐光性、滲み耐性を損なうことなく、更に耐擦過性が向上していることが分かる。
実施例3
〔画像形成方法3〕
抵抗体形状がスクエア(主走査方向長80μm×副走査方向長120μm)、300dpiラインヘッドのサーマルヘッドを搭載した熱転写記録装置に、実施例1で作製した受像シート1の受像層部と、実施例1で作製した熱転写シート2、5、8、15のインク層部とを重ね合わせてセットし、サーマルヘッドとプラテンロールで圧接しながら、5〜80mJ/mm2の印加エネルギー範囲で順次増加させるニュートラル(イエロー、マゼンタ、シアンの3色重ね)ステップパターンを、送り速度2.5msec/line、1ライン当たりの送り長さを85μmで、印画試料103〜106した。ただし、ニュートラルステップパターンを作成する際に、最初にシアンインク層を印画し、次にマゼンタインク層を、最後にイエローインク層の印画を行った。
次いで、受像シート1に代えて、受像シート2を用いた以外は同様にして、印画試料111〜114を作成した。
次いで、受像シート1と、転写性保護層を有する熱転写シート19、22、25、32を用いて、上記の方法と同様にして、最初にシアンインク層を印画し、次にマゼンタインク層を、最後にイエローインク層の印画を行った後、転写性透明保護層を、支持体の背面側から加熱して受像層上に透明保護層を転写させた印画試料107〜110を作成した。
以上により得られた各印画試料について、実施例1に記載の方法と同様にして、耐光性、白地性及び保護層接着性の評価を行い、得られた結果を表5に示す。
Figure 2005125755
表5の結果より明らかなように、各インク層の印画順序として、本発明の式(1)で規定したAa/Am×100の値が最も小さな熱転写性色素を含有するインク層から印画して得られた印字画像は、耐光性がより一層向上していることが分かる。
インク層と転写性保護層とを面順次に設けた本発明に係る熱転写記録材料の一例を示す斜視図である。 本発明の画像形成方法で用いられる熱転写記録装置の一例を示す模式図である。
符号の説明
11 熱転写シート
12 支持体
13 インク層
14 転写性画像保護層ユニット
15 バック層(耐熱滑性層)
21 熱転写シートの供給ロール
22 使用された熱転写シートを巻き取る巻取ロール
23 サーマルヘッド
24 プラテンローラ
25 熱転写受像シート

Claims (17)

  1. 支持体上に、熱転写性イエロー色素を含むイエローインク層、熱転写性マゼンタ色素を含むマゼンタインク層及び熱転写性シアン色素を含むシアンインク層を有する感熱転写記録材料により、熱転写性色素受容層を有する受像シート上に画像を形成する画像形成方法であって、該イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層の印画速度が2.5msec/line以下であり、該熱転写性イエロー色素、熱転写性マゼンタ色素及び熱転写性シアン色素から選ばれる少なくとも一種の色素が、色素固定化剤との反応性を有し、かつ下式(1)で規定する関係を満たすことを特徴とする画像形成方法。
    式(1)
    Aa/Am×100≧75
    〔式中、Amは、熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤30molを加えたときの最大吸収波長(λmax1)における吸光度を表し、Aaは熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤3molを加えたときの上記最大吸収波長(λmax1)における吸光度を表す。〕
  2. 前記支持体上に、前記イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層と、該イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層と同一面上に転写性保護層とを有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記式(1)で規定するAa/Am×100が、90以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
  4. 前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記熱転写性マゼンタ色素の少なくとも1種及び熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、それぞれ色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  6. 前記熱転写性イエロー色素の少なくとも1種、前記熱転写性マゼンタ色素の少なくとも1種及び前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、それぞれ色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  7. 前記イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層から選ばれる少なくとも1つが、前記色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素を含む2種以上の色素を含有していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  8. 前記転写性保護層が、紫外線吸収剤を含有していることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  9. 熱転写性イエロー色素を含むイエローインク層、熱転写性マゼンタ色素を含むマゼンタインク層及び熱転写性シアン色素を含むシアンインク層を有する感熱転写記録材料により、熱転写性色素受容層を有する受像シート上に画像を形成する画像形成方法であって、該熱転写性イエロー色素、熱転写性マゼンタ色素及び熱転写性シアン色素から選ばれる少なくとも一種の色素が、色素固定化剤との反応性を有し、かつ下式(1)で規定する関係を満し、該式(1)で規定するAa/Am×100の値が小さな熱転写性色素を含有するインク層から、順次印画することを特徴とする画像形成方法。
    式(1)
    Aa/Am×100≧75
    〔式中、Amは、熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤30molを加えたときの最大吸収波長(λmax1)における吸光度を表し、Aaは熱転写性色素1molに対し、色素固定化剤3molを加えたときの上記最大吸収波長(λmax1)における吸光度を表す。〕
  10. 前記支持体上に、前記イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層と、該イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層と同一面上に転写性保護層とを有することを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。
  11. 前記式(1)で規定するAa/Am×100が、90以上であることを特徴とする請求項9または10に記載の画像形成方法。
  12. 前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  13. 前記熱転写性マゼンタ色素の少なくとも1種及び前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、それぞれ色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  14. 前記熱転写性イエロー色素の少なくとも1種、前記熱転写性マゼンタ色素の少なくとも1種及び前記熱転写性シアン色素の少なくとも1種が、それぞれ色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  15. 前記イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層から選ばれる少なくとも1つが、前記色素固定化剤との反応性を有し、かつ前式(1)で規定する関係を満たす熱転写性色素を含む2種以上の色素を含有していることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  16. 前記転写性保護層が、紫外線吸収剤を含有していることを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  17. 前記イエローインク層、マゼンタインク層及びシアンインク層の印画速度が2.5msec/line以下であることを特徴とする請求項9〜16のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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