JP2005125740A - 感熱記録体 - Google Patents

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誠樹 米重
Akito Ogino
明人 荻野
Mizuho Shimoyama
瑞穂 下山
Kenji Hirai
健二 平井
Kaoru Hamada
薫 濱田
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Abstract

【課題】画質の良好な感熱記録体の提供。
【解決手段】 支持体上に、無色ないし淡色の塩基性無色染料と該塩基性無色染料と反応して発色させる顕色剤とを主成分として含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、該感熱記録層が会合型の保水剤を含有することを特徴とする感熱記録体であり、会合型保水剤として、アクリル系保水剤、ヒドロキシエチルセルロースが好ましく用いられる。


Description

本発明は、塩基性無色染料と顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。
一般に、感熱記録体は通常無色ないし淡色の塩基性無色染料とフェノ−ル性化合物等の有機顕色剤とを、それぞれ微細な粒子に磨砕分散した後、両者を混合し、バインダ−、充填剤、感度向上剤、滑剤及びその他の助剤を添加して得られた塗液を、紙、合成紙、フィルム、プラスチック等の支持体に塗工したものであり、サ−マルヘッド、ホットスタンプ、熱ペン、レ−ザ−光等の加熱による瞬時の化学反応により発色し、記録画像が得られる。感熱記録体は、ファクシミリ、コンピュ−タ−の端末プリンタ−、自動券売機、計測用レコ−ダ−等に広範囲に使用されている。近年、記録装置の多様化や高性能化の進展に伴って高速印字及び高速の画像形成も可能となってきており、感熱記録体の記録感度に対してより優れた品質が求められている。また、用途の多様化に伴い、低濃度から高濃度にいたるいずれの領域においても、高画質の記録像が得られることも求められている。
これらの要求を満たす方法として、スーパーカレンダー等により感熱記録層表面の平滑度を高めることが一般的に行われているが、必ずしも満足すべき画質が得られなくなってきている。また、高画質は下塗層の塗工均一性が重要であることが知られており、例えばスーパーカレンダーにより下塗層の平滑性を向上させることが知られている。さらに、ドット再現性に優れた感熱記録材料を提供するために、例えば特許文献1では第一中間層、第二中間層を積層する方法が提案されている。また、特許文献2には、アクリル系保水剤を含有する塗液をブレード塗工して中間層を設けることが記載されている。
特開2000-108518号 特許第2604821号
しかし、スーパーカレンダーによる方法では、カレンダー圧によって下塗層の多孔性が損なわれ断熱性を失い感度が低下してしまう。また、第一中間層、第二中間層を積層する方法は、工程が複雑になるなど製造上不利である。そこで、本発明は、これらの問題を招くことなく、記録感度が高く、高画質の記録画像が得られる感熱記録体を提供することを課題とする。
上記課題は、支持体上に、無色ないし淡色の塩基性無色染料と該塩基性無色染料と反応して発色させる顕色剤とを主成分として含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、該感熱記録層が会合型の保水剤を含有することを特徴とする感熱記録体とすることによって達成された。
本発明において優れた効果が得られる理由は明らかではないが、次のように推測される。画質が悪化する原因の1つとして、支持体あるいは下塗層の上に感熱記録層塗液を塗工したとき、塗液中の水分が支持体あるいは下塗層へ浸透し、同時にバインダー成分が下方へマイグレーション(移動)を起こすことが考えられる。その結果、塗工層内のバインダー分布および感熱記録層に含有される成分の配向が不均一となって、記録時に熱エネルギーが均一に伝達されず、ドットが不揃となり画質が低下すると考えられる。これに対し、本発明で用いられる会合型の保水剤は塗液の保水性を改善する作用を有し塗液中の水分の移動が抑えられるため、均質な塗工層が形成されて高画質な記録画像を得ることができる。
本発明によれば、従来の中間層を設ける方法に比して、工程数が少ないので製造が容易であり、しかも、記録感度、画質が良好であり、実用的価値の高い感熱記録体を得ることが出来る。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明で用いられる会合型の保水剤としては、アクリル系合成保水剤とヒドロキシエチルセルロースが好ましく挙げられる。
アクリル系保水剤は、アクリル系樹脂の乳化物、またはアクリル系樹脂とポリオール系化合物との乳化物などからなり、アルカリ域で溶解し、アクリル系樹脂と水分子との化学的な結合(水素結合)による作用やアクリル系樹脂が水分子を包含する物理的な作用により塗液の保水性を高める効果を発現する材料である。また、塗液の粘度を高める効果もあることから、例えば下塗層上に感熱記録層を設ける場合に、感熱記録層塗液が下塗層に対して濡れにくくハジキやすいことがあるが、本発明ではハジキが低減されて良好な感熱記録層が形成されるため、記録感度および画質に優れた感熱記録体を得ることが可能となる。
アクリル系保水剤の使用量としては、顔料100重量部に対して0.01〜5.0重量部含有することが好ましい。より好ましくは、顔料100重量部に対して0.5〜3.5重量部であることが望ましい。アクリル系保水剤の配合部数が少ない場合には、十分な保水性が得られず、逆に多い場合には粘度が高くなるために塗工することが出来なくなる。
ヒドロキシエチルセルロースのエーテル化度は0.8〜2.0が好ましく、より好ましくは1.0〜1.5である。ここでエーテル化度とは、セルロースの持つ水酸基をエチレンオキサイドで置換した平均値を表す。エーテル化度が低いほど、水酸基を多く含み水分子と水素結合しやすくなるため塗料の保水性が良化する傾向にあるが、ヒドロキシエチルセルロースの分子間の水素結合が強くなる(結晶性が上がる)ため水に溶解しにくく、塗料調製が困難になり操業性が悪くなる。一方、エーテル化度が高い場合にはその逆で、塗料の保水性は劣るが、水に対する溶解性が良化するため取り扱いが容易となる。
ヒドロキシエチルセルロースの重合度に関しては、重合度とも関係するが、本発明者らは水溶液の粘度が重要であることを見出した。具体的には2%水溶液のB型粘度が300mPa・s以下、より好ましくは200mPa・s以下であり、水溶液の粘度が高すぎると塗料調製が困難になる。低い場合は通常重合度も低くなるため、十分な保水性を得るためには使用量を多くする必要があり、下限としては5mPa・s程度が適当と考えられる。
ヒドロキシエチルセルロースの使用量は、顔料100重量部に対して0.3〜3.5重量部含有することが好ましい。より好ましくは、顔料100重量部に対して0.5〜3.5重量部であることが望ましい。ヒドロキシエチルセルロースの使用量が少なすぎると、保水性、流動性が十分に改善されず、また、逆に多すぎると粘度が高くなり塗工することが困難になる。
保水剤は、その構造と特徴から会合型、浮遊型、吸着型の3つに大別される。会合型は、高分子の側鎖に長鎖の置換基を挿入することにより、低剪断速度下では高分子と顔料との相互作用により増粘力、保水力を示す。吸着型は、水分子により膨潤した高分子を顔料の表面に吸着させることにより顔料表面の保水力を高め、塗料の原紙へのマイグレーションを抑えることができる。浮遊型は、顔料への相互作用を減らし、高分子自体で水分子を保持することにより保水力を高めている。本発明において、会合型の保水剤が好ましい理由としては、次の理由が挙げられる。平滑性を良好にするため、塗料を塗布した後に掻き取るタイプのブレード塗工方法がよく用いられるが、このとき塗料はブレード下において急激で、かつ非常に大きな剪断応力を受ける。この非常に大きな剪断応力によって塗料の水分が失われ粘弾性は急激に変化し、ストリーク(筋状の引っかき傷)、ブリーディング(ブレード刃先より塗料が紙面の流れる方向に漏れる現象)といった問題が発生する。ブリーディングが起こると乾燥した塗料の固まりにより、紙面やロールが傷つくことになる。しかし、会合型の保水剤を用いことにより、長鎖置換基により疎水結合していた高分子がブレード下の高い剪断速度のために切断され、ハイシェアー粘度が低下して、塗工操業性を安定に維持するとともに均質な塗工層を得ることができる。他の型の保水剤を用いた場合には、このような流動性を改善する作用が十分でなく、優れた画質を得ることが難しい。
本発明の感熱記録体に使用する無色ないし淡色の塩基性無色染料としては、従来の感圧あるいは感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されるものではないが、トリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系、ジビニル系化合物等が好ましい。以下に代表的な無色ないし淡色の塩基性無色染料の具体例を示す。また、これらの塩基性無色染料は単独または2種以上混合して使用してもよい。
<トリフェニルメタン系ロイコ染料>
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド
〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド
〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
<フルオラン系ロイコ染料>
3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン
3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン
3−n−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン
<ジビニル系ロイコ染料>
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
3,3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
<その他>
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド
3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3´−ニトロ)アニリノラクタム 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4´−ニトロ)アニリノラクタム 1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン
1,1−ビス−〔2´,2´,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン
ビス−〔2,2,2´,2´−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
本発明の感熱記録体に使用する顕色剤としては、無色ないし淡色の塩基性染料を発色させる従来公知の顕色剤を併用することができる。かかる顕色剤としては、例えば、特開平3−207688号、特開平5−24366号公報等に記載のビスフェノールA類、4−ヒドロキシ安息香酸エステル類、4−ヒドロキシフタル酸ジエステル類、フタル酸モノエステル類、ビス−(ヒドロキシフェニル)スルフィド類、4−ヒドロキシフェニルアリールスルホン類、4−ヒドロキシフェニルアリールスルホナート類、1,3−ジ[2−(ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼン類、4−ヒドロキシベンゾイルオキシ安息香酸エステル、ビスフェノールスルホン類、国際公開WO97/16420号記載のジフェニルスルホン架橋型化合物、国際公開WO02/081229号あるいは特開2002−301873号公報記載の化合物が例示される。
本発明の感熱記録体には、従来公知の増感剤を使用することができる。かかる増感剤としては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2−ジ−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、β−ベンジルオキシナフタレン、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)、シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、o−キシレン−ビス−(フェニルエーテル)、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、4,4′−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン、ビス[2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル]エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、p−トルエンスルホン酸フェニルを例示することができるが、特にこれらに制限されるものではない。これらの増感剤は、単独または2種以上混合して使用してもよい。
また、記録画像の耐油性効果等を示す画像安定剤として、4,4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,4′−スルホニルジフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等を添加することもできる。
バインダーとしては、重合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体、並びにエチルセルロール、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチルラールポリスチロースおよびそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン、エステル、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することも出来る。
填料としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの無機または有機充填剤などが挙げられる。
この他に脂肪酸金属塩などの離型剤、ワックス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を使用することができる。
本発明の感熱記録体に使用する塩基性無色染料、顕色剤、その他の各種成分の種類及び量は要求される性能及び記録適性に従って決定され、特に限定されるものではないが、通常、塩基性無色染料1部に対して顕色剤0.5〜10部、填料0.5〜10部程度が使用される。
上記組成からなる塗液を紙、再生紙、合成紙、フィルム、プラスチックフィルム、発泡プラスチックフィルム、不織布等任意の支持体に塗布することによって目的とする感熱記録体が得られる。またこれらを組み合わせた複合シートを支持体として使用してもよい。
塩基性無色染料、顕色剤並びに必要に応じて添加する材料は、ボールミル、アトライター、サンドグライダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子径になるまで微粒化し、アクリルエマルジョン、コロイダルシリカおよび目的に応じて各種の添加材料を加えて塗液とする。塗布する手段は特に限定されるものではなく、周知慣用技術に従って塗布することができ、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、バーブレードコーター、ベントブレードコーター、ビルブレードコーター、ロールコーター、カーテンコーターなど各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機が適宜選択され使用される。感熱記録層の塗布量は特に限定されず、通常乾燥重量で2〜12g/mの範囲である。
また、本発明においては目的をより良く達成するために、支持体と感熱記録層との間に顔料とバインダーとを主成分とする下塗層を設けることが望ましい。下塗層は従来公知の方法によって形成すればよく、バインダーおよび顔料としては、感熱記録層と同様のものから適宜選択して用いることができる。塗布量は1〜15g/m程度で、感熱記録層と同様に通常の塗工機を用い、支持体上に塗布・乾燥することによって得られる。また、必要に応じて分散剤、ワックス、保水剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、撥水撥油剤等を添加してもよい。
本発明の感熱記録体はさらに、保存性を高める目的で、高分子物質等のオーバーコート層を感熱記録層上に設けたり、支持体の感熱記録層とは反対面にバックコート層を設け、カールの矯正を図ることも可能である。また、各層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録体分野における各種公知の技術を必適宜付加することができる。
〔実施例〕
<<感熱記録体の製造;実施例1、比較例1>>
以下に本発明の感熱記録体を実施例によって説明する。尚、説明中、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。各種溶液、分散液、あるいは塗液を以下のように調製した。
[実施例1]
下記配合からなる配合物を攪拌分散して、下塗層塗液を調製した。
U液(下塗層塗液)
焼成カオリン(エンゲルハード社製商品名:アンシレックス90、
<吸油量90cc/100g>)
100部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(固形分48%) 40部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 30部
水 146部
次いで、下塗層塗液を支持体(50g/m2の基紙)の片面に塗布した後、乾燥を行い、塗布量10.0g/m2 の下塗層を得た。
下記配合の顕色剤分散液(A液)、及び塩基性無色染料分散液(B液)を、それぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒子径1ミクロンになるまで湿式磨砕を行った。
A液(顕色剤分散液)
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン 6.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 18.8部
水 11.2部
B液(塩基性無色染料分散液)
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ODB−2)
2.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 4.6部
水 2.6部
次いで下記の割合で分散液を混合して記録層の塗液とした。
記録層塗液
A液(顕色剤分散液) 36.0部
B液(塩基性無色染料分散液) 9.2部
微粉シリカ(30%分散液) 33.3部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 25部
会合型アクリル系保水剤(商品名:ソマレックス290、固形分30%、ソマール社製、アクリル酸・アクリル酸エステルの共重合体)
0.33部
次いで、記録層塗液を前記下塗層形成紙の下塗層上に塗布量6.0g/m2となるようにバーブレードコーターにて塗布した後、乾燥を行い、このシートをスーパーカレンダーで平滑度が500〜600秒になるように処理して感熱記録体を得た。
[実施例2]
実施例1の記録層塗液の会合型アクリル系保水剤(ソマレックス290)0.33部を、別の会合型アクリル系保水剤(商品名:ソマレックス50、固形分23%、ソマール社、アクリル系樹脂とポリオール化合物の乳化物)0.43部に変更した以外は、実施例1と同様に感熱記録体を作成した。
[実施例3]
実施例1の記録層塗液の会合型アクリル系保水剤(ソマレックス290)0.33部を、エーテル化度1.21、2%水溶液の粘度が12mPs・sのヒドロキシエチルセルロースを2%水溶液で25部に変更した以外は、実施例1と同様に感熱記録体を作製した。
[比較例1]
実施例1の記録層塗液に会合型アクリル系保水剤を配合しなかった以外は、実施例1と同様に感熱記録体を作成した。
[比較例2]
実施例1の記録層塗液の会合型アクリル系保水剤(ソマレックス290)0.33部を、吸着型アクリル系保水剤(商品名:ソマレックス280E、固形分30%、ソマール社、アクリル系樹脂の乳化物)0.33部に変更した以外は、実施例1と同様に感熱記録体を作成した。
[比較例3]
実施例1の記録層塗液の会合型アクリル系保水剤(ソマレックス290)0.33部を、浮遊型アクリル系保水剤(商品名:ソマレックス300E、固形分30%、ソマール社、アクリル系樹脂の乳化物)0.33部に変更した以外は、実施例1と同様に感熱記録体を作成した。
<記録感度評価>
作製した感熱記録体について、大倉電気社製のTH−PMD(感熱記録紙印字試験機、京セラ社製サーマルヘッドを装着)を用い、印加エネルギー0.27mJ/dotでベタ印字した。記録部の記録濃度は、マクベス濃度計(RD−914、アンバーフィルター使用)で測定し評価した。
<画質評価>
上記で記録したベタ印字部を目視で評価した。
○:白抜け部が全く観察されない
△:白抜け部分がほとんど観察されない。
×:白抜け部分が観察される。
<塗液評価>
作成した感熱記録層塗液の動的保水度(AA脱水量)をKaltec Sceientific Inc.社製AA-GWRウォーター・リテンション・メーターを使用して測定した。この数値が小さいほど動的保水度が高いことが示される。なお、測定には、Kaltec Sceientific Inc.社製の専用紙No. 17を用いた。これらの評価結果を表1に示す。
Figure 2005125740

Claims (3)

  1. 支持体上に、無色ないし淡色の塩基性無色染料と該塩基性無色染料と反応して発色させる顕色剤とを主成分として含有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、該感熱記録層が会合型の保水剤を含有することを特徴とする感熱記録体。
  2. 会合型の保水剤が会合型アクリル系保水剤である請求項1記載の感熱記録体。
  3. 会合型の保水剤がヒドロキシエチルセルロースである請求項1記載の感熱記録体。

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