JP2005124536A - 家畜用飼料添加剤およびその製造方法 - Google Patents

家畜用飼料添加剤およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 家畜類に投与してその体質を正常化するばかりでなく、肉質の改良、発情の促
進、乳量・乳質の改善等の効果をもたらす家畜用飼料添加剤を提供する。
【解決手段】 成熟したステビア茎部の乾燥粉末60ないし90重量%と、成熟したステ
ビア葉の乾燥粉末10ないし40重量%との混合物を加水後に煮沸して得られた抽出液を
、濃縮後、発酵、熟成した濃縮液と、成熟したステビア茎部の乾燥粉末60ないし90重
量%と、成熟したステビア葉の乾燥粉末10ないし40重量%との混合粉末の混練物であ
ることを特徴とする家畜用飼料添加剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、牛、馬、豚、鶏、山羊等の家畜用の飼料添加剤およびその製造方法に関する
ものであり、より詳しくは、家畜類に投与してその体質を正常化するばかりでなく、肉質
の改良、発情の促進、乳量・乳質の改善等の効果をもたらす飼料添加剤に関するものであ
る。
ステビア等の天然植物を原料として、該植物の抽出液から医薬品、飲食物などの各種の
有用なものを製造することは古くから行われており、ステビアにおいても、甘味料、医薬
品、浴用剤あるいは園芸用肥料等を製造する技術はすでに知られている。
特開平4−65380号公報 特開平4−66535号公報 特開平3−151321号公報 特願平3−230632号公報
上記特許文献は、何れも、本願出願人の開発にかかる技術を開示したものであり、それ
ぞれステビア植物を原料とした園芸用肥料、浴用剤、皮膚用外用剤、畜産用内服液を製造
する技術を提案している。
これらの先行技術にも見られるように、ステビアには、さまざまな有用性が内在してお
り、しかも、全てが完全な天然植物を素材としたものであって、合成物を全く含まないと
いう点からも、人体を始めとするあらゆる生物に安心して投与出来ることから、各方面で
注目されており、おびただしいほどの特許出願もなされている。
ステビアは、もともと、南米パラグアイに自生する菊科の多年草で、学名はステビア・
レバウティアナ・ベルトニー呼ばれている。ステビアは、成熟期に入ると、身の丈が1m
ないし1m20cm程度まで成長するが、ここに至るまでに植生から5カ月程度の月日が
必要である。
ステビアの葉部からはステビオサイド(C386018)という甘味成分が抽出され、最
近では、サッカリンやズルチンなどの合成甘味料に変わって、各種食品、飲料、医薬品等
に添加され利用されている。
その様な先行技術の認識を基に、本発明者は、家畜用の飼料におけるステビアの有効利
用に着目し、その開発を続けてきたところである。
牛、馬、豚、山羊等の家畜類は、それぞれ、肉用、乳用、産卵用、牧畜用、競走馬用な
どの用途に応じた飼育がなされており、それぞれの目的に対応した飼料が与えられている
が、特に食用(肉用)、産卵用あるいは乳用の家畜においては、肉質や乳質向上のため、
あるいは罹病対策としての抗生物質を始めとするさまざまな薬品類を含む合成飼料が投与
される傾向にある。
抗生物質等の薬品を含む合成飼料が、肉牛や乳牛等に投与され続けた場合には、家畜を
病気から守るという目的は達成出来るものの、肝心の肉や乳製品を食する人間にとっては
、思いもかけない副作用が憂慮されるところであり、このような合成飼料は出来る限り排
除していかなければならないものと考えられている。
本発明者が、このような合成飼料に代わり得る飼料を天然植物だけから製造出来ないで
あろうかということに着眼して、さまざまな有用性を持つステビアを素材にすることに想
到し、研究を重ねてきたところである。
そこで本発明の目的は、合成品を含まず、天然品だけを原料とする家畜用飼料添加剤で
あって、家畜類の体質を正常化するばかりでなく、肉質の改良、発情の促進、乳量・乳質
の改善等の効果をもたらす飼料添加剤を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために提案されたものであって、ステビア植物として、
成熟したステビアの特定部位の粉末混合物を原料とし、それを原料とする抽出物を素材と
する家畜用飼料を特徴とするものである。
すなわち、本発明によれば、成熟したステビア茎部の乾燥粉末60ないし90重量%と
、成熟したステビア葉の乾燥粉末10ないし40重量%との混合物を加水後に煮沸して得
られた抽出液を、濃縮後、発酵、熟成した濃縮液と、成熟したステビア茎部の乾燥粉末6
0ないし90重量%と、成熟したステビア葉の乾燥粉末10ないし40重量%との混合粉
末の混練物から成ることを特徴とする家畜用飼料添加剤が提供される。
また、本発明によれば、前記混練物からペレット化されてなる上記家畜用飼料添加剤が
提供される。
また、本発明によれば、ステビア茎部とステビア葉の乾燥粉末が、共に、0.5μm以
下に微粉化されたものである上記家畜用飼料添加剤が提供される。
また、本発明によれば、乾燥粉末の混合物を加水後に煮沸する工程が、乾燥粉末混合物
1kgに対して、天然水15ないし18リットルを加水した後、100℃で少なくとも6
0分間の煮沸を行なうことによってなされる上記家畜用飼料添加剤が提供される。
また、本発明によれば、ステビア抽出液の濃縮が、少なくとも糖度19度まで行なわれ
る上記家畜用飼料添加剤が提供される。
また、本発明によれば、ステビア濃縮液と混合粉末の混合割合が、濃縮液1リットルに
対して混合粉末8ないし10kgである上記家畜用飼料添加剤が提供される。
また、本発明によれば、(1)成熟したステビア茎部と葉部をそれぞれ乾燥して粉末化
した後、両者を混合する工程、
(2)(1)で得られた粉末混合物に天然水を添加して、加熱下にステビア構成成分を
抽出する工程、
(3)該抽出液を濃縮する工程、
(4)濃縮した抽出液を、室温で発酵させる工程、
(5)発酵後の濃縮液を熟成させる工程、
(6)(5)で得られた熟成液に、(1)で得られた粉末混合物を混合し、混練する工
程、
を要件とする家畜用飼料添加剤の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、上記(1)工程の混合粉末が、茎部粉末を60ないし90重量
部、葉部粉末を20ないし40重量部の割合で混合したものである上記家畜用飼料添加剤
の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、上記(2)工程の天然水が、(1)で得られた粉末混合物1k
gに対して15ないし18リットルの割合で添加される上記家畜用飼料添加剤の製造方法
が提供される。
また、本発明によれば、上記(3)の濃縮が、少なくとも糖度が19度になるまで行な
われる上記家畜用飼料添加剤の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、上記(6)工程の混練が、(5)で得られた熟成液1リットル
に対して、(1)で得られた粉末混合物8ないし10kgを混合してなされる、上記家畜
用飼料添加剤の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、上記(6)で得られた混練物をペレット化する工程を含む上記
家畜用飼料添加剤の製造方法が提供される。
本発明によれば、成熟したステビアの特定の2つの部位の乾燥粉末を特定割合で混合し
たものから抽出し液を濃縮後、発酵・熟成した濃縮物と、上記抽出前の乾燥粉末混合物と
の混練物を、家畜類に投与することによって、ストレスを緩和し、食欲を増進させ、順調
な発育ならびに正常な発情を促し、且つ、食肉用の家畜においては、肉のコク及び甘さの
食味感を増し、乳牛においては、搾乳量を増やすばかりでなく、乳中のコクと甘さを増加
させ、且つ、ニワトリにおいては、正常な産卵を促し、卵白並びに卵黄中にビタミンA,
Eならびにβ−カロチンの含有量が多い卵の生産が得られるという、家畜類への理想的な
飼料添加物を提供することが出来る。
しかも、本発明の飼料添加剤は、管理された地域で育成され、合成の農薬を含まない天
然植物である熟成したステビアを100%利用した純正なものであり、薬害や公害を全く
もたらさない安全なものである。
本発明の特徴は、家畜用の飼料添加物として、特定量の成熟したステビア茎部の乾燥粉
末と、特定量の成熟したステビア葉の乾燥粉末との混合物から煮沸によって得られた抽出
液を、濃縮し、発酵、熟成した濃縮液と、上記煮沸前の乾燥粉末混合物を特定割合でブレ
ンドしたものを用いるという点にあり、この飼料添加物は、家畜用飼料として理想的な成
分を含むために、近年特に問題視されている、家畜類のストレスや環境ホルモン等による
体調異変を正常化し、且つ、食欲を増進させ、発情を促すことによって順調な生産をもた
らし、且つ、肉質や乳質の向上に寄与するという優れた効果をそうし得るものである。
しかも、何よりのメリットは、本発明の飼料添加物は、天然の植物のみから得られるも
のであり、近年、憂慮されている家畜及びその生産物における薬物や合成化合物の影響を
全く受けないものであり、且つ、仮に残留物を廃棄する事態に至ったとしても、焼却や埋
め立てにおいても環境を汚染することがないという効果を備えている。
本発明において重要な要件である「成熟したステビア」とは、植生したステビアが蕾を
持った時点をいい、その後に開花してしまうと、ステビアの有効成分が低下してくるので
好ましくない。成熟したステビアは、通常、身の丈はほぼ1mないし1m20cmにまで
成長している。また、蕾を持つに至らない未成熟のステビアからは、後述する多岐に亙る
有効成分は抽出されない。
本発明においては、ステビアの茎部の乾燥粉末60ないし90重量%に対して、葉部の
乾燥粉末10ないし40重量%を混合した粉末混合物からステビアの有効成分を抽出し、
且つこれを濃縮した後、発酵・熟成した濃縮物を第1の成分とし、これに、上記と同じ割
合からなる乾燥粉末混合物を第2の成分として混練したものを飼料添加剤として用いるも
のである。この際、混練物はペレット化したものが、家畜に投与する際に取扱いが便利で
ある。混練物のペレット化に際しては、市販のペレタイザーによって容易に任意の粒径を
有するペレットとすることができる。
ステビアは、茎部、葉部、根部において、それぞれ、含まれる成分の割合が異なり、本
発明者が長年に亙る試行錯誤を重ねた結果、ステビアの茎部の乾燥粉末60ないし90重
量%に対して、葉部の乾燥粉末10ないし40重量%を混合した混合粉末が家畜用飼料と
しての最もバランスに優れているという事実を見いだしたものである。
上記ステビアの茎部の乾燥粉末と葉部の乾燥粉末の割合は特に臨界的なものではないが
、この範囲のものが、家畜用飼料添加剤として最もバランスに優れていることを意味し、
その割合が上記範囲を外れる場合は、抽出物中に含まれる各種成分の割合のバランスが、
飼料用添加剤としての好ましい態様とは言えなくなる。
上記混合粉末の抽出物中には、β−カロチン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンB1
、ビタミンB2、ナイアシン、カルシウム、リン、粗タンパク、粗脂肪、粗繊維、粗灰分
がバランスよく存在しており、且つ、ステビア特有の甘味成分を含んでいる。これらの成
分は、病理学的および栄養学的の観点からみても家畜用の飼料添加剤として好ましいもの
である。
本発明の家畜用飼料添加剤は、例えば、下記の方法によって製造することができる。
先ず、成熟したステビアを刈取り、風通しの良い屋内で1週間程度自然乾燥する。次い
で、乾燥したステビアを茎部と葉部に分離し、別々に粉砕機で粉砕する。この際、茎部は
カッターで3cmないし5cmに切断した後に粉砕機に欠ける方が効率的である。粉砕は
出来るだけ微粉砕であることが好ましいが、少なくとも、0.5μm以下、好ましくは0
.3μm、特に好ましくは0.1μmである。粉砕物の粒径が0.5μmを超える場合は
、その後の抽出効率が低下する。
茎部の粉末と葉部の粉末は、茎部の粉末60ないし90重量%に対して葉部の粉末10
ないし40重量部の割合で混合される。この混合割合は、好ましくは茎部70重量%ない
し80重量%に対して葉部20重量%ないし30重量%である。茎部の粉末と葉部の粉末
の混合粉末を、本願明細書においては、「混合DF粉末」と呼ぶことがある。
次いで、混合DF粉末1kgに対して天然水15ないし18リットルを添加し、煮沸工
程に移る。この際、加水は水道水では塩素等の化学薬品が含まれていることもあり、抽出
成分が変質を起こす虞があるため、天然水を用いることが好ましい。また、天然水の量は
煮沸による抽出が好適に行なわれる範囲の量であることを意味するものであり、多少の増
減は目的達成上問題とはならない。
煮沸は、100℃で少なくとも60分行なわれることが好ましく、予め、加熱した天然
水に混合DF粉末を添加してもよい。これによって、混合DF粉末中に含まれる栄養成分
等は抽出される。これを抽出ステビア液という。
次に、抽出ステビア液を濃縮釜に移して濃縮を行なう。濃縮の目安は、糖度計による糖
度が少なくとも19度、好ましくは20度になるまで行なうことが好ましく、通常、約2
5℃で約8時間ぐらいの加熱条件によって達成される。この濃縮工程においては、丹念に
アクを除去しながら行なうことが品質の良い濃縮物を得るために好ましい。これを濃縮物
という。この段階で糖度が19未満の場合には、ステビアの特徴である甘味成分の発現が
十分とは言えず、飼料添加剤としてのより好ましい形態とは言えなくなる。
次いで、濃縮物を発酵タンクに移して、常温(25℃程度)で、約90日程度放置し、
自然発酵して発酵物を得る。ステビア抽出物には、Candida kruseiおよびTrichosporon
penicillatumという酵母菌が含まれているために、常温にて自然発酵する。この際、発酵
タンクは静止状態におかれていることが順調な発酵を行なう上で重要である。発酵に際し
ては、濃縮物を約0ないし10℃程度に冷やして布袋等で濾過してから行なうことが望ま
しく、この際、発酵が終了したら、タンクの底の沈殿物(溜まり)は避けて採取すること
が好ましい。
こうして得られた発酵物は、再度、布袋等で濾過して、熟成タンクに移し、90ないし
100℃、好ましくは98ないし100℃で、約90日ないし180日程度の熟成を行な
い、最終的に本発明の濃縮液を得る。
この濃縮液は、上記濃縮物の時の糖度(少なくとも19度)が、その後の発酵・熟成に
より16ないし17度に低下しており、このままでも、飼料添加剤としての効果は奏し得
るものであるが、日常の家畜への投与作業の取扱上の利便性を考慮すれば、粒状の状態で
投与することがより好ましい。そこで、本発明においては、上記濃縮液に、混合DF粉末
を混練してペレット化するものである。この際、混合DF粉末に代えて米糠を用いてもペ
レット化は簡単に行なえるが、飼料添加剤としての効果は著しく劣ったものになる。
濃縮液と混合DF粉末の混合割合は、濃縮液1000ccに対して混合DF粉末約10
kg程度であることが好ましく、この混練物を市販のペレタイザーにてペレット化する。
ペレット化した直後は、若干含水状態であるため、例えば、屋内のシートの上にバラバラ
に撒いて、常温下で3ないし5日間、含水率が1%以下、好ましくは0.8%以下になる
まで自然乾燥させる。この際、乾燥は常温下で行なうことが好ましく、高温下では、有効
成分の破壊を招く虞があるために好ましくない。
かくして、本発明の家畜用飼料添加剤は得られる。
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はなく、発明の要件を逸脱しない限り、適宜構成の変更は認められるべきである。
平均粒径が0.3μmのステビア茎部の乾燥粉末700gと、平均粒径が0.1μmの
ステビア葉部の乾燥粉末300gを抽出釜に入れて良く混合し、これに、北アルプス天然
水17リットルを加えて、攪拌しながら加熱した。沸騰を開始してから、60分間攪拌し
ながら煮沸を続けた後、粉末を含む沸騰液を絞り機にかけてステビア液を抽出した。
得られた抽出液(100g)中の成分を分析したところ、表1の結果を得た。
Figure 2005124536
次に抽出したステビア液を濃縮釜に入れて、約25℃で糖度計による糖度が19度にな
るまで濃縮した。得られた濃縮物を20℃まで冷却してから、布袋で濾過し、発酵タンク
に入れて、90日間自然発酵させた。
次いで、発酵タンク内の底部に沈殿した溜まりを除いて、上澄み液だけを熟成タンクに
移し、98ないし100℃の温度条件で180日の熟成を行なった。熟成によって得られ
た濃縮液は、糖度計による糖度が16度であった。
得られた濃縮液(100g)中の成分を分析したところ、表2の結果を得た。
Figure 2005124536
表1と表2の対比からも分かるように、ステビア抽出液を濃縮し、さらに発酵・熟成を
行なう過程で、失われる成分や新たに加わった成分が見られることがわかる。
次に、上記濃縮液1リットルに対して、平均粒径が0.3μmのステビア茎部の乾燥粉
末と、平均粒径が0.1μmのステビア葉部の乾燥粉末を7:3の割合で混合した混合粉
末10kgを混練してペレタイザーにかけてペレット化し、粒径がほぼ5mmのペレット
を得た。得られたペレットを常温(20ないし25℃程度)で屋内で含水率が0.5%に
なるまで自然乾燥した。得られたペレットを「飼料添加物1」という。
牛の第1胃内細菌における飼料添加物1の効果を確認するために、以下の実験を行なっ
た。
実施例1で得られた飼料添加物1を、成牛(4頭)に対して1日2回、通常の飼料にそ
の0.5%に相当する量を添加して投与した。対照の成牛(4頭)には、飼料添加物1を
添加せずに通常の飼料だけを与えた。
30日後に対象牛の第1胃内細菌の状態を検査した。結果を図1に示した。
乳牛10頭ずつ(合計20頭)を試験区、対照区に分けて、試験区の乳牛には飼料添加
物1を飼料の0.2%添加したものを与え、対照区の乳牛には、通常の飼料だけを与えて
、それぞれについて1か月後の乳量、乳質の検査をおこなった。
乳量、乳蛋白、乳糖に付いては、両者ともに変化がなく、乳脂肪については、試験区の
乳牛に増加が認められた。
また、それぞれの乳牛から搾乳した牛乳を、18人のパネラーに試飲してもらったとこ
ろ、甘さについては、殆ど差がなかったが、「こく」と「味」については、16人が「こ
く」があり「味」が良いと回答し、2人は余り差は感じられないと回答した。
繁殖牛の発情に対して飼料添加剤1が与える影響を下記のとおり実験した。
分娩日が同じの繁殖牛4頭を選び、供試牛、対照牛として2頭ずつに分け、供試牛には
、飼料添加物1を1日2回、飼料の0.1%を添加して投与し、対照牛には、飼料添加剤
1を添加せずに通常の飼料だけを与え、1週間ごとに高速液クロ法で血清中のβ−カロチ
ン濃度を測定し、その上昇によって、発情状態の確認を行なった。血清中のβ−カロチン
濃度と分娩後の日数との関係を表3に示した。
Figure 2005124536
発情が発現しない繁殖牛における飼料添加剤1が与える影響を下記のとおり実験した。
卵巣静止牛(黒毛和種)15頭に対して、1日2回、30gの飼料添加剤1を飼料に添
加して投与し続けたところ、1頭だけは変化が見られなかったが、14頭が平均23.4
日目にβ−カロチン濃度の上昇を確認し、受精に成功した。
生後1歳の豚10頭ずつ(合計20頭)を試験区、対照区に分けて、試験区の豚には飼
料添加物1を飼料の0.2%添加したものを与え、対照区の豚には、通常の飼料だけを与
えて、それぞれについて3か月飼育後に、食肉加工し、実施例3のパネラー18名による
味覚の試験を行なった。その結果、18名全員が、対照区の豚の肉に比較して、試験区の
豚の肉は、柔らかさ、照り、コクが何れも優れているとの回答があった。
<比較例1>
ステビアの茎部だけの粉末を、実施例1の粉末混合物に代えて、実施例1と同様にして
飼料添加剤2を製造した。
実施例4の飼料添加剤1に代えて飼料添加剤2を用いて実施例4と同じ実験を行なった
が、5週間後においても、繁殖牛に発情の気運は見られなかった。
また、飼料添加剤2を実施例3の飼料添加剤1に代えて乳牛に投与し、コク、味共に、
対照区のものと格別の差異はなかったことが18人のパネラーによって回答された。
本発明によって得られた飼料添加剤は、通常の飼料に僅かの量を添加して与えるだけで
、家畜類の正常な発育を促し、発情を促進し、且つ、乳用、食肉用家畜においては、品質
の向上が明白であり、且つ、薬剤や合成物を含まない純植物性という点からも。公害問題
や副作用のない家畜用飼料添加剤として畜産農家に好ましく用いることができる。
実施例2における牛の第1胃内細菌の状態の検査結果を示すグラフである。

Claims (12)

  1. 成熟したステビア茎部の乾燥粉末60ないし90重量%と、成熟したステビア葉の乾燥
    粉末10ないし40重量%との混合物を加水後に煮沸して得られた抽出液を、濃縮後、発
    酵、熟成した濃縮液と、成熟したステビア茎部の乾燥粉末60ないし90重量%と、成熟
    したステビア葉の乾燥粉末10ないし40重量%との混合粉末の混練物であることを特徴
    とする家畜用飼料添加剤。
  2. 前記混練物からペレット化されて成る請求項1記載の家畜用飼料添加剤。
  3. ステビア茎部とステビア葉の乾燥粉末が、共に、0.5μm以下に微粉化されたもので
    ある請求項1記載の家畜用飼料添加剤。
  4. 乾燥粉末の混合物を加水後に煮沸する工程が、乾燥粉末混合物1kgに対して、天然水
    15ないし18リットルを加水した後、100℃で少なくとも60分間の煮沸を行なうこ
    とによってなされる請求項1記載の家畜用飼料添加剤。
  5. ステビア抽出液の濃縮が、少なくとも糖度19度まで行なわれる請求項1記載の家畜用
    飼料添加剤。
  6. ステビア濃縮液と混合粉末の混合割合が、濃縮液1リットルに対して混合粉末8ないし
    10kgである請求項1記載の家畜用飼料添加剤。
  7. (1)成熟したステビア茎部と葉部をそれぞれ乾燥して粉末化した後、両者を混合する
    工程、
    (2)(1)で得られた粉末混合物に天然水を添加して、加熱下にステビア構成成分を
    抽出する工程、
    (3)該抽出液を濃縮する工程、
    (4)濃縮した抽出液を、室温で発酵させる工程、
    (5)発酵後の濃縮液を熟成させる工程、
    (6)(5)で得られた熟成液に、(1)で得られた粉末混合物を混合し、混練する工
    程、
    を含むことを特徴とする家畜用飼料添加剤の製造方法。
  8. 上記(1)工程の混合粉末が、茎部粉末を60ないし90重量部、葉部粉末を20ない
    し40重量部の割合で混合したものである請求項7記載の家畜用飼料添加剤の製造方法。
  9. 上記(2)工程の天然水が、(1)で得られた粉末混合物1kgに対して15ないし1
    8リットルの割合で添加される請求項7記載の家畜用飼料添加剤の製造方法。
  10. 上記(3)の濃縮が、少なくとも糖度が19度になるまで行なわれる請求項7記載の家
    畜用飼料添加剤の製造方法。
  11. 上記(6)工程の混練が、(5)で得られた熟成液1リットルに対して、(1)で得ら
    れた粉末混合物8ないし10kgを混合してなされる、請求項7記載の家畜用飼料添加剤
    の製造方法。
  12. 上記(6)で得られた混練物を、ペレット化する工程を含む請求項7記載の家畜用飼料
    添加剤の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100979537B1 (ko) * 2008-10-15 2010-09-02 청원양돈영농조합법인 기능성 물질을 이용한 돼지사료첨가제 및 이를 이용한 돼지사육방법
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CN104543462A (zh) * 2014-12-18 2015-04-29 马英臣 一种波尔山羊用饲料
CN110742185A (zh) * 2019-09-16 2020-02-04 上海维丘康敬生物科技有限公司 含有甜叶菊的饲料及其用途

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