JP2005122932A - リチウムマンガン複合酸化物粒子、その製造方法及び非水リチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】初期容量が高く、充放電サイクル特性、保存性に優れた非水リチウム二次電池を構成できるリチウムマンガン複合酸化物粒子、その製造方法及び非水リチウム二次電池を提供すること。
【解決手段】(イ)リチウムマンガン複合酸化物からなる種結晶と(ロ)リチウム塩と(ハ)マンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、種結晶中のマンガン原子数に対するリチウム原子数の比をA、(イ)、(ロ)及び(ハ)からなるスラリー中の(ハ)に由来するマンガン原子数に対する(ロ)に由来するリチウム原子数の比をBとしてA<Bとなるように調製し、得られたスラリーをスプレードライヤーで処理して平均二次粒子径が0.1〜100μmの粒子を形成し、400〜1000℃で焼成してリチウム濃度勾配を持つリチウムマンガン複合酸化物粒子を得る非水リチウム二次電池用のリチウムマンガン複合酸化物粒子の製造方法、リチウムマンガン複合酸化物粒子及び非水リチウム二次電池。
【選択図】 なし
【解決手段】(イ)リチウムマンガン複合酸化物からなる種結晶と(ロ)リチウム塩と(ハ)マンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、種結晶中のマンガン原子数に対するリチウム原子数の比をA、(イ)、(ロ)及び(ハ)からなるスラリー中の(ハ)に由来するマンガン原子数に対する(ロ)に由来するリチウム原子数の比をBとしてA<Bとなるように調製し、得られたスラリーをスプレードライヤーで処理して平均二次粒子径が0.1〜100μmの粒子を形成し、400〜1000℃で焼成してリチウム濃度勾配を持つリチウムマンガン複合酸化物粒子を得る非水リチウム二次電池用のリチウムマンガン複合酸化物粒子の製造方法、リチウムマンガン複合酸化物粒子及び非水リチウム二次電池。
【選択図】 なし
Description
本発明は非水リチウム二次電池用リチウムマンガン複合酸化物粒子、その製造方法及び非水リチウム二次電池に関するものであり、より詳しくは、非水リチウム二次電池の正極材料として用いることにより初期容量が高く且つ充放電サイクル特性(容量保持率)に優れた非水リチウム二次電池を構成することができるリチウムマンガン複合酸化物粒子、その製造方法及びそのようなリチウムマンガン複合酸化物粒子を正極材料として用いている非水リチウム二次電池に関するものである。
非水リチウム二次電池の正極材料としては、これまでにチタンやモリブデンの硫化物や酸化物、並びにバナジウムやリンの酸化物等が提案されているが、これらは高価であり、またこれらを用いて構成された電池は電池としての保存性が悪いので、未だ実用化されるまでには至っていない。
一方、非水一次電池の正極活物質としては二酸化マンガンが既に実用化されており、非水一次電池においては二酸化マンガンが正極活物質として代表的に用いられている。二酸化マンガンは、資源的にも豊富で安価であり、更に化学的に安定であるため、これらを用いて構成された電池は電池としての保存性に優れている。しかしながら、二酸化マンガンは二次電池の可逆性に難があるため、非水系二次電池の正極活物質としては不適当であり、それで改質された種々のマンガン酸化物が提案されている。例えば、二酸化マンガンとリチウム化合物との混合物を熱処理して得られ、結晶構造中にリチウムを含有しているマンガン酸化物が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照。)。しかし、これらの改質法においては二酸化マンガンとリチウム化合物とを固相同志で反応させているため、二酸化マンガン粒子の内部までは改質が及ばず、従って高電流密度での充放電サイクルでは劣化が早いという欠点があった。
そこで、リチウム化合物を溶解した水溶液中に二酸化マンガンを浸漬し、蒸発乾固した後に熱処理して、二酸化マンガン粒子の細孔内部にまで改質反応を進める方法が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
また、電池の作製に用いる正極活物質の粒子径が電池の初期容量及び充放電サイクル特性(容量保持率)などに大きく影響を及ぼすことも知られている(例えば、特許文献5参照。)。
しかしながら、これまでに提案されているリチウム含有二酸化マンガンはその電気化学活性が二次電池用途に対しては不十分であり、それでそのようなリチウム含有二酸化マンガンを正極に用いて構成した非水リチウム二次電池では、初期容量が不十分であり、充放電サイクル特性(容量保持率)が不十分であり、保存性が不十分であった。
更に、二酸化マンガン又はマンガン塩とリチウム化合物との混合物を熱処理して得たリチウムとマンガンとの複酸化物をリチウム二次電池の正極材料として用いることが提案されている(例えば、特許文献6、特許文献7、特許文献8参照。)。しかしながら、何れの技術で得られたリチウムマンガン複合酸化物も、高い初期容量、優れた充放電サイクル特性(容量保持率)及び長期の保存性を有する二次電池を提供することはできない。
従って、本発明は、非水リチウム二次電池の正極材料として用いることにより初期容量が高く、充放電サイクル特性(容量保持率)に優れ、保存性に優れた非水リチウム二次電池を構成することができるリチウムマンガン複合酸化物粒子、その製造方法及びそのようなリチウムマンガン複合酸化物粒子を正極材料として用いており、初期容量が高く、充放電サイクル特性(容量保持率)に優れ、保存性に優れた非水リチウム二次電池を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、リチウムマンガン複合酸化物粒子を製造する際に種結晶を用い、粒子内で中心から周辺にかけてリチウム濃度勾配を持たせることにより上記の目的が達成されることを見いだし、本発明を完成した。
即ち、本発明の非水リチウム二次電池用のリチウムマンガン複合酸化物粒子は、(イ)リチウム塩とマンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、そのスラリーをスプレードライヤーで処理して微粒子を形成し、その微粒子を400〜1000℃で焼成することによって得られるリチウムマンガン複合酸化物からなる種結晶と、(ロ)リチウム塩と、(ハ)マンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、この際に、(イ)の種結晶中のマンガン原子数に対するリチウム原子数の比をA、(イ)、(ロ)及び(ハ)からなるスラリー中の(ハ)に由来するマンガン原子数に対する(ロ)に由来するリチウム原子数の比をBとしてA<Bとなるように調製し、得られたスラリーをスプレードライヤーで処理して平均二次粒子径が0.1〜100μmの粒子を形成し、その粒子を400〜1000℃で焼成することにより得られた、粒子内で中心から周辺にかけてリチウム濃度勾配を持つことを特徴とする。
また、本発明の非水リチウム二次電池用のリチウムマンガン複合酸化物粒子の製造方法は、(イ)リチウム塩とマンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、そのスラリーをスプレードライヤーで処理して微粒子を形成し、その微粒子を400〜1000℃で焼成することによって得られるリチウムマンガン複合酸化物からなる種結晶と、(ロ)リチウム塩と、(ハ)マンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、この際に、(イ)の種結晶中のマンガン原子数に対するリチウム原子数の比をA、(イ)、(ロ)及び(ハ)からなるスラリー中の(ハ)に由来するマンガン原子数に対する(ロ)に由来するリチウム原子数の比をBとしてA<Bとなるように、好ましくは0.45≦A≦0.5、0.5<B<0.6となるように調製し、得られたスラリーをスプレードライヤーで処理して平均二次粒子径が0.1〜100μmの粒子を形成し、その粒子を400〜1000℃で焼成して粒子内で中心から周辺にかけてリチウム濃度勾配を持つリチウムマンガン複合酸化物粒子を得ることを特徴とする。
更に、本発明の非水リチウム二次電池は、正極材料として上記のリチウムマンガン複合酸化物粒子を用い、負極材料として金属リチウム、リチウム合金、又はリチウムの吸蔵・放出が可能な炭素材料若しくは金属酸化物を用いて構成されていることを特徴とする。
本発明のリチウムマンガン複合酸化物粒子を非水リチウム二次電池の正極材料として用いることにより初期容量が高く、充放電サイクル特性(容量保持率)、特に高温での充放電サイクル特性(容量保持率)に優れ、保存性に優れた非水リチウム二次電池を構成することができ、本発明の製造方法によりそのようなリチウムマンガン複合酸化物粒子を製造することができる。
以下に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明で出発原料として用いることのできるリチウム塩としてLiOH、LiF、Li2CO3、LiNO3、Li2SO4等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明で出発原料として用いることのできるリチウム塩としてLiOH、LiF、Li2CO3、LiNO3、Li2SO4等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明で出発原料として用いることのできるマンガン化合物として、二酸化マンガン、炭酸マンガン等を挙げることができ、これらの二酸化マンガン、炭酸マンガンとして種々のものを使用することができる。例えば、二酸化マンガンとして、マンガン鉱石を400℃以上の温度で焼成して得られるMn2O3、Mn3O4等の低級マンガン酸化物を硫酸や硝酸、又はこれらの混合物等の鉱酸により不均化反応させることによって得られる化学合成二酸化マンガンを使用することができる。また、電解によって得られる電解二酸化マンガンを使用することもできる。
本発明で出発原料として用いることのできるB、Mg、Al、V、Cr、Co、Ni、Zn、Ga及びPの水溶性化合物として、B、Mg、Al、V、Cr、Co、Ni、Zn、Ga及びPの各々の硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、酸化物等のうちで水溶性のものを挙げることができる。例えば、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム等を用いることができる。
本発明で用いる種結晶の製造においては、リチウム塩とマンガン化合物とを湿式で粉砕混合してスラリーを形成するか、又はB、Mg、Al、V、Cr、Co、Ni、Zn、Ga及びPの各々の水溶性化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種とリチウム塩とマンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを形成する。
スラリーの粉砕混合はポットミルやアトライターなどの湿式粉砕混合機で行う。なお、湿式粉砕混合機は微粒子に粉砕できれば機種は問わない。水の量は、リチウム塩とマンガン化合物との合計量を基準にして、また、B、Mg、Al、V、Cr、Co、Ni、Zn、Ga又はPの化合物を用いる場合にはB、Mg、Al、V、Cr、Co、Ni、Zn、Ga又はPの化合物とリチウム塩とマンガン化合物との合計量を基準にして、10〜80質量%程度、好ましくは15〜60質量%程度である。10質量%未満である場合には、リチウム塩の溶解量が十分でなく且つ粘度が高くて分散が困難となる傾向がある。80質量%を超える場合には、乾燥速度が遅くなり、乾燥中の固液分離が大きくなる傾向があるので、リチウムの均一分散が大きく阻害される傾向がある。
湿式粉砕混合の際に、分散剤を存在させて低粘度の均一なスラリーを形成させることが好ましい。分散剤として未中和ポリカルボン酸又は中和ポリカルボン酸を用いることが好ましい。その中和剤としてはアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等を用いることができ、その種類については特に限定されるものではない。
上記のようにして得られたスラリーをスプレードライヤーで処理して微粒子を形成する。次いでその得られた微粒子を400〜1000℃で焼成してリチウムマンガン複合酸化物からなる種結晶又はB、Mg、Al、V、Cr、Co、Ni、Zn、Ga又はPで変性されたリチウムマンガン複合酸化物からなる種結晶を得る。
本発明の製造方法においては、(イ)上記のようにして得られた種結晶と、(ロ)リチウム塩と、(ハ)マンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製するか、又はB、Mg、Al、V、Cr、Co、Ni、Zn、Ga及びPの各々の水溶性化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種と、(イ)と、(ロ)と、(ハ)とを湿式粉砕混合してスラリーを調製する。
スラリーの粉砕混合はポットミルやアトライターなどの湿式粉砕混合機で行う。なお、湿式粉砕混合機は後述するスプレードライに用いる平均二次粒子径まで粉砕できれば機種は問わない。水の量は、種結晶とリチウム塩とマンガン化合物との合計量を基準にして、また、B、Mg、Al、V、Cr、Co、Ni、Zn、Ga又はPの化合物を用いる場合にはB、Mg、Al、V、Cr、Co、Ni、Zn、Ga又はPの化合物と種結晶とリチウム塩とマンガン化合物との合計量を基準にして、10〜80質量%程度、好ましくは15〜60質量%程度である。10質量%未満である場合には、リチウム塩の溶解量が十分でなく且つ粘度が高くて分散が困難となる傾向がある。80質量%を超える場合には、乾燥速度が遅くなり、乾燥中の固液分離が大きくなる傾向があるので、リチウムの均一分散が大きく阻害される傾向がある。
湿式粉砕混合の際に、分散剤を存在させて低粘度の均一なスラリーを形成させることが好ましい。分散剤として未中和ポリカルボン酸又は中和ポリカルボン酸を用いることが好ましい。その中和剤としてはアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等を用いることができ、その種類については特に限定されるものではない。
本発明の製造方法においては、各々の粒子内で芯部のリチウム濃度が低くて周辺部のリチウム濃度が高いリチウム濃度勾配を持ったリチウムマンガン複合酸化物粒子を得るためには、(イ)の種結晶中のマンガン原子数に対するリチウム原子数の比をA、(イ)、(ロ)及び(ハ)からなるスラリー中の(ハ)に由来するマンガン原子数に対する(ロ)に由来するリチウム原子数の比をBとして、A<Bとなるように調製することが必須である。リチウムとマンガンの比率が1:2程度であると、そのようなリチウムマンガン複合酸化物粒子を正極材料として用いた非水リチウム二次電池の初期容量が高く、リチウム量がそれよりも多くなるにつれて初期容量は低くなるが充放電サイクル特性(容量保持率)が良くなるので、本発明の製造方法においては0.45≦A≦0.5、0.5<B<0.6となるように調製することが好ましい。
上記のようにして得られたスラリーをスプレードライヤー装置で処理して平均二次粒子径が0.1〜100μm、好ましくは1〜30μmの二次粒子を形成する。このスプレードライ工程を経ることにより、焼成後に得られるリチウムマンガン複合酸化物粒子は、その二次粒子径のコントロールができ、組成的にも非常に均一となり、従って、そのようなリチウムマンガン複合酸化物粒子を正極材料として用いた非水リチウム二次電池は初期容量、容量保持率の高いものとなる。これに対して、スプレードライ処理をしない場合には、二次粒子径のコントロールができず、不揃いの二次粒子となり、リチウムマンガン複合酸化物粒子における組成が部分的に不均一となり、そのようなリチウムマンガン複合酸化物粒子を正極材料として用いた非水リチウム二次電池は初期容量、容量保持率の低いものとなる。
このようにして得られた二次粒子の個々の一次粒子の芯部はリチウム濃度が相対的に低い前記の種結晶からなり、その周囲はリチウム濃度が相対的に高い部分から成り立っている。この二次粒子を空気気流中又は酸素気流中で400〜1000℃、好ましくは750〜950℃で焼成する。この焼成により、粒子の凝集が生じることなしで組成の均一化及び未反応物の反応促進を効率良く達成することができ、また、リチウム濃度が相対的に高い部分とリチウム濃度が相対的に低い部分との間で粒子構成金属の拡散が生じて粒子内で中心から周辺にかけてリチウム濃度勾配を持つようになるので、そのようなリチウムマンガン複合酸化物粒子を正極材料として用いた非水リチウム二次電池は初期容量、容量保持率の高いものとなる。焼成温度が400℃未満である場合には、反応が不十分であるためリチウムマンガン複合酸化物の結晶性が不十分となるだけでなく、未反応物が残留したり、副生成物が生じたりするので、正極活物質として十分な特性が得られない。また、焼成温度が1000℃を超える場合には、副生成物が生じたり、凝集が発生したりするので好ましくない。
上記のようにして得られるリチウムマンガン複合酸化物粒子の平均二次粒子径は0.1〜100μm、好ましくは1〜30μmである。平均二次粒子径が100μmを超える場合には、電池にする際に作業性が十分でない。また、平均二次粒子径が0.1μm未満である場合には、非常に微細な粒子であるので、電池にした際の電解液へのMn溶出の懸念がある。更に作業者への微粉吸入を増大させる危険がある。
本発明のリチウムマンガン複合酸化物粒子は、好ましくは、平均二次粒子径が0.1〜100μmであり、タップ密度が1.6g/cc以上であり且つ比表面積が0.1〜2m2/gであるものであり、非水リチウム二次電池の正極材料として好適に使用することができる。
本発明の非水リチウム二次電池は、正極材料として上記の本発明のリチウムマンガン複合酸化物粒子を用いており、初期容量が高く、充放電サイクル特性(容量保持率)、特に高温での充放電サイクル特性(容量保持率)に優れ、保存性に優れたものである。本発明の非水リチウム二次電池においては、正極材料としての本発明のリチウムマンガン複合酸化物粒子の使用方法等は、従来の正極材料の使用方法等の場合と同様である。また、負極材料として従来より使用されている金属リチウム又はリチウム合金を用いるか、又はリチウムの吸蔵・放出が可能な炭素材料若しくは金属酸化物を用いて構成される。無論、織布、硝子繊維、多孔性合成樹脂膜等のセパレーターを用いるが、その材質については特には限定されない。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン系の多孔膜は薄膜でかつ大面積化でき、また膜強度や膜抵抗の面で適当である。
本発明の非水リチウム二次電池で用いる非水電解液の溶媒は、通常用いられている物で良く、例えばカーボネート類、塩素化炭化水素、エーテル類、ケトン類、ニトリル類等を用いることが出来る。高誘電率溶媒であるエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γーブチロラクトン等から少なくとも1種類を選択し、低粘度溶媒であるジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エステル類等から少なくとも1種類を選択し、その混合液を用いることが好ましい。
支持塩としてはLiClO4、LiI、LiPF6、LiAlCl4、LiBF4、CF3SO3Li等の少なくとも1種類を用いる。電池を使用する環境、電池用途への最適化を考慮して電解液、支持塩は適宜選定・調整すればよいが、0.8〜1.5MのLiPF6、LiBF4、LiClO4を支持塩として用い、EC+DEC、PC+DMC、PC+EMCのうちの少なくとも1種類を溶媒として用いることが望ましい。
電池の構造としては角形、ペーパー型、積層型、円筒型、コイン型など様々な形状を採用することが出来る。また、その他の構成部品としては集電帯、絶縁板等があるが、これらは特に限定されるものではなく、上記の形状に応じて適宜選定すればよい。
以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されることはない。
<実施例1>
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.0:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして20質量%の脱イオン水と分散剤としての0.1質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーをポットミル中で混合した。次いで、スプレードライ装置により熱風入口温度200℃、出口温度100℃に設定して微粒子を形成した。この微粒子を酸素気流中で900℃で、24時間焼成して種結晶を得た。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.0:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして20質量%の脱イオン水と分散剤としての0.1質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーをポットミル中で混合した。次いで、スプレードライ装置により熱風入口温度200℃、出口温度100℃に設定して微粒子を形成した。この微粒子を酸素気流中で900℃で、24時間焼成して種結晶を得た。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.1:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーに上記の種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加してポットミル中で混合した。次いで、スプレードライ装置により熱風入口温度200℃、出口温度100℃に設定して造粒を行った。得られた造粒粉から、100メッシュの振るいにより粗粒子をオーバーカットして平均粒子径10μmの造粒粉を得た。この造粒粉を酸素気流中で900℃で、48時間焼成した。得られた焼成物のX線回折及び化学分析の結果から、アルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物であることが確認できた。
正極活物質としてこの焼成物82質量部を使用し、更に、アセチレンブラック10質量部を用い、バインダーとしてのポリ弗化ビニリデン8質量部を予めN−メチル−2−ピロリドン58質量部に溶解したものを用い、これらを十分に混合してペーストを得た。
このペーストをアルミニウム綱に塗布し、圧着、乾燥させることによって正極板を作製した。対極には、正極と同じ大きさの金属リチウム板を使用し、正極電位測定には金属リチウム基準電極を用いた。
電解液として1mol/dm3の濃度でLiPF6を溶解したエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの1:1の混合溶媒を用いて試験電池を作製した。
電解液として1mol/dm3の濃度でLiPF6を溶解したエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの1:1の混合溶媒を用いて試験電池を作製した。
<実施例2>
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.08:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製し、このスラリーに実施例1で調製した種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加した以外は実施例1と同様にしてアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を調製した。このアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.08:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製し、このスラリーに実施例1で調製した種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加した以外は実施例1と同様にしてアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を調製した。このアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
<実施例3>
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.05:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製し、このスラリーに実施例1で調製した種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加した以外は実施例1と同様にしてアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を調製した。このアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.05:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製し、このスラリーに実施例1で調製した種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加した以外は実施例1と同様にしてアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を調製した。このアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
<実施例4>
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が0.9:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーをポットミル中で混合した。次いで、スプレードライ装置により熱風入口温度200℃、出口温度100℃に設定して微粒子を形成した。この微粒子を酸素気流中で900℃で、24時間焼成して種結晶を得た。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が0.9:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーをポットミル中で混合した。次いで、スプレードライ装置により熱風入口温度200℃、出口温度100℃に設定して微粒子を形成した。この微粒子を酸素気流中で900℃で、24時間焼成して種結晶を得た。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.1:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーに上記の種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加した以外は実施例1と同様にしてアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を調製した。このアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
<実施例5>
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.05:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製し、このスラリーに実施例4で調製した種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加した以外は実施例1と同様にしてアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を調製した。このアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.05:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製し、このスラリーに実施例4で調製した種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加した以外は実施例1と同様にしてアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を調製した。このアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
<実施例6>
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が0.95:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーをポットミル中で混合した。次いで、スプレードライ装置により熱風入口温度200℃、出口温度100℃に設定して微粒子を形成した。この微粒子を酸素気流中で900℃で、24時間焼成して種結晶を得た。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が0.95:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーをポットミル中で混合した。次いで、スプレードライ装置により熱風入口温度200℃、出口温度100℃に設定して微粒子を形成した。この微粒子を酸素気流中で900℃で、24時間焼成して種結晶を得た。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.1:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーに上記の種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加した以外は実施例1と同様にしてアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を調製した。このアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
<実施例7>
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.05:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製し、このスラリーに実施例6で調製した種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加した以外は実施例1と同様にしてアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を調製した。このアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.05:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして24質量%の脱イオン水と分散剤としての0.12質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製し、このスラリーに実施例6で調製した種結晶を上記の配合物の合計量を基準にして20質量%添加した以外は実施例1と同様にしてアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を調製した。このアルミニウム変性リチウムマンガン複合酸化物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
<比較例1>
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.0:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして20質量%の脱イオン水と分散剤としての0.1質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーをポットミル中で混合した。次いで、スプレードライ装置により熱風入口温度200℃、出口温度100℃に設定して造粒を行った。得られた造粒粉から、100メッシュの振るいにより粗粒子をオーバーカットして平均粒子径10μmの造粒粉を得た。この造粒粉を酸素気流中で900℃で、48時間焼成した。得られた焼成物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.0:2.0:0.1となるように配合し、配合物の合計量を基準にして20質量%の脱イオン水と分散剤としての0.1質量%のアンモニア中和ポリカルボン酸とを添加してスラリーを調製した。このスラリーをポットミル中で混合した。次いで、スプレードライ装置により熱風入口温度200℃、出口温度100℃に設定して造粒を行った。得られた造粒粉から、100メッシュの振るいにより粗粒子をオーバーカットして平均粒子径10μmの造粒粉を得た。この造粒粉を酸素気流中で900℃で、48時間焼成した。得られた焼成物を用いた以外は実施例1と同様にして試験電池を作製した。
<比較例2>
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.1:2.0:0.1となるように配合した以外は比較例1と同様にして試験電池を作製した。
水酸化リチウム(LiOH・H2O)と電解二酸化マンガンと水酸化アルミニウムとを、LiとMnとAlのモル比が1.1:2.0:0.1となるように配合した以外は比較例1と同様にして試験電池を作製した。
<特性試験>
以上のようにして作製した実施例1〜7及び比較例1〜2の試験電池を電流密度0.5mA/cm2 の定電流で4.3Vまで充電した後、3.0Vまで放電する充放電サイクルを繰り返すことによって放電特性を評価した。その際、1充放電サイクル目の放電容量を初期容量(mAh/g)とし、初期容量に対する10充放電サイクル目及び50充放電サイクル目の放電容量を容量保持率(%)とした。それらの結果は第1表に示す通りであった。
以上のようにして作製した実施例1〜7及び比較例1〜2の試験電池を電流密度0.5mA/cm2 の定電流で4.3Vまで充電した後、3.0Vまで放電する充放電サイクルを繰り返すことによって放電特性を評価した。その際、1充放電サイクル目の放電容量を初期容量(mAh/g)とし、初期容量に対する10充放電サイクル目及び50充放電サイクル目の放電容量を容量保持率(%)とした。それらの結果は第1表に示す通りであった。
第1表に示すように、本発明の実施例1〜7の試験電池は、所定の充放電条件下で、高い初期容量及び容量保持率が得られた。特に実施例3は良い結果となった。
一方、リチウム濃度勾配のない比較例1では初期容量は高いが容量保持率は低く、比較例2では、容量保持率は高いが、初期容量が低かった。
一方、リチウム濃度勾配のない比較例1では初期容量は高いが容量保持率は低く、比較例2では、容量保持率は高いが、初期容量が低かった。
Claims (6)
- (イ)リチウム塩とマンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、そのスラリーをスプレードライヤーで処理して微粒子を形成し、その微粒子を400〜1000℃で焼成することによって得られるリチウムマンガン複合酸化物からなる種結晶と、(ロ)リチウム塩と、(ハ)マンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、この際に、(イ)の種結晶中のマンガン原子数に対するリチウム原子数の比をA、(イ)、(ロ)及び(ハ)からなるスラリー中の(ハ)に由来するマンガン原子数に対する(ロ)に由来するリチウム原子数の比をBとしてA<Bとなるように調製し、得られたスラリーをスプレードライヤーで処理して平均二次粒子径が0.1〜100μmの粒子を形成し、その粒子を400〜1000℃で焼成することにより得られた、粒子内で中心から周辺にかけてリチウム濃度勾配を持つことを特徴とする非水リチウム二次電池用のリチウムマンガン複合酸化物粒子。
- (イ)リチウム塩とマンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、そのスラリーをスプレードライヤーで処理して微粒子を形成し、その微粒子を400〜1000℃で焼成することによって得られるリチウムマンガン複合酸化物からなる種結晶と、(ロ)リチウム塩と、(ハ)マンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、この際に、(イ)の種結晶中のマンガン原子数に対するリチウム原子数の比をA、(イ)、(ロ)及び(ハ)からなるスラリー中の(ハ)に由来するマンガン原子数に対する(ロ)に由来するリチウム原子数の比をBとしてA<Bとなるように調製し、得られたスラリーをスプレードライヤーで処理して平均二次粒子径が0.1〜100μmの粒子を形成し、その粒子を400〜1000℃で焼成して粒子内で中心から周辺にかけてリチウム濃度勾配を持つリチウムマンガン複合酸化物粒子を得ることを特徴とする非水リチウム二次電池用のリチウムマンガン複合酸化物粒子の製造方法。
- (イ)リチウム塩とマンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、そのスラリーをスプレードライヤーで処理して微粒子を形成し、その微粒子を400〜1000℃で焼成することによって得られるリチウムマンガン複合酸化物からなる種結晶と、(ロ)リチウム塩と、(ハ)マンガン化合物とを湿式粉砕混合してスラリーを調製し、この際に、(イ)の種結晶中のマンガン原子数に対するリチウム原子数の比をA、(イ)、(ロ)及び(ハ)からなるスラリー中の(ハ)に由来するマンガン原子数に対する(ロ)に由来するリチウム原子数の比をBとして、0.45≦A≦0.5、0.5<B<0.6となるように調製し、得られたスラリーをスプレードライヤーで処理して平均二次粒子径が0.1〜100μmの粒子を形成し、その粒子を400〜1000℃で焼成して粒子内で中心から周辺にかけてリチウム濃度勾配を持つリチウムマンガン複合酸化物粒子を得ることを特徴とする非水リチウム二次電池用のリチウムマンガン複合酸化物粒子の製造方法。
- 粒子内で中心から周辺にかけてリチウム濃度勾配を持つリチウムマンガン複合酸化物粒子の平均二次粒子径が0.1〜100μmであり、タップ密度が1.6g/cc以上であり、比表面積が0.1〜2m2/gである請求項2又は3記載のリチウムマンガン複合酸化物粒子の製造方法。
- リチウム塩とマンガン化合物とを湿式粉砕混合する際及び/又は種結晶とリチウム塩とマンガン化合物とを湿式粉砕混合する際に、B、Mg、Al、V、Cr、Co、Ni、Zn、Ga及びPの水溶性化合物から選ばれる少なくとも1種以上を含む水溶液を添加して混合する請求項2、3又は4記載のリチウムマンガン複合酸化物粒子の製造方法。
- 正極材料として請求項1記載のリチウムマンガン複合酸化物粒子を用い、負極材料として金属リチウム、リチウム合金、又はリチウムの吸蔵・放出が可能な炭素材料若しくは金属酸化物を用いて構成されていることを特徴とする非水リチウム二次電池。
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JP2003353995A JP2005122932A (ja) | 2003-10-14 | 2003-10-14 | リチウムマンガン複合酸化物粒子、その製造方法及び非水リチウム二次電池 |
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ID=34612111
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JP2003353995A Withdrawn JP2005122932A (ja) | 2003-10-14 | 2003-10-14 | リチウムマンガン複合酸化物粒子、その製造方法及び非水リチウム二次電池 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011162195A1 (ja) * | 2010-06-21 | 2011-12-29 | 日本碍子株式会社 | スピネル型マンガン酸リチウムの製造方法 |
-
2003
- 2003-10-14 JP JP2003353995A patent/JP2005122932A/ja not_active Withdrawn
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