JP2005121871A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、加熱手段による定着部材の加熱を加熱手段等の温度特性に応じて効率的に行う画像形成装置に関する。
【解決手段】画像形成装置1は、定着温度制御の立ち上がり時間を所定値に抑制する立ち上がり時間調整モードが設定されると、制御回路50が、入力電圧検出回路24、出力電圧検出回路30及び電流検出回路27の検出結果に基づいて、定着ヒータ12への直流電力生成回路20からの出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを調整して、定着ローラ10が目標温度に到達するまでの立ち上がり時間を調整する。また、定着ヒータ12が交換されると、制御回路50が、立ち上がり時間調整モードでの直流電力生成回路20からの出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを、当該交換後の定着ヒータ12に対応するレベルに調整する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、画像形成装置に関し、詳細には、定着ヒータ等の加熱手段による定着ローラ等の定着部材の加熱を当該加熱手段等の温度特性に応じて効率的に行う画像形成装置に関する。
従来、電子写真式の画像形成装置においては、トナー等の記録剤像を感光体上に形成して当該感光体から記録紙等の記録媒体上に転写し、この記録剤像の転写された記録媒体を定着部に搬送する。
定着部は、一般的に、定着ヒータを内蔵して当該定着ヒータにより定着温度に加熱されるとともに回転駆動される定着ローラと、定着ローラに圧接されて定着ローラとともに回転する加圧ローラと、を備え、記録剤像の転写された記録媒体が搬送されてくると、当該記録媒体を定着ローラと加圧ローラで狭持して搬送しつつ加熱して、記録媒体上の記録剤像を当該記録媒体に定着させる。
このような定着ローラを使用した定着部では、一般に、定着ローラの表面温度を測定して、フィードバックして一定温度に保つように定着ヒータの加熱を制御しているが、定着ローラの熱容量が大きく応答性が悪いため、温度が上下して制御を安定させることが困難である。
特に、一旦低下した定着ローラの温度がなかなか上昇しないために、連続印刷時の印刷終了後に、加熱し過ぎて温度が大幅に上昇してしまい、定着装置の寿命低下や無駄な電力を消費するという問題があった。
そして、従来、交流入力を加熱手段である定着ヒータに供給する定着装置では、商用電源周波数の関係から基本的に数msよりも微細な定着温度制御を行うことができない。例えば、温度制御を細かくしようとしても、定着ヒータに電力を供給する電力供給部が交流入力を整流器で整流して直流に変換する直流生成部ではないため、微細な制御を行うことができず、リップルをさらに小さくすることができないという限界があり、また、定着温度のオーバーシュートを抑えようとしても抑えることができないという限界があり、立ち上がり時間を過ぎても、なお、熱量を供給してしまい、電力の損失が発生するという問題があった。
そして、従来、通紙タイミングや定着に要する熱量を演算し、通紙タイミングに対して熱伝導の遅延時間分先行して、定着に必要な熱量を加えることにより、適性温度に維持して制御の安定化を図った定着装置の制御方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、従来、立上げ時に定着ローラ以外の装置での電力消費を少なくして、定着ローラへの投入電力の配分を増やすことで、立ち上げ時間を短縮する画像形成装置が提案されている(特許文献2参照)。
特開2002−116658号公報 特開2001−22234号公報
しかしながら、このような従来技術にあっては、定着ヒータ等の定着部の温度特性に応じて効率的に定着ローラを加熱して、電力を有効利用し、効率的にかつ安定して定着ローラを加熱する上で、改良の必要があった。
すなわち、特許文献1記載の従来技術にあっては、加熱手段に電力を供給する電力供給手段が、交流入力を整流手段で整流して直流に変換する方式ではないため、微細な制御を行うことができず、また、定着に利用されない部分の定着ローラの表面まで熱量を加えているため、電力の損失があり、効率的に定着ローラを加熱して、電力を有効利用し、速やかにかつ安定して定着ローラを加熱する上で、改良の必要があった。
また、特許文献2記載の従来技術にあっては、定着に利用されない部分の定着ローラの表面まで熱量を加えているため、電力の損失があり、効率的に定着ローラを加熱して、電力を有効利用し、速やかに定着ローラを加熱する上で、改良の必要があった。
そして、上記各特許文献は、いずれも定着部の温度特性、特に、定着ヒータの温度特性については考慮しておらず、より一層効率的にかつ適切に定着ローラを加熱する上で改良の必要があった。
そこで、本発明は、交流入力を電力供給手段で整流して直流に変換して、定着に必要な熱量を加熱手段に供給する際に、加熱手段の温度特性を考慮して、要求される立ち上がり時間を調整し、立ち上がり時間を過ぎても、電力が供給され続けて熱量を加えることを防止し、電力の損失を抑えて効率的に目標温度に加熱する画像形成装置を提供することを目的とする。
具体的には、請求項1記載の発明は、定着手段の加熱手段に電力供給手段から電力を供給して目標温度に加熱して、当該加熱手段で加熱される定着部材で、記録剤像の転写された記録媒体を加熱して当該記録剤像を当該記録媒体に定着させ、制御手段で、加熱手段への電力供給手段からの供給電力を制御して、定着部材を目標温度に制御するに際して、制御手段による定着温度制御の立ち上がり時間を所定値に抑制する立ち上がり時間調整モードが設定されると、制御手段が、入力される交流を直流に変換して加熱手段に電力供給する電力供給手段の電流検出手段の検出電流と電圧検出手段の検出電圧に基づいて、加熱手段への電力供給手段からの出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを調整して、定着部材が目標温度に到達するまでの立ち上がり時間を調整することにより、定着手段の加熱手段の定着温度が当該加熱手段の温度特性に適した状態で、目標温度に達するまでの立ち上がり時間に調整を加え、立ち上がり時間が過ぎても、電力が供給され続けて熱量を加えることを防止して、電力の損失を抑えるとともに、効率的に定着部材を加熱する画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項2記載の発明は、制御手段が、少なくとも定着手段の加熱手段が交換されると、立ち上がり時間調整モードでの電力供給手段から加熱手段への出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを、当該交換後の加熱手段に対応するレベルに調整することにより、メンテナンス等で定着手段の加熱手段が交換されると、当該交換後の加熱手段の温度特性に適した立ち上がり時間に調整し、立ち上がり時間を過ぎても、電力が供給され続けて熱量を加えることを確実に防止して、電力の損失をより一層抑えるとともに、より一層効率的に定着部材を加熱する画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項3記載の発明は、立ち上がり時間調整モードの設定/解除を任意に選択する選択手段で当該立ち上がり時間調整モードの設定が選択さたときにのみ、制御手段が、当該立ち上がり時間調整モードを実行することにより、操作者の操作に応じて、当該操作者の利用形態に適した定着部材の温度制御を行い、電力の損失を抑えるとともに、利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明の画像形成装置は、少なくとも加熱手段で所定の目標温度に加熱される定着部材が、記録剤像の転写された記録媒体を加熱して当該記録剤像を当該記録媒体に定着させる定着手段と、前記加熱手段に電力を供給する電力供給手段と、前記加熱手段への前記電力供給手段からの供給電力を制御して、前記定着部材を前記目標温度に制御する定着温度制御を行う制御手段と、を備えた画像形成装置であって、前記制御手段による前記定着温度制御の立ち上がり時間を所定値に抑制する立ち上がり時間調整モードを備え、前記電力供給手段は、入力される交流を直流に変換して前記加熱手段に電力供給するとともに、出力電流を検出する電流検出手段と、出力電圧を検出する電圧検出手段を有し、前記制御手段は、前記立ち上がり時間調整モードが設定されると、前記電流検出手段の検出電流と前記電圧検出手段の検出電圧に基づいて、前記加熱手段への前記電力供給手段からの出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを調整して、前記定着部材が前記目標温度に到達するまでの立ち上がり時間を調整することにより、上記目的を達成している。
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記制御手段は、少なくとも前記定着手段の前記加熱手段が交換されると、前記立ち上がり時間調整モードでの前記電力供給手段からの前記加熱手段への出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを、当該交換後の加熱手段に対応するレベルに調整するものであってもよい。
また、例えば、請求項3に記載するように、前記画像形成装置は、前記立ち上がり時間調整モードの設定/解除を任意に選択する選択手段を備え、前記制御手段は、当該選択手段で当該立ち上がり時間調整モードの設定が選択さたときにのみ当該立ち上がり時間調整モードを実行するものであってもよい。
請求項1記載の発明の画像形成装置によれば、定着手段の加熱手段に電力供給手段から電力を供給して目標温度に加熱して、当該加熱手段で加熱される定着部材で、記録剤像の転写された記録媒体を加熱して当該記録剤像を当該記録媒体に定着させ、制御手段で、加熱手段への電力供給手段からの供給電力を制御して、定着部材を目標温度に制御するに際して、制御手段による定着温度制御の立ち上がり時間を所定値に抑制する立ち上がり時間調整モードが設定されると、制御手段が、入力される交流を直流に変換して加熱手段に電力供給する電力供給手段の電流検出手段の検出電流と電圧検出手段の検出電圧に基づいて、加熱手段への電力供給手段からの出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを調整して、定着部材が目標温度に到達するまでの立ち上がり時間を調整するので、定着手段の加熱手段の定着温度が当該加熱手段の温度特性に適した状態で、目標温度に達するまでの立ち上がり時間に調整を加えることができ、立ち上がり時間が過ぎても、電力が供給され続けて熱量を加えることを防止して、電力の損失を抑えることができるとともに、効率的に定着部材を加熱することができる。
請求項2記載の発明の画像形成装置によれば、制御手段が、少なくとも定着手段の加熱手段が交換されると、立ち上がり時間調整モードでの電力供給手段から加熱手段への出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを、当該交換後の加熱手段に対応するレベルに調整するので、メンテナンス等で定着手段の加熱手段が交換されると、当該交換後の加熱手段の温度特性に適した立ち上がり時間に調整することができ、立ち上がり時間を過ぎても、電力が供給され続けて熱量を加えることを確実に防止して、電力の損失をより一層抑えることができるとともに、より一層効率的に定着部材を加熱することができる。
請求項3記載の発明の画像形成装置によれば、立ち上がり時間調整モードの設定/解除を任意に選択する選択手段で当該立ち上がり時間調整モードの設定が選択さたときにのみ、制御手段が、当該立ち上がり時間調整モードを実行するので、操作者の操作に応じて、当該操作者の利用形態に適した定着部材の温度制御を行うことができ、電力の損失を抑えることができるとともに、利用性を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1〜図5は、本発明の画像形成装置の一実施例を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を適用した画像形成装置1の定着部2の正面断面図である。
図1において、画像形成装置1は、図示しない画像形成部で画像データに基づいて電子写真方式で、記録紙(記録媒体)にトナー像(記録剤像)を転写して、定着部2でトナー像を記録紙に定着させることで、画像形成する。
すなわち、画像形成装置1は、図示しない画像形成部で画像データに基づいて感光体に静電潜像を形成し、当該静電潜像に現像ユニットからトナー(記録剤)を供給してトナー像(記録剤像)を形成する。画像形成装置1は、この感光体上のトナー像を記録紙に転写し、トナー像の転写された記録紙を定着部2に搬送する。画像形成装置1は、定着部2でトナー像を記録紙に定着させて、排紙部から排紙トレイ上に記録済の記録紙を排出する。
定着部(定着手段)2は、定着ローラ(定着部材)10と加圧ローラ11が所定圧力で圧接されており、定着ローラ10は、図1の矢印で示す反時計方向に回転駆動される。加圧ローラ11は、定着ローラ10の回転に伴って、定着ローラ10とともに従動回転する。
定着部2は、定着ローラ10と加圧ローラ11の間に搬送されてくるトナー像の転写された記録紙を、定着ヒータ12により定着温度に加熱されている定着ローラ10と加圧ローラ11で搬送しつつ加熱して、トナー像を記録紙に定着させる。
定着ローラ10は、薄肉で円筒形状に形成されており、内部に定着ヒータ(加熱手段)12が配設されている。
定着ヒータ12としては、例えば、定着ローラ10の軸方向に所定長さを有する赤外線ヒータが用いられており、定着ローラ10を加熱して、定着ローラ10の表面を所定の定着温度(目標温度)に加熱する。
定着部2は、図2に示すように、定着部2a、2b、2c毎に固有の温度特性を有しており、定着部2の温度特性は、その構成上、主に各定着部2の内蔵する定着ヒータ12a、12b、12cによって大きく左右される。そして、この定着部2の温度特性が、画像形成装置1の立ち上がり時間に影響する。
そして、画像形成装置1は、定着ローラ10の定着ヒータ12が、図3に示す直流電力生成回路(電力供給手段)20に接続されており、当該直流電力生成回路20により定着ヒータ12への電力供給が制御されて、定着ローラ10が、所定の定着温度に温度制御される。
図3において、定着ローラ10は、上記定着ヒータ12に接続されている温度ヒューズ13が定着ヒータ12の近傍に設けられており、温度ヒューズ13は、制御回路50の故障等で異常加熱となった場合に、回路を遮断して、発煙発火するのを防止する。
また、定着ローラ10は、定着ローラ10の近傍の位置に、定着ヒータ12による定着ローラ10の加熱温度を検出する温度検出センサ14が配設されており、温度検出センサ14としては、例えば、サーミスタ等が用いられている。
この定着部2の定着ヒータ12には、上述のように、直流電力生成回路20が接続されており、直流電力生成回路20には、リレー41及びフィルタ42を介して商用の交流電源43が供給される。
フィルタ42は、直流電力生成回路20からのノイズが交流電源43に影響しないようにし、リレー41は、制御回路(制御手段)50によりオン/オフされて、オンのときに、フィルタ42を介して入力される交流電源43を直流電力生成回路20に供給し、オフのときに、交流電源43の直流電力生成回路20への入力を遮断する。
直流電力生成回路20は、全波整流回路21、トランジスタ22、コンデンサ23、入力電圧検出回路(電圧検出手段)24、チョークコイル25、トランジスタ26、電流検出回路(電流検出手段)27、ダイオード28、平滑用コンデンサ29及び出力電圧検出回路(電圧検出手段)30等を備えており、リレー41を介して、交流電源43が全波整流回路21に供給される。
全波整流回路21は、リレー41を介して入力される交流電源を全波整流して、トランジスタ22に出力する。すなわち、全波整流回路21には、図4に示すような入力交流電圧波形の電源が入力され、全波整流回路21は、この入力交流電圧波形の電源を、図5に示す全波整流電圧波形の電源に全波整流する。
全波整流回路21の正極側は、トランジスタ22を経て、ノイズ吸収用のコンデンサ23、入力電圧検出回路24、チョークコイル25に接続され、コンデンサ23と入力電圧検出回路24の他端が、全波整流回路21の負極側に接続されている。チョークコイル25の他端は、トランジスタ26のコレクタまたはドレイン及びダイオード28のアノードに接続されており、トランジスタ26のエミッタまたはソースが、全波整流回路21の負極側に接続されている。ダイオード28のカソードは、平滑用コンデンサ29、出力電圧検出回路30及び定着ヒータ12に接続され、平滑用コンデンサ29と出力電圧検出回路30の他端は、全波整流回路21の負極側に接続されている。
そして、定着ヒータ12の他端は、温度ヒューズ13に接続され、温度ヒューズ13の他端が、全波整流回路43の負極側に接続されている。なお、ダイオード28は、整流用であり、トランジスタを用いてもよい。
トランジスタ26のエミッタ側と全波整流回路21の負極側との間に、電流検出回路27が設けられており、電流検出回路27としては、0.1Ω以下の抵抗、または、電流検出コイルを利用したものが用いられていて、検出結果を制御回路50に出力する。
入力電圧検出回路24及び出力電圧検出回路30は、抵抗分割で降圧した電圧として電圧検出を行い、検出電圧を制御回路50に直接出力、または一旦フォトカプラで絶縁して制御回路50に出力する。
そして、直流電力生成回路20は、昇圧型チョッパーであり、トランジスタ26がオンのときに、チョークコイル25にエネルギーを蓄え、トランジスタ26がオフのときに、ダイオード28を介して平滑用コンデンサ29を充電する。
いま、トランジスタ26のスイッチング周期をT、OFF(オフ)時間をToff、平滑用コンデンサ29の平均電圧をE、入力電圧をVinとすると、平滑用コンデンサ29の平均電圧Eは、次式(1)で与えられる。
E=k(T/Toff)×Vin×21/2・・・(1)
なお、kは、回路のインピーダンス、負荷となる定着ヒータ12の抵抗値及びその他で決まる係数である。
いま、係数kを「1」とし、T=5μS、Vin=100Vとすると、トランジスタ26のOFF時間Toff=2.5μSのときに、平均電圧Eは、「282」Vとなる。
ここで、トランジスタ26のOFF時間Toffを小さくすると、平均電圧Eは、限りなく大きくできそうであるが、実際に得られる昇圧比は、5倍程度である。
このように、直流電力生成回路20は、トランジスタ26のOFF時間Toffを制御することで、任意に、例えば、定着ヒータ12の定格電圧値に出力電圧を変えることができる。
そして、直流電力生成回路20は、定着ローラ10を、所定の定着温度に温度制御するためには、定着ヒータ12への供給電力の供給を一定に維持することのできる微細な値での制御が可能な直流を供給し、急速な温度上昇や温度低下にも対応して、電力供給を一定に維持する。
画像形成装置1は、定着ヒータ12による定着ローラ10の定着温度制御の立ち上がり時間を所定値に抑える立ち上がり時間調整モードを備えており、また、図示しない操作部等に、この立ち上がり時間調整モードの設定/解除を選択操作するモードスイッチ(選択手段)が設けられている。
制御回路50は、モードスイッチで立ち上がり時間調整モードに設定されると、各画像形成装置1毎に求められた各定着部2のシーケンスに従って電力供給された際の立ち上がり温度特性を元に、要求される立ち上がり時間と比較して、さらにどれだけの出力電圧をシフトアップさせるか、そのレベルを演算して、立ち上がり時間を過ぎても、定着ヒータ12に電力を供給することなく、かつ、オーバーシュートを抑えるように直流電力生成回路20の動作を制御する。
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の画像形成装置1は、画像形成部で画像データに基づいて感光体に静電潜像を形成して、当該静電潜像に現像ユニットからトナーを供給してトナー像を形成し、この感光体上のトナー像を記録紙に転写して、トナー像の転写された記録紙を定着部2に搬送して、定着部2で、トナー像を記録紙に定着させる。
定着部2は、回転駆動されるとともに定着ヒータ12により加熱される定着ローラ10と加圧ローラ11が所定圧力で圧接されており、定着ローラ10と加圧ローラ11の間に搬送されてくるトナー像の転写された記録紙を、定着ヒータ12により定着温度に定着ローラ10と加圧ローラ11で搬送しつつ加熱して、トナー像を記録紙に定着させる。
そして、定着ヒータ12は、定着ローラ10内に配設されており、定着ローラ10を所定の定着温度に加熱するが、メンテナンス等で交換される。
この定着ヒータ12には、直流電力生成回路20から電力供給され、この直流電力生成回路20からの電力供給を、温度検出センサ14の検出結果に基づいて制御回路50が制御しており、また、直流電力生成回路20は、入力電圧検出回路24、出力電圧検出回路30及び電流検出回路27の検出結果に基づいて出力電力を制御している。
すなわち、定着ローラ10は、定着ローラ10の近傍に定着ヒータ12の温度を検出する温度検出センサ14が設けられており、温度検出センサ14は、検出温度を温度検出信号として制御回路50に出力する。
制御回路50は、温度検出信号の示す検出温度と定着温度である目標温度とを比較して、検出温度と目標温度の差に応じて、トランジスタ26の動作制御を行って、定着ヒータ12への供給電力を制御し、定着ローラ10のローラ表面温度を所定の目標温度(定着温度)に制御する。
そして、制御回路50は、上記定着ヒータ12の温度制御を、予め分かっている通紙タイミングや定着に要する熱量から予測される温度上昇、温度低下を予測演算し、定着ローラ10の表面温度が所定の目標温度に一定に維持されるように行っている。
また、この制御回路50による温度制御を可能にするために、直流電力生成回路20は、定着ヒータ12への電力供給を一定に維持できるだけの微細な値での制御が可能な直流を供給可能であり、また、急速な温度上昇、低下にも対応して一定に維持できる。
そして、直流電力生成回路20は、上述のように、昇圧型チョッパーであり、トランジスタ26がON(オン)のときに、チョークコイル25にエネルギーを蓄え、トランジスタ26がOFF(オフ)のときに、ダイオード28を介して平滑用コンデンサ29を充電する。
直流電力生成回路20は、制御回路50がトランジスタ26のOFF時間Toffを制御することで、上記(1)式に示したように、平均電圧Eを制御して、定着ヒータ12の定格電圧値に出力電圧を変えることができる。
いま、平滑用コンデンサ29が無い場合について説明すると、この場合、ダイオード28の出力は、直接、定着ヒータ12に流れ、定着ヒータ12にはスイッチング周期5μS(20KHz)の大きなリプルのある電圧波形が印加されるが、定着ヒータ12は、発熱が目的であり、熱時定数が交流電圧の周期よりも大きいため、このリプルは問題とならない。
そして、制御回路50は、温度検出センサ14の検出する定着ヒータ12の検出温度と目標温度との温度差から、トランジスタ26のOFF時間Toffを増減し、検出温度が目的温度になるように制御する。
このように、平滑用コンデンサ29を省くと、当該コンデンサ29が無いことで、低コスト、小型化することができる。
また、平滑用コンデンサ29を備える場合には、定着ヒータ12の温度と出力電圧の両方の情報を使用した柔軟な制御を行って、高機能に制御することができる。
すなわち、平滑用コンデンサ29を備えている場合、昇圧型チョッパー回路である直流電力生成回路20は、T/Toff=1のとき、Emin=Vin×21/2であるので、このままでは定着ヒータ12にEminが印加されることになる。
そこで、全波整流回路21の出力にトランジスタ22が設けられており、定着ヒータ12の温度が所定の値以上になった場合に、このトランジスタ22をOFF(オフ)する。
すなわち、従来では、例えば、入力電圧100Vの場合、定着ヒータの電圧定格も100V(AC)であるため、定着ヒータとして、定着部が必要とする最大電力の赤外線ヒータを用いていた。また、例えば、650Wの定着ヒータと350Wの定着ヒータを備え、定着部の立ち上げ時には、2本の定着ヒータを同時に点灯し、定着動作時には1本のみ、あるいは、2本を制御する方法がとられていた。また、定着動作をしてない時にも、熱損失があるため、定着ヒータを点滅させて保温制御していた。
そして、電子機器では電気安全法等で許容できる入力電力が決められていて、国内の一般的事務所、家庭の電源コンセントでは、100Vで最大定格15Aであり、交流入力を直接定着ヒータに供給する場合、仮に定着ヒータ以外の電力を「0」としても、定着ヒータに供給できる最大電力は、1500Wである。
ところが、本実施例の昇圧型チョッパー回路である直流電力生成回路20は、その出力段に、平滑用コンデンサ29を備えているため、瞬間的に1500W以上の電力を定着ヒータ12に供給することができる。
そして、上述のように、直流電力生成回路20は、定着ローラ10を、所定の定着温度に温度制御するためには、定着ヒータ12への供給電力の供給を一定に維持することのできる微細な値での制御が可能な直流を供給し、急速な温度上昇や温度低下にも対応して、電力供給を一定に維持する。
また、画像形成装置1は、上述のように、定着ヒータ12による定着ローラ10の定着温度制御の立ち上がり時間を所定値に抑える立ち上がり時間調整モードを備えており、制御回路50は、モードスイッチで立ち上がり時間調整モードに設定されると、当該定着部2のシーケンスに従って電力供給された際の立ち上がり温度特性を元に、要求される立ち上がり時間と比較して、さらにどれだけの出力電圧をシフトアップさせるか、そのレベルを演算して、立ち上がり時間を過ぎても、定着ヒータ12に電力を供給することなく、かつ、オーバーシュートを抑えるように直流電力生成回路20の動作を制御する。
すなわち、上述のように、定着部2の定着ヒータ12は、メンテナンス等で交換され、各定着ヒータ12は、その温度特性が図2に示したように異なっており、この定着ヒータ12の温度特性が定着ローラ10の温度特性、すなわち、定着部2の温度特性に影響して、この定着部2、すなわち、定着ヒータ12の温度特性に適さない温度制御を行うと、立ち上がり時間を過ぎても、電力が供給され続けて熱量を加える結果となる。
そこで、本実施例の画像形成装置1は、定着温度制御の立ち上がり時間を所定値に抑制する立ち上がり時間調整モードがモードスイッチで設定されると、制御回路50が、入力電圧検出回路24、出力電圧検出回路30及び電流検出回路27の検出結果に基づいて、定着ヒータ12への直流電力生成回路20からの出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを調整して、定着ローラ10が目標温度に到達するまでの立ち上がり時間を調整している。
したがって、定着部2の定着ヒータ12の定着温度が定着ヒータ12の温度特性に適した状態で、目標温度に達するまでの立ち上がり時間に調整を加えることができ、立ち上がり時間が過ぎても、電力が供給され続けて熱量を加えることを防止して、電力の損失を抑えることができるとともに、効率的に定着ヒータ12を加熱することができる。
また、画像形成装置1は、制御回路50が、少なくとも定着ヒータ12が交換されると、立ち上がり時間調整モードでの直流電力生成回路20から定着ヒータ12への出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを、当該交換後の定着ヒータ12に対応するレベルに調整する。
したがって、メンテナンス等で定着部2の定着ヒータ12が交換されると、当該交換後の定着ヒータ12の温度特性に適した立ち上がり時間に調整することができ、立ち上がり時間を過ぎても、電力が供給され続けて熱量を加えることを確実に防止して、電力の損失をより一層抑えることができるとともに、より一層効率的に定着ローラ10を加熱することができる。
さらに、本実施例の画像形成装置1は、立ち上がり時間調整モードの設定/解除を任意に選択するモードスイッチで当該立ち上がり時間調整モードの設定が選択さたときにのみ、制御回路50が、当該立ち上がり時間調整モードを実行している。
したがって、操作者の操作に応じて、当該操作者の利用形態に適した定着ローラ10の温度制御を行うことができ、電力の損失を抑えることができるとともに、利用性を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
電力供給手段から定着ヒータ等の加熱手段に電力供給して、定着ローラ等の定着部材を加熱する際に、当該定着部材の加熱を当該加熱手段等の温度特性に応じて効率的に行う画像形成装置一般に適用することができる。
本発明の画像形成装置の一実施例を適用した画像形成装置の定着部の要部正面断面図。 定着ヒータ毎の定着部の温度特性を示す図。 図1の画像形成装置の定着ヒータへの通電制御回路系の回路図。 図3の入力交流電圧波形を示す図。 図3の入力交流電圧波形の電圧を図3の全波整流回路で全波整流した全波整流電圧波形を示す図。
符号の説明
1 画像形成装置
2 定着部
10 定着ローラ
11 加圧ローラ
12 定着ヒータ
13 温度ヒューズ
14 温度検出センサ
20 直流電力生成回路
21 全波整流回路
22 トランジスタ
23 コンデンサ
24 入力電圧検出回路
25 チョークコイル
26 トランジスタ
27 電流検出回路
28 ダイオード
29 平滑用コンデンサ
30 出力電圧検出回路
41 リレー
42 フィルタ
43 交流電源
50 制御回路

Claims (3)

  1. 少なくとも加熱手段で所定の目標温度に加熱される定着部材が、記録剤像の転写された記録媒体を加熱して当該記録剤像を当該記録媒体に定着させる定着手段と、前記加熱手段に電力を供給する電力供給手段と、前記加熱手段への前記電力供給手段からの供給電力を制御して、前記定着部材を前記目標温度に制御する定着温度制御を行う制御手段と、を備えた画像形成装置であって、前記制御手段による前記定着温度制御の立ち上がり時間を所定値に抑制する立ち上がり時間調整モードを備え、前記電力供給手段は、入力される交流を直流に変換して前記加熱手段に電力供給するとともに、出力電流を検出する電流検出手段と、出力電圧を検出する電圧検出手段を有し、前記制御手段は、前記立ち上がり時間調整モードが設定されると、前記電流検出手段の検出電流と前記電圧検出手段の検出電圧に基づいて、前記加熱手段への前記電力供給手段からの出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを調整して、前記定着部材が前記目標温度に到達するまでの立ち上がり時間を調整することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、少なくとも前記定着手段の前記加熱手段が交換されると、前記立ち上がり時間調整モードでの前記電力供給手段からの前記加熱手段への出力電圧を所定値にシフトアップするレベルを、当該交換後の加熱手段に対応するレベルに調整することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成装置は、前記立ち上がり時間調整モードの設定/解除を任意に選択する選択手段を備え、前記制御手段は、当該選択手段で当該立ち上がり時間調整モードの設定が選択さたときにのみ当該立ち上がり時間調整モードを実行することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像形成装置。
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