JP2004191523A - 画像形成装置 - Google Patents

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栄治 根本
Tsunehide Takahashi
恒秀 高橋
Keiichi Sugai
恵一 菅井
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Abstract

【課題】高調波電流や電源電圧変動(フリッカノイズ)を増加させることなく、当該画像形成装置に最適なウォームアップ時間の短縮や定着性の向上を図る。
【解決手段】ヒータ12へ供給する電圧を直流電源回路24による直流電圧とし、当該複写機のシステム構成の状況を接続検知ブロック29の検知情報に基づき検知し、直流電源回路24の出力電圧値を検知された当該複写機のシステム構成の状況に応じてヒータ温度制御ブロック28により可変させることにより、当該複写機のシステム構成の状況が軽い場合には、ヒータ用電力を大きくすることで、ウォームアップ時の時間短縮等を図れるようにした。この際、直流電圧の電圧値の可変により、ヒータ12に供給する電力を可変させるので、トライアック等の電力スイッチ素子により全波出力の位相制御を行う方式に比べて、高調波電流や電源電圧変動が増加することもない。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒータ内蔵の定着ローラを用いてトナー像を転写材上に加熱定着する定着装置を備える画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置では、転写紙にトナー画像をヒータ内蔵の定着ローラにより加熱定着させる定着装置を備えたものがある。
【0003】
ここに、定着ローラ内のヒータはトライアックなどの電力スイッチ素子を介して交流電源に接続され、定着ローラには温度を検出するためのサーミスタ等が配設される。通常、画像形成装置のエンジン制御回路からの制御信号でトライアックなどの電力スイッチ素子を駆動してヒータに電力を供給し、定着ローラが所定の設定温度に達すると電力スイッチ素子をオフさせてヒータに対する電力供給を停止させることで、当該画像形成装置において画像形成が可能となるようにしている。
【0004】
定着ローラによる加熱定着で転写紙にトナー画像が定着されると、紙種・画像形成速度等の画像形成の状況に応じて定着ローラの温度が低下する。定着ローラの温度はサーミスタで常時検出されているので、温度が低下するとトライアックなどの電力スイッチ素子を駆動してヒータに電力を供給することで、再び、所定の設定温度に達する。トライアックなどの電力スイッチ素子の駆動は、通常、全波整流回路の全波出力のオン/オフ制御、又は、位相制御で駆動させるようにしている。
【0005】
このような構成の場合、画像形成装置が消費する電力は、当然ではあるが、ヒータ電力+ヒータ以外の負荷電力となる。ヒータ以外の最大負荷電力は、画像形成装置がフルシステム構成の状況で、かつ、フル稼働の状況の場合の電力となる。このため、画像形成装置がフルシステム構成でない場合、又は、その時点のシステムの稼働状況が低い場合は、フルシステム構成・フル稼働の状況における最大負荷電力よりも小さくなる。
【0006】
一方、画像形成装置としては、ウォームアップ時や連続プリント時のように、ウォームアップ時間の短縮や連続プリント時の定着性の向上を図るために、ヒータ電力ができるだけ大きい方が好ましい場合がある。例えば、画像形成装置がフルシステム構成でない場合、必要な負荷電力はフルシステム構成・フル稼働の状況時よりも小さくなるので、フルシステム構成・フル稼働の状況時の最大負荷電力との差の電力をヒータ電力に供給するようにすれば、ウォームアップ時間の短縮や連続プリント時の定着性の向上を図れる。
【0007】
このようなヒータ用電力を向上させる提案例としては、例えば、加熱手段への電力供給を主電源と補助電源とに切り分け、補助電源のコンデンサに蓄積された電力をヒータ立上げ時に供給するようにした提案例(例えば、特許文献1参照)や、定着部を主電源の他に2次電源でも付勢するようにした提案例(例えば、特許文献1参照)がある。
【0008】
【特許文献1】特開2000−315567公報
【特許文献2】特開平10−282821号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、全波整流回路の全波出力のオン/オフ制御方式ではヒータ電力を可変することができないために、このようなウォームアップ時間の短縮や連続プリント時の定着性向上を図ることができない。
【0009】
一方、位相制御方式を用いれば電力制御が可能になるためウォームアップ時間の短縮や連続プリント時の定着性向上を図ることが可能になる。しかし、常時、位相制御することになり、高調波電流の増加や電源電圧変動(フリッカノイズ)が大きくなってしまう不具合がある。
【0010】
さらに、特許文献1,2のような提案例は、主電源の他に補助電源や2次電源を用いる構成であり、電源構成及びその制御が複雑になる等の不具合がある。
【0011】
本発明の目的は、高調波電流や電源電圧変動(フリッカノイズ)を増加させることなく、当該画像形成装置に最適なウォームアップ時間の短縮や定着性の向上を図ることである。
【0012】
また、本発明の目的は、ヒータに対する通電立上げ時の突入電流を抑え、使用回路部品に対する仕様マージンを上げ、部品寿命の延長又は部品のコストダウンを図ることである。
【0013】
さらに、本発明は、当該画像形成装置の稼動状況に対応させてヒータに対する通電制御を行うことで、定着温度までの立上げ時間を短縮させることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ヒータ内蔵の定着ローラを用いてトナー像を転写材上に加熱定着する定着装置を備える画像形成装置において、交流電源から供給される交流電圧を直流電圧に変換して前記ヒータに通電する出力可変の直流電源回路と、当該画像形成装置のシステム構成の状況を検知するシステム構成検知手段と、検知されたシステム構成の状況に応じて前記ヒータに割り当てるヒータ用電力を決定する電力決定手段と、決定された前記ヒータ用電力に応じて前記直流電源回路を駆動制御して前記ヒータに供給する直流電圧を可変させる出力可変手段と、前記定着ローラ周りの温度を検出する温度センサと、検出された温度が設定温度に達した時点で前記ヒータに対する通電を停止させる通電停止手段と、を備える。
【0015】
従って、ヒータへ供給する電圧を直流電圧とし、その電圧値を当該画像形成装置のシステム構成の状況に応じて可変させることにより、当該画像形成装置のシステム構成の状況が軽い場合、ヒータへ供給するヒータ用電力を大きくすることが可能となり、ウォームアップ時の時間短縮、連続した画像形成により定着ローラの温度が低下した場合の設定温度までの復帰時間の短縮、さらには、低電力モード・オフモードを設けている画像形成装置の場合であればリカバリー時間の短縮が各々可能となる。この際、直流電圧の電圧値を可変させることにより、ヒータに供給する電力を可変させているので、トライアック等の電力スイッチ素子により全波出力の位相制御を行う方式に比べて、高調波電流や電源電圧変動が増加することはない。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、当該画像形成装置の稼動状況を検知する稼動状況検知手段を備え、前記電力決定手段は、前記システム構成検知手段により検知されたシステム構成の状況及び前記稼動状況検知手段により検知された稼動状況に応じて前記ヒータに割り当てるヒータ用電力を決定する。
【0017】
従って、当該画像形成装置のシステム構成の状況だけでなく、その稼動状況も加味してヒータに割り当てるヒータ用電力を決定しているので、稼動状況が軽い場合には、さらにヒータに割り当て得るヒータ用電力を上乗せしてより大きくすることができ、よって、ウォームアップ時の時間等をより一層短縮させることができる。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の画像形成装置において、前記出力可変手段は、前記直流電源回路中に含まれるスイッチング素子を高周波の固定周波数方式でオン・オフさせる際のオン・オフデューティ比により直流電圧を可変させる。
【0019】
従って、直流電源回路中に含まれるスイッチング素子を高周波の固定周波数方式でオン・オフさせる際のオン・オフデューティ比により直流電圧を可変させる出力可変手段を用いることで、請求項1又は2記載の発明を容易に実現できる。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の画像形成装置において、前記出力可変手段は、前記直流電源回路中に含まれるスイッチング素子を高周波の周波数変調方式でオン・オフさせる際のオン周期又はオフ周期により直流電圧を可変させる。
【0021】
従って、直流電源回路中に含まれるスイッチング素子を高周波の周波数変調方式でオン・オフさせる際のオン周期又はオフ周期により直流電圧を可変させる出力可変手段を用いることで、請求項1又は2記載の発明を容易に実現できる。
【0022】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の画像形成装置において、前記出力可変手段は、前記ヒータに対する通電立上げ時において当該ヒータの温度抵抗特性が安定するまでの時間内は、前記ヒータに供給する直流電圧が徐々に増加するように前記直流電源回路を制御する。
【0023】
請求項1ないし4の何れか一記載の発明においては、ヒータに対する通電立上げ時に定着装置が冷えている場合は、その立上り時間をできるだけ短時間で行わせるために、ヒータが占めるヒータ用電力の割合が最大限となるように割り当てることで、ヒータに供給する直流電圧が大きくなるように可変制御する訳であるが、この場合、通電立上げ時における突入電流値が大きくなるため、使用回路部品としても部品定格も大きな仕様値の部品が必要となりコストアップや寿命減少の影響を受け、さらには、突入電流が大きいことに起因して他の電子機器や設備に対しても影響を与え、例えば、通電立上げ時の突入電流により、CRT画面が歪んだり、蛍光灯がちらついたり等の影響が出たりする懸念がある。この点、本発明においては、ヒータに対する通電立上げ時において当該ヒータの温度抵抗特性が安定するまでの時間内は、ヒータに供給する直流電圧が徐々に増加するように可変制御しているので、突入電流値を抑えることができ、使用回路部品に対する仕様マージンを上げ、寿命の延長又は部品のコストダウンを図ることが可能となる。
【0024】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の画像形成装置において、前記出力可変手段は、前記ヒータの温度−抵抗値特性に基づき設定されたステップ数とステップ制御時間とに基づき前記ヒータに供給する直流電圧が段階的に増加するように前記直流電源回路を制御する。
【0025】
従って、ヒータの温度−抵抗値特性に基づき設定されたステップ数とステップ制御時間とに基づきヒータに供給する直流電圧が段階的に増加するように直流電源回路を制御することにより、請求項5記載の発明を容易に実現できる。
【0026】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の画像形成装置において、前記出力可変手段は、当該画像形成装置の稼動状況に応じて、前記直流電圧を段階的に増加させるステップ幅を変更する。請求項8記載の発明は、請求項7記載の画像形成装置において、前記出力可変手段は、当該画像形成装置の稼動状態が待機状態の場合、電源投入時に比して前記直流電圧を段階的に増加させるステップ幅を大きくする。
【0027】
請求項6記載の発明においては、定着ローラに内蔵されたヒータの温度−抵抗値特性はヒータ低温時に抵抗値が小さい傾向があり、このため、電源投入時は定着ローラが冷えており、ヒータの抵抗値が小さいために突入電流値が大きくなる傾向があり、上記のように、電源投入時には、ヒータに対する直流電圧の電圧値を徐々に大きくする必要があるが、当該画像形成装置が待機状態なる稼動状況になると電源投入時の低温時に比べヒータの抵抗値が大きく安定しているために、突入電流値は抑えられる傾向にある。そこで、本発明のように、当該画像形成装置の稼動状況、例えば、請求項8記載の発明のように待機状態においては、電源投入時と異なり、ステップ幅を大きくしてステップ数を減らした電圧制御を行うことで定着温度を早く目標温度まで上昇させることが可能となる。
【0028】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一記載の画像形成装置において、前記出力可変手段は、前記ヒータに対する通電立下げ時には、前記ヒータに供給する直流電圧が徐々に減少するように前記直流電源回路を制御する。
【0029】
従って、請求項1ないし8の何れか一記載の発明において、ヒータに対する通電立下げをオン状態から急激に行った場合、急激な電圧変動を生じ、機器の電圧変動や高調波電流を発生し、他の電子機器へのEMIの影響を与えてしまう懸念があるが、ヒータに対する通電立下げ時には、ヒータに供給する直流電圧が徐々に減少するように可変制御することで、通電立下げ時のヒータの急激な電圧変動を防止することができ、高調波電流や電源電圧変動に対する当該画像形成装置のマージンを上げることが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。本実施の形態は、画像形成装置として、電子写真プロセスを利用した複写機1への適用例を示す。図1は当該複写機1の概略システム構成例を示す正面図である。本実施の形態の複写機1はプリンタエンジン2、スキャナエンジン3、給紙装置4等を備える複写機本体5に対して、例えば、増設給紙ユニット6や両面ユニット7やフィニッシャユニット8がオプションとして任意に増設可能なシステム構成とされている。
【0031】
ここに、複写機1におけるプリンタエンジン2、スキャナエンジン3等に関しては、周知の任意構成を採り得るため、その構成・作用については説明・図示を省略するが、プリンタエンジン2内においては、例えば図2に示すような定着装置11が内蔵されている。この定着装置11は、ヒータ12内蔵の定着ローラ13と加圧ローラ14とを押圧接触させ、これらのローラ13,14間を搬送される転写紙Sに対してトナー像を加熱定着させるものである。定着ローラ13の周囲にはヒータ12により加熱される当該定着ローラ13の表面温度を検出するための温度センサとしてのサーミスタ15や、何らかの異常により定着ローラ13の温度が設定温度よりも高い温度に達した場合に給電回路を遮断させるための温度ヒューズ16が設けられている。
【0032】
図3はこのようなヒータ12に対する通電制御を行う回路構成を示す回路図である。まず、商用交流電源21に対して、ノイズフィルタ22、ダイオードブリッジ回路(全波整流回路)23を介して直流電源回路としての出力可変の昇圧チョッパ回路24が接続され、この昇圧チョッパ回路24の出力端子間にヒータ12と温度ヒューズ16との直列回路が接続されている。昇圧チョッパ回路24は、ダイオードブリッジ回路23からの電源ラインを断続してヒータ12に対する通電を断続させるためのトライアック、サイリスタ等のスイッチ素子Q1と、ダイオードブリッジ回路23の+電源ライン側に接続されたインダクタLと、これらのスイッチ素子Q1・インダクタL間の出力側に接続されたトランジスタ、FET、GTIB等によるスイッチング素子Q2と、このスイッチング素子Q2を例えば20kHz以上の高周波でオン・オフ発振動作させる駆動回路25と、インダクタLとスイッチング素子Q2との接続点よりも出力側に接続された整流ダイオードDと、この整流ダイオードDの出力側と−電源ラインとの間に接続された平滑コンデンサCと、この平滑コンデンサCの両端電圧を検出する出力電圧検出回路26とを備えた構成とされている。
【0033】
このような昇圧チョッパ回路(直流電源回路)24に対して、その動作制御を行うエンジン制御回路27が設けられている。このエンジン制御回路27は、CPU,ROM,RAM等を備えて、複写機1全体の制御を受け持つマイクロコンピュータ構成のもので、その中に、ヒータ12に対する通電制御用のヒータ温度制御ブロック28と、当該複写機1のシステム構成として増設可能な増設給紙ユニット6、両面ユニット7、フィニッシャユニット8の接続の有無を検知する接続検知ブロック29とが含まれている。サーミスタ15による温度検出回路の検出信号や出力電圧検出回路26による検出電圧はヒータ温度制御ブロック28に取り込まれる一方、スイッチ素子Q1のオン・オフや駆動回路25の動作制御はこのヒータ温度制御ブロック28により行われるように構成されている。
【0034】
このような構成において、まず、その基本的な動作制御例について説明する。商用交流電源21から供給される交流電圧はノイズフィルタ22に供給される。このノイズフィルタ22は主に昇圧チョッパ回路24で発生する高周波ノイズを減衰させて商用交流電源21への流出を防ぐが、商用交流電源21の高周波ノイズの昇圧チョッパ回路24側への流入も減衰させる役目も果たす。
【0035】
次に、スイッチ素子Q2をオンさせると、交流電圧はノイズフィルタ22を通してダイオードブリッジ回路23で全波整流され、インダクタLに印加される。一方、エンジン制御回路27の中のヒータ温度制御ブロック28の駆動回路25に対する出力信号がHighになると駆動回路25がスイッチング素子Q2をオンさせ、インダクタLにエネルギーが充電される。この時、整流ダイオードD・平滑コンデンサCには電流は流れない。続いて、ヒータ温度制御ブロック28の駆動回路25に対する出力信号がLowになるとインダクタLへの充電は停止し、インダクタLとスイッチング素子Q2との接続点は、インダクタLの自己インダクタンスにより電圧が上昇し、整流ダイオードDの順電圧に平滑コンデンサCの電圧を加えた電圧以上になると整流ダイオードDが導通して整流し、平滑コンデンサCに充電されて平滑される。この平滑コンデンサDの両端間電圧はほぼ直流になる。
【0036】
この直流電圧の大きさは、負荷インピーダンスが一定の場合、スイッチング素子Q2がヒータ温度制御ブロック28、駆動回路25によって固定周波数方式で駆動される場合はそのオン・オフのデューティ比で可変させることができる。また、ヒータ温度制御ブロック28、駆動回路25によって周波数変調方式で駆動される場合はそのオン又はオフの周期で可変させることができる。具体的には、固定周波数方式ではオンデューティと出力電圧とが比例し、周波数変調方式ではオフ周期一定の場合であればオン周期と出力電圧が比例し、オン周期一定の場合であればオフ周期と出力電圧が反比例する。
【0037】
このように出力可変の昇圧チョッパ回路24の直流電圧はヒータ12と温度ヒューズ16の直列回路に供給され、ヒータ12は定着ローラ13を加熱する。この定着ローラ13の温度は、サーミスタ15による温度検出回路で常時検出され、その検出信号はヒータ温度制御ブロック28に入力される。定着ローラ13の温度が設定温度になると、ヒータ温度制御ブロック28は駆動回路25の発振動作を停止してスイッチング素子Q2をオフさせると共に、スイッチ素子Q1をオフさせ、ヒータ12への直流電圧の供給を停止する。
【0038】
ここで、定着ローラ13の表面温度はサーミスタ15による温度検出回路で常時検出されており、定着ローラ13の温度が設定温度よりも下がると、スイッチ素子Q1をオンさせ、昇圧チョッパ回路24を動作させて、再度、ヒータ12に直流電圧を供給する。その後は、順次、定着ローラ13の温度により、昇圧チョッパ回路24を停止/スイッチ素子Q1をオフ→スイッチ素子Q1をオン/昇圧チョッパ回路24を駆動→昇圧チョッパ回路24を停止/スイッチ素子Q1をオフ→…を繰返すことにより、設定温度付近に維持する。
【0039】
なお、温度ヒューズ16は、定着ローラ13の設定温度よりも高い温度で動作するものが用いられ、何らかの異常でその温度になった場合、温度ヒューズ16が切断することにより、ヒータ12への電力供給を停止させる。
【0040】
エンジン制御回路27の機能の中に接続検知ブロック29が含まれている。この接続検知ブロック29は、例えば当該複写機1の場合、増設給紙ユニット6、両面ユニット7、フィニッシャユニット8等のオプション接続の有無を検知することで当該複写機1に関するシステム構成の状況を検知するための回路で、通常、画像形成装置には付属されているものである。接続検知ブロック29で当該複写機1のシステム構成の状況が検知されれば、検知されたシステム構成の状況に応じてヒータ12に割り当て得るヒータ用最大電力が決定可能となる。
【0041】
例えば、当該複写機1のフルシステムでの最大電力をWs1、ヒータ電力をWh1、ヒータ12以外の負荷電力をWo1とすると、
Ws1=Wh1+Wo1
になる。ヒータ12の電力Wh1が決まれば、ヒータ12の抵抗値をZとすると、供給する直流電圧の最大値Vh1は、
Vh1=Wh1/Z
で決まる。次に、当該複写機1のオプションの一つ、例えば、フィニッシャユニット8が未接続のシステム構成の場合のヒータ12以外の負荷電力をWo2とすると、
Wo1>Wo2
になる。フィニッシャユニット8が未接続のシステム構成の場合でも複写機1全体の電力はWs1まで使用可能であるで、このシステム構成でのヒータ用電力をWh2とすると、
Wh2=Wh1+Wo1−Wo2
にすることが可能になる。このシステム構成でのヒータ12の電力Wh2は、フルシステム構成でのヒータ12の電力Wh1よりも、Wo1−Wo2の容量だけ大きいため、ヒータ12に供給する直流電圧の最大値をVh2とすると、
Vh2=Wh2/Z
で決まり、
Vh2>Vh1
とすることができ、ヒータ用電力を大きくすることが可能になる。
【0042】
このように、フィニッシャユニット8が未接続のシステム構成の場合、フルシステム構成の状況時に比べてヒータ用電力を大きくすることができるので、ウォームアップ時の時間短縮が可能になる。また、連続した画像形成でローラ温度が低下した場合でも設定温度までの復帰時間の短縮になる。また、最近の複写機では省エネルギーを目的としてローラ温度を設定温度よりも下げた低電力モード、又は、ヒータ電力供給を停止するオフモードを設けている機種も多いが、この場合、低電力モード、又は、オフモードから画像形成可能モードまでのリカバリー時間の短縮も可能になる。
【0043】
なお、複写機1のシステム構成がフルシステム構成でない場合、フルシステム構成の場合との差の電力を全てヒータ用電力とすることが可能であるが、この差の電力を全てヒータ12に供給するのではなく、ヒータ12以外の負荷へ供給することもできる。この場合、単位時間当たりの画像形成速度を大きくすることも可能になる。
【0044】
一方、ヒータ12以外の負荷電力の下限値はオプション接続なしのシステム構成時の電力であるので、この電力をWo3とすると、この時のヒータ用電力Wh3は、
Wh3=Wh1+Wo1−Wo3
になり、ヒータ12への供給する直流電圧の電圧値Vh3はWh3で決まる。よって、昇圧チョッパ回路24によりヒータ12に印加される直流電圧の電圧値の範囲はVh1〜Vh3になる。
【0045】
本発明の第二の実施の形態を図4及び図5に基づいて説明する。第一の実施の形態で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する。
【0046】
図4はヒータ12に対する通電制御を行う本実施の形態の回路構成を示す回路図である。基本的には、図1の場合と同様であるが、本実施の形態ではモード設定等の各種入力設定操作を行うための操作部30がエンジン制御回路27中のヒータ温度制御ブロック28に接続されている。
【0047】
このような操作部30からの入力情報に基づき当該複写機1のシステム稼動状況を検知し、前述のシステム構成の状況とこのシステム稼動状況とに応じてヒータ用電力を決定するようにしたものである。即ち、複写機1にあっては、操作部30からの各種入力情報に基づき動作モード等が設定されて画像形成動作を実行するので、その入力情報に基づきジョブの動作モード(システムの稼動状況)を検知できる。ここに、複写機1で例えばフルシステム構成でフル稼働の場合に最大電力を消費するが、フルシステム構成であっても動作モードによっては稼働しないユニットもある。この場合、稼動状況を認識することで、稼働しないユニットの消費電力をヒータ用電力に上乗せできるので、ヒータ12に供給する直流電圧を大きくすることができる。
【0048】
エンジン制御回路27のマイクロコンピュータ(ヒータ温度制御ブロック28)により実行される本実施の形態の場合のヒータ通電制御に関する動作制御例を図5に示す概略フローチャートを参照して説明する。まず、複写機1の電源スイッチが投入されることにより(ステップS1のY)、制御が開始される。そして、操作部30上の各種キーに関するキー操作があるか否かをチェックし(S2)、キー操作がないまま一定時間が経過したら(S3のY)、待機モードに設定する(S4)。キー操作があり(S2のY)、又は、待機モードに設定された場合(S4)、接続検知ブロック29からの検知情報を取得し、当該複写機1のシステム構成の状況を検知する(S5)。このステップS5の処理がシステム構成検知手段の機能として実行される。さらに、操作部30からのキー入力情報を取得することにより、設定された動作モードに従い当該複写機1の当該システム構成における稼動状況を検知する(S6)。このステップS6の処理が稼動状況検知手段の機能として実行される。引き続き、検知されたこれらのシステム構成の状況及び稼動状況に応じてヒータ12に割り当てるヒータ用電力を決定する(S7)。このステップS7の処理が電力決定手段の機能として実行される。そして、決定されたヒータ用電力となるように、昇圧チョッパ回路24によってヒータ12に印加する直流電圧の電圧値を決定する(S8)。
【0049】
このような決定後、まず、スイッチ素子Q1をオンさせてヒータ12に対する通電立上げ可能とする(S9)。引き続き、駆動回路25の発振動作を決定された直流電圧の電圧値に応じて駆動制御してスイッチング素子Q2のオン・オフ動作を制御することで、昇圧チョッパ回路24によるヒータ12への直流電圧印加による通電を開始させる(S10)。このステップS10の処理が、決定されたヒータ用電力に応じて昇圧チョッパ回路24を駆動回路25を介して駆動制御してヒータ12に供給する直流電圧を可変させる出力可変手段の機能として実行される。この動作において、サーミスタ(温度検出回路)15により検出される定着ローラ温度を取得するとともに、待機モードであるか否かをチェックし(S11)、待機モードでない場合には(S11のN)、定着ローラ温度が所定の設定温度T1に達したかを監視し(S12)、待機モード時であれば(S11のY)、定着ローラ温度が待機時用に設定された所定の設定温度T2(ただし、T1>T2)に達したかを監視する(S13)。
【0050】
定着ローラ温度が所定の設定温度T1に達した場合(S12のY)、駆動回路25を停止させてスイッチング素子Q2をオフさせるとともに(S14)、スイッチ素子Q1をオフさせて(S15)、昇圧チョッパ回路24への給電を停止させる。これにより、ヒータ12への通電も停止される。よって、ステップS14,S15の処理が通電停止手段の機能として実行される。そして、キー操作に基づき設定された動作モードの処理内容を実行する(S16)。この動作においても、サーミスタ(温度検出回路)15により検出される定着ローラ温度を取得することにより、所定の設定温度T1より若干低く設定された所定の設定温度T1′まで低下したか否かをチェックし(S17)、所定の設定温度T1′まで低下した場合には(S17のY)、ステップS9の処理に戻り、ステップS9,S10,S11,S12,S14〜S17の処理を繰返すことにより、定着ローラ温度を設定温度T1′〜T1の範囲内に維持する。
【0051】
待機時にあっても同様であり、定着ローラ温度が所定の設定温度T2に達した場合(S13のY)、駆動回路25を停止させてスイッチング素子Q2をオフさせるとともに(S18)、スイッチ素子Q1をオフさせて(S19)、昇圧チョッパ回路24への給電を停止させる。これにより、ヒータ12への通電も停止される。よって、ステップS18,S19の処理が通電停止手段の機能として実行される。この動作においても、サーミスタ(温度検出回路)15により検出される定着ローラ温度を取得することにより、所定の設定温度T2より若干低く設定された所定の設定温度T2′まで低下したか否かをチェックし(S20)、所定の設定温度T2′まで低下した場合には(S20のY)、ステップS9の処理に戻り、ステップS9,S10,S11,S13,S18〜S20の処理を繰返すことにより、定着ローラ温度を待機時用の設定温度T2′〜T2の範囲内に維持する。
【0052】
なお、ステップS17の処理後は、操作部30においてキー操作があるか否かをチェックし(S21)、キー操作があれば(S21のY)、そのキー操作に基づく処理動作を実行する(S16)。一方、キー操作がなく(S21のN)、一定の時間が経過した場合には(S22のY)、待機モードに設定し(S23)、ステップS20の処理に移行する。
【0053】
また、ステップS20の処理後は、操作部30においてキー操作があるか否かをチェックし(S25)、キー操作があれば(S25のY)、待機モードを解除して(S25)、ステップS9の処理に戻る。一方、キー操作がない場合には(S24のN)、ステップS20の処理に戻る。
【0054】
よって、本実施の形態によれば、システム構成の状況のみを考慮する場合に比べて、その稼動状況も併せて考慮するので、ヒータ12へ印加する直流電圧をより大きくすることができ、より多くの電力が供給できる。このため、効果は、第一の実施の形態の場合よりも大きくなる。
【0055】
なお、これらの実施の形態では、ヒータ12に対する出力可変の直流電源回路として、昇圧チョッパ回路24の例で説明したが、これに限らず、降圧チョッパ回路や昇降圧チョッパ回路でもよく、或いは、絶縁型のコンバータを用いるようにしてもよい。
【0056】
本発明の第三の実施の形態を図6に基づいて説明する。本実施の形態は、前述の第一又は第二の実施の形態に適用されるが、特に、その通電立上げ時の制御に関するものである。
【0057】
一般に、ヒータ12の抵抗値は、朝一などの複写機1の省電力状態の低温時と温度制御時の高温時とでは異なり、ヒータ低温時には抵抗値が小さく、そのために、通電立上げの制御を特に行わずに直に立上げた場合には図9に示すように電源投入時の突入電流値が、待機状態より大きくなる傾向がある。
【0058】
そこで、本実施の形態では、ヒータ12に対する通電立上げ時の動作制御として、急激な電圧変動による突入電流を防止するために、図6に示すように、ヒータ12の温度抵抗特性が安定するまでの時間内は、昇圧チョッパ回路24によってヒータ12に印加する直流電圧の電圧値を段階的に徐々に上げるように制御するものである。このような直流電圧の電圧値の段階的な可変制御は、昇圧チョッパ回路24の駆動回路25の動作を段階的に切換え制御することにより容易に実現できる。このような動作制御は、例えば図5に示したフローチャート中のステップS10の処理の開始時に行わせるようにすればよい。これにより、当該装置の突入電流値を抑えることができる。ここで、ヒータ12の温度−抵抗値特性により電源投入時の各設定電圧までのステップ数(電圧幅)とステップ制御時間とが決定される。通常のヒータ12であれば、約数100ms程度の通電立上げ期間内における制御となる。
【0059】
本発明の第四の実施の形態を図7に基づいて説明する。本実施の形態は、前述の第一又は第二の実施の形態に適用されるが、第三の実施の形態と同様に、その通電立上げ時の制御に関するものである。
【0060】
即ち、定着ローラ13に内蔵されたヒータ12の温度−抵抗値特性はヒータ低温時に抵抗値が小さい傾向があり、このため、電源投入時は定着ローラ13が冷えており、ヒータ12の抵抗値が小さいために突入電流値が大きくなる傾向があり、第三の実施の形態で説明したように、電源投入時には、ヒータ12に対する昇圧チョッパ回路24の直流電圧の電圧値を徐々に大きくする必要があるが、当該複写機1が待機状態なる稼動状況になると電源投入時の低温時に比べヒータ12の抵抗値が大きく安定しているために、突入電流値は元々抑えられる傾向にある。
【0061】
そこで、本実施の形態では、当該複写機1の稼動状況、例えば、待機状態における通電立上げ時には、電源投入時の通電立上げ時とは異なり、図7に示すように電圧を上げるステップ幅を大きくしてステップ数を減らした電圧制御を行うことで定着温度を早く目標温度まで上昇させるようにしたものである。例えば、待機時の通電立上げ時の制御として、図6に示した例では、ステップ数3で立上げているが、図7に示す例ではステップ数2で立上げるようにしたものである。このような動作制御は、例えば図5に示したフローチャート中のステップS10の処理の開始時に待機モードか否かに応じて行わせるようにすればよい。
【0062】
このような立上げ制御により、待機時には定着温度をより早く目標温度まで上昇させることが可能となる。
【0063】
本発明の第五の実施の形態を図8に基づいて説明する。本実施の形態は、前述の第一ないし第四の実施の形態に適用されるが、特に、その通電立下げ時の制御に関するものである。
【0064】
前述の図9、図6又は図7に示したように、ヒータ12に対する通電立下げをオン状態から急激に行った場合、急激な電圧変動を生じ、機器の電圧変動や高調波電流を発生し、他の電子機器へのEMIの影響を与えてしまう懸念がある。そこで、本実施の形態では、ヒータ12に対する通電立下げ時には、図8に示すように、ヒータ12に供給する直流電圧が徐々に減少するように可変制御するようにしたものである。図示例は、図6の場合への適用例を示す。このような動作制御は、例えば図5に示したフローチャート中のステップS15やステップ19によるオフ動作時に行わせるようにすればよい。
【0065】
このような通電立下げ時の制御により、通電立下げ時のヒータ12の急激な電圧変動を防止することができ、高調波電流や電源電圧変動に対する当該複写機1のマージンを上げることが可能となる。
【0066】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ヒータへ供給する電圧を直流電圧とし、その電圧値を当該画像形成装置のシステム構成の状況に応じて可変させるようにしたので、当該画像形成装置のシステム構成の状況が軽い場合、ヒータへ供給するヒータ用電力を大きくすることが可能となり、ウォームアップ時の時間短縮、連続した画像形成により定着ローラの温度が低下した場合の設定温度までの復帰時間の短縮、さらには、低電力モード・オフモードを設けている画像形成装置の場合であればリカバリー時間の短縮が各々可能となり、この際、直流電圧の電圧値を可変させることにより、ヒータに供給する電力を可変させているので、トライアック等の電力スイッチ素子により全波出力の位相制御を行う方式に比べて、高調波電流や電源電圧変動が増加することなく実現できる。
【0067】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、当該画像形成装置のシステム構成の状況だけでなく、その稼動状況も加味してヒータに割り当てるヒータ用電力を決定するようにしたので、稼動状況が軽い場合には、さらにヒータに割り当て得るヒータ用電力を上乗せしてより大きくすることができ、よって、ウォームアップ時の時間等をより一層短縮させることができる。
【0068】
請求項3記載の発明によれば、直流電源回路中に含まれるスイッチング素子を高周波の固定周波数方式でオン・オフさせる際のオン・オフデューティ比により直流電圧を可変させる出力可変手段を用いるようにしたので、請求項1又は2記載の発明を容易に実現することができる。
【0069】
請求項4記載の発明によれば、直流電源回路中に含まれるスイッチング素子を高周波の周波数変調方式でオン・オフさせる際のオン周期又はオフ周期により直流電圧を可変させる出力可変手段を用いるようにしたので、請求項1又は2記載の発明を容易に実現することができる。
【0070】
請求項5記載の発明によれば、請求項1ないし4の何れか一記載の画像形成装置において、ヒータに対する通電立上げ時において当該ヒータの温度抵抗特性が安定するまでの時間内は、ヒータに供給する直流電圧が徐々に増加するように可変制御するようにしたので、突入電流値を抑えることができ、使用回路部品に対する仕様マージンを上げ、寿命の延長又は部品のコストダウンを図ることができる。
【0071】
請求項6記載の発明によれば、ヒータの温度−抵抗値特性に基づき設定されたステップ数とステップ制御時間とに基づきヒータに供給する直流電圧が段階的に増加するように直流電源回路を制御するようにしたので、請求項5記載の発明を容易に実現することができる。
【0072】
請求項7記載の発明によれば、当該画像形成装置の稼動状況、例えば、請求項8記載の発明のように待機状態においては、電源投入時と異なり、ステップ幅を大きくしてステップ数を減らした電圧制御を行うようにしたので、定着温度を早く目標温度まで上昇させることができる。
【0073】
請求項9記載の発明によれば、請求項1ないし8の何れか一記載の画像形成装置において、ヒータに対する通電立下げ時には、ヒータに供給する直流電圧が徐々に減少するように可変制御するようにしたので、通電立下げ時のヒータの急激な電圧変動を防止することができ、高調波電流や電源電圧変動に対する当該画像形成装置のマージンを上げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の複写機の概略システム構成例を示す正面図である。
【図2】その定着装置の構成例を示す概略正面図である。
【図3】ヒータに対する通電制御を行う回路構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第二の実施の形態のヒータに対する通電制御を行う回路構成を示す回路図である。
【図5】ヒータ通電制御に関する動作制御例を示す概略フローチャートである。
【図6】本発明の第三の実施の形態の電圧、電流制御の波形例を示すタイムチャートである。
【図7】本発明の第四の実施の形態の電圧、電流制御の波形例を示すタイムチャートである。
【図8】本発明の第五の実施の形態の電圧、電流制御の波形例を示すタイムチャートである。
【図9】立上げ、立下げ時の動作制御を行わない場合の電圧、電流制御の波形例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
11 定着装置
12 ヒータ
13 定着ローラ
15 温度センサ
21 交流電源
24 直流電源回路
25 駆動回路
Q2 スイッチング素子

Claims (9)

  1. ヒータ内蔵の定着ローラを用いてトナー像を転写材上に加熱定着する定着装置を備える画像形成装置において、
    交流電源から供給される交流電圧を直流電圧に変換して前記ヒータに通電する出力可変の直流電源回路と、
    当該画像形成装置のシステム構成の状況を検知するシステム構成検知手段と、
    検知されたシステム構成の状況に応じて前記ヒータに割り当てるヒータ用電力を決定する電力決定手段と、
    決定された前記ヒータ用電力に応じて前記直流電源回路を駆動制御して前記ヒータに供給する直流電圧を可変させる出力可変手段と、
    前記定着ローラ周りの温度を検出する温度センサと、
    検出された温度が設定温度に達した時点で前記ヒータに対する通電を停止させる通電停止手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 当該画像形成装置の稼動状況を検知する稼動状況検知手段を備え、
    前記電力決定手段は、前記システム構成検知手段により検知されたシステム構成の状況及び前記稼動状況検知手段により検知された稼動状況に応じて前記ヒータに割り当てるヒータ用電力を決定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記出力可変手段は、前記直流電源回路中に含まれるスイッチング素子を高周波の固定周波数方式でオン・オフさせる際のオン・オフデューティ比により直流電圧を可変させる、ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記出力可変手段は、前記直流電源回路中に含まれるスイッチング素子を高周波の周波数変調方式でオン・オフさせる際のオン周期又はオフ周期により直流電圧を可変させる、ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  5. 前記出力可変手段は、前記ヒータに対する通電立上げ時において当該ヒータの温度抵抗特性が安定するまでの時間内は、前記ヒータに供給する直流電圧が徐々に増加するように前記直流電源回路を制御する、ことを特徴とする請求項1ないし4の何れか一記載の画像形成装置。
  6. 前記出力可変手段は、前記ヒータの温度−抵抗値特性に基づき設定されたステップ数とステップ制御時間とに基づき前記ヒータに供給する直流電圧が段階的に増加するように前記直流電源回路を制御する、ことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記出力可変手段は、当該画像形成装置の稼動状況に応じて、前記直流電圧を段階的に増加させるステップ幅を変更する、ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記出力可変手段は、当該画像形成装置の稼動状態が待機状態の場合、電源投入時に比して前記直流電圧を段階的に増加させるステップ幅を大きくする、ことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 前記出力可変手段は、前記ヒータに対する通電立下げ時には、前記ヒータに供給する直流電圧が徐々に減少するように前記直流電源回路を制御する、ことを特徴とする請求項1ないし8の何れか一記載の画像形成装置。
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