以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<<カラー複写装置の構成例>>
図1は、本発明に係る画像処理装置の一実施形態である画像処理部を搭載した複写装置(画像形成装置の一例)の機構図である。このカラー複写装置1は、大まかに、原稿を読み取って画像データを取得する画像取得部10と、画像取得部10にて読み取られた画像データに対して所望の画像処理を施す画像処理部20と、画像処理部20により処理された処理済み画像に基づいて原稿に対応する画像を所定の出力媒体上に形成する画像出力部(画像記録部)30と、プラテンカバー60とを備える。画像処理部20は、画像取得部10と画像出力部30との境界部分に設けられている。
たとえば、カラー複写装置1は、図示しない接続ケーブルを介してネットワークに接続可能になっている。たとえば、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)型LAN(Local Area Network;たとえばIEEE802.3)やギガビット(Giga Bit)ベースのLAN(以下纏めて有線LANという)により、画像入力端末に接続される。画像入力端末としては、たとえば、ドキュメント作成や編集などの処理する、パソコン、カラースキャナ、デジタルカメラ、またはハードディスク装置や光磁気ディスク装置あるいは光ディスク装置などのデータ格納装置など、任意数の画像入力ソースを含み得る。これらの各端末装置には、ドキュメント作成用のアプリケーションプログラムなどが組み込まれる。画像入力端末は、ドキュメントを、カラー複写装置1に入力する。
また、カラー複写装置1は、これらの画像入力端末から画像を電子データとして取得するものに限らず、たとえば、図示しない通信網を介して画像を電子データとして取得する通信機能を備えた装置であってもよい。たとえば、一般加入電話網(PSTN:Public Switched Telephone Network )を介してFAX装置などの画像入力端末に接続される。なお、一般加入電話網PSTNに代えて、ISDN(Integrated Switched Digital Network )またはインターネットを含む他の通信媒体を利用してファクシミリデータをやり取りするようにしてもよい。
また、カラー複写装置1は、たとえばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. ;米国電気電子学会)1394規格のデバイス3fやUSB(Universal Serial Bus;1.1や2.0)規格のデバイスなどとも接続可能となっており、これらのデバイスからデジタル画像データを受け付けることもできる。または、これらデバイスを介してリモートでカラー複写装置1を制御することもできるようになっている。
このように、カラー複写装置1は、画像取得部10にて読み取った原稿の複写物を形成する複写機能だけでなく、様々な画像入力端末からの画像データに基づいて画像を形成する(印刷出力する)、たとえばページプリンタ機能およびファクシミリ送受信機能を備えたいわゆる複合機(マルチファンクション機)で、デジタルプリント装置として構成されている。このとき、たとえば、画像処理部20の一部の機能を使用してシステムを構築してもよい。また、同様の機能を備えた複数の画像処理部20を使用しつつ、システム構成の機能目的に応じてそれぞれの内部の機能モジュールを使い分けたり、同一機能部が異なる作用をするように使用したりしてもよい。
画像取得部10は、筐体上に設けられた透明性のプラテンガラス(原稿載置台)11の下方に、プラテンガラス11の原稿載置面と反対側の面(裏面)に向かって光を照射する光源12と、光源12から発せられた光をプラテンガラス11側に反射させる略凹状の反射笠17とを備える。また、画像取得部10は、プラテンガラス11側からの反射光を受光して副走査SS(Slow Scan )の方向(図中矢印X1の読取方向)と略直交する主走査FS(Fast Scan )の方向(図の紙面奥行き方向)に画像を読み取り、濃度に応じた画像信号(アナログの電気信号)を順次出力する受光部13と、受光部13からの画像信号を所定のレベルまで増幅し出力する信号処理部14とを備える密着光学系のものである。受光部13は、信号処理部14などとともに基板15上に配設され、光学走査系(センサユニット)16を構成する。
また図示していないが、画像取得部10は、光源12、受光部13、および信号処理部14などをプラテンガラス11下で移動させるためのワイヤや駆動プーリ、あるいはステッピングモータなどの駆動モータも筐体内に具備する。駆動プーリは、駆動モータの駆動力によって往復回転させられ、この回転駆動によってワイヤを当該駆動プーリに巻き取る。これにより、受光部13などが一体的に、プラテンガラス11の下方において、副走査SSの方向(図中矢印X1)およびこれと反対方向(図中矢印X2)に往復移動可能に構成されている。また、光学走査系(センサユニット)16と原稿との相対移動速度を通常の読取時(100%出力時)と変えて読み取ることで、副走査方向に読取画像を拡大もしくは縮小(変倍)することも可能となっている。
画像取得部10は、プラテンガラス11上に載置された原稿を読み取って得た入力画像を赤,緑,青の各色成分のデジタル画像データR,G,Bに変換し信号処理部14に入力する。信号処理部14は、受光部13からの赤,緑,青の各画像信号を図示しない増幅部により所定のレベルまで増幅し、さらに図示しないA/Dコンバータによりデジタルデータに変換することで、赤,緑,青のデジタル画像データR,G,BをA/Dコンバータから出力する。この赤,緑,青の画像データR,G,Bは、ケーブル19を通じて画像処理部20に送られる。
画像出力部30は、一方向に順次一定間隔をおいて並置された出力色Y,M,C,Kの各色の画像形成部(転写部/印刷エンジン)31が縦続配置されてなるタンデム構成のものである。以下、各色の画像形成部31のそれぞれに符号Y,M,C,Kを付して示し、纏めていうときには色の符号を省略して示す。その他の部材についても同様である。
なお、図示した例では、出力色としてY,M,C,Kの4色を使用する例を示したが、これに限らず、たとえば第5色としてのグレイ(灰色)Gyなどより多くの出力色を含むものであってもよいし、ブラック(K)を除くY,M,Cの3色であってもよい。また、図示した例では、出力色Y,M,C,Kに対応する各画像形成部31Y,31M,31C,31Kの配列順をY→M→C→Kとしてあるが、これに限らず、K→Y→M→Cなど、他の配列順であってもよい。
画像形成部31の中央部には、感光体ドラム32が配され、この感光体ドラム32の周囲には、一次帯電器33、現像器34、および転写帯電器35などが配設され、さらに画像形成データに基づいて潜像を感光体ドラム32に記録するためのポリゴンミラー39などの書込走査光学系を有する。
また画像出力部30は、画像形成部31に印刷用紙を搬送するための用紙カセット41と搬送路42とを備えている。また先端検出器44が、用紙カセット41から各画像形成部31に搬送される印刷用紙の搬送路42上に近接して設けられている。先端検出器44は、レジストローラ42aを通じて転写ベルト(搬送ベルト)43上に送り出された印刷用紙の先端をたとえば光学的に検出して先端検出信号を得、この先端検出信号を画像処理部20に送る。
ポスト(Post)画像処理部として機能する画像処理部20は、画像出力部30から入力された先端検出信号に同期して、画像取得部10の信号処理部14からの赤,緑,青の画像データR,G,Bに所定の画像処理を施した後、Y,M,C,Kの画像形成データ(たとえばオンオフ2値化トナー信号)を得、画像処理済みのY,M,C,Kの各色の画像形成データを順次一定間隔(いわゆるタンデムギャップ分)をおいて画像出力部30に入力する。
画像出力部30においては先ず、潜像形成用の光源としての半導体レーザ38Yは、画像処理部20からのイエロー(Y)の画像形成データによって駆動されることで、イエローの画像形成データを光信号に変換し、この変換されたレーザ光をポリゴンミラー39に向けて照射する。このレーザ光は、さらに反射ミラー47Y,48Y,49Yを介して一次帯電器33Yによって帯電された感光体ドラム32Y上を走査することで、感光体ドラム32Y上に静電潜像を形成する。この静電潜像は、イエローのトナーが供給される現像器34Yによってトナー像とされ、このトナー像は、転写ベルト43上の用紙が感光体ドラム32Yを通過する間に転写帯電器35Yによって用紙上に転写される。そして転写後は、クリーナ36Yによって感光体ドラム32Y上から余分なトナーが除去される。
M,C,Kの各色についてもY色と同様にして、感光体ドラム32M,32C,32K上に静電潜像が順次形成される。この各静電潜像は、各色のトナーが供給される現像器34M,34C,34Kによって順次トナー像とされる。各トナー像は、転写ベルト43上の用紙が対応する感光体ドラム32M,32C,32Kを通過する間に対応する転写帯電器35M,35C,35Kによって用紙上に順次転写される。このように、Y,M,C,Kの各色のトナー像が順次多重転写された用紙は、転写ベルト43上から剥離され、定着ローラ45によってトナーが定着されて、複写機の外部に排出される。
なお、画像出力部30の構成は上述したものに限らず、たとえば、中間転写ベルトを1つあるいは2つ備えた中間転写方式のものとしてもよい。
<<画像処理部の構成例>>
図2は、上記構成のカラー複写装置1に設けられたメイン画像処理装置として機能する画像処理部20の、一実施形態の回路ブロック図である。この画像処理部20においては、画像取得部10(信号処理部14)からの画像データA,B,Cが入力される。
以下、画像処理部20を構成する各機能部分の概要について説明し、本実施形態の特徴部分である画像処理パス切替機能については、その後で詳しく説明する。なお、以下の説明において、各機能部分から出力される画像データには、画像データであることを示す“D”と、その機能部分の参照符号と、個々の色情報の参照符号とを順に付して示すこととする。また、それら複数の色信号を纏めていう場合には、画像データであることを示す“D”と、機能部分の参照符号と、全ての色情報の参照符号とを順に付して示すこととする。たとえば、画像取得部10から出力されるデータAはD10A,データB,CはD10B,D10C、これらを纏めてD10ABCなどである。
図示するように、画像処理部20は、前段画像処理部20aと、後段画像処理部20bと、周辺部とに大別される。本実施形態の周辺部としては、本実施形態の特徴部分である画像処理パス切替機能を実行するデータパス切替制御部801が設けられている。
データパス切替制御部801は、図中左側に設けられた処理対象画像入力部(データ入力部)の一例である前段切替部801a、図中中央部に設けられた中間切替部801b(データ入出力部の一例)、図中右側に設けられた処理済画像出力部(データ出力部)の一例である後段切替部801c、およびこれらを結ぶ接続部801dからなる。前段画像処理部20aと後段画像処理部20bとは、データパス切替制御部801の図中中央部にて上から延在する中間切替部801bにより分けられている。
データパス切替制御部801の各機能部はデータの双方向性を有し、かつ画像処理パスの入出力データを切り替えるパイプライン処理機能を備えており、画像処理ブロックの何れかからのデータの複数入力を対応する後段ブロックヘの出力データとする切替処理を行なう。
たとえば、通常の複写動作時は、前段切替部801aに取り込んだ8ビットの画像データをそのまま前段画像処理部20aに、また中間切替部801bに取り込んだ8ビットの画像データをそのまま後段画像処理部20bに、後段切替部801cに取り込んだ8ビットの画像データをそのまま画像出力部30側へ渡す。
また、中間切替部801bから外部へのデータパスを設けることで、プリント出力機能だけでなく、画像蓄積装置やネットワークとの間でのデータ入出力を行なう機能など、画像処理パス切替機能を実行することで、様々な機能を実現可能にしている。
特に本実施形態の画像処理部20の特徴部分として、中間切替部801bにて外部に接続される装置(たとえばタンデムギャップ補正機能や電子ソート機能などをなすデータ蓄積装置)との間で、出力デバイス依存データと画像形成部(画像出力部30)に依存の色空間とは異なる色空間上の画像データとを選択的に使用可能に構成されている。これにより、共通のアーキテクチャを有する画像処理部で複数のシステムを構築することが可能であり、たとえば、様々な速度や構成のシステムに対応することが可能となる。
データパス切替制御部801による画像処理パス切替機能を実現するに際して、データパス切替制御部801のレジスタ値を設定する処理は、ハードウェアスイッチにより実行させることもできるが、ソフトウェアによる設定でも可能である。なお、好ましくは、入力デバイスとしての画像取得部10に依存の入力デバイス依存データおよび画像形成部31に依存の出力デバイス依存データの何れにも非依存のデバイス非依存データと、出力デバイス依存データとを選択的に使用可能に構成する。
このデータパス切替制御部801による画像処理パス切替機能については、後で詳しく説明する。
前段画像処理部20aは、主に、読取動作との関連度合いが強い画像処理を実行する画像処理機能部分であり、地色検知部および入力DF(Digital Filter)部を有する入力データ処理部100と、変倍処理部200とをこの順に備えている。
後段画像処理部20bは、主に、可視画像を形成する出力動作(画像出力部30の動作)との関連度合いが強い画像処理を実行する画像処理機能部分であり、フィルタ処理部(DF)、地色除去処理部、あるいは階調補正部を備えた後段画像補正部600と、画像出力部30用の画像データ(たとえば2値化データ)を生成する出力データ処理部700とをこの順に備える。
後段画像処理部20b内の各機能部は、タグデータを参照して文字/写真/網点などの画像オブジェクトの特性に応じた適応処理を行なう適応処理実行部の機能を備える。ここで、本実施形態の構成においては、前段色調整部400から出力データ処理部700までの間が、カラー画像用の処理ブロックおよびモノクロ画像用の処理ブロックを備える構成となっており、画像取得部10にて読み取られる原稿がカラー原稿であるのかモノクロ(典型的には白黒原稿)であるのかに拘わらず、各処理ブロックが同時並行的に処理するようになっている。これは、カラー画像処理とモノクロ画像処理とを並行処理する構成を採用することで、タンデム構成の画像出力部かつプリスキャンレスACSであっても生産性を低下させないようにするためである。
出力データ処理部700は、画像データD600A’,D600B’,D600C’,D600Dを入力データとして、それぞれにスクリーン処理かけた画像形成データ(たとえば2値化データ)を、タンデムギャップ分に対応するように順次一定間隔をおいて(タンデムギャップ分の時間的な違いを持って)画像出力部30側へ出力する。各データ間は独立したタイミングで動作可能である。
なお、上記構成の画像処理部20をPCI(Peripheral Component Interconnect )バスと接続する場合は、32ビット/33MHzでバースト機能付きPCIIF部を使うことで実現する。また、上記構成の画像処理部20をASIC(Application Specific IC :特定用途向け集積回路)などの半導体装置として構成することも可能である。この場合において、前述のようにPCIバスと接続する場合は、前述のバースト機能付きPCIIF機能を備えたFPGA(Filed Programmable Gate Alley:フィールドプログラマブルゲートアレイ)を使うことで実現する。
<<画像処理パス切替機能>>
図3は、図2に示したデータパス切替制御部801による画像処理パス切替機能を説明する図である。
図2からも分かるように、読取動作との関連度合いが強い前段画像処理部(スキャン系処理部)20aと、出力動作(画像形成動作)との関連度合いが強い後段画像処理部(コピーやプリントなどの画像形成時に行なう処理)20bというように、画像処理部20は、データパス切替制御部801により、通常の複写機能に必要な画像処理部分が2つのブロックに分けられている。
具体的には、前段切替部801aと中間切替部801bにより挟まれ、均等色空間信号処理や地色成分などを検知する検知系処理を含むスキャン系の前段画像処理部20aと、中間切替部801bと後段切替部801cにより挟まれ、画像出力部30用のデータを生成するための画像処理を実行するプリント系の後段画像処理部20bとに分けられる。
前段画像処理部20aと後段画像処理部20bの境目に位置する中間切替部801bは、外部とのインタフェース機能やパス選択機能を持っており、画像データの入出力パスを切替可能な構成となっている。また、前段画像処理部20aと後段画像処理部20bは、データ転送レートが、独立して設定可能となっている。また、前段画像処理部20aと後段画像処理部20bとは、連動した動作(同期動作)および独立した動作(非同期動作)の何れか一方を選択し、両者が同時並行的に実行可能に構成されている。
たとえば、入力系に関しては、前段画像処理部20aにて均等色空間での画像処理を行ない、出力系については、後段画像処理部20bにて後段画像処理を行ない、連動した動作を行なうことでスキャン&プリント(つまり複写機能)を実行し、また、共に独立した動作を行なうことで、複写機能以外の機能も実行可能となっている。以下、データパス切替制御部801による、画像処理パス切替機能を利用することで実現し得る、カラー複写装置1の様々な機能について説明する。
<通常複写動作時のデータパス>
図3(A)は、データパス切替制御部801による画像処理パス切替機能の第1例を説明する図である。この第1例は、通常の複写動作を行なう際のデータパスを説明するものである。たとえば、通常コピー動作時には、図3(A)に示すように、画像取得部10にて読み取られた原稿画像が図示しない前段色変換処理部で、均等色空間の一例であるLab色空間のデータに変換される。そして、前段切替部801aを介して前段画像処理部20aに入力され、前段画像処理部20aでは、Lab色空間にて変倍処理や地色検知処理などが施される。
前段画像処理部20aにて処理されたLab画像データは、中間切替部801bを介して直ぐに後段画像処理部20bに入力され、画像出力部30に応じたYMCK色空間のデータに変換され、この後、プリント出力用の画像処理(たとえば地色除去処理や階調補正処理などの画質向上処理)を、Y,M,C,Kの各データに施す。そして、処理済みのYMCK画像データを、後段切替部801cを介して画像出力部30に出力する。つまり、前段画像処理部20aと後段画像処理部20bとが連動した動作を行なうことで、読み取った原稿画像を直ちに出力する。この動作は、単純な複写動作である。
<複写+画像蓄積、ネットワーク出力動作時のデータパス>
図3(B)は、データパス切替制御部801による画像処理パス切替機能の第2例を説明する図である。この第2例は、複写動作(コピー)を行ないつつ画像蓄積動作を行なう場合や、ネットワーク出力動作時のデータパスを説明するものである。ネットワークへの出力動作は、コピーをしながらそのときのスキャン画像を、ネットワークを介して他の機器へ送る機能である。
図3(A)に示した第1例との違いとしては、前段画像処理部20aから中間切替部801bに入力された均等色空間(本例ではLab色空間)の画像データが、後段画像処理部20bに送られるとともに、この中間切替部801bから外部の画像蓄積装置やネットワークへ出力される。このため、画像蓄積装置やネットワークへの出力動作における出力画像は、前段画像処理部20aにて処理された均等色空間(本例ではLab色空間)のものである。
このように、第2例のデータパスルートとすることで、通常のコピー動作と同時並行的に均等色空間でのスキャン画像出力が可能となる。中間切替部801bから出力されたスキャン画像は、画像蓄積装置に格納され、必要に応じて電子ソート処理がなされる。また、中間切替部801bから直接にもしくは画像蓄積装置に一旦保持しておいてから、ネットワークを介して、均等色空間の画像データが外部機器(たとえばパソコンなど)に送られる。つまり、ネットワークスキャナとしてカラー複写装置1を利用可能となる。
ここで、均等色空間として、明度成分(Lデータ)と色成分(a,bの各データ)とからなるLab色空間を適用すれば、色成分(a,bの各データ)に関しては、サブサンプリングを行なうことで、画質を損なわずに、画像データ量を減らすことが可能となる。よって、画像蓄積装置の容量低減に寄与する。加えて、ネットワーク負荷の低減にも寄与することができ、ネットワーク親和性の高い画像データの出力が可能となる。また、検知処理に有効な画像をスキャン画像として出力することができ、適応処理を行なうために必要な像域分離処理などを安定して行なうことができるようになる。
<スキャン+画像蓄積、ネットワーク入出力、プリント出力時のデータパス>
図3(C)は、データパス切替制御部801による画像処理パス切替機能の第3例を説明する図である。この第3例は、スキャン(読取りを行ないつつ画像蓄積動作やネットワーク出力動作を行ない、並行してプリント出力を行なう際のデータパスを説明するものである。
この第3例でのプリント出力は、電子ソート機能のように、画像蓄積装置に格納した画像データを読み出してプリント出力を行なう機能や、ネットワークを介して(たとえばパソコンなどから)取り込んだ印刷データに基づく出力処理機能(いわゆるネットワークプリント機能)である。
図3(A)に示した第1例との違いとしては、前段画像処理部20aから中間切替部801bに入力された均等色空間(本例ではLab色空間)の画像データが、後段画像処理部20bに送られることなく、この中間切替部801bから外部の画像蓄積装置やネットワークへ出力される。このため、第2例と同様に、画像蓄積装置やネットワークへの出力動作における出力画像は、前段画像処理部20aにて処理された均等色空間(本例ではLab色空間)のものである。当然に、第2例と同様の効果を享受可能である。
また、前述の動作と並行して行なわれるプリント出力動作は、画像蓄積装置に格納した画像データを読み出して中間切替部801bに取り込み、中間切替部801bから後段画像処理部20bに渡すことで行なう。このため、スキャン(読取り)動作や、読み取った画像を画像蓄積装置へ格納する動作、あるいはネットワークへの出力動作と、画像蓄積装置から中間切替部801bへの読出動作とは、それぞれ独立して実行されることとなる。第1例や第2例では、スキャン動作とコピー出力動作とが連動したものである点で、第3例と異なる。
このように、第3例のデータパスルートとすることで、スキャン処理と出力処理の独立動作に対応することができる。すなわち、均等色空間でのスキャン画像出力が可能となる(第2例と同様)ことに加えて、電子ソート機能付きの複写機能やネットワークプリント機能を同時並行的に実行することができる。
たとえば、画像蓄積装置を利用することで、タンデムギャップ分に対応するように順次一定間隔をおいて画像出力部30に画像データを渡すための、ページメモリを利用したタンデムギャップ補正機能を実行することが可能である。また、中間切替部801bから8ビットの画像データを入出力することで、画像パスを迂回させて、画像処理部20の外部にて所望の処理を施すことが可能である。
なお、上記第3例の説明では、外部からLab画像データを中間切替部801bに取り込んだ後には後段画像処理部20bに供給するものとしたが、これに限らず、接続部801dを介してそのまま後段切替部801cに送り画像出力部30側へ渡すことも可能である。たとえば、Lab画像データを、中間切替部801を介して外部機器(画像蓄積装置でもよい)に渡し、この外部機器にてYMCK画像データに変換する場合に有効である。この場合、後段画像処理部20bの処理負担が軽減される。
<画像処理パス切替機能を利用した複写装置のシステム展開例>
図4は、図3(C)に示した画像処理パスルートを適用した、カラー複写装置1の具体的なシステム構成を示す図である。このカラー複写装置1は、多値化データに基づいてYMCKの4色を用いたフルカラー(FC;Full Colour )印刷をするとともに2値化データに基づいてK色のみを用いたモノクロ(B/W;Black and White )印刷をする構成のものである。また、ポスト画像処理において画像パスを電子ソート機能部分に迂回させ、この電子ソート機能部分おいて、ソーティング処理とタンデムギャップ補正機能を実行する構成としている。なお、図において使用される画像処理部20は、PCIバスと接続可能なASICにより構成されているものとする。また図では、プリ画像処理部(A)21としての信号処理部14を画像取得部10の外部に示している。
カラー複写装置1は、画像取得部10にて読み取られた画像データに基づいて画像出力部30側にて使用される出力画像データを生成するポスト画像処理部(B)22が画像取得部10を主要部とする画像入力装置に組み込まれた構成となっている。画像処理部22としては、図2に示した画像処理部20を使用する。また、カラー複写装置1は、画像処理部22と画像出力部30との間にアクセラレータ1300を備えている。
画像出力部30は、外部から取り込んだ画像データに基づいて印刷出力するプリンタ系統を備えた構成となっている。また画像出力部30は、複写系統とプリンタ系統とを切替可能なブリッジ1220と、ブリッジ1220にて選択されたカラー画像データYMCK(あるいはモノクロ用の画像データLL)をスクリーン処理するスクリーン処理部1222と、スクリーン処理部1222によりスクリーン処理された画像データに基づいて半導体レーザ38(図1参照)を駆動するレーザドライバ1224を備える。
画像出力部30のプリンタ系統としては、外部の画像入力端末から取得した画像データを印刷処理用の画像データに基づいて描画展開(ラスタライズ)する描画展開処理部(BB)1230、この描画展開処理部1230やその他の機能部を制御するMPU1232、ROM1234、およびRAM1236、並びに有線/無線のLANを介してパソコンなどから画像データ(たとえばPDL形式の)を受け取るためのインタフェース部1240と、受け取ったデータを格納(スプール)するハードディスク装置などからなるデータ格納部1242を有する。インタフェース部1240はデータ格納部1242と協働することで電子ソート機能やタンデムギャップ補正機能を果たすことが可能となっている。
また、インタフェース部1240は、USBやIEEE1394などの汎用I/Fを介して画像データを受け取ることもできる。たとえば、画像出力部30は、通信系からFAXデータを送受信するFAXデータ処理部1244を備える。FAXデータ処理部1244は、受信したFAXデータをインタフェース部1240に送る。
画像出力部30内の各機能部間のデータ(画像データや制御データ)のインタフェースは、パソコンなどで一般的に使用されているPCIバスを使用する。たとえば、描画展開処理部1230とブリッジ1220およびインタフェース部1240との間は第1のPCIバスインタフェース(PCI 1st)にて、また描画展開処理部1230とMPU1232,1234,RAM1236の間は第2のPCIバスインタフェース(PCI 2nd)によりそれぞれ接続されている。
描画展開処理部1230は、描画展開した後、画像処理部20の前段画像処理部20aと同様の処理をした後ブリッジ1220を介して画像出力部30側に印刷用の出力データを渡す。
アクセラレータ1300内には、画像処理部(D)28と、電子ソート機能をなすソート処理部1310、ページバッファ1312、データ格納部1314、およびPCIインタフェース部(PCI I/F)1322を具備したデータ蓄積装置1100(画像蓄積装置の一例)と、PCIインタフェース部(PCI I/F)1320とを設けている。また、ソート処理部1310にてタンデムギャップを補正することにしたので、画像出力部30内の電子ソート部1210およびページバッファ1212を取り外している。アクセラレータ1300内の画像処理部28としては、図2に示した画像処理部20を使用する。
たとえば、図2に示した画像処理部20における主に前段画像処理部20aの機能を画像処理部22にて担当し、主に後段画像処理部20bの機能を画像処理部28にて担当する構成とする。画像処理部22,28は、それぞれ前段画像処理部20a,20bのうちの使用しない方を、データパス切替制御部801を利用してパスさせる。
この構成における複写動作時の画像データパスルートにおいて、画像処理部22のパスルートは、以下の通りである。前段画像処理部20aで処理された処理済の画像データLabは中間切替部801bに入力された後、後段画像処理部20bをスルーさせて(必要に応じてフィルタ処理などを施して)、あるいは接続部801dを介して後段切替部801cにその画像データLabを渡す。
後段側に配される画像処理部28とデータ蓄積装置1100における複写動作時のパスルートは、データ蓄積装置1100におけるソーティング処理時の対象データ(データ蓄積装置1100へのデータインタフェース)が、デバイス非依存の色空間上の画像データ(本例ではLab)であるのか、画像出力部30側すなわちデバイス依存の色空間上の画像データ(本例では出力色YMCK)であるのかによって、大きく異なる。
なお、何れの色空間データを対象とするかの動作モードの設定は、たとえばデータ蓄積装置1100の外部から入力されるEPCモード設定に従う構成としてもよい。また、3系統のデータであればデバイス非依存の色空間上の画像データのモードで、4系統のデータが有効であれば出力デバイス依存の色空間上の画像データのモードであるとしてもよい。また、画像処理部20から入力される画像データにEPCモードを示す識別子を付加しておき、その識別子をデータ蓄積装置1100側で自動認識する構成としてもよい。その識別子は、少なくとも1色のデータに付与されていればよい。
たとえば、画像処理部28は、前段側の画像処理部22から画像データLabやタグデータtagをデータパス切替制御部801の前段切替部801aにて受け取ると、前段画像処理部20a内をスルーさせて(必要に応じてフィルタ処理などを施して)、あるいは接続部801dを介して中間切替部801bにその画像データLabを渡す。
この後、デバイス非依存の色空間上の画像データLabにて画像再配置機能を実行する場合には、画像データLabが中間切替部801bからデータ蓄積装置1100に渡され、画像割付や処理ページ順の並替えなどのソーティング処理が施された後、タンデムギャップ分に対応するように一定間隔のディレイを持って各出力色用の画像データLabY,LabM,LabC,LabKが中間切替部801bに入力される。
次に、後段画像処理部20bの各出力色に応じて設けられた各処理機能部(図2参照)にて、対応する画像形成部31Y,31M,31C,31Kの動作と同期して色変換処理や画質改善のための画像処理(図2の後段画像処理部20bの説明を参照)が施され、処理済みの画像データY,M,C,Kが、後段切替部801cを介してブリッジ1220に出力される。次に、スクリーン処理部1222にて出力色ごとにスクリーン処理が施され、各出力色の画像形成データY,M,C,Kに基づくレーザドライバ1224の駆動により、各出力色の画像が順次形成される。
一方、出力デバイス依存の色空間上の画像データYMCKにて画像再配置機能を実行する場合には、前段画像処理部20aでの処理済データLabが中間切替部801bを介して後段画像処理部20bに入力され、後段画像処理部20bの各出力色に応じて設けられた各処理機能部にて、第1色(本例ではY色)用の画像形成部31Yの動作と同期して色変換処理や画質改善のための画像処理が施される。処理済みの画像データY,M,C,Kは、後段切替部801cに入力され、接続部801dおよび中間切替部801bを経由してデータ蓄積装置1100に渡される。
データ蓄積装置1100は、ソーティング処理を施すとともに、タンデムギャップ分に対応する一定間隔のディレイを持って各出力色用の画像データY,M,C,Kを中間切替部801bに渡すことでタンデムギャップ補正機能を実行する。この中間切替部801bに入力された画像データY,M,C,Kは、接続部801dおよび後段切替部801cを経由して、ブリッジ1220に出力される。そして、スクリーン処理部1222にて出力色ごとにスクリーン処理が施され、各出力色の画像形成データY,M,C,Kに基づくレーザドライバ1224の駆動により、各出力色の画像が順次形成される。
また、“スキャン+画像蓄積、ネットワーク入出力、プリント出力動作”の機能を実行する際のデータパスルートは以下の通りである。先ず、“スキャン+画像蓄積”については、上述したデータ蓄積装置1100による画像再配置機能を利用した複写動作における、データ蓄積装置1100へのデータ格納までの処理ルートと同じである。
中間切替部801bから出力された画像データLab(デバイス依存データでの画像再配置機能時のYMCKでもよい)をネットワーク出力する場合には、データ蓄積装置1100内に設けられているPCIインタフェース部(PCI I/F)1322を利用して第1のPCIバス(PCI1st)に送る。中間切替部801bからの画像データを直接に送るのではなく、データ蓄積装置1100にて画像再配置された後の画像データを送るようにしてもよい。
なお、データ蓄積装置1100のPCIインタフェース部(PCI I/F)1322を利用せずに、PCIインタフェース部(PCI I/F)1320を利用して、中間切替部801bから出力された画像データLabを第1のPCIバス(PCI1st)に送るようにしてもよい。
画像データは、第1のPCIバスを経由して画像出力部30に送られ、プリンタ系内のインタフェース部1240を介して、有線や無線のLANにてデータ出力される。なお、インタフェース部1240には、USBやIEEE1394などの汎用I/Fが接続されているので、USB規格やIEEE1394規格に準拠した外部機器にスキャン画像を渡すこともできる。また、インタフェース部1240には、FAXデータを送受信するFAXデータ処理部1244も接続されているので、FAXデータ処理部1244を介し、スキャン画像をFAX送信することもできる。
一方、スキャン+画像蓄積やネットワーク出力と同時並行的になされる、外部入力のデータを受け取る処理やプリント出力動作におけるデータパスルートは、前述のネットワーク出力系と逆方向のパスルートとすればよい。すなわち、有線や無線のLANにて画像データが画像出力部30のインタフェース部1240に入力されると、その画像データは 第1のPCIバスやPCIインタフェース部(PCI I/F)1322を経由して、蓄積装置1100に入力される。データ蓄積装置1100は、取り込んだ画像データを、中間切替部801bを介して画像処理部20に渡す。これにより、プリント出力動作が可能となる。
データ蓄積装置1100を経由するパスルートとしているので、外部入力系統についても、データ蓄積装置1100を利用した画像再配置機能を実行することができる。画像再配置機能が不要の場合には、データ蓄積装置1100のPCIインタフェース部(PCI I/F)1322を利用せずに、PCIインタフェース部(PCI I/F)1320を利用して、第1のPCIバス(PCI1st)からの画像データLabを中間切替部801bに入力するようにしてもよい。
インタフェース部1240には、USBやIEEE1394などの汎用I/Fが接続されているので、LAN経由だけでなく、USB規格やIEEE1394規格に準拠した外部機器からの画像を取り込んでプリント処理することも可能である。また、インタフェース部1240には、FAXデータを送受信するFAXデータ処理部1244も接続されているので、FAXデータ処理部1244を介して、FAX画像を受け取りプリント処理することも可能である。
前述のように、中間切替部801bからのデータ出力(スキャン系)と、中間切替部801bへのデータ入力(プリント系)の各転送レートは異なっていてもよい。また、非同期であってもよい。さらに、スキャン系の画像処理を実行する前段画像処理部20aとプリント系の画像処理を実行する後段画像処理部20bとは、非同期の動作あってよい。
このような構成によれば、LANやUSB機器あるいはFAX装置(纏めて外部装置という)を介して受け取った画像データ(纏めて外部入力画像データという)についても、後段画像処理部20bを利用したデバイス依存の画質改善処理を実行可能となる。これにより、外部装置は、出力デバイス(本例の画像出力部30に相当)の出力特性を気にすることなく、標準の画像データをカラー複写装置1に送ることが可能となる。
従来の画像形成装置では、外部入力画像データをプリント出力対象とする場合、画像処理部20を介さずにプリントエンジン(画像出力部30に相当)に直接に画像データを入力しなければならなかった。この場合、画像データは、インタフェース部1240および第1のPCIバスを経由しブリッジ1220に渡される。しかも、実際に装置に接続されているプリントエンジンの特性に合わせた色特性とすることは事実上不可能であった。これは、何れの装置にも対応できるように、標準フォーマット(たとえばsRGB;Standard RGB)のデータでプリントエンジンに渡すようにしているからである。標準フォーマットでのカラーマッチングは万全ではなく、好ましくは、デバイス特性に応じて色特性を調整できた方が好ましい。
これに対して、図4に示すシステム構成とすれば、外部入力系統のデータに適応した色変換や画質改善処理を行なうに際して、画像処理部20(特に後段画像処理部20b)の持つ機能を利用でき得る部分に関しては、画像処理部20にその処理を任せることができるようになる。たとえば、インタフェース部1240を介して標準フォーマット(たとえばsRGB)の外部入力画像データを取り込み、中間切替部801bを経由して後段画像処理部20bに入力することで、色変換処理を後段画像処理部20bの色変換部500にて実行することができる。
しかも、外部入力系統でのプリント出力処理時には、後段画像処理部20bは画像取得部10側のデータを取り扱わないので、カラー複写装置1に備えられているスキャナ系(画像取得部10や前段画像処理部20a)と独立に色変換処理や画質改善処理を実行できるので、外部入力系への対応がスキャナ系に悪影響を与えることもない。スキャナ系画像のプリント出力すなわち複写動作時と、外部入力系のプリント出力時とで、色変換処理や画質改善処理の各パラメータを切り替えればよい。すなわち、ハードウェアによる色空間変換機能部分や画質改善処理機能部分を1つだけ設け、パラメータ切替えにより、内部入力系統と外部入力系統への対応を採ることができる。よって、システム構成上の無駄を省くことができ、マルチファンクションシステムを低コストで構成することができる。
また、色変換部500以降の画像処理機能部分は、実際に接続されている画像出力部30の特性に合わせた色信号処理を行なうものであるから、外部入力系の場合であっても、実際に接続されているプリントエンジンの特性に合わせた色信号処理(画質改善処理)を実現できる。加えて、ソフトウェアで画像処理を行なう場合よりも処理速度が速くなり生産性が高くなる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の発明を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
たとえば、上記実施形態では、データパス切替制御部801による画像処理パス切替機能については、中間切替部801bを介して外部機器との間でデータ入出力を行なうことで実現可能な機能について説明した。しかしながら、データパス切替制御部801が備える画像処理パス切替機能は、外部機器とのデータ入出力を利用するものに限らない。
たとえば、上記実施形態の前段画像処理部20aや後段画像処理部20bは、8ビット対応の処理回路となっているので、画像取得部10側から10ビットデータが入力されるケースでは画像処理を実行できない。この場合、前段切替部801aに取り込んだ10ビットの画像データを、接続部801dを介してそのまま後段切替部801cに送り、10ビット対応の画像処理部が設けられている画像出力部30側へ渡すことが可能である。
1…カラー複写装置、10…画像取得部、11…プラテンガラス、12…光源、13…受光部、14…信号処理部、20…画像処理部、20a…前段画像処理部、20b…後段画像処理部、20c…周辺部、30…画像出力部、31…画像形成部、32…感光体ドラム、100…入力データ処理部、200…変倍処理部、400…前段色調整部、500…色変換部、600…後段画像補正部、700…出力データ処理部、708…2値化処理部、801…データパス切替制御部、801a…前段切替部、801b…中間切替部、801c…後段切替部、801d…接続部、1100…データ蓄積装置、1240…インタフェース部、1310…ソート処理部、1320,1322…PCIインタフェース部