JP2005117187A - 固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 照度Lを測定し(S100)、当該照度Lに応じて、動作モードを設定し(S101、S102、S111)、電荷蓄積時間Tを設定する(S103)。照度Lが所定値L2未満ならば(S104:NO)、照度Lに応じたゲインを設定する(S105)。そして、固体撮像素子の各画素に蓄積されている電荷を放出させ(S106)、電荷の蓄積を開始する(S107)。照度Lが所定値L3未満ならば(S108:NO)、ストロボ発光を行う(S109)。その後、固体撮像素子は各画素に蓄積された電荷を順次転送する(S110)。
【選択図】 図6
Description
また、LED点灯方式のデジタルカメラでは、特に、高画素の場合、画素ごとに露光のタイミングが異なってしまうので、動きのある被写体では画像に歪が生じるという問題がある。
本願発明に係る固体撮像装置は、前記固体撮像素子の動作モードが前記画素混合取り込みモードである場合に、被写体を照明する照明手段と、前記照度に応じて前記固体撮像素子の電荷蓄積時間を決定する電荷蓄積時間決定手段と、前記照度に応じて前記照明手段にて被写体を照明する期間を決定する照明期間決定手段とを備えることを特徴とする。このようにすれば、ストロボ撮影をする際の電荷蓄積時間を短縮することができるので、メカシャッターが不要となり、固体撮像装置を小型化することができる。
本願発明に係る固体撮像装置が備える固体撮像素子は、後述のように、画素混合取り込みモードにおいて全画素を高速に走査することができる。例えば、後述の実施の形態に係る固体撮像素子は全画素を15m秒で操作することができる。このため、図5に示されるように、各画素の電荷蓄積時間を1/30秒に抑えながらストロボ撮影をすることができる。
図8に示されるように、従来技術に係るストロボ発光方式のデジタルカメラにおいては、例えば、130万画素すべてを走査するために130m秒も要する。このため、ストロボ発光期間中に全ての画素で電荷を蓄積するためには、例えば、各画素の電荷蓄積時間を140m秒としなければならい。
また、従来技術に係るLED点灯方式のデジタルカメラにおいても、例えば、130万画素のすべてを走査するために130m秒も要する点は同様である。図9は、従来技術に係るLED点灯方式のデジタルカメラにてストロボ撮影する際の処理のタイミングを示す図である。
しかしながら、画素間で電荷蓄積期間にずれが生じるので、依然として、手ぶれによる画質の劣化の可能性を排除することができない。これに対して、本願発明に係る固体撮像装置によれば、走査時間が短い画素混合取り込みモードを用いることによって、上述のような諸問題を解決し、低照度の場合でもより優れた画質を達成することができる。
[1] 固体撮像装置の構成
図1は、本願発明の実施の形態に係る固体撮像装置の典型的な機能構成について、その主要部分を示す機能構成図である。図1に示されるように、固体撮像装置1は、固体撮像素子10、AFE(analogue front end)11、ディジタル信号処理エンジン(以下、単に「信号処理エンジン」という。)12、メモリ装置13、TG(timing generator)14、マイクロ・コンピュータ(以下、「マイコン」という。)16、および、ストロボ装置15を備えている。
さて、固体撮像装置1が備える固体撮像素子10は、MOS型の固体撮像素子であって、全画素取り込みモードと画素混合取り込みモードとのふたつの動作モードを有している。全画素取り込みモードでは、文字通り、固体撮像素子10が備える全ての画素について個別に信号が利用される。固体撮像素子10が備える画素数は、130万画素である。
固体撮像素子10は、AFE11から受け付けた信号に従って、動作モードを切り替える。また、固体撮像素子10は、TG14から受け付けた信号に従って撮像を実行する。
TG14は、マイコン16からの信号に応じて、撮像のタイミングを指示する信号を固体撮像素子10に入力し、ストロボ発光のタイミングを指示する信号をストロボ装置15に入力する機能ブロックである。
マイコン16は、信号処理エンジン12が求めた被写体周辺の照度に応じて、固体撮像素子10の動作モードと固体撮像素子10が撮像する際の電荷蓄積時間とを決定する。また、マイコン16は、当該照度に応じて、ストロボ装置15がストロボ発光するタイミングを決定し、更に、マイコン16は、AFE11を介して固体撮像素子10にゲインを設定する。
[2] 固体撮像素子10の動作モード等を決定する処理
上述のように、マイコン16は、信号処理エンジン12が求めた被写体周辺の照度に応じて、固体撮像素子10の動作モード、固体撮像素子10が撮像する際の電荷蓄積時間、ストロボ装置15がストロボ発光するタイミング、および、固体撮像素子10に設定すべきゲインを決定する。
なお、上式においてConst.は固体撮像素子10の特性によって決まる定数である。また、照度Lはlux単位で、電荷蓄積時間Tは秒単位で表される。
しかしながら、電荷蓄積時間Tがあまり長い場合には、電荷蓄積期間中の手ぶれによって画質の劣化が生じ易くなる。従って、電荷蓄積時間Tを手ぶれの影響を被らない範囲に留めておくのが望ましい。このため、マイコン16は、前記照度が所定値を上回っているか否かによって、固体撮像素子10の動作モードを変更する。
図3は、照度Lに応じて固体撮像素子10の動作モードを変更する場合における、照度Lと必要な画質を実現するための電荷蓄積時間Tを示すグラフである。図3に示されるように、全画素取り込みモードを選択すると電荷蓄積時間Tが1/30秒を越えるような照度Lであっても、固体撮像素子10の動作モードを画素混合取り込みモードに変更することによって電荷蓄積時間Tを短縮することができる。従って、手ぶれの影響を回避することができる。
すなわち、固体撮像素子10のゲインを向上させることによって、電荷蓄積時間Tが不足しているために暗くなっている画像を適当な明るさに補正することができる。
しかしながら、照度Lが特に低い場合には、ゲインの調整によっても画質の劣化を避けることができない。そのような場合には、前記ストロボ装置15によって被写体を照明して、必要な照度Lを確保する必要がある。そこで、図4に示されるような特に照度Lが低い範囲ではストロボ撮影を行う。このようにすれば、特に照度Lが低い範囲であっても優れた画質を実現することができる。
次に、本実施の形態におけるストロボ撮影処理について説明する。本実施の形態においては、固体撮像素子10の動作モードが画素混合取り込みモードである場合にストロボ撮影を行う。
本実施の形態における画素混合取り込みモードでは、全画素取り込みモードの9画素を一組として1画素分の信号を生成するので、全画素取り込みモードよりも感度が高く、従って蓄積時間を短縮できる。
このため、最初に走査される画素(以下、「先頭画素」という。)の電荷蓄積期間と最後に走査される画素(以下、「末尾画素」という。)の電荷蓄積期間とは、1/30秒から15m秒を引いた時間(約18m秒)だけ重複する。通常、ストロボ発光期間は数m秒程度であるので、本実施の携帯においては、この重複期間にストロボ発光を行うことにより、全画素を同時に受光させ、撮像する。
[4] 固体撮像装置1の動作
次に、固体撮像装置1の動作について説明する。図6は、固体撮像装置1が静止画を撮像する際に実行する処理の流れを示すフローチャートである。図6に示されるように、先ず、固体撮像装置1は、マイコン16が信号処理エンジン12に問い合わせることにより、照度Lを測定し(ステップS100)、得られた照度Lが所定値L1以上であるか否かをマイコン16にて判断する。
照度Lが所定値L1以上であると判定された場合には(ステップS101:YES)、マイコン16は、AFE11を介して、固体撮像素子10の動作モードを全画素取り込みモードに設定する(ステップS102)。また、照度Lが所定値L1未満であると判定された場合には(ステップS101:NO)、動作モードを画素混合取り込みモードに設定する(ステップS111)。
マイコン16は、前記照度Lが所定値L2以上であるか否かを判断する。この場合において、所定値L2は、固体撮像素子10の動作モードを画素混合取り込みモードとした場合に、電荷蓄積時間Tが1/33m秒となるような最大の照度Lである。
照度Lが所定値L2以上であると判定された場合(ステップS104:YES)、または、ステップS105の処理を完了した後、固体撮像素子10は各画素に蓄積されている電荷を放出させる(ステップS106)。
また、照度Lが所定値L3未満である場合には(ステップS108:NO)、ストロボ装置15は、TG14からの信号を受け付けて、ストロボ発光を行う(ステップS109)。この場合において、所定値L3は、固体撮像素子10の動作モードを画素混合取り込みモードとし、かつ、ゲイン調整をしても、十分な画質を得ることができない最大の照度Lである。
画素混合取り込みモードについては、特願2003−18142号、特願2003−18143号、特願2003−283316号に開示されている通りである。画素混合取り込みモードの詳細についてはこれらに譲り、ここではその概略を説明する。
固体撮像素子10は、2次元格子状に配列された画素を備えており、これらの画素にはR(red)、G(green)、B(blue)の3種類のカラーフィルタのいずれかが割り当てられている。図7は、固体撮像素子10が備える各画素に割り当てられたカラーフィルタの配列を示す図である。図7に示されるように、各画素は2次元格子状に配列されており、かつ、隣り合う画素には相異なるカラーフィルタが割り当てられている。
こうすることによって、画素混合取り込みモードにおいては、全画素取り込みモードにおけるよるも、その感度が向上する。従って、より短い電荷蓄積時間での撮像が可能となり、走査時間も短縮することができる。また、本願発明に係る画素混合取り込みモードは、全画素取り込みモードの色配置と同様の色配置を得ることができることを特徴である。
以上、本願発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本願発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1) 上記実施の形態においては、低照度時に被写体を照明する手段として、ストロボ装置を用いるとしたが、本願発明がこれに限定されないのは言うまでも無く、これに代えて次のようにするとしても良い。
(2) 上記実施の形態においては、先頭画素の電荷蓄積期間と末尾画素の電荷蓄積期間とは、約18m秒だけ重複するとしたが、本願発明がこれに限定されないのは言うまでも無く、これに代えて、次のようにするとしても良い。
また、測定された照度から決定される電荷蓄積時間により定まる重複期間がストロボ発光期間よりも短い場合であって、固体撮像装置のユーザの指示等によりストロボ撮影する場合には、電荷蓄積時間を延長して、必要な長さの重複期間を確保するとしても良い。
10…MOS型固体撮像素子
11…アナログ・フロント・エンド
12…信号処理エンジン
13…メモリ装置
14…タイミング・ジェネレータ
15…マイクロ・コンピュータ
16…ストロボ装置
Claims (5)
- 画素混合を行わない全画素取り込みモードと、1辺が5画素の正方領域に含まれる中心画素と同色の9画素を1組として画素混合する画素混合取り込みモードとのふたつの動作モードを有する固体撮像素子と、照度を測定する測光手段とを備えた固体撮像装置であって、
前記測光手段にて測定された照度が所定値以上であるか否かを判定する照度判定手段と、
前記照度判定手段にて前記照度が所定値以上であると判定された場合には前記固体撮像素子の動作モードを全画素取り込みモードとし、前記照度が所定値未満であると判定された場合には前記固体撮像素子の動作モードを画素混合取り込みモードとする動作モード選択手段と、
前記動作モード選択手段にて選択された動作モードにて、前記固体撮像素子に静止画を撮像させる静止画撮像手段と
を備えることを特徴とする固体撮像装置。 - 前記固体撮像素子の動作モードが前記画素混合取り込みモードである場合に、被写体を照明する照明手段と、
前記照度に応じて前記固体撮像素子の電荷蓄積時間を決定する電荷蓄積時間決定手段と、
前記照度に応じて前記照明手段にて被写体を照明する期間を決定する照明期間決定手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記固体撮像素子のすべての画素が電荷を蓄積している期間に前記照明手段にて被写体を照明する
ことを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。 - 前記照明手段はストロボ発光によって被写体を照明する
ことを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。 - 前記照度に応じて前記固体撮像素子のゲインを決定するゲイン決定手段
を備えることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
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