JP2005117186A - 撮像素子を駆動する駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 個別モードと混合モードとを選択的に切り替えて適用する撮像装置において、個別モードと混合モードとのいずれが適用されていても、ブルーミングを抑制する技術を提供する。
【解決手段】 駆動部120は、混合モードの場合には、個々の画素セルにおいて生成された電荷を垂直CCDに読み出す読出期間において、飽和量を前記個別モードの場合よりも少なく設定する(カウント値22〜24におけるVsub参照)。これにより、個々の画素セルにおいて、過剰に生成された電荷がn型基板11へ排出される。また、混合モードの場合に、蓄積期間を、個別モードの場合よりも短縮する(各モードにおけるVsub参照)。
【選択図】 図6

Description


本発明は、撮像素子を駆動する駆動装置に関する。特に、個々の画素セルにおいて生成された電荷を、所定数ごとに足し合せて出力する場合であっても、ブルーミングを抑制する駆動装置に関する。
近年、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラの撮像素子としてCCD(Charge Coupling Device)型イメージセンサが広く用いられている。CCD型イメージセンサは、個々の画素セルが露光量に応じて生成した電荷を、所定のタイミングにおいてCCDに読み出し、その後、CCDに転送させて外部へ出力するものである。この際に、CCDの転送効率を高めるため、1つのCCDは複数の領域に分けられて、領域ごとに1つの信号に相当する信号電荷が収められて転送される。
このようにCCDは、一度に複数の信号電荷を転送するため、一定条件下でブルーミングと呼ばれる現象が起こり、正常な画像データが得られなくなることがある。
ブルーミングとは、CCDの転送能力を超えて電荷が読み出された場合に、CCD内部で電荷があふれ出し、隣接して転送されている他の信号電荷に影響を与える現象をいい、特に、撮像素子に強いスポット光が入射された場合に起きる。
このようなブルーミングの抑制手段として、画素セルに予めCCDの転送能力を超えない範囲で飽和量が設定され、飽和量を超えて過剰に生成された電荷は排出される機構がある(オーバーフロードレイン構造)。
さらに、上記飽和量を固定的にせず、状況に応じて異ならせることによりブルーミング抑制の実効を図る技術も提供されている(特許文献1参照)。
一方、近年のデジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラの分野では、撮像素子の多画素化が図られている。例えば、500万個の画素セルを有するCCD型イメージセンサであれば、垂直方向の画素セル数が約1920個、水平方向の画素セル数が約2560個となり、これらは、通常のNTSC用のCCD型イメージセンサの16倍程度となる。このため、単位時間当たりに処理すべき情報量が増加し、動画を撮影する場合にモニタへの表示が間に合わなくなる可能性がでてきている。
そこで、個々の画素セルにおいて生成された電荷を、所定数ごとにCCDに読み出すことによって足し合せた後に出力する混合モードが考えられている。例えば、デジタルビデオカメラにおいて、静止画を撮影する場合には個々の画素セルの電荷を個別に出力する個別モードを適用し、動画を撮影する場合には混合モードを適用する。
特開昭61−26375号公報
しかしながら、上述の混合モードの場合には、所定数の画素セルの電荷を足し合せて1つの信号電荷とするため、CCD型イメージセンサの駆動方法を個別モードの場合と同様にすれば、ブルーミングが起きやすくなるという問題がある。
そこで、本発明は、個別モードと混合モードとが選択的に切り替えて適用される撮像素子において、個別モードと混合モードとのいずれが選択されていたとしても、ブルーミングを抑制する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る駆動装置は、露光量に応じて画素セル毎に電荷を生成する撮像素子を、所定数の画素セルにおいて生成された電荷を、前記撮像素子の一時保持領域に読み出すことにより足し合せる混合モードを適用して駆動する駆動装置であって、個々の画素セルにおいて生成された電荷を読み出す読出期間において、個々の画素セルに蓄積できる電荷の上限を示す飽和量を、個々の画素セルにおいて生成された電荷を個別に読み出す個別モードを適用する場合における飽和量よりも、少なく設定する設定手段と、前記個別モードを適用する場合よりも前記露光量を抑制する抑制手段とを備える。
上記構成によれば、駆動装置は、混合モードの場合には個別モードの場合よりも、読出期間における飽和量を少なくすると共に、露光量を抑制する。ここで、駆動装置は、2つの観点によりブルーミングを抑制している。
一方は、混合モードの場合には個別モードの場合よりも個々の画素セルに蓄積できる電荷の上限を下げるという観点である。これによれば、混合モードの場合には、たとえ撮像素子に強いスポット光が入射されたとしても、個々の画素セルにおいて蓄積される電荷の上限が下げられているので、過剰な電荷が一時保持領域へ読み出されることがない。なお、設定手段の目的は、混合モードの場合であっても過剰な電荷が一時保持領域へ読み出されることを防止することなので、当該目的を達成するには、読出期間において上限を下げることで足りる。
また、他方は、混合モードの場合には個別モードの場合よりも個々の画素セルが生成する電荷量を抑制するという観点である。これによれば、混合モードの場合には、たとえ撮像素子に強いスポット光が入射されたとしても、個々の画素セルの露光量が抑制されているので、過剰な電荷を生成することがない。
これらにより、駆動装置は、一時保持領域において読み出される電荷があふれ出すブルーミングを抑制することができる。
また、前記設定手段は、さらに、個々の画素セルが受光量に応じて電荷を生成する蓄積期間において、前記飽和量を、前記個別モードを適用する場合の飽和量と同等に設定することとしてもよい。
上記構成によれば、蓄積期間においては、混合モードの場合と個別モードの場合とで飽和量が同等に設定される。
例えば、撮像素子が半導体基板に個々の画素セルを形成し、オーバーフロードレイン構造を有する仕様である場合、駆動装置は、半導体基板に異なる基板電圧を印加することにより、飽和量を設定することができる。しかし、半導体基板に異なる基板電圧を印加した場合、画素セルが形成している井戸型ポテンシャルの形状が変化し、それに伴い画素セルの分光特性が変化してしまう。この分光特性の変化は、画像の色再現性を悪化させる。
そこで、本発明に係る駆動装置は、個々の画素セルが電荷を生成し蓄積する蓄積期間においては、個別モードの場合と混合モードの場合とで飽和量を同等とする。これにより、駆動装置は、撮像素子の分光特性の変化を防止し、高い色再現性を実現することができる。
また、前記設定手段は、前記所定数ごとに足し合わされた電荷が、前記一時保持領域における最大保持量を超えないように前記飽和量を設定することとしてもよい。
上記構成によれば、駆動装置は、個別モードの場合には個々の画素セルの電荷が最大保持量を超えないようにし、混合モードの場合には個々の画素セルの電荷が足しあわされても最大保持量を超えないようにすることができる。
したがって、駆動装置は、一時保持領域において読み出される電荷があふれ出すブルーミングを抑制することができる。
また、前記設定手段は、前記飽和量を、前記個別モードを適用する場合の飽和量の前記所定数分の一に設定することとしてもよい。
上記構成によれば、例えば、混合モードの場合に9つの画素セルの電荷を足し合せる場合、飽和量は個別モードの場合の1/9となる。これにより、駆動装置は、一時保持領域において読み出される電荷があふれ出すブルーミングを抑制することができる。
また、前記画素セルは、半導体基板に形成され、前記飽和量を超えて過剰に生成された電荷を、前記半導体基板に排出するオーバーフロードレイン構造を有し、前記飽和量は、前記半導体基板に供給される基板電圧に基づいて設定され、前記設定手段は、前記半導体基板に供給する基板電圧を、前記個別モードを適用する場合における基板電圧よりも高くすることとしてもよい。
上記構成によれば、駆動装置は、個々の画素セルにおいて飽和量を超えて過剰に生成された電荷を、半導体基板に排出することができる。
このように、過剰電荷を半導体基板に排出することにより、個々の画素セルにおける過剰電荷を処分することができる。
また、前記露光量は、個々の画素セルの受光量を蓄積期間において積分した値に相当し、前記抑制手段は、前記個別モードを適用する場合よりも、前記蓄積期間を短縮することとしてもよい。
上記構成によれば、駆動装置は、個々の画素セルにおける蓄積期間を短縮することにより、露光量を抑制する。これにより、駆動装置は、一時保持領域において読み出される電荷があふれ出すブルーミングを抑制することができる。
また、前記抑制手段は、前記個別モードを適用する場合の蓄積期間よりも短い蓄積期間を記憶している記憶手段と、個々の画素セルごとの電荷を全て排出するリセット手段と、前記リセット手段による電荷の排出時点から、前記記憶手段に記憶されている蓄積期間の経過後に、個々の画素セルにおいて生成された電荷を一時保持領域に読み出す読み出し手段とを備えることとしてもよい。
上記構成によれば、駆動装置は、個々の画素セルの電荷を全て排出した時点から、各モードに対応する蓄積期間の経過後に、個々の画素セルの電荷を読み出す。ここで、混合モードの場合には個別モードの場合よりも蓄積期間が短い。
したがって、駆動装置は、露光量を抑制することができる。
また、前記抑制手段は、前記個別モードを適用する場合の蓄積期間よりも短い蓄積期間を記憶している記憶手段と、前記記憶手段により記憶されている蓄積期間のみ開くことにより個々の画素セルに受光させるメカシャッタとを備えることとしてもよい。
上記構成によれば、駆動装置は、メカシャッタを各モードに対応する蓄積期間だけ開けて個々の画素セルに受光させる。ここで、混合モードの場合には個別モードの場合よりも蓄積期間が短い。
したがって、駆動装置は、露光量を抑制することができる。
また、前記露光量は、個々の画素セルの受光量を蓄積期間において積分した値に相当し、前記抑制手段は、前記混合モードの場合には、前記個別モードの場合よりも、前記受光量を少なくすることとしてもよい。
上記構成によれば、駆動装置は、個々の画素セルの受光量を少なくすることにより、露光量を抑制する。これにより、駆動装置は、一時保持領域において読み出される電荷があふれ出すブルーミングを抑制することができる。
また、前記抑制手段は、前記抑制手段は、前記個別モードを適用する場合の開口率よりも小さい開口率を記憶している記憶手段と、前記開口率に応じて開くことにより個々の画素セルに受光させる調節手段とを備えることとしてもよい。
上記構成によれば、駆動装置は、調節手段を各モードに対応する開口率に応じて開けて個々の画素セルに受光させる。ここで、混合モードの場合には個別モードの場合よりも開口率が小さい。
したがって、駆動装置は、露光量を抑制することができる。
また、前記抑制手段は、前記露光量を、前記個別モードを適用する場合の露光量の前記所定数分の一とすることとしてもよい。
上記構成によれば、例えば、混合モードの場合に9つの画素セルの電荷を足し合せる場合、露光量は個別モードの場合の1/9となる。これにより、駆動装置は、一時保持領域において読み出される電荷があふれ出すブルーミングを抑制することができる。
本発明に係る駆動方法は、露光量に応じて画素セル毎に電荷を生成する撮像素子を、所定数の画素セルにおいて生成された電荷を、前記撮像素子の一時保持領域に読み出すことにより足し合せる混合モードを適用して駆動する駆動方法であって、個々の画素セルにおいて生成された電荷を読み出す読出期間において、個々の画素セルに蓄積できる電荷の上限を示す飽和量を、個々の画素セルにおいて生成された電荷を個別に読み出す個別モードを適用する場合における飽和量よりも、少なく設定する設定ステップと、前記個別モードを適用する場合よりも前記露光量を抑制する抑制ステップとを備える。
上記構成の構成によれば、駆動方法は、混合モードの場合には個別モードの場合よりも、読み出し期間における飽和量を少なくすると共に、露光量を抑制する。この駆動方法の構成は、上述の駆動装置と同様の構成である。したがって、駆動方法は、駆動装置と同様の効果を発揮することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
<概要>
実施の形態1に係る駆動装置は、混合モードの場合には、個別モードの場合よりも、個々の画素セルに蓄積できる電荷の飽和量を少なくすると共に、個々の画素セルが電荷を生成し蓄積する蓄積期間を短縮する。これにより、混合モードを適用する場合であっても、駆動部は、ブルーミングを抑制することができる。
<構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る撮像素子とその駆動装置の全体構成を示す図である。
撮像素子110は、半導体基板に行列状に配列された複数の画素セルを備えている。各画素セルは、RGBのうちのいずれかの色フィルタを受光面に有しており、色フィルタを透過してきた光量に応じて電荷を生成し蓄積する。蓄積された電荷は、駆動部120から供給される駆動信号に従って、順次、アナログフロントエンド130に出力される。
駆動部120は、同期信号生成部142からの基準信号に基づいて、撮像素子110を駆動するための9種類の駆動信号を生成し、撮像素子110に供給する。ここで、基準信号としては、クロック信号(CLK)、垂直同期信号(VD)、水平同期信号(HD)がある。また、撮像素子110の駆動モードには、個別モードと混合モードとがあり、駆動部120はこれらを選択的に切り替えて適用する。
個別モードとは、個々の画素セルにおいて生成された電荷を個別にアナログフロントエンド130に出力させるモードである。また、混合モードとは、個々の画素セルにおいて生成された電荷を所定数ごとに足し合せてアナログフロントエンド130に出力させるモードである。
駆動部120は、内部に個別モード駆動信号生成部121、混合モード駆動信号生成部122、セレクタ123を備えている。
個別モード駆動信号生成部121は、撮像素子110を個別モードにより駆動するための9種類の駆動信号を生成する。
混合モード駆動信号生成部122は、撮像素子110を混合モードにより駆動するための9種類の駆動信号を生成する。
セレクタ123は、個別モード駆動信号生成部121が生成した駆動信号と、混合モード駆動信号生成部122が生成した駆動信号とを選択的に切り替えて出力する。この切り替えは、制御部143からモードセレクト信号(Sm)を受け付けることによりなされる。
アナログフロントエンド130は、相関二重サンプリング回路(CDS:Correlated Double Sampling)、自動利得調整回路(Auto Gain Control)AD変換回路からなり、撮像素子110が出力した電荷から信号処理部141が処理可能なデジタル信号を生成する。
信号処理部141は、アナログフロントエンド130から得られるデジタル信号をメモリ144を用いて処理して、輝度信号及び色相信号からなる画像データを生成する。メモリ144は、例えばSDRAMである。
同期信号生成部142は、内部にクロックを有し、クロックにより生成された基準信号(CLK、VD、HD)を駆動部120に供給する。
ユーザ操作部150は、ユーザからの操作(シャッタボタン押下、動画モード・静止画モードの切替など)を受け付けて制御部143に通知する。
測光部160は、撮像素子110の受光量を測定し、測定結果を制御部143に通知する。
制御部143は、具体的には、CPU、ROM、RAMなどから構成され、ROMに記録されているプログラムを実行することにより各機能を実現する。例えば、ユーザから動画モードから静止画モードへの切替を受け付けた場合、駆動部120に個別モードを示すモードセレクト信号を出力する。これにより、駆動部120は、個別モードによる駆動のスタンバイ状態に入る。また、その後、ユーザのシャッタボタン押下を受け付けた場合、測光部160の測定結果により適正なシャッタスピードを選択して、駆動部120にシャッタスピードなどを示すパラメータ情報、及び、撮影開始のトリガ信号を出力する。これにより、駆動部120は、撮像素子110に駆動信号を供給して撮影が開始される。
以下、撮像素子110及び駆動部120の詳細な構成を説明する。
図2は、撮像素子110の平面構成を示す図である。
撮像素子110は、いわゆるインタライントランスファ方式のCCD型イメージセンサである。光電変換部1は、露光量に応じて電荷を生成するものである。各光電変換部1a、1bなどは、半導体基板上に行列状に配置されている。垂直CCD2は、6種類の駆動信号φV1〜φV6により電荷を垂直方向に転送するものである。各垂直CCD2a、2bなどは、光電変換部1の各列間に1本ずつ配置されている。水平CCD3は、一般的な2相CCDであり、2種類の駆動信号φH1、φH2により電荷を水平方向に転送するものである。
これらにより、各光電変換部において蓄積されている電荷は、垂直CCD及び水平CCDにより順次アンプ4に転送されることとなる。アンプ4は、転送されてきた電荷に基づいて信号を生成、増幅し、OUT端子を介してアナログフロントエンド130へ出力する。
なお、各光電変換部に表記された「R」「G」「B」は、各画素セルの受光面に設けられた色フィルタの種別を示している。ここでは、色フィルタの配列方式としてはベイヤ配列が採用されている。
また、各垂直CCDに表記された「V1」「V2」・・・「V6」は、各領域に与えられる駆動信号の種類を示している。例えば、「V1」と表記されている領域には、駆動信号φV1が与えられる。水平CCDに表記された「H1」「H2」も同様に、各領域に与えられる駆動信号の種類を示している。
各垂直CCD及び水平CCDに与えられる駆動信号は、V1端子〜V6端子、H1端子、H2端子を介して駆動部120から供給される。
また、撮像素子110の半導体基板には、基板電圧Vsubが与えられる。
駆動部120が供給する駆動信号「φV1」〜「φV6」、「φH1」「φH2」「Vsub」は、個別モードの場合と、混合モードの場合とで異なる波形を示す。
φV1〜φV6は、「Low」「Mid」「High」の3値を取りうる。「High」は、光電変換部1の電荷を垂直CCDが読み出すときのみ与えられる。「Low」「Mid」は、垂直CCDが電荷を転送する場合に交互に与えられる。例えば、光電変換部1aの電荷を垂直CCD2aが読み出す場合には、φV1を「High」とする。また、光電変換部1bの電荷を垂直CCD2aが読み出す場合には、φV3を「High」とする。なお、φV1は、光電変換部1d、1f、1gなどにも並列に与えられるため、φV1が「High」になれば、結果的に、光電変換部1aの属する行、光電変換部1dの属する行など、2行おきの光電変換部の電荷が垂直CCDに読み出される。
図3は、図2のA−A線における光電変換部1aと垂直CCD2aを断面を示す図である。
図3によれば、n型基板11の上部にpウェル12が形成され、その中に光電変換部1a、及び垂直CCD2aが形成されている。さらにその上に、光電変換部1aから読み出しを制御する電極と垂直CCDの転送電極とを兼ねた電極14が形成されている。画素分離部16は、隣接する画素セル間を電気的に分離する領域である。
光電変換部1aは、入射光を受光すれば、その光量に応じて電荷を生成する。
電極14には、3値の電圧(Low、Mid、High)からなる駆動信号φV1が与えられ、電極14に「High」が印加されたときに、光電変換部1aの電荷は、読み出しゲート13を通って、垂直CCD2aに読み出される。また、n型基板11に印加される基板電圧Vsubによりオーバーフローゲート15が制御されている。
図4は、図3のB−C−D線に沿った電位分布を示す図である。
図4の縦軸は電位を、横軸は位置を示す。ただし、横軸は、B−C間においては水平方向の位置を示し、C−D間においては垂直方向の位置を示す。また、図面上部の「11、15、1a、13、2a」の記載は、それぞれ図3の参照番号と対応している。
これによれば、光電変換部1aには、読み出しゲート13の電位23aと、オーバーフローゲート15の電位25aとを障壁とする井戸型ポテンシャルが形成されていることがわかる。
光電変換部1aにより生成された電荷(電子)20は、井戸型ポテンシャルに蓄積される。
読み出しゲート13及び垂直CCD2aは、電極14に与えられる駆動信号φV1(=Low、Mid、High)に応じて、電位が変化する。
23aは、φV1=Lowの場合の読み出しゲート13の電位を示す。23bは、φV1=Midの場合の読み出しゲート13の電位を示す。また、23cは、φV1=Highの場合の読み出しゲート13の電位を示す。光電変換部1aに蓄積されている電荷は、φV1=Highの場合にのみ、垂直CCD2aに読み出される。
25aは、基板電圧Vsub=5Vの場合のオーバーフローゲート15の電位を示す。25bは、基板電圧Vsub=12Vの場合のオーバーフローゲート15の電位を示す。また、25cは、基板電圧Vsub=25Vの場合のオーバーフローゲート15の電位を示す。
井戸型ポテンシャルでは、光電変換部1aにより生成された電荷が、時間が経つにつれて徐々に蓄積され、電位20aが下がる(図4においては、20aが上方へ移動する。)。そして、電荷が過剰に生成された場合に、過剰電荷はオーバーフローゲート15を超えてn型基板11に排出される。即ち、基板電位Vsubにより、光電変換部1aに蓄積できる電荷の飽和量を決定することができる。従って、基板電圧Vsubを適正に設定することにより、垂直CCD2a内で過剰電荷があふれ出すブルーミングを抑制することができる。
ここで、基板電圧Vsubの適正値(光電変換部1aの電荷の飽和量)は、垂直CCD及び水平CCDが電荷を転送できる最大転送量により決めることができる。個別モードの場合であれば、光電変換部1aの電荷の飽和量をCCDの最大転送量と同等又はそれ以下とすればよい。また、混合モードの場合であれば、電荷を足し合せる数に応じて光電変換部1aの電荷の飽和量を少なくすればよい。例えば、9つの光電変換部の電荷を足し合せる場合、各光電変換部の電荷の飽和量を個別モードの場合の1/9とすることが考えられる。
また、オーバーフローゲート15は、光電変換部1aに蓄積されている電荷を全てn型基板11に排出するリセット機能も有する(Vsub=25Vのとき)。この場合の基板電圧Vsubの適正値は、オーバーフローゲート15の電位が井戸型ポテンシャルの底の電位と同等又はそれ以上となる電圧とすればよい。
本実施の形態では、上述の方法により、個別モードの場合の基板電圧Vsubを5V、混合モードの場合の基板電圧Vsubを12Vと設定している。また、リセット機能を動作させる場合の基板電圧Vsubを25Vと設定している。
次に、駆動部120が駆動信号を生成する回路、特に、基板電圧Vsubを生成する回路について説明する。
図5は、駆動部120が基板電圧Vsubを生成する回路を示す図である。
図5(a)は、カウンタを示す図である。
駆動部120は、カウンタ124を内蔵している。カウンタ124は、同期信号生成部142からのクロック信号(CLK)を数え上げ、所定のカウント値(2、4、18、20、22、24)において、各々の出力端子からHighレベルを出力する。また、カウンタ124は、垂直同期信号(VD)の立ち上がりエッジにおいてリセットされる。
図5(b)は、Vsub出力回路を示す図である。
125a〜125dは2入力1出力のセレクタであり、制御部143からのモードセレクト信号(Sm)に基づいて出力を切り替える。ここで、125aに入力されている「2」「18」は、カウンタ124の出力端子を意味する(他も同様)。また、モードセレクト信号が「0」の場合、個別モードを示し、モードセレクト信号が「1」の場合、混合モードを示すものとする。
126a、126bはラッチ回路であり、セット端子(S)にHighレベルが入力されてからリセット端子(R)にHighレベルが入力されるまでの期間、出力端子(Q)からHighレベルを出力する。それ以外の期間にはLowレベルを出力する。
Tr1、Tr2は、スイッチングトランジスタであり、ラッチ回路の出力がHighレベルの場合に導通し、Lowレベルの場合に非導通となる。
D1、D2、D3は、予期せぬ電圧による電流の逆流を防止するダイオード、C1、C2は、パルス成分のみを出力するためのコンデンサ、Rは接地抵抗である。
次に、撮像素子の駆動タイミングについて説明する。
図6は、撮像素子の駆動タイミングを示す図である。
CLK、VD、HDは、同期信号生成部142により生成され、駆動部120に入力される信号である。
CLKは、例えば、12MHzのクロック信号である。
VDは、クロック信号を分周して生成される垂直同期信号である。駆動部120は、1VD期間に、垂直CCDにおいて全ての行の転送を終了させる。
HDは、クロック信号を分周して生成される水平同期信号である。駆動部120は、1HD期間に、水平CCDにおいて全ての列の転送を終了させる。
φV1、φV3、Vsubは、駆動部120が生成する9種類の駆動信号のうちの3つの駆動信号である。駆動部120は、この他に、φV2、φV4、φV5、φV6、φH1、φH2を生成するが、ここでは説明を省略する。
φV1は、読み出しゲート13及び各垂直CCDを駆動するための駆動信号であり、3値の電圧パルス(Low、Mid、High)からなる。
既に図4を用いて説明したように、φV1=Highの場合に、読み出しゲート13の電位が23cまで上がり、それまでに光電変換部に蓄積されている電荷が垂直CCDに読み出される。このφV1=Highとなる立ち上がりエッジにおいて、読出期間が開始する。その後、垂直CCDに読み出された電荷は、φV1〜φV6がLowとMidとを交互に繰り返すことにより、垂直に転送されて水平CCDにまで達する。水平CCDに移送された後は、水平に転送され、信号としてアナログフロントエンド130に出力される。
Vsubは、オーバーフローゲート15を駆動するための駆動信号であり、5V、12V、25Vの3値の電圧パルスからなる。また、Vsubは、個別モードと混合モードとで駆動タイミング及び波形が異なり、この点が本実施の形態の特徴部分である。
個別モードの場合には、Vsubは、通常5Vであるが、カウント値が2の時点で25Vになる。これによりリセット機能が動作し、それまでに光電変換部に蓄積されている電荷は、全て、n型基板11に排出される。そしてVsubは、カウント値が4の時点で再び5Vに戻る。カウント値が4の時点からカウント値が22の時点までが蓄積期間となる。この蓄積期間に光電変換部において生成され蓄積された電荷が、垂直CCD及び水平CCDに読み出された後に転送され信号として出力される。
混合モードの場合には、個別モードの場合に比べて、リセット機能を動作させる時点が遅く、カウント値が18の時点でVsubを25Vとし、カウント値が20の時点で再び5Vとする。これにより、混合モードの場合には、個別モードの場合よりも蓄積期間が短縮され、光電変換部が生成し蓄積する電荷が少なくなる。
ここで、混合モードの場合には、個別モードの場合に比べて電荷を足し合せる数に応じて蓄積期間を短縮する。例えば、9つの光電変換部の電荷を足し合せる場合、蓄積期間を個別モードの場合の1/9とする。
また、混合モードの場合には、Vsubを、カウント値が22の時点から24の時点まで12Vとする。この期間は、φV1がHighとなる期間に同期している。つまり、光電変換部の電荷が垂直CCDに読み出されるときに、光電変換部の電荷の飽和量を個別モードの場合の1/9としている。
このように、本実施の形態では、駆動部120は、混合モードの場合には個別モードの場合よりも、読出期間における飽和量を少なくすると共に、蓄積期間を短縮する。ここで、駆動部120は、2つの観点によりブルーミングを抑制している。
一方は、混合モードの場合には個別モードの場合よりも個々の画素セルに蓄積できる電荷の上限を下げるという観点である。これによれば、混合モードの場合には、たとえ撮像素子110に強いスポット光が入射されたとしても、個々の画素セルにおいて蓄積される電荷の上限が下げられているので、過剰な電荷が垂直CCDへ読み出されることがない。
他方は、混合モードの場合には個別モードの場合よりも個々の画素セルが生成する電荷量を抑制するという観点である。これによれば、混合モードの場合には、たとえ撮像素子110に強いスポット光が入射されたとしても、個々の画素セルの蓄積期間が短縮されているので、過剰な電荷を生成することがない。
これらにより、駆動部120は、垂直CCDにおいて電荷があふれ出すブルーミングを抑制することができる。
なお、本実施の形態では、混合モードの場合には、読み出し期間においてのみ基板電圧Vsubを12Vとし、蓄積期間においては個別モードの場合と同様に基板電圧Vsubを5Vとしている。
駆動装置120は、n型基板11に異なる基板電圧Vsubを印加することにより、井戸型ポテンシャルの飽和量を設定することができる。しかし、n型基板11に異なる基板電圧Vsubを印加した場合、井戸型ポテンシャルの形状が変化し、それに伴い画素セルの分光特性が変化してしまう。この分光特性の変化は、画像の色再現性を悪化させる。
そこで、本実施の形態では、駆動装置120は、個々の画素セルが電荷を生成し蓄積する蓄積期間においては、個別モードの場合と混合モードの場合とで飽和量を同等とする。これにより、駆動装置は、撮像素子の分光特性の変化を防止し、高い色再現性を実現することができる。
なお、分光特性の変化を防止するという観点では、蓄積期間において、基板電圧Vsubが個別モードと混合モードとで同等であれば足りる。したがって、本実施の形態では、駆動信号φV1がHighからMidに変化する時点(カウンタ値24)と、基板電圧Vsubが12Vから5Vに変化する時点(カウンタ値24)とが一致しているが、これに限らない。例えば、基板電圧Vsubの12Vから5Vに変化する時点はカウンタ値24よりも遅くてもかまわないし、次の蓄積期間が始まるまでずっと12Vを保持していてもかまわない。
(実施の形態2)
<概要>
実施の形態2に係る駆動装置は、実施の形態1と同様に、混合モードの場合には、個別モードの場合よりも、個々の画素セルに蓄積できる電荷の飽和量を少なくすると共に、個々の画素セルが電荷を生成し蓄積する蓄積期間を短縮する。ただし、実施の形態1では、蓄積期間の短縮方法として基板電圧Vsubのリセット機能を利用しているが、実施の形態2では、メカシャッタを利用する。
<構成>
図7は、本発明の実施の形態2に係る撮像素子とその駆動装置の全体構成を示す図である。
実施の形態2に係る駆動装置は、実施の形態1の駆動装置に対してメカシャッタ260、アクチュエータ270を加えた構成となっている。また、メカシャッタ260及びアクチュエータ270を加えたことに伴い、駆動部220の機能が実施の形態1と異なる。それ以外の構成は、実施の形態1と同様なので、同一符号を付して説明を省略する。
メカシャッタ260は、機械式のシャッタであり、アクチュエータ270により開閉駆動される。メカシャッタ260は、撮像素子110への入射光を開状態のとき通過させ、閉状態のとき遮光する。
アクチュエータ270は、駆動部220から供給される駆動信号Sdにより、メカシャッタ260を開閉駆動する。具体的には、駆動信号SdがHighレベルのときメカシャッタ260を開状態とし、駆動信号SdがLowレベルのときメカシャッタ260を閉状態とする。
駆動部220は、実施の形態1における駆動部120の機能に加えて、駆動信号Sdを生成して出力する機能を有する。
図8は、駆動部220が基板電圧Vsubと駆動信号Sdとを生成する回路を示す図である。
図8(a)は、カウンタを示す図である。
駆動部220は、カウンタ224を内蔵している。カウンタ224は、同期信号生成部142からのクロック信号(CLK)を数え上げ、所定のカウント値(2、4、20、22、24)において、各々の出力端子からHighレベルを出力する。また、カウンタ224は、垂直同期信号(VD)の立ち上がりエッジにおいてリセットされる。
図8(b)は、基板電圧Vsubの出力回路を示す図である。
本実施の形態では、リセット機能が不要なので、基板電圧Vsubの出力回路は、図5(b)に示す出力回路のうちの25Vを出力するブロックが省略された形となっている。
図8(c)は、駆動信号Sdの出力回路を示す図である。
225a、225bは2入力1出力のセレクタであり、制御部143からのモードセレクト信号に基づいて出力を切り替える。
226bはラッチ回路であり、セット端子(S)にHighレベルが入力されてからリセット端子(R)にHighレベルが入力されるまでの期間、出力端子(Q)からHighレベルを出力する。それ以外の期間にはLowレベルを出力する。
次に、撮像素子の駆動タイミングについて説明する。
図9は、撮像素子の駆動タイミングを示す図である。
CLK、VD、HD、φV1、φV3は、図6に示すものと同等なので、ここでは説明を省略する。
個別モードの場合には、駆動信号Sdはカウント値が2の時点からカウント値が20までの期間、Highレベルとなり、それ以外の期間ではLowレベルとなる。また、Vsubは、常時5Vとなっている。
混合モードの場合には、駆動信号Sdはカウント値が2の時点からカウント値が4までの期間、Highレベルとなり、それ以外の期間ではLowレベルとなる。また、Vsubは、カウント値が22の時点からカウント値が24の時点までの期間、12Vとなり、それ以外の期間では5Vとなる。
このように、混合モードの場合には、個別モードの場合よりもメカシャッタ260が開状態となる期間(蓄積期間)を短縮している。この点において、実施の形態2の短縮方法は、リセット機能を動作させて蓄積期間を短縮する実施の形態1と異なる。
なお、本実施の形態では、個別モードの場合と混合モードの場合とで、いずれの場合にも読出期間がカウント値22の時点において開始される。これは、Vsub、Sd以外の駆動信号を個別モードの場合と混合モードの場合とで共用するための措置である。他の駆動信号を共用することにより、駆動部の220の内部回路構成を簡易にする効果がある。ただ、駆動部220の回路構成を簡易にするよりも、読出のスピードを重視する場合には、混合モードの場合、蓄積期間の終了時点(カウント値4)の直後(例えば、カウント値が6の時点)に読出期間を開始してもよい。
(実施の形態3)
<概要>
実施の形態3に係る駆動装置は、混合モードの場合には、個別モードの場合よりも、個々の画素セルに蓄積できる電荷の飽和量を少なくすると共に、個々の画素セルの受光量を少なくする。これにより、混合モードを適用する場合であっても、駆動部は、ブルーミングを抑制することができる。
<構成>
図10は、本発明の実施の形態3に係る撮像素子とその駆動装置の全体構成を示す図である。
実施の形態3に係る駆動装置は、実施の形態1の駆動装置に対して絞り380、アクチュエータ390を加えた構成となっている。また、絞り380及びアクチュエータ390を加えたことに伴い、駆動部320が実施の形態1と機能が異なる。それ以外の構成は、実施の形態1と同様なので、同一符号を付して説明を省略する。
絞り380は、アクチュエータ390により開閉駆動され、開口面積を連続的に変化させることにより、撮像素子110の受光量を調節する。
アクチュエータ390は、制御部143から供給されるPWM(Pulse Width Modulation)電圧により、絞り380を開閉駆動する。具体的には、PWM電圧は、0Vから12Vまでの連続した電圧であり、0Vのとき絞り380を全開状態とし、12Vのとき絞り380を全閉状態とする。絞り380の開口面積とPWM電圧との関係が線形か非線形かは、絞り380及びアクチュエータ390の特性により異なる。
駆動部320は、実施の形態2における駆動部220の機能から、駆動信号Sdを生成して出力する機能を省いた形となっている。
図11は、個別モードの場合と混合モードの場合とのそれぞれにおける開口面積と蓄積期間との対応を示す図である。
なお、ここでは、混合モードの場合、9つの画素セルの電荷を足し合せることを前提条件としている。
図11に示すように、混合モードの場合には、個別モードの場合よりも開口面積が1/9になっている。また、蓄積期間については同等である。この点で、実施の形態3に係る駆動部は、実施の形態1及び実施の形態2に係る駆動部と異なる。
このように、混合モードの場合には、個別モードの場合よりも絞り380により開口面積を1/9とすることで、撮像素子110への入射光を減少させて、各画素セルが生成する電荷を抑制することができる。
なお、駆動装置がメカシャッタと絞りとの両方を備えていれば、それらの組み合わせにより露光量を抑制してもよい。例えば、図12に示すように、混合モードの場合には、個別モードの場合よりも開口面積を1/3、蓄積期間を1/3とすることにより、露光量を1/9としてもよい。
本発明の活用例として、個別モードと混合モードとを選択的に切り替えて適用するデジタルビデオカメラ及びデジタルスチルカメラに利用することができる。本発明によれば、混合モードが適用されている場合であっても、ブルーミングを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る撮像素子とその駆動装置の全体構成を示す図である。 撮像素子110の平面構成を示す図である。 図2のA−A線における光電変換部1aと垂直CCD2aを断面を示す図である。 図3のB−C−D線に沿った電位分布を示す図である。 駆動部120が基板電圧Vsubを生成する回路を示す図である。 撮像素子の駆動タイミングを示す図である。 本発明の実施の形態2に係る撮像素子とその駆動装置の全体構成を示す図である。 駆動部220が基板電圧Vsubと駆動信号Sdとを生成する回路を示す図である。 撮像素子の駆動タイミングを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る撮像素子とその駆動装置の全体構成を示す図である。 個別モードの場合と混合モードの場合とのそれぞれにおける開口面積と蓄積期間との対応を示す図である。 個別モードの場合と混合モードの場合とのそれぞれにおける開口面積と蓄積期間との対応を示す図である。
符号の説明
1 光電変換部
2 垂直CCD
3 水平CCD
4 アンプ
11 n型基板
12 pウェル
13 読み出しゲート
14 電極
15 オーバーフローゲート
16 画素分離部
110 撮像素子
120 駆動部
121 個別モード駆動信号生成部
122 混合モード駆動信号生成部
123 セレクタ
130 アナログフロントエンド
141 信号処理部
142 同期信号生成部
143 制御部
144 メモリ
150 ユーザ操作部
160 測光部
260 メカシャッタ
270 アクチュエータ
390 アクチュエータ










1

Claims (12)

  1. 露光量に応じて画素セル毎に電荷を生成する撮像素子を、所定数の画素セルにおいて生成された電荷を、前記撮像素子の一時保持領域に読み出すことにより足し合せる混合モードを適用して駆動する駆動装置であって、
    個々の画素セルにおいて生成された電荷を読み出す読出期間において、個々の画素セルに蓄積できる電荷の上限を示す飽和量を、個々の画素セルにおいて生成された電荷を個別に読み出す個別モードを適用する場合における飽和量よりも、少なく設定する設定手段と、
    前記個別モードを適用する場合よりも前記露光量を抑制する抑制手段と
    を備えることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記設定手段は、さらに、
    個々の画素セルが受光量に応じて電荷を生成する蓄積期間において、前記飽和量を、前記個別モードを適用する場合の飽和量と同等に設定すること
    を特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記設定手段は、
    前記所定数ごとに足し合わされた電荷が、前記一時保持領域における最大保持量を超えないように前記飽和量を設定すること
    を特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
  4. 前記設定手段は、
    前記飽和量を、前記個別モードを適用する場合の飽和量の前記所定数分の一に設定すること
    を特徴とする請求項3に記載の駆動装置。
  5. 前記画素セルは、半導体基板に形成され、前記飽和量を超えて過剰に生成された電荷を、前記半導体基板に排出するオーバーフロードレイン構造を有し、
    前記飽和量は、前記半導体基板に供給される基板電圧に基づいて設定され、
    前記設定手段は、
    前記半導体基板に供給する基板電圧を、前記個別モードを適用する場合における基板電圧よりも高くすること
    を特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  6. 前記露光量は、個々の画素セルの受光量を蓄積期間において積分した値に相当し、
    前記抑制手段は、
    前記個別モードを適用する場合よりも、前記蓄積期間を短縮すること
    を特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  7. 前記抑制手段は、
    前記個別モードを適用する場合の蓄積期間よりも短い蓄積期間を記憶している記憶手段と、
    個々の画素セルごとの電荷を全て排出するリセット手段と、
    前記リセット手段による電荷の排出時点から、前記記憶手段に記憶されている蓄積期間の経過後に、個々の画素セルにおいて生成された電荷を一時保持領域に読み出す読み出し手段と
    を備えることを特徴とする請求項6に記載の駆動装置。
  8. 前記抑制手段は、
    前記個別モードを適用する場合の蓄積期間よりも短い蓄積期間を記憶している記憶手段と、
    前記記憶手段により記憶されている蓄積期間のみ開くことにより個々の画素セルに受光させるメカシャッタと
    を備えることを特徴とする請求項6に記載の駆動装置。
  9. 前記露光量は、個々の画素セルの受光量を蓄積期間において積分した値に相当し、
    前記抑制手段は、
    前記混合モードの場合には、前記個別モードの場合よりも、前記受光量を少なくすること
    を特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  10. 前記抑制手段は、
    前記抑制手段は、
    前記個別モードを適用する場合の開口率よりも小さい開口率を記憶している記憶手段と、
    前記開口率に応じて開くことにより個々の画素セルに受光させる調節手段と
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の駆動装置。
  11. 前記抑制手段は、
    前記露光量を、前記個別モードを適用する場合の露光量の前記所定数分の一とすること
    を特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  12. 露光量に応じて画素セル毎に電荷を生成する撮像素子を、所定数の画素セルにおいて生成された電荷を、前記撮像素子の一時保持領域に読み出すことにより足し合せる混合モードを適用して駆動する駆動方法であって、
    個々の画素セルにおいて生成された電荷を読み出す読出期間において、個々の画素セルに蓄積できる電荷の上限を示す飽和量を、個々の画素セルにおいて生成された電荷を個別に読み出す個別モードを適用する場合における飽和量よりも、少なく設定する設定ステップと、
    前記個別モードを適用する場合よりも前記露光量を抑制する抑制ステップと
    を備えることを特徴とする駆動方法。
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