JP2005116590A - 半導体用接着フィルムおよび半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板等への接着剤のはみだし等が無い半導体用接着フィルムを提供することである。また、生産性に優れ、半導体素子と基板との接続信頼性に優れた半導体装置を提供する。
【解決手段】 半導体用接着フィルム3は、半導体素子1と、支持部材2とを接合するために用いる半導体用接着フィルムであって、前記半導体用接着フィルムは、有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂と、硬化性樹脂と、潜伏性触媒とを含む樹脂組成物で構成されていることを特徴とする。また、半導体装置は、半導体素子と、支持部材とが上記に記載の半導体用接着フィルムを介して接合されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 半導体用接着フィルム3は、半導体素子1と、支持部材2とを接合するために用いる半導体用接着フィルムであって、前記半導体用接着フィルムは、有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂と、硬化性樹脂と、潜伏性触媒とを含む樹脂組成物で構成されていることを特徴とする。また、半導体装置は、半導体素子と、支持部材とが上記に記載の半導体用接着フィルムを介して接合されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体用接着フィルムおよび半導体装置に関する。
近年の電子機器の小型化、薄型化および高速化に伴って半導体素子の基板(プリント配線板等)への接続方法として、フリップチップ実装が注目されている。このフリップチップ実装に使用される半導体素子のアルミ電極上にはバンプが形成されており、バンプと回路基板上の配線とが電気的に接合される。これらのバンプの組成としては主に半田が使用されており、この半田バンプは、蒸着やメッキで、チップの内部配線につながる露出したアルミ端子上に形成される。また、ワイヤーボンディング装置で形成される金スタッドバンプなどもある。
このようなフリップチップ接続された半導体装置は、そのままで使用すると接続部の電極が空気中に露出しており、チップと基板の熱膨張係数の差が大きいため、半田リフローなどの後工程の熱履歴によりバンプの接続部分に大きな応力がかかり、実装信頼性に問題があった。
この問題を解決するため、バンプと基板とを接続した後、半導体素子と基板の間隙を、毛細管現象を利用して樹脂ペーストで埋めて硬化させて半導体素子と基板とを固定する方法が採用されている。これによりこの入出力バンプの腐食などの劣化を防止し、半導体素子と基板との接合安定性を高めている。(例えば、特許文献1、2参照。)
この問題を解決するため、バンプと基板とを接続した後、半導体素子と基板の間隙を、毛細管現象を利用して樹脂ペーストで埋めて硬化させて半導体素子と基板とを固定する方法が採用されている。これによりこの入出力バンプの腐食などの劣化を防止し、半導体素子と基板との接合安定性を高めている。(例えば、特許文献1、2参照。)
一般にフリップチップ実装を行うような半導体素子は電極数が多く毛細管現象を利用した樹脂ペーストの充填では、樹脂が十分に行き渡らず未充填部が出来やすく、半導体素子の動作が不安定になるなどの動作不良や耐湿信頼性が低いといった問題があった。更に、様々なパッケージが開発されるとともに回路設計上の問題から電極が半導体素子の周辺に多ピンかつ狭ピッチで配置されると樹脂ペーストの流し込みよる充填は困難となる。また、半導体素子のサイズが小さくなると液状樹脂のはみ出しによる基板の汚染が原因で不良品の発生頻度が高くなったり、フリップチップ接続した半導体装置1つ1つに樹脂を充填するにはあまりにも時間がかかるため、硬化させる工程も考慮すると生産性も不十分であった。
特開2000−336244号公報(第2〜4頁)
特開2001−127215号公報(第2〜6頁)
本発明の目的は、基板等への接着剤のはみだし等が無い半導体用接着フィルムを提供することである。
また、本発明の目的は、生産性に優れ、半導体素子と基板との接続信頼性に優れた半導体装置を提供することである。
また、本発明の目的は、生産性に優れ、半導体素子と基板との接続信頼性に優れた半導体装置を提供することである。
このような目的は、下記(1)〜(13)に記載の本発明により達成される。
(1)半導体素子と、支持部材とを接合するために用いる半導体用接着フィルムであって、前記半導体用接着フィルムは、有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂と、硬化性樹脂と、潜伏性触媒とを含む樹脂組成物で構成されていることを特徴とする半導体用接着フィルム。
(2)前記樹脂組成物は、さらに無機充填材を含むものである上記(1)に記載の半導体用接着フィルム。
(3)前記ポリイミド樹脂は、シリコーン変性されているポリイミド樹脂を含むものである上記(1)または(2)に記載の半導体用接着フィルム。
(4) 前記ポリイミド樹脂は、下記式(I)で表されるポリイミド樹脂を含むものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(5)前記硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含むものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(6)前記潜伏性触媒は、ホスフィン化合物である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(7)前記潜伏性触媒は、下記式(II)で表される化合物を含むものである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
[式(II)中、R1は、O、SO2、炭素数1〜6の脂肪族基または芳香族基、R3は、炭素数1〜6の脂肪族基または芳香族基、R2は:式(III)で示される基]
(8)前記無機充填材は、シリカである上記(2)ないし(7)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(9)前記半導体素子は、突起電極を有するものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(10)前記半導体素子と、支持部材との接合は、フリップチップ接合である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(11)半導体素子と、支持部材とが上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の半導体用接着フィルムを介して接合されていることを特徴とする半導体装置。
(12)前記半導体素子は、突起電極を有するものである上記(11)に記載の半導体装置。
(13)前記支持部材は、突起電極を有するものである上記(11)に記載の半導体装置。
(1)半導体素子と、支持部材とを接合するために用いる半導体用接着フィルムであって、前記半導体用接着フィルムは、有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂と、硬化性樹脂と、潜伏性触媒とを含む樹脂組成物で構成されていることを特徴とする半導体用接着フィルム。
(2)前記樹脂組成物は、さらに無機充填材を含むものである上記(1)に記載の半導体用接着フィルム。
(3)前記ポリイミド樹脂は、シリコーン変性されているポリイミド樹脂を含むものである上記(1)または(2)に記載の半導体用接着フィルム。
(4) 前記ポリイミド樹脂は、下記式(I)で表されるポリイミド樹脂を含むものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(6)前記潜伏性触媒は、ホスフィン化合物である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(7)前記潜伏性触媒は、下記式(II)で表される化合物を含むものである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(9)前記半導体素子は、突起電極を有するものである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(10)前記半導体素子と、支持部材との接合は、フリップチップ接合である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
(11)半導体素子と、支持部材とが上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の半導体用接着フィルムを介して接合されていることを特徴とする半導体装置。
(12)前記半導体素子は、突起電極を有するものである上記(11)に記載の半導体装置。
(13)前記支持部材は、突起電極を有するものである上記(11)に記載の半導体装置。
本発明によれば、基板等への接着剤のはみ出し等が無い半導体用接着フィルムを得ることができる。
また、本発明によれば、生産性に優れ、半導体素子と基板との接続信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
また、本発明によればアンダーフィルの作用を有する半導体用接着フィルムを得ることができる。
また、有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂としてシリコーン変性ポリイミド樹脂を用いた場合、特に接続信頼性を向上することができる。
また、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いた場合、特に無機充填剤の充填性を向上することができる。
また、無機充填材を用いた場合、特に耐熱性を向上することができる。
また、潜伏性触媒として特定のリン系触媒を用いた場合、特に十分な潜在性と硬化性とを両立することができる。
また、本発明によれば、生産性に優れ、半導体素子と基板との接続信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
また、本発明によればアンダーフィルの作用を有する半導体用接着フィルムを得ることができる。
また、有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂としてシリコーン変性ポリイミド樹脂を用いた場合、特に接続信頼性を向上することができる。
また、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いた場合、特に無機充填剤の充填性を向上することができる。
また、無機充填材を用いた場合、特に耐熱性を向上することができる。
また、潜伏性触媒として特定のリン系触媒を用いた場合、特に十分な潜在性と硬化性とを両立することができる。
以下、本発明の半導体用接着フィルムおよび半導体装置について説明する。
本発明の半導体用接着フィルムは、半導体素子と、支持部材とを接合するために用いる半導体用接着フィルムであって、前記半導体用接着フィルムは、有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂と、硬化性樹脂と、潜伏性触媒とを含む樹脂組成物で構成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の半導体装置は、半導体素子と、支持部材とが上記に記載の半導体用接着フィルムを介して接合されていることを特徴とするものである。
本発明の半導体用接着フィルムは、半導体素子と、支持部材とを接合するために用いる半導体用接着フィルムであって、前記半導体用接着フィルムは、有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂と、硬化性樹脂と、潜伏性触媒とを含む樹脂組成物で構成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の半導体装置は、半導体素子と、支持部材とが上記に記載の半導体用接着フィルムを介して接合されていることを特徴とするものである。
以下、半導体用接着フィルムについて説明する。
本発明の半導体用接着フィルムは、半導体素子と、支持部材とを接合するために用いるものである。これにより、半導体装置の接続信頼性を向上することができる。さらに、本発明の半導体用接着フィルムは、先に樹脂をウエハー状態で一括供給し、個片化した充填用樹脂付き半導体素子をフリップチップ接続すると同時に充填させることができるため生産性に優れている。
また、従来のアンダーフィルは樹脂の溶融粘度を大幅に下げる必要があるためチップ周辺の樹脂のはみ出し量が大きくなるが、本発明の半導体用接着フィルムは充填するのに必要な量だけ供給することができ、溶融粘度も回路段差および接続端子周辺を充填するだけの最小限にできるため樹脂のはみ出し量を小さくすることができる。
本発明の半導体用接着フィルムは、半導体素子と、支持部材とを接合するために用いるものである。これにより、半導体装置の接続信頼性を向上することができる。さらに、本発明の半導体用接着フィルムは、先に樹脂をウエハー状態で一括供給し、個片化した充填用樹脂付き半導体素子をフリップチップ接続すると同時に充填させることができるため生産性に優れている。
また、従来のアンダーフィルは樹脂の溶融粘度を大幅に下げる必要があるためチップ周辺の樹脂のはみ出し量が大きくなるが、本発明の半導体用接着フィルムは充填するのに必要な量だけ供給することができ、溶融粘度も回路段差および接続端子周辺を充填するだけの最小限にできるため樹脂のはみ出し量を小さくすることができる。
本発明の半導体用接着フィルムは、有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂と、硬化性樹脂と、潜伏性触媒とを含む樹脂組成物で構成される。これにより、接着性に優れる。
ここで、有機溶剤に可溶とは、有機溶剤に5重量%のポリイミド樹脂を添加しても透明であることを意味する。
ここで、有機溶剤に可溶とは、有機溶剤に5重量%のポリイミド樹脂を添加しても透明であることを意味する。
前記有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂(有機溶剤に可溶な熱可塑性ポリイミド樹脂)とは、例えばシリコーン変性されているポリイミド樹脂、イミド結合間に直鎖の脂肪族や脂環式構造を導入したポリイミド樹脂、同じくエーテル結合やメタ位置換の芳香族の繰り返しを多くしたポリイミド樹脂等が挙げられる。これらの中でもシリコーン変性されているポリイミド樹脂が好ましい。
前記シリコーン変性されているポリイミド樹脂としては、具体的に下記式(I)で示されるものを含むことが好ましい。これにより、例えば有機硬質基板やフレキシブルプリント基板(FPC)に接続した場合、耐熱性・耐湿性が優れるため種々の環境下での接続信頼性が得られる。さらに、前記シリコーン変性ポリイミド樹脂は金属とも化学的相互作用を示すため、有機硬質基板、FPCやソルダーレジストコート基板に対して優れた密着性(接着性)が得られる。
式(I)中、R1、R2としては、例えば−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH2ArylCH2−等の炭素数1〜4で二価の脂肪族基またはニ価の芳香族基が挙げられる。
R3、R4、R5およびR6としては、例えば、−CH3、−CH2CH3、−Phenyl等の一価の脂肪族基または芳香族基が挙げられる。
R7、R8を含む酸無水物としては、例えば、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、スピロ環式テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水等の三価または四価の脂肪族基または芳香族基が挙げられる。
R9としては、例えば−(CH2)10−、−Aryl−、等の二価の脂肪族または芳香族基が挙げられる。
R3、R4、R5およびR6としては、例えば、−CH3、−CH2CH3、−Phenyl等の一価の脂肪族基または芳香族基が挙げられる。
R7、R8を含む酸無水物としては、例えば、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、スピロ環式テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水等の三価または四価の脂肪族基または芳香族基が挙げられる。
R9としては、例えば−(CH2)10−、−Aryl−、等の二価の脂肪族または芳香族基が挙げられる。
従来からポリイミド樹脂は、耐熱性が高く電気絶縁性に優れていることからフィルムとしてフレキシブルプリント配線板や耐熱性接着テープの基材に、また樹脂ワニスとして半導体の層間絶縁膜、表面保護膜に広く使用されている。また、高い凝集力を持った強靭で延性のある熱可塑性樹脂であり、極性のある被着体に対して水素結合しやすく接着性に優れている。更に接着フィルムを圧着成形する際にも変質せず、非晶性ポリマーであるので冷却後も結晶化しない。
しかし、従来のポリイミド樹脂が溶剤への溶解性が低かった。そこでポリイミド樹脂を微細化して他の樹脂中に分散させるため粒径等の制御が必要となり、製造工程が煩雑になっている。また、単純に溶剤にポリイミド樹脂を分散させるだけではポリイミド樹脂の特性である成膜性や機械強度を十分に出すことができない場合があった。さらに、従来のポリイミド樹脂を溶剤に加熱溶解させて用いることができても硬化性樹脂と触媒とを含むため、ワニスの保存性が低下するなど取り扱いが困難になる場合がある。
これに対して、本発明では有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂を用いるので上記問題点を改善することができる。そのため、平滑な塗膜を得ることができ、フィルム化も容易となる。これらの特徴を有するポリイミド樹脂を用いることにより、硬化後の接着フィルムに高い密着性と高い靭性を付与でき、接着力と接続信頼性に優れる半導体用接着フィルムが得られる。
しかし、従来のポリイミド樹脂が溶剤への溶解性が低かった。そこでポリイミド樹脂を微細化して他の樹脂中に分散させるため粒径等の制御が必要となり、製造工程が煩雑になっている。また、単純に溶剤にポリイミド樹脂を分散させるだけではポリイミド樹脂の特性である成膜性や機械強度を十分に出すことができない場合があった。さらに、従来のポリイミド樹脂を溶剤に加熱溶解させて用いることができても硬化性樹脂と触媒とを含むため、ワニスの保存性が低下するなど取り扱いが困難になる場合がある。
これに対して、本発明では有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂を用いるので上記問題点を改善することができる。そのため、平滑な塗膜を得ることができ、フィルム化も容易となる。これらの特徴を有するポリイミド樹脂を用いることにより、硬化後の接着フィルムに高い密着性と高い靭性を付与でき、接着力と接続信頼性に優れる半導体用接着フィルムが得られる。
前記有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の重合に使用する酸二無水物としては、例えば3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物等のテトラカルボン酸ニ無水物;、
4,4’−ビスフェノールAカルボン酸二無水物、エチレングリコールビストリメリット酸二無水物、無水ピロメリット酸、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)フタル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物等のフタル酸ニ無水物;、等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上混合して用いられる。
4,4’−ビスフェノールAカルボン酸二無水物、エチレングリコールビストリメリット酸二無水物、無水ピロメリット酸、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)フタル酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物等のフタル酸ニ無水物;、等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上混合して用いられる。
前記有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の重合に使用するジアミン成分としては、芳香族ジアミンでは、例えば2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン、ビス−4−(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、ビス−4−(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル等が挙げられる。特に2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパンを用いるとガラス転移温度を高く維持したまま溶解性を向上させることが可能である。また1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを用いると接着性を向上させる事が可能である。
また、脂肪族ジアミンでは、例えば1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,12−ジアミノドデカン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−ジシクヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−ジシクヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラメチル−ジシクヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラエチル−ジシクヘキシルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチル−ジシクヘキシルメタン、4,4’− ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシル、4,4’− ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジシクロヘキシル、4,4’−ジアミノジシクヘキシルエーテルなどが挙げられる。
また、他のジアミン成分としては、例えば4,4’−メチレンジ−o−トルイジン、4,4’−メチレンジ−2,6−キシリジン、4,4’−メチレンジ−2,6−ジエチルアニリン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルメタン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ヘキサフルオロプロパン、ビス−4−(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、ビス−4−(3−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、3,4−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4ジアミノジフェニルスルフォン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,5ジアミノトルエン、2,4ジアミノトルエン、4,6−ジメチル−m−フェニレンジアミン、2,5−ジメチル−p−フェニレンジアミン、2,4,6−トリメチル−m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル等を挙げることができる。
さらに、前記有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂のジアミン成分の一つとして、ジアミノシロキサンを用いることが好ましい。これにより、有機溶剤への溶解性を特に向上することができる。
前記ジアミノシロキサンとしては、例えば1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)テトラメチルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノフェニル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−アミノフェニル)テトラメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノフェニル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラフェニルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジフェニルシロキサン等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上混合して用いられる。
前記ジアミノシロキサンとしては、例えば1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)テトラメチルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノフェニル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−アミノフェニル)テトラメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノフェニル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラフェニルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジフェニルシロキサン等が挙げられ、これらを単独あるいは2種以上混合して用いられる。
前記ジアミノポリシロキサン成分の含有量は、特に限定されないが全アミン成分総量の5〜70モル%用いる事が好ましく、特に10〜60モル%用いることが好ましい。含有量が前記下限値未満であると有機溶剤への溶解性が低下する場合があり、前記上限値を超えるとガラス転移温度の低下により耐熱性が低下する場合がある。
前記酸無水物とジアミン成分との反応は、非プロトン性極性溶媒中で公知の方法で行うことができる(ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸の製造)。非プロトン性極性溶媒は、例えばN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、アニソール、テトラヒドロフラン(THF)、ジグライム、シクロヘキサノン、ガンマ−ブチロラクトン(GBL)、1,4−ジオキサン(1,4−DO)等が挙げられる。これらの非プロトン性極性溶媒は、一種類のみ用いてもよいし、二種類以上を混合して用いてもよい。
また、上記非プロトン性極性溶媒と相溶性がある非極性溶媒を混合して使用しても良い。非極性溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、ソルベントナフサなどの芳香族炭化水素等が挙げられる。前記混合溶媒における非極性溶媒の割合は、50重量%以下であることが好ましい。これは非極性溶媒が上限値を超えると共沸による熱イミド化の反応速度が著しく低下し目的の分子量のポリイミド樹脂を得ることが困難になる場合があるからである。
このようにして得たポリアミック酸溶液は、例えば有機溶剤中で加熱脱水環化してイミド化しポリイミドにする。イミド化反応によって生じた水は閉環反応を妨害するため、水と相溶しない有機溶剤を系中に加えて共沸させてディーンスターク(Dean-Stark)管などの装置を使用して系外に排出する。水と相溶しない有機溶剤としてはジクロルベンゼン等が知られているが、エレクトロニクス用としては塩素成分が混入する恐れがあるので、前記芳香族炭化水素を使用することが好ましい。また、イミド化反応の触媒として無水酢酸、β-ピコリン、ピリジンなどの化合物を使用しても良い。
上述のイミド化反応した溶液を貧溶剤に投入し有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂を析出させることができる。これにより未反応モノマー、不純物や異物などを除去し精製する。また、再溶解させる溶剤は加工作業性を考え、沸点の低い溶剤を用いることが好ましく、具体的には沸点が200℃以下の溶剤を選択することが好ましい。例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム、アニソール等のエーテル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤、トルエンや酢酸エチル等を挙げることができる。これらの溶剤は単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して用いることもできる。本発明では、特に乾燥温度に留意する必要があるのでメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、トルエンおよびアニソールから選ばれる1種以上を用いることが好ましい。
前記有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、20,000〜100,000が好ましく、特に30,000〜80,000が好ましい。重量平均分子量が前記下限値未満であると半導体用接着フィルムの靭性が低下する場合があり、前記上限値を超えると熱圧着時の流動性の低下により接続抵抗が上昇する場合がある。
前記有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂組成物全体の5〜40重量%が好ましく、特に10〜20重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると硬化後の機械強度が低下する場合があり、前記上限値を超えると溶融粘度が著しく増加するため樹脂の未充填部が発生して接続信頼性が低下する場合がある。
前記樹脂組成物は、硬化性樹脂を含む。これにより、溶融粘度を調整ができ樹脂を十分に充填させることができるため接続信頼性を向上することができる。さらに、硬化による網目状3次元架橋構造を形成するための熱線膨張係数を被着体に近づけ温度サイクル試験における信頼性やリフロー時の耐熱信頼性を向上することができる。
前記硬化性樹脂としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールSエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、アリル化ビスフェノールAエポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネートエステル樹脂等が挙げられる。これらの中でもエポキシ樹脂、特にビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、樹脂の充填性を特に向上することができる。
前記硬化性樹脂としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールSエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、アリル化ビスフェノールAエポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネートエステル樹脂等が挙げられる。これらの中でもエポキシ樹脂、特にビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、樹脂の充填性を特に向上することができる。
前記硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、硬化剤としてフェノール樹脂(特にフェノールノボラック樹脂)を用いることが好ましい。これにより、硬化物の機械強度と硬化速度を向上することができる。
前記フェノール樹脂は、分子中に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有するもので、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、ポリ−p−ビニルフェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、単独でも混合して用いても差し支えない。
前記フェノール樹脂は、分子中に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有するもので、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、ポリ−p−ビニルフェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、単独でも混合して用いても差し支えない。
前記硬化剤としてのフェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂組成物全体の5〜30重量%が好ましく、特に8〜20重量%が好ましい。含有量が前記範囲内であると、特に硬化性に優れる。
前記硬化性樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂組成物全体の20〜60重量%が好ましく、特に30〜50重量%が好ましい。含有量が前記範囲内であると、特に硬化物の機械強度に優れる。
前記樹脂組成物は、潜伏性触媒を含む。これにより、フリップチップ接続後のポストキュアで硬化することができる。
前記潜伏性触媒とは、例えば100℃以下では前記硬化性樹脂の反応を促進させないが、120℃以上となると反応を促進させることが可能となるものである。より具体的には、150℃の熱板上ゲルタイムを1分30秒以上にすることができるものをいう。
このような潜伏性触媒としては、例えばホスフィン化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられる。ホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムフェノエート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェノキシボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラアルコキシボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラアルキルボレート、テトラフェニルホスホニウム等が挙げられる。イミダゾール誘導体としては、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチル−5−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシジメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2′−メチル−イミダゾリル−(1′)〕−エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール等が挙げられる。これらの中でも2,4−ジアミノ−6−〔2′−メチル−イミダゾリル−(1′)〕−エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールが特に好ましい。これにより、触媒の潜伏性が特に向上する。
さらには、ホスフィン化合物は式(2)で表される化合物(ホスホニウム塩)が好ましい。これにより、十分な潜在性と硬化性を併せ持つことができる。これらは、単独または2種類以上を併用してもよい。
[式(II)中、R1は、O、S02、炭素数1〜6の脂肪族基または芳香族基、R3は、炭素数1〜6の脂肪族基または芳香族基、R2は:式(III)で示される基]
前記潜伏性触媒とは、例えば100℃以下では前記硬化性樹脂の反応を促進させないが、120℃以上となると反応を促進させることが可能となるものである。より具体的には、150℃の熱板上ゲルタイムを1分30秒以上にすることができるものをいう。
このような潜伏性触媒としては、例えばホスフィン化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられる。ホスフィン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムフェノエート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェノキシボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラアルコキシボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラアルキルボレート、テトラフェニルホスホニウム等が挙げられる。イミダゾール誘導体としては、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチル−5−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシジメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2′−メチル−イミダゾリル−(1′)〕−エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール等が挙げられる。これらの中でも2,4−ジアミノ−6−〔2′−メチル−イミダゾリル−(1′)〕−エチル−s−トリアジン、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールが特に好ましい。これにより、触媒の潜伏性が特に向上する。
さらには、ホスフィン化合物は式(2)で表される化合物(ホスホニウム塩)が好ましい。これにより、十分な潜在性と硬化性を併せ持つことができる。これらは、単独または2種類以上を併用してもよい。
前記潜伏性触媒の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂組成物全体の0.1〜3重量%が好ましく、特に0.5〜2重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると硬化性樹脂が硬化不足となる場合があり、前記上限値を超えると保存安定性が低下する場合がある。
前記樹脂組成物は、特に限定されないが、さらに無機充填材を含むことが好ましい。これにより、耐熱性を向上することができる。
前記無機充填材としては、例えばタルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカ、溶融シリカ等の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素等の窒化物等を挙げることができる。
これらの中でもシリカが好ましい。これにより、熱放散性を向上することができる。
前記無機充填材としては、例えばタルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカ、溶融シリカ等の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素等の窒化物等を挙げることができる。
これらの中でもシリカが好ましい。これにより、熱放散性を向上することができる。
前記無機充填材の平均粒子径は、特に限定されないが、10μm以下が好ましく、特に0.1〜8μmが好ましい。平均粒子径が前記範囲内であると、特に流動時の低粘度化に優れる。
前記無機充填材の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂組成物全体の10〜80重量%が好ましく、特に30〜60重量%が好ましい。含有量が前記範囲内であると、特に機械強度に優れる。
前記樹脂組成物は、特に限定されないが、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリブタジエン、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ナイロン、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体等のエラストマーまたは熱可塑性樹脂を1種またはそれ以上添加しても良い。これにより、密着性および接続信頼性をより向上することができる。
前記エラストマーまたは熱可塑性樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂組成物全体の1〜20重量%が好ましく、特に5〜20重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると機械強度が低下する場合があり、前記上限値を超えると耐熱信頼性が低下する場合がある。
前記樹脂組成物には、必要に応じてカップリング剤等の添加剤を用いることができる。カップリング剤としては、シラン系、チタネート系、アルミニウム系カップリング剤などある。その中でも、シリコーンチップとの界面での密着性が良いシラン系カップリング剤が好ましい。例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メタクロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。カップリング剤の配合量は、特に限定されないが、硬化性樹脂およびその硬化剤100重量部に対し0.5〜10重量部が好ましく、特に2〜6重量部が好ましい。
前記樹脂組成物には、可塑性樹脂と硬化性樹脂との相溶性、安定性、作業性等の各種特性向上のため、各種添加剤、例えば、非反応性希釈剤、反応性希釈剤、揺変性付与剤、増粘剤等を適宜添加しても良い。
本発明の半導体用接着フィルムの製造方法としては、まず、前記樹脂組成物をテトラヒドロフラン、アニソール、メチルエチルケトン等の有機溶剤中で混合してワニス状とし、これを塗布してフィルムを形成する。具体的には、PET基材等を支持基材として用い、その支持基材上に、フローコーター、ロールコーター、コンマコーターなどによりフィルムを形成させ、溶剤を加熱乾燥させて半導体用接着フィルムを作製する。
前記半導体用接着フィルムの厚さは、特に限定されないが、10〜100μmが好ましく、特に20〜50μmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に充填性に優れる。
本発明の半導体用接着フィルムは、前記半導体素子が突起電極を有する場合に好適に用いることができる。本発明の半導体用接着フィルムは、接続安定性、放熱散性および耐熱性を有するためアンダーフィルとしての作用をも有するからである。
また、本発明の半導体用接着フィルムは、前記半導体素子と支持部材の接合がフリップチップ接合の場合に好適に用いることができる。本発明の半導体用接着フィルムは、半導体素子と支持部材(基板)とを固定するだけでなく、半田リフロー後のバンプ接合部に掛かる応力を分散し半導体素子と支持部材(基板)との接合安定性を高めるためアンダーフィルとしての作用をも有するからである。
また、前記支持部材としては、例えば回路基板、電極を有する半導体素子等を挙げることができる。
また、前記支持部材としては、例えば回路基板、電極を有する半導体素子等を挙げることができる。
次に、本発明の半導体装置について簡単に説明する。
図1は、本発明の半導体装置の一例を示す断面図である。
半導体装置20は、突起電極11を有する半導体素子1と、回路基板2とが上述したような半導体用接着フィルム3を介して接合されている。
回路基板2の上側(半導体素子1側)には、配線回路21が形成されている。
突起電極11と配線回路21とは、電気的に接合される。
配線回路21の下部には、回路基板2を貫通するようにビア(スルーホール)22が形成される。
回路基板2は、図示しないプリント配線板と接合される。
なお、本実施の形態においては、半導体素子1に突起電極11が形成されているものを用いたが、本発明はこれに限定されず、例えば回路基板2に突起電極が形成されても良い。
また、本実施の形態においては、支持部材として回路基板2を用いたが、本発明はこれに限定されず、例えば電極を有する半導体素子等を用いることもできる。
図1は、本発明の半導体装置の一例を示す断面図である。
半導体装置20は、突起電極11を有する半導体素子1と、回路基板2とが上述したような半導体用接着フィルム3を介して接合されている。
回路基板2の上側(半導体素子1側)には、配線回路21が形成されている。
突起電極11と配線回路21とは、電気的に接合される。
配線回路21の下部には、回路基板2を貫通するようにビア(スルーホール)22が形成される。
回路基板2は、図示しないプリント配線板と接合される。
なお、本実施の形態においては、半導体素子1に突起電極11が形成されているものを用いたが、本発明はこれに限定されず、例えば回路基板2に突起電極が形成されても良い。
また、本実施の形態においては、支持部材として回路基板2を用いたが、本発明はこれに限定されず、例えば電極を有する半導体素子等を用いることもできる。
本発明の半導体装置は、上述したような半導体用接着フィルムを用いているので生産性に優れている。
また、上述したような半導体用接着フィルムを用いているのでアンダーフィルとしての作用を有するため、接続信頼性に優れている。
また、上述したような半導体用接着フィルムを用いているのでアンダーフィルとしての作用を有するため、接続信頼性に優れている。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
1. 有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の合成
シリコーン変性ポリイミド樹脂1:温度計、攪拌機、原料投入口を備えた四つ口のセパラブルフラスコ中に、酸成分として4,4’−ビスフェノールA酸二無水物43.38(0.0833モル)をアニソール220.24g、トルエン55.06gに縣濁させる。そして、ジアミン成分としては2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン23.39g(0.05モル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量836)27.87g(0.0333モル)を投入しアミック酸を形成した。
次いで、ディーンスターク還流冷却管を取り付け、オイルバスにより加熱すると縣濁溶液が溶解し透明になった。この際、イミド化に伴い発生する水をトルエンとの共沸により系外へ除去した。滴下終了後2.0時間加熱還流したところで反応を終了した。冷却後、大量のメタノール中に投入しポリイミド樹脂を析出させた。固形分を濾過後、70〜80℃で12時間減圧乾燥し溶剤を除き固形の有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂1を得た。重量平均分子量はMw=46,000であった。
シリコーン変性ポリイミド樹脂1:温度計、攪拌機、原料投入口を備えた四つ口のセパラブルフラスコ中に、酸成分として4,4’−ビスフェノールA酸二無水物43.38(0.0833モル)をアニソール220.24g、トルエン55.06gに縣濁させる。そして、ジアミン成分としては2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン23.39g(0.05モル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量836)27.87g(0.0333モル)を投入しアミック酸を形成した。
次いで、ディーンスターク還流冷却管を取り付け、オイルバスにより加熱すると縣濁溶液が溶解し透明になった。この際、イミド化に伴い発生する水をトルエンとの共沸により系外へ除去した。滴下終了後2.0時間加熱還流したところで反応を終了した。冷却後、大量のメタノール中に投入しポリイミド樹脂を析出させた。固形分を濾過後、70〜80℃で12時間減圧乾燥し溶剤を除き固形の有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂1を得た。重量平均分子量はMw=46,000であった。
2. 樹脂ワニスの調製
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂1を15.5重量%と、硬化性樹脂としてアリル化ビスA型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、RE−810NM、エポキシ当量:223g/eq)を20.5重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、EOCN−120−80、エポキシ当量:200g/eq)を8重量%、その硬化剤としてアリル化フェノールノボラック樹脂(昭和化成社製、MEH−8000H、フェノール当量:140g/eq)を12.9重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン株式会社製、KBM−403E)2.5重量%、潜伏性触媒としてホスフェート系化合物(住友ベークライト社製、SBCAT23)0.6重量%、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を40重量%とをメチルエチルケトンに溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂1を15.5重量%と、硬化性樹脂としてアリル化ビスA型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、RE−810NM、エポキシ当量:223g/eq)を20.5重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、EOCN−120−80、エポキシ当量:200g/eq)を8重量%、その硬化剤としてアリル化フェノールノボラック樹脂(昭和化成社製、MEH−8000H、フェノール当量:140g/eq)を12.9重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン株式会社製、KBM−403E)2.5重量%、潜伏性触媒としてホスフェート系化合物(住友ベークライト社製、SBCAT23)0.6重量%、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を40重量%とをメチルエチルケトンに溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
3. 半導体用接着フィルムの製造
上述の樹脂ワニスを用いて、離型処理を施したポリエチレンテレフタレート(王子製紙社製、厚さ38μm)上に塗布して、90℃、5分乾燥して乾燥後の厚さが50μmとなるように半導体用接着フィルムを得た。
上述の樹脂ワニスを用いて、離型処理を施したポリエチレンテレフタレート(王子製紙社製、厚さ38μm)上に塗布して、90℃、5分乾燥して乾燥後の厚さが50μmとなるように半導体用接着フィルムを得た。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の合成
シリコーン変性ポリイミド樹脂2:温度計、攪拌機、原料投入口を備えた四つ口のセパラブルフラスコ中に、酸成分として4,4’−オキシジフタル酸二無水物18.61g(0.06モル)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物17.65(0.06モル)をアニソール133.23g、トルエン74.36gに縣濁させる。そして、ジアミン成分としては2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン24.63g(0.06モル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量836)50.16g(0.06モル)をアニソール164.2g中70℃で加熱溶解させたものを滴下ロートに入れる。次いで、ディーンスターク還流冷却管を取り付け、オイルバスにより加熱すると縣濁溶液が溶解し透明になった。加熱還流が始まったらジアミン溶液を1時間ゆっくり滴下した。この際、イミド化に伴い発生する水をトルエンとの共沸により系外へ除去した。滴下終了後3.0時間加熱還流したところで反応を終了した。冷却後、大量のメタノール中に投入しポリイミド樹脂を析出させた。固形分を濾過後、50〜60℃で12時間減圧乾燥し溶剤を除き固形のポリイミド樹脂を得る。重量平均分子量はMw=6,5000である。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の合成
シリコーン変性ポリイミド樹脂2:温度計、攪拌機、原料投入口を備えた四つ口のセパラブルフラスコ中に、酸成分として4,4’−オキシジフタル酸二無水物18.61g(0.06モル)、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物17.65(0.06モル)をアニソール133.23g、トルエン74.36gに縣濁させる。そして、ジアミン成分としては2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン24.63g(0.06モル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量836)50.16g(0.06モル)をアニソール164.2g中70℃で加熱溶解させたものを滴下ロートに入れる。次いで、ディーンスターク還流冷却管を取り付け、オイルバスにより加熱すると縣濁溶液が溶解し透明になった。加熱還流が始まったらジアミン溶液を1時間ゆっくり滴下した。この際、イミド化に伴い発生する水をトルエンとの共沸により系外へ除去した。滴下終了後3.0時間加熱還流したところで反応を終了した。冷却後、大量のメタノール中に投入しポリイミド樹脂を析出させた。固形分を濾過後、50〜60℃で12時間減圧乾燥し溶剤を除き固形のポリイミド樹脂を得る。重量平均分子量はMw=6,5000である。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として以下のものを、溶剤としてテトラヒドロフランを用いた以外は、実施例1と同様にした。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として、脂肪族環式ポリイミド樹脂(丸善石油化学社製、PI−100、Mw=40,000)を用いた。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として、脂肪族環式ポリイミド樹脂(丸善石油化学社製、PI−100、Mw=40,000)を用いた。
硬化性樹脂として以下のものを用い、樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂1を15.5重量%と、硬化性樹脂としてノボラック型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PRIMASET PT−30)を20.5重量%、ビスE型シアネートエステル樹脂(旭化成エポキシ社製、AROCY L−10)を8重量%、その硬化剤としてアリル化フェノールノボラック樹脂(昭和化成社製、MEH−8000H、フェノール当量:140g/eq)を12.9重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン社製、KBM−403E)2.5重量%、潜伏性触媒としてコバルトアセチルアセトナート(日本化学産業社製、ナーセム第二コバルト)を0.1重量%、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(四国化成工業社製、1B2PZ)を0.5重量%、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を40重量%とをメチルエチルケトンに溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂1を15.5重量%と、硬化性樹脂としてノボラック型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PRIMASET PT−30)を20.5重量%、ビスE型シアネートエステル樹脂(旭化成エポキシ社製、AROCY L−10)を8重量%、その硬化剤としてアリル化フェノールノボラック樹脂(昭和化成社製、MEH−8000H、フェノール当量:140g/eq)を12.9重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン社製、KBM−403E)2.5重量%、潜伏性触媒としてコバルトアセチルアセトナート(日本化学産業社製、ナーセム第二コバルト)を0.1重量%、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(四国化成工業社製、1B2PZ)を0.5重量%、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を40重量%とをメチルエチルケトンに溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
無機充填材を用いずに樹脂ワニスの配合を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
1.有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の合成
シリコーン変性ポリイミド樹脂3:温度計、攪拌機、原料投入口を備えた四つ口のセパラブルフラスコ中に、酸成分として4,4’−ビスフェノールA酸二無水物67.67(0.13モル)をアニソール82.51g、トルエン80.63gに縣濁させる。そして、ジアミン成分としては1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン15.20g(0.052モル)と2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン26.68g(0.065モル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量836)10.87g(0.0013)モルをアニソール230g中70℃で加熱溶解させたものを滴下ロートに入れる。次いで、ディーンスターク還流冷却管を取り付け、オイルバスにより加熱すると縣濁溶液が溶解し透明になった。加熱還流が始まったらジアミン溶液を0.5時間ゆっくり滴下した。この際、イミド化に伴い発生する水をトルエンとの共沸により系外へ除去した。滴下終了後2.0時間加熱還流したところで反応を終了した。この様にアニソールに可溶なポリイミド樹脂を得た。分子量はMw=51,000である。
1.有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の合成
シリコーン変性ポリイミド樹脂3:温度計、攪拌機、原料投入口を備えた四つ口のセパラブルフラスコ中に、酸成分として4,4’−ビスフェノールA酸二無水物67.67(0.13モル)をアニソール82.51g、トルエン80.63gに縣濁させる。そして、ジアミン成分としては1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン15.20g(0.052モル)と2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン26.68g(0.065モル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量836)10.87g(0.0013)モルをアニソール230g中70℃で加熱溶解させたものを滴下ロートに入れる。次いで、ディーンスターク還流冷却管を取り付け、オイルバスにより加熱すると縣濁溶液が溶解し透明になった。加熱還流が始まったらジアミン溶液を0.5時間ゆっくり滴下した。この際、イミド化に伴い発生する水をトルエンとの共沸により系外へ除去した。滴下終了後2.0時間加熱還流したところで反応を終了した。この様にアニソールに可溶なポリイミド樹脂を得た。分子量はMw=51,000である。
2. 樹脂ワニスの調製
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂3を37重量%と、硬化性樹脂としてノボラック型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PRIMASET PT−30)を37重量%、高純度液状ビスF型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、EXA−830LVP、エポキシ当量:175g/eq)を24.7重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン社製、KBM−403E)1.1重量%、潜伏性触媒としてコバルトアセチルアセトナート(日本化学産業社製、ナーセム第二コバルト)を0.05重量%、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(四国化成工業社製、1B2PZ)を0.15重量%とをアニソールに溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂3を37重量%と、硬化性樹脂としてノボラック型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PRIMASET PT−30)を37重量%、高純度液状ビスF型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、EXA−830LVP、エポキシ当量:175g/eq)を24.7重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン社製、KBM−403E)1.1重量%、潜伏性触媒としてコバルトアセチルアセトナート(日本化学産業社製、ナーセム第二コバルト)を0.05重量%、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(四国化成工業社製、1B2PZ)を0.15重量%とをアニソールに溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
潜伏性触媒として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
潜伏性触媒として、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(四国化成工業社製、1B2PZ)を用いた。
潜伏性触媒として、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(四国化成工業社製、1B2PZ)を用いた。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の含有量を以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
樹脂ワニスの調製
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂1を25重量%と、硬化性樹脂としてアリル化ビスA型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、RE−810NM、エポキシ当量:223g/eq)を17重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、EOCN−120−80、エポキシ当量:200g/eq)を6.5重量%、その硬化剤としてアリル化フェノールノボラック樹脂(昭和化成社製、MEH−8000H、フェノール当量:140g/eq)を10重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン株式会社製、KBM−403E)1重量%、潜伏性触媒としてホスフェート系化合物(住友ベークライト社製、SBCAT23)0.5重量%、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を40重量%とをメチルエチルケトンに溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
樹脂ワニスの調製
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂1を25重量%と、硬化性樹脂としてアリル化ビスA型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、RE−810NM、エポキシ当量:223g/eq)を17重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、EOCN−120−80、エポキシ当量:200g/eq)を6.5重量%、その硬化剤としてアリル化フェノールノボラック樹脂(昭和化成社製、MEH−8000H、フェノール当量:140g/eq)を10重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン株式会社製、KBM−403E)1重量%、潜伏性触媒としてホスフェート系化合物(住友ベークライト社製、SBCAT23)0.5重量%、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を40重量%とをメチルエチルケトンに溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂の含有量以下のようにした以外は、実施例1と同様にした。
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂1を8重量%と、硬化性樹脂としてアリル化ビスA型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、RE−810NM、エポキシ当量:223g/eq)を24重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、EOCN−120−80、エポキシ当量:200g/eq)を11重量%、その硬化剤としてアリル化フェノールノボラック樹脂(昭和化成社製、MEH−8000H、フェノール当量:140g/eq)を15重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン株式会社製、KBM−403E)1.3重量%、潜伏性触媒としてホスフェート系化合物(住友ベークライト社製、SBCAT23)0.7重量%、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を40重量%とをメチルエチルケトンに溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
(比較例1)
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂1を8重量%と、硬化性樹脂としてアリル化ビスA型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、RE−810NM、エポキシ当量:223g/eq)を24重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、EOCN−120−80、エポキシ当量:200g/eq)を11重量%、その硬化剤としてアリル化フェノールノボラック樹脂(昭和化成社製、MEH−8000H、フェノール当量:140g/eq)を15重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン株式会社製、KBM−403E)1.3重量%、潜伏性触媒としてホスフェート系化合物(住友ベークライト社製、SBCAT23)0.7重量%、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を40重量%とをメチルエチルケトンに溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
(比較例1)
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂に変えて、以下の有機溶剤に不溶のポリイミド樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にした。
1. 有機溶剤に不溶なポリイミド樹脂の合成
ポリイミド樹脂4:温度計、攪拌機、原料投入口を備えた四つ口のセパラブルフラスコ中に、酸成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物24.63g(0.06モル)N−メチル−2−ピロリドン135.3g、トルエン33.8gに縣濁させる。そして、ジアミン成分としては2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン24.63g(0.06モル)を投入しアミック酸を形成した。次いで、ディーンスターク還流冷却管を取り付け、イミド化に伴い発生する水をトルエンとの共沸により系外へ除去した。滴下終了後3.0時間加熱還流したところで反応を終了した。この際生成したポリイミド樹脂は不溶なため析出している。冷却後、固形分を濾過後、50〜60℃で12時間減圧乾燥し溶剤を除き固形のポリイミド樹脂を得る。更に凍結粉砕行い、20μm程度まで微分化した。
1. 有機溶剤に不溶なポリイミド樹脂の合成
ポリイミド樹脂4:温度計、攪拌機、原料投入口を備えた四つ口のセパラブルフラスコ中に、酸成分として3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物24.63g(0.06モル)N−メチル−2−ピロリドン135.3g、トルエン33.8gに縣濁させる。そして、ジアミン成分としては2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン24.63g(0.06モル)を投入しアミック酸を形成した。次いで、ディーンスターク還流冷却管を取り付け、イミド化に伴い発生する水をトルエンとの共沸により系外へ除去した。滴下終了後3.0時間加熱還流したところで反応を終了した。この際生成したポリイミド樹脂は不溶なため析出している。冷却後、固形分を濾過後、50〜60℃で12時間減圧乾燥し溶剤を除き固形のポリイミド樹脂を得る。更に凍結粉砕行い、20μm程度まで微分化した。
2. 樹脂ワニスの調製
有機溶剤に不溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂4を15.5重量%と、硬化性樹脂としてアリル化ビスA型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、RE−810NM、エポキシ当量:223g/eq)を20.5重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、EOCN−120−80、エポキシ当量:200g/eq)を8重量%、その硬化剤としてアリル化フェノールノボラック樹脂(昭和化成社製、MEH−8000H、フェノール当量:140g/eq)を12.9重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン株式会社製、KBM−403E)2.5重量%、潜伏性触媒としてホスフェート系化合物(住友ベークライト社製、SBCAT23)0.6重量%、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を40重量%とをメチルエチルケトンに混合または溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
(比較例2)
有機溶剤に不溶なポリイミド樹脂として上述のシリコーン変性ポリイミド樹脂4を15.5重量%と、硬化性樹脂としてアリル化ビスA型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、RE−810NM、エポキシ当量:223g/eq)を20.5重量%、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬工業社製、EOCN−120−80、エポキシ当量:200g/eq)を8重量%、その硬化剤としてアリル化フェノールノボラック樹脂(昭和化成社製、MEH−8000H、フェノール当量:140g/eq)を12.9重量%、カップリング剤としてエポキシ系アルコキシシラン(信越シリコーン株式会社製、KBM−403E)2.5重量%、潜伏性触媒としてホスフェート系化合物(住友ベークライト社製、SBCAT23)0.6重量%、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を40重量%とをメチルエチルケトンに混合または溶解して固形分60重量%の樹脂ワニスを得た。
(比較例2)
有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂に変えて以下の樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にした。
ビスフェノールA型のフェノキシ樹脂(Mw:45,000)(東都化成株式会社製、YP−50)を用いた。
(比較例3)
ビスフェノールA型のフェノキシ樹脂(Mw:45,000)(東都化成株式会社製、YP−50)を用いた。
(比較例3)
潜伏性触媒の代りに、通常の触媒2−メチルイミダゾールを用いた以外は、実施例1と同様にした。
各実施例および比較例で得られた半導体用接着フィルムについて、以下の評価を行った。評価項目を内容と共に示す。得られた結果を表1および表2に示す。
1. ポリイミド樹脂の溶解性
ポリイミド樹脂の有機溶剤への溶解性は、溶剤としメチルエチルケトン、アニソール、THFを用いて、ポリイミド樹脂を15重量%となるように添加して溶液の状態を目視で評価した。得られた結果を表1に示す。各符号は、以下の通りである。
◎:完全に透明になる
○:少し曇った状態であるが均一で不溶部なし
△:膨潤し、70℃加熱により透明になる
×:完全に不溶
1. ポリイミド樹脂の溶解性
ポリイミド樹脂の有機溶剤への溶解性は、溶剤としメチルエチルケトン、アニソール、THFを用いて、ポリイミド樹脂を15重量%となるように添加して溶液の状態を目視で評価した。得られた結果を表1に示す。各符号は、以下の通りである。
◎:完全に透明になる
○:少し曇った状態であるが均一で不溶部なし
△:膨潤し、70℃加熱により透明になる
×:完全に不溶
2. ガラス転移温度、弾性率の評価
ガラス転移温度および弾性率は、各実施例および比較例で得られた半導体用接着フィルムを恒温槽中で180℃、1時間で硬化処理を行い、幅5.0mm、厚み50μmの測定サンプル得た。動的粘弾性測定装置(DMA)を用いて、そのサンプルのガラス転移温度および弾性率を測定した。測定は、引っ張り法、周波数10Hz、昇温速度5℃/min、測定温度領域20℃〜300℃の条件で行った。弾性率は30℃、200℃、での貯蔵弾性率E′を読みとり、ガラス転移温度はtanδのピークにより算出した。得られた結果を表2に示す。
ガラス転移温度および弾性率は、各実施例および比較例で得られた半導体用接着フィルムを恒温槽中で180℃、1時間で硬化処理を行い、幅5.0mm、厚み50μmの測定サンプル得た。動的粘弾性測定装置(DMA)を用いて、そのサンプルのガラス転移温度および弾性率を測定した。測定は、引っ張り法、周波数10Hz、昇温速度5℃/min、測定温度領域20℃〜300℃の条件で行った。弾性率は30℃、200℃、での貯蔵弾性率E′を読みとり、ガラス転移温度はtanδのピークにより算出した。得られた結果を表2に示す。
3. 吸水率の測定
各実施例および比較例で得られた半導体用接着フィルムを、恒温槽中で180℃、1時間の硬化処理を行い、重量で0.5gの測定サンプルを得た。次に、測定サンプルを恒温・恒湿槽中で温度85℃、湿度85%で168時間吸水処理を行い、吸水処理前重量と吸水処理後の重量変化率を吸水率とした。得られた結果を表2に示す。
各実施例および比較例で得られた半導体用接着フィルムを、恒温槽中で180℃、1時間の硬化処理を行い、重量で0.5gの測定サンプルを得た。次に、測定サンプルを恒温・恒湿槽中で温度85℃、湿度85%で168時間吸水処理を行い、吸水処理前重量と吸水処理後の重量変化率を吸水率とした。得られた結果を表2に示す。
表1から明らかなように、シリコーン変性されているポリイミド樹脂は、溶剤への溶解性に特に優れていた。
表2から明らかなように、実施例1〜8は、ガラス転移温度が高く、耐熱性に優れていることが示された。
また、実施例1〜8は、熱時の弾性率も高く、耐熱信頼性に優れていることが示された。
また、実施例1〜8は、吸水率も低かった。
また、実施例1〜8は、熱時の弾性率も高く、耐熱信頼性に優れていることが示された。
また、実施例1〜8は、吸水率も低かった。
次に、半導体装置の実施例および比較例について説明する。
(実施例1A〜8A)
(実施例1A〜8A)
突起電極を有する半導体素子(10mm×10mm、厚さ:325μm、120μmピッチ、256個、金スタッドバンプ)と、FR4タイプの樹脂基板とを実施例1〜8に記載の半導体用接着フィルムで接合して半導体装置を得た。
(比較例1A〜3A)
(比較例1A〜3A)
突起電極を有する半導体素子(10mm×10mm、厚さ:325μm、120μmピッチ、256個、金スタッドバンプ)と、FR4タイプの樹脂基板とを比較例1〜3に記載の半導体用接着フィルムで接合して半導体装置を得た。
(比較例4A)
(比較例4A)
突起電極を有する半導体素子(10mm×10mm、厚さ:325μm、120μmピッチ、256個、金スタッドバンプ)と、FR4タイプの樹脂基板とを下記に記載したアンダーフィル材で接合して半導体装置を得た。
ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量175、日本化薬株式会社製、RE403S)43.95重量%と、ジエチルジアミノジフェニルメタン15重量%と、硬化促進剤2−フェニル−4−メチルイミダゾール1重量%と、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を60重量%、カーボンブラック0.05重量%とを3本ロールにて分散混練し、真空脱泡処理をしてアンダーフィル用液状封止樹脂組成物を得た。
ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量175、日本化薬株式会社製、RE403S)43.95重量%と、ジエチルジアミノジフェニルメタン15重量%と、硬化促進剤2−フェニル−4−メチルイミダゾール1重量%と、無機充填剤としてシリカフィラー(アドマテック社製、SE−5101、平均粒子径2〜4μm)を60重量%、カーボンブラック0.05重量%とを3本ロールにて分散混練し、真空脱泡処理をしてアンダーフィル用液状封止樹脂組成物を得た。
各実施例および比較例で得られた半導体装置について、以下の評価を行った。評価項目を内容と共に示す。得られた結果を表3に示す。
1. 半導体素子への接着剤のはみ出しについて
半導体素子への接着剤のはみ出しの有無を目視で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:半導体素子の5%未満である。
○:半導体素子の5〜12%未満である。
△:半導体素子の12〜15%未満である。
×:半導体素子の15%を超える。
1. 半導体素子への接着剤のはみ出しについて
半導体素子への接着剤のはみ出しの有無を目視で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:半導体素子の5%未満である。
○:半導体素子の5〜12%未満である。
△:半導体素子の12〜15%未満である。
×:半導体素子の15%を超える。
2. フリップチップ接続性(充填性)
突起電極を有する半導体素子(10mm×10mm、厚さ:325μm、120μmピッチ、256個、金スタッドバンプ)を、評価用基板(ポリイミド二層テープ基板)上に、温度200℃、時間30秒、圧力0.5MPaの条件でフリップチップボンダー装置(澁谷工業製 DB200)にて圧着し、実装試験を行った。この時ボイド・空隙の有無を顕微鏡観察し、さらに断面観察により評価を行った。各符号は、以下の通りである。
◎:ボイド・空隙全く無し
○:チップの端にボイド・空隙少し有るが、使用可能。
△:チップの端にボイド・空隙少し有り、使用不可。
×:ボイド・空隙有り
突起電極を有する半導体素子(10mm×10mm、厚さ:325μm、120μmピッチ、256個、金スタッドバンプ)を、評価用基板(ポリイミド二層テープ基板)上に、温度200℃、時間30秒、圧力0.5MPaの条件でフリップチップボンダー装置(澁谷工業製 DB200)にて圧着し、実装試験を行った。この時ボイド・空隙の有無を顕微鏡観察し、さらに断面観察により評価を行った。各符号は、以下の通りである。
◎:ボイド・空隙全く無し
○:チップの端にボイド・空隙少し有るが、使用可能。
△:チップの端にボイド・空隙少し有り、使用不可。
×:ボイド・空隙有り
3. 接続信頼性(導通テスト)
ボイド・空隙試験用に作製した半導体装置を用いて、170℃で60分の熱処理により硬化した後、半導体装置を常温(25℃)、260℃の熱板上に20秒づつ置き繰り返し3回行った。このサンプルを室温及び150℃で接続抵抗を測定した。各符号は、以下の通りである。
◎:導通不良全く無し。
×:導通不良有り
ボイド・空隙試験用に作製した半導体装置を用いて、170℃で60分の熱処理により硬化した後、半導体装置を常温(25℃)、260℃の熱板上に20秒づつ置き繰り返し3回行った。このサンプルを室温及び150℃で接続抵抗を測定した。各符号は、以下の通りである。
◎:導通不良全く無し。
×:導通不良有り
4. 熱時接着強度
2.5φmmの形状で接着フィルムを打ち抜き、温度80℃、圧力1MPa、時間1.0秒の条件でポリイミドコートした4mm角半導体素子に仮止めし、続いて同じ性状の半導体素子に温度200℃、圧力1MPa、時間15秒の条件で貼り合わせる。170℃で60分の硬化後、プッシュプルゲージを用い240℃、20秒後での熱時ダイシェア強度を測定した。各符号は、以下の通りである。
◎:シェア強度が良好。
×:シェア強度が不足。
2.5φmmの形状で接着フィルムを打ち抜き、温度80℃、圧力1MPa、時間1.0秒の条件でポリイミドコートした4mm角半導体素子に仮止めし、続いて同じ性状の半導体素子に温度200℃、圧力1MPa、時間15秒の条件で貼り合わせる。170℃で60分の硬化後、プッシュプルゲージを用い240℃、20秒後での熱時ダイシェア強度を測定した。各符号は、以下の通りである。
◎:シェア強度が良好。
×:シェア強度が不足。
5. 半導体装置の生産性
比較例4Aの方法で得られる半導体装置の工数を基準(100)して、各実施例および比較例の工数を評価した。
比較例4Aの方法で得られる半導体装置の工数を基準(100)して、各実施例および比較例の工数を評価した。
表3から明らかなように、実施例1A〜8Aは、接着剤のはみ出しが無かった。
また、実施例1A〜8Aは、接続性および接続信頼性にも優れていた。
また、実施例1A〜8Aは、熱時接着強度にも優れていた。
また、実施例1A〜8Aは、生産性にも優れていた。
また、実施例1A〜8Aは、接続性および接続信頼性にも優れていた。
また、実施例1A〜8Aは、熱時接着強度にも優れていた。
また、実施例1A〜8Aは、生産性にも優れていた。
1 半導体素子
11 突起電極
2 回路基板
21 配線回路
22 ビア(スルーホール)
3 半導体用接着フィルム
20 半導体装置
11 突起電極
2 回路基板
21 配線回路
22 ビア(スルーホール)
3 半導体用接着フィルム
20 半導体装置
Claims (13)
- 半導体素子と、支持部材とを接合するために用いる半導体用接着フィルムであって、
前記半導体用接着フィルムは、有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂と、硬化性樹脂と、潜伏性触媒とを含む樹脂組成物で構成されていることを特徴とする半導体用接着フィルム。 - 前記樹脂組成物は、さらに無機充填材を含むものである請求項1に記載の半導体用接着フィルム。
- 前記ポリイミド樹脂は、シリコーン変性されているポリイミド樹脂を含むものである請求項1または2に記載の半導体用接着フィルム。
- 前記硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含むものである請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
- 前記潜伏性触媒は、ホスフィン化合物である請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
- 前記無機充填材は、シリカである請求項2ないし7のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
- 前記半導体素子は、突起電極を有するものである請求項1ないし8のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
- 前記半導体素子と、支持部材との接合は、フリップチップ接合である請求項1ないし9のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
- 半導体素子と、支持部材とが請求項1ないし10のいずれかに記載の半導体用接着フィルムを介して接合されていることを特徴とする半導体装置。
- 前記半導体素子は、突起電極を有するものである請求項11に記載の半導体装置。
- 前記支持部材は、突起電極を有するものである請求項11に記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003345271A JP2005116590A (ja) | 2003-10-03 | 2003-10-03 | 半導体用接着フィルムおよび半導体装置 |
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---|---|
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Country | Link |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007214306A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Denso Corp | 半導体装置 |
JP2009256587A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-11-05 | Hitachi Chem Co Ltd | 半導体封止用接着剤、半導体封止用フィルム状接着剤、半導体装置の製造方法、および半導体装置 |
JP2010189470A (ja) * | 2009-02-16 | 2010-09-02 | Hitachi Chem Co Ltd | 接着剤組成物、接着シート及び半導体装置 |
WO2010128611A1 (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-11 | 日立化成工業株式会社 | 半導体封止用フィルム状接着剤、半導体装置及びその製造方法 |
US8674502B2 (en) | 2010-07-16 | 2014-03-18 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Semiconductor-encapsulating adhesive, semiconductor-encapsulating film-form adhesive, method for producing semiconductor device, and semiconductor device |
-
2003
- 2003-10-03 JP JP2003345271A patent/JP2005116590A/ja active Pending
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TWI493010B (zh) * | 2009-05-08 | 2015-07-21 | Hitachi Chemical Co Ltd | Thin film-like adhesive for semiconductor sealing, semiconductor device, and method of manufacturing the same |
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