JP2005115526A - 埋設配管の応力解析システム、および入出力装置 - Google Patents

埋設配管の応力解析システム、および入出力装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005115526A
JP2005115526A JP2003346949A JP2003346949A JP2005115526A JP 2005115526 A JP2005115526 A JP 2005115526A JP 2003346949 A JP2003346949 A JP 2003346949A JP 2003346949 A JP2003346949 A JP 2003346949A JP 2005115526 A JP2005115526 A JP 2005115526A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
analysis
information
pipe
piping
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003346949A
Other languages
English (en)
Inventor
Masataka Miwa
昌隆 三輪
Masahito Yasuhara
雅人 安原
Atsushi Suganuma
淳 菅沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Toho Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho Gas Co Ltd filed Critical Toho Gas Co Ltd
Priority to JP2003346949A priority Critical patent/JP2005115526A/ja
Publication of JP2005115526A publication Critical patent/JP2005115526A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 高価な解析システムを所有せず解析知識もないシステム利用者であっても、経済的負担が少なく、基礎的な属性情報を入力するのみで簡易に解析モデルを作成して的確な応力解析を行うことができる応力解析システム及び入出力装置を提供すること
【解決手段】 システム利用者は、所有の入出力装置1で配管基礎情報の編集処理(S1)を行い、図面情報ファイルに含まれる配管位置情報をデータ変換した上で配管接続情報、配管属性情報、解析条件を編集する。編集された配管基礎情報ファイルは、通信回線3等を介して解析装置2に送られ、配管基礎情報に基づき解析モデルの作成処理(S2)を行なった後、応力解析が行われる。解析結果は、解析結果の抽出処理(S4)により解析結果抽出ファイルとして抽出され、通信回線3等を介して入出力装置1に送られる。入出力装置1において、解析結果の表示処理(S7)により解析結果を確認する事ができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、地中に埋設され、ガス、油等の気体あるいは液体を輸送する埋設配管に作用する応力の解析システム、および入出力装置に関するものであり、特に、応力解析に関する専門知識や設備を有さない一般利用者向けの応力解析システム、および入出力装置に関するものである。
従来より、埋設配管の応力解析システムとしては、有限要素法(以下、FEMと略記する。)を利用した数値解析手法用いられてきた。FEMでは、解析対象となる埋設配管を有限個の領域に分割し領域ごとに節点を指定する。そして、節点に作用する地盤からの反力をバネでモデル化して解析が行われる。
配管の分割方法には幾つかのモデルがある。一つのモデルは、配管を断面積のない1本の中心軸線とする、いわゆるはり要素で定義する。はり要素に沿って節点を設け、各節点には互いに直交する3次元座標方向に、地盤の反力を示すバネが付与される。配管の曲げ、ねじり、軸力をモデル化することができ、長手方向の応力分布解析することができる。
他の一つのモデルは、配管を円筒状の3次元連続体として捉え有限個のシェル領域に分割する、いわゆるシェル要素で定義する。シェル領域ごとに定義される節点には、互いに直交する3次元座標方向に、あるいは半径方向、接線方向、および軸線方向の3次元方向に、地盤の反力を示すバネが付与される。配管の曲げと面内変形をモデル化することができ、埋設配管に作用する応力を精度よく解析することができる。 尚、解析モデルに関する関連技術として、特許文献1が開示されている。
また、阪神大震災等の大地震に該当するレベル2地震動による配管の影響を解析するためには、配管材料や地盤の非線形性や大変形を扱うことが可能な非線形解析機能を備えた解析システムが必要となる。
特開平9−269085号公報
ここで、配管ネットワークの部位ごとにはり要素とするかシェル要素とするかといった配管の解析モデルの選択は、必要とされる解析精度と解析スピードとの関連から解析システムに関する高度な専門的知識が必要となる場合がある。更に、はり要素やシェル要素として分割される配管領域や分割数の選択も、解析精度と解析スピードとの関連で高度な専門的知識が必要となる場合がある。
一方、埋設配管の応力解析システムを必要とするシステム利用者は、配管ネットワークの信頼性、安全性を管理する管理部門である。既存配管ネットワークに対して、あるいは新規に敷設予定の配管ネットワークに対して、地震等の地殻変動が生じた際の配管ネットワークへの応力ダメージを解析することにより、配管ネットワークの信頼性、安全性を確保する必要があるからである。
解析にあたっては、十分な解析精度を確保しながら現実的な演算スピードで応力解析を実行可能とするため、部位ごとの解析モデルの選択や、分割領域や分割数といった解析モデルの仕様等を的確に判断、実行できる専門的知識を有することが必要であるところ、管理部門等のシステム利用者では、解析システムに関する専門的な知識を有していない場合がある。的確、迅速な配管の応力解析を行うことができないおそれがあり問題である。
また、配管材料や地盤の非線形性や大変形を扱うことが可能な非線形解析を精度よく行うことが可能な解析システムは高価であり、システム利用者が備える場合の経済的負担は大きくならざるを得ず問題である。
本発明は前記従来技術の課題の少なくとも1つを解消するためになされたものであり、高価な解析システムを所有しておらず、解析に関する専門的な知識を有していないシステム利用者であっても、経済的負担の少ない装置により、解析モデルの作成に必要となる基礎情報を入力することで簡易に解析モデルを作成して的確な応力解析を行うことができる応力解析システム、および入出力装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に係る埋設配管の応力解析システムは、配管基礎情報に基づき応力解析を行う解析演算処理部を備える解析装置と、解析装置とは別体に、システム利用者とのグラフィカル・ユーザ・インターフェースを提供する入出力装置とを備えている。また、請求項10に係る入出力装置は、システム利用者とのグラフィカル・ユーザ・インターフェースを提供し、別体の解析装置に対して解析対象に関する配管基礎情報を提供すると共に、解析結果を受領する。これらの入出力装置は、配管の埋設地域の地図情報と埋設された配管位置情報とを含む図面情報を取り込む情報取込部と、取り込まれた配管位置情報を、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトに変換するデータ変換部と、データ変換部により変換され、または配管基礎情報に含まれる配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトを、地図情報と共に図形表示する表示部と、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトにおける、配管接続情報、配管属性情報、および解析条件を編集する編集部と、編集部による編集結果を反映した、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトを含んだ配管基礎情報を出力する出力部と、解析結果を、地図情報と共に図形表示する結果表示部とを備えることを特徴とする。
請求項1の埋設配管の応力解析システム、請求項10の入出力装置は、配管基礎情報に基づき応力解析を行う解析装置とは別体に備えられ、システム利用者とのグラフィカル・ユーザ・インターフェースを提供して、解析装置に配管基礎情報を提供すると共に、解析装置から解析結果を受領する。情報取込部により、配管の埋設地域の地図情報と埋設された配管位置情報とを含む図面情報を取り込み、データ変換部により、取り込まれた配管位置情報を配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトに変換する。配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトは、地図情報と共に表示部により図形表示されて、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトの、配管接続情報、配管属性情報、および解析条件が編集部で編集される。編集結果を反映した、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトを含んだ配管基礎情報が出力部から出力される。また、結果表示部により、解析結果を地図情報と共に図形表示する
これにより、埋設配管の敷設状況の保守、管理等のために埋設地域の地図情報と共に、埋設された配管ネットワークにおける配管の埋設位置や接続状況といった配管位置情報を示した図面情報を、電子情報として取り込んで図形表示させることができる。更に、取り込まれた配管位置情報は、解析装置が取り込み可能な配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトにデータ変換されると共に、システム利用者は、表示される図形を確認しながら、配管接続情報、配管属性情報、および解析条件の編集を行うことができる。このとき、システム利用者が編集する配管接続情報、配管属性情報、および解析条件は、応力解析に当たって必要とされる配管の解析モデルである必要はなく、解析モデルを構築するための基礎情報であればよい。応力解析に関する高度な専門的知識を有していなくとも解析のための配管基礎情報を、図形表示で確認しながら編集することができる。
また、解析結果が地図情報と共に図形表示されるため、配管への応力分布を配管周囲の地図情報と合わせて簡易且つ確実に確認することができる。
更に、非線形解析等の高度な解析処理は、システム利用者の有する入出力装置とは別体の解析装置で実行されるため、システム利用者は、高価な解析装置を自ら備える必要はない。
システム利用者は、高価な解析装置を備えることなく、また、応力解析に関する高度な専門的知識を必要とすることなく、地図情報と共に図形表示される配管位置情報を確認しながら、応力解析に必要となる配管基礎情報を編集することができ、更に、解析結果も地図情報と共に図形表示されるため、簡易且つ確実に埋設配管の応力解析を行うことができる。
ここで、配管接続情報とは、配管および配管接続点の埋設位置や埋設深さを示す座標情報であり、配管属性情報とは、配管外周に保護管を備えたさや管、伸縮自在の蛇腹構造を備えた伸縮管、互いに管径の異なる2つの配管を接続するレデューサー管等の配管種類に関する属性や、管径、肉厚、材質、内圧等の属性、および配管の屈曲または湾曲部を示すエルボ部、T字状に接合されたティー部等の配管接続点の属性である。また、解析条件とは、配管の固定箇所、地盤の流動方向、地盤の条件をモデル化した地盤バネ等の解析のための条件である。
また、請求項2に係る埋設配管の応力解析システムは、請求項1に記載の埋設配管の応力解析システムにおいて、配管接続情報は、3次元座標情報であることを特徴とする。これにより、埋設状況を忠実に再現した応力解析を行うことができる。
また、請求項3に係る埋設配管の応力解析システムは、請求項2に記載の埋設配管の応力解析システムにおいて、図面情報が2次元座標情報である場合、編集部において、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトにおける第3の座標情報が編集されることを特徴とする。これにより、システム利用者が有している図面情報に記載の配管位置情報が埋設配管の深さ情報を有していなくとも、編集部において深さ情報を追加することができる。
また、請求項4に係る埋設配管の応力解析システムは、請求項1に記載の埋設配管の応力解析システムにおいて、表示部では、地図情報の表示/非表示が選択されることを特徴とする。これにより、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトに対して接続情報や属性情報を編集する際に、必要に応じて地図情報を重ねて表示することができ、配管の埋設状況を適格に把握することができる。
また、請求項5に係る埋設配管の応力解析システムは、請求項4に記載の埋設配管の応力解析システムにおいて、地図情報は、配管接続情報の深さ方向における基準座標位置に描画されることを特徴とする。これにより、地図情報が地表の状況を表わしている場合に、地図情報に対して配管の埋設深さ位置を適格に図形表示することができる。
また、請求項6に係る埋設配管の応力解析システムは、請求項1に記載の埋設配管の応力解析システムにおいて、解析装置は、配管基礎情報に含まれる配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトに基づき、解析モデルを生成する解析モデル生成部を備えることを特徴とする。これにより、システム利用者が編集した配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトに基づいて解析モデルを生成することができると共に、解析処理の状況に応じて解析精度の向上、解析スピードの改善、解析シミュレーションの収束性の向上といった調整を行う際に、システム利用者に再編集を促すことなく、解析モデル生成部において、解析モデルの変更やモデル化する際の領域分割数の調整等を行うことができる。
また、請求項7に係る埋設配管の応力解析システムは、請求項6に記載の埋設配管の応力解析システムにおいて、解析装置に、編集部、および出力部を備えることを特徴とする。これにより、入出力装置に備えられている配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトの編集機能を解析装置に備えることができ、システム利用者に再編集を促すことなく、配管接続情報、配管属性情報、および解析条件の編集が可能となる。
また、請求項8に係る埋設配管の応力解析システムは、請求項1に記載の埋設配管の応力解析システムにおいて、解析装置は、解析演算処理部から出力される解析結果情報を、結果表示部において図形表示可能な情報形式に変換する解析結果変換部を備えることを特徴とする。これにより、入出力装置の結果表示部に適合した情報形式の解析結果を得ることができる。
また、請求項9に係る埋設配管の応力解析システムは、請求項1に記載の埋設配管の応力解析システムにおいて、解析装置と入出力装置とは、通信回線により接続されることを特徴とする。これにより、解析装置がシステム利用者から遠隔の地にある場合でも埋設配管の応力解析を簡単に行うことができる。
本発明によれば、高価な解析システムを所有しておらず、応力解析に関する専門的な知識を有していないシステム利用者であっても、経済的負担の少ない入出力装置により、解析モデルの作成に必要となる基礎情報として配管接続情報、配管属性情報、および解析条件を、地図情報と共に図形表示された配管位置情報を確認ながら入力することができ、更に解析結果を地図情報と共に図形情報として確認することができる。簡易に応力解析を行うことができる応力解析システム、および入出力装置を提供することができる。
以下、本発明に係る埋設配管の応力解析システム、および入出力装置について具体化した実施形態を図1乃至図24に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、埋設配管の応力解析システムのシステム構成図である。埋設配管の保守、管理等を行うシステム利用者ごとに、入出力装置1が備えられる。解析装置2は、高度な応力解析が可能なアバカス社(ABAQUS,Inc.)製のプログラム等の応力解析プログラムが稼動可能なコンピュータシステム等である。入出力装置1と解析装置2はインターネット等の通信回線3で接続される。データのやり取りはインターネットメール等を利用して行うことができる。また、インターネット等の通信回線3に接続されていない入出力装置1の場合には、CDROM、MO、DVD等の記憶媒体を介してデータの授受を行う(図1中、4のルート)。
図2には、入出力装置1、解析装置2の一例として構成されるコンピュータシステムの構成図である。入出力装置1は、システム利用者の経済的な導入負担、更に導入後の管理、運用負担の少ないパーソナルコンピュータシステムである場合が一般的である。解析装置2は、高度な応力解析が可能な応力解析プログラムが稼動する高性能コンピュータシステムが必要となる。入出力装置1と解析装置2とで異なるコンピュータシステムとなる場合が考えられるが、両者とも同様なシステム構成を有して構成することができる。
中央処理装置(以下、CPUと略記する。)12を中心に、バス18を介して、メモリ13、磁気ディスク装置14、表示装置(以下、CRTと略記する。)15、キーボード16、外部記憶媒体駆動装置17、および通信回線接続装置11が接続されている。外部記憶媒体駆動装置17には、CDROMや磁気媒体等の外部記憶媒体19が着脱可能に設置される。また、通信回線接続装置11は、インターネット等の外部通信回線とのインターフェースをとる装置である。
入出力装置1、解析装置2を、図2に示すコンピュータシステムで構成する場合、後述の図3に示す、配管基礎情報の編集処理、解析モデルの生成処理、解析処理、解析結果の抽出処理、および解析結果の表示処理の各処理を実行する埋設配管の応力解析システムのプログラムは、メモリ13や磁気ディスク装置14に記録されている他、CDROMや磁気媒体等の外部記憶媒体19に記憶されている場合に、外部記憶媒体駆動装置17を介して供給され、またはインターネット等の通信回線から通信回線接続装置11を介して供給される。供給されたプログラムは、バス18を介してメモリ13や磁気ディスク装置14に記録され、あるいは直接CPU12に転送される。
また、図面情報ファイル、配管基礎情報ファイル、解析入力ファイル、解析結果ファイル、および解析結果抽出ファイルは、磁気ディスク装置14や、CDROM、磁気媒体等の外部記憶媒体19、または通信回線を介して必要に応じて接続される同様な記憶媒体に備えられる図面情報ファイル格納部(D1)、配管基礎情報ファイル格納部(D2)、解析入力ファイル格納部(D3)、解析結果ファイル格納部(D4)、および解析結果抽出ファイル格納部(D5)に格納される。これらの情報ファイルは、上記プログラムの処理に応じてCPU2からの指令により必要に応じて各格納部から読み出され参照され、あるいは各処理の結果出力として各格納部に格納される。
先ず、埋設配管の応力解析システム全体の処理フローを図3に示す。システム使用者が所有しているパーソナルコンピュータ等の入出力装置1(図1)では、配管基礎情報の編集処理(S1)において、図面情報ファイル格納部(D1)に格納されている図面情報ファイルが取り込まれ、図面情報ファイルに含まれる配管位置情報が配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトに変換されると共に、これらのオブジェクトに対して配管接続情報、配管属性情報、および解析条件が編集され、配管基礎情報ファイルとして配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納される。
配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納された配管基礎情報ファイルは、通信回線3(図1)や記録媒体4(図1)を介して解析装置2に送られる。解析装置2において、解析モデルの作成処理(S2)では、配管基礎情報として送られた配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトの配管接続情報、配管属性情報、および解析条件に基づき、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトごとに解析モデルが作成される。作成された解析入力ファイルは、解析入力ファイル格納部(D3)に格納される。
解析入力ファイル格納部(D3)に格納された解析入力ファイルは、応力解析プログラムの入力ファイルとして解析処理(S3)が行われる。解析結果は、解析結果ファイル格納部(D4)に格納される。解析結果は、解析結果の抽出処理(S4)に送られ解析結果抽出ファイルとして抽出または演算され、解析結果抽出ファイル格納部(D5)に格納される。このとき、解析結果の確認機能を有していれば、結果確認に応じて処理を行うことができ便宜である。確認結果に問題がなければ(S5:YES)解析結果の抽出処理(S4)に進み、確認結果に問題があれば(S5:NO)、配管基礎情報の編集処理(S6)を行った上で解析モデルの生成処理(S2)に戻って再度解析を行う。
解析結果抽出ファイル格納部(D5)に格納された解析結果抽出ファイルは、通信回線3(図1)や記録媒体4(図1)を介して入出力装置1に送られる。入出力装置1において、解析結果の表示処理(S7)がおこなわれることにより、システム利用者が有するコンピュータシステム等の入出力装置1において、応力解析結果を確認する事ができる。
以下、各処理の詳細フローを示す。図4乃至図13は、配管基礎情報の編集処理(図3中、S1)の詳細フローである。合わせて、図14乃至図18に編集状況確認のための図形表示を例示する。図14乃至図18の図形表示を適宜に参照しながら図4乃至図13の詳細フローを説明する。
解析対象となる埋設配管のネットワークにつき、既に配管基礎情報ファイルが存在する場合には(S11:YES)、配管基礎情報ファイル格納部(D2)から、編集対象の配管基礎情報ファイルを読み込む(S12)。編集が途中である場合、あるいは追加編集が必要となる場合などに既編集の配管線基礎情報ファイルを読み込むことができる。解析対象となる配管基礎情報ファイルが存在しない場合には(S11:NO)、図面情報ファイル格納部(D1)から図面情報ファイルを取り込む(S13)。図面情報ファイルは、システム利用者が所有する既存の地図情報マッピングデータであり、縮尺、原点等が任意に設定されている可能があり、必要に応じて調整を行いながら取り込む必要がある。S13における取り込み処理は、請求項1における情報取込部の一例であり、配管基礎情報ファイル格納部(D2)の配置位置に応じて、場合によっては外部記憶媒体駆動装置17や通信回線接続装置11を介し、更にバス18を介してCPU12に取り込まれる。
図14は、取り込まれた図面情報をCRT15(図2)上に図形表示させた場合の一例を示す。図形表示されるウィンドウには、配管埋設地域の地図情報と共に、埋設配管のネットワーク情報である配管位置情報が画面表示されている。ここで表示されている図面情報は2次元座標情報である。ウィンドウ左下方部に表示されているXYZ表示の矩形図形は、Z方向に長さを有さない図であり、表示されている図面情報が2次元座標情報であることを示している。また、図14のウィンドウ表示では、地図情報と配管位置情報とが共に表示されているが、地図情報を非表示にして配管位置情報のみを表示させることもできる。
取り込まれた図面情報ファイルには、配管の埋設された地域の地図情報と共に、埋設された配管の配管位置情報が含まれている。これらの情報は、何れもマッピングデータであり2次元あるいは3次元の座標情報を有している。配管に関して属性情報が付加されている場合もあるが、単なるコメント情報に過ぎないか、少なくとも配管基礎情報の編集処理(S1)に適合しない情報形式であるおそれがある。そこで、配管位置情報については、後段の編集処理に適合した情報形式に変換するために、マッピングデータである配管位置情報を、配管および配管接続点のオブジェクトに変換する(S14)。S14におけるオブジェクトへの変換処理は、請求項1に記載のデータ変換部の一例であり、CPU12によりデータ変換されたオブジェクトは、バス18、更に場合によっては外部記憶媒体駆動装置17や通信回線接続装置11を介して配管基礎情報ファイル格納部D2に格納される。また、変換されたオブジェクトは、マッピングデータと共にCRT15上に図形表示される(S15)。この図形表示が請求項1に記載の表示部の一例であり、CPU12により表示制御されたオブジェクトおよびマッピングデータは、CRT15上に図形表示される。
S15において表示される図は例えば図15である。図14と同様に地図情報の表示選択が可能である。ドットで示される配管接続点オブジェクトと、配管接続点を結ぶ線で示される配管オブジェクトとで配管位置情報が表示されている。XYZ表示の矩形図形がZ方向に長さを有する図であり、表示されている図面情報が3次元情報であることを示すと共に、図形の表示方向が示しされている。尚、図15では地図情報は非表示とされている。図15のオブジェクトに地図情報を重ねる場合には、XYZ表示の矩形図形が示す3次元方位からの地図情報であることが必要である。あるいは、オブジェクトと共に地図情報を表示する場合には、2次元表示とする設定としてやれば地図情報として必要なマッピングデータは2次元座標情報であればよい。
S16およびS18では、作成された配管および配管接続点オブジェクトの編集処理である。S16は、配管および配管接続点オブジェクトの接続関係を示す座標情報に対する編集である。配管および配管接続点オブジェクトのうち不要な配管を削除する場合、2次元座標情報を有する配管やその接続点に対して、深さ方向の座標情報を追加する場合、その他、配管や接続点の追加、分割、配管や接続点の位置の移動等、配管等の位置の編集を行う。S18は、配管や配管接続点オブジェクトの属性情報や解析条件の編集である。配管および配管接続点オブジェクトごとに各種の属性情報を編集する。配管接続部としては、エルボ部、ティー部の別があり、配管としては、さや管、伸縮管、レデューサー管、導管等の別がある。また、解析条件としては、配管の固定箇所を示すサポート部、防護部の指定や、地盤の変位条件等がある。これらの編集は、配管および配管接続点オブジェクトごとに必要に応じて継続される。S16、S18の編集は編集部の一例であり、キーボード16からの入力に基づきCPU12で編集されたオブジェクトは、バス18、更に場合によっては外部記憶媒体駆動装置17や通信回線接続装置11を介して配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納される。これらの編集にあたっては、CRT15上で編集状態を確認しながら行うことができる(S17、S19)。
図15は、画面表示されたID番号3033の配管オブジェクトに対して、深さ方向であるZ方向座標情報を追加する画面表示である。配管オブジェクトの移動メニューを選択することにより、移動座標の入力を促すウィンドウが表示される。Z座標方向の他、X座標方向、Y座標方向に対しても座標情報を入力することができる。
図5乃至図13では、配管および配管接続点オブジェクト、および解析条件ごとの属性情報の編集フローを示す。図5は、配管接続点のうち、エルボ部オブジェクトの編集フローである。エルボ部についての解析モデルを生成するための基礎情報を編集する。図16に、配管接続点オブジェクトの編集メニューが選択された状態での画面表示を合わせて例示する。先ず、情報入力すべきエルボ部の座標値をマウス(不図示)あるいはキーボード16入力等により取得する(S21)。図16では、ID番号264の配管接続点オブジェクトが選択されている。次に、選択したエルボ部が規格品であるか否かの判断を行い、規格品である場合には(S22:YES)、図16の入力ウィンドウにあるように、規格品データベース(D10)から呼称、屈曲角度、長さといった規格品情報を選択する(S23)。規格品でなければ(S22:NO)、図16において該当部分を選択することにより解析モデルの選択を行う(S23)。選択に応じて各変数の入力画面が出力されるので、画面の指示に従い各情報を入力していく。シェルモデルを選択する場合、規格品であれば(S24:YES)表示された各種の情報のうち要素分割数のみを編集する(S26)。他の情報に関しては該当規格品の数値が既に入力済みである。尚、要素分割数としてデフォルト値が設定されている場合には、必ずしも編集する必要はない。規格品でなければ(S24:NO)各種の情報を編集していく(S25)。具体的には、配管の外径、肉厚、曲げ半径、材質、曲げ角度、肉厚変化係数、要素分割数、地盤バネタイプである。図16には、規格品を選択した場合の属性情報の入力ウィンドウが表示されている場合を示す。図16に示されたt_r1、t_r2は、エルボ部と直管との間の遷移区間の長さを示し、t_bは、エルボ部の公称管厚を示し、r_mは、エルボ部の平均半径を示す。これらのパラメータは、肉厚が周方向に変化するタイプのエルボ部に対して設定される属性情報であり、S25における肉厚変化係数がこれにあたる。また、S25における要素分割数は、図16においては、円周方向と軸方向との各々に設定される。
ここで、要素分割数は、配管における円周方向の分割数と、配管軸方向の分割数との2つの情報で構成される。
モデル選択においてバネモデルを選択した場合には、バネ材質に関する属性情報の入力を促すウィンドウが表示される(S27)。またエルボ要素等を選択した場合、規格品でなければ(S28:NO)、配管の外径、肉厚、曲げ半径、材質の入力が促される。
ここで、シェルモデルとは、配管等の3次元連続体を面のモデルで近似するものである。配管の場合、円筒形状を、円周方向と管軸方向とに所定要素分割数の小片に分割してモデル化する。また、バネモデルとは、3次元連続体を線からなるモデルで近似するものである。配管の場合、管軸として表現され、軸を所定数に分割してバネ要素を付加することによりモデル化する。エルボ要素とは、エルボ部を管軸で表現するモデル化である。
各入力属性情報が配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納された上(S30)、属性情報の入力設定が行われたことを示す図形シンボルがID番号264の配管接続点オブジェクトに表示される(不図示)。
図6は、配管接続点のうち、ティー部の編集フローである。エルボ部(図5)の場合と同様な手順により属性情報の編集が行われる。ティー部においてシェルモデルが選択された場合には、母管および枝管の外径、肉厚、クロッチ最大肉厚、材質、要素分割数、地盤バネタイプ等の入力が促される(S33)。ここで、クロッチ最大肉厚とは、ティー部のクロッチ部における肉厚の最大値である。肉厚とクロッチ最大肉厚とによりクロッチ部の肉厚分布が決定される。
図7は、配管のうち、さや管の編集フローである。さや管についての解析モデルを生成するための基礎情報を編集する。先ず、対象部位の始点・終点座標を、マウス(不図示)あるいはキーボード16等による入力で選択する(S41)。選択したさや管が規格品であるか否かの判断については(S42、S43)、エルボ部の場合(図5中、S22、S23)と同様である。その後、解析モデルの選択を行い(S44)、選択されたモデルに応じて各種の属性情報の入力が促される(S45)。エルボ部の場合(図16)と同様に、選択した解析モデルに応じて、属性情報の入力のためのウィンドウが開かれる。入力を促される具体的な属性は、さや管の外径、肉厚、材質、充填材材質、閉塞部材質、パイピングスムーサー材質、取付け位置、半径方向高さ、地盤バネタイプ等である。ここで、閉塞部とは、土壌などの侵入を防ぐために樹脂系ゴムにより閉塞されたさや管の端部をいう。パイピングスムーサーとは、導管敷設のときに導管がさや管と直接触れないように設けられる樹脂製の治具をいう。取付け位置とは、パイピングスムーサ−が導管に設けられている位置をさす。半径方向高さとは、パイピングスムーサ−の半径方向の厚みをいう。
解析モデルとしてシェルモデルが選択されている場合(S46:YES)、不図示の入力ウィンドウに表示された各種の情報のうち要素分割数のみを編集する(S47)。他の情報に関しては該当規格品の数値が既に入力済みだからである。尚、要素分割数としてデフォルト値が設定されている場合には、必ずしも編集する必要はない。更に、対象部位のさや管が水平に埋設されている場合(S48:YES)、ガスや液体の流れる導管とその外側を覆っているさや管との中心軸の偏心量を入力ウィンドウにて入力する(S49)。ここで、シェルモデルが選択されていない場合(S46:NO)には、要素分割数の入力(S47)、導管とさや管との偏心量の入力(S47、S48)をスキップする。各入力属性情報は、配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納された上(S50)、属性情報の入力設定が行われたことを示す図形シンボルが対象部位に表示される(S51)。
図8は、配管のうち、伸縮管の編集フローである。対象部位の始点・終点座標を、マウス(不図示)あるいはキーボード16等による入力で選択した後(S61)、選択した伸縮管が規格品である場合には(S62:YES、S63)、さや管の場合(図7中、S42:YES、S43)と同様の処理を行う。選択した伸縮管が規格品でない場合には(S62:NO)、不図示の入力ウィンドウにおいて、軸方向バネ値、回転バネ値を入力する(S64)。各入力属性情報は、配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納された上(S65)、属性情報の入力設定が行われたことを示す図形シンボルが対象部位に表示される(S66)。ここで、軸方向バネ値とは、伸縮管における軸方向の弾性力を示し、回転バネ値とは、屈曲方向の弾性力を示す値である。
図9は、配管のうち、レデューサー管の編集フローである。対象部位の始点・終点座標を、マウス(不図示)あるいはキーボード16等による入力で選択した後(S71)、選択したレデューサー管が規格品である場合には(S72:YES、S73)、さや管の場合(図7中、S42:YES、S43)と同様の処理を行う。選択したレデューサー管が規格品でない場合には(S72:NO)、不図示の入力ウィンドウにおいて、始点の外径と肉厚、終点の外径と肉厚を入力する(S74)。解析モデルとしてシェルモデルが選択される場合(S75:シェル)、不図示の入力ウィンドウに表示された各種の属性情報のうち要素分割数のみを編集する(S76)。尚、要素分割数としてデフォルト値が設定されている場合には、必ずしも編集する必要はない。解析モデルとしてパイプ要素が選択される場合には(S75:パイプ)、編集すべき属性情報はない。各入力属性情報は、配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納された上(S77)、属性情報の入力設定が行われたことを示す図形シンボルが対象部位に表示される(S78)。
図10は、配管のうち、導管の編集フローである。対象部位の始点・終点座標を、マウス(不図示)あるいはキーボード16等による入力で選択した後(S81)、選択した導管が規格品である場合には(S82:YES、S83)、さや管の場合(図7中、S42:YES、S43)と同様の処理を行う。選択した導管が規格品でない場合には(S82:NO)、不図示の入力ウィンドウにおいて、外径、肉厚を入力する(S84)。更に、材質、内圧の編集が行われた後(S85)、各入力属性情報が配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納され(S86)、属性情報の入力設定が行われたことを示す図形シンボルが対象部位に表示される(S87)。
図11は、解析条件のうち、サポート部の編集フローである。図17に、拘束点オブジェクトの編集メニューが選択された状態での画面表示を合わせて例示する。先ず、サポート箇所、すなわち拘束する点の座標値を入力する(S91)。図17において、ID番号199、206、270、271が選択された拘束点である。選択された拘束点ごとに、軸方向、軸直角水平方向、軸直角鉛直方向の拘束フラグを選択する(S92)。図17の入力ウィンドウにおいて、拘束方向基準導管ID欄に上記の拘束点のID番号を入力すると共に、拘束方向を指定することにより拘束フラグが指定される。各拘束点の拘束フラグは、配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納された上(S93)、属性情報の入力設定が行われたことを示す図形シンボルが対象部位に表示される(S94)。
図12は、解析条件のうち、防護部の編集フローである。サポート部のフローにおける拘束フラグの入力(図11中、S92)に代えて、不図示の入力ウィンドウにおいて端部拘束条件、防護断面の幅・高さを入力する(S101)他は、サポート部における解析条件を生成するための基礎情報の編集(図11)と同様であるのでここでの説明は省略する。尚、防護部では、拘束点が多数備えられた多点拘束点で定義される。
図13は、解析条件のうち、地盤変位の編集フローである。図18に、地盤変位点オブジェクトの編集メニューが選択された状態での画面表示を合わせて例示する。先ず、対象部位の導管が選択される(S110)。図18において選択導管は太線にて強調表示されている。選択された導管に対して、変位分布形状、変位方向、変位量、深さ方向減衰率が入力される(S111).ここで、変位分布形状は、図18に示すとおり、矩形、台形、五角形、正弦波から選択する。図18では、地盤変位の種別IDごとに地盤変位の属性情報が設定される。ID1の地盤変位として、第1軸、第2軸共に、u1=2000、u2=0の変位量を有する五角形形状の地盤変位形状が定義されている。第3軸、すなわち深さ方向の減衰率は設定されていない。設定された地盤変位量は、配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納された上(S112)、各入力属性情報は、配管基礎情報ファイル格納部(D2)に格納された上(S77)、属性情報の入力設定が行われたことを示す図形シンボルが対象部位に表示される(S113)。
次に、解析モデルの作成処理(図3中、S2)の詳細フローを図19に示す。解析モデルの作成処理(図3中、S2)では、配管基礎情報の編集処理(図3中、S1)で得られた各オブジェクトの配管基礎情報に基づいて、オブジェクトに応じた解析モデルを作成する処理を行う。
入出力装置1または解析装置2で編集された(図3中、S1、S6)配管基礎情報ファイルが入力されると(S120)、配管基礎情報ファイル内のオブジェクトを順次選択し(S121)、オブジェクトごとに解析モデル化の処理を実行する(S122)。この処理を全てのオブジェクトに対して実行するまで繰り返し(S123:NO)、全てのオブジェクトが選択され解析モデル化が終了することに応じて(S123:YES)、地盤バネを付加する(S124)。その後、配管接続点からつながる直線導管、すなわち、そで管の長さを判断し、解析モデルがシェルモデルの場合に、管径の5倍より短ければ(S125:YES)、解析モデル化されたオブジェクト同士を直結する(S126)。そで管の長さが管径の5倍以上であれば(S125:NO)、解析モデル化されたオブジェクトにパイプ要素で表現されたそで管を接続する(S127)。
更に、サポート部として定義された拘束点(S128)、防護部として定義された多点拘束点(S129)、地盤変動の設定(S130)の処理も行われ、解析入力ファイルが作成される(S131)。
解析モデル化の処理(S122)は、オブジェクトごとにシステム利用者が編集した配管基礎情報ファイルに基づき行われる。一例として、エルボ部に対してシェルモデルの解析モデルを作成するフローを図20に示す。配管基礎情報の編集処理(図4)において編集される、座標情報の編集(S16)および属性情報の編集(S18)により得られる配管基礎情報に基づき、モデル化が行われる。エルボ部についての具体的な属性情報の編集については、図5および図16に示すとおりである。
先ず、エルボ部のコーナー点の座標、曲げ半径、曲げ角度から円弧状の中心線を求める(S141)。次に、始点位置に中心線と直交する円面を作成し(S142)、この円面に対して円周方向の要素分割数に従って円を分割し各分割点に節点を設ける(S143)。更に、分割された円上の節点を、配管の軸方向の要素分割数で中心軸に沿って中心軸に直交する面で分割し、各分割位置に節点を設ける(S144)。これにより、円周方向および軸方向にそれぞれ等分割されて格子状に節点が配置されシェル要素が作成される(S145)。配管基礎情報として取得されている呼び肉厚、肉厚変化係数に基づいて、シェル要素を構成する各節点における配管の肉厚を算出する(S146)。始点、終点より外方にS142乃至S146と同様な処理を繰り返すことにより、そで管を作成する(S147)。以上のフローを行うことにより解析モデルが作成される。
ティー部、さや管、伸縮管、レデューサー管等のその他のオブジェクト、また地盤バネ等の解析条件については図示してはいないが、エルボ部の場合(図20)と同様にオブジェクトや解析条件ごとに編集された配管基礎情報に基づき解析モデルが作成される。
次に、応力解析の実行結果として出力される解析結果ファイルから、システム利用者が必要とする解析結果を抽出する、解析結果の抽出処理(図3中、S4)についての詳細フローを図21に示す。応力解析の結果としてアバカス等の解析プログラムが出力する解析結果ファイルには、変形、応力、歪み、反力等の様々な解析結果が出力される。このため、この中から、変形、応力、あるいは歪みなど、システム利用者が必要とするファイルを抽出する必要がある。更に、変形、歪み、応力等の解析結果が、解析モデルの各節点における所定方向成分に分割されて出力される場合もあり、これらの各成分を合成する必要がある。解析結果の抽出処理(図3中、S4)では、解析結果から必要となる出力結果を抽出すると共に、出力成分を合成する等の処理を行う。
図21に具体的な処理フローを示す。解析結果ファイル格納部(D4)に格納された解析結果を取り込み(S151)、オブジェクトごとに解析モデルのタイプを選別する(S152)。シェルモデルであれば、オブジェクトの中心における変形、応力、歪みを算出する(S153)。パイプ要素やエルボ要素であれば、オブジェクトにおける局所的な変形、応力、歪みを抽出して(S154)、合成変形、合成応力、合成歪みを算出する(S155)。
上記の抽出あるいは算出を、システム利用者が編集した各オブジェクトに対して行い解析結果抽出ファイルを作成して、解析結果抽出ファイル格納部(D5)に格納する(S156)。
次に、解析結果の表示処理(図3中、S7)の詳細フローを図22に示す。図23および図24に、解析結果の図形表示を合わせて例示する。解析結果の表示処理(図3中、S7)では、通信回線3(図1)や記録媒体4(図1)を介して解析装置2から入出力装置1に送られた解析結果抽出ファイルを、CRT15(図2)上に画像表示する。
送られた解析結果抽出ファイルを取り込み(S161)、合わせて配管基礎情報ファイル格納部(D2)から配管基礎情報ファイルを取り込む(S162)。これにより、必要に応じて地図情報と共に配管の所定位置に解析結果を画面表示することができる。表示に先立ち、表示させるべき内容を選択する(S163)。
配管の変形表示が選択される場合、変形倍率が自動的に設定される設定では(S163:YES)そのまま、自動設定ではない場合には(S163:NO)変形倍率を設定した上で(S165)、変形図の描画処理を行う(S166)。図23にこのときの画像描画の様子を示す(S173)。変形倍率を100倍に設定した上で変形前のオブジェクトも合わせて表示することにより変形の様子をより明確に視認することができる。
配管の応力表示が選択される場合、応力分布を色変化や色の諧調変化で表示するコンターが自動的に設定される設定では(S167:YES)そのまま、自動設定ではない場合には(S167:NO)コンターレベルを設定した上で(S168)、配管に印加される応力図の描画処理を行う(S169)。図24にこのときの画像描画の様子を示す(S173)。エルボ部への応力の印加状況を諧調変化により明確に視認することができる。
配管の歪み表示の選択は、応力表示の場合と同様である。歪み分布を表示するコンターに対する自動設定の有無が選択され(S170)、自動設定ではない場合に(S170:NO)コンターレベルを設定した上で(S171)、歪み図の描画処理を行う(S172)。
以上、詳細に説明したように本実施形態の埋設配管の応力解析システム、および入出力装置によれば、埋設配管の敷設状況の保守、管理等を行うシステム利用者であれば、保守・管理用にパーソナルコンピュータ等の入出力装置1を所有しており、配管埋設地域の地図情報と共に埋設配管の埋設位置や接続状況といった配管位置情報を示した図面情報ファイルを所有していると考えられる。この図面情報ファイルを取り込み、配管および配管接続点のマッピングデータを解析処理に適合するオブジェクトにデータ変換を行った上で画面表示させることができる。更に、表示された画面を確認しながらオブジェクトに関する各種の属性情報を対話形式で編集することができる。このとき編集される属性情報は、応力解析プログラムの入力ファイルを作成する上で必要となる基礎情報であればよく、システム利用者は、応力解析にあたって解析モデルの作成に関する知識等の高度な専門的知識を必要とすることなく、解析モデルを作成する際に必要となる配管やその接続点に関する基礎的な属性情報を編集することにより応力解析を行うことができる。
更に、非線形解析等の高度な解析処理は、システム利用者の有する入出力装置1とは別体の解析装置2で実行されるため、システム利用者は、高価な解析装置を自ら備える必要はない。また、システム利用者が入出力装置1として利用するコンピュータシステム等は、パーソナルコンピュータクラスのシステムで十分であり、入出力装置1を備えるにあたり システム利用者に過大な経済的負担をかけるものではない。
また、解析結果が地図情報と共に図形表示されるため、配管への応力分布等の解析結果を配管周囲の地図情報と合わせて簡易且つ確実に確認することができる。
更に、システム利用者から遠隔の値に解析装置2が存在する場合にも、通信回線3や記憶媒体4を使用してデータの授受を行うことができるので、システム利用者と解析装置2との地理的な距離は問題とならない。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態においては、解析モデルの作成処理(図3中、S2)、および解析結果の抽出処理(図3中、S4)は、解析装置2で行う場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、入出力装置1で行う設定とすることもできる。
埋設配管の応力解析システムのシステム構成図である。 入出力装置、解析装置として構成されるコンピュータシステムの構成図である。 埋設配管の応力解析システム全体の処理フローである。 配管基礎情報の編集処理(図3中、S1)の詳細フローである。 配管接続点のうち、エルボ部オブジェクトの編集フローである。 配管接続点のうち、ティー部の編集フローである。 配管のうち、さや管の編集フローである。 配管のうち、伸縮管の編集フローである。 配管のうち、レデューサー管の編集フローである。 配管のうち、導管の編集フローである。 解析条件のうち、サポート部の編集フローである。 解析条件のうち、防護部の編集フローである。 解析条件のうち、地盤変位の編集フローである。 取り込まれた図面情報をCRT15(図2)上に図形表示させた場合の一例を示す画面表示である。 ID番号3033の配管オブジェクトに対して、深さ方向であるZ方向座標情報を追加する画面表示である。 規格品を選択した場合の属性情報の入力ウィンドウが表示されている場合の画面表示である。 拘束点オブジェクトの編集メニューが選択された状態での画面表示である。 地盤変位点オブジェクトの編集メニューが選択された状態での画面表示である。 解析モデルの作成処理(図3中、S2)の詳細フローである。 エルボ部に対してシェルモデルの解析モデルを作成するフローである。 解析結果の抽出処理(図3中、S4)についての詳細フローである。 解析結果の表示処理(図3中、S7)の詳細フローである。 解析結果の表示処理(図3中、S7)において変形図の描画をした場合の画面表示である。 解析結果の表示処理(図3中、S7)において応力図の描画をした場合の画面表示である。
符号の説明
1 入出力装置
2 解析装置
3 通信回線
11 通信回線接続装置
12 中央処理装置(CPU)
13 メモリ
14 磁気ディスク装置
15 表示装置(CRT)
16 キーボード
17 外部記憶媒体駆動装置
18 バス
19 外部記憶媒体
D1 図面情報ファイル格納部
D2 配管基礎情報ファイル格納部
D3 解析入力ファイル格納部
D4 解析結果ファイル格納部
D5 解析結果抽出ファイル格納部

Claims (10)

  1. 配管基礎情報に基づき応力解析を行う解析演算処理部を備える解析装置と、
    前記解析装置とは別体に、システム利用者とのグラフィカル・ユーザ・インターフェースを提供する入出力装置とを備え、
    前記入出力装置は、
    配管の埋設地域の地図情報と埋設された配管位置情報とを含む図面情報を取り込む情報取込部と、
    取り込まれた前記配管位置情報を、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトに変換するデータ変換部と、
    前記データ変換部により変換され、または配管基礎情報に含まれる配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトを、地図情報と共に図形表示する表示部と、
    配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトにおける、配管接続情報、配管属性情報、および解析条件を編集する編集部と、
    前記編集部による編集結果を反映した、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトを含んだ配管基礎情報を出力する出力部と、
    前記解析演算処理部による解析結果を、地図情報と共に図形表示する結果表示部とを備えることを特徴とする埋設配管の応力解析システム。
  2. 前記配管接続情報は、3次元座標情報であることを特徴とする請求項1に記載の応力解析システム。
  3. 前記図面情報が2次元座標情報である場合、前記編集部において、前記配管オブジェクトおよび前記配管接続点オブジェクトにおける第3の座標情報が編集されることを特徴とする請求項2に記載の応力解析システム。
  4. 前記表示部では、前記地図情報の表示/非表示が選択されることを特徴とする請求項1に記載の応力解析システム。
  5. 前記地図情報は、前記配管接続情報の深さ方向における基準座標位置に描画されることを特徴とする請求項4に記載の応力解析システム。
  6. 前記解析装置は、配管基礎情報に含まれる前記配管オブジェクトおよび前記配管接続点オブジェクトに基づき、解析モデルを生成する解析モデル生成部を備えることを特徴とする請求項1に記載の応力解析システム。
  7. 前記解析装置に、前記編集部、および前記出力部を備えることを特徴とする請求項6に記載の応力解析システム。
  8. 前記解析装置は、前記解析演算処理部から出力される解析結果情報を、前記結果表示部において図形表示可能な情報形式に変換する解析結果変換部を備えることを特徴とする請求項1に記載の応力解析システム。
  9. 前記解析装置と前記入出力装置とは、通信回線により接続されることを特徴とする請求項1に記載の応力解析システム。
  10. システム利用者とのグラフィカル・ユーザ・インターフェースを提供し、別体の解析装置に対して解析対象に関する配管基礎情報を提供すると共に、解析結果を受領する入出力装置であって、
    配管の埋設地域の地図情報と埋設された配管位置情報とを含む図面情報を取り込む情報取込部と、
    取り込まれた前記配管位置情報を、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトに変換するデータ変換部と、
    前記データ変換部により変換され、または配管基礎情報に含まれる配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトを、地図情報と共に図形表示する表示部と、
    配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトにおける、配管接続情報、配管属性情報、および解析条件を編集する編集部と、
    前記編集部による編集結果を反映した、配管オブジェクトおよび配管接続点オブジェクトを含んだ配管基礎情報を出力する出力部と、
    解析結果を、地図情報と共に図形表示する結果表示部とを備えることを特徴とする入出力装置。
JP2003346949A 2003-10-06 2003-10-06 埋設配管の応力解析システム、および入出力装置 Pending JP2005115526A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003346949A JP2005115526A (ja) 2003-10-06 2003-10-06 埋設配管の応力解析システム、および入出力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003346949A JP2005115526A (ja) 2003-10-06 2003-10-06 埋設配管の応力解析システム、および入出力装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005115526A true JP2005115526A (ja) 2005-04-28

Family

ID=34539703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003346949A Pending JP2005115526A (ja) 2003-10-06 2003-10-06 埋設配管の応力解析システム、および入出力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005115526A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008015635A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 構造物評価方法及びそのプログラム
JP2011248703A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Shinryo Corp Cad装置
WO2013099052A1 (ja) * 2011-12-26 2013-07-04 住友重機械工業株式会社 解析装置およびシミュレーション方法
KR20150124357A (ko) * 2014-04-25 2015-11-05 (주)아이뱅크컨설턴츠 Gis 기반 배관망내의 유체 흐름해석 및 분석 장치와 방법
KR20210001291A (ko) * 2019-06-27 2021-01-06 삼성중공업 주식회사 선박의 파이프 설계 시스템 및 방법
CN114060730A (zh) * 2021-11-18 2022-02-18 湖南工程学院 一种覆土地下给水塑料管检损补漏方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008015635A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 構造物評価方法及びそのプログラム
JP2011248703A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Shinryo Corp Cad装置
WO2013099052A1 (ja) * 2011-12-26 2013-07-04 住友重機械工業株式会社 解析装置およびシミュレーション方法
JP2013134584A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Sumitomo Heavy Ind Ltd 解析装置およびシミュレーション方法
KR20150124357A (ko) * 2014-04-25 2015-11-05 (주)아이뱅크컨설턴츠 Gis 기반 배관망내의 유체 흐름해석 및 분석 장치와 방법
KR101671867B1 (ko) * 2014-04-25 2016-11-04 (주)아이뱅크컨설턴츠 Gis 기반 배관망내의 유체 흐름해석 및 분석 장치와 방법
KR20210001291A (ko) * 2019-06-27 2021-01-06 삼성중공업 주식회사 선박의 파이프 설계 시스템 및 방법
KR102448931B1 (ko) 2019-06-27 2022-09-30 삼성중공업 주식회사 선박의 파이프 설계 시스템 및 방법
CN114060730A (zh) * 2021-11-18 2022-02-18 湖南工程学院 一种覆土地下给水塑料管检损补漏方法
CN114060730B (zh) * 2021-11-18 2023-11-24 湖南工程学院 一种覆土地下给水塑料管检损补漏方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8234625B2 (en) Optimized look-up table calculations in block diagram software
EP2369513A2 (en) Methods and systems for constructing multi-dimensional data models for distribution networks
CN106406890A (zh) 一种利用多语言建立机器人模块的方法
JP5409346B2 (ja) コンピュータ支援設計モデルに関する曲管オブジェクトを生成するためのシステム及び方法
CN112035934B (zh) 一种基于变电站的数字化设计模型进行施工管理控制的方法
JP2003288372A (ja) Cad用解析結果データ処理装置及びcad用解析結果データ処理方法並びにcad用解析結果データ処理プログラム
JP2005115526A (ja) 埋設配管の応力解析システム、および入出力装置
JP2008142788A (ja) 動作プログラム作成支援方法および動作プログラム作成装置。
US11062523B2 (en) Creation authoring point tool utility to recreate equipment
JP4610873B2 (ja) ソリッドモデル上に数値制御ツールパスを生成する方法、コンピュータ記憶媒体及びシステム
JP4410595B2 (ja) Cadデータ変換装置および方法ならびにプログラム
Telea et al. An open visualization toolkit for reverse architecting
US20120203521A1 (en) Method, appartus and system for improved groundwater modeling
JP4790580B2 (ja) モデル作成装置、モデル作成方法、およびモデル作成プログラム
JP2006215986A (ja) 電子マニュアル作成装置、電子マニュアル作成方法および電子マニュアル作成プログラム
EP3035294B1 (en) 3d models utilizing 3d markers to indicate engineering requirements
JP7078188B1 (ja) 図面の変更箇所を表示する装置、方法、およびプログラム
JP5755103B2 (ja) ブロック線図処理装置およびブロック線図の処理方法
JP6951234B2 (ja) 対応位置計算方法、および、対応位置計算装置
CN113378334A (zh) 地下管线参数化建模方法、系统及计算机可读存储介质
JP5533396B2 (ja) 経路線作成プログラム、経路線作成方法及び経路線作成装置
JPH09179891A (ja) 配管自動積算方法及びそのシステム
JP6477196B2 (ja) デジタル回路シミュレータの波形とソフトウェア設計図との連携方法および連携プログラム
JP2023135447A (ja) 電線共同溝設計支援装置、電線共同溝設計支援システム、および電線共同溝設計支援プログラム
CN116091722A (zh) 一种模型数据处理的方法、装置及电子设备

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060727

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090616

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091208