JP2005115096A - 光スイッチ装置 - Google Patents

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英司 藤沢
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Abstract

【課題】 サスペンションワイヤ方式の光スイッチ装置において、サスペンションワイヤのクリープ変形を防止可能な構成を提供すること。
【解決手段】 サスペンションワイヤ方式の光スイッチ装置では、支持ベース12からは、プリズムミラー10を搭載した可動体2を片持ち状態でX方向およびY方向に移動可能に支持するサスペンションワイヤ4が延びている。このサスペンションワイヤ4は、駆動コイル5、6への給電ワイヤとしても用いられるので、融点が高く、かつ、抵抗率の低いタングステンワイヤが用いられている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光ファイバの交換機などに用いられる光導波路切り換え装置、あるいは光入力を適宜減衰させるための可変光減衰器として用いられる光スイッチ装置に関するものである。さらに詳しくは、光の出射位置を切り換える光反射部材を搭載した可動体を変位可能に支持するサスペンションワイヤの材料技術に関するものである。
光ファイバなどの光導波路同士の結合状態を切り換える光スイッチ装置としては、光ファイバの熱による屈折率変動を利用する光導波路タイプのもの、半導体プロセスによるマイクロ光学素子とマイクロアクチュエータを利用するMEMS(Micro Electro Mechanical System)タイプのものが知られている(例えば、特許文献1)。
前者の光導波路タイプの光導波路切り換え装置は、光導波路ファイバの結合や分岐による光学的なロスが大きい。また、光導波路を切り換え後の状態を保持するために、常時ヒータに電力を供給しておく必要があり、装置の寿命が比較的短い。また、MEMSタイプの光スイッチは半導体プロセスを利用するために製造コストが高いという問題がある。
そこで、共通の入力用光導波路と複数の出力用光導波路が配列されている光ファイバアレイに直角プリズムミラーを正対させ、光ファイバが並んでいる方向に直角プリズムミラーを移動させることにより、光導波路同士の結合状態を切り換えるものが案出されている。このようなタイプの光スイッチ装置は、例えば、直角プリズムミラーを搭載した可動体と、この可動体を光ファイバが並んでいる左右方向、および上下方向に移動可能にサスペンションワイヤで支持する固定側部材とを有しており、可動体が、磁気駆動回路によって駆動制御されることにより、所望の位置に移動することにより光導波路を切り換える。
ここで、サスペンションワイヤとしては、一般に、ベリリウム銅製のワイヤが用いられている。
特開2002-250874号公報
このようなサスペンションワイヤ方式の光スイッチ装置では、可動体を移動させた際にサスペンションワイヤが撓んだ状態となり、かつ、この状態が維持されることになる。しかも、光スイッチ装置は、環境温度が80℃以上の高温下で使用されることもあるが、サスペンションワイヤの材料として使われているベリリウム銅は、融点が860℃と低い。このため、サスペンションワイヤは、高温度雰囲気下で長時間、応力が加わったままの状態にあると、塑性変形が進んでしまうという問題点がある。このような、いわゆる「クリープ」の発生によって直角プリズムミラーが僅かに変位してしまうだけでも、入力用光導波路と所望の出力用光導波路との結合状態が変動してしまうため、好ましくない。
以上の問題に鑑みて、本発明の課題は、サスペンションワイヤ方式の光スイッチ装置において、サスペンションワイヤのクリープ変形を防止可能な構成を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、互いに直交する方向をそれぞれX方向、Y方向、およびZ方向としたときに、Z方向から入射してきた光を反射してX方向にずれた所定位置から出射するための光反射部材が搭載された可動体と、該可動体を複数本のサスペンションワイヤによりX方向およびY方向に変位可能に支持する固定側部材と、前記可動体を少なくともX方向に駆動する駆動手段とを有する光スイッチ装置において、前記サスペンションワイヤは、タングステンワイヤであることを特徴とする。
本発明において、前記駆動手段は、少なくとも前記可動体の側に搭載されたX方向駆動コイルと、該駆動コイルと磁気駆動回路を構成する駆動マグネットとを備え、前記複数本のサスペンションワイヤは、少なくとも前記X方向駆動コイルへの給電ワイヤとして用いられている構成を採用してもよい。タングステンは、ベリリウム銅に比べて、融点が高いだけでなく、抵抗率が低い。それ故、サスペンションワイヤを駆動コイルへの給電ワイヤとして用いた場合、低消費電力を実現することができる。
本発明において、さらに、前記可動体を前記固定側部材に押し付け固定したクランプ状態、および前記可動体を解放したアンクランプ状態に切り換える押圧部材、および該押圧部材を駆動するクランプ用磁気駆動回路を備えたクランプ機構を有していることが好ましい。このように構成すると、可動体をクランプ機構によって固定部材側に押し付け固定可能に構成すると、外部からの振動などによって、光反射部材の位置がずれてしまうことがないので、光の出射位置の安定性が高い。また、このような構成を採用すると、サスペンションワイヤに応力が加わった状態が長時間、継続されることがあるが、本発明では、サスペンジョンワイヤとしてタングステンワイヤを用いているため、このような条件下ででもワスペンションワイヤにクリープ変形が発生しない。
本発明の光スイッチ装置において、サスペンションワイヤに用いたタングステンは、ベリリウム銅に比べて融点が高いので、耐クリープ特性に優れている。従って、高温雰囲気下で、サスペンションワイヤに応力が加わった状態が長時間、継続された場合でも、サスペンションワイヤのクリープ変形を防止できる。それ故、光反射部材の位置を精度よく制御できるので、入力用光導波路と所望の出力用光導波路との結合状態が安定したスイッチ装置を実現できる。また、サスペンションワイヤのクリープ変形を補償する機構として、光反射部材の位置を検出する検出手段を付加する必要がないので、光スイッチ装置の小型化を図ることができる。
図面を参照して、本発明を適用した光スイッチ装置を説明する。
(光スイッチ装置の基本原理)
図1は、本発明の光スイッチ装置の基本原理を模式的に示す説明図である。なお、以下の説明では、互いに直交する方向をそれぞれ、X方向、Y方向、およびZ方向として説明する。
図1において、本形態の光スイッチ装置1は、Z方向に延びた1本の入力側光ファイバ20、および8本の出力側光ファイバ21がX方向に沿って並列配置された8チャンネルの光スイッチ装置であり、入力側光ファイバ20から出力された光を8本の出力側光ファイバ21のいずれかに導くことができる。ここで、入力側光ファイバ20と出力側光ファイバ21とからなる光ファイバアレイ3は、光ファイバが、X方向で250μmのピッチで等間隔に並んでいる。
本形態の光スイッチ装置1では、Z方向から入射してきた光を反射してX方向にずれた所定位置からZ方向に向けて出射するための光反射部材として、X方向に駆動されるプリズムミラー10が用いられている。プリズムミラー10は、光がZ方向から入出射する斜面101、この斜面101から入射してきた光をX方向に反射する第1の反射面102、およびこの第1の反射面102に対して直交し、第1の反射面102から反射してきた光を斜面101に向けて反射する第2の反射面103を備えた直角プリズムであり、斜面101(開口側)を光ファイバアレイ3に向けて正対している。また、入力側光ファイバ20から出射された光は、プリズムミラー10に入射する前に、コリメートレンズ22により、コリメートな光となっている。なお、図示を省略するが、8本の出力側光ファイバ21と、プリズムミラー10の斜面101との間にもコリメートレンズが配置されている。
このように構成した光スイッチ装置1において、例えば、プリズムミラー10が実線で示す位置に固定されているとする。この状態では、入力側光ファイバ20から出射された光は、プリズムミラー10に入射し、プリズムミラー10内の第1の斜面102と第2の斜面103をそれぞれ90度で反射する光路L1の経路を辿り、出力側光ファイバ21の最右端にある出力側光ファイバ21aに導かれる。
次に、出力側の光導波路を出力側光ファイバ21aから、右側から6番目に位置する出力側光ファイバ21fに切り換える場合には、プリズムミラー10をX方向に駆動して点線で示す位置に移動させる。このようにプリズムミラー10を移動させると、入力側光ファイバ20から出射された光は、プリズムミラー10内の第1の斜面102と第2の斜面103での反射位置が移動し、光路L2を辿って出力側光ファイバ21fに導かれることになる。
ここで、光ファイバアレイ3では、入力側光ファイバ20、および出力側光ファイバ21が250μmのピッチで並んでいるので、プリズムミラー10については、入力側光ファイバ20、および出力側光ファイバ21のピッチの1/2倍に相当する125μm単位でX方向に移動させる。
(光スイッチ装置の全体構成)
図2(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明を適用した光スイッチ装置の平面図、正面図、側面図、背面図である。図3は、図2(a)のA−A′線における光スイッチ装置の断面図である。図4は、本発明の光スイッチ装置の前半分に搭載された光スイッチ本体を、押圧部材を外した状態で、斜め後方からみた斜視図である。
図2および図3に示すように、本発明の光スイッチ装置1は、偏平な略直方体形状を有しており、光スイッチ装置1の上側は、プリズムミラー10が搭載された可動体2を付勢する押圧部材41により覆われている。光スイッチ装置1の前半分には、図1に示した原理を用いた光スイッチ本体100が搭載されている。光スイッチ装置1の後半分には、光スイッチ装置1の上側を覆う押圧部材41とともにクランプ機構40を構成するクランプ用磁気駆動回路45が搭載されている。光スイッチ装置1の中央位置の左右両側には、固定側部材13の底板14から支柱47、48が立ち上がり、支柱47、48の端部には、押圧部材41の揺動支点50、51が設けられている。
(光スイッチ本体の構成)
図2、図3および図4に示すように、光スイッチ装置1の前半分において、光スイッチ本体100は、点線で示すプリズムミラー10が搭載された可動体2と、この可動体2をX、Y方向に移動可能にサスペンションワイヤ4で支持する固定側部材13と、可動体2をX、Y方向に駆動する磁気駆動回路とを有している。
可動体2には、プリズムミラー10を搭載したプリズムミラー搭載部11と、Y方向駆動用の駆動コイル5、および左右一対のX方向駆動用の駆動コイル6が搭載されているフレーム部分16とからなる。プリズムミラー10は斜面101を前方に向けて、プリズムミラー搭載部11のX方向の中央位置に搭載されている。
プリズムミラー搭載部11の下面11aには、X方向の全範囲にわたって、V字溝30が一定のピッチで連続的に形成されている(図7参照)。本形態では、光ファイバアレイ3のピッチが250μmであるので、それに対応して、V字溝30のピッチは125μmとしてある。プリズムミラー搭載部11のさらに前方は、図1を参照して説明した光ファイバアレイ3が配置される領域であり、光ファイバアレイ3の入力側光ファイバ20からの出射光、および光ファイバアレイ3の出力側光ファイバ20への出射の各光軸を、光軸Linおよび光軸Loutで示してある。
固定側部材13は、光スイッチ装置1の底面を規定する底板14と、底板14に取り付けられた支持ベース12とからなる。底板14には、Y方向駆動用の駆動マグネット7、左右一対のX方向駆動用の駆動マグネット8、およびヨーク9が搭載されている。駆動マグネット7は、駆動用コイル5の内側に位置している。また、駆動マグネット8は、駆動コイル6に対向している。底板14において、可動体2のプリズムミラー搭載部11の真下位置には、可動体2を受ける固定部15が設けられている。
固定部15は、プリズムミラー搭載部11の下面11aよりもX方向に長い寸法を有している。固定部15の上面15aには、可動体2の下面11aに形成されたV字溝30(凹凸)と噛み合うV字溝31(凹凸)が連続的に形成されている。従って、固定側部材13には、断面V字状凹部と断面V字状凸部とが交互に形成されている。このV字溝31のピッチも125μmである。ここで、可動体2のX方向への移動経路、プリズムミラー搭載部11の下面11a、および固定側部材13に形成された固定部15の上面15aは、互いに平行に形成されている。
図4に示すように、固定側部材13のうち、支持ベース12からは、可動体2を左右の両側から挟んで片持ち状態で支持する左右2本ずつ、計4本のサスペンションワイヤ4が固定側部材13の底板14と平行に延びている。なお、可動体2に搭載された駆動コイル5、6に対する制御回路(図示せず)は、支持ベース12の側に配置されている。
本形態において、サスペンションワイヤ4は、タングステンあるいはタングステン合金からなるタングステンワイヤによって形成されている。タングステンは、融点が3387℃と金属の中でかなり高いので、耐クリープ特性が高い。また、タングステンは、電気抵抗率が5μΩ・cmと低いので、可動体2に搭載された駆動コイル5、6に対する通電は、サスペンションワイヤ4を通電ラインとして行われる。また、本形態の場合、サスペンションワイヤ4は、4本で通電を行っているが、必要に応じて4本以上用いても良いし、それ以下でも構わない。
駆動マグネット7は、可動体2に搭載された駆動コイル5に対して鎖交する磁束を発生するものであり、駆動コイル5と対になって、可動体2をY方向に駆動する磁気駆動回路を構成している。従って、駆動コイル5に通電することより、可動体2にはY方向の推力が加わる。また、駆動マグネット8は、駆動コイル6に対して鎖交する磁束を発生するものであり、駆動コイル6と対になって、可動マグネット8は可動体2に搭載された駆動コイル体2をX方向に駆動する磁気駆動回路を構成している。従って、駆動コイル6に通電することより、可動体2にはX方向の推力が加わる。
(クランプ機構の構成)
図5は、本発明の光スイッチ装置の後半分に搭載されたクランプ用磁気駆動回路を、押圧部材を外した状態で斜め上方からみた斜視図である。図6は、クランプ用磁気駆動回路で発生する磁束を示す説明図である。
図2、図3および図5において、本形態の光スイッチ装置1では、クランプ機構40は、可動体2を付勢して固定側部材13に固定する板状の押圧部材41と、可動体2を常に固定側部材13に向って付勢するねじりばね60と、押圧部材41を駆動するクランプ用磁気駆動回路45とから構成される。
押圧部材41は、光スイッチ本体100の上方を覆って光スイッチ装置1の後方まで延びる天板42と、光スイッチ本体100の側面を覆う左右の側板43とから構成され、固定側部材13の底板14から立ち上がる左右の支柱47、48の端部に設けられた揺動支点50、51に揺動可能に支持されている。また、天板42の前端部では、下方に半円形状の押圧突起44が突き出ている。なお、押圧部材41は、光スイッチ装置1の後方まで延びている固定側部材13の底板14とともに、光スイッチ装置1の筐体を兼ね、外部から光スイッチ本体100を保護する機能を備えている。
底板14の左右の支柱47、48において、その高さ方向の中央位置に、ねじりばね60のねじり部分61が取り付けられ、ねじり部分61の上下に広がる2つの端部62、63は、光スイッチ装置1の後方に延びている。2つの端部62、63のうち、端部62の先端は、押圧部材41の天板42のやや後側位置に係止され、端部63の先端は、底板14のやや後側位置に係止されている。従って、ねじりばね60は、押圧部材41の後端部分を上方に押し上げており、その結果、押圧部材41は、底板14に対して僅かに前方に傾斜している。この状態で、押圧部材41の押圧突部44は、プリズムミラー搭載部11の上端面11bに当接し、押圧部材41は、プリズムミラー搭載部11を固定部15に向けて押し付け固定している(クランプ状態)。本形態では、このようなクランプ状態のとき、サスペンションワイヤ4に対するY方向への撓みが発生しないように設計されている。
クランプ用磁気駆動回路45は、以下に説明するように、押圧部材41の側に取り付けられた第1、第2のクランプ用マグネット70、71と、固定側部材13の底板14の側に搭載されたクランプ用コイル72と、底板14の側に取り付けられたクランプ用ヨーク75(バックヨーク)とから構成されている。
光スイッチ装置1の後方において、天板42には、図3に示すように、長方形の開口420が形成され、さらに後方の天板42の後端部に近い位置には、幅方向(X方向)に延びた開口421、422が形成されており、そこには、板状の第1、第2のクランプ用マグネット70、71が取り付けられている。ここで、第1、第2のクランプ用マグネット70、71は、互いに異なる極を対向させた状態で、固定側部材13の方に突出している。
これに対して、固定側部材13の底板14は、中央を大きく切り欠かれており、左右の縁部14a、14bのみが後方に延びている。本形態では、左右の縁部14a、14bに跨るようにクランプ用コイル72が搭載されている。クランプ用コイル72は、長辺がX方向に延びる角筒状のコイルであり、コイル開口72eを押圧部材41の天板42の方に向けている。
また、底板14には、切欠き73の内側に突き出るようにヨーク支持部材76が取り付けられている。このヨーク支持部材76は、Y方向下方にわずか折れ曲がった後、Z方向に延びる段部76aを有しており、この段部76aから先端側にクランプ用ヨーク75が片持ち状態で保持されている。従って、クランプ用ヨーク75の下端部は、切欠き73内に位置している。
クランプ用ヨーク75は、対向して平行に延びる2つの直立壁75a、75bと、この直立壁75a、75bを連結する底壁75cとを有する断面U字形状である。これらの直立壁75a、75bのうち、直立壁75aは、クランプ用コイル72のコイル開口72eの外側において、コイル辺72aと所定の間隙を介して対向し、直立壁75bは、クランプ用コイル72のコイル開口72eの内側において、コイル辺72aおよびコイル辺72bと対向している。
このように構成したクランプ用磁気駆動回路45においては、光スイッチ装置1を組み立てた状態で、第1のクランプ用マグネット70は、クランプ用コイル72のコイル開口72eの外側で、クランプ用ヨーク75の直立壁75aと、クランプ用コイル72のコイル辺72aとの間に位置する。また、第2のクランプ用マグネット71は、クランプ用コイル72のコイル開口72eの内側で、クランプ用ヨーク75の直立壁75bと、クランプ用コイル72のコイル辺72aとの間に位置する。
従って、第1および第2のクランプ用マグネット70、71(マグネット対)は、異なる極を対向させてクランプ用コイル72をコイル開口72eの内と外で挟むように配置され、かつ、クランプ用コイル72のコイル開口72eの内側および外側の各々において、クランプ用ヨーク75の直立壁75a、75bは、クランプ用マグネット70、71の背後にバックヨークとして配置された状態にある。
このように構成したクランプ機構40において、クランプ用磁気駆動回路45では、図6に示すように、クランプ用マグネット70、71、およびクランプ用ヨーク75は、矢印Qで示すように、クランプ用コイル72のコイル辺72aと鎖交する磁束を発生させ、かつ、この磁界は閉塞している。従って、クランプ機構40において、クランプ用コイル72に通電していない状態では、押圧部材41の後端部は、矢印F1で示すように、ねじりばね76によって上方に押し上げられる結果、押圧部材41の前端部は、可動体2を下方に押し付けているが(クランプ状態)、クランプ用コイル72に通電すると、クランプ用磁気駆動回路45によって、押圧部材41の後端部は、矢印F2で示すように、ねじりばね76に抗して押し下げられる。その結果、押圧部材41の前端部は浮き上がり、可動体2の下方への押し付け固定が解除される(アンクランプ状態)。
(光導波路切り換え動作の説明)
図7は、本発明を適用した光スイッチ装置において、光導波路を切り換える動作を行う際の可動体と固定側部材との位置関係などを示す説明図である。図8は、本発明を適用した光スイッチ装置において、光導波路を切り換える動作を行う際の可動体と固定側部材との位置関係、およびサスペンションワイヤの状態を示す説明図である。
図7(a)および図8(a)に示すように、初期の固定位置では、可動体2は、押圧部材41により固定側部材13に向けて付勢されて固定されたクランプ状態にあり、プリズムミラー搭載部11の下面11aおよび固定部15の上面15aに形成されたV字溝30、31は係合した状態にある。この状態のとき、サスペンションワイヤ4に対しては、X方向およびY方向への撓みが発生していない。
この状態から、光導波路を切り換える動作を行うには、まず、クランプ用コイル72に通電する。その結果、図7(b)および図8(b)に示すように、押圧部材41は、ねじりばね60の付勢力に抗して、前端部が浮き上がるように揺動支点50、51を中心に揺動し、押圧部材41の先端に位置する押圧突起44が可動体2から浮き上がる。そして、駆動コイル5に通電してサスペンションワイヤ4の付勢力に抗して可動体2をY方向に浮上させる。なお、駆動コイル5への通電は、クランプ用コイル72への通電と同時に行っても良い。このような可動体2の浮き上がり動作によって、サスペンションワイヤ4には、Y方向への撓みが発生する。
次に、駆動コイル6に通電して、図7(c)に示すように、可動体2をX方向に移動させる。このように可動体2のX方向への移動に伴って、図8(c)または(d)に示すように、サスペンションワイヤ4には、X方向への撓みが発生する。そして、可動体2がX方向の所望の位置まで移動してきたとき、図7(d)のように、駆動コイル5への通電を停止して、サスペンションワイヤ4の弾性復帰力によって、可動体2をY方向下方に沈み込ませる。
次に、クランプ用コイル72への通電を停止する。その結果、図7(e)に示すように、押圧部材41は、ねじりばね60の付勢力によって、可動体2をY方向下方に付勢して固定側部材13に押し付け固定したクランプ状態になる。その際、可動体2に形成されたV字溝30と、固定側部材13に形成されたV字溝31が噛み合い、可動体2は、X方向に位置決めされる。
しかる後に、駆動コイル6への通電を停止する。これにより、光導波路の切り換え動作が完了する。従って、入射側光ファイバ20からプリズムミラー10に入射した光は、プリズムミラー10を介して、所定の出力側光ファイバ21に出射されることになる。この状態で、可動体2は、押圧部材41により固定側部材13に向けて付勢されて固定されたクランプ状態にあるため、サスペンションワイヤ4には、Y方向への撓みが発生していないが、可動体2をX方向に移動させたことによるX方向への撓みが発生している。
(本形態の効果)
以上説明したように、本形態の光スイッチ装置1では、サスペンションワイヤ4として、タングステンワイヤを用いている。タングステンは、ベリリウム銅に比べて融点が高いので、耐クリープ特性が高い。従って、光スイッチ装置1が80℃以上の高温雰囲気下で使用される結果、このような温度条件下でサスペンションワイヤ4に応力がかかり続けても、サスペンションワイヤ4のクリープ変形を防止することができる。それ故、プリズムミラー10が不用意に変位してしまうことがないので、入力用光導波路と所望の出力用光導波路との結合状態が安定した光スイッチ装置1を実現できる。また、サスペンションワイヤ4のクリープ変形を補償する機構として、プリズムミラー10の位置を検出する検出手段を付加する必要がないので装置の小型化を図ることができる。
また、サスペンションワイヤ4を構成するタングステンは、ベリリウム銅に比べて、融点が高いだけでなく、電気抵抗率が低い。それ故、タングステンからなるサスペンションワイヤ4を駆動コイル5、6への給電ワイヤとして用いた場合には、低消費電力を実現することができる。
また、本形態では、可動体2は、Y方向へ移動可能に固定側部材13に支持され、可動体2を解放したアンクランプ状態から可動体2をY方向へ移動し固定側部材13に押し付け固定したクランプ状態に切り換える押圧部材41と、押圧部材41を駆動するクランプ用磁気駆動回路45とを備えたクランプ機構40を有している。このため、クランプ機構40によって、固定部材側13に押し付け固定される。従って、外部から振動が伝わってきても、可動体2は、X方向にずれることがなく、光の出射位置の安定性が高い。また、このような構成を採用すると、サスペンションワイヤ4に応力が加わった状態が長時間、継続されることがあるが、本形態では、サスペンジョンワイヤ4としてタングステンワイヤを用いているため、このような条件下ででもワスペンションワイヤ4にクリープ変形が発生しない。
[その他の実施の形態]
なお、サスペンションワイヤ4の材料としては、タングステンあるいはタングステン合金のいずれを用いてもよく、タングステン合金としては、例えば、銅タングステンや銀タングステンなどがある。
また、上記形態では、クランプ状態のときにサスペンションワイヤ4にY方向への撓みが発生しないように構成されていたが、それとは逆に、アンクランプ状態のときにサスペンションワイヤ4にY方向への撓みが発生しないように構成してもよい。このように構成すれば、クランプ状態からアンクランプ状態への切り換えと同時に可動体2が固定側部材13から浮き上がるため、Y方向駆動用の駆動マグネット7および駆動コイル5が不要になる。
本発明の光スイッチ装置において、サスペンションワイヤに用いたタングステンは、耐クリープ特性に優れているので、高温雰囲気下で、サスペンションワイヤに応力が加わった状態が長時間、継続された場合でも、サスペンションワイヤのクリープ変形を防止できる。それ故、光反射部材の位置を精度よく制御できるので、入力用光導波路と所望の出力用光導波路との結合状態が安定したスイッチ装置を実現できる。また、サスペンションワイヤのクリープ変形を補償する機構として、光反射部材の位置を検出する検出手段を付加する必要がないので、光スイッチ装置の小型化を図ることができる。
本発明が適用される光導波路切り換え装置の原理を模式的に表した図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は、本発明を適用した光スイッチ装置の平面図、正面図、側面図、背面図である。 図2(a)のA−A′線における光スイッチ装置の断面図である。 本発明を適用した光スイッチ装置において、その前半分に搭載された光スイッチ本体を、押圧部材を外した状態で、斜め後方からみた斜視図である。 本発明を適用した光スイッチ装置において、その後半分に搭載されたクランプ用磁気駆動回路を、押圧部材を外した状態で斜め上方からみた斜視図である。 本発明を適用した光スイッチ装置において、クランプ用磁気駆動回路で発生する磁束の向きを示す説明図である。 本発明を適用した光スイッチ装置において、光導波路を切り換える動作を行う際の可動体と固定側部材との位置関係などを示す説明図である。 本発明を適用した光スイッチ装置において、光導波路を切り換える動作を行う際の可動体と固定側部材との位置関係、およびサスペンションワイヤの状態を示す説明図である。
符号の説明
1 光スイッチ装置
2 可動体
3 光ファイバアレイ
4 サスペンションワイヤ
5、6 駆動コイル
7、8 駆動マグネット
10 プリズムミラー
12 支持ベース
13 固定側部材
15 固定部
20 入力側光ファイバ
21 出力側光ファイバ
30、31 V字溝
40 クランプ機構
41 押圧部材
44 押圧突起
45 クランプ用磁気駆動回路
50、51 揺動支点
60 ねじりばね(付勢部材)
70、71、80、81、82、83、84 クランプ用マグネット
72 クランプ用コイル
72a、72b コイル辺
72e クランプ用コイルの開口
75 クランプ用ヨーク(バックヨーク)
100 光スイッチ本体

Claims (3)

  1. 互いに直交する方向をそれぞれX方向、Y方向、およびZ方向としたときに、
    Z方向から入射してきた光を反射してX方向にずれた所定位置から出射するための光反射部材が搭載された可動体と、該可動体を複数本のサスペンションワイヤにより少なくともX方向に変位可能に支持する固定側部材と、前記可動体を少なくともX方向に駆動する駆動手段とを有する光スイッチ装置において、
    前記サスペンションワイヤは、タングステンワイヤであることを特徴とする光スイッチ装置。
  2. 請求項1において、前記駆動手段は、少なくとも前記可動体の側に搭載されたX方向駆動コイルと、該駆動コイルと磁気駆動回路を構成する駆動マグネットとを備え、
    前記複数本のサスペンションワイヤは、少なくとも前記X方向駆動コイルへの給電ワイヤとして用いられていることを特徴とする光スイッチ装置。
  3. 請求項1または2において、前記サスペンションワイヤは、前記可動体をY方向に変位可能に支持し、
    さらに、前記可動体を前記固定側部材にY方向に押し付け固定したクランプ状態、および前記可動体を解放したアンクランプ状態に切り換える押圧部材と、該押圧部材を駆動するクランプ用磁気駆動回路を備えたクランプ機構を有していることを特徴とする光スイッチ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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