図1は本発明による光スイッチの第1の実施の形態を示す斜視図である。図1(a)、図1(b)はそれぞれ、光路が切替えられた状態を示す。
図1において、光スイッチは電磁駆動系1を有する。電磁駆動系1は、後で詳しく説明されるが、揺動可能に支持された接極子2、電磁駆動系1に含まれるコイルに電流を流すための2つの電極端子10(1つのみ図示)を有する。
接極子2の一方の端部の上面にはミラー3が設置されている。ミラー3は、薄いガラスまたは結晶板上に反射膜をコーティングして形成されている。ミラー3の上方には入射側光ファイバ4、出射側光ファイバ5および6が設置されている。ミラー3と入射側光ファイバ4との間には、入射側光ファイバ4からの出射光をミラー3に導くためのレンズ7が設置されている。ミラー3と出射側光ファイバ5との間には、ミラー3で反射された光を出射側光ファイバ5に導くためのレンズ8が設置されている。同様に、ミラー3と出射側光ファイバ6との間には、ミラー3で反射された光を出射側光ファイバ6に導くためのレンズ9が設置されている。以下では、ミラー3が設置されている接極子2の一方の端部を一端部と呼び、反対側の端部を他端部と呼ぶ。
なお、後述するように、電磁駆動系1、光ファイバ4、5、6、およびレンズ7、8、9は、1つの筐体に接着、半田、溶接などにより固定される。
図2は、図1の光スイッチに使用する電磁駆動系の第1の例の動作原理を説明するための図である。
図2において、電磁駆動系は、接極子20と、コイル19と、2つの側片部21a、21bとこれらを連結している中間部21cとからなるコ字形鉄心21と、永久磁石22とを含む。コイル19はコ字形鉄心21の中間部21cに巻回されている。中間部21cの内側の中央部には永久磁石22の一端部が固定されている。揺動運動を行う接極子20は、その両端部がそれぞれ側片部21a、21bに対向し、しかも永久磁石22の他端部が揺動運動の支点Aとなるように配置されている。言い換えれば、接極子20は、その中間部において永久磁石22の他端部に設けられた突起で支持されることにより、突起を支点Aとする揺動運動、つまりシーソー運動が可能である。
図2(a)はコイル19が励磁されていない状態を示す。この状態では、永久磁石22により生じる磁束φ1によって接極子20が側片部21b側に吸着されている。
図2(b)はコイル19が励磁されている状態を示す。この状態では、コイル19の励磁によりコ字形鉄心21に生じる磁束φ0が磁束φ1を打ち消す一方、磁束φ0が永久磁石22により生じる磁束φ2に加算される。その結果、接極子20は支点Aを中心に時計回り方向に回動し、接極子20が側片部21a側に吸着される。この状態では、コイル19の励磁を断っても図2(c)に示すように、永久磁石22からの磁束φ2によって接極子20は側片部21a側に吸着された状態を維持する。
図2(c)の状態を図2(a)の状態に戻すには、コイル19に流す電流方向を逆にすればよい。
このような電磁駆動系は特許文献2に開示されている。
図1に戻って、第1の実施の形態による光スイッチの動作を説明する。図1(a)は接極子2の他端部がコ字形鉄心に吸着された状態を示し、図1(b)は接極子2の一端部がコ字形鉄心に吸着された状態を示す。
図1(a)において、入射側光ファイバ4からの光11はレンズ7によってコリメートされ、ミラー3に入射する。ミラー3により上方向に反射された光12はレンズ8によって収束され出射側光ファイバ5に入射する。
次に、電極端子10からコイルに電流が流されると、接極子2が反時計回り方向に回動して図1(b)の状態になる。この状態では、入射側光ファイバ4からの光11はミラー3により図1(a)の場合とは異なる方向に反射され、反射光13はレンズ9を通して収束され出射側光ファイバ6に入射する。
図1(b)の状態を、図1(a)の状態に戻すには電極端子10からコイルに流す電流方向を逆にすればよい。
以上のように、電極端子10からコイルに流す電流の方向を切り替えることにより、入射側光ファイバ4に対する出射側光ファイバ5、6の結合を切替えることができる。つまり、入射側光ファイバ4からの光を2つの出力ポートのいずれかに切替えて与えることができる。
図2の構造の電磁駆動系は以前から電磁継電器に使用されているものと同じ構造、原理であり、既に数年以上にわたり実用されており高い信頼性が確立されている。また、この電磁駆動系は安価な製造方法も確立されている。さらに、使用する光学系部品も従来の光デバイスに汎用されているものである。それ故、第1の実施の形態による光スイッチは安価かつ小型に製造することができる。
図3は、本発明の光スイッチに使用する電磁駆動系の第2の例の動作原理を説明するための図である。
図3において、電磁駆動系は、コイル29と、接極子30と、2つの側片部31a、31bとこれらを連結している中間部31cとからなるコ字形鉄心31と、永久磁石32とを含む。永久磁石32は、中央がN極、両端部がS極となっている複合的な永久磁石である。勿論、永久磁石32は、中央がS極、両端部がN極となっている複合的な永久磁石であっても良い。コ字形鉄心31の中間部31cにコイル29が巻回され、コ字形鉄心31の側片部31aの上部と側片部31bの上部との間に永久磁石32が固定されている。揺動運動を行う接極子30は、その両端部が、それぞれ側片部31a、31bに対向するように配置されている。特に、接極子30の中央下部には揺動運動の支点Aとなる突起が設けられ、その突起が永久磁石32の中央部に接するように配置されている。
図3(a)はコイル29が励磁されていない状態を示す。この状態では、永久磁石32により生じる磁束φ1によって接極子30が側片部31b側に吸着されている。
図3(b)はコイル29が励磁されている状態を示す。コイル29が励磁されると、コ字形鉄心31に生じる磁束φ0が磁束φ1を打ち消す一方、側片部31a側の接極子30においては磁束φ0に永久磁石32により生じる磁束φ2が加算される。その結果、接極子30は支点Aを中心に時計回り方向に回動する。この状態では、コイル29の励磁を断っても、図3(c)に示すように、接極子30は永久磁石32からの磁束φ2によって側片部31a側に吸着された状態を維持する。
図3(c)の状態を図3(a)の状態に戻すにはコイル29に流す電流方向を逆にすればよい。
この電磁駆動系も以前から電磁継電器に使用されているものと同じ構造、原理であり、既に高い信頼性や安価な製造方法も確立されている。このような電磁駆動系は、特許文献3に開示されている。
図4は、本発明の光スイッチに使用する電磁駆動系の第3の例の動作原理を説明するための図である。
図4において、電磁駆動系は、コイル39と、接極子40と、2つの側片部41a、41bとこれらを連結している中間部41cとからなるコ字形鉄心41と、永久磁石42とを含む。コ字形鉄心41の中間部41cにコイル39が巻回されている。揺動運動を行う接極子40は、その両端がそれぞれ側片部41a、41b対向するように配置されている。接極子40の下側中央部には、接極子40側がN極、反対側がS極となるように永久磁石42が設置されている。勿論、永久磁石42は、接極子40側がS極、反対側がN極となるように設置されても良い。2つの側片部41a、41bの間には上向きの突起43aを持つ支持部材43が設けられている。永久磁石42は、その中央部が突起43aで支持されることにより、突起43aが接極子40の揺動運動の支点Aとなる。支持部材43は非磁性材料で作られている。
図4(a)はコイル39が励磁されていない状態を示す。この状態では、永久磁石42により生じる磁束φ1によって接極子40が側片部41b側に吸着されている。
図4(b)はコイル39が励磁されている状態を示す。この状態では、コイル39の励磁によりコ字形鉄心41に生じる磁束φ0が磁束φ1を打ち消す一方、側片部41a側の接極子40においては磁束φ0に永久磁石42により生じる磁束φ2が加算される。その結果、接極子40は支点Aを中心に時計回り方向に回動する。この状態では、コイル39の励磁を断っても、図4(c)に示すように、接極子40は磁束φ2によって側片部41a側に吸着された状態を維持する。
図4(c)の状態を図4(a)の状態に戻すにはコイル39に流す電流方向を逆にすればよい。
この電磁駆動系も以前から電磁継電器に使用されているものと同じ構造、原理であり、既に高い信頼性や安価な製造方法も確立されている。
図5は、本発明による光スイッチの第2の実施の形態を示す斜視図である。図5(a)、図5(b)はそれぞれ、光路が切替えられた状態を示す。
図5において、光スイッチは電磁駆動系1を有する。電磁駆動系1は、揺動可能に支持された接極子2、電磁駆動系1に含まれるコイルに電流を流すための2つの電極端子10(1つのみ図示)を有する。接極子2の一方の端部の上面にはミラー53が設置されている。ミラー53は、その反射面が接極子2の揺動方向にほぼ平行になるように設置されている。ミラー53は、ガラス板または結晶板上に反射膜をコーティングして形成され、両側に反射面を有する。
ミラー53の一方の反射面側に入射側光ファイバ54と出射側光ファイバ56とが設置されている。一方、ミラー53の他方の反射面側には入射側光ファイバ54と出射側光ファイバ56に対し、それぞれミラー53の光反射点を中心にして点対称な位置に出射側光ファイバ57と入射側光ファイバ55が設置されている。
ミラー53の一方の反射面側にはまた、入射側光ファイバ54からの出射光をミラー53に導くためのレンズ58が設置される共に、ミラー53により反射された光を出射側光ファイバ56に導くためのレンズ60が設置されている。同様に、ミラー53の他方の反射面側には入射側光ファイバ55からの出射光をミラー53に導くためのレンズ59が設置される共に、ミラー53により反射された光を出射側光ファイバ57に導くためのレンズ61が設置されている。以下では、ミラー53が設置されている接極子2の一方の端部を一端部と呼び、反対側の端部を他端部と呼ぶ。
後述するように、電磁駆動系1及び光ファイバ54、55、56、57並びにレンズ58、59、60、61は1つの筐体に接着、半田、溶接などにより固定されている。
第2の実施の形態に使用する電磁駆動系1は、図2、図3、図4の何れの電磁駆動系をも用いることができる。これは、後述される第3〜第7の実施の形態でも同様である。
次に、第2の実施の形態の光スイッチの動作を説明する。図5(a)は接極子2の他端部がコ字形鉄心に吸着された状態を示す。この状態では、入射側光ファイバ54、55からの光はミラー53に入射する。図5(b)は接極子2の一端部がコ字形鉄心に吸着された状態を示す。この状態では、入射側光ファイバ54、55からの光はミラー53の上方を通過する。
図5(a)において、入射側光ファイバ54からの光45はレンズ58によってコリメートされ、ミラー53の一方の反射面に入射する。ミラー53により反射された光46はレンズ60によって収束され、出射側光ファイバ56に入射する。一方、入射側光ファイバ55からの光47はレンズ59によってコリメートされ、ミラー53の他方の反射面に入射する。ミラー53により反射された光48はレンズ61によって収束され、出射側光ファイバ57に入射する。
次に、電極端子10からコイルに電流が流されると接極子2が反時計回り方向に回動して図5(b)の状態になる。この状態では、ミラー53が下側に移動する。その結果、入射側光ファイバ54、55から出射した光45、47は、それぞれミラー53の上方を通過し、ミラー53に関して反対側に設置された出射側光ファイバ57、56に、それぞれレンズ61、60を介して入射する。
勿論、図5(b)の状態を図5(a)の状態に戻すには電極端子10に逆向きの電流を流せばよい。
以上のように、電極端子10に流す電流の向きを切替えることにより、入射側光ファイバ54、55からの光をそれぞれ2つの出力ポートを切替えて与えることができる。
ところで、ミラー53の形状、設置位置および光ビーム径は接極子2の移動距離(通常0.3〜0.6mm)を考慮して設計される。つまり、図5(a)の状態では入射側光ファイバ54、55から出射した光45、47は、ほとんどがミラー53で反射され、図5(b)の状態では光45、47はほとんどが通過するように設定されている。また、ミラー53の厚さは両方の光路切替え状態で光の損失が増加しないように0.1〜1mm程度の十分に薄い厚さに設定されている。
なお、第2の実施の形態では、接極子2の一端部にだけミラー53を設置して2×2ポートの切替えを行う光スイッチを実現している。しかし、接極子2の他端部にもミラーを設置し、そのミラーに対して入射側光ファイバ、出射側光ファイバを各2本配置することにより、2チャンネルの2×2ポートの切替え光スイッチが実現できる。
また、1つのミラーに対して多方向の入射方向、反射方向の組を設置することによって、さらに多チャンネルの光スイッチを構成することができる。例えば、図5において入射側光ファイバ、出射側光ファイバが配置されている面に対して垂直な面内に別の入射側光ファイバ、反射側光ファイバの組を設置することによって、多チャンネルの光スイッチを構成することができる。
第2の実施の形態においても、電磁駆動系は高い信頼性を有する電磁継電器の駆動系をそのまま用いることができ、また使用する光部品も安価であるので安価かつ小型で高い信頼性の光スイッチを実現できる。
また、ミラー53は片側のみ反射する機能を持つものであっても良い。例えば、ミラー53が入射側光ファイバ55側にのみ反射する機能を持つ場合、入射側光ファイバ55からの光を出射側光ファイバ56、57のいずれかに切替えて与える光スイッチとなる。従って、この場合、入射側光ファイバ54は省略される。
さらに、図5において、ミラー53に代えて、光を遮断する板を設置することにより、光遮断型の光スイッチが実現できる。このような板は、金属材料などによりミラー53と同じ形状に作られ、ミラー53と同じ方法で接極子2に固定される。
第1、第2の実施の形態においては、光ファイバからの出射光をコリメートし、コリメートした光を光ファイバに結合するためにそれぞれレンズを用いたが、光ファイバとしてコア部分を拡大したTECファイバを用いることによりレンズを省略することができる。
第1、第2の実施の形態においては、光スイッチの内部に光を導入するための入力ポートとして、あるいは、そこから光を導出する出力ポートとして、光ファイバを用いたが、一般の光導波路を用いてもよいことは明らかである。
第1、第2の実施の形態においては、永久磁石、コイルによる磁束を導くためにコ字形鉄心を用いたが、一般の軟磁性材によるコ字形磁心を用いてもよい。
図2、図3で説明した電磁駆動系は一体成形により作られても良い。つまり、コ字形鉄心および永久磁石を一体的に保持するための固定側絶縁体基台と、接極子を保持するための可動側絶縁体とを、コ字形鉄心の一部に永久磁石を接触させた状態を保持して一体成形により形成する。このような形成方法によれば、永久磁石とコ字形鉄心を接着剤で固定する必要がなくなるため、接着剤の硬化に必要な待ち時間が不要になる。また、一体形成により製造工程の簡素化が図られ、コ字形鉄心、永久磁石、電極端子間の位置精度を向上させることができる。このような製造方法、及び電磁駆動系の構造は、後で図面を参照して詳しく説明される。
図2、図3で説明した電磁駆動系はまた、以下のように作られても良い。つまり、電磁継電器で用いられているように、接極子の揺動運動に付勢力または減勢力を加えながら接極子を支持するヒンジばねと、接極子の揺動運動に連動する可動ばねが備えられても良い。これにより、接極子の揺動運動に対して付加的な力が与えられ、光スイッチの切替え動作を行うのに必要な消費電力を小さくすることができる。また、可動ばねの端部を電気接点として用いることにより、接極子の揺動運動の状態をチェックでき、切替え状態の把握や動作の安定化を図ることができる。このような電磁駆動系の構造についても、後で図面を参照して詳しく説明される。
図6は、本発明の第3の実施の形態による光スイッチを概略的に示す斜視図である。図6(a)、図6(b)はそれぞれ光路が切替えられた状態を示す。
図6において、光スイッチは電磁駆動系1を有する。電磁駆動系1は、揺動可能に支持された接極子2と、電磁駆動系1に含まれるコイルに電流を流すための電極端子10(1つのみ図示)とを有する。
接極子2の一方の端部の上面には、接着や半田固定などの方法により透明なガラス板63が設置されている。ガラス板63は四角形状であり、互いに平行な入射面63aと出射面63bとを持つ。ガラス板63の入射面63a、出射面63bには無反射コーティングが施されている。ガラス板63は、入射面63a、出射面63bが接極子2の揺動方向とほぼ平行になり、かつ揺動方向に垂直な面内での光の入射角が45度±40度以内程度となるように設置されている。以下では、ガラス板63が設置されている接極子2の一方の端部を一端部と呼び、反対側の端部を他端部と呼ぶ。
ガラス板63の入射側には入射側光ファイバ64が設置され、出射側には出射側光ファイバ65、66が設置されている。ガラス板63の入射側にはまた、入射側光ファイバ64からの出射光をガラス板63に導くためのレンズ67が設置されている。ガラス板63の出射側にはガラス板63を透過した光を出射側光ファイバ65に導くためのレンズ68が設置されると共に、ガラス板63の上方を通過した光を出射側光ファイバ66に導くためのレンズ73が設置されている。
なお、後で詳しく説明される製造方法により、電磁駆動系1、光ファイバ64〜66、レンズ67、68、73は、1つの筐体に接着、半田、溶接などにより固定される。
次に、第3の実施の形態による光スイッチの動作を説明する。図6(a)は、接極子2の他端部がコ字形鉄心に吸着された状態を示す。この状態では、入射側光ファイバ64からの光70はガラス板63に入射する。図6(b)は接極子2の一端部がコ字形鉄心に吸着された状態を示す。この状態では、入射側光ファイバ64からの光70はガラス板63の上方を通過する。
図6(a)において、入射側光ファイバ64からの光70は、レンズ67によってコリメートされガラス板63に入射面63aより入射する。ガラス板63に入射した光は、ガラス板63中をスネルの法則に従った角度で屈折されて進行し、出射面63bより入射方向と平行な方向で、かつ屈折された方向にシフトして出射され出射光71となる。出射光71は、レンズ68によって収束され出射側光ファイバ65に入射する。
ここで、ガラス板63へ入射する光70に対する出射光71のシフト量δは、ガラス板63の屈折率、入射面63aへの入射角、および入射面63aと出射面63b間の距離で決まる。例えば、ガラス板63の屈折率を1.5、入射角を45度、上記距離を4mmとすると、シフト量δは1.3mm程度となる。
次に、電極端子10からコイルに電流が流されると接極子2が反時計回り方向に回動して図6(b)の状態になる。この状態では、ガラス板63が下側に移動する。その結果、入射側光ファイバ64からの光70はガラス板63の上方を通過し、レンズ73を介して出射側光ファイバ66に入射する。
図6(b)の状態を図6(a)の状態に戻すには電極端子10に逆向きの電流を流せばよい。
以上のように、電極端子10に流す電流の向きを切替えることにより、入射側光ファイバ64からの光70を2つの出力ポートの一方に切替えて与えることができる。
ところで、ガラス板63の形状、設置位置及び光ビーム径は接極子2の移動距離(通常0.3〜0.6mm)を考慮して設計される。つまり、図6(a)の状態ではガラス板63へ入射する光70のほとんどがガラス板63中を通過し、図6(b)の状態では光70のほとんどがガラス板63の外側を通過するように設定されている。
第3の実施の形態において使用する電磁駆動系は、図2〜図4で説明した電磁駆動系と同じ構造であり、既に数年以上に渡り実用されており、高い信頼性が確立されている。また、安価な製造方法も確立されている。他に使用する光学系部品も従来の光デバイスに汎用されているものである。それ故、第3の実施の形態による光スイッチは安価に製造することができる。また、ガラス板63を直接接極子2上に固定しているので小型化がはかれる。
第3の実施の形態による光スイッチは、第1、第2の実施の形態による光スイッチに比べて以下のような利点を持つ。光スイッチは、スイッチング動作が多数回繰り返されると、電磁駆動系の接極子の回動角度が変動する場合がある。第1、第2の実施の形態のように、光路変換手段としてミラーを使用していると、接極子の回動角度がαだけ変動した場合にはミラーの反射光の出射角度の変動は2αとなる。その結果、出射側光ファイバの前に設置されたレンズへの光の入射角が大きく変動する。レンズへの光の入射角の変化は、出射側光ファイバの入射端面の収束点の位置変化となり、入射側光ファイバと出射側光ファイバとの結合効率が低下する。その結果、エネルギー損失の増加をもたらす。
一方、第3の実施の形態のように光路変換手段としてガラス板を用いると、電磁駆動系の接極子の回動角度が変動した場合、上述したシフト量δは変化するが、ガラス板63からの出射光の出射角度は変動しない。レンズへの光の入射位置が変化しても、入射角度が変化しなければ出射側光ファイバの入射端面の収束点位置は変化しない。それ故、入射側光ファイバと出射側光ファイバ間の結合効率の低下は小さい。すなわち、第3の実施の形態は、第1、第2の実施の形態に比べて電磁駆動系の接極子の回動角度の変動の影響が小さいという特長を有する。
図7は、本発明の第4の実施の形態による光スイッチを概略的に示す斜視図である。
図7において、光スイッチは電磁駆動系1を有する。電磁駆動系1は、揺動可能に支持された接極子2と、電磁駆動系1に含まれるコイルに電流を流すための電極端子10(1つのみ図示)とを有する。
接極子2の一方の端部の上面には接着や半田固定などの方法により透明なガラス板75が設置されている。ガラス板75は、接極子2の揺動方向に平行であるが、互いに不平行である入射面75aと出射面75bを持つ。これは、例えば平面形状が四角形状、特に台形状のガラス板によって実現できる。ガラス板75の入射面75a、出射面75bには無反射コーティングが施されている。以下では、ガラス板75が設置されている接極子2の一方の端部を一端部と呼び、反対側の端部を他端部と呼ぶ。
ガラス板75の入射側には入射側光ファイバ64が設置され、出射側には出射側光ファイバ65、66が設置されている。ガラス板75の入射側にはまた、入射側光ファイバ64からの出射光をガラス板75に導くためのレンズ67が設置されている。ガラス板75の出射側にはガラス板75を透過した光を出射側光ファイバ65に導くためのレンズ68が設置されると共に、ガラス板75の上方を通過した光を出射側光ファイバ66に導くためのレンズ73が設置されている。
なお、後で詳しく説明される製造法により、電磁駆動系1、光ファイバ64〜66、レンズ67、68、73は、1つの筐体に接着、半田、溶接などにより固定される。
次に、第4の実施の形態による光スイッチの動作を説明する。図7は、接極子2の他端部がコ字形鉄心に吸着された状態を示す。この状態では、入射側光ファイバ64からの光70はガラス板75に入射する。図示していないが、接極子2の一端部がコ字形鉄心に吸着された状態では、入射側光ファイバ64からの光70はガラス板75の上方を通過する。
図7において、入射側光ファイバ64からの光は、レンズ67によってコリメートされガラス板75に入射する。ガラス板75に入射した光は、ガラス板75中をスネルの法則に従った角度で屈折されて進行し、入射方向と異なる角度で出射され出射光71となる。出射光71は、レンズ68によって収束され出射側光ファイバ65に入射する。
次に、電極端子10からコイルに電流が流されると、接極子2が反時計回り方向に回動して接極子2の一端部がコ字形鉄心に吸着された状態になる。この状態では、ガラス板75が下側に移動する。その結果、入射側光ファイバ64からの光70はガラス板75の上方を通過し、出射側光ファイバ66にレンズ73を介して入射する。この状態を図7の状態に戻すには電極端子10に逆向きの電流を流せばよい。
以上のように、電極端子10に流す電流の向きを切替えることにより、入射側光ファイバ64からの光70を2つの出力ポートの一方に切替えて与えることができる。
第4の実施の形態のようにガラス板75への入射光とガラス板75からの出射光とが平行ではない場合は、近接して併置された2つの光ファイバに、1つのレンズによる結合光学系を採用できる、すなわち、レンズ68と73を1つのレンズに置き換えることができる。加えて、出射側光ファイバ65と66を一つのフェルール内に設置された2芯光ファイバとすることができる。その結果、光スイッチをより小型化することが可能となる。
但し、前述した通り、スイッチング動作の繰り返しにより接極子の回動角度が変動した場合には出射光71の出射角度が変化する。これは、第3の実施の形態による光スイッチと比べると接極子の回動角度の変動の影響を受けやすいことを意味する。しかし、第1、第2の実施の形態による光スイッチに比べれば、接極子の回動角度の変動の影響は小さい。
図8は、本発明の第5の実施の形態による光スイッチを概略的に示す斜視図である。
図8において、光スイッチは電磁駆動系1を有する。電磁駆動系1は、揺動可能に支持された接極子2、電磁駆動系1に含まれるコイルに電流を流すための電極端子10(1つのみ図示)を有する。
接極子2の一方の端部の上面には接着や半田固定などの方法により透明なガラス板80が設置されている。ガラス板80は四角形状であり、接極子2の揺動方向に平行でかつ互いに平行な2組の入射面80aと出射面80bおよび入射面80cと出射面80cを持つ。ガラス板80の入射面80a、80c、出射面80b、80dには無反射コーティングが施されている。以下では、ガラス板80が設置されている接極子2の一方の端部を一端部と呼び、反対側の端部を他端部と呼ぶ。
ガラス板80の入射側には入射側光ファイバ81、82が設置され、出射側には出射側光ファイバ83、84が設置されている。ガラス板80の入射側にはまた、入射側光ファイバ81、82からの出射光をそれぞれガラス板80に導くためのレンズ85、86が設置されている。ガラス板80の出射側には出射側光ファイバ83、84に対応するようにレンズ87、88が設置されている。
なお、後で詳しく説明される製造法により、電磁駆動系1、光ファイバ81〜84、レンズ85〜88は、1つの筐体に接着、半田、溶接などにより固定される。
次に、第5の実施の形態による光スイッチの動作を説明する。図8は、接極子2の他端部がコ字形鉄心に吸着された状態を示す。この状態では、入射側光ファイバ81、82からの光はそれぞれガラス板80に入射する。図示していないが、接極子2の一端部がコ字形鉄心に吸着された状態では、入射側光ファイバ81、82からの光はそれぞれガラス板80の上方を通過する。
図8において、入射側光ファイバ81からの光は、レンズ85によってコリメートされガラス板80の入射面80aに入射する。入射した光は、ガラス板80中をスネルの法則に従った角度で屈折して進行し、入射方向と平行な角度で出射面80bから出射され出射光91となる。出射光91はレンズ88によって収束され出射側光ファイバ84に入射する。同様に、入射側光ファイバ82からの光は、レンズ86によってコリメートされガラス板80の入射面80cに入射する。入射した光は、ガラス板80中をスネルの法則に従った角度で屈折して進行し、入射方向と平行な角度で出射面80dから出射され出射光92となる。出射光92は、レンズ87によって収束され出射側光ファイバ83に入射する。
ここで、ガラス板80における入射面80aと80cとの間の角度及び出射面80bと80dとの間の角度、入射面80aと出射面80bとの間隔及び入射面80cと出射面80dとの間隔は以下のように設定される。電極端子10からコイルに電流が流されて接極子2が反時計回り方向に回動することによりガラス板80が下側に移動したとき、入射側光ファイバ81、82からの光がそれぞれガラス板80の上方を通過し、出射光92、91の光路と一致するように設定される。例えば、ガラス板80の平面形状を菱形または正方形とし、その対向する頂点を結ぶ一つの線分が光の入射方向と平行となるように設置する。
上記のように、第5の実施の形態においては、接極子2が図8の状態にある時は入射側光ファイバ81と出射側光ファイバ84、入射側光ファイバ82と出射側光ファイバ83がそれぞれ結合される。一方、接極子2が反時計回り方向に回動したときには入射側光ファイバ81と出射側光ファイバ83、入射側光ファイバ82と出射側光ファイバ84がそれぞれ結合される。その結果、光スイッチは2×2スイッチの動作が可能となる。
図9は、本発明の第6の実施の形態による光スイッチを概略的に示す斜視図である。
図9において、光スイッチは電磁駆動系1を有する。電磁駆動系1は、揺動可能に支持された接極子2、電磁駆動系1に含まれるコイルに電流を流すための電極端子10(1つのみ図示)を有する。
接極子2の両端部の上面には接着や半田固定などの方法により透明なガラス板101、102が設置されている。ガラス板101、102は、それぞれ接極子2の揺動方向に平行でかつ互いに平行な光入射面と光出射面を持つ。ガラス板101、102の形状、光の入射方向に対する角度は、図6の第3の実施の形態におけるガラス板63と同じに設定されている。ガラス板101、102の入射面、出射面には無反射コーティングが施されている。
ガラス板101の入射側には入射側光ファイバ103が設置され、出射側には出射光ファイバ104、105が設置されている。同様に、ガラス板102の入射側には入射側光ファイバ106が設置され、出射側には出射光ファイバ107、108が設置されている。また、ガラス板101の入射側には入射側光ファイバ103からの光をガラス板101に導くためのレンズ109が設置され、ガラス板101の出射側には出射光ファイバ104、105に対応するようにレンズ110、111が設置されている。同様に、ガラス板102の入射側には入射側光ファイバ106からの光をガラス板102に導くためのレンズ112が設置され、ガラス板102の出射側には出射光ファイバ107、108に対応するようにレンズ113、114が設置されている。
なお、後で詳しく説明される製造法により、電磁駆動系1、入射側光ファイバ103、106、出射側光ファイバ104、105、107、108やレンズ109〜111、112〜114は、1つの筐体に接着、半田、溶接などにより固定される。
図9は、接極子2のガラス板102が設置された側の端部がコ字形鉄心に吸着された状態を示す。接極子2のガラス板101が設置された側の端部がコ字形鉄心に吸着された状態は図示を省略している。
図9において、入射側光ファイバ103からの光は、レンズ109によってコリメートされガラス板101に入射する。入射した光は、ガラス板101中をスネルの法則に従った角度で屈折して進行し、入射方向と平行な角度でガラス板101から出射される。出射された光はレンズ110によって収束され出射側光ファイバ104に入射する。一方、入射側光ファイバ106からの光は、レンズ112によってコリメートされガラス板102の上方を通過してレンズ113によって収束され出射側光ファイバ107に入射する。
電極端子10からコイルに電流が流されることにより、接極子2が反時計回り方向に回動したときには、以下のようになる。入射側光ファイバ103からの光は、レンズ109によってコリメートされガラス板101の上方を通過してレンズ111によって収束され出射側光ファイバ105に入射する。一方、入射側光ファイバ106からの光は、レンズ112によってコリメートされガラス板102に入射する。入射した光は、ガラス板102中をスネルの法則に従った角度で屈折して進行し、入射方向と平行な角度でガラス板102から出射される。出射された光は、レンズ114によって収束され出射側光ファイバ108に入射する。
上述のように、第6の実施の形態によれば、2チャンネルの1×2光スイッチが実現できる。第6の実施の形態によれば、2個の光スイッチを個別に使用する場合に比べ、低価格でかつ小型で実装面積の小さい2チャンネルの光スイッチが実現できる。
図10は、本発明の第7の実施の形態による光スイッチを概略的に示す図である。図10(a)は上面図であり、図10(b)は側面図である。
図10において、光スイッチは電磁駆動系1を有する。電磁駆動系1は、揺動可能に支持された接極子2、電磁駆動系1に含まれるコイルに電流を流すための電極端子10(1つのみ図示)を有する。
接極子2の一端部の上面には接着や半田固定などの方法により透明なガラス板120が設置されている。ガラス板120は四角形状、特に平行四辺形の平面形状を持つ。平行四辺形の長辺の長さをLとする。ガラス板120は接極子2の揺動方向に平行でかつ互いに平行な入射面120aと出射面120bを持つ。ガラス板120はまた、入射面120aに対して約45度の角度を持つ面120cを有すると共に、出射面120bに対して約45度の角度を持つ面120dを有する。以下では、ガラス板120が設置されている接極子2の一方の端部を一端部と呼び、反対側の端部を他端部と呼ぶ。
ガラス板120の入射側には入射側光ファイバ121が設置され、出射側には出射光ファイバ122、123が設置されている。ガラス板120の入射側にはまた、入射側光ファイバ121からの光124をガラス板120に導くためのレンズ125が設置されている。ガラス板120の出射側には、ガラス板120を透過した光126を出射側光ファイバ122に導くためのレンズ127が設置されると共に、ガラス板120の上方を通過した光を出射側光ファイバ123に導くためのレンズ128が設置されている。
なお、後で詳しく説明される製造方法により、電磁駆動系1、入射側光ファイバ121、出射側光ファイバ122、123やレンズ125、127、128は、1つの筐体に接着、半田、溶接などにより固定される。
次に、第7の実施の形態による光スイッチの動作を説明する。図10(a)、図10(b)は、接極子2の他端部がコ字形鉄心に吸着された状態を示す。この状態では、入射側光ファイバ121からの光124はガラス板120に入射する。接極子2の一端部がコ字形鉄心に吸着された状態は図示を省略している。
図10において、入射側光ファイバ121からの光124はレンズ125によってコリメートされ、ガラス板120の入射面120aに入射する。入射面120aは、光124の入射方向に対してほぼ垂直である。ガラス板120に入射した光は面120cによって入射光に対して約90度の角度方向に全反射され、続いて面120dによって約90度の角度方向に全反射される。全反射された光は、その反射方向とほぼ垂直な出射面120bから出射し出射光126となる。出射光126はレンズ127によって収束され出射側光ファイバ122に入射する。
電極端子10からコイルに電流が流されることにより接極子2が反時計回り方向に回動し、ガラス板120が下側に移動する。この状態では、入射側光ファイバ121からの光124はガラス板120の上方を通過し、レンズ128を介して出射側光ファイバ123に入射する。
第7の実施の形態のように、平行四辺形状のガラス板120を用いることにより以下の効果が得られる。入射する光124と出射光126の間の平行シフト量、すなわち、出射側光ファイバ122と123の間隔がガラス板120の長さLによって決まる。それ故、光スイッチの小型化を図る上での設計の自由度が高い。勿論、第7の実施の形態も、接極子2が繰り返し回動することにより接極子2の回動角度が変動した場合でも、その影響を受けにくい。
上記の第3〜第7の実施の形態でも、入射側光ファイバからの光をコリメートしてガラス板に入射させる手段、ガラス板から出射された光を出射側光ファイバに結合させる手段としてレンズを用いたが、光ファイバとしてコア部分を拡大したTECファイバを用いることによりレンズを省略することができる。
第6の実施の形態では、第3の実施の形態のガラス板を接極子2の両端部に設けている。同様に、第4、第5、第7の実施の形態においても、必要に応じてガラス板を接極子2の両端部に設けるようにしても良い。この場合、第3、第4、第5、第7の実施の形態におけるガラス板を組み合わせて2種類のガラス板を接極子の両端部に設けるようにしても良い。
次に、図11を参照して、本発明による光スイッチの製造方法及び構造について説明する。図11は、便宜上、図3に示された電磁駆動系を使用した光スイッチであって、図10に示した第7の実施の形態による光スイッチに適用した場合について示している。しかし、以下に述べる製造方法及び構造は、第1〜第6の実施の形態のいずれにも適用され得る。勿論、図3に示された電磁駆動系に代えて、図2に示された電磁駆動系が使用されても良い。なお、図11において、括弧付きで示した参照番号は、図10に示されている参照番号である。また、図11は、理解し易くするために、電磁駆動系1と光学系とを離して示している。
図11において、固定側絶縁体基台200内にコイル、コ字形鉄心31、永久磁石32が収容されている。固定側絶縁体基台200は、樹脂材料を使用して例えば射出成形により成形されるものである。この射出成形に際し、コイル全体、電極端子10の一部、コ字形鉄心31の一部、永久磁石32の一部が固定側絶縁体基台200内に埋め込まれる。これにより、コイル、電極端子10、コ字形鉄心31、永久磁石32は一体に保持される。
便宜上、接極子30は、電磁駆動系1から分離して示しているが、以下のようにして電磁駆動系1に組合わされる。接極子30の一端部にはガラス板120が固定されている。接極子30の中央部の周囲に可動側絶縁体300が設けられている。可動側絶縁体300も樹脂材料を使用して例えば射出成形により成形されるものである。この射出成形に際し、接極子30の中央部が可動側絶縁体300に埋め込まれる。これにより、接極子30は可動側絶縁体300により保持される。なお、図3で説明したように、接極子30の下部中央部には下方に向けて突出した支点用の突起が設けられている。
可動側絶縁体300はまた、接極子30の幅方向の両側に対応する位置にそれぞれ支持部310を有する。支持部310には、接極子30に沿って接極子30の一端部側及び他端部側に延びるように可動ばね部320、320が設けられている。可動ばね部320の中央部、つまり支持部310に対応する箇所にはヒンジばね部325が設けられている。可動ばね部320、ヒンジばね部325もまた、可動側絶縁体300の成形時に可動側絶縁体300に一体的に組み込まれる。接極子30は、その支点用の突起を永久磁石32上に載せた状態で、2つのヒンジばね部325を固定側絶縁体基台200の上面に固定することにより固定側絶縁体基台200に組合わされる。ヒンジばね部325は接極子30における揺動運動に付勢力または減勢力を加えながら接極子30を支持するためのものであり、可動ばね部320は接極子30における揺動運動に連動する。可動ばね部320は、前に述べた、接極子2の揺動運動の状態をチェックするための電気接点、あるいは切替え状態を把握するための電気接点として用いられ得る。
上記のようにして作られた電磁駆動系1は、固定側絶縁体基台200を筐体400の内底部に固定することにより筐体400内に収容される。電極端子10は、筐体400の底部から外部に導出される。
一方、筐体400の側壁には、以下のようにして光ファイバ、レンズ等が取り付けられる。入射側光ファイバ121の先端部とレンズ125とを収容したシリンダ410が筐体400の1つの側壁401に設置される。側壁401と反対側の側壁402には、出射側光ファイバ122の先端部とレンズ127とを収容したシリンダ420と、出射側光ファイバ123の先端部とレンズ128とを収容したシリンダ430とが併設される。