JP2001235690A - 光スイッチ - Google Patents

光スイッチ

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JP2001235690A
JP2001235690A JP2000044413A JP2000044413A JP2001235690A JP 2001235690 A JP2001235690 A JP 2001235690A JP 2000044413 A JP2000044413 A JP 2000044413A JP 2000044413 A JP2000044413 A JP 2000044413A JP 2001235690 A JP2001235690 A JP 2001235690A
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optical switch
optical
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optical path
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JP2000044413A
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Hiroshi Kobayashi
浩 小林
Atsushi Fujita
藤田  淳
Koichi Yamada
康一 山田
Yoshiyuki Suehiro
善幸 末廣
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多チャンネルスイッチを構成するために移動
体に対応する電磁石の磁界のクロストークを抑えるた
め、各々の移動体の距離を十分に離す必要があり、小型
化が困難となる問題点があった。 【解決手段】 初期状態として、全ての駆動部3はy軸
の負の方向に位置し、出力光路を光ファイバ25cとす
るときに、コイル102cに所定の電流を流して、y軸
の正方向に駆動部3cを駆動し、ラッチする。この時、
入力光路である光ファイバ22と光ファイバ25cとが
光路的に結ばれ、光ファイバ22から屈折率分布ファイ
バ123を通った光は、その光軸上にある反射鏡16c
で反射されて、屈折率分布ファイバ124cを通って、
光ファイバ25cに至る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に光通信分野に
おいて、光ファイバ伝送路や光送受信端末装置を切り換
える光スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化・マルチメディア化に
対応して、損失低減を実現し大容量の情報の伝達が可能
な光通信の要求が高まっている。このような光通信のネ
ットワークでは、通常、その信頼性の向上を図るべく、
故障時における回線切換えや加入者間の回線切換えが行
われる。従来では、かかる回線切換え手段として、小型
且つ高速処理可能で、信頼性の高い光スイッチが広く利
用され、更に活発な開発が進められている。
【0003】図18は、特開昭58−194001号公
報に示された従来の光スイッチを示し、図18(a)上
記光スイッチの正面図、図18(b)は側面図である。
図において、10は支持台、11と12は支持台10に
固定されたガイド、13はガイド11とガイド12との
軸方向に摺動して移動可能である貫通穴を有したブロッ
ク状の移動体、16はガイド11とガイド12との軸方
向と45度の傾きで移動体13の固定された反射鏡、1
7は移動体13に固定されてガイド11とガイド12と
の軸方向に両極性を有する永久磁石、18と19は支持
台11の外側でガイド11とガイド12との軸方向に配
置された電磁石、20と21は支持台10の内側でガイ
ド11とガイド12の両端近傍い位置して移動体13の
端面が衝合するストッパ、22は反射鏡16の一方側で
レンズ23を介して光軸上に設けられた光ファイバ、2
5と27は反射鏡16の他方側でレンズ24とレンズ2
6を介して光軸上に設けられたは光ファイバである。
【0004】次に、動作について説明する。図の状態で
は、永久磁石17が電磁石18のコアに対して吸引する
ようになっており、ガイド11とガイド12に支持さ
れ、ストッパ20に衝合することにより、移動体13は
停止位置が定まっている。次に図示しない電源スイッチ
を介して永久磁石と対向する電磁石18の磁極をN極、
電磁石19の磁極をS極となるように励磁すると、移動
体13は図示状態から磁力の反発吸引作用でガイド11
とガイド12に沿って移動し、支持台10の他方のスト
ッパ21と衝合して停止する。この状態で電磁石18と
電磁石19への通電を断つと、永久磁石17の磁力が電
磁石19のコアを吸引するように作用し、その方向へ移
動体を付勢するので、移動体の停止位置が定まる。
【0005】このような移動体13の移動により、光フ
ァイバ22からの光信号はレンズ23によってビームと
なり、反射鏡16によって光路を変更されたビームがレ
ンズ24、光ファイバ25へ伝送されていたのが、レン
ズ26から光ファイバ27への光路へと切り替えられ
る。電磁石18と電磁石19への励磁を上記と逆に行う
と、移動体13は元に戻って光ファイバ25への光路が
確保される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の光スイッチは移
動体13に加わる力の向きを変えるのに、外部に取り付
けた電磁石18,19に通電する電流の向きを変えてい
た。しかし、外部の一対の電磁石18と電磁石19は、
少なくとも移動体13の移動距離に相当する分だけ隙間
を開ける必要があるため、電磁石18、19が作る磁界
は広範囲に広がる。このことは多チャンネルスイッチを
構成するためにスイッチ内に複数個の移動体を配した場
合、各々の移動体13を独立に動かすためには、移動体
13に対応する電磁石18,19の磁界のクロストーク
を抑える必要がある。そのため、各々の移動体13の距
離を十分に離す必要があり、小型化が困難となる問題点
があった。この発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、多チャンネル光スイッチの
小型化を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る光スイッ
チにおいては、光路変更素子と該光路変更素子を固定す
る支持体と該支持体に固定された磁性体から成って移動
可能に配置された駆動部と、上記駆動部の磁性体の磁化
を変化させる磁化変化手段と、上記駆動部を挟んだ2個
1組で固定された磁石とを具備して、上記磁化変化手段
によって上記光路変更素子を移動するものである。
【0008】また、上記駆動部が、上記磁性体を取り巻
くコイルを有して、上記磁化変化手段として、上記コイ
ルに電流を流すことによって上記光路変更素子を移動す
るものである。
【0009】さらに、上記磁石の間に、上記駆動部を複
数具備するものである。
【0010】また、上記磁性体が、上記磁石の磁力によ
って上記駆動部の可動端で固定するように配置されたも
のである。
【0011】さらにまた、上記駆動部を可動端で位置決
めするストッパーを具備するものである。
【0012】また、上記磁石が上記駆動部を挟んで、同
極を上記駆動部に向けている2個1組で固定された磁石
であるものである。
【0013】さらに、上記磁石が上記駆動部を挟んで、
異極を上記駆動部に向けている2個1組で固定された磁
石であり、上記支持体が片持ち梁または両持ち梁で、該
支持体の自由端に上記光路変更素子固定するものであ
る。
【0014】また、上記支持体が撓まない場合に光路を
変更する梁であるものである。
【0015】さたにまた、上記支持体の支持箇所を共通
にして、上記駆動部を櫛状に複数配列し、該駆動部を出
力チャンネル数と入力チャンネル数との積の個数有する
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明を
実施するための実施の形態1による入力1チャンネル、
出力4チャンネル(以後1×4と記す)の多チャンネル
の光スイッチを説明するための透視斜視図である。図に
おいて、10は光スイッチ全体の支持台、101は例え
ばパーマロイやMn−Zn−フェライトなどの軟磁性
体、103は軟磁性体101を支持する支持体、16は
支持体103に固定された光路変更素子である反射鏡、
102は電流源およびコイル選択回路(両方とも図示せ
ず)に接続されており、軟磁性体101の外側を螺旋状
に周回して軟磁性体101との相対位置を保って軟磁性
体101あるいは支持体103に固定されているコイ
ル、3は支持体103と軟磁性体101とコイル102
とから構成されてy軸方向に駆動する駆動部、17aと
17bは駆動部3と挟んで同極を駆動体に向けた1組と
なっている永久磁石である。尚、16と101〜103
において、添え字のa〜dはチャンネル各々を特定した
ものである。
【0017】22と25は支持台10に固定されて入出
力光を導く光ファイバである。但し25において、添え
字のa〜dはチャンネル各々を特定したものである。1
23と124は光を各々光ファイバ22と25に導くレ
ンズ作用をする屈折率分布ファイバである。
【0018】 図2は、駆動部3と光の入出力端の関係
がわかりやすいように永久磁石17aを除いた上面図で
ある。図3は駆動状態を表す断面図であり、図3(a)
は、選択された状態の駆動部、図3(b)は選択されて
いない状態の駆動部を示している。図中、11は駆動部
3をy軸方向に案内するガイドある。
【0019】次に動作について説明する。最初に、本発
明で用いている磁気力について概念的に述べる。図4
は、永久磁石17aと永久磁石17bとに対する軟磁性
体101の相対位置によって、軟磁性体101の磁化の
向きが変わることを示している。図中、N、Sは永久磁
石17aと永久磁石17bとの磁極の極性を示し、一点
破線は、永久磁石17aと永久磁石17bとの等磁力線
であり、永久磁石17aと永久磁石17bとの磁力が等
しい場合は、等磁力線は等距離線となる。また、x軸y
軸は図に示す方向である。図4(a)は等磁力線より上
に軟磁性体101があった場合であり、図4(b)は等
磁力線より上に軟磁性体101があった場合でその逆で
ある。
【0020】まず、駆動部3の2つの状態の保持に関す
る磁気力について述べる。。図4では、等磁力線よりy
軸方向の正の位置ではy軸方向の磁界Hyは負であり、
等磁力線よりy軸方向の負の位置では磁界Hyが正とな
る。そのため、図4(a)では軟磁性体101に印加さ
れる磁界Hyは負となり、軟磁性体101に誘導される
磁化の向きは、負の方向となる。つまり、最短の距離に
ある永久磁石17aのN極と軟磁性体101のS極に引
力が働くため、軟磁性体101全体として永久磁石17
aに近づく方向に力が加わる。そのため、軟磁性体10
1に加わるy軸方向の力は正(上向き)となる。軟磁性
体101が更に正方向上に移動できないように、例えば
図3(a)のごとく反射鏡16が永久磁石17aに接触
すれば、その位置を保持できる。図4では、位置を保持
する力(以下「ラッチ力」と称す。)は磁気力以外に駆
動部3に働く重力があり、図4(a)では、磁気力から
重力を引いた値がラッチ力となる。移動を停める手段は
前記に限らず、ストッパを設けるなど設計上色々な方法
が考えられる。図4(b)では、駆動部3が支持台10
に接した所で保持される。ここでは、ラッチ力は磁気力
に駆動部3に働く重力を加えたものとなる。
【0021】上記のように、二つの状態間の移動は、軟
磁性体101の磁化している方向と逆向きに磁界が生じ
るように、コイル102に電流を流すことで実現でき
る。図5に図4(a)(b)に対応した電流の向きと軟
磁性体101の磁化の向きを示す。基本的には電流磁界
によって図4の状態にあった軟磁性体101の磁化の向
きを図5のごとく反転させ、軟磁性体101と永久磁石
17の間に反力を生じさせることによって移動を行わせ
る。但し場合によっては、軟磁性体101の磁化の向き
を反転させる必要が無い場合がある。例えば、y軸の負
の方向が重力方向の場合は、図4(a)から図4(b)
の状態へ移るためには、上向きの磁気力が重力より弱け
ればよい。この状態は電流磁界により軟磁性体101に
誘導されている磁化の強さが弱くなっただけで実現され
得る。従って、コイルに電流を流す必要があるのは、ラ
ッチ状態を変更するために、駆動部3を駆動させるとき
だけである。
【0022】次に光スイッチとしての動作について説明
する。まず初期状態として図1の如く、全ての駆動部3
はy軸の負の方向に位置し、出力光路を光ファイバ25
cとするときに、磁性体101の磁化を変化させる磁化
変化手段としてのコイル102cに所定の電流を流し
て、y軸の正方向に駆動部3cを駆動し、ラッチする。
この時、入力光路である光ファイバ22と光ファイバ2
5cとが光路的に結ばれることになる。即ち、光ファイ
バ22から屈折率分布ファイバ123を通った光は、そ
の光軸上にある反射鏡16cで反射されて、屈折率分布
ファイバ124cを通って、光ファイバ25cに至る。
【0023】次に、出力ファイバ25を切り替える場
合、例えば切り替え先が光ファイバ25aとする場合
は、コイル102aに所定の電流を流し、y軸の正方向
に駆動部3aを動かしてラッチする。そして、コイル1
02cに所定の電流を流して、y軸の負の方向に駆動部
3cを駆動させて、ラッチする。ここで、切り替え先の
ファイバに対応する駆動部3aを先に動かす方が、信号
切断時間は短くなるので望ましいが、これに限定する必
要は無く、同時あるいは、切り替え元のファイバに対応
する駆動体を先に動かしてもよい。
【0024】上記実施形態では、永久磁石17aと駆動
部3と永久磁石17bが一直線上に並んでいるが、永久
磁石17a、17bが作るy方向の磁界の向きが、2つ
のラッチ位置で逆になれば良いのであって、この配置に
限定されるものでは無い。例えば、永久磁石17a、1
7bをガイド11から同方向にずらした配置である図6
(a)や、ガイド11から異なる方向にずらした図6
(b)に示したような配置方法が考えられる。尚、上記
実施形態1では、パーマロイなどの軟磁性体を用いてい
るが、保磁力がある程度大きなCoなどの強磁性体であ
っても上記実施形態と同様な動作は可能であり、軟磁性
体に限定されるものではない。
【0025】また、上記実施形態1では、駆動体の移動
方向が上下であったが、水平移動、回転移動など別の動
きであっても良い。さらに、上記実施形態では、入力光
路から出力光路に至る光路上で反射鏡を用いて光軸の方
向を変えたが、光軸の方向を変えるものであれば反射鏡
に限定されるものでは無い。例えば三角プリズムなど光
の透過を用いて光軸の方向を変えてもよい。また、上記
実施形態では、駆動体の移動方向がy軸方向であった
が、水平移動、回転移動など別の動きであっても良い。
さらにまた、上記実施形態では強磁性体の磁化の向きを
変えるのに、その強磁性体に周回するコイルに電流を流
すことによって行っているが、他の方法であっても良
い。一例として、磁気力が無くなると駆動体が磁石間の
等磁力線に戻るような例えば梁で駆動体が支持されてい
る構成をあげる。動作としては、選択した駆動体の強磁
性膜に例えばレーザーを当てることにより加熱し、キュ
ーリー点以上まで昇温させて、磁化を失わせ、ラッチを
はずす。磁石間の等磁力線まではキューリー点以上に保
ち、ラッチが外れた反動で駆動体が等磁力線を超えた時
にキューリー点以下にして磁化を回復させると反対側に
ラッチできる。ここでは、レーザーが磁性体の磁化を変
化させる磁化変化手段に相当する。
【0026】実施の形態2.図7、8、9は、この発明
を実施するための実施の形態2による多チャンネルの光
スイッチを説明するための図であり、より具体的にはホ
トリソグラフィー技術などを用いた所謂マイクロマシニ
ング技術を用いて作成された入力1チャンネル、出力4
チャンネルのマイクロ光スイッチの、可動部と永久磁石
の概略の斜視図、全体の下面図(但し永久磁石を図示せ
ず)、側面断面図である。図において、図1〜5と同一
の符号を付したものは、同一またはこれに相当するもの
である。また、図10以降についても同様である。
【0027】図において、203は例えば単結晶Siな
どを用いて、機能的には実施の形態1における支持体1
03に相当する片持ち梁である。そして、軟磁性体10
1とコイル102は、片持ち梁203上に形成されてお
り、軟磁性体101とコイル102を形成後、4本の梁
と反射鏡を成す反射部材を例えばSiの異方性ウエット
エッチングやICPなどのドライエッチングなどの方法
で一括して形成する。反射鏡は、反射部材に例えばアル
ミなどの高反射膜を選択的に成膜することで形成する。
【0028】図10、11に軟磁性体101とコイル1
02の構造体部分301の断面図と上面図を示す。コイ
ル102は、下部コイル102aと上部コイル102b
に分けて作成され、片持ち梁203上にアルミナなどの
絶縁膜を形成し、Cuなどの良電性金属膜を形成してパ
ターニングを施す。次に、アルミナやレジストなどの絶
縁体を上部が成るだけ平坦になるように形成もしくは平
坦化処理をし、その絶縁体の上にパーマロイやCo−Z
r−NbのごときCo系アモルファス軟磁性膜101を
形成してパターニングを施す。更に絶縁膜を形成し、下
部コイル102aと上部コイル102bのコンタクト相
当部にコンタクトホールを作る。さらに下部コイル10
2aと同様な方法で上部コイル102bを形成し、アル
ミナのような保護膜を設ける。
【0029】31は片持ち梁203の支持部、32と3
3は各々、ガラスやセラミックなどで作成された上部カ
バーと下部カバーである。34はパーマロイなどの永久
磁石用のヨークで、永久磁石17a、17bの磁極が梁
を挟む方のみに現れるようにしている。即ち、実施形態
1とは異なり、永久磁石17a、17b の対向する面
が逆の磁極となるように配されている。
【0030】次に動作について説明する。実施形態1で
は、軟磁性体101の磁化の向きが可動体3乃至反射鏡
16の移動方向(y方向)とほぼ一致していたが、本実
施形態は軟磁性体101の磁化の向きが反射鏡16の移
動方向とほぼ直交方向(x方向)とになっている。図1
2(a)および図12(b)に、各々、軟磁性体101
が永久磁石17aと永久磁石17bとの等磁力線(一点
破線で図示)より上にあった場合と下にあった場合の軟
磁性体101における磁化の向きを示す。いずれの状態
でも、近い方の永久磁石17aまたは永久磁石17bに
対して引力が働くので反射鏡16をラッチできる。
【0031】また、二つのラッチ状態間の移動は、軟磁
性体101の磁化している方向と逆向きに磁界が生じる
ように、コイル103に電流を流すことで実現できる。
図13に図12(a)に対応した電流の向きと軟磁性体
101の磁化の向きH2xを示す。図より、軟磁性体の
磁化の方向は実施形態1と異なるにも関わらず、近い方
の永久磁石17aまたは永久磁石17bに対して引力が
働くので反射鏡16をラッチできる。
【0032】なお、上記例では、片持ち梁203につい
て述べたが、両持ち梁であっても良い。また、選択され
た状態の位置決めを反射鏡16の下端と下部カバー33
の接触で、選択されない状態の位置決めを軟磁性体1と
コイル2よりなる部分301と上部カバー32の接触で
行っているが、別途ストッパーを設けても良い。永久磁
石17aと永久磁石17bの配置、極性などは本発明の
範囲内で任意である。
【0033】実施の形態3.実施の形態2において、駆
動部に加わる力は磁気力、重力、梁の撓み力であるが、
実施形態2の場合、駆動部は極めて小さく軽いため、重
力の影響は無視できる。駆動部の2つの状態をいずれか
を維持するには、磁気力が片持ち梁203の撓み力を上
回った場合である。そのため、力の設計においては、駆
動部の2つの状態における撓み力の大きさが同じ、即ち
動作がy軸方向で対称である方が容易である。
【0034】一方、光学設計においては、片持ち梁20
3が撓まない状態で光路変更を行う方が望ましい。なぜ
なら、マイクロマシニング技術を用いた場合、梁と反射
鏡は直角である方が梁と反射鏡の間の角度ばらつきを小
さくでき、片持ち梁203を撓ました場合、各梁の撓み
方を完全に一致させるのは容易でなく、水平方向と梁先
端のなす角にばらつき易いからである。
【0035】図14は、本実施の形態における光スイッ
チの断面である。図14(a)は光路変更を行う選択さ
れた状態であり、図14(a)は光路変更を行わない選
択されていない状態である。
【0036】本実施形態の一例として実際に作成された
片持ち梁方式のマイクロ光スイッチを以下に示す。片持
ち梁203は単結晶Siで構成され、支持部から先端ま
での長さは20mm、厚みは0.05mm、幅0.2mm
である。なお、梁と梁の隙間は0.05mmであり、1
チャンネル当たりの幅方向にピッチは0.25mm、軟
磁性膜の材質はパーマロイ(Ni−Fe合金)膜で、
(x方向)長さは2mm、幅は0.1mm、膜厚は0.0
1mmであり、片持ち梁203の先端部分に形成されて
いる。コイルの材質はCu膜で、幅0.005mm、厚
み0.004mmである。コイル間スペースは0.005
mmで、コイルピッチは0.01mmとなる。なお、上
コイルと下コイルのコンタクト部の大きさは0.005
×0.04平方mmである。永久磁石はSmCo系磁石
であり、17a、17bは対向するように配置され、そ
の距離は4mmである。また各々の(x方向)長さは
1.7mm、厚さは1mmである。ヨークの材質はパー
マロイである。
【0037】軟磁性膜の端部は、ほぼ永久磁石17a、
17bの端部を結んだ線上にあり、片持ち梁203が撓
まない状態における軟磁性膜と永久磁石17a、17b
との最短距離は1.9mm及び2.1mmである。
【0038】また、選択されていない片持ち梁203の
撓みは、y方向の距離で0.2mmである。片持ち梁2
03の撓みによるy方向の変位と軟磁性体101に加わ
る力(磁気力と梁の撓み力との和)との関係を図15に
示す。図中(a)(b)(c)は各々コイル102に0
mA、50mA、-50mAの直流電流を流した場合で
ある。図15(a)より、選択された状態(片持ち梁2
03の撓み無し、変位0)においては上向きの力(Fy
が正)、選択されない状態(変位0.2mm)において
は下向きの力(Fyが負)となっており、必要なラッチ
力が働いていることがわかる。さらに、図15(b)
(c)より、コイル102に電流を流すことにより2つ
の状態間を遷移させ得ることがわかる。
【0039】なお、本実施形態においては、特定の具体
的材料および設計値を示しているが、本発明の範囲内に
おいて組み合わされる如何なる材質、設計値であっても
なんら差し支えない。
【0040】実施の形態4.図16は、この発明を実施
するための実施の形態4による多チャンネル光スイッチ
を説明するための図であり、より具体的には2×2チャ
ンネルの光スイッチの、光ファイバーと反射鏡の配置を
説明するスイッチ上面図である。なお、図16(a)は
入力側の光路と出力側の光路が鈍角の場合を、図16
(b)は入力側の光路と出力側の光路が鈍角の場合を示
している。
【0041】図16より明らかなように、同一平面内に
光軸を持った入力2チャンネル、出力2チャンネルの入
出力の全ての組み合わせが可能である。この実施例で
は、2×2チャンネルであるが、入力側がmチャンネル
(mは2以上の整数)、出力側がnチャンネル(nは2
以上の整数)のいずれであっても良い。また、この実施
例は、可動部が片持ち梁方式であるが、発明の範囲内で
他の方式であってもかまわない。
【0042】実施の形態5.図17は、この発明を実施
するための実施の形態5による多チャンネル光スイッチ
を説明するための図であり、より具体的には3×4チャ
ンネルの光スイッチの、可動体と光ファイバーと反射鏡
の配置を説明するスイッチ上面図である。図17より明
らかなように、隣接する片持ち梁203の間隔を同じに
しても3×4チャンネルの光スイッチが構成できる。
【0043】次に、図17の配置方法について述べる。
図中に示すように、入力側の隣接する光軸同士の距離を
in、出力側の隣接する光軸同士の距離をdout、片持
ち梁203に対する光軸の入力角をφin、出力角をφ
out、梁のピッチをpとし、出力チャンネル数はnとす
る。
【0044】まず入力角φinを0ラジアンより大きく、
(π/2)ラジアンより小さい角度で任意に定める。次
に入力側の光路と出力側の光路が成す角(φin +
φout)を次式によって定める。
【0045】 tan(φinout)=tan(φin)/(1+n) φinout<π/2 tan(φinout)=tan(φin)/(1-n) φinout>π/2 (1) din、doutは各々以下の(2)式と(3)式より求め
る。 din=p×(n+1)/cosφin φinout<π/2 din=p×(n-1)/cosφin φinout>π/2 (2) dout=p×sin(φinout)/sinφin (3) 上記の決定方法で、片持ち梁203を等ピッチで配置し
たm×nチャンネルの光スイッチが構成できる。
【0046】また、この実施例では、入力側の角度より
定めたが、この配置は幾何学的であるので、入力と出力
を逆に取っても良い。また、梁のピッチを同じにするた
めに異なる決定方法であっても、発明の範囲内であれば
かまわない。更にこの実施例では、可動体を梁としてい
るが、発明の範囲内で別の可動体であってもかまわな
い。
【0047】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、光路
変更素子と該光路変更素子を固定する支持体と該支持体
に固定された磁性体から成って移動可能に配置された駆
動部と、上記駆動部の磁性体の磁化を変化させる磁化変
化手段と、上記駆動部を挟んだ2個1組で固定された磁
石とを具備して、上記磁化変化手段によって上記光路変
更素子を移動することによって、各々の可動体を独立し
て動かすことができ、磁界の干渉を抑えた小型の光スイ
ッチを得ることができる。
【0048】また、上記駆動部が、上記磁性体を取り巻
くコイルを有して、上記磁化変化手段として、上記コイ
ルに電流を流すことによって上記光路変更素子を移動す
ることによって、各々の可動体を独立して動かすことが
でき、高速なスイッチング特性を有する。
【0049】さらに、上記磁石の間に、上記駆動部を複
数具備する事によって、磁気的な干渉を防ぐためにスイ
ッチ全体を大きくすること無く構成できるので、小型で
高速のマルチチャンネル光スイッチを得られる。
【0050】また、磁性体が、磁石の磁力によって上記
駆動部の可動端で固定するように配置されたことによっ
て、ラッチ状態を変更するときのみ電流を流せばよい。
【0051】さらにまた、上記駆動部を可動端で位置決
めするストッパーを具備することによって、反射鏡によ
り光路変更を確実に行うことができる。
【0052】また、磁石が上記駆動部を挟んで、同極を
上記駆動部に向けている2個1組で固定された磁石であ
ることによって、磁気的な干渉を防ぐためにスイッチ全
体を大きくすること無く構成できるので、小型で高速の
マルチチャンネル光スイッチを得られる。
【0053】さらに、磁石が上記駆動部を挟んで、異極
を上記駆動部に向けている2個1組で固定された磁石で
あり、上記支持体が片持ち梁または両持ち梁で、該支持
体の自由端に上記光路変更素子固定することによって、
摺動部位が無い信頼性の高い光スイッチを得られる。
【0054】また、支持体が撓まない場合に光路を変更
する梁であることによって、光軸合わせが容易となり、
性能ばらつきが小さくなるので、安価に光スイッチを得
られる。
【0055】さらにまた、支持体の支持箇所を共通にし
て、上記駆動部を櫛状に複数配列し、該駆動部を出力チ
ャンネル数と入力チャンネル数との積の個数有すること
によって、スイッチ全体の可動体並び方向の長さを製造
可能な隣接する可動体間の距離の(m×n)倍程度に、
光スイッチを小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す光スイッチの
斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態1を示す光スイッチの
上面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1を示す光スイッチの
側面断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1を示す光スイッチの
動作を説明するための図である。
【図5】 この発明の実施の形態1を示す光スイッチの
動作を説明するための図である。
【図6】 この発明の実施の形態1を示す光スイッチの
変形例を説明するための図である。
【図7】 この発明の実施の形態2を示す光スイッチの
斜視図である。
【図8】 この発明の実施の形態2を示す光スイッチの
上面図である。
【図9】 この発明の実施の形態2を示す光スイッチの
側面断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態2を示す光スイッチ
の部分拡大図である。
【図11】 この発明の実施の形態2を示す光スイッチ
の部分拡大図である。
【図12】 この発明の実施の形態2を示す光スイッチ
の動作を説明するための図である。
【図13】 この発明の実施の形態2を示す光スイッチ
の動作を説明するための図である。
【図14】 この発明の実施の形態3を示す光スイッチ
の側面断面図である。
【図15】 この発明の実施の形態3を示す光スイッチ
の動作を説明するための図である。
【図16】 この発明の実施の形態4を示す光スイッチ
の光スイッチの上面図である。
【図17】 この発明の実施の形態5を示す光スイッチ
の上面図である。
【図18】 従来の光スイッチを説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10 支持台、 11、12 ガイド、 13 移動
体、 16 反射鏡、17 永久磁石、 18、19
電磁石、 20,21 ストッパ、 22,25,27
光ファイバ、 23,24,26 レンズ、 31
梁の支持部、32、33 カバー、 34 ヨーク、
101 軟磁性体、 102 コイル、 103 可動
移動体、 123、124 屈折率分布ファイバ、 2
03片持ち梁、 301 軟磁性体とコイルの構造体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 康一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 末廣 善幸 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2H041 AA14 AA15 AA16 AB13 AC05 AZ02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光路変更素子と該光路変更素子を固定す
    る支持体と該支持体に固定された磁性体から成って移動
    可能に配置された駆動部と、上記駆動部の磁性体の磁化
    を変化させる磁化変化手段と、 上記駆動部を挟んだ2個1組で固定された磁石とを具備
    して、 上記磁化変化手段によって上記光路変更素子を移動する
    ことを特徴とする光スイッチ。
  2. 【請求項2】 上記駆動部が、上記磁性体を取り巻くコ
    イルを有して、上記磁化変化手段として、上記コイルに
    電流を流すことによって上記光路変更素子を移動するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光スイッチ。
  3. 【請求項3】 上記磁石の間に、上記駆動部を複数具備
    する事を特徴とする請求項2に記載の光スイッチ。
  4. 【請求項4】 上記磁性体が、上記磁石の磁力によって
    上記駆動部の可動端で固定するように配置されたことを
    特徴とする請求項2または請求項3に記載の光スイッ
    チ。
  5. 【請求項5】 上記駆動部を可動端で位置決めするスト
    ッパーを具備することを特徴とする請求項1、2、3又
    は4に記載の光スイッチ。
  6. 【請求項6】 上記磁石が上記駆動部を挟んで、同極を
    上記駆動部に向けている2個1組で固定された磁石であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の光スイッチ。
  7. 【請求項7】 上記磁石が上記駆動部を挟んで、異極を
    上記駆動部に向けている2個1組で固定された磁石であ
    り、上記支持体が片持ち梁または両持ち梁で、該支持体
    の自由端に上記光路変更素子固定することを特徴とする
    請求項1、2、3、4又は5に記載の光スイッチ。
  8. 【請求項8】 上記支持体が撓まない場合に光路を変更
    する梁であることを特徴とする請求項7に記載の光スイ
    ッチ。
  9. 【請求項9】 上記支持体の支持箇所を共通にして、上
    記駆動部を櫛状に複数配列し、該駆動部を出力チャンネ
    ル数と入力チャンネル数との積の個数有することを特徴
    とする請求項7に記載の光スイッチ。
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