JP2005113375A - 場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法および同工法の実施に使用する杭頭処理用治具 - Google Patents

場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法および同工法の実施に使用する杭頭処理用治具 Download PDF

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Abstract

【課題】 遅延剤や劣化剤等の液剤はもちろん、前記液剤を均一に撹拌するための撹拌翼や、コンクリートをすくい取るためのスクリュー、更にはこれらを駆動させる駆動装置を一切必要とせず、余盛りコンクリートの大部分を未だ固まりきらない状態で除去処理することができ、経済性に特に優れた、場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法、および同工法の実施に使用する杭頭処理用治具を提供する。
【解決手段】 場所打ちコンクリート杭の余盛りコンクリート部分に鉛直方向に貫通する中空パイプ5の集合体から成る杭頭処理用治具1を設け、当該杭頭処理用治具1を設ける工程の後に、又は先行して、杭孔内2に、所定の余盛りレベルTまでコンクリート10を打設する。前記杭頭処理用治具1に余盛りコンクリート10が付着する時間が経過した後に、前記杭頭処理用治具1を引き揚げて余盛りコンクリートを除去する。
【選択図】
【図4】

Description

この発明は、余盛りコンクリートの大部分を硬化する以前に除去処理する、場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法、および同工法の実施に使用する杭頭処理用治具の技術分野に属する。
場所打ちコンクリート杭の杭頭部に品質確保とコンクリート強度の安全性を見込んで余分に打設した余盛りコンクリートを除去処理する杭頭処理工法としては、通例、硬化した余盛りコンクリート塊をブレーカー(削岩機)により斫り処理する工法が一般的に知られている。
しかしながら、ブレーカーによる斫り処理工法は、硬化したコンクリート塊を破壊するもので、相当の労力と時間を要し、作業効率が悪いという問題がある。しかも、大きな騒音が発生すると共に、多量の粉塵が生じるので、騒音公害や作業環境の悪化などの問題がある。さらに、余盛りコンクリートより下方の健全なコンクリートに過大な振動(衝撃)を与えるため、杭強度に悪影響を与える問題もある。
そこで近年、これらの問題点を解決するために、杭頭部の余盛りコンクリート中に遅延剤や劣化剤等の液剤を注入撹拌して余盛りコンクリートを柔らかい状態で除去する方法、又はスクリューを沈め、余盛りコンクリートを硬化させない状態で、又はあまり固くない状態で、静的に除去する工法が種々開示されて公知である(特許文献1〜7参照)。また、杭頭部の余盛りコンクリート中に格子状の治具を沈め、所要時間経過後に引き揚げることにより、余盛りコンクリートに切れ目を入れ、同余盛りコンクリートが硬化した後にブレーカーにより斫り易くする工法も開示されて公知である(特許文献8参照)。
前記特許文献1〜7に開示した工法は、余盛りコンクリートが柔らかいので、速やかに除去することができる。よって、コンクリート塊を単に斫り処理する従来工法と比して、作業効率が改善されると共に、騒音公害および作業環境についての改善が期待される。
前記特許文献8に開示した工法は、予め余盛りコンクリートに切れ目を入れているので、コンクリート塊を単に斫り処理する従来工法と比して、作業効率が改善されると共に、騒音公害および作業環境についての改善も期待される。
特許第2517948号公報 特開平6−212626号公報 特開平8−60653号公報 特開平11−269873号公報 特開2002−105952号公報 特公平7−6185号公報 特許第2726241号公報 特開2002−212946号公報
前記特許文献1〜7に開示された工法は、作業効率・騒音公害・作業環境について一応の改善は認められる。しかし、遅延剤や劣化剤等の液剤を新たに必要とするので、そのためのコストが嵩む。また、前記液剤を均一に撹拌するための撹拌翼や、コンクリートをすくい取るためのスクリュー、更にはこれらを駆動させる駆動装置も新たに必要とし、そのためのコストも嵩む。よって、経済性の点で改良の余地が残されている。
前記特許文献8に開示された工法は、格子状の治具で余盛りコンクリートに切れ目を入れて斫り作業の省力化を図るとは云うものの、単に切れ目を入れただけで効果があるのか甚だ疑問である。また、仮に効果があったとしても、最終的にはブレーカー(削岩機)により余盛りコンクリート塊を斫り処理することに変わりがなく、作業効率・騒音公害・作業環境の点で改良の余地が残されている。
本発明の目的は、遅延剤や劣化剤等の液剤はもちろん、前記液剤を均一に撹拌するための撹拌翼や、コンクリートをすくい取るためのスクリュー、更にはこれらを駆動させる駆動装置を一切必要とせず、余盛りコンクリートの大部分を未だ固まりきらない状態で除去処理することができ、経済性に特に優れた、場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法、および同工法の実施に使用する杭頭処理用治具を提供することである。
上記従来技術の課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明に係る場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法は、
場所打ちコンクリート杭の余盛りコンクリート部分に鉛直方向に貫通する中空パイプの集合体から成る杭頭処理用治具を設け、当該杭頭処理用治具を設ける工程の後に、又は先行して、杭孔内に、所定の余盛りレベルまでコンクリートを打設すること、
前記杭頭処理用治具に余盛りコンクリートが付着する時間が経過した後に、前記杭頭処理用治具を引き揚げて余盛りコンクリートを除去することを特徴とする。
請求項2に記載した発明に係る杭頭処理用治具は、余盛りコンクリート部分に設ける杭頭処理用治具であって、
杭頭処理用治具は、鉛直方向に貫通する中空パイプの集合体から成り、杭孔内に収まる大きさとされ、余盛りコンクリートを除去するのに必要な高さを有すること、
前記中空パイプは、トレミー管が通る大きさの貫通孔を確保して、複数集合して成ることを特徴とする。
請求項3に記載した発明に係る杭頭処理用治具は、余盛りコンクリート部分に設ける杭頭処理用治具であって、
杭頭処理用治具は、鉛直方向に貫通する中空パイプの集合体と、同中空パイプの集合体を取り巻くケーシングとから成り、杭孔内に収まる大きさとされること、
前記中空パイプは、余盛りコンクリートを除去するのに必要な高さを有し、トレミー管が通る大きさの貫通孔を確保して、複数集合して成ること、
ケーシングは、余盛りコンクリートを除去するのに必要な高さを有していることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項2又は3に記載した杭頭処理用治具において、
杭頭処理用治具の下端部には、その横断面積が下方に向かって縮小するテーパーが形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項2〜4のいずれか一に記載した杭頭処理用治具において、杭頭処理用治具には、鉛直方向に貫通する水抜き管が設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項2〜5のいずれか一に記載した杭頭処理用治具において、鉛直な仕切り板が突設されていることを特徴とする。
請求項1〜6に記載した発明に係る場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法、および同工法の実施に使用する杭頭処理用治具によれば、
遅延剤や劣化剤等の液剤はもちろん、前記液剤を均一に撹拌するための撹拌翼や、コンクリートをすくい取るためのスクリュー、更にはこれらを駆動させる駆動装置を一切必要とせず、余盛りコンクリートの大部分を未だ固まりきらない状態で除去処理することができるので、作業効率・騒音公害・作業環境について改善されることはもちろん、特に経済性に優れている。
余盛りコンクリート塊を単に斫り処理する従来工法と比して、斫り処理する余盛りコンクリート量(体積)を大幅(少なくとも50%以上)に低減することができるので、作業効率を飛躍的に高めることができる。これに伴い、騒音公害や作業環境の悪化、及び杭強度に与える悪影響の問題も一挙に解消できる。
本発明は、場所打ちコンクリート杭の余盛りコンクリート部分に、鉛直方向に貫通する中空パイプ5の集合体から成る杭頭処理用治具1(請求項2記載の発明)を設け、当該杭頭処理用治具1を設ける工程の後に、又は先行して、杭孔内2に、所定の余盛りレベルTまでコンクリート10を打設し(図4B参照)、前記杭頭処理用治具1に余盛りコンクリート10が付着する時間が経過した後に、前記杭頭処理用治具1を引き揚げて余盛りコンクリートを除去することを主な特徴としている(請求項1記載の発明)。
図1A、Bは、請求項1に記載した発明に係る場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法に実施に使用する杭頭処理用治具1の実施形態を示している。
この杭頭処理用治具1は、鉛直方向に貫通する中空パイプ5の集合体から成り、図2と図3に示したように、場所打ちコンクリート杭の杭孔2内に設置する杭鉄筋籠3の上端部分Bに設けて実施される。
前記杭頭処理用治具1は、杭孔2の杭鉄筋籠3(主筋4)の内側に収まる大きさとされ、余盛りコンクリート10を除去するのに必要な高さHを有し、鉛直方向に貫通する中空パイプ5を、トレミー管9が通る大きさ(図示例では400mm程度)の貫通孔6を確保して、複数集合して成る(請求項2記載の発明)。
具体的に、前記杭頭処理用治具1は、160cm程度の杭径に好適に実施できる大きさとされる。前記中空パイプ5については、一例として、断面が200mm×200mm程度、高さが1000mm程度の鋼製の角形中空パイプ5が複数本(図示例では20本)使用され、当該中空パイプ5…の外側面同士を溶接等の接合手段で密着接合することによりバランス良く集合させ、平面方向から見ると、中央部位に方形状の貫通孔6を確保したほぼ八角形状の杭頭処理用治具1を構成している。ちなみに、図中の符号8は、鋼製プレートを示している。
なお、前記中空パイプ5を集合させて成る杭頭処理用治具1の形状は、ほぼ八角形状に限定されない。前記中空パイプ5の断面形状及び大きさもこれに限定されない。前記トレミー管9を通す貫通孔6を確保する位置も中央部位に限定されない。
また、図示は省略するが、中空パイプ5…の一部の側壁の上端部には、杭頭処理用治具1をクレーンで吊るための玉掛け用の孔がバランス良く穿設されている。前記中空パイプ5…の一部の側壁の下端部にも、杭頭処理用治具1を上下に反転可能なように、クレーンで吊るための玉掛け用の孔がバランス良く穿設されている。
上記構成の杭頭処理用治具1を使用して実施する請求項1記載の場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法を、図4A〜Dに基づいて説明する。
先ず、余盛りコンクリート部分(杭鉄筋籠3の上端部分)Bに前記杭頭処理用治具1を備えた杭鉄筋籠3を、杭孔2内に設置する(図4A)。杭頭処理用治具1を杭鉄筋籠3へ取り付ける方法は種々あるが、本実施例では、前記杭鉄筋籠3の治具設置下端レベルに、杭頭処理用治具1が載置可能な配置でフープ筋7および受け材(図示略)を主筋4に固定し、同受け材に杭頭処理用治具1を載置して実施している。
なお、杭鉄筋籠3を杭孔2内に設置するまでの手順については、現場で、杭頭処理用治具1を杭鉄筋籠3に予めセットした後に、当該杭鉄筋籠3をクレーンで吊って杭孔2内に設置して実施しているが、これに限定されず、先ず、杭鉄筋籠3を杭孔2内に設置し、次に、杭頭処理用治具1を杭鉄筋籠3にセットして実施することもできる。
前記杭頭処理用治具1の貫通孔6を通してトレミー管9を鉛直に建て込み、前記杭頭処理用治具1の部位(内部)に所定の余盛りコンクリートが充填されるまでコンクリート10を打設する(図4B)。そして、必要な余盛りコンクリート10の天端レベルTが確保されていることを確認してコンクリート10の打設を完了し、トレミー管9を鉛直方向に引き抜く。
前記トレミー管9は、中空パイプ5が集合して構成する貫通孔6の内壁に接触しないように慎重に建て込み、又は引き抜くことに留意する。前記杭頭処理用治具1の部位(内部)にまでコンクリート10が十分に立ち上がった場合には、中空パイプ5内の高低差を検尺テープ等にて測定し、必要な余盛りコンクリート10の天端レベルTが確保されていることを確認する。また、打設した余盛りコンクリート10と中空パイプ5との付着力を見極めるために、バケツやプランジャーでコンクリート10のサンプリングを採取しておくことが好ましい。
前記採取したサンプリングを参考にして、中空パイプ5への余盛りコンクリート10の付着力を期待できる所要の時間経過後(本実施例では2時間程度経過後)、前記杭頭処理用治具1をクレーンで吊って引き揚げる(図4C)。この際、クレーン(図示省略)と玉掛けワイヤ22に、能力以上の荷重を与えないようにゆっくりと上げながら、コンクリート10が付着した杭頭処理用治具1の引き揚げ作業を行うことに留意する(以上、請求項1記載の発明)。
よって、余盛りコンクリート10は、図4Dに示したように、その中央の大部分16が、杭頭処理用治具1により完全に除去される。したがって、余盛りコンクリート10をブレーカーで斫り処理する必要があるのは、鉄筋4のかぶり部分17のみであり、しかも内側は空洞であるため、容易に余盛りコンクリート除去作業を行い得る。図4D中の符号18は、ハンマーを示しており、符号19は、ブレーカーを示している。
ちなみに、コンクリート10の付着力により未だ固まりきらない状態の余盛りコンクリート10を採取した杭頭処理用治具1は、その下端部に設けた前記玉掛け用の孔を利用して上下に反転し、その振動により前記余盛りコンクリートを払い落とす。残渣物については、余盛りコンクリート10が硬化する前にハイワッシャーで洗い落とす。このようにして、前記杭頭処理用治具1は、コンクリート10の洗い落としを行うとともに、テーパー5a等のメンテナンスを行って次杭用の新たな杭鉄筋籠3に取り付けるのである。
なお、図示例の場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法は、アースドリル杭などの円形杭に実施しているがこれに限定されず、連壁杭などの矩形杭にも実施できるのは勿論である。杭頭処理用治具1を杭孔2内に設ける手段は、杭鉄筋籠3へ設置することに特に限定されず、杭鉄筋籠3を使用しない場合などには同杭頭処理用治具1をクレーン等で吊ったままの状態で実施することもできる。また、本実施例では、杭頭処理用治具1を設ける工程の後にコンクリート10を打設しているが、杭頭処理用治具1を設ける工程に先行してコンクリート10を打設して実施することもできる。さらに、中空パイプ5への余盛りコンクリート10の付着力を期待できる時間は2時間程度に限定されず、杭径の大きさや余盛りコンクリート量、及び気温などの作業環境を考慮してフレキシブルに設計変更されるのは勿論である。
図5〜図8は、前記杭頭処理用治具1の異なる実施形態のバリエーションを示している。
図5に示した杭頭処理用治具11は、1600mm程度の杭径に好適に実施できる大きさとされ、図1〜図4に示した杭頭処理用治具1と比して、その下端部に、前記中空パイプ5の中空部の横断面積が下方に向かって縮小するテーパー5a(図6A、B参照)が形成されていること(請求項4記載の発明)、鉛直方向に貫通する水抜き管12がバランス良く(4本)設けられていること(請求項5記載の発明)のみ相違する。
前記杭頭処理用治具11の下端部にテーパー5aを設ける理由は、除去する余盛りコンクリート10を、健全なコンクリート10から縁切り(分断)し易くすると同時に、中空パイプ5の集合体内のコンクリート10が引き揚げ作業中に脱落するのを防止するためである。図6Bに示したテーパー5aは、高さが1000mm程度の中空パイプ5の各側面の下端部(下端から100mmの間)に12度程度の鋭角で形成され、厚さは中空パイプとほぼ同等の6mmで実施されている。当該テーパー5aの実施形態は勿論この数値に限定されない。
前記水抜き管12を設ける理由は、外部から安定液や水、もしくは空気を入れて内部の真空状態を回避し、余盛りコンクリート10と健全なコンクリート10との分断作業をスムーズに行わしめるためである。なお、図示例のテーパー5aは、杭頭処理用治具11を構成するすべての中空パイプ5…の下端部の全周に設けて実施しているが、これに限定されず、鋼製プレート8の下端部に設けて実施することも勿論できる(請求項4記載の発明)。
図7に示した杭頭処理用治具21は、鉛直方向に貫通する中空パイプ5の集合体と、同中空パイプ5の集合体を取り巻くケーシング13とから成る。前記中空パイプ5の集合体は、杭孔2の杭鉄筋籠3の内側に収まる大きさとされ、余盛りコンクリート10を除去するのに必要な高さを有し、中央部位にトレミー管9が通る大きさの貫通孔6を確保して成る。前記ケーシング13は、杭孔2の杭鉄筋籠3の内側に収まる大きさ(一例としてφ1626mm)で、余盛りコンクリート10を除去するのに必要な高さ(1000mm程度)を有していることを特徴とする(請求項3記載の発明)。
言い換えると、前記杭頭処理用治具21は、前記図5で示した杭頭処理用治具11の外周の上端にケーシング13を掛け止める態様で実施され、2000mm程度の杭径に好適に実施できる大きさとされる。この杭頭処理用治具21は、前記杭頭処理用治具1、11をそのまま適用したのでは、杭径が大きくて必要十分に余盛りコンクリート10を除去できない場合に、同杭頭処理用治具1、11にケーシング13を取り付けて実施することにより、必要十分な余盛りコンクリート10を除去するのに好適に実施される。
前記ケーシング13の内壁には、H形鋼のウエブを切断した断面T字形状の鋼管受け用CT(Cut Tees)形鋼14と仕切り板15が、バランス良く、溶接等の接合手段で鉛直方向に溶着されている(図7B参照)。また、前記鋼管受け用CT形鋼14の上端部の左右には、前記杭頭処理用治具11の上端部に掛け止めるための倒立L字形状の腕部14aが延設されている。
なお、前記鋼管受け用CT形鋼14と仕切り板15は4個ずつ、四方にバランス良く設けて実施されているが、使用本数や設置箇所はこれに限定されない。また、前記ケーシング13の下端部には、前記中空パイプ5と同様に、引き揚げた余盛りコンクリートの脱落を防止するべく、内周縁に沿って鉄筋を巻くなど、横断面積を縮小させる部材を溶接等の接合手段で取り付けて実施してもよい(請求項4記載の発明)。
図8に示した杭頭処理用治具31は、前記図5に示した杭頭処理用治具11の外周に、図7Bに示した前記ケーシング13より小径(一例としてφ1372mm)で、且つ前記鋼管受け用CT形鋼14と仕切り板15の突き出し長さを短くしたケーシング23を取り付けて実施している。斯くして、この杭頭処理用治具31は、1800mm程度の杭径に好適に実施できる大きさとなる。
図7及び図8に示した杭頭処理用治具21、31を使用した杭頭処理工法もやはり、前記図4A〜Dで説明した手順で実施される。すなわち、中空パイプ5の集合体やケーシング13、23に対する余盛りコンクリート10の付着力を期待できる所要の時間が経過した後に、前記杭頭処理用治具21、31をクレーンで吊って引き揚げる(図4C)。前記ケーシング13、23は、前記中空パイプ5の集合体(杭頭処理用治具1、11)を引き揚げると同時に、鋼管受け用CT形鋼14(24)の腕部14a(24a)による掛け止め効果、及び仕切り板15によるコンクリート付着面積の増大効果、及び治具拘束効果により、当該中空パイプ5の集合体に追従して、安定した状態で引き揚げることができる。勿論、ケーシング13、23にもクレーンで吊るための玉掛け用の孔をバランス良く設けることにより、クレーンで吊って引き揚げることもできる。
なお、杭頭処理用治具21、31は、図示例では、内側の中空パイプ5の集合体と、外側のケーシング13、23の高さを、各々ほぼ1000mm程度に揃えて実施しているが、これに限定されず、内側の中空パイプ5の集合体を300mm程度、外側のケーシングを1000mm程度で実施するなど、様々な設計変更が可能である。
上述した種々の杭頭処理用治具1、11、21、31は、場所打ちコンクリートを施工する杭径に応じてフレキシブルに適用することができる。すなわち、杭径が1600mm程度の場合には、杭頭処理用治具1、11を適用する。そして、杭径が1800mm程度や2000mm程度の場合には、前記杭頭処理用治具1、11にケーシング13、23を設けて実施するのである。ちなみに、杭径が1800mm程度や2000mm程度の杭施工の実施に際して、ケーシング13、23は必須の構成部材ではない。前記杭頭処理用治具1、11を構成する中空パイプ5の使用本数を増量する等して拡径した杭頭処理用治具1、11で実施することも勿論できる。
その他の実施例として、前記杭頭処理用治具1、11、21、31の外側面に、鉛直な仕切り板(図示省略)を放射状にバランスよく複数設けることにより、当該杭頭処理用治具1…を引き揚げて余盛りコンクリート10を除去すると同時に、残される余盛りコンクリート(かぶり部分17)の内壁に切れ目を入れて、ブレーカー19やハンマー18による斫り処理の作業効率を更に高めることもできる(請求項6記載の発明)。
したがって、前記杭頭処理用治具1、11、21、31を使用した場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法によれば、遅延剤や劣化剤等の液剤はもちろん、前記液剤を均一に撹拌するための撹拌翼や、コンクリートをすくい取るためのスクリュー、更にはこれらを駆動させる駆動装置を一切必要としないので、経済性に非常に優れている。また、余盛りコンクリート塊を単に斫り処理する従来工法と比して、斫り処理する余盛りコンクリートの体積を極力(少なくとも50%以上)低減することができるので、作業効率を飛躍的に高めることができ、斫り処理に必要な労力を極力低減することができる。ちなみに、実験では、従来の斫り処理工法と比して、10%〜20%の作業時間で余盛りコンクリート除去処理を完了できることが分かっている。これに伴い、騒音公害や作業環境の悪化、及び杭強度に与える悪影響の問題もその分低減できる。さらに、杭径の大きさに応じてケーシング13、23を設け、効率良く杭頭処理用治具の径を調整することができるので、全体的な作業効率を高めることにも寄与する。
以上のように、図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りでなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。例えば、杭頭処理用治具1における余盛りコンクリートとの付着面には、必要に応じて、引き揚げ作業時のコンクリートとの付着を低減するための摩擦低減材を貼付して実施する場合もある。
Aは、請求項2に記載した発明に係る杭頭処理用治具の実施形態を示した平面図であり、Bは、同斜視図である。 図1に示した杭頭処理用治具を杭孔内の杭鉄筋籠に設置した状態を示した平面図である。 杭孔内に杭鉄筋籠を設置した状態を示した立面図である。 A〜Dは、請求項1に記載した発明に係る場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法の実施例を段階的に示した立面図である。 請求項2に記載した発明に係る杭頭処理用治具の異なる実施形態を示した平面図である。 Aは、図5に示した中空パイプのうち1本の中空パイプを示した縦断面図であり、Bは、AのX部を拡大して示した縦断面図である。 Aは、請求項3に記載した発明に係る杭頭処理用治具の実施形態を示した平面図であり、Bは、Aのケーシングを示した平面図である。 Aは、請求項3に記載した発明に係る杭頭処理用治具の異なる実施形態を示した平面図であり、Bは、Aのケーシングを示した平面図である。
符号の説明
1 杭頭処理用治具
2 杭孔
3 杭鉄筋籠
4 主筋
5 中空パイプ
5a テーパー
B 杭鉄筋籠の天端部分
6 貫通孔
7 フープ筋
8 鋼製プレート
9 トレミー管
10 コンクリート
11 杭頭処理用治具
12 水抜き管
13 ケーシング
14 鋼管受け用CT形鋼
14a 腕部
15 仕切り板
16 余盛りコンクリートの中央部分
17 かぶり部分
18 ハンマー
19 ブレーカー
21 杭頭処理用治具
22 玉掛けワイヤ
23 ケーシング
24 鋼管受け用CT形鋼
25 仕切り板
31 杭頭処理用治具

Claims (6)

  1. 場所打ちコンクリート杭の余盛りコンクリート部分に鉛直方向に貫通する中空パイプの集合体から成る杭頭処理用治具を設け、当該杭頭処理用治具を設ける工程の後に、又は先行して、杭孔内に、所定の余盛りレベルまでコンクリートを打設すること、
    前記杭頭処理用治具に余盛りコンクリートが付着する時間が経過した後に、前記杭頭処理用治具を引き揚げて余盛りコンクリートを除去することを特徴とする、場所打ちコンクリート杭の杭頭処理工法。
  2. 余盛りコンクリート部分に設ける杭頭処理用治具であって、
    杭頭処理用治具は、鉛直方向に貫通する中空パイプの集合体から成り、杭孔内に収まる大きさとされ、余盛りコンクリートを除去するのに必要な高さを有すること、
    前記中空パイプは、トレミー管が通る大きさの貫通孔を確保して、複数集合して成ることを特徴とする、杭頭処理用治具。
  3. 余盛りコンクリート部分に設ける杭頭処理用治具であって、
    杭頭処理用治具は、鉛直方向に貫通する中空パイプの集合体と、同中空パイプの集合体を取り巻くケーシングとから成り、杭孔内に収まる大きさとされること、
    前記中空パイプは、余盛りコンクリートを除去するのに必要な高さを有し、トレミー管が通る大きさの貫通孔を確保して、複数集合して成ること、
    ケーシングは、余盛りコンクリートを除去するのに必要な高さを有していることを特徴とする、杭頭処理用治具。
  4. 杭頭処理用治具の下端部には、その横断面積が下方に向かって縮小するテーパーが形成されていることを特徴とする、請求項2又は3に記載した杭頭処理用治具。
  5. 杭頭処理用治具には、鉛直方向に貫通する水抜き管が設けられていることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一に記載した杭頭処理用治具。
  6. 杭頭処理用治具の外側面には、鉛直な仕切り板が突設されていることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一に記載した杭頭処理用治具。
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