JP2005113344A - ゴム補強用合成繊維すだれ織物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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Seiji Ito
誠司 伊藤
Masatsugu Furukawa
雅嗣 古川
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Abstract

【課題】タイヤ成型工程において円環状に成型する際、経糸間の空間の増加とともに緯糸が均一に伸張することが可能で、空気入りタイヤのユニフォミティーの向上に優れた効果を奏するゴム補強用合成繊維すだれ織物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】下撚及び上撚を施された合成繊維からなる経糸と、合成繊維からなる緯糸とがすだれ織りされたすだれ織物であって、該緯糸が特定範囲の強力を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム補強用合成繊維すだれ織物及びそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、さらに詳しくは、空気入りタイヤのユニフォミティーの向上に優れた効果を奏するゴム補強用合成繊維すだれ織物及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリビニールアルコール繊維或いは全芳香族ポリアミド繊維は、高強度、高弾性の特性を有しており、寸法安定性にも優れていることから、種々の産業用補強材、とくにタイヤ、ベルトおよびホースなどのゴム補強用繊維として広く使用されている。
この際、上記の補強用繊維は、例えばポリエステル繊維を例にとると、特開2000−328387号公報、或いは特開2000−103204号公報に開示される如く、1670dtex或いは1100dtexの繊度を有するマルチフィラメント糸に下撚及び上撚を施して撚糸コードとし、この撚糸コードを経糸として1000〜1500本整経して並べ、これら経糸がばらけないように、綿やレーヨン等の紡績糸或いは合成繊維糸などからなる緯糸を打ち込んで、緯糸密度が3〜5本/5cmとなるように製織して得られる、いわゆるすだれ織物の形で、タイヤ、ベルト及びホースなどのゴム補強用途に使用されている。
上記のすだれ織物は、接着剤を付与され、乾燥、熱処理工程を経た後に、各種ゴム中に埋め込まれるが、その際、特に空気入りタイヤの補強に使用する場合は、成型されたタイヤの形状を安定させる、即ち、ユニフォミティーを向上させるため、経糸であるコードが一定の間隔になるように配列する必要がある。
しかしながら、従来のようなすだれ織物を用いた場合には、タイヤ成型工程において円環状に成型する際、すだれ織物の経糸は、緯糸の初期引張抵抗力によって、密度が不均一になり易く、タイヤのユニフォミティーが低下するという問題があった。
特開2000−328387号公報 特開2000−103204号公報
本発明の目的は、上記従来技術の有する問題点を解決し、タイヤ成型工程において円環状に成型する際、経糸間の空間の増加とともに緯糸が均一に伸張することが可能で、空気入りタイヤのユニフォミティーの向上に優れた効果を奏するゴム補強用合成繊維すだれ織物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討した結果、緯糸のゴム中での強度劣化を特定の範囲に制御するとき、所望の合成繊維すだれ織物が得られることを究明し、本発明に到達した。
かくして本発明によれば、下撚及び上撚を施された合成繊維からなる経糸と、合成繊維からなる緯糸とがすだれ織りされたすだれ織物であって、該緯糸が下記式(1)及び式(2)を同時に満足することを特徴とするゴム補強用合成繊維すだれ織物が提供される。
Figure 2005113344
Figure 2005113344
ここで、Aは緯糸の未処理状態での強力(N)、Bは、緯糸を硫黄を1〜4重量%含む未加硫ゴム中に150℃で10分間保持した後の強力(N)、また、Cは、緯糸を空気中で150℃で10分間保持した後の強力(N)を表す。
また、本発明によれば、合成繊維すだれ織物を補強材として用いてなる空気入りタイヤであって、該合成繊維すだれ織物が上記のゴム補強用合成繊維すだれ織物であることを特徴とする空気入りタイヤが提供される。
本発明によれば、タイヤ成型工程において円環状に成型する際、経糸間の空間の増加とともに緯糸が均一に伸張することが可能なゴム補強用合成繊維すだれ織物が得られ、空気入りタイヤのユニフォミティーの向上に優れた効果を奏する。
本発明の経糸に使用する合成繊維は、ナイロン6、ナイロン66に代表されるポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートに代表されるポリエステル、及びポリビニルアルコールからなるポリマーを常法により紡糸、延伸することにより得られる繊維である。
上記の合成繊維は、高強力化を図るために、高粘度のポリマを用い、高延伸倍率で延伸されたものであることが望ましい。
そして、本発明のすだれ織物を得るには、先ず上記の合成繊維に、下撚および上撚を施し、これを経糸として、この経糸を1000本〜1500本並べ、これらの経糸がばらけないように緯糸で製織することにより得ることができる。また、該すだれ織物の幅は140〜160cmで、長さは800〜2500mであり、緯糸は2.0〜5.0本/5cm間隔で打ち込まれていることが好ましい。
本発明においては、上記のすだれ織物の緯糸は、その未処理状態での強力をA(N)、該緯糸を、硫黄を1〜4重量%含む未加硫ゴム、例えば、天然ゴム(以下、NRと略記することがある)とスチレン−ブタジエンゴム(以下、SBRと略記することがある)とが、NR/SBR=6/4の割合で混ぜられたゴム(硫黄含有量は2%)中に150℃で10分間保持した後の強力をB(N)、また、該緯糸を、空気中で150℃で10分間保持した後の強力をC(N)とするとき、下記式(1)及び式(2)を同時に満足することが肝要である。
Figure 2005113344
Figure 2005113344
このように、使用するゴム中に、高温で保持された場合(すなわち加硫時)に、緯糸の
強力が急激に減少することにより、タイヤ成型工程において円環状に成型する際、たとえ不均一な力が加わったとしても容易に伸長することができ、タイヤのユニフォミティーを向上させることができる。
また、上記緯は、空気中で高温に保持されても、あまり強力の低下は起こらないので、すだれ織物を接着処理する場合には問題は発生しない。
このような緯糸を構成する繊維としては、上記の物性を満足するものであれば特に限定はないが、ゴム中の硫黄と反応し、ラジカル的に分解する繊維、例えばポリスチレン繊維やポリアクリル酸メチル繊維などが好ましく例示される。
また、緯糸の強力を測定するゴム中に含まれる硫黄の量は1〜4重量%であることが必要であり、2重量%以上であることがより好ましい。このようなゴムの例としては、硫黄架橋型の天然ゴム/スチレン−ブタジエンゴム混合物、硫黄架橋型のエチレン−プロピレン−ジエンモノマーゴムなどが例示される。
上記の織物には、接着剤が付与される。付与される接着剤としては、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、ハロゲン化フェノール化合物及びレゾシンポリサルファイド化合物などを含む接着剤が挙げられ、具体的には、第1処理液としてエポキシ化合物、ブロックイソシアネ−ト、ラテックスの混合液を付与し、熱処理後に第2処理液としてレゾルシンとホルムアルデヒドとの初期縮合物およびゴムラテックスからなる液(RFL液)を付与し、さらに熱処理する方法が好ましく例示される。
接着剤が付与された織物の乾燥加熱条件は、例えばナイロン6繊維の場合は170〜215℃で30〜90秒、好ましくは190〜210℃で50〜70秒、ナイロン66繊維の場合は200〜240℃、30〜90秒、好ましくは210〜230℃で50〜70秒がよい。また、ポリエテルの場合は200〜250℃で30〜150秒、好ましくは210〜230℃で処理される。いずれの場合にも約3%延伸が施される。
以下、実施例を挙げて本発明の構成および効果をさらに詳細に説明する。尚、実施例における各物性は下記方法により求めたものである。
(1)タイヤのユニフォミティー
JASOC607(自動車用タイヤのユニフォミティー試験方法)に準拠して、リム(16×6.5JJ)、内圧(200kPa)、荷重(5.50kN)の条件下における供試タイヤのRFV(ラテラルフォースバリエーション)を測定し、比較例1のタイヤを100とした場合の指数で相対評価した。数値が小なほどユニフォミティーに優れていると言える。
[実施例1]
1670デシテックス/250フィラメントのナイロン6マルチフィラメント2本を、下撚数40回/10cm、上撚数40回/10cmの撚数で撚糸してコードを得た。このコードを経糸として使用した。
一方、165デシテックス/24フィラメントのポリスチレンマルチフィラメントを緯糸として使用し、上記のコードをそれぞれ1500本引揃えて経糸とし、これに該緯糸を2本/5cmの間隔で打ち込んですだれ織物を得た。
次いで、上記のすだれ織物を、レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテックス(RFL)からなる処理液に浸漬した後、100℃で100秒間乾燥し、続いて180℃で60秒間延伸熱処理、リラックス熱処理を施し、ゴム補強用合成繊維すだれ織物を製造するとともに、このすだれ織物を補強材として用いて、常法により空気入りタイヤ(タイヤサイズ225/60R16)を製造した。
使用した緯糸の、未処理状態での強力、該緯糸を、NR/SBR=6/4の割合で混ぜられたゴム(硫黄含有量は2%、加硫促進剤としてジベンゾチアジルジスルフィドを0.8重量%使用)中に150℃で10分間保持した後の強力、及び、該緯糸を、空気中で150℃で10分間保持した後の強力と、得られたすだれ織物におけるタイヤのユニフォミティーを測定した結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、ポリスチレンマルチフィラメントに代えて、165デシテックス/24フィラメントのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを使用した以外は実施例1と同様に実施した。
使用した緯糸の、未処理状態での強力、該緯糸を、NR/SBR=6/4の割合で混ぜられたゴム(硫黄含有量は2%)中に150℃で10分間保持した後の強力、及び、該緯糸を、空気中で150℃で10分間保持した後の強力と、得られたすだれ織物におけるタイヤのユニフォミティーを測定した結果を表1に併せて示す。
Figure 2005113344
本発明によれば、タイヤ成型工程において円環状に成型する際、緯糸が分解し強力が低下することにより、経糸間の空間の増加とともに均一に伸張することが可能なゴム補強用合成繊維すだれ織物が得られるので、該すだれ織物をタイヤの補強用に用いれば、ユニフォミティーの向上された空気入りタイヤが得られる。

Claims (3)

  1. 下撚及び上撚を施された合成繊維からなる経糸と、合成繊維からなる緯糸とがすだれ織りされたすだれ織物であって、該緯糸が下記式(1)及び式(2)を同時に満足することを特徴とするゴム補強用合成繊維すだれ織物。
    Figure 2005113344
    Figure 2005113344
    ここで、Aは緯糸の未処理状態での強力(N)、Bは、緯糸を硫黄を1〜4重量%含む未加硫ゴム中に150℃で10分間保持した後の強力(N)、また、Cは、緯糸を空気中で150℃で10分間保持した後の強力(N)を表す。
  2. 経糸が、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維又はポリビニルアルコ−ル繊維からなる請求項1記載のゴム補強用合成繊維すだれ織物。
  3. 合成繊維すだれ織物を補強材として用いてなる空気入りタイヤであって、該合成繊維すだれ織物が請求項1記載のゴム補強用合成繊維すだれ織物であることを特徴とする空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010156062A (ja) * 2008-12-26 2010-07-15 Teijin Fibers Ltd すだれ織物及び繊維コードの製造方法

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