JP2005113032A - ポリアミド組成物及びポリアミドフィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、延伸性に優れ、耐熱水性や耐レトルト性に優れ、例えば121℃の水蒸気中でのレトルト処理の後でも機械的強度が低下せず、白化しないポリアミド組成物と、この組成物から得られるフィルムなどの成形物を提供すること。
【解決手段】 アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミン(B)及びジカルボン酸(C)を含む成分を重合して得られるポリアミド100重量部と、
特定構造の化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物0.01〜0.5重量部とを含むことを特徴とするポリアミド組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミン(B)及びジカルボン酸(C)を含む成分を重合して得られるポリアミド100重量部と、
特定構造の化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物0.01〜0.5重量部とを含むことを特徴とするポリアミド組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、延伸性に優れ、耐熱水性に優れ、さらに詳しくは、レトルト処理を受けても機械的強度が低下せず、白化しないポリアミド組成物と、これから得られるフィルムに関する。
ポリアミドは、耐熱性やガスバリヤー性に優れているため、レトルト食品などの食品包装用材料として使用されている。近年、これら食品包装用途の拡大にともない、要求特性が多様化している。
例えば、特許文献1には、延伸性に優れた、特に、逐次二軸延伸法に好適なポリアミドとして、ラクタム及び/又はアミノカルボン酸からなる単位、ジカルボン酸からなる単位、及び炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミンとからなる単位とを含有することを特徴とする延伸性に優れたポリアミドが開示されている。
特許文献2には、共重合ポリアミド100重量部に、特定構造のビスアミドを0.1〜0.5重量部配合された包装用共重合ポリアミドフィルムが開示されている。
特許文献3には、ポリアミド系樹脂100重量部に対し、特定構造の化合物を0.01〜0.5重量部で含有する耐熱水性の優れた二軸延伸ポリアミドフィルムが開示されている。
本発明は、延伸性に優れ、耐熱水性や耐レトルト性に優れ、例えば121℃の水蒸気中でのレトルト処理の後でも機械的強度が低下せず、白化しないポリアミド組成物と、この組成物から得られるフィルムなどの成形物を提供することである。
本発明は、アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミン(B)及びジカルボン酸(C)を含む成分を重合して得られるポリアミドに、特定の化合物(劣化防止剤)を添加することにより、耐レトルト性が向上し、ポリアミドをレトルト処理した後も機械的強度が低下せず、白化しないことを見出した。
本発明の第一は、アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミン(B)及びジカルボン酸(C)を含む成分を重合して得られるポリアミド100重量部と、
下記一般式(1)、(2)(3)及び一般式(4)から選ばれる少なくとも1種の化合物0.01〜0.5重量部とを含むことを特徴とするポリアミド組成物を提供すること。
下記一般式(1)、(2)(3)及び一般式(4)から選ばれる少なくとも1種の化合物0.01〜0.5重量部とを含むことを特徴とするポリアミド組成物を提供すること。
本発明の第一の好ましい実施の態様を次に記載する。
1:ジアミン(B)の10〜100mol%が炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンである。
2:ポリアミドが、アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)50〜99.8mol%、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミン(B)0.1〜25mol%及びジカルボン酸(C)0.1〜25mol%を重合して得られるポリアミドである。
3:ポリアミドが、アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)50〜99.8mol%、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミン(B)0.1〜25mol%及びジカルボン酸(C)0.1〜25mol%を重合して得られるポリアミドであり、ジアミン(B)の10〜100mol%が炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンである。
4:アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)が、一般式(5)及び/又は一般式(6)で表され、ジカルボン酸(C)が一般式(7)で表される。
1:ジアミン(B)の10〜100mol%が炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンである。
2:ポリアミドが、アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)50〜99.8mol%、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミン(B)0.1〜25mol%及びジカルボン酸(C)0.1〜25mol%を重合して得られるポリアミドである。
3:ポリアミドが、アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)50〜99.8mol%、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミン(B)0.1〜25mol%及びジカルボン酸(C)0.1〜25mol%を重合して得られるポリアミドであり、ジアミン(B)の10〜100mol%が炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンである。
4:アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)が、一般式(5)及び/又は一般式(6)で表され、ジカルボン酸(C)が一般式(7)で表される。
5:アミノカルボン酸(A)が、脂肪族アミノカルボン酸である。
6:ジカルボン酸(C)が、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸から選ばれる少なくとも1種のジカルボン酸である。
7:炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンが、5−アミノ−2,2,4−トリメチル−1−シクロペンタンメチルアミン、5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン又はこれらの混合物から選ばれるジアミンである。
本発明の第二は、本発明のポリアミド組成物からなるポリアミドフィルムである。
本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後の引張り破断点強度及び伸びの保持率が優れ、ηrの保持率が高い。更に本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後も白化せず、ヘイズの変化が少なく透明性に優れる。
本発明のポリアミド組成物は、アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミン(B)及びジカルボン酸(C)を含む成分を重合して得られるポリアミド100重量部と、
下記一般式(1)、(2)、(3)及び一般式(4)から選ばれる少なくとも1種の化合物0.01〜0.5重量部を含む又はからなることを特徴とするポリアミド組成物である。
下記一般式(1)、(2)、(3)及び一般式(4)から選ばれる少なくとも1種の化合物0.01〜0.5重量部を含む又はからなることを特徴とするポリアミド組成物である。
本発明に用いるポリアミドは、結晶性のポリアミドが好ましく用いられる。本発明に用いるポリアミドは、溶融物を冷却速度40°K/分で冷却する過程における示差熱分析法で決定された結晶化エンタルピーが2J/g以上であることが好ましい。
本発明に用いるポリアミドは、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンが1.5モル%以上、さらに好ましくは1.7モル%以上、特に好ましくは2.0モル%以上含むポリアミドにおいて、特に顕著な効果が認められる。
本発明に用いるポリアミドに含まれる炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミン成分の含有量は、下記式(1)より算出される。
本発明に用いるポリアミドに含まれる炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミン成分の含有量は、下記式(1)より算出される。
本発明に用いるポリアミド組成物は、一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)及び一般式(4)から選ばれる少なくとも1種の化合物を含み、一般式(1)、一般式(2)、一般式(3)及び一般式(4)から選ばれる化合物(以下、劣化防止剤と略す。)を単独又は2種以上を使用することができる。
本発明のポリアミド組成物において、劣化防止剤の添加量は、ポリアミド100重量部に対し、0.01〜0.5重量部であり、好ましくは0.05〜0.4重量部、さらに好ましくは0.07〜0.3重量部である。劣化防止剤の添加量が上記範囲より少ないと、レトルト処理時の劣化防止が難しくなり好ましくなく、また逆に多く用いると、フィルムの表面に劣化防止剤がブリードアウトし好ましくない。
劣化防止剤のポリアミドヘの添加方法には特に制限はなく、周知の方法が採用されるが、ポリアミドのペレットなどの表面に展着剤を塗布し、これに劣化防止剤を粉末などで付着させる方法や、マスターバッチ法が均一配合できるために好ましい。さらに、用途に応じて、帯電防止剤、着色剤などの添加剤を配合することもできる。
本発明のポリアミド組成物において、劣化防止剤の添加量は、ポリアミド100重量部に対し、0.01〜0.5重量部であり、好ましくは0.05〜0.4重量部、さらに好ましくは0.07〜0.3重量部である。劣化防止剤の添加量が上記範囲より少ないと、レトルト処理時の劣化防止が難しくなり好ましくなく、また逆に多く用いると、フィルムの表面に劣化防止剤がブリードアウトし好ましくない。
劣化防止剤のポリアミドヘの添加方法には特に制限はなく、周知の方法が採用されるが、ポリアミドのペレットなどの表面に展着剤を塗布し、これに劣化防止剤を粉末などで付着させる方法や、マスターバッチ法が均一配合できるために好ましい。さらに、用途に応じて、帯電防止剤、着色剤などの添加剤を配合することもできる。
一般式(1)は、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)を示す。
一般式(2)は、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を示す。
一般式(3)は、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンを示す。
一般式(4)は、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を示す。
一般式(2)は、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を示す。
一般式(3)は、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンを示す。
一般式(4)は、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を示す。
アミノカルボン酸及び/又はラクタムとしては、ラクタムやアミノカルボン酸は単独で使用しても良く、又、2種類以上を適宜組合せて使用しても良い。ラクラムとアミノカルボン酸とを併用する場合、任意の割合で混合して使用することが出来る。
ラクタムとしては、一般式(6)で表されるラクタム化合物を用いることができる。
ラクタムの具体例としては、ε−カプロラクタム、ω−エナントラクタム、ω−ウンデカラクタム、ω−ドデカラクタム、2−ピロリドンなどを挙げることが出来る。
アミノカルボン酸としては、一般式(5)で表されるアミノカルボン酸、芳香族アミノカルボン酸、キシリレン基などのような芳香族炭化水素の2個の水素原子が2個のアルキレン基と置換したアミノカルボン酸などを用いることができる。
アミノカルボン酸としては、6-アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、10−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などの炭素数5〜20の脂肪族ω−アミノカルボン酸などを挙げることが出来る。
ジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸、又はこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種のジカルボン酸化合物などを挙げることが出来る。
ジカルボン酸としては、一般式(7)に示すジカルボン酸を用いることができ、これらのジカルボン酸は単独で使用しても良く、また、2種類以上を適宜組合せて使用しても良い。
ジカルボン酸としては、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−ジカルボキシシクロヘキサンなどの脂環式ジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸,ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸などを挙げることができる。
特にジカルボン酸は、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸のような炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸、又はこれらの誘導体を用いることが出来る。
特にジカルボン酸は、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸のような炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸、又はこれらの誘導体を用いることが出来る。
炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンとしては、5−アミノ−2,2,4−トリメチル−1−シクロペンタンメチルアミン、5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン(以降、「イソホロンジアミン」と記載することがある。)などのアルキル基、アミノアルキル基などを有する脂環族を含むジアミン化合物が挙げられる。
炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンとしては、メチル基、アミノメチル基などのアルキル基、アミノアルキル基などを脂環に有する脂環を有するジアミン化合物が挙げられる。
これらのジアミンはシス体、トランス体のいずれであっても良く、両者を適宜混合して使用しても良い。
炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンとしては、メチル基、アミノメチル基などのアルキル基、アミノアルキル基などを脂環に有する脂環を有するジアミン化合物が挙げられる。
これらのジアミンはシス体、トランス体のいずれであっても良く、両者を適宜混合して使用しても良い。
炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミン以外のジアミンとしては、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサンなどの脂環式ジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミンなどの芳香族ジアミンなどがあげられ、これらのジアミンは単独で使用しても良く、また、2種類以上を適宜組合せて使用しても良い。
特に炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミン以外のジアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルペンタメチレンジアミンなどの炭素数2〜20の脂肪族ジアミンが好ましい。
特に炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミン以外のジアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルペンタメチレンジアミンなどの炭素数2〜20の脂肪族ジアミンが好ましい。
ジカルボン酸と炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミンとはほぼ等モルの割合で使用することが好ましく、ジアミンとジカルボン酸のモル比(ジアミン/ジカルボン酸)は0.9〜1.1の範囲が好ましく、さらに0.93〜1.07の範囲が好ましく、0.95〜1.05の範囲がより好ましく、0.97〜1.03の範囲が特に好ましい。この範囲から外れると高分子量化しにくくなる場合があるため好ましくない。
ジアミンとジカルボン酸とは、これらより得られる塩として用いることができる。
ジアミンとジカルボン酸とは、これらより得られる塩として用いることができる。
ラクタム及び/又はアミノカプロン酸の使用量は50〜99.8mol%、好ましくは70〜99.5mol%であり、ジカルボン酸は0.1〜25mol%、好ましくは0.25〜15mol%、ジアミンは0.1〜25mol%、好ましくは0.25〜15mol%である。また、このジアミン中の10〜100mol%、好ましくは30〜100mol%、より好ましくは50〜100mol%が炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンである。アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)の使用量が上記下限より少なくなると機械的強度が低下することがある。また、上記上限より多くなると延伸性が低下することがある。
ジアミン中の炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンの量が上記下限より少ないと延伸性が低下するようになる。また、上限より多くなると延伸性は良いが、機械的強度など実用的な性質が低下するようになる。
ジアミン中の炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンの量が上記下限より少ないと延伸性が低下するようになる。また、上限より多くなると延伸性は良いが、機械的強度など実用的な性質が低下するようになる。
ポリアミドの製造は、回分式でも、連続式でも実施することができ、バッチ式反応釜、一槽式ないし多槽式の連続反応装置、管状連続反応装置などを単独或いは組み合せて用いることができる。ポリアミドの分子量はJIS・K6810に記載の方法で測定した相対粘度(ηr)が、1.5〜5.0の範囲、好ましくは2.0〜4.3のものである。なお、ポリアミドの末端基の種類およびその濃度や分子量分布には特別の制約は無い。
ポリアミドの製造方法として、一例を挙げると、アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)、ジアミン(B)及びジカルボン酸(C)の3成分を、加圧及び/又は常圧下で溶融重合し、必要に応じさらに減圧下で溶融重合する工程からなる方法を用いることが出来、さらにアミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)、ジアミン(B)及びジカルボン酸(C)から得られる塩を同時に、加圧及び/又は常圧下で溶融重合し、必要に応じさらに減圧下で溶融重合する工程からなる方法を用いることが出来る。
ポリアミドの製造方法として、一例を挙げると、ラクタムおよび/またはアミノカルボン酸、ジカルボン酸、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミンと水を耐圧容器に仕込み、密封状態で200〜350℃の温度範囲で、加圧下に重縮合した後、圧力を下げて、大気圧下または減圧下で200〜350℃の温度範囲で重縮合反応を続け、高分子量化することにより、目的のポリアミドを製造することができる。この際、ジアミンとジカルボン酸はそのまま耐圧容器に仕込んでも良いし、また、ほぼ等モルのジアミンとジカルボン酸を水やアルコールに混合、溶解させた後、ナイロン塩を生成させ、そのままの溶液の状態や濃縮した溶液状態、または、再結晶により得られる固体状のナイロン塩の形状にして仕込んでも良い。本発明で使用する水は酸素を除去したイオン交換水や蒸留水を使用することが望ましく、その使用量はポリアミドを構成する原料100重量部に対して一般的には1〜150重量部である。
本発明のポリアミドを重合する際、必要ならば、重合促進や酸化防止のため、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸やこれらのアルカリ金属塩などのリン系化合物を添加することができる。これらリン系化合物の添加量は、通常、得ようとするポリアミドに対し50〜3000ppmである。また、分子量調節や成形加工時の溶融粘度安定化のため、ラウリルアミン、ステアリルアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンなどのアミンや酢酸、安息香酸、ステアリン酸、ヘキサンジオン酸、イソフタル酸、テレフタル酸などのカルボン酸を添加することができる。これら分子量調節剤の使用量は分子量調節剤の反応性や重合条件により異なるが、最終的に得ようとするポリアミドの相対粘度が1.5〜5.0の範囲になるように、適宜決めることができる。
ポリアミドの製造において、上記のモノアミン及びジアミン、モノカルボン酸及びジカルボン酸などの添加量は、得られるポリアミドの特性を阻害されない範囲が好ましい。
ポリアミドの製造において、上記のモノアミン及びジアミン、モノカルボン酸及びジカルボン酸などの添加量は、得られるポリアミドの特性を阻害されない範囲が好ましい。
高分子量化されたポリアミドは、通常、溶融状態で反応容器から抜き出され、水などで冷却された後、ペレット状にされる。例えばナイロン6など未反応モノマーを多く含有するポリアミドが主成分のペレットの場合、さらに、熱水洗浄などにより未反応モノマーなどを除去した後、フィルムの製造に使用される。
本発明のポリアミド組成物において、ポリアミド組成物を得る方法は特に制限されるものではなく、公知の種々の方法を用いることができる。例えば、ポリアミドと化合物、さらに必要に応じて各種の添加剤の所定量を、V型ブレンダー、タンブラーなどの低速回転混合機やヘンシェルミキサーなどの高速回転混合機を用いてあらかじめ混合した後、一軸押出機、二軸押出機などで溶融混練後ペレット化する方法や、ポリアミドと化合物、さらに必要に応じて各種の添加剤の所定量を、低速回転混合機やヘンシェルミキサーなどの高速回転混合機を用いてあらかじめ混合した後、射出成形機や押出成形機を用いて直接、ポリアミド組成物の成形品を得る方法が適用できる。
本発明のポリアミド組成物は、延伸フィルム用材料として好ましく、特に、逐次二軸延伸フィルム用材料として好適である。
ポリアミド組成物は射出成形、圧縮成形、真空成形などによる成形品の製造にも使用可能である。
ポリアミド組成物は射出成形、圧縮成形、真空成形などによる成形品の製造にも使用可能である。
ポリアミド組成物のフィルム製造は、公知のフィルム製造法、例えば、溶融押出機を用いたTダイ法、インフレーション法、チューブラー法や溶剤キャスト法、熱プレス法などの方法によりフィルムを製造できる。
本発明のポリアミド組成物は、食品包装の分野を中心に、特にレトルト処理した後も機械的強度が低下せず、白化しない点はレトルト食品の包装用途に適し、透明レトルトパウチ用などのフィルムとして用いることができる。
本発明のポリアミド組成物は、食品包装の分野を中心に、特にレトルト処理した後も機械的強度が低下せず、白化しない点はレトルト食品の包装用途に適し、透明レトルトパウチ用などのフィルムとして用いることができる。
本発明の効果が阻害されない範囲で、本発明のポリアミド又はポリアミド組成物に熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、粘着性付与剤、シール性改良剤、防曇剤、離型剤、耐衝撃性改良剤、可塑剤、顔料、染料、香料、補強材などを添加することが出来る。
本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後のηrの保持率が好ましくは93%以上、さらに好ましくは94%以上、特に好ましくは95%以上である。
本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後の伸びの保持率が好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上である。
本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後の引張り破断点強度の保持率が好ましくは70%以上、さらに好ましくは73%以上、特に好ましくは75%以上である。
本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後のフィルムのヘイズが好ましくは3.0%以下、さらに好ましくは2.5%以下、特に好ましくは2.0%以下である。
本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後のフィルムのヘイズ(Hb)と、レトルト処理前のフィルムのヘイズ(Ha)の差(Hb−Ha)が、好ましくは3以下、さらに好ましくは2.5以下、特に好ましくは2以下である。
本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後の伸びの保持率が好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上である。
本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後の引張り破断点強度の保持率が好ましくは70%以上、さらに好ましくは73%以上、特に好ましくは75%以上である。
本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後のフィルムのヘイズが好ましくは3.0%以下、さらに好ましくは2.5%以下、特に好ましくは2.0%以下である。
本発明のポリアミド組成物は、レトルト処理後のフィルムのヘイズ(Hb)と、レトルト処理前のフィルムのヘイズ(Ha)の差(Hb−Ha)が、好ましくは3以下、さらに好ましくは2.5以下、特に好ましくは2以下である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1)ポリアミドのηr(相対粘度)の測定:JIS・K6810に準じ、96重量%の濃硫酸を溶媒として、1重量/容量%のポリアミド濃度で、ウベローデ粘度計を用い、25℃の温度で測定する。
2)結晶化エンタルピーの測定
セイコーインスツルメンツ(株)製 DSC210を使用して、298°Kから523°Kまで昇温速度40°K/分で昇温し、523°Kで5分間保留した後、冷却速度
40°K/分で冷却する過程における結晶化エンタルピーを測定した。尚サンプル量は約10mgである。
セイコーインスツルメンツ(株)製 DSC210を使用して、298°Kから523°Kまで昇温速度40°K/分で昇温し、523°Kで5分間保留した後、冷却速度
40°K/分で冷却する過程における結晶化エンタルピーを測定した。尚サンプル量は約10mgである。
3)フィルム成形:Tダイフィルム成形装置により成形を行う。押出し機は単軸の30mmφであり、Tダイはコートハンガータイプ(幅300mm)である。成形条件は、押出し温度270℃、リップ開口度0.4mm、チルロール温度30℃、引き取り速度3.5m/min、フィルム厚さ40μmである。
4)透明性:スガ試験機製直読ヘイズメーターにより、ASTM・D−1003に準じて、フィルムの曇価(ヘイズ)を測定する。
5)フィルムの引張り特性:ASTM・D−882に準じ、万能試験機テンシロンRTA−10KN(オリエンテック社製)を使用して、幅10mm、長さ150mm、厚さ40μmの試験片を、チャック間距離50mm、クロスヘッドスピード300mm/minで引張り、測定を行う。測定環境は、温度23±2℃、湿度50±10%RHで行う。
引張り特性は、破断点強度及び伸びを評価する。
引張り特性は、破断点強度及び伸びを評価する。
6)レトルト処理:フィルムを30メッシュのステンレス製金網に挟み込んで巻き、プレッシャークッカーPC−305S((株)平山製作所製)に入れ、温度121℃の水蒸気中で30分間処理する。処理後、ステンレス製金網を取り出し、常温に放冷する。
7)レトルト処理後のフィルムの評価:得られるレトルト処理後のフィルムは、以下の評価を行う。引張り特性及びηrの保持率(%)は、下記数式(2)に従い、算出する。
(1)フィルムのηr、曇価及び引張り特性の測定を行う。
(1)フィルムのηr、曇価及び引張り特性の測定を行う。
[重合例1]
撹拌機、温度計、圧力計、圧力制御装置及びポリマー取出口を備えた70リットルの耐圧容器にεーカプロラクタム28,350g、イソホロンジアミン(デグサジャパン製、商品名VESTAMINIPD)900g、アジピン酸750g及び蒸留水1,420gを仕込み、窒素加圧と放圧を数回繰り返し、耐圧容器内を窒素置換してから240℃まで昇温した。240℃で撹拌下に4時間、重合させた後、270℃に昇温してから1時間かけてゲージ圧力0MPaまで放圧し、引続き窒素ガスを5,000ml/分で流しながら、270℃で撹拌下に2.5時間重合させた。次に、撹拌を停止し、ポリマー取出口から溶融状態のポリアミドを紐状で抜出し、水冷した後、ペレタイズして、約28,000gのペレットを得た。このペレットを95℃の熱水流通下で12時間洗浄した後、80℃で、24時間真空乾燥した。得られたポリアミドのηrは3.55、結晶化エンタルピーは39.5J/gであった。このポリアミドをPA−Aと称す。
撹拌機、温度計、圧力計、圧力制御装置及びポリマー取出口を備えた70リットルの耐圧容器にεーカプロラクタム28,350g、イソホロンジアミン(デグサジャパン製、商品名VESTAMINIPD)900g、アジピン酸750g及び蒸留水1,420gを仕込み、窒素加圧と放圧を数回繰り返し、耐圧容器内を窒素置換してから240℃まで昇温した。240℃で撹拌下に4時間、重合させた後、270℃に昇温してから1時間かけてゲージ圧力0MPaまで放圧し、引続き窒素ガスを5,000ml/分で流しながら、270℃で撹拌下に2.5時間重合させた。次に、撹拌を停止し、ポリマー取出口から溶融状態のポリアミドを紐状で抜出し、水冷した後、ペレタイズして、約28,000gのペレットを得た。このペレットを95℃の熱水流通下で12時間洗浄した後、80℃で、24時間真空乾燥した。得られたポリアミドのηrは3.55、結晶化エンタルピーは39.5J/gであった。このポリアミドをPA−Aと称す。
[重合例2]
重合例1で原料仕込みをεーカプロラクタム28,200g、イソホロンジアミン960g、アジピン酸840g及び蒸留水1,410gに変えた以外は重合例1と同様に重合を行った。得られたポリアミドのηrは3.48、結晶化エンタルピーは37.5J/gであった。このポリアミドをPA−Bと称す。
重合例1で原料仕込みをεーカプロラクタム28,200g、イソホロンジアミン960g、アジピン酸840g及び蒸留水1,410gに変えた以外は重合例1と同様に重合を行った。得られたポリアミドのηrは3.48、結晶化エンタルピーは37.5J/gであった。このポリアミドをPA−Bと称す。
[重合例3]
重合例1で原料仕込みをεーカプロラクタム28,050g、イソホロンジアミン1050g、アジピン酸900g及び蒸留水1,400gに変えた以外は重合例1と同様に重合を行った。得られたポリアミドのηrは3.54、結晶化エンタルピーは35.8J/gであった。このポリアミドをPA−Cと称す。
重合例1で原料仕込みをεーカプロラクタム28,050g、イソホロンジアミン1050g、アジピン酸900g及び蒸留水1,400gに変えた以外は重合例1と同様に重合を行った。得られたポリアミドのηrは3.54、結晶化エンタルピーは35.8J/gであった。このポリアミドをPA−Cと称す。
[重合例4]
重合例1で原料仕込みをεーカプロラクタム27,000g、イソホロンジアミン1,620g、アジピン酸1,380g及び蒸留水1,350gに変えた以外は重合例1と同様に重合を行った。得られたポリアミドのηrは4.08、結晶化エンタルピーは11.0J/gであった。このポリアミドをPA−Dと称す。
重合例1で原料仕込みをεーカプロラクタム27,000g、イソホロンジアミン1,620g、アジピン酸1,380g及び蒸留水1,350gに変えた以外は重合例1と同様に重合を行った。得られたポリアミドのηrは4.08、結晶化エンタルピーは11.0J/gであった。このポリアミドをPA−Dと称す。
[重合例5]
重合例1で原料仕込みをイソホロンジアミン960g、アジピン酸840g及び蒸留水1,800gからなる50重量%イソホロンジアミン/アジピン酸塩とεーカプロラクタム27,000gに変えた以外は重合例1と同様に重合を行った。得られたポリアミドのηrは3.90、結晶化エンタルピーは11.0J/gであった。このポリアミドをPA−Eと称す。
重合例1で原料仕込みをイソホロンジアミン960g、アジピン酸840g及び蒸留水1,800gからなる50重量%イソホロンジアミン/アジピン酸塩とεーカプロラクタム27,000gに変えた以外は重合例1と同様に重合を行った。得られたポリアミドのηrは3.90、結晶化エンタルピーは11.0J/gであった。このポリアミドをPA−Eと称す。
[比較例1]
重合例1で得られたPA−A 4000gに、ステアリン酸カルシウム1.2g(0.03重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
重合例1で得られたPA−A 4000gに、ステアリン酸カルシウム1.2g(0.03重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
[実施例1]
重合例1で得られたPA−A 4000gに、展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)1.2gを混合した。次いでイルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)2.0g(0.05重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
重合例1で得られたPA−A 4000gに、展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)1.2gを混合した。次いでイルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)2.0g(0.05重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
[実施例2]
重合例1で得られたPA−A 4000gに、展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)1.2gを混合した。次いでイルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)3.2g(0.08重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
重合例1で得られたPA−A 4000gに、展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)1.2gを混合した。次いでイルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)3.2g(0.08重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
[実施例3]
重合例2で得られたPA−B 4000gに、展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)1.2gを混合した。次いでイルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)4.0g(0.1重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
重合例2で得られたPA−B 4000gに、展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)1.2gを混合した。次いでイルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)4.0g(0.1重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
[実施例4]
重合例3で得られたPA−C 4000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
重合例3で得られたPA−C 4000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
[実施例5]
重合例3で得られたPA−C 4000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス1330(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
重合例3で得られたPA−C 4000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス1330(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
[実施例6]
重合例3で得られたPA−C 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス245(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
重合例3で得られたPA−C 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス245(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
[実施例7]
重合例3で得られたPA−C 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)8.0g(0.20重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
重合例3で得られたPA−C 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス1098(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)8.0g(0.20重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表1に示す。
[比較例2]
重合例4で得られたPA−D 4,000gにステアリン酸カルシウム1.2g(0.03重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
重合例4で得られたPA−D 4,000gにステアリン酸カルシウム1.2g(0.03重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
[実施例8]
重合例4で得られたPA−D 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)1.2gを混合した。次いでイルガノックス1010(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)4.0g(0.10重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
重合例4で得られたPA−D 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)1.2gを混合した。次いでイルガノックス1010(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)4.0g(0.10重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
[実施例9]
重合例4で得られたPA−D 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス1010(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
重合例4で得られたPA−D 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス1010(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
[実施例10]
重合例4で得られたPA−D 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス1330(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
重合例4で得られたPA−D 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス1330(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
[実施例11]
重合例4で得られたPA−D 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス245(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
重合例4で得られたPA−D 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.0gを混合した。次いでイルガノックス245(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)6.0g(0.15重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
[実施例12]
重合例5で得られたPA−E 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.8gを混合した。次いでイルガノックス1010(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)12.0g(0.30重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
重合例5で得られたPA−E 4,000gに展着剤バルー7220(丸菱油化工業(株)製)2.8gを混合した。次いでイルガノックス1010(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製)12.0g(0.30重量部)を混合してフィルム成形を行った。得られたフィルムのηr、曇価と引張り特性及びレトルト処理後のフィルムの評価を行い、結果を表2に示す。
尚、実施例において添加した化合物の略号は次のような意味を有する。
・イルガノックス1098:N,N'−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、商品名:イルガノックス1098)
・イルガノックス1010:ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、商品名:イルガノックス1010)
・イルガノックス1330:1,3,5−トリメチル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、商品名:イルガノックス1330)
・イルガノックス245:トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、商品名:イルガノックス245)
・イルガノックス1098:N,N'−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、商品名:イルガノックス1098)
・イルガノックス1010:ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、商品名:イルガノックス1010)
・イルガノックス1330:1,3,5−トリメチル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、商品名:イルガノックス1330)
・イルガノックス245:トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、商品名:イルガノックス245)
Claims (7)
- ジアミン(B)の10〜100mol%が、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド組成物。
- ポリアミドが、アミノカルボン酸及び/又はラクタム(A)50〜99.8mol%、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを含むジアミン(B)0.1〜25mol%及びジカルボン酸(C)0.1〜25mol%を重合して得られるポリアミドであり、ジアミン(B)の10〜100mol%が炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンであることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド組成物。
- ポリアミドは、炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンを1.5mol%以上含むポリアミドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアミド組成物。
- 炭素数6〜16の分岐脂環族ジアミンが、5−アミノ−2,2,4−トリメチル−1−シクロペンタンメチルアミン、5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン又はこれらの混合物から選ばれるジアミンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリアミド組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリアミド組成物から製造されたポリアミドフィルム。
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-
2003
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