JP2005111865A - 金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルム - Google Patents

金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルム Download PDF

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隆宏 谷内
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Abstract

【課題】 簡潔な方法で従来では得ることの出来なかった、適正な層間密着力を備えた、即ち剥離することのない金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムを提供する。
【解決手段】 ヘアライン加工が施されたプラスチックフィルムであるヘアライン加工フィルムの表面に対してプラズマ放電処理を行い、その後該プラズマ放電処理を施した面に対して金属蒸着層を設けた構成を有してなり、プラズマ放電処理は公知の方法で構わないが、特に放電ガスを酸素ガスとした直流グロー放電とし、またその際のプラズマ放電の強度を50W/m2以上1500W/m2としたプラズマ放電処理を施した金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムとした。
【選択図】 なし

Description

本願発明は表面に金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムに関するものであり、特にヘアライン加工が施されたプラスチックフィルム表面に対して金属蒸着層を形成する時のプラスチックフィルム表面と金属蒸着層との間に生じる密着力を増加させた金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムに関する。
従来、様々な種類のプラスチックフィルム(以下、単に「フィルム」とも言う。)表面に対して金属蒸着層を形成した金属蒸着層を設けたフィルムは様々な用途に用いられているが、最近では例えばプラスチックで形成された箱体、例えば各種家庭用電気製品や音響機器、精密機械類などの表面に、金属蒸着層を設けたフィルムを貼着させることにより高級感を演出することが広く行われている。
このようなフィルムにおいて、金属蒸着層をフィルム表面に密着させやすくする為に、即ちフィルム表面と金属蒸着層との間の密着力を増加させるために、例えばフィルム表面に樹脂コート層やアンカーコート層を積層した後にアンカーコート層表面に対して金属蒸着層を設ける、という手法が用いられる。このようにすることで、直接であれば密着力の弱いフィルムと金属蒸着層とであっても、間にこのような層を設けることにより、結果的に層間密着力を向上させることが可能となる。
しかし最近ではより一層の高級感を演出するために、いわゆるヘアライン加工を施されたフィルムを家電等に貼着することが行われるようになってきている。このヘアライン加工を施されたフィルム(以下、単に「ヘアラインフィルム」とも言う。)は、基材フィルムの表面に髪の毛のような極細の線が無数に入れられたものであって、通常は基材フィルムの表面を傷つけることにより製造されるものである。
そして現在ではさらなる高級感が所望されることより、単純なヘアラインフィルムではなく、何らかの装飾が施されたヘアラインフィルムを用いることが望まれている。しかしヘアラインフィルムは上記の通り、その表面に無数の傷が入っている為、換言すれば表面に平滑性がないため、例えば金属蒸着層を設けることは困難であった。
そこで、発想を転換して、予めプラスチック基板などの表面に予め金属蒸着層を設け、次いでその金属蒸着層に対してヘアラインフィルムを押圧させることによりにより金属蒸着層表面にヘアラインを設ける手法が考えられている(例えば特許文献1参照。)
特開昭63−158296号公報
しかし、特許文献1に記載されている方法はあくまでもプラスチック基材に直接設けた金属蒸着層を加工するものであって、ヘアラインフィルムを貼着させるものではない。つまりプラスチック基材を直接加工するために、その作業に手間がかかる、基材そのものを痛めてしまいやすい、等の問題が生じてしまう。そのために、やはりヘアラインフィルムを貼着させることが望ましいのであるが、そうすると、上述したようにヘアラインフィルムそのものを用いるのであればともかく、例えばある種の金属光沢を持たせようとしても、ヘアラインフィルムに金属蒸着層を設けることが困難である以上、その要望に応えることが出来なかった。またヘアラインフィルムにアンカーコート層を設けてその上面にさらに金属蒸着層を設けようとしても、アンカーコート層を設ける工程が余分に必要となる、アンカーコート層を設けることによりヘアラインを形作るフィルム表面の傷がアンカーコート層に用いる塗材で埋められてしまい、ヘアラインによる効果が消失してしまいがちになる、またそのようにならないためには高度な製造技術が必要となり、ひいてはコスト上昇を招いてしまう、等の問題を生じてしまう。
本願発明はこのような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、簡潔な方法で従来では得ることの出来なかった、適正な層間密着力を備えた、即ち剥離することのない金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムを提供することである。
上記課題を解決するため、本願発明の請求項1に記載の金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムは、ヘアライン加工が施されたプラスチックフィルムであるヘアライン加工フィルムの表面に対してプラズマ放電処理を行い、その後該プラズマ放電処理を施した面に対して金属蒸着層を設けたこと、を特徴とする。
本願発明の請求項2に記載の金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムは、請求項1に記載の金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムにおいて、前記プラズマ放電処理は、放電ガスを酸素ガスとした直流グロー放電であること、を特徴とする。
本願発明の請求項3に記載の金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムは、請求項1又は請求項2に記載の金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムにおいて、前記プラズマ放電処理におけるプラズマ放電強度が50W/m2以上5000W/m2以下であること、を特徴とする。
本願発明の請求項4に記載の金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムは、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムにおいて、前記プラズマ放電処理を施した面に直接金属蒸着層を設けたことを特徴とする。
以上のように、従来では層間剥離が容易に生じてしまうため困難とされていたヘアライン加工フィルムへの金属蒸着も、本願発明に係るヘアライン加工フィルムであれば、層間剥離を起こすことなく、美麗な金属蒸着層を備えたヘアライン加工フィルムとすることが出来る。
以下、本願発明の実施の形態について説明する。尚、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必すしもこの実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
本願発明に係るヘアライン加工フィルムを第1の実施の形態として説明する。
このヘアライン加工フィルムは、ヘアライン加工が施されたプラスチックフィルムであるヘアライン加工フィルムの表面に対してプラズマ放電処理を行い、その後該プラズマ放電処理を施した面に対して金属蒸着層を設けた構成となっている。
以下、この構成につき順次説明していく。
まずヘアライン加工フィルムであるが、これはプラスチックフィルムの表面に文字通り髪の毛のような細い線が無数に設けられたフィルムを指す。ヘアライン加工フィルムは、プラスチックフィルムの表面にワイヤーブラシ法、サンドロールペーパー法、等の方法で ヘアライン状の細い線を無数に設ける。このプラスチックフィルムは特段制限するものではないが、加工のしやすさ、入手の容易さ、等の種々の利点より、例えばポリエチレンテレタレート(PET)フィルムが好適に用いられる。以下の説明においても基材となるヘアライン加工フィルムは、PETフィルムを加工したものであるとする。
このようなヘアライン加工フィルムの表面に金属蒸着層を設けるのであるが、本実施の形態における金属蒸着層は特に制限するものではない。即ち、本実施の形態に係るヘアライン加工フィルムの用途に応じた金属蒸着層とすればよい。例えば家庭電化製品の化粧版の最表面に用いる場合であって、メタリック調の色調を所望する場合は、金属蒸着層としてアルミニウム蒸着層を用いればよい。その他、金属蒸着層を構成する物質としては、クロム、インジウム、スズ、ニッケル、チタン等が考えられ、さらには金属酸化物であるSiO2、ITO、などが考えられるが、本実施の形態においては特にこれらに限定するものではない。
尚、以下の説明においては金属蒸着層はアルミニウム蒸着層として説明することがある。また金属蒸着層の積層手段については、これも公知の物であって良く、例えばスパッタリングや物理的蒸着法、化学的蒸着法等であってもよく、またグラビアコーティング等の塗布による手法であっても構わない。
さて、ヘアライン加工フィルムの表面に上述の金属蒸着層を積層するのであるが、単純に積層するだけであればヘアライン加工フィルムと金属蒸着層との間には充分な密着力が得られない。換言するとこのままであれば金属蒸着層が容易に剥がれてしまう。そこで、本実施の形態においては、金属蒸着層を積層する前処理として、ヘアライン加工フィルムの表面をプラズマ放電処理する。以下、このプラズマ放電処理につき、さらに説明する。
本実施の形態におけるプラズマ放電処理としては、放電ガスを酸素ガスとした直流グロー放電であることが好適である。これは、ヘアライン加工フィルムの表面に対して酸素ガスを用いたプラズマ放電処理を施すことにより、ヘアライン加工フィルムを構成する樹脂が有する基の一部が切断されて、酸素原子の腕が表面に現れるのであるが、この酸素原子の腕を用いることで、本実施の形態に係るヘアライン加工フィルムのプラズマ放電処理を施した表面と金属蒸着層との間の密着力を充分なものとすることが出来るのである。即ち、酸素原子の腕と金属蒸着層を構成する金属分子の腕が化学結合を起こし、それが故に密着力の向上が図れるのであり、また放電ガスとして酸素ガスを用いる理由である。但し、本実施の形態におけるプラズマ放電処理は必ずしもこれに限定されるものではなく、他のプラズマ放電処理であっても構わない。
また本実施の形態におけるプラズマ放電処理におけるプラズマ放電強度が50W/m2以上5000W/m2以下であることが好ましい。
50W/m2未満であると、不十分なプラズマ処理となってしまい、また5000W/m2以上であると、過剰なプラズマ処理となってしまうからである。
以上のように、本実施の形態に係るヘアライン加工フィルムであれば、フィルムと金属蒸着層との密着力を向上させたフィルムを得ることが出来る。
以下、実施例により本願発明をより具体的に説明するが、必ずしも本願発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(ラミネート強度の評価方法)
金属蒸着層面に、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体接着剤を固形分で1μm〜2μm相当をコートし、この塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体接着剤を介して、厚さ200μmの軟質塩ビフィルムと重ね合わせる。そしてこれに対して、125℃下で2.0kg/cm2の圧力をかけて2秒間圧着し、25℃の雰囲気で24時間エージングを行う。エージング終了後、これを15mm×200mmの寸法に切り出し、卓上形精密万能試験機(株式会社島津製作所製 島津オートグラフAGS−100)により、Al蒸着層と接着剤層との間を引張速度200mm/minで90°剥離する。この剥離時の強度を密着強度として評価測定した(以下、これを「ドライ密着強度」と呼ぶ)。また、上記と同様の方法で引っ張り始めた時に剥離面に蒸留水を2〜3滴滴下したものについて、剥離時の強度を密着強度として評価測定した(以下、これを「ウェット密着強度」と呼ぶ)。
(実施例及び比較例)
PETフィルム(ユニチカ(株)製 Sグレード 膜厚25μm)表面に対してプラズマ放電処理を行って得られたフィルム(開成工業(株)製 HS No.1)に対し、該プラズマ放電処理面の上に金属層としてアルミニウム層を形成した。具体的には作業ガス圧を0.1Pa〜10Paとし、ロール・ツー・ロール方式の真空蒸着機を用いて、酸素の直流グロー放電によるプラズマ放電処理を施した上で、該プラズマ放電処理面上に抵抗過熱による蒸着によってアルミニウムの蒸着を行い、金属層を形成した。その結果について以下に示す。
尚、プラズマ放電処理を行わなかった場合、放電ガスを窒素とした場合、放電ガスをアルゴンとした場合、についても同様の試験を行った。その結果も比較例として以下に示す。
Figure 2005111865
上記図に示される通り、酸素プラズマであってプラズマ放電の強度が50W/m2以上1500W/m2の範囲にある場合は密着強度は高い数値を示すが、それ以外の場合において密着強度は不十分な数値しか示さないことがわかる。

Claims (4)

  1. ヘアライン加工が施されたプラスチックフィルムであるヘアライン加工フィルムの表面に対してプラズマ放電処理を行い、
    その後該プラズマ放電処理を施した面に対して金属蒸着層を設けたこと、
    を特徴とする、金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルム。
  2. 請求項1に記載の金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムにおいて、
    前記プラズマ放電処理は、放電ガスを酸素ガスとした直流グロー放電であること、
    を特徴とする、金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムにおいて、
    前記プラズマ放電処理におけるプラズマ放電強度が50W/m2以上5000W/m2以下であること、
    を特徴とする、金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルムにおいて、
    前記プラズマ放電処理を施した面に直接金属蒸着層を設けたことを特徴とする、金属蒸着層を設けたヘアライン加工フィルム。
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