JP2005111446A - 液滴吐出装置、液滴吐出方法及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 粘度の高い液状体を吐出することができながら、液滴吐出ヘッドに配置された電子回路部品の誤動作及び破損などを低減させることができる液滴吐出装置、液滴吐出方法及び電子機器を提供する。
【解決手段】 液状体を吐出する液滴吐出ヘッド100を備えた液滴吐出装置であって、液状体を加熱する第1ヒータ310と、液滴吐出ヘッド100に配置された電子回路部品11を冷却する冷却手段をなす空冷ユニット20とを有する。
【選択図】 図2
【解決手段】 液状体を吐出する液滴吐出ヘッド100を備えた液滴吐出装置であって、液状体を加熱する第1ヒータ310と、液滴吐出ヘッド100に配置された電子回路部品11を冷却する冷却手段をなす空冷ユニット20とを有する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、液滴吐出装置、液滴吐出方法及び電子機器に関するものである。
従来、(インクジェットプリンタ又はインクジェットプロッタなどの)液滴吐出ヘッドから液状体を吐出して、基板上の所望位置に所定量の液状体を配置する液滴吐出装置が考え出されている。また、従来においては、粘度の低いインクのみならず、粘度の高い潤滑油又は樹脂などをも液滴吐出ヘッドから吐出しようとする液滴吐出装置(インクジェット式記録装置)も考え出されている。下記特許文献1には、その液滴吐出装置は、吐出対象の液状体を加熱すべく、その液状体材料を蓄えるタンク、液供給路及び液滴吐出ヘッド(記録ヘッド)を加熱する加熱手段を備えたインクジェット式記録装置が開示されている。
特開2003−19790号公報
しかしながら、液滴吐出ヘッドには、その液滴吐出ヘッドの構成要素である圧電素子又はヒータなどを駆動制御する電子回路をなすICチップなどの電子回路部品も配置されている。そこで、上記従来の液滴吐出装置では、液滴吐出ヘッドを加熱すると前記電子回路部品の温度も上昇し、電子回路の動作不良及び特性変化による吐出安定性の低下を招き、その電子回路そのものの破壊及び故障を招くおそれもあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、粘度の高い液状体を吐出することができながら、液滴吐出ヘッドに配置された電子回路部品の誤動作及び破損などを低減させることができる液滴吐出装置、液滴吐出方法及び電子機器を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の液滴吐出装置は、液状体を吐出する液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置であって、前記液状体を加熱する加熱手段と、前記液滴吐出ヘッドに配置された電子回路部品を冷却する冷却手段とを有することを特徴とする。本発明によれば、加熱手段によって液滴吐出ヘッドが加熱されても、その液滴吐出ヘッドに配置されている電子回路部品を冷却手段によって冷却することができる。したがって液滴吐出ヘッドなどを加熱することで吐出対象の液状体を効果的に加熱して、常温では粘度の高い液状体の粘度を下げて好適に吐出することができるとともに、前記電子回路部品が高温になることを回避してその電子回路部品の誤動作及び破損などを低減させることができる。
本発明の液滴吐出装置において、前記冷却手段は、前記電子回路部品に向けて気体を送る送風手段からなることとすることができる。本発明によれば、ファンなどを用いて、液滴吐出ヘッドの電子回路部品に風を送ることにより、簡便に、その電子回路部品を冷却することができ、温度上昇による電子回路部品の誤動作及び破損などを回避することができる。
本発明の液滴吐出装置において、前記送風手段は、前記電子回路部品の少なくとも一部を囲むように設けた冷却室と、前記冷却室に設けられた孔であって該冷却室に冷却用気体を吹き込むための孔である冷却エア投入口と、前記冷却室に設けられた孔であって該冷却室から前記冷却用気体を排出するための孔である冷却エア排出口と、前記冷却エア投入口を介して前記冷却用気体を前記冷却室へ強制的に送る送風機構とを有することが好ましい。本発明によれば、ファンなどからなる送風機構により冷却室に冷却用気体を吹き込むと、冷却室内に配置された電子回路部品が持つ熱が冷却用気体に奪われ、その熱を奪った冷却用気体は冷却用エア排出口から排出される。したがって、液滴吐出ヘッドに配置された電子回路部品を、冷却用気体により効果的に冷却することができる。
本発明の液滴吐出装置において、前記冷却手段は、冷却用液状体を用いて前記電子回路部品を冷却する水冷機構を有することとすることができる。本発明によれば、冷却用液状体を循環させる循環流路などからなるラジエータをなすウォータージャケットなどを前記電子回路部品に接するように配置することなどにより、より強力に前記電子回路部品を冷却することができる。したがって、液滴吐出ヘッドなどをより強力に加熱することにより、常温では粘度の高い液状体をより好適に吐出しながら、液滴吐出ヘッドに配置された電子回路部品が加熱により誤動作及び破損することを回避することができる。
本発明の液滴吐出装置において、前記水冷機構は、前記電子回路部品に隣接して又は接するように配置された流路と、前記流路の中に入れられた前記冷却用液状体を該流路において循環移動させるポンプと、前記冷却用液状体を冷却する液状体冷却手段とを有することが好ましい。本発明によれば、液滴吐出ヘッドに配置された電子回路部品を、水冷機構により、より強力に冷却することができる。また、ポンプのオン・オフ動作又は動作速度などを制御することで、効率的に電子回路部品を冷却することもできる。
本発明の液滴吐出装置において、前記冷却手段は、前記電子回路部品が直接浸される非導電性液状体を有してなることとすることができる。本発明によれば、液滴吐出ヘッドに配置された電子回路部品の全部又は一部を、直接に非導電性液状体の中に漬ける又は浸すことにより、非導電性液状体を直接電子回路部品に接触させて、上記水冷機構よりもさらに強力にかつ効率的に電子回路部品を冷却することができる。なお、電子回路部品を導電性液状体の中に漬けると、その電子回路は短絡などを起こしてしまい誤動作及び破損してしまう。非導電性液状体としては、熱伝導率が高く粘度の低い材料が好ましく、例えばエチレングリコール、シリコンオイルなどが挙げられる。
本発明の液滴吐出装置において、前記冷却手段は、前記電子回路部品の少なくとも一部を囲むように設けた封止カバーであって、前記非導電性液状体が充填された封止カバーと、前記封止カバー内に充填された非導電性液状体を該封止カバー内から排出させて、該非導電性液状体を再度該封止カバー内に入れる循環流路と、前記非導電性液状体を前記循環流路及び封止カバーの中で移動させるポンプと、前記非導電性液状体を冷却する非導電性液状体冷却手段とを有することが好ましい。本発明によれば、封止カバー内において電子回路部品に直接接触してその電子回路部品から熱を奪った非導電性液状体を、循環流路において循環させて非導電性液状体冷却手段で冷却することができる。したがって、より強力にかつ効率的に電子回路部品を冷却することができる。
本発明の液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドは、複数設けられており、前記冷却手段は、複数の前記液滴吐出ヘッドに共通に用いられる1つの装置として設けられていることとしてもよい。本発明によれば、1つの冷却手段によって、複数の液滴吐出ヘッドにそれぞれ配置されている電子回路部品を冷却することができ、その複数箇所に配置されている電子回路部品の温度を統一的に管理することもできる。
本発明の液滴吐出装置において、前記冷却手段は、前記電子回路部品から放出された熱の一部を、前記液状体に移動させる熱交換手段(熱移動手段、機構(伝導))を有することが好ましい。本発明によれば、電子回路部品から放出された熱によって液状体を加熱することができるので、省エネルギー化を図りながら、粘度の高い液状体を好適に吐出し、電子回路部品の誤動作及び破損などを低減させることができる。
本発明の液滴吐出装置は、前記電子回路部品の温度を検出する温度検出手段を有することが好ましい。また、本発明の液滴吐出装置は、温度検出手段が検出した温度が所定の基準値を超えた場合に警報信号を出力する監視手段を有することが好ましい。本発明によれば、例えば電子回路部品の定格上限温度に近づいた場合、警報信号を出力することができる。したがって、その警報信号に応じて液滴吐出動作を自動的に又は手動で停止させることができ、電子回路部品の動作不良などによる不適切な液滴吐出動作などを回避することができる。
本発明の液滴吐出装置は、前記温度検出手段が検出した温度に基づいて、前記加熱手段及び前記冷却手段の少なくとも一方の動作を制御する制御手段を有することとしてもよい。本発明によれば、例えば電子回路部品の温度が所望の基準値(高い基準値)を超えた場合は、前記冷却手段におけるファン又はポンプなどの回転数を上げるなどの制御を行い、電子回路部品の温度が所望の他の基準値(低い基準値)を下回った場合は、前記ファン又はポンプなどを停止させることなどにより、電子回路部品の温度を効率的にかつ正確に制御することができる。
本発明の液滴吐出装置において、前記加熱手段と前記電子回路部品との間に断熱材を配置してもよい。本発明によれば、液滴吐出ヘッドにおいて加熱手段と電子回路部品とが接近して配置された場合であっても、断熱材により、加熱手段の熱が電子回路部品に伝わることを低減させることができる。
本発明の液滴吐出方法は、液滴吐出ヘッドから液状体を吐出して、基板上に該液状体を配置する液滴吐出方法であって、前記液状体を加熱しながら、前記液滴吐出ヘッドに配置されている電子回路部品を冷却しつつ、該液状体の吐出をすることを特徴とする。本発明によれば、常温では粘度の高い液状体であっても、その液状体を加熱することで粘度を下げて好適に吐出することができ、その状態において液滴吐出ヘッドに配置されている電子回路部品を冷却してその電子回路部品が高温になることを回避してその電子回路部品の誤動作及び破損などを低減させることができる。
本発明の電子機器は、上記液滴吐出装置と上記液滴吐出方法とのいずれかを用いて製造されたデバイスを備えたことを特徴とする。本発明によれば、常温では粘度の高い液状体を液滴吐出方式により基板に塗布して薄膜デバイスなどを形成することができる。この液滴吐出過程において、液滴吐出装置1の液滴吐出ヘッド100に配置されている電子回路部品11の誤動作及び破損が本実施形態により回避されるので、常温では粘度の高い機能性液体を基板の所望位置に安定して塗布することができ、薄膜デバイスなどを歩留まりよく、安定して製造することができる。したがって、各種の材料に液滴吐出方式を適用して、安価にかつ迅速に各種の薄膜デバイスを形成して、その薄膜デバイスを備えた電子機器を安価にかつ迅速に提供することができる。すなわち、本発明によれば、フォトリソグラフィー法などのように、マスクを作成する必要がなく、またエッチングなどにより無駄となる材料もないので、従来の電子機器よりも製造コストを下げることができる。
以下、本発明の実施形態に係る液滴吐出装置について図面を参照して説明する。
<液滴吐出装置の全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る液滴吐出装置の全体構成を示す概略斜視図である。本実施形態の液滴吐出装置1は、液滴吐出ヘッド100、X方向駆動軸4、Y方向駆動モータ3、Y方向ガイド軸5、制御装置6、ステージ7、クリーニング機構部8及び基台9を有している。
<液滴吐出装置の全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る液滴吐出装置の全体構成を示す概略斜視図である。本実施形態の液滴吐出装置1は、液滴吐出ヘッド100、X方向駆動軸4、Y方向駆動モータ3、Y方向ガイド軸5、制御装置6、ステージ7、クリーニング機構部8及び基台9を有している。
液滴吐出ヘッド100は、機能性液体(液状体)が貯蔵されたタンク109から供給パイプ107(液供給路)を介して供給された機能性液体をそのノズル開口(インクジェットノズル)から吐出するためのものである。ここで、液滴吐出ヘッド100、タンク109及び供給パイプ107には、後述するように、第1から第3ヒータ310、320、330が各々設けられている。ステージ7は、液滴吐出装置1から吐出された機能性液体が着弾する基板Wを載置するためのものであり、この基板Wを所定の基準位置に固定する機構を有している。
X方向駆動軸4は、ボールねじなどから構成され、端部にはX方向駆動モータ2が接続されている。X方向駆動モータ2は、ステッピングモータなどであり、制御装置6からX軸方向の駆動信号が供給されると、X方向駆動軸4を回転させる。X方向駆動軸4が回転すると液滴吐出ヘッド100がX方向駆動軸4上をX方向に移動する。
Y方向ガイド軸5もボールねじなどから構成されているが、基台9上に所定位置に配置されている。このY方向ガイド軸5上にステージ7が配置されている。ステージ7はY方向駆動モータ3を備えている。Y方向駆動モータ3は、ステッピングモータなどであり、制御装置6からY軸方向の駆動信号が供給されると、Y方向ガイド軸5を回転させる。Y方向ガイド軸5が回転すると、ステージ7がY方向に移動する。
Y方向ガイド軸5もボールねじなどから構成されているが、基台9上に所定位置に配置されている。このY方向ガイド軸5上にステージ7が配置されている。ステージ7はY方向駆動モータ3を備えている。Y方向駆動モータ3は、ステッピングモータなどであり、制御装置6からY軸方向の駆動信号が供給されると、Y方向ガイド軸5を回転させる。Y方向ガイド軸5が回転すると、ステージ7がY方向に移動する。
このようにして液滴吐出装置1は、X軸方向の駆動とY軸方向の駆動とを行うことにより液滴吐出ヘッド100を基板W上の任意の場所に移動させることができる。
また、液滴吐出装置1に備えられている制御装置6は、液滴吐出装置1全体の動作を制御するものである。すなわち、制御装置6は、液滴吐出ヘッド100に機能性液体の吐出制御用の信号を供給するとともに、X方向駆動モータ2及びY方向駆動モータ3に液滴吐出ヘッド100とステージ7との位置関係を制御する信号を供給する。また、液滴吐出装置1に備えられているクリーニング機構部8は、液滴吐出ヘッド100をクリーニングする機構である。このクリーニング機構部8は、Y方向の駆動モータ(図示せず)を備えている。この駆動モータの駆動により、クリーニング機構部8はY方向ガイド軸5に沿って移動する。このようなクリーニング機構部8の移動も制御装置6によって制御される。
また、液滴吐出装置1に備えられている制御装置6は、液滴吐出装置1全体の動作を制御するものである。すなわち、制御装置6は、液滴吐出ヘッド100に機能性液体の吐出制御用の信号を供給するとともに、X方向駆動モータ2及びY方向駆動モータ3に液滴吐出ヘッド100とステージ7との位置関係を制御する信号を供給する。また、液滴吐出装置1に備えられているクリーニング機構部8は、液滴吐出ヘッド100をクリーニングする機構である。このクリーニング機構部8は、Y方向の駆動モータ(図示せず)を備えている。この駆動モータの駆動により、クリーニング機構部8はY方向ガイド軸5に沿って移動する。このようなクリーニング機構部8の移動も制御装置6によって制御される。
<液滴吐出ヘッドの第1構成例(空冷ユニット)>
次に、液滴吐出ヘッド100の第1構成例について説明する。図2は、液滴吐出ヘッド100の第1構成例を示す模式断面図である。本構成例の液滴吐出ヘッド100は、圧電振動子(圧電素子)などを備えたインクジェットノズル50と、インクジェットノズル50を加熱する第1ヒータ310と、第1ヒータ310を内蔵しその第1ヒータ310の熱をインクジェットノズル50に伝えるヒータハウジング170とを備えている。さらに、液滴吐出ヘッド100は、回路基板10と、回路基板10に設けられたものであって、上記圧電振動子などを駆動制御する電子回路をなす電子回路部品11と、電子回路部品11を送風手段により冷却する冷却手段である空冷ユニット20と、断熱材60とを備えている。
次に、液滴吐出ヘッド100の第1構成例について説明する。図2は、液滴吐出ヘッド100の第1構成例を示す模式断面図である。本構成例の液滴吐出ヘッド100は、圧電振動子(圧電素子)などを備えたインクジェットノズル50と、インクジェットノズル50を加熱する第1ヒータ310と、第1ヒータ310を内蔵しその第1ヒータ310の熱をインクジェットノズル50に伝えるヒータハウジング170とを備えている。さらに、液滴吐出ヘッド100は、回路基板10と、回路基板10に設けられたものであって、上記圧電振動子などを駆動制御する電子回路をなす電子回路部品11と、電子回路部品11を送風手段により冷却する冷却手段である空冷ユニット20と、断熱材60とを備えている。
液滴吐出ヘッド100には、供給パイプ107が接続されている。そして、インクジェットノズル50は、供給パイプ107により供給されてきた機能性液体を液滴51として吐出する。第1ヒータ310は、インクジェットノズル50を加熱することにより、インクジェットノズル50内を通る機能性液体を加熱する。インクジェットノズル50の温度は、後述の第1温度センサによって測定され監視されている。
回路基板10及び電子回路部品11は、インクジェットノズル50に内蔵されている圧電振動子などを駆動制御するものである。回路基板10には、駆動信号伝達用ケーブル12がコネクタを介して接続されている。制御回路6において生成されたインクジェットノズル50の駆動信号は、駆動信号伝達用ケーブル12を介して回路基板10及び電子回路部品11に送られる。電子回路部品11は、ICチップなどからなり、駆動信号に基づいてインクジェットノズル50の圧電振動子を駆動制御する。また、駆動信号には第1ヒータを駆動制御する信号が含まれており、電子回路部品11は駆動信号に基づいて第1ヒータへの供給電流量なども制御するものとしてもよい。なお、駆動信号伝達用ケーブル12は、回路基板10用の電力線、第1ヒータ用の電力線及び第1ヒータ用の駆動制御信号線を含んでいるものとしてもよい。
空冷ユニット20は、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12に向けて空気などの冷却用気体を送ることにより、その回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12を冷却するものである。具体的には空冷ユニット20は、冷却室21と、冷却エア投入口22と、冷却エア排出口23と、ファンなどからなる送風機構(図示せず)とを備えている。冷却室21は、電子回路部品11の全体、回路基板10の一部及び駆動信号伝達用ケーブル12の一部を囲むように設けた部屋形状のカバーからなるものである。冷却エア投入口22は、冷却室21に設けられた孔であって、その冷却室21に冷却用気体を吹き込むための孔である。冷却エア排出口23は、冷却室21に設けられた孔であって、冷却室21の中で電子回路部品11(回路基板10を含む)によって熱せられた冷却用気体を、その冷却室21から排出するための孔である。そして、冷却エア排出口23は、排気設備に接続されているものとしてもよい。
冷却エア投入口22には、送風機構により強制的に冷却用気体が送り込まれてくる。その冷却用気体は、冷却エア投入口22から冷却室21の中に入り、電子回路部品11、回路基板10及び駆動信号伝達用ケーブル12の熱を奪い、加熱される。その加熱された冷却用気体は、冷却エア排出口23から冷却室21の外へ排出される。これらにより、電子回路部品11、回路基板10及び駆動信号伝達用ケーブル12は、強力に空冷される。ここで、送風機構により冷却室21に送り込まれる冷却用気体を冷却する気体冷却手段(図示せず)を設けることにより、さらに強力に空冷してもよい。
したがって、本第1構成例の液滴吐出ヘッド100を備えた液滴吐出装置1によれば、第1ヒータ310によってインクジェットノズル50が加熱され、その熱の一部が回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12に伝わっても、空冷ユニット20により、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12を強力に冷却することができる。したがって、本液滴吐出装置1は、液滴吐出ヘッド100などを加熱することで吐出対象の機能性液体を効果的に加熱して、常温では粘度の高い機能性液体の粘度を下げて好適に吐出することができるとともに、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12が高温になることを回避してその電子回路部品11などの誤動作及び破損などを低減させることができる。
上記第1構成例において、冷却エア排出口23から冷却エア投入口22に到る循環路を設けてもよい。その循環路の途中に上記気体冷却手段を配置することにより、冷却能力の高い気体を用いてさらに強力にかつ効率的に、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12を冷却することができる。
また、第1構成例の液滴吐出ヘッド100では、第1ヒータ310で加熱されるヒータハウジング170と回路基板10及び電子回路部品11との間に、断熱材60が配置されている。また、第3ヒータ330で加熱される供給パイプ107と回路基板10及び電子回路部品11との間にも、断熱材60が配置されている。このようにすることにより、第1ヒータ310及び第3ヒータ330の熱が回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12に伝わることを低減させることができる。
また、冷却用気体としては、熱伝導率が大きい気体が望ましく、空気でもよい。空気以外にも他の気体を採用してもよいが、空気は利便性に優れておりコストパフォーマンスが高いという利点がある。
また、冷却用気体としては、熱伝導率が大きい気体が望ましく、空気でもよい。空気以外にも他の気体を採用してもよいが、空気は利便性に優れておりコストパフォーマンスが高いという利点がある。
<液滴吐出ヘッドの第2構成例(水冷ユニット)>
次に、液滴吐出ヘッド100の第2構成例について説明する。図3は、液滴吐出ヘッド100の第2構成例を示す模式断面図である。本構成例の液滴吐出ヘッド100と上記第1構成例の液滴吐出ヘッド100との相違点は、空冷ユニット20の代わりに水冷ユニット30が設けられている点である。
次に、液滴吐出ヘッド100の第2構成例について説明する。図3は、液滴吐出ヘッド100の第2構成例を示す模式断面図である。本構成例の液滴吐出ヘッド100と上記第1構成例の液滴吐出ヘッド100との相違点は、空冷ユニット20の代わりに水冷ユニット30が設けられている点である。
水冷ユニット30は、冷却用液状体を用いて、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12を冷却する水冷機構からなるものである。具体的には水冷ユニット30は、流路31と、ウォータージャケット32と、ポンプ33と、液状体冷却手段34とを備えている。流路31は、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12に隣接して又は接するように配置された循環流路である。
ウォータージャケット32は、流路31の一部を内蔵するとともに、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12の一部を囲みかつ回路基板10に接触するカバーからなる。ウォータージャケット32内における流路31はその流路31が複数本平行に且つ相互に接するように折り曲げられており、その折り曲げられた流路31は回路基板10の底面に接するように配置されている。ポンプ33は、流路31の途中に配置されており、流路31の中に入れられた冷却用液状体をその流路31において循環移動させる。液状体冷却手段34は、流路31の途中に配置されており、流路31内の冷却用液状体を冷却するものである。
このような構成により、流路31内に充填された冷却用液状体は、まず液状体冷却手段34によって冷却される。その冷却された冷却用液状体は、ポンプ33によってウォータージャケット32内の流路31に移動させられる。その移動させられた冷却用液状体は、流路31及びウォータージャケット32を介して、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12の熱を奪い、加熱される。その加熱された冷却用液状体はポンプ33によってウォータージャケット32の外の流路31へ移動させられ、再び液状体冷却手段34で冷却され、上記動作が繰り替えされる。
したがって、本第2構成例の液滴吐出ヘッド100を備えた液滴吐出装置1によれば、第1ヒータ310によってインクジェットノズル50が加熱され、その熱の一部が回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12に伝わっても、水冷ユニット30により、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12を強力に冷却することができる。したがって、本液滴吐出装置1は、液滴吐出ヘッド100などを加熱することで吐出対象の機能性液体を効果的に加熱して、常温では粘度の高い機能性液体の粘度を下げて好適に吐出することができるとともに、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12が高温になることを回避してその電子回路部品11などの誤動作及び破損などを低減させることができる。
冷却用液状体としては、熱伝導率が大きく、熱安定性に優れている液体が好ましい。例えば、冷却用液状体としては水を用いる。水以外にも他の材料を用いてもよいが、特に水は利便性に優れていると共に冷却能力が高いという利点がある。また、流路31における抵抗を軽減するために低粘性の液体を冷却用液状体に採用することが好ましく、このような低粘性流体という面でも水は好適である。
また、冷却用液状体としては、例えば、シリコンのマッチングオイルなどを用いてもよい。また、シリコンジェルのような粘度が高いものを用いる手法もある。上記のシリコン系だけでなく、ビフェニルジフェニルエーテル系、アルキルベンゼン系、アルキルビフェニル系、トリアリールジメタン系、アルキルナフタレン系、水素化テルフェニル系、ジアリールアルカン系などの有機熱媒体として一般的に使用されているものを冷却用液状体として挙げることもできる。また、フッ素系の各液体も適用可能である。その中から水冷ユニット30の各部の構成、要求性能、環境保全性などを加味して選定される。
<液滴吐出ヘッドの第3構成例(非導電性液状体)>
次に、液滴吐出ヘッド100の第3構成例について説明する。図4は、液滴吐出ヘッド100の第3構成例を示す模式断面図である。本構成例の液滴吐出ヘッド100と上記第2構成例の液滴吐出ヘッド100との相違点は、水冷ユニット30の代わりに、非導電性液状体を有してなる液状体直漬け(ドブ漬け)冷却ユニット40が設けられている点である。
次に、液滴吐出ヘッド100の第3構成例について説明する。図4は、液滴吐出ヘッド100の第3構成例を示す模式断面図である。本構成例の液滴吐出ヘッド100と上記第2構成例の液滴吐出ヘッド100との相違点は、水冷ユニット30の代わりに、非導電性液状体を有してなる液状体直漬け(ドブ漬け)冷却ユニット40が設けられている点である。
液状体直漬け冷却ユニット40は、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12の一部を、直接に非導電性液状体の中に浸す構成からなるものである。具体的には液状体直漬け冷却ユニット40は、循環流路41と、封止カバー42と、ポンプ43と、非導電性液状体冷却手段44とを備えている。循環流路41は、封止カバー42から排出された非導電性液状体を再び封止カバー42内に入れる循環流路である。
封止カバー42は、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12の一部を囲むように設けられたカバーであり、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12の一部を内蔵する密閉室をなす。また、封止カバー42の中には非導電性液状体が充填されている。したがって、封止カバー42の中において、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12の一部は、直接に非導電性液状体と接触している。ポンプ43は、循環流路41の途中に配置されており、循環流路41及び封止カバー42内の非導電性液状体をその循環流路41及び封止カバー42内において循環移動させる。非導電性液状体冷却手段44は、循環流路41の途中に配置されており、循環流路41内の非導電性液状体を冷却するものである。非導電性液状体としては、熱伝導率が高く粘度の低い材料が好ましく、例えばエチレングリコール、シリコンオイルなどが挙げられる。
このような構成により、循環流路41内に充填された非導電性液状体は、まず非導電性液状体冷却手段44によって冷却される。その冷却された非導電性液状体は、ポンプ43によって循環流路41を移動して封止カバー42内に入れられる。その封止カバー42内に入れられた非導電性液状体は、直接に、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12の一部に接触する。そこで、その非導電性液状体は、通常の空冷機構及び水冷機構よりも強力にかつ効率的に回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12から熱を奪い、冷却することができる。その熱を奪うことで温度上昇した非導電性液状体はポンプ43によって封止カバー42の外へ排出され、循環流路41を通って再び非導電性液状体冷却手段44で冷却され、上記動作が繰り替えされる。
したがって、本第3構成例の液滴吐出ヘッド100を備えた液滴吐出装置1によれば、第1ヒータ310によってインクジェットノズル50が加熱され、その熱の一部が回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12に伝わっても、液状体直漬け冷却ユニット40の非導電性液状体により、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12を強力に且つ効率的に冷却することができる。したがって、本液滴吐出装置1は、液滴吐出ヘッド100などを加熱することで吐出対象の機能性液体を効果的に加熱して、常温では粘度の高い機能性液体の粘度を下げて好適に吐出することができるとともに、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12が高温になることを回避してその電子回路部品11などの誤動作及び破損などを低減させることができる。
また、本第3構成例の液滴吐出ヘッド100において、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12などの表面に、保護膜を設けてもよい。このようにすると、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12などが非導電性液状体により化学反応を起こすこと、又は短絡などが生じることを、保護膜によってさらに確実に回避することができる。したがって、非導電性液状体の適用種類を広げることができるとともに、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝送用ケーブル12などの寿命を延ばすことができる。保護膜としては、熱伝導率が高く、絶縁性が高く、非導電性液状体に対して化学的に安定性の高い材料からなるものが好ましい。
<温度制御のための構成>
次に、上記の第1から第3構成例の液滴吐出ヘッド100を備えた本実施形態に係る液滴吐出装置1における所望部位を温度制御するための温度制御手段について、図5を参照して説明する。図5は、図1から図4に示す液滴吐出装置における温度制御手段の構成を示すブロック図である。
次に、上記の第1から第3構成例の液滴吐出ヘッド100を備えた本実施形態に係る液滴吐出装置1における所望部位を温度制御するための温度制御手段について、図5を参照して説明する。図5は、図1から図4に示す液滴吐出装置における温度制御手段の構成を示すブロック図である。
本形態形態の液滴吐出装置1は、例えば精密機械装置を製造する際、所定位置に潤滑油を機能性液体として吐出するのに使用される。また、液滴吐出装置1は、液晶装置などを製造する際、基板上に各色の樹脂を機能性液体としてドット状に塗布してカラーフィルタを製造するのに使用される。また、液滴吐出装置1は、液晶装置又は光通信装置などの光インタコネクション装置を製造する際、基板上に透明な樹脂を機能性液体としてドット状に塗布してマイクロレンズを形成するのに使用される。さらにまた、液滴吐出装置1は、液晶装置又はエレクトロルミネッセンス表示装置を製造する際、基板上に、液晶材料又はエレクトロルミネッセンス発光体を形成するための電気光学物質を塗布するのに使用される。
それらの液滴吐出装置1を用いて製造される個々の装置の構成についてはすでに周知であるため説明を省略するが、それらの製造に用いる機能性液体は、いずれも、インクジェット式プリンタなどで用いられる通常の記録用インクと比較して粘度がかなり高く、かつ、温度によって粘度が大幅に変化する。
そこで、本実施形態の液滴吐出装置1では、図5に示すような温度制御手段を設けている。具体的には、液滴吐出ヘッド100には第1ヒータ310及び第1温度センサ315を設ける。また、タンク109には、第2ヒータ320及び第2温度センサ325を設ける。さらに、供給パイプ107には、第3ヒータ330及び第3温度センサ335を設ける。なお、各部位には、保温材又は断熱材なども配置されるが、図5では図示を省略している。
ここで、図1に示す制御部6には、図5に示す温度制御部300が設けられている。温度制御部300は、第1温度センサ315、第2の温度センサ325及び第3温度センサ335により、液滴吐出ヘッド100、タンク109及び供給パイプ107の温度を逐次取り込み、それらの温度変化などについて監視している。そして、温度制御部300は、取り込んだ温度に基づいて、第1から第3ヒータ310、320、330を各々独立に制御することにより、液滴吐出ヘッド100、タンク109及び供給パイプ107各々の温度を最適値に制御することができる。
これらにより、本実施形態の液滴吐出装置1は、潤滑油又は樹脂などといった常温では高粘度の機能性液体であっても、その機能性液体を第1から第3ヒータ310、320、330により加熱することで低粘度にして、液滴吐出ヘッド100から良好に吐出することができる。例えば液滴吐出装置1は、粘度が200cpsの樹脂などであっても、温度を80℃位にまで高めることにより、粘度を15cps位にまで低下させて吐出することができる。また、温度制御部300により、機能性液体は略一定の温度に保持されるので、機能性液体の粘度がばらつかない。したがって、液滴吐出装置1は、1ドット(1滴)当たりの液滴の重量、対象物に着弾した機能性液体の曲率などを高い精度で管理できるので、精密機械装置への潤滑油の塗布、カラーフィルタ基板の製造、マイクロレンズ基板の製造、電気光学物質を保持した基板の製造などといった高精度が要求される塗布工程に対応することができる。
さらに、本実施形態の液滴吐出装置1は、第1から第3ヒータ310、320、330が液滴吐出ヘッド100、タンク109及び供給パイプ107を各々独立して加熱し、第1から第3温度センサ315、325、335が液滴吐出ヘッド100、タンク109及び供給パイプ107の温度を各々検出し、温度制御部300が液滴吐出ヘッド100、タンク109及び供給パイプ107の温度を各々独立して最適温度に制御することができる。このため、機能性液体の温度ばらつきをより確実に抑えることができるので、機能性液体の粘度のばらつきを高精度に抑えることができる。また、機能性液体の温度を上限にまで高めて、機能性液体の粘度を極限にまで低下させることもできる。したがって、1ドット当たりの液滴の重量、対象物に着弾した機能性液体の曲率などをさらに高い精度で管理できる。
特に、光インタコネクション装置のマイクロレンズを製造する際には、液滴吐出ヘッド100から基板Wに機能性液体として透明な紫外線硬化樹脂を着弾させた後、硬化させる。その際、着弾した樹脂の曲率によってマイクロレンズのF値が決定される。このような場合に本実施形態の液滴吐出装置1を用いれば、粘度が高い樹脂であっても低粘度の液体として扱うことができるので、曲率の高いマイクロレンズ、すなわち、F値の大きなマイクロレンズを形成することができ、かつ、マイクロレンズの曲率(F値)のばらつきが極めて小さいという効果が得られる。
さらにまた、本実施形態の液滴吐出装置1では、電子回路部品11の温度を検出する温度検出手段をなす第4温度センサ345を備えている。第4温度センサ345は電子回路部品11に直接貼り付けてもよく、回路基板10などに配置してもよい。そして、温度制御部300は、第4温度センサ345が検出した電子回路部品11の温度が所定の基準値を超えた場合に警報信号を出力する監視手段を有するものとする。
このようにすれば、例えば電子回路部品11の定格上限温度に近づいた場合、温度制御部300は制御部6などに対して警報信号を出力することができる。したがって、制御部6などは、その警報信号に応じて液滴吐出動作を自動的に又は手動により停止させることができ、電子回路部品11の動作不良などによる不適切な液滴吐出動作などを回避することができる。
また、温度制御部300は、第4温度センサ345が検出した電子回路部品11の温度に基づいて、冷却手段(空冷ユニット20、水冷ユニット30、液状体直漬け冷却ユニット40)及び加熱手段(第1から第3ヒータ310、320、330)の少なくとも一方の動作を制御する制御手段を有することとしてもよい。例えば、第4温度センサ345が検出した電子回路部品11の温度が所望の基準値(高い基準値)を超えた場合は、前記冷却手段におけるファン又はポンプ33,43などの回転数を上げ、冷却能力を上げる制御を行う。それでも電子回路部品11の温度が所望の基準値以下とならない場合は、前記警報信号を出力する。一方、電子回路部品11の温度が所望の他の基準値(低い基準値)を下回った場合は、ファン又はポンプ33,43などを停止させるなどの冷却能力を下げる制御を行う。これらにより、電子回路部品の温度を効率的にかつ正確に制御することができる。
<その他の実施形態>
次に、上記液滴吐出装置1の他の実施形態について説明する。
本実施形態の液滴吐出装置1において、冷却手段(空冷ユニット20、水冷ユニット30又は液状体直漬け冷却ユニット40)は、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12から奪った熱の一部を、吐出対象である機能性液体に移動させる熱交換手段を有することとしてもよい。このようにすれば、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12から放出された熱によって機能性液体を加熱することができる。したがって、液滴吐出装置1は、省エネルギー化を図りながら、粘度の高い機能性液体を好適に吐出し、電子回路部品11の誤動作及び破損などを低減させることができる。
次に、上記液滴吐出装置1の他の実施形態について説明する。
本実施形態の液滴吐出装置1において、冷却手段(空冷ユニット20、水冷ユニット30又は液状体直漬け冷却ユニット40)は、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12から奪った熱の一部を、吐出対象である機能性液体に移動させる熱交換手段を有することとしてもよい。このようにすれば、回路基板10、電子回路部品11及び駆動信号伝達用ケーブル12から放出された熱によって機能性液体を加熱することができる。したがって、液滴吐出装置1は、省エネルギー化を図りながら、粘度の高い機能性液体を好適に吐出し、電子回路部品11の誤動作及び破損などを低減させることができる。
他の実施形態としては、1台の上記液滴吐出装置1において、液滴吐出ヘッド100は複数設けられていてもよい。そして、空冷ユニット20、水冷ユニット30又は液状体直漬け冷却ユニット40のいずれかからなる冷却手段は、複数の液滴吐出ヘッド100に共通に用いられる1つの装置として設けられていることとしてもよい。このようにすれば、1つの冷却手段によって、複数の液滴吐出ヘッド100にそれぞれ配置されている電子回路部品11を冷却することができ、その複数箇所に配置されている電子回路部品11の温度を温度制御部300により統一的に管理することもできる。
<電子機器>
上記実施形態の液滴吐出装置1を用いて製造された回路装置などをなすデバイスを備えた電子機器の例について説明する。図6(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図6(a)において、符号1000は上記デバイスを用いた携帯電話本体を示し、符号1001は表示部を示している。図6(b)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図6(b)において、符号1100は上記デバイスを用いた時計本体を示し、符号1101は表示部を示している。図6(c)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図6(c)において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は上記デバイスを用いた情報処理装置本体、符号1206は表示部を示している。
上記実施形態の液滴吐出装置1を用いて製造された回路装置などをなすデバイスを備えた電子機器の例について説明する。図6(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図6(a)において、符号1000は上記デバイスを用いた携帯電話本体を示し、符号1001は表示部を示している。図6(b)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図6(b)において、符号1100は上記デバイスを用いた時計本体を示し、符号1101は表示部を示している。図6(c)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図6(c)において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は上記デバイスを用いた情報処理装置本体、符号1206は表示部を示している。
図6に示す電子機器は、常温では粘度の高い機能性液体を液滴吐出方式により基板に塗布して薄膜デバイスなどを形成することができる。この液滴吐出過程において、液滴吐出装置1の液滴吐出ヘッド100に配置されている電子回路部品11の誤動作及び破損が本実施形態により回避されるので、常温では粘度の高い機能性液体を基板の所望位置に安定して塗布することができ、薄膜デバイスなどを歩留まりよく、安定して製造することができる。したがって、本実施形態によれば、各種の材料に液滴吐出方式を適用して、安価にかつ迅速に各種の薄膜デバイスを形成して、その薄膜デバイスを備えた電子機器を安価にかつ迅速に提供することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施形態で挙げた具体的な構成や材料などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
1…液滴吐出装置、3…Y方向駆動モータ、4…X方向駆動軸、5…Y方向ガイド軸、6…制御装置、7…ステージ、8…クリーニング機構部、9…基台、10…回路基板、11…電子回路部品、12…駆動信号伝達用ケーブル、20…空冷ユニット、21…冷却室、22…冷却エア投入口、23…冷却エア排出口、30…水冷ユニット、31…流路、32…ウォータージャケット、33…ポンプ、34…液状体冷却手段、40…液状体直漬け(ドブ漬け)冷却ユニット、41…循環流路、42…封止カバー、43…ポンプ、44…非導電性液状体冷却手段、50…インクジェットノズル、60…断熱材、100…液滴吐出ヘッド、107…供給パイプ(液供給路)、109…タンク、170…ヒータハウジング、300…温度制御部、310…第1ヒータ、320…第2ヒータ、330…第3ヒータ、315…第1温度センサ、325…第2温度センサ、335…第3温度センサ、345…第4温度センサ、W…基板
Claims (15)
- 液状体を吐出する液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置であって、
前記液状体を加熱する加熱手段と、
前記液滴吐出ヘッドに配置された電子回路部品を冷却する冷却手段とを有することを特徴とする液滴吐出装置。 - 前記冷却手段は、前記電子回路部品に向けて気体を送る送風手段からなることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出装置。
- 前記送風手段は、
前記電子回路部品の少なくとも一部を囲むように設けた冷却室と、
前記冷却室に設けられた孔であって該冷却室に冷却用気体を吹き込むための孔である冷却エア投入口と、
前記冷却室に設けられた孔であって該冷却室から前記冷却用気体を排出するための孔である冷却エア排出口と、
前記冷却エア投入口を介して前記冷却用気体を前記冷却室へ強制的に送る送風機構とを有することを特徴とする請求項2記載の液滴吐出装置。 - 前記冷却手段は、冷却用液状体を用いて前記電子回路部品を冷却する水冷機構を有することを特徴とする請求項1記載の液滴吐出装置。
- 前記水冷機構は、
前記電子回路部品に隣接して又は接するように配置された流路と、
前記流路の中に入れられた前記冷却用液状体を該流路において循環移動させるポンプと、
前記冷却用液状体を冷却する液状体冷却手段とを有することを特徴とする請求項4記載の液滴吐出装置。 - 前記冷却手段は、前記電子回路部品が直接浸される非導電性液状体を有してなることを特徴とする請求項1記載の液滴吐出装置。
- 前記冷却手段は、
前記電子回路部品の少なくとも一部を囲むように設けた封止カバーであって、前記非導電性液状体が充填された封止カバーと、
前記封止カバー内に充填された非導電性液状体を該封止カバー内から排出させて、該非導電性液状体を再度該封止カバー内に入れる循環流路と、
前記非導電性液状体を前記循環流路及び封止カバーの中で移動させるポンプと、
前記非導電性液状体を冷却する非導電性液状体冷却手段とを有することを特徴とする請求項6記載の液滴吐出装置。 - 前記液滴吐出ヘッドは、複数設けられており、
前記冷却手段は、複数の前記液滴吐出ヘッドに共通に用いられる1つの装置として設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の液滴吐出装置。 - 前記冷却手段は、前記電子回路部品から放出された熱の一部を、前記液状体に移動させる熱交換手段を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載の液滴吐出装置。
- 前記電子回路部品の温度を検出する温度検出手段を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載の液滴吐出装置。
- 前記温度検出手段が検出した温度が所定の基準値を超えた場合に警報信号を出力する監視手段を有することを特徴とする請求項10記載の液滴吐出装置。
- 前記温度検出手段が検出した温度に基づいて、前記加熱手段及び前記冷却手段の少なくとも一方の動作を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項記載の液滴吐出装置。
- 前記加熱手段と前記電子回路部品との間に断熱材を配置したことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項記載の液滴吐出装置。
- 液滴吐出ヘッドから液状体を吐出して、基板上に該液状体を配置する液滴吐出方法であって、
前記液状体を加熱しながら、前記液滴吐出ヘッドに配置されている電子回路部品を冷却しつつ、該液状体の吐出をすることを特徴とする液滴吐出方法。 - 請求項1〜請求項13のいずれか一項記載の液滴吐出装置と、請求項14記載の液滴吐出方法とのいずれかを用いて製造されたデバイスを備えたことを特徴とする電子機器。
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- 2003-10-10 JP JP2003352679A patent/JP2005111446A/ja not_active Withdrawn
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