JP2005111327A - レール用マーク塗布機 - Google Patents

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Abstract

【課題】レール側面に、外観上良好な、塗料によるマークを施すことのできるレール用マーク塗布機を提供する。
【解決手段】レールR上を走行する機台に軸支したハンドル杆を揺動させてノズルを開閉するスプレー罐を着脱自在にして前記機台2に取付け、前記ノズルに連通させた案内管11を通じて噴出する塗料を含浸させた塗布材を、前記ハンドル杆に設けた操作片の、該操作片に上端を接続した連けいワイヤー28を介する操作によって、前記レールの側面Raに接触させてマークmを施すようにする。第一引っ張りばね26の付勢に抗して回動降下する前記作動リンク15の先端部には、該先端部の回動降下に伴って第二引っ張りばね21の付勢によって先端側が前記レール側面Raに近接する塗布リンク12を仲介リンク17を介して回動自在に接続する。
【選択図】図4

Description

軌道レールの敷設に際し、レールの側面に塗料でマークをつけ、該マーク個所に枕木を配するようにして敷設した後、当該枕木上にレールを敷設しているが、本発明は、概し、斯様に枕木を配置するに際し、レールの該配置位置に対応させる部分にマークを塗布するために用いるレール用マーク塗布機に関するものである。
レール上を走行する機台にハンドル杆を揺動可能に立設し、該ハンドル杆に装置した操作レバーをワイヤーを介して前記機台に前記レールの側面方向に回動自在にして軸支させた塗布アームに連けいし、該塗布アームの先端に取付けたフェルトと前記機台に着脱自在に取付けたスプレー罐のノズルをホースを介して連絡させ、ノズル開閉用の作動片を前記ハンドル杆に設けた構成と成し、ハンドル杆をハンドルとしてレールに沿う所定位置に機台を移動させて、当該ハンドル杆を揺動させて作動片によってスプレー罐のノズルを開放してスプレー罐からホースを通じて塗料をフェルトに含浸させ、このようにフェルトに塗料を必要に応じて含浸させた後、操作レバーを操作してワイヤーを介して塗布アームを回動させ、該塗布アームの先端に取付けた前記フェルトを前記レールの側面に圧接してフェルトに含浸させた塗料をレール側面に塗布させるようにした構造のものがある(例えば、特許文献1)。
特開平8−155360号公報
前記従来例は、レールに沿って移動、停止を繰り返し、停止時にスプレー罐からの塗料をレール側面に塗布してマークを施すという点で画期的なものであるが、マークはフェルトに含浸させた塗料を付(塗)着させるためマークの外観的見栄えは必ずしも良好とは言えず、殊に、フェルトに含浸させた塗料はフェルトの下部に流下集中するため良好なマーク塗布状態を得ることはむずかしい。
本発明は斯様な従来例の欠点に着目し、良好なマーク塗布状態を可及的に得ることのできる装置を提供すべく創案したものである。
レール上を走行する機台に軸支したハンドル杆を揺動させてノズルを開閉するスプレー罐を着脱自在にして前記機台に取付け、前記ノズルに連通させた案内管を通じて噴出する塗料を含浸させた塗布材を、前記ハンドル杆に設けた操作片の、該操作片に上端を接続した連けいワイヤーを介する操作によって、前記レールの側面に接触させてマークを施すようにしたレール用マーク塗布機において、前記連けいワイヤーの下端を接続した作動リンクを基端部において前記機台に回動自在に軸支し、第一引っ張りばねの付勢に抗して回動降下する前記作動リンクの先端部には、該先端部の回動降下に伴って第二引っ張りばねの付勢によって先端側が前記レール側面に近接する塗布リンクを仲介リンクを介して回動自在に接続し、該塗布リンクの先端に前記塗布材を構成し、しかも、レールの前記側面に接して回動する塗布ローラを横軸回動自在に取付けた構成とするのである。
なお、塗布アームの先端に案内管と連通する塗料の貯溜室を設け、該貯溜室の先端に塗布ローラを設けることによって塗布ローラに塗料を確実に含浸させることができる。
本発明によれば、塗料を含浸した塗布ローラがレールの側面に沿って転動しつつ上下方向に移動するから、前記側面に外観上良好な塗料によるマークを施すことができる。
図面は本発明に係るレール用マーク塗布機の一実施例を示し、図1は側面図、図2は本発明要部の正面図、図3は図2の平面図、図4は塗布操作途中時における図2の平面図、図5は塗布リンク先端部の平面図である。
図中、Aはレール用マーク塗布機で、塗布機Aは、レールR上を走行するフランジ付車輪1a,1bを前後に備えた機台2の前部側に作動片3を支軸4で揺動自在に軸支し、該作動片3の接離によって開閉するノズル5aを備えたスプレー罐5より噴出する塗料を塗布ローラ6によって前記レールRの側面Raに塗布してマークmを所要間隔を存して付するようにしたものである。
前記作動片3には上端部にハンドル7aを備えたハンドル杆7の下部を取付け、作動片3はこのハンドル杆7の前記機台2の前後方向への、前記支軸4を軸とする回動操作により揺動し、前記ノズル5aを接離し、塗料のスプレー罐5からの噴出、中断が行われる。
因みに、作動片3と、機台2との間には復帰スプリング8を張設し、この復帰スプリング8の付勢によって作動片3はノズル5aより離開位置に存するように位置設定されている。
前記スプレー罐5は、前記機台2に前後方向にして横設した保持枠9に前記ノズル5aを機台2の前方側にして係合し、保持スプリング10によってその中間部を抱縛させて前記機台2に着脱自在に取付けたもので、ノズル5aに一端を取付けた案内管(チューブ)11の他の一端を塗布リンク12の先端に設けた、塗料の貯溜室27に連通させ、該貯溜室27に塗料を注入できるようにしてある。
前記塗布リンク12(図2で示す通り、塗布操作前は、ばね21,26の作用によりほぼ水平状態となるようにしてある)は、前記機台2に立設した支承片13に基端側を主軸14で回動自在に支持させて前記前後方向(レールRの長手方向)と直交する方向に配してレール側面Raより突出させた作動リンク15の先端に上端部を第一接続ピン16で回動自在に接続した仲介リンク17の下端部に、第二接続ピン18によって、その中間部において回動自在に接続支持させたもので、先端に設けた上面開口の前記貯溜室27部には該貯溜室27の前壁を構成するようにして前記塗布ローラ6を回動自在に装置し、前記第二接続ピン18より後方側の片面に第二規制ピン19を突設し、該第二規制ピン19と前記機台2に立設した係止ピン20には第二引っ張りばね21の一端をそれぞれ係止し、この第二引っ張りばね21によって前記第二接続ピン18を中心にして回動付勢される前記塗布リンク12に設けた前記第二規制ピン19の回動軌跡(図2、図4では反時計廻り方向)上には、下端部を第二接続ピン18で前記塗布リンク12に接続した前記仲介リンク17を配し、第二規制ピン19が仲介リンク17の一側(外側)縁17´に接することにより第二引っ張りばね21の付勢による第二接続ピン18を中心とする塗布リンク12の回動は規制される。そして、仲介リンク17の上端部は第一接続ピン16によって作動リンク15の先端部に前記の通り回動自在に枢着してあるが、作動リンク15の先端部には、この仲介リンク17の前記第一規制ピン19側の前記一側縁17´に対応する長手方向に沿う他の一側(内側)縁17´´側に存するようにして第二規制ピン19を突設して第一接続ピン16を中心とする仲介リンク17の回動軌跡(図2、図4では時計廻り方向)上に位置させ、第一接続ピン16を中心とする仲介リンク17の回動を規制するようにしてある。すなわち、塗布リンク12は第二引っ張りばね21に引っ張られて第二接続ピン18を中心にして回動(図4では反時計廻り方向)するが、第二規制ピン19が、仲介リンク17に接してその回動は規制され、第二引っ張りばね21の第二規制ピン19を介して仲介片17に伝達された第一接続ピン16を中心とする仲介リンク17の回動(図4では時計廻り方向)付勢は仲介リンク17が前記第二規制ピン19に接して規制されるようになっており、この回動規制状態において塗布リンク12は仲介リンク17の縦動に伴って縦動し、塗布ローラ6の高さ位置が変わる。
なお、前記機台2にはレール側面Raより突出する方向にして腕片23を突設し、該腕片23の先端に案内ローラ24を横軸で回動自在に軸支してあり、案内ローラ24は、前記仲介リンク17の外側縁側である前記一側縁17´側に配した前記塗布リンク12の前記規制ピン19と前記係止ピン20(機台2に設けた)間に張設した前記第二引っ張りばね21による第二接続ピン18を中心とする塗布リンク12の前記回動(図2においては反時計廻り方向の)を規制する一方、前記係止ピン20と前記作動リンク15の基端に横設した係止ピン25間に張設した第一引っ張りばね26による作動リンク15乃至仲介リンク17の回動を、仲介リンク17の外側縁17´の該案内ローラ24の接触により規制する。
第一引っ張りばね26は、前記の通り、作動リンク15の基端側の係止ピン25と機台2側の係止ピン20間に張設し、しかも、第二引っ張りばね21より弾性力を強くしてあり、この第一引っ張りばね26によって、支承片13(機台2に立設した)に基端側を主軸14で回動自在に軸支させた作動リンク15は主軸14を中心として回動付勢され、その付勢は、作動リンク15に第一接続ピン16によって接続した前記仲介リンク17の外側縁17´の案内ローラ24に対する接触によって規制され、作動リンク15は第一接続ピン16側の先端が上方に位置した傾斜状態で常態位置を維持するようにしてある。
なお、実施例では、一対の作動リンク15,15を用いてこれらの間に仲介リンク17を介在してピン16で接続しているが、その一方を省略して単一なもので構成しても良い。
この作動リンク15の、基端部側である前記主軸14と前記係止ピン25との間には連けいワイヤー28の一端(下端)を取付け(止着し)、連けいワイヤー28の他の一端(上端)は、前記ハンドル杆7の上端部のハンドル7aに隣接させて設けた操作片29に取付け(止着し)、作動リンク15は操作片29による連けいワイヤー28の引き上げ(引っ張り)によって、第一操作スプリング26の付勢に抗して主軸14を中心として回動する。
図中、Bは車輪停止装置で、30はこの車輪停止装置の停止操作杆で、停止操作杆30はその上部側に巻回したコイルスプリング31によって前記作動リンク15に支持され、その下端部を前記機台2を通じて機台2下端側に突出させて機台2に支持させた回動片32に前記コイルスプリング31の付勢によって圧接してあり、回動片32の基端部に一体に設けた回動軸33の周側に圧接片34を突設し、該圧接片34と前記機台2との間には前記コイルスプリング31より弾性力のない復帰スプリング35を張設してある。すなわち、車輪停止装置Bは、前記操作片29による塗布操作に連動して、車輪1aの転動を規制して当該塗布操作を円滑に行うようにするものである。
また、前記機台2にはレールR上を転動するローラ36を設け、該ローラ36には電磁石38を間隔を置いて同一半径上に配し、該電磁石38に反応して動作する読取部39によって距離を測定するようにしてあり、該測定距離の表示部40を前記ハンドル杆7の上端に装置してある。
しかして、塗布機AをレールR上に載置して車輪1a,1bを転動させて移動させると、車輪1a,1bと同様にローラ36が転動し、該ローラ36に装置した電磁石38の移動によって移動距離が読取部39を通じて表示部40に表われることになる。
表示部40に表われた当該距離(予め設定した)を視認して操作片29を操作すると、該操作片29に連係した連けいワイヤー28は第一引っ張りばね26の付勢に抗して引き上げられ、これと同時に作動リンク15は主軸14を中心に回動し(図2においては時計廻り方向)、作動リンク15の第一接続ピン16側の先端が第一引っ張りばね26の付勢に抗して回動降下する。
回動降下する作動リンク15の中間部には復帰スプリング31を介して停止操作杆30を取付けてあるので、該操作杆30は回動片32を押圧してこれを回動降下させ、回動片32を周側に備えた回動軸33も同時に回動し、かつ、圧接片34は復帰スプリング35の付勢に抗して回動し、その先端は当該位置にある車輪1aのフランジに圧接して当該車輪1a(延いては車輪1b)の転動を規制し、塗布機Aすなわち機台2の車輪1a,1bの転動によるレールRに沿う移動は中断されることになる。
また、回動降下する作動リンク15の先端には第一接続ピン16によって仲介リンク17の上端部を接続し、かつ、仲介リンク17は、第一、第二の引っ張りばね26,21の付勢によって第二規制ピン22と案内ローラ24との間に介在された状態にあるので、案内ローラ24に案内されつつ降下し、かつ、該下端部に第二接続ピン18によって中間部を接続した塗布リンク12も降下するため、案内ローラ24に圧接して回動が規制されていた塗布リンク12に第二引っ張りばね21の付勢力が現われて該ローラ24に案内されるように移動傾斜し(図2の2点鎖線で示す)、第二接続ピン18から塗布リンク12の第二規制ピン19側の一端までの距離(一定)より第二接続ピン18から案内ローラ24の周側までの距離(距離は変化)が長くなる位置まで前記作動リンク15の押圧により仲介リンク17を介して塗布リンク12が降下したとき、案内ローラ24との接触により第二引っ張りばね21の付勢による第二接続ピン18を中心とする回動が規制されていた塗布リンク12に第二引っ張りばね21の付勢が働き、第二規制ピン19が作動リンク15に当接し、塗布リンク12の回動は再度規制され、かつ、該規制状態で前記作動リンク15の押圧(操作片29の操作)の継続により塗布ローラ6がレールRの側面Raに接触しつつ降下してマークmが施されるのである。
そして、操作片29の操作を中止することにより、各部はばね21,26の作用により復帰し、図4の2点鎖線で示す状態から図2の実線で示す状態に、塗布ローラ6も復帰するのである。
なお、貯溜室27への塗料の注入は、ハンドル杆7を機台2前後方向に揺動させて作動片3でノズル5aを押圧してスプレー罐5を開放して案内管11を通じて適宜送り込めば良い。
側面図。 本発明要部の正面図。 図2の平面図。 塗布操作途中時における図2の平面図。 塗布リンク先端部の平面図。
符号の説明
2 機台
5 スプレー罐
5a ノズル
7 ハンドル杆
11 案内管
12 塗布リンク
15 作動リンク
17 仲介リンク
21 第二引っ張りばね
24 塗布ローラ
26 第一引っ張りばね
28 連けいワイヤー
29 操作片

Claims (2)

  1. レール上を走行する機台に軸支したハンドル杆を揺動させてノズルを開閉するスプレー罐を着脱自在にして前記機台に取付け、前記ノズルに連通させた案内管を通じて噴出する塗料を含浸させた塗布材を、前記ハンドル杆に設けた操作片の、該操作片に上端を接続した連けいワイヤーを介する操作によって、前記レールの側面に接触させてマークを施すようにしたレール用マーク塗布機において、前記連けいワイヤーの下端を接続した作動リンクを基端部において前記機台に回動自在に軸支し、第一引っ張りばねの付勢に抗して回動降下する前記作動リンクの先端部には、該先端部の回動降下に伴って第二引っ張りばねの付勢によって先端側が前記レール側面に近接する塗布リンクを仲介リンクを介して回動自在に接続し、該塗布リンクの先端に前記塗布材を構成し、しかも、レールの前記側面に接して回動する塗布ローラを横軸回動自在に取付けた、レール用マーク塗布機。
  2. 塗布アームの先端に案内管と連通する塗料の貯溜室を設け、該貯溜室の先端に塗布ローラを設けた、請求項1記載のレール用マーク塗布機。
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