JP2005111303A - 昇華管及びその製造方法、並びに昇華精製装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 昇華精製装置内の汚染を最小限に抑えて、洗浄や交換による作業効率の低下を減少させ、且つ、昇華速度を制御することが可能な昇華管及びその製造方法、並びにその昇華管を用いる昇華精製装置を提供すること。
【解決手段】 昇華管1の右側末端から50mmほどの部分に、試料室2と管径縮小部3を設け、管径縮小部3から排気側径小端部5までの間を、試料の昇華によって生じた蒸気を凝縮させ固体として析出させる、昇華精製物捕集部4とする。昇華精製時には、試料室から排気側径小端部5へ向かって温度勾配を形成する。排気側径小端部5は、末端7に近づくほど管径が徐々に小さくなるようにし、昇華管1の内部を排気する速度を抑え、制御しやすくする。昇華管1の内部を排気するための排気孔6を排気側径小端部5の側面に設け、その半径rや末端7からの距離dを、昇華精製される試料の特性に適合するように設定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機電子材料等の精製に用いて好適な昇華管及びその製造方法、並びに昇華精製装置に関するものである。
昇華法は、固体が液体を経ずに直接その気体になる現象、及びその逆の現象を利用する物質の精製方法である。昇華法は、通常、比較的高い蒸気圧をもつ固体物質の精製に用いられるが、原理的には、分解することなく気化し得るすべての固体は、適当な温度と圧力の下で昇華精製することができる。
通常の蒸留の場合には、その物質の沸点まで加熱しないと蒸留が始まらないが、昇華の場合には、その物質の沸点よりかなり低い温度でその物質の揮散が始まるので、物質が熱分解を受けることが少ない。従って、昇華法は、有機化合物のように熱分解を受けやすい物質の精製、特に沸点付近の温度では熱分解が起こり、蒸留による精製が困難な固体の精製に有用である。
常圧下での昇華では、昇華によって生じた蒸気の拡散が遅く、蒸気がそのまま固体の表面を覆って、蒸気のうちのかなりの部分が凝縮して再び固体に戻ってしまうため、昇華精製がすみやかに進まないことがある。このような場合、熱分解を起こさせずに昇華を行うには、温度を上げず、減圧下で昇華を行う減圧昇華が有効である。減圧下では、固体の蒸気が固体表面から拡散する速度が大きくなり、効率よく昇華を続けることができるので、低温でも昇華精製をすみやかに行うことができる。また、蒸気圧が小さく、常圧では昇華精製を適用し難い物質でも、減圧下では昇華精製を行うことができる。
固体物質を精製するもう一つの方法として、固体物質を適当な溶媒に一旦溶解させた後、溶液から回収する再結晶法がある。再結晶法と比べた場合、昇華法は、精製操作に伴う物質の損失が少ない点で優れている。また、再結晶法では、溶媒が結晶内に取り込まれ、必ずしも高純度のものが得られない場合がある。昇華法は、溶媒を用いないためそのような問題がなく、より高純度の材料を必要とする場合には再結晶法より適していると考えられる。
上記のような特徴をもちながら、一度に多量の試料を精製するのが難しいことや、多成分の混合物から複数の成分を分別昇華することが難しいことなどから、従来、昇華法はごく限られた固体物質の精製に用いられるのにとどまっていた。しかしながら、近年、有機デバイスなどの開発が進む中、高純度の有機化合物への需要が高まり、昇華法は、それら高純度有機化合物を製造する重要な精製方法の一つとして期待されている。
そこで、工業的な昇華精製装置に関して、後述の特許文献1〜3等の提案が開示されている。
特開2000−93701号公報(第2、3頁、図1) 特開2003−88704号公報(第3、5頁、図1及び2) 特開2003−95992号公報(第2−5頁、図1及び2)
しかしながら、例えば特許文献1と2に開示されているのは加熱方法の提案にすぎず、次に述べる従来の昇華精製法のより本質的な問題点の解決につながるような提案はなされていない。
昇華精製では、精製する固体を一旦その蒸気に変え、気相に拡散させた後、捕集部においてその蒸気を気相から凝縮させ、再び固体として析出させる。この気相空間を介した移動の過程の中で、目的物質以外の不純物が取り除かれて分離精製が行われる。従って、昇華精製過程において固体の蒸気が占める気相空間(以下、昇華精製空間と呼ぶことにする。)は、極めて重要な役割を担っている。しかし、従来、この点の認識は必ずしも十分ではなく、昇華精製空間を形成する容器は、汎用的な真空容器等が流用されて用いられたり、洗浄や交換が難しい真空装置の一部が用いられたりすることが多い。そのため下記の問題が生じる。
固体の蒸気は、一旦比較的大きな空間である真空チャンバ等に拡散してしまうので、排気されたり、真空チャンバ等の内壁に凝縮したりして失われるものが多く、捕集効率が低くなる。真空チャンバ等の内壁への凝縮を防止するには、真空チャンバ等の全体を高温に保温することが必要になるが、これは難しく、コストもかさむ。
また、従来の装置を用いて昇華精製を行うと、上記の理由で装置内が昇華した不純物によって汚染され、精製操作を繰り返すに従い昇華精製物の純度が低下してしまう可能性がある。これを防止するには、頻繁に装置内を洗浄する作業若しくは汚染箇所を交換する作業が必要となり、作業効率が大きく低下する。これは、昇華精製では1回の操作で処理できる試料の量が少量に限られるため、多量の試料を処理するには、試料を複数回に分けて昇華精製を繰り返すことが必要になること、また、試料をより高純度に精製することが求められる場合には、同一の試料に対して複数回の昇華精製を繰り返し行うことが必要になること等を考えると、大きな問題点である。
特許文献3では、専用の試料ビンや捕集容器を用いることによって捕集効率を向上させる方法が開示されている。しかし、昇華精製空間の構成は従来のままであり、昇華精製空間を形成する真空容器(特許文献3では長さが1m程度のガラス管が用いられている。)の内壁等への凝縮を防止するには、真空容器全体を高温に保温することが必要になる。
一方、実験室的には、真空チャンバ等に収容されて昇華精製空間を形成する容器として昇華管が用いられてきた。昇華管の細部の形状は個人や研究室によって異なるが、昇華管の基本的な構造は図8の概略断面図で示される。
図8に示すように、従来の昇華管51は、例えば一方の端部が閉じられたガラス管等からなり、その端部に昇華精製する試料を配置する試料室52が設けられ、もう一方の端部である排気側径小端部55の末端に排気孔56が設けられ、両者の中間位置に、試料の昇華によって生じた蒸気を凝縮させて固体として析出させる昇華精製物捕集部54が設けられている。更に、試料室52と昇華精製物捕集部54との間に管径縮小部53が設けられ、ここにグラスウール58等が保持され、試料20や昇華精製操作の後に残った残渣等が昇華精製物捕集部54に混入するのを防止するフィルタ材として機能する。なお、排気側径小端部55は、排気速度を調節するために、或いは排気孔56から漏れ出そうとする凝縮性の蒸気分子を壁面との衝突によって捕捉するために、末端に向かって管径が徐々に減少する先細り形状に形成されている。
実験室では作製の容易さ等に主眼点がおかれるので、繰り返し使用した場合の真空チャンバの汚染の問題等は、あまり考慮されていない。例えば、図8に示した昇華管51を用いて昇華精製を行った場合、昇華精製物捕集部54の壁面で捕捉されずに昇華精製物捕集部54を通過してしまった凝縮性の蒸気分子は、排気される非凝縮性の不純物ガスの流れ26に運ばれて昇華管51の軸方向に向かって進み、排気側径小端部5の壁面との衝突によって捕捉される機会が少ないまま、排気孔56から漏れ出してしまう。この漏出した凝縮性の蒸気は、その後真空チャンバ内壁11a等に堆積して、真空チャンバの汚染の原因となる。
また、次のような問題点もある。
昇華速度は、昇華精製物の純度や収率を高める上で非常に重要なものである。昇華速度が速すぎると、気化しない物質の微粒子の一部が蒸気の流れによって運ばれ、凝縮面に付着し、昇華物の純度を低下させることがある。逆に、昇華速度が遅すぎると、昇華精製作業の能率が低下するばかりでなく、試料が長時間加熱されることによって、試料の分解等による昇華精製物の品質の低下が起こりやすくなる。
この昇華速度は、昇華を行う温度や昇華精製空間の圧力等に依存する。昇華温度が高くなると固体の蒸気圧も高くなり、昇華速度は大きくなるが、試料の分解も起こりやすくなる。従って、必要以上に加熱したり、局所的に加熱したりすることは避けなければならない。試料の温度を上昇させずに昇華速度を高めるには、前述したように昇華精製空間の圧力を低下させる減圧昇華を行うのがよい。しかし、従来の昇華精製装置では、昇華精製空間である真空チャンバ等の圧力や排気速度を制御する機能は、すべて真空排気装置に依存しているため、試料ごとに異なる昇華精製空間の圧力や排気速度に真空排気装置のみで対応するのは難しく、コストもかさむ。
本発明の目的は、上記のような実情に鑑み、昇華精製装置内の汚染を最小限に抑えて、洗浄や交換による作業効率の低下を減少させ、且つ、昇華速度を制御することが可能な昇華管及びその製造方法、並びにその昇華管を用いる昇華精製装置を提供することにある。
即ち、本発明は、末端が閉じられた管状本体と、昇華精製されるべき試料が配置される、前記管状本体の一方の端部に設けられた試料室と、前記管状本体の他方の端部の側面に設けられた排気孔と、前記試料室と前記排気孔との間に設けられた昇華精製物捕集部とを有する、昇華管に係わるものであり、また、その昇華管の製造方法であって、前記管状本体の前記一方の端部を閉じる工程と、前記一方の端部に試料室を形成する工程と、前記他方の端部を閉じる工程と、前記他方の端部の側面に排気孔を形成する工程と、前記試料室と前記他方の端部との間に昇華精製物捕集部を形成する工程とを有する、昇華管の製造方法に係わるものでもあり、更に、その昇華管と、排気手段と、加熱手段とを備えた、昇華精製装置に係わるものでもある。
本発明によれば、前記昇華管は、内部に前記試料室と前記昇華精製物捕集部と前記排気孔とを有するので、前記昇華管の内部の空間を昇華精製空間として、昇華精製の全ての過程を前記昇華管の内部で行うことができる。この昇華精製空間は、前記排気孔でのみ外部と連結され、凝縮性の蒸気分子のほとんどが前記昇華管内で再び凝縮し、外部へ流出することが少ない準閉鎖系となっている。以上の結果、昇華精製物の収率が高められると共に、前記昇華管以外の、前記昇華精製装置内の汚染を最小限とすることができる。
この際、前記排気孔が前記他方の端部の前記側面に設けられているので、前記排気孔が前記末端に設けられた従来の昇華管と異なり、前記凝縮性の蒸気分子が前記昇華管外へ漏れ出すことが少ない。なぜなら、前記昇華精製物捕集部の壁面で捕捉されずに前記昇華精製物捕集部を通過してしまった前記凝縮性の蒸気分子が、排気される非凝縮性の不純物ガスの流れに運ばれて前記昇華管の軸方向下流に向かって進み、前記昇華管から漏出しようとしても、前記末端が閉じられているため、前記凝縮性の蒸気分子は一旦せき止められて前記他方の端部の前記側面に設けられた前記排気孔の方向へ流れの向きを転ずることになり、この際、前記他方の端部周辺の壁面等に衝突して捕捉される確率が大きくなるからである。従って、前記排気孔から排出されるのは、主として前記非凝縮性の不純物ガスであり、これらが前記昇華精製装置内で凝縮、堆積して汚染の原因となることは少ない。
また、前記試料の昇華特性等に合わせて前記排気孔の大きさを適切に選択することによって、前記昇華精製空間の圧力を制御して、昇華速度を最適化することができ、この結果、純度の高い昇華精製物を高収率で得ることができる。この際、前記排気孔を前記側面に設けることにより、前記排気孔の大きさや形状の制御をより容易に行うことができる。
また、本発明の昇華管の製造方法によれば、容易な工程で能率よく前記昇華管を作製することができ、本発明の昇華精製装置によれば、前記昇華管の排気手段と加熱手段とを備えているため、前記昇華管の機能を十分に発揮させることができる。
本発明の昇華管において、試料が配置された試料室が設けられ、前記試料室と前記昇華精製物捕集部との間に管径縮小部が設けられ、前記管径縮小部にフィルタ材が保持されているのがよく、前記管径縮小部に、昇華で生じた蒸気の通過は妨げないで、前記試料室から前記昇華精製物捕集部への不純物の侵入を防ぐ、繊維状のフィルタ材が保持されているのがよい。具体的には、繊維状のフィルタ材としてグラスウールや石英ウールを用いるのがよい。
また、本発明の昇華管の製造方法において、前記試料室と前記昇華精製物捕集部との間に前記管状本体の管径縮小部を形成し、続いて、前記他方の端部の末端が開口した状態で、この開口から前記試料を装入して前記試料室に配置した後、前記開口からフィルタ材を装入して前記管径縮小部に保持させるのがよい。
また、本発明の昇華管及びその製造方法において、前記昇華精製物捕集部に連設された同径の管状部を引き伸ばすことによって、管径の小さい前記他方の端部を形成し、前記昇華精製物捕集部の管径よりも前記他方の端部の管径が小さくなっている昇華管とするのがよい。これは、昇華管の内部を排気する速度を抑え、制御しやすくするため、或いは前記排気孔から漏れ出そうとする前記凝縮性の蒸気分子を壁面との衝突によって捕捉するためである。
また、前記昇華精製物捕集部の管径は、前記排気孔の直径よりは大きくする他には特に制限はないが、前記管径が小さいほど前記凝縮性の蒸気分子を壁面との衝突によって確実に捕捉でき、前記昇華精製物捕集部で捕捉できずに損失となる試料は減少するので、できるだけ小さいのがよく、また分離の観点から管は長い方がよい。但し、前記管径を小さくしすぎると、管がつまる恐れもある上、許容される前記排気孔の直径が小さくなり昇華速度が遅くなる不都合があるので、試料の特性等に合わせて適切な前記管径を選択する。
また、前記管径の小さい他方の端部の長さは、ゆるやかに管が細められる長さとし、前記排気孔は管径が十分に細められた領域に設け、その向きは、管の軸方向と垂直な方向とする。但し、前記排気孔を前記末端に近すぎる位置に設けると、前記封じられた末端から逆流する排気流れのまわりこみにより、前記凝縮性の蒸気分子が漏れ出す量が大きくなる不都合が生じるので、前記排気孔は前記末端から適切な距離をおいて設けるのがよい。
本発明の昇華精製装置において、前記昇華管の前記加熱手段によって、前記昇華管の前記一方の端部から前記他方の端部側に向けて、温度勾配が形成されるのがよい。この温度勾配は、ステップ状に変化するものでも、連続的に変化するものでもよい。
次に、本発明の好ましい実施の形態を図面参照下に詳細に説明する。
図1は、昇華管1の構造を示す概略断面図であり、図2は、昇華管1を用いる昇華精製装置10の構成を示す説明図である。
昇華管1の形状は末端を閉じた細長い管状であり、例えば、その全長は250mm程度、直径は28mm程度のガラス管製で、後述するようにガラス加工によって容易に作製することができる。
昇華管1の一方の末端(図1では右側の末端)から約50mmほどの部分に、昇華精製時に試料を配置する試料室2と管径縮小部3を設ける。管径縮小部3から排気側径小端部5までの間が、試料の昇華によって生じた蒸気を凝縮させ固体として析出させる、昇華精製物捕集部4である。管径縮小部3にはグラスウール8を挿入して保持させ、試料20や昇華精製操作の後に残った残渣が昇華精製物捕集部4に混入するのを防止するフィルタ材として機能させる。
後述する昇華精製装置10において、昇華管1の2つの端部のうち、試料室2側の端部は排気装置13から遠い側に配置され、排気側径小端部5は排気装置13に近い側に配置される。排気側径小端部5は、排気側末端7に近づくほど管径が徐々に小さくなるように作られており、排気側末端7は閉じられている。排気側径小端部5の側面には、昇華管1の内部を排気するための排気孔6が設けられている。排気側径小端部5の管径が徐々に小さくなるように作られているのは、昇華管1の内部を排気する速度を抑え、制御しやすくするため、或いは前記排気孔から漏れ出そうとする凝縮性の蒸気分子を壁面との衝突によって捕捉するためである。
排気孔6は、複数個設けてもよい。形状は問わないが、後述するように、その断面積は昇華速度等に大きな影響を与えるので、適切に設定する。
図2に示すように、昇華精製装置10は、昇華管1を収容して外界から遮断する気密な石英管製等の真空チャンバ11と、トラップ12と、真空チャンバ11内を排気して真空に保つ真空ポンプや排気バルブからなる排気装置13とを備え、真空チャンバ11の周りには収容された昇華管1の軸方向にそって温度勾配を形成することのできる加熱装置14が設けられている。また、真空チャンバ11の内部に昇華管1を取り囲むように加熱装置を設けて、より直接的に昇華管1の温度制御を行えるようにしてもよい。
図3と4は、昇華管1の作製方法を工程順に説明する概略断面図である。その詳細は、次の通りである。
まず、(1)昇華管1に加工される適当な長さのガラス管1aをバーナーで焼き切り、(2)試料室側の末端を閉じた後、(3)その末端から30〜50mmの所の管径を細めて、図3(a)に示すように、試料室2と管径縮小部3を形成する。
次に、(4)昇華管1より細いガラス管を差し込み、試料20を落とし込み、更に、(5)棒を用いてグラスウール8を挿入して管径縮小部3に保持させる(図3(b))。グラスウール8を管径縮小部3に挿入することにより、試料20や昇華精製操作の後に残った残渣が昇華精製物捕集部4に混入するのを防止することができる。
次に、(6)ガラス管1aの開口部を細長く引き伸ばした後、バーナーで焼き切って排気側末端7を閉じ、図4(c)に示すように、排気側径小端部5を形成する。
次に、(7)排気側径小端部5の側面に加熱したガラス棒を押し当て、(8)数秒間冷ました後に取り外すと、押し当てた部分にガラス棒の直径と同程度の直径をもつ排気孔6が形成されるので、これをもって昇華管1の作製を終了する(図4(d))。或いは、排気側径小端部5の側面の一部をバーナーで局所的に加熱し、タングステン等のガラスとなじまない金属棒で加熱部を突き破ることによっても、金属棒の直径とほぼ同じ直径をもつ排気孔6を形成することができる。
図5は、昇華管1を用いる昇華精製工程を説明する概略説明図である。図5(a)に示すように、試料20の入った昇華管1を、昇華精製装置10の真空チャンバ11の所定の位置に配置した後、真空チャンバ11内を10-5〜10-7Pa程度まで排気する。この際、前述したように、昇華管1の向きを、排気孔6が形成されている排気側径小端部5が排気装置13に近い位置に配置される向きとする。
次に、真空状態のまま加熱装置14によって昇華管1の軸方向(x軸方向)に、図5(b)に示すような、試料室2を最高温度T1 とする温度勾配を形成し、試料20を昇華させ、生成した蒸気を昇華精製物捕集部4に析出させる。この際、物質によってガラス壁内面に捕捉され析出する温度が異なるため、目的物質と不純物とのバンドが形成される。
即ち、ほぼ目的物質のみを含み、純度が最も高いバンド23が、T1 より少し低い温度T3 に保たれた析出部4の中央部の領域に形成される。一方、試料20に含まれていた、目的物質より昇華点が高く凝縮しやすい不純物は、いち早く析出して、試料室2に近く、T3 よりやや高い温度T2 に保たれた領域にバンド22を形成し、他方、目的物質より昇華点が低く凝縮しにくい不純物は、析出が遅れ、試料室2から遠く、T3 よりやや低い温度T4 に保たれた領域にバンド24を形成し、いずれもバンド23から除かれる。
図5(b)では、昇華管1に形成する温度勾配がステップ状に変化する例を示したが、これに限らず、連続的に変化するものでも、両者を併用するものでもよい。また、ここでは1成分だけを回収することを想定しているが、多成分の混合物からなる試料から複数の成分を分別昇華する場合には、異なる温度に設定された捕集部を複数設けることによって、複数の成分を回収することができる。
昇華は試料20が残渣のみになるまで続け、その後加熱を停止して、放冷する。室温に戻ったら、昇華管1を割って目的物質の純度が最も高いバンド23のみを昇華精製物として回収する。この昇華精製物は、蒸着等の原料としてよい。その他のバンド22や24は、回収して次回の精製操作の原料等として用いてもよいし、場合により廃棄してもよい。
図6は、本実施の形態に基づく昇華管1において、排気孔6が、排気側径小端部5の末端7ではなく、側面に設けられていることの効果の1つを説明する概略説明図である。
昇華管1を用いた精製操作では、凝縮性の蒸気分子はすべて昇華精製物捕集部4で捕捉され、排気側径小端部5における昇華管1内のガスは、非凝縮性の不純物ガスのみであり、この不純物ガスが排気孔6から排気されることが理想的である。しかし、実際には、昇華精製物捕集部4の壁面で捕捉されずに昇華精製物捕集部4を通過してしまう蒸気分子がある。図8を用いて既述したように、排気側末端7に排気孔が設けられていると、上記蒸気分子は、排気される非凝縮性の不純物ガスの流れ26に運ばれて昇華管1の軸方向下流に向かって進み、排気側径小端部5の壁面との衝突によって捕捉される機会が少ないまま、排気孔から漏れだしてしまう。
しかし、本実施の形態のように、排気孔6が側面に設けられていると、上記蒸気分子が不純物ガスの流れ26に運ばれて軸方向下流に向かって進み、昇華管1から漏出しようとしても、末端7が閉じられているため、上記蒸気分子は一旦せき止められて側面に設けられた排気孔6の方向へ流れの向きをほぼ90°転ずることになるので、排気側径小端部5等の壁面に衝突することなく漏出することはほとんど不可能になり、上記蒸気分子が排気側径小端部5の壁面に衝突して捕捉される確率が大きくなる。
従って、昇華精製物捕集部4をすり抜けた凝縮性の蒸気分子の大部分は、排気側径小端部5の壁面に捕捉され、昇華管1の外へ漏れ出して真空チャンバ11の内壁等を汚染することがほとんどない。排気孔6から排出されるのは、主として非凝縮性の不純物ガスであり、これらが昇華精製装置内で凝縮、堆積して汚染の原因となることもほとんどない。このため、昇華精製装置の洗浄や汚染部の交換等の作業に関わる手間が大幅に軽減される。
排気側径小端部5の壁面に捕捉された凝縮性の蒸気の堆積物は、回収して次回の精製操作の原料等として用いてもよいし、場合によっては廃棄してもよい。
具体的には、例えば有機デバイス材料として知られているペンタセンの精製を行う場合には、石英管製の真空チャンバ11を有する昇華精製装置10を用いて、昇華管1に1〜2gの試料を導入し、300℃の下で数時間かけて精製を行う。この場合、石英管内壁の汚染はほとんど起こらず、石英管の洗浄なしに繰り返し昇華精製を行うことができる。
上記のようにして、ペンタセン及びナフタセンの昇華精製を行った場合の、真空チャンバ11の真空度、昇華させた試料のサンプル量、及び昇華精製物の収量は、表1の通りであった。
Figure 2005111303
図1(b)を参照すると、本実施の形態に基づく昇華管1において、排気孔6の大きさ(断面積)が重要である。排気孔6の断面積を大きくすると、昇華管1から蒸気等を排出する速度が大きくなり、昇華管1の中の圧力が低下して、昇華速度が大きくなり、精製に要する時間は短縮される。しかし、排気孔6の断面積を大きくしすぎると、昇華管1の内で蒸気が流れる速度が大きくなりすぎ、目的物質のバンドと不純物のバンドとが狭い領域に集まり、両者の分離が不明瞭となり、目的物質を不純物から分離精製することが難しくなる。
逆に、排気孔6を小さくすると、精製に要する時間は長くなるが、目的物質のバンドと不純物のバンドとが広い範囲に広がり、両者の分離が明瞭となる。しかし、排気孔6の断面積を小さくしすぎると、精製に要する時間が長くなり、試料の加熱時間が長くなり、試料の熱分解が起こりやすくなる。
排気孔6の直径は、昇華特性等の昇華精製を行う対象の性質に応じて、試料ごとに決めておくのがよい。例えば、ペンタセンの場合、5mmぐらいがよい。
昇華精製物捕集部4の管径Rは、排気孔6の直径rよりは大きくする他には特に制限はないが、管径Rが小さいほど凝縮性の蒸気分子を壁面との衝突によって確実に捕捉でき、昇華精製物捕集部4で捕捉できずに損失となる試料蒸気は減少するので、できるだけ小さいのがよく、また分離の観点から昇華精製物捕集部4は長い方がよい。Rを大きくすると、rを大きくとり昇華速度を速くすることができるが、Rが大きすぎると、管の断面における中空部分の割合が多くなり、昇華した試料蒸気のうち、管壁にふれず直進して損失となる量が増える不都合がある。また、Rを小さくしすぎると、管壁に触れないまま漏れだして損失となる試料蒸気の量は減るものの、管がつまる恐れもある上、許容されるrも小さくなり昇華速度が遅くなる不都合があるので、試料の特性等に合わせて適切な管径Rを選択する。
また、昇華精製物捕集部4から排気側末端7までの距離Dと、排気孔6から排気側末端7までの距離dとの比に関しては、極端な偏りがない限り、特に制限はない。但し、排気孔6から漏れ出る凝縮性の蒸気分子は、真空チャンバの汚染の原因となるため、極力減少させたい。そのためには、排気側末端7の近傍に管径を小さくした排気側径小端部5を形成し、できる限り凝縮性の蒸気分子を管壁に触れさせて凝縮させることが重要である。そのためには、排気孔6は、排気側径小端部5が設けられた範囲内、特に管径が十分に細められた部分に開けるのがよく、その向きは、できる限り管の軸方向と垂直な方向がよい。
つまり、理想的には、排気側径小端部5の長さDは、ゆるやかに管が細められる長さとし、排気孔6は管径が十分に細められた領域に設け、その向きは、管の軸方向と垂直な方向とする。但し、d/Dが大きすぎると、十分に細められた部分に排気孔6が設けられていないので、凝縮性の蒸気分子が漏れ出す量が大きくなる不都合が生じ、逆に、d/Dが小さすぎると、排気側末端7から逆流する排気流れのまわりこみにより、凝縮性の蒸気分子が漏れ出す量が大きくなる不都合が生じるので、排気孔6は排気側末端7から適切な距離をおいて設けるのがよい。
図7は、本実施の形態に基づく昇華管の他の例である昇華管31の構造を示す概略断面図である。昇華管31は、互いに摺り合わせで接合される複数の昇華管パーツA〜Dによって構成されるが、その点を除けば、昇華管としての機能は、図1及び図5(b)を用いて説明した昇華管1の場合と同様である。
即ち、昇華管パーツA32は、昇華管の試料室2、管径縮小部3、及び昇華精製物捕集部4の一部(目的物質より昇華点の高い不純物が含まれるバンド22が堆積する領域)を構成する。昇華管パーツB33は、昇華精製物捕集部4の主要部(目的物質の純度が最も高いバンド23が堆積する領域)を構成する。昇華管パーツC34は、昇華精製物捕集部4の一部(目的物質より昇華点の低い不純物が含まれるバンド24が堆積する領域)と排気側径小端部5の内管を構成する。昇華管パーツD35は、排気側径小端部5の外管を構成する。
以下、昇華管1を用いる場合との相違点に重点をおきながら、昇華管31を用いて昇華精製を行う工程を説明する。
まず、図3(b)の(4)と(5)で説明したのと同様にして、昇華管パーツA32に細いガラス管を差し込んで試料20を試料室2に落とし込み、更に、棒を用いてグラスウール8を挿入して管径縮小部3に保持させる。但し、ガラス管1aに比べ昇華管パーツA32は長さが短いので、作業はより容易である。
次に、昇華管パーツA32〜D35を各摺り合わせ部36〜38で接合して、昇華管31を組み立てる。この際、図7(b)の概略拡大図に示すように、昇華管パーツC34に形成された内側排気孔6Cと、昇華管パーツD35に形成された外側排気孔6Dとの重なりによって排気孔6を形成し、両者の重なり具合を変えることによって排気孔6の大きさ(断面積)を調節する。
次に、試料20の入った昇華管31を、図5(a)に示した昇華精製装置10の真空チャンバ11の所定の位置に配置した後、真空チャンバ11内を10-5〜10-7Pa程度まで排気した後、図5(b)と同様に、加熱装置14によって昇華管31の軸方向に試料室2を最高温度T1 とする温度勾配を形成し、試料20を昇華させ、生成した蒸気を昇華精製物捕集部4に析出させる。この際、物質によってガラス壁内面に捕捉され析出する温度が異なるため、目的物質と不純物とのバンドが形成される。
即ち、ほぼ目的物質のみを含み、純度が最も高いバンド23が、T1 より少し低い温度T3 に保たれた昇華管パーツB33の昇華精製物捕集部4に形成される。一方、試料20に含まれていた、目的物質より昇華点が高く凝縮しやすい不純物は、T3 よりやや高い温度T2 に保たれた昇華管パーツA32の昇華精製物捕集部4にバンド22を形成し、他方、目的物質より昇華点が低く凝縮しにくい不純物は、試料室2から遠く、T3 よりやや低い温度T4 に保たれた昇華管パーツC34の昇華精製物捕集部4にバンド24を形成する。
昇華は試料20が残渣のみになるまで続け、その後加熱を停止して、放冷する。室温に戻ったら、昇華管31を各摺り合わせ部分36〜38で各昇華管パーツA32〜D35に分解し、昇華管パーツB33の昇華精製物捕集部4に析出した、目的物質の純度が最も高いバンド23のみを昇華精製物として回収する。この昇華精製物は、蒸着等の原料として用いてよい。バンド22や24等の、その他の昇華管パーツに付着している堆積物は、回収して次回の精製操作の原料等として用いてもよいし、場合によっては廃棄してもよい。
本例によれば、昇華管31は洗浄するだけで繰り返し再利用することができ、昇華精製操作の度ごとにガラス加工を行うことが不要になるので、コストも低下し、作業能率も向上する。
上記では、昇華管を4つのパーツA〜Dで構成する例を説明したが、昇華管をいくつのパーツで構成するかは、特に限定されることはない。また、各摺り合わせ部分の加工方法も特に限定されることはなく、共通摺り、合わせ摺り、透明摺り等が利用可能である。また、排気側径小端部5の内管と外管にそれぞれ形成する内側排気孔6C及び外側排気孔6Dの形状も、排気孔の断面積の調節に最も適した形状とすればよい。例えば、図7(b)に示した円形に代え、三角形や長方形とすれば、小さな断面積から大きな断面積までスムーズに調節することができる。
以上に述べてきたように、多くの昇華精製法では、試料から昇華した蒸気分子を失うことなく捕集するのは難しい。捕集されなかった蒸気分子は損失となり、昇華精製物の収率を低下させるばかりか、昇華精製装置内を汚染する。それに対して、昇華管を用いる精製では、そのほとんどを回収することが可能である。
本実施の形態では、このような昇華管を用いた減圧昇華において、昇華管内のガスを排出する排気孔を、排出される排気ガスが昇華管の中で流れる方向(昇華管の排気側末端へ向かう方向)ではなく、昇華管の側面に設ける。昇華した蒸気分子の一部は、昇華管の中で排気ガスと共に排出方向(末端方向)へ向かって進むこととなるが、その排出方向を封じることにより、昇華管外へ漏れることを防止し、昇華精製装置内の汚染を防止する。
この昇華管を用いた場合には、昇華管の排気口の大きさを調節することにより、必要に応じ臨機応変に排気速度を調節することが可能となる。この排気口の大きさの調節は、簡単なガラス加工で行うことができ、温度や圧力を制御するような装置は必要とならない。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの例に何ら限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
本発明は、高純度固体物質の精製、特に有機半導体素子や有機エレクトロルミネッセンス素子等の製造に必要な導電性有機電子材料等の精製に好適に用いられる。
本発明の実施の形態に基づく、昇華管の構造を示す概略断面図である。 同、昇華精製装置の構成を示す概略説明図である。 同、昇華管の作製工程を示す概略断面図である。 同、昇華管の作製工程を示す概略断面図である。 同、昇華精製工程を示す概略説明図である。 同、昇華管において、排気側径小端部の末端ではなく側面に排気孔を設ける効果を説明する概略説明図である。 同、他の例である昇華管の構造を示す概略断面図である。 従来の昇華管の構造を示す概略断面図である。
符号の説明
1…昇華管、1a…ガラス管、2…試料室、3…管径縮小部、4…昇華精製物捕集部、
5…排気側径小端部、6…排気孔、6C…内側排気孔、6D…外側排気孔、
7…排気側末端、8…グラスウール、10…昇華精製装置、
11…真空チャンバ(例えば、石英管製)、11a…真空チャンバ内壁、
12…トラップ、13…排気装置、14…加熱装置、20…試料、
21…凝縮する蒸気分子の流れ、
22…目的物質より昇華点が高い不純物が含まれるバンド、
23…目的物質の純度が最も高いバンド、
24…目的物質より昇華点が低い不純物が含まれるバンド、
25…捕捉された凝縮性の蒸気分子による堆積物、
26…排気される非凝縮性の不純物ガスの流れ、
27…洩れ出した凝縮性の蒸気分子による堆積物、
31…昇華管、32…昇華管パーツA、33…昇華管パーツB、34…昇華管パーツC、35…昇華管パーツD、36〜38…摺り合わせ部、
51…従来の昇華管、52…試料室、54…昇華精製物捕集部、
55…排気側径小端部、56…排気孔、58…グラスウール

Claims (11)

  1. 末端が閉じられた管状本体と、昇華精製されるべき試料が配置される、前記管状本体の一方の端部に設けられた試料室と、前記管状本体の他方の端部の側面に設けられた排気孔と、前記試料室と前記排気孔との間に設けられた昇華精製物捕集部とを有する、昇華管。
  2. 試料が配置された試料室が設けられ、前記試料室と前記昇華精製物捕集部との間に管径縮小部が設けられ、前記管径縮小部にフィルタ材が保持されている、請求項1に記載した昇華管。
  3. 前記管径縮小部に、昇華で生じた蒸気の通過は妨げないで、前記試料室から前記昇華精製物捕集部への不純物の侵入を防ぐ、繊維状のフィルタ材が保持されている、請求項2に記載した昇華管。
  4. 前記昇華精製物捕集部の管径よりも前記他方の端部の管径が小さくなっている、請求項1に記載した昇華管。
  5. 請求項1に記載した昇華管の製造方法であって、前記管状本体の前記一方の端部を閉じる工程と、前記一方の端部に試料室を形成する工程と、前記他方の端部を閉じる工程と、前記他方の端部の側面に排気孔を形成する工程と、前記試料室と前記他方の端部との間に昇華精製物捕集部を形成する工程とを有する、昇華管の製造方法。
  6. 前記試料室と前記昇華精製物捕集部との間に前記管状本体の管径縮小部を形成する、請求項5に記載した昇華管の製造方法。
  7. 前記他方の端部の末端が開口した状態で、この開口から前記試料を装入して前記試料室に配置した後、前記開口からフィルタ材を装入して前記管径縮小部に保持させる、請求項6記載した昇華管の製造方法。
  8. 前記管径縮小部に、昇華で生じた蒸気の通過は妨げないで、前記試料室から前記昇華精製物捕集部への不純物の侵入を防ぐ、繊維状のフィルタ材を保持させる、請求項7記載した昇華管。
  9. 前記昇華精製物捕集部に連設された同径の管状部を引き伸ばすことによって、管径の小さい前記他方の端部を形成する、請求項5記載した昇華管の製造方法。
  10. 請求項1〜4のいずれか1項に記載した昇華管と、排気手段と、加熱手段とを備えた、昇華精製装置。
  11. 前記加熱手段によって、前記一方の端部から前記他方の端部側に向けて、温度勾配が形成される、請求項10に記載した昇華精製装置。
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