JP2005110374A - スイッチング電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 入力過電圧を迅速に検出するとともに、入力過電圧の検出に応答して直ちに動作を停止可能なスイッチング電源装置を提供する。
【解決手段】 本発明を適用したDC−DCコンバータ40は、MOS−FET Q1〜Q4を含むフルブリッジタイプのインバータ回路41と、変圧器42と、コントローラ45と、入力過電圧を検出するモニタ回路46と、短絡回路47とを有する。モニタ回路46及び短絡回路47は、変圧器42の1次側に設ける。短絡回路47は、入力過電圧の検出に応答して、コントローラ45とインバータ回路41との間に位置してゲートパルスの基となるパルスを伝達する変圧器48の2次巻線N24を短絡する。これにより、インバータ回路41のMOS−FET Q1〜Q4は、強制的にオフ状態になってこの状態を維持する。このため、DC−DCコンバータ40は、動作を停止する。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明を適用したDC−DCコンバータ40は、MOS−FET Q1〜Q4を含むフルブリッジタイプのインバータ回路41と、変圧器42と、コントローラ45と、入力過電圧を検出するモニタ回路46と、短絡回路47とを有する。モニタ回路46及び短絡回路47は、変圧器42の1次側に設ける。短絡回路47は、入力過電圧の検出に応答して、コントローラ45とインバータ回路41との間に位置してゲートパルスの基となるパルスを伝達する変圧器48の2次巻線N24を短絡する。これにより、インバータ回路41のMOS−FET Q1〜Q4は、強制的にオフ状態になってこの状態を維持する。このため、DC−DCコンバータ40は、動作を停止する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、スイッチング電源装置に関し、特に入力に異常が生じた時に迅速に動作を停止するスイッチング電源装置に関する。
スイッチング電源装置のうち、DC−DCコンバータは、ハイブリッドタイプの車両において、高圧バッテリを低圧バッテリに接続するために使われることがある。
ハイブリッドタイプの電気車両では、エンジンを駆動するために、高圧バッテリからの電力をインバータを介してモータに供給すると共に、計器やオーディオなどの補機類を動作させるために、高圧バッテリからの電力を、DC−DCコンバータを介して低圧バッテリに供給する構成が取られている。DC−DCコンバータは、通常、高圧バッテリから直流電力が入力されるインバータと、インバータの出力を変圧する変圧器と、変圧器の出力を整流して低圧バッテリに出力する整流器と、インバータを制御するコントローラとを有している。
また、車両の減速時には、モータは、発電機として機能し、生成された電力がインバータを介して高圧バッテリに充電される。そこで、例えば発電機の出力電圧が過大となった場合、高圧バッテリからDC−DCコンバータに入力される電圧に起因して、DC−DCコンバータのインバータを構成するスイッチング素子の電圧がその耐圧を超えることがあり、スイッチング素子を破損させることがある。そこで、DC−DCコンバータを保護するために、例えば特開2003−33015号に開示するように、高圧バッテリからの入力過電圧をDC−DCコンバータの変圧器の2次側で検出し、入力過電圧が生じた場合、コントローラは、スイッチング素子の開閉を指示する制御パルスの出力を停止して、DC−DCコンバータの動作を停止させていた。(特許文献1参照)。
特開2003−33015号
しかしながら、上記のDC−DCコンバータでは、例えば入力過電圧が生じた場合に、異常の検出を変圧器の2次側で行っている。このため、異常が生じてから検出までに時間を要するので、異常に対する対処が遅れていた。また、かかる異常を直接検出せずに、変圧器の1次側で生じる入力過電圧によって変圧器の2次側に誘起される電圧から、異常の有無を間接的に判断するために、異常を精度良く検出することが困難であった。また、DC−DCコンバータのコントローラが、制御パルスの生成を止めてしまうために、例えば入力電圧が正常範囲に復帰した時にDC−DCコンバータを再稼働させるためには、外部からDC−DCコンバータへの何らかの働きかけを必要としていた。
そこで、本発明の目的は、上記問題点に鑑みて、入力に生じた異常を短時間で検出すると共に、検出した異常に対する対処を迅速且つ確実に行い得るスイッチング電源装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1記載のスイッチング電源装置は、直流電源の高電位端子と低電位端子との間に2つのスイッチィング素子が直列に接続され、前記2つのスイッチィング素子の各々の開閉により前記直流電源から供給される電力を調整して出力するスイッチング回路と、前記スイッチング回路の出力電圧を変圧する第1の変圧器と、前記第1の変圧器の出力電圧を整流して負荷に印加する整流器と、前記第1の変圧器の2次側に位置し、前記スイッチング素子の開閉を指示する制御パルスを生成して前記スイッチング回路の出力電力を制御する制御手段と、前記スイッチング回路の入力側に発生する異常を検出する異常検出器と、前記異常が検出された時に前記2つのスイッチング素子を開放する強制停止手段とを有し、前記異常検出器及び前記強制停止手段は、共に前記第1の変圧器の1次側に設けられていることを特徴とする。
上記構成のスイッチング電源装置において、スイッチング回路では、第1の変圧器の2次側に位置する制御手段から出力される制御パルスに応答して、直列に接続された2つのスイッチィング素子の各々が開閉される。このスイッチング素子の開閉により、直流電源から供給される電力は、調整されてスイッチング回路から出力される。次に、スイッチング回路からの出力電圧は、第1の変圧器によって変圧され、さらに、整流器にて整流されて負荷に印加される。このようにして、通常の動作時において、直流電源からの電力は、スイッチング電源装置によって調整されて負荷に供給される。
スイッチング回路の入力側に異常が発生した場合、この異常は、変圧器の1次側に位置する異常検出器によって検出され、異常検出器の出力は、変圧器の1次側に位置する強制停止手段に伝達される。強制停止手段は、異常検出器の出力に応答して、2つのスイッチング素子を開放する。これにより、スイッチィング回路では、電力の出力が停止される。よって、スイッチング電源装置の動作は停止する。
請求項2記載のスイッチング電源装置は、請求項1記載のスイッチング電源装置であって、前記スイッチング回路は、各々が直列に接続された2つのスイッチング素子を有する2本のアームが、前記直流電源の高電位端子と低電位端子との間に接続されたフルブリッジに構成され、一方のアームに含まれる2つのスイッチング素子の接続点と、他方のアームに含まれる2つのスイッチング素子の接続点との間に、前記第1の変圧器の1次巻線部が接続されることを特徴とする。
上記構成により、異常が検出された場合、強制停止手段は、フルブリッジ構成を取るスイッチング回路において、少なくとも1本のアームに含まれる2つのスイッチング素子を強制的に開放させる。スイッチング回路は、フルブリッジ構成をとっているので、1本のアームに含まれる2つのスイッチング素子が開放されると、スイッチング回路内を電流が流れないので、スイッチング回路からの電力出力が停止する。よって、スイッチング電源装置の動作が停止される。
請求項3記載のスイッチング電源装置は、請求項1記載のスイッチング電源装置であって、前記スイッチ駆動手段と前記制御手段との間に第2の変圧器を有し、前記第2の変圧器は、前記制御パルスが入力される1次巻線部と、各々が前記1次巻線部の電圧に応じて誘起された電圧を対応する前記スイッチ駆動手段に供給する2つの2次巻線部とを有し、前記2つの2次巻線部は、コアを共通とし、前記強制停止手段は、前記異常が検出された時、低電位側のスイッチング素子のスイッチ駆動手段に接続された2次巻線部を短絡することを特徴とする。
上記構成のスイッチング電源装置において、通常の動作時には、スイッチング素子の開閉を指示する制御パルスは、制御手段から出力された後、第2の変圧器の1次巻線部に入力される。第2の変圧器の2次巻線部には、1次巻線部に入力された制御パルスの電圧と巻線比とに応じた起電圧が誘起される。この起電圧は、制御パルスに対応しているので、起電圧に基づいて、スイッチング素子の開閉が行われる。このような2つのスイッチング素子の開閉によって、スイッチング回路は、直流電源から入力された直流電力を調整して出力し、第1の変圧器及び整流器を順に経て、負荷に調整した電力を供給する。
スイッチング回路の入力側に異常が発生した場合、この異常は、変圧器の1次側に位置する異常検出器によって検出され、異常検出器の出力は、変圧器の1次側に位置する強制停止手段に伝達される。強制停止手段は、異常検出器の出力に応答して、低電位側のスイッチング素子に対応している第2の変圧器の2次巻線部を短絡させる。この2次巻線部の短絡により、低電位側のスイッチング素子には、制御パルスに基づく電圧が入力されなくなるので、低電位側のスイッチング素子は開放される。
また、低電位側の2次巻線部は、高電位側のスイッチング素子に対応する2次巻線部と、コアを共通にしているので、低電位側の2次巻線部の短絡により、1次巻線部への電圧の印加に拘わらず、高電位側の2次巻線部に起電圧が生じなくなる。従って、高電位側のスイッチング素子に、制御パルスに基づいた電圧が入力されないので、高電位側のスイッチング素子は開放される。このように、低電位側のスイッチング素子に加え、高電位側のスイッチング素子も開放されるので、スイッチング回路からの出力が停止される。よって、スイッチング電源装置の動作は停止する。
請求項4記載のスイッチング電源装置は、請求項1記載のスイッチング電源装置であって、前記スイッチ駆動手段と前記制御手段との間に第2の変圧器を有し、前記第2の変圧器は、前記制御パルスが入力される1次巻線部と、各々が前記1次巻線部の電圧に応じて誘起された電圧を対応する前記スイッチ駆動手段に供給する2つの2次巻線部とを有し、前記2つの2次巻線部は、コアを共通とし、前記強制停止手段は、前記コアに巻回された補助巻線部を有し、前記異常が検出された時に、前記補助巻線部を短絡することを特徴とする。
上記構成のスイッチング電源装置において、通常の動作時には、スイッチング素子の開閉を指示する制御パルスは、制御手段から出力された後、第2の変圧器の1次巻線部に入力される。第2の変圧器の2次巻線部には、1次巻線部に入力された制御パルスの電圧と巻線比とに応じた起電圧が誘起される。この起電圧は、制御パルスに対応しているので、この起電圧に基づいてスイッチング素子の開閉が行われる。このような2つのスイッチング素子の開閉によって、スイッチング回路は、直流電源から入力された直流電力を調整して出力し、第1の変圧器及び整流器を順に経て、負荷に調整した電力を供給する。
スイッチング回路の入力側に異常が発生した場合、この異常は、変圧器の1次側に位置する異常検出器によって検出され、異常検出器の出力は、変圧器の1次側に位置する強制停止手段に伝達される。強制停止手段は、第2の変圧器の2つの2次巻線部によって共有されているコアに巻回された補助巻線部を有している。異常検出器の出力に応答して、強制停止手段は、補助巻線部を短絡する。補助巻線部の短絡により、第2の変圧器の1次巻線部へのパルス印加にも拘わらず、コアを共有している第2の変圧器の2次巻線部には起電圧は生じなくなる。このため、各スイッチング素子には、制御パルスに基づいた電圧が入力されないので、2つのスイッチング素子は何れも開放される。よって、スイッチング回路は、電力を出力しないので、スイッチング電源装置の動作は停止する。
請求項5記載のスイッチング電源装置は、請求項1乃至4のいずれかに記載のスイッチング電源装置において、前記異常は、前記直流電源からの所定値を超える入力電圧であることを特徴とする。異常検出器は、直流電源からスイッチング回路へと入力される電力の所定値を超える入力電圧を検出する。強制停止手段は、この入力電圧の過剰に応答して、スイッチング回路の2つのスイッチィング素子を開放させる。これにより、スイッチング回路は、電力の出力を停止するので、スイッチング電源装置の動作が停止する。
請求項1記載のスイッチング電源装置によれば、スイッチング回路の入力側で生じた異常を、第1の変圧器の1次側に設けた異常検出器で検出し、異常検出器の出力に対し、第1の変圧器の1次側に設けた強制停止手段によりスイッチング回路内の2つのスイッチィング素子を開放しているので、入力側で生じた異常を短時間で検出すると共に、異常に対して迅速に対処して、スイッチング電源装置の動作を停止することができる。また、低電位側に位置するスイッチング素子の開放に加えて、高電位側に位置するスイッチング素子も迅速に開放するので、スイッチング電源装置の動作を確実に停止できる。
請求項2記載のスイッチング電源装置によれば、フルブリッジ構成のスイッチング回路内の電流の流れを止めることでスイッチング回路からの出力を停止させ、スイッチング電源装置の動作を確実に停止できる。
請求項3記載のスイッチング電源装置によれば、スイッチング回路の入力側で異常が生じた場合、スイッチング素子の開放を指示する制御パルスのスイッチング素子への伝達を、第2の変圧器の2次巻線部の短絡によって遮断して、スイッチング素子を開放するので、スイッチング回路の入力側で生じた異常に対して、スイッチング電源装置の動作を確実に停止できる。
請求項4記載のスイッチング電源装置によれば、スイッチング回路の入力側で異常が生じた場合、補助巻線部の短絡によって、コアを共有している第2の変圧器の2次巻線部の起電圧をゼロにして、制御パルスのスイッチング素子への伝達を遮断してスイッチング素子を開放するので、簡単な構成で、スイッチング電源装置の動作を確実に停止できる。
請求項5記載のスイッチング電源装置によれば、スイッチング回路の過剰入力電圧に対して、スイッチング電源装置の動作を確実に停止できる。
本発明によるスイッチング電源装置の第1の実施の形態を、図1乃至図3を参照しながら説明する。
図1に、本発明によるスイッチング電源装置を含むハイブリッド電気自動車の電源システム1を示す。電源システム1は、高圧バッテリ10と、低圧バッテリ20と、インバータ30と、DC−DCコンバータ40とを有する。また、電源システム1には、モータMと、補機類Dとがそれぞれ接続されている。高圧バッテリ10は、ニッケル水素やリチウムイオンバッテリからなる直流電源であり、例えば数百Vの電圧を出力すると共に、外部からの給電により充電可能である。低圧バッテリ20は、例えば鉛バッテリなどの既存の車載用バッテリであり、DC−DCコンバータ40を介して高圧バッテリ10に接続されている。低圧バッテリ20は、DC−DCコンバータ40から出力される電力で充電されるとともに、保存している電力を補機類Dに供給する。
モータMは、インバータ30を介して高圧バッテリ10に接続され、高圧バッテリ10から電力を受けとり駆動輪Wを回転させる。逆に、駆動輪Wから駆動を受けた場合は発電機として動作し、インバータ30を介して高圧バッテリ10を充電する。補機類Dは、車載用オーディオ、ライト、エンジンコントロール装置等からなり、低圧バッテリ20から給電されて動作する既存の車載用機器である。
DC−DCコンバータ40の詳細を、図2を参照して説明する。図2に示すように、DC−DCコンバータ40は、インバータ回路41と、変圧器42と、整流回路43と、平滑回路44と、コントローラ45と、入力電圧モニタ回路46と、短絡回路47と、変圧器48とからなる。
インバータ回路41は、入力された直流電力を交流に変換して出力するものであり、高圧バッテリ10の高電位側に接続される高電位入力端子T1と、基準電位Gに接続される低電位端子T2との間に、4つのMOS−FETによって構成されたフルブリッジタイプのインバータ回路である。すなわち、入力端子T1、T2間に、2つのMOS−FET Q1、Q2がスイッチング素子として直列に接続されたアームA1と、2つのMOS−FET Q3、Q4が直列に接続されたアームA2とが並列に接続されている。4つのMOS−FET Q1〜Q4のゲート端子には、それぞれスイッチドライバD1〜D4が接続されている。スイッチドライバD1〜D4は、各MOS−FET Q1〜Q4に対して、MOS−FET Q1〜Q4をオン状態にするゲートパルスを発する。
変圧器42は、スイッチングされた入力電圧を変圧して出力するものであり、1次巻線w11と2次巻線w12とからなる。1次巻線w11は、MOS−FET Q1とMOS−FET Q2との間のノードMと、MOS−FET Q3とMOS−FET Q4との間のノードNとの間に接続される。2次巻線w12は、2つの補助巻線が直列に同一方向に巻回されるように接続されて構成される。
整流回路43は、第1の変圧器42の出力側に設けられて、入力された交流を2つのダイオードd1,d2により直流に変換する全波整流回路である。平滑回路44は、整流回路43の出力側に設けられて、コイルL0とコンデンサC0とが直列に接続されている。また、コイルL0とコンデンサC0との間のノードOと、基準電位Gとの間に、低圧バッテリ12や補機類Dが接続される。
コントローラ45は、平滑回路44の出力側から給電されて、インバータ回路41の各MOS−FET Q1〜Q4をオンにするゲートパルスPS1〜PS4を生成する。コントローラ45は、ゲートパルスのデューティを変更したり、パルス生成のタイミングを変更することにより、インバータ回路41に対してPWM制御、または位相制御を行う。また、コントローラ45とインバータ回路41との間に、変圧器48が挿入されている。変圧器48は、コントローラ45が発した制御パルスを、MOS−FET Q1〜Q4のスイッチドライバD1〜D4に伝達する。
変圧器48は、コントローラ45に接続される1次巻線N11と、スイッチドライバD1〜D4に接続される2次巻線N21,N22,N23,N24とからなり、変圧器42の2次側に位置するコントローラ45が発した制御パルスを、変圧器42の1次側に位置するスイッチドライバD1〜D4に伝達する。1次巻線N11は、単一の巻線からなり、両端にコントローラ45が出力する制御パルスが印加される。2次巻線N21,N22,N23,N24は、互いに電気的に絶縁されている。また、1次巻線N11と4つの2次巻線N21,N22,N23,N24とは、全て同一のコア48aに巻回され、コア48aを介して互いに磁気結合されている。
2次巻線N21は、MOS−FET Q1のスイッチドライバD1に接続され、1次巻線N11に対して同極性になっている。2次巻線N22は、MOS−FET Q2のスイッチドライバD2に接続され、1次巻線N11に対して逆極性になっている。2次巻線N23は、MOS−FET Q3のスイッチドライバD3に接続され、1次巻線N11に対して逆極性になっている。2次巻線N24は、MOS−FET Q4のスイッチドライバD4に接続され、1次巻線N11に対して同極性になっている。すなわち、1つのアームに含まれる2つのMOS−FETのスイッチドライバに接続された2つの補助巻線N21,N22;N23,N24は、互いに巻線の巻く方向が反対になるようにコア48aに対して巻回されている。
入力電圧モニタ回路46は、高電位端子T1と低電位端子T2との間に接続され、コンパレータ46aを含み、DC−DCコンバータ40への入力電圧V0をモニタしている。コンパレータ46aは、非反転入力端子が高電位端子T1に接続され、反転入力端子は基準電圧源Vrefを介して低電位端子T2に接続され、出力端子は、短絡回路47に接続されている。基準電圧源Vrefは、DC−DCコンバータ40の入力電圧の許容限界値に対応した電圧値になっている。
短絡回路47は、変圧器48の2次巻線N24と並列に接続され、外部からの入力に応答して2次巻線N24を短絡させる。短絡回路47は、例えばドレイン及びソースが2次巻線N24の両端にそれぞれ接続され、入力電圧モニタ回路46からの出力をゲートパルスととしてオン状態になるMOS−FETから構成される。以上のように、DC−DCコンバータ40は構成されている。
次に、DC−DCコンバータ40の動作を、図2乃至図3を参照して説明する。補機類Dが電力を要求したり、低圧バッテリ20を充電する時、DC−DCコンバータ40は、高圧バッテリ10から電力を受け取って、低圧バッテリ20や補機類Dに向けて出力する。コントローラ45は、インバータ回路41に対して、(1)インバータ回路41のMOS−FET Q1,Q4がオンになり、MOS−FET Q2,Q3がオフになる期間A、(2)全てのMOS−FETがオフになる期間B、(3)MOS−FET Q1,Q4がオフになり、且つMOS−FET Q2,Q3がオンになる期間C、(4)全てのMOS−FETがオフになる期間Dの4つの期間からなるサイクルS1を繰り返す。コントローラ45は、A,B,C,Dの各期間の長さを変えてPWM制御を行う。
次に、上記各期間における、DC−DCコンバータ40の動作について説明する。DC−DCコンバータ40へは、通常高圧バッテリ10から電圧V0の直流電圧が入力される(図3(a)参照)。
高圧バッテリ10からの直流電圧V0の入力が開始されると、入力電圧モニタ回路46は、DC−DCコンバータ40への入力電圧V0を常時基準電圧Vrefの出力と比較して、入力電圧V0が所定の範囲内にあるかどうかを監視する。なお、基準電圧源Vrefの出力は、1つのMOS−FETの耐圧よりも小さく設定されている。この時、入力電圧V0がVref以下であれば、コンパレータ46aは出力せず、入力電圧モニタ回路46は、出力をLOWに維持する(図3(b)参照)。入力電圧モニタ回路46の出力がLOWのとき、短絡回路47は、2次巻線N24を短絡せず、2次巻線N24に起電圧が現れた時は、起電圧はスイッチドライバD4に伝達される。
期間Aにおいて、時刻t1にて、コントローラ45が、正極性のパルスP+を出力すると(図3(c)参照)、このパルスP+は、変圧器48の1次巻線N11に印加される。これにより、変圧器48の2次巻線N21,N24に正極性の電圧が誘起される。スイッチドライバD1、D4は、2次巻線N21,N24に誘起された正極性の電圧に応答して、図3(d)に示すゲートパルスPS1,PS4をMOS−FET Q1,Q4のゲートに印加して、MOS−FET Q1,Q4をともにオン状態にする。一方、2次巻線N22,N23では、パルスP+により誘起された電圧の極性は負になる。この負極性の電圧では、スイッチドライバD2,D3は、ゲートパルスを出力しないので、図3(f)に示すように、MOS−FET Q2,Q3は、オフ状態を維持する。従って、インバータ回路41では、電流I1が端子T1,MOS−FET Q1,ノードM、変圧器42の1次巻線w11、ノードN,MOS−FET Q4,端子T2の順に流れて、インバータ回路41の出力として、図3(h)に示すように電圧レベルV0のパルス電圧が現れる。
インバータ回路41内を電流I1が流れる時、MOS−FET Q1、Q4はオン状態である。従って、MOS−FET Q1、Q4のドレイン・ソース間電圧Vdsは、MOS−FETのオン抵抗が無視できるほどに小さい場合は、図3(e)に示すように殆どゼロになる。よって、ノードMの電位VMは、高電位端子T1の電位とほぼ同一の電圧値V0になる。また、ノードNの電位VNは、MOS−FET Q4がオン状態にあるので、同様に、MOS−FET Q4のオン抵抗が無視できるほどに小さい場合、基準電位Gとほぼ同じになる。従って、ノードMと端子T2との間に挿入されているMOS−FET Q2のドレイン・ソース間電圧Vdsは、DC−DCコンバータ40の入力電圧V0と等しくなる。また、端子T1とノードNとの間に挿入されているMOS−FET Q3のドレイン・ソース間電圧Vdsも、ノードNの電位VNがほぼ基準電位にあるために、DC−DCコンバータ40の入力電圧V0とほぼ等しくなる(図3(g)参照)。
次に、期間Bにおいては、時刻t2以降、何れのMOS−FET Q1〜Q4もスイッチドライバD1〜D4からのゲートパルスの供給が無いので、MOS−FET Q1〜Q4は全てオフ状態になる。従って、MOS−FET Q1〜Q4は、インバータ回路41においてキャパシタとして機能する。この時のインバータ回路41は、端子T1,T2間に、直列に接続された2つのキャパシタを含むアームが接続された構成と等価になるので、各MOS−FETには、入力電圧V0の約2分の1が印加され、この電圧がMOS−FET Q1〜Q4のドレイン・ソース間電圧Vdsになる(図3(e)、(g)参照)。
期間Cにおいて、時刻t3にて、コントローラ45が、負極性のパルスP−出力すると(図3(c)参照)、このパルスP−は、変圧器48の1次巻線N11に印加される。変圧器48の2次側では、誘起される起電圧の向きが期間Aとは逆になるので、2次巻線N22,N23に正極性の電圧が誘起される。スイッチドライバD2、D3は、2次巻線N22,N23に誘起された正極性の電圧に応答して、図3(f)に示すゲートパルスPS2,PS3をMOS−FET Q2,Q3に供給して、MOS−FET Q2,Q3をともにオン状態にする。一方、補助巻線N21,N24では、パルスP−により誘起された電圧の極性は負になる。この負極性の電圧では、スイッチドライバD1,D4は、ゲートパルスを出力しないので、図3(d)に示すように、MOS−FET Q1,Q4はオフ状態を維持する。従って、インバータ回路41では、電流I2が、端子T1,MOS−FET Q3,ノードN、変圧器42の1次巻線w11、ノードM,MOS−FET Q2,端子T2の順に流れて、変圧器42の1次側w11には、図3(h)に示すように−V0の負極性のパルス電圧が現れる。
インバータ回路41内を電流I2が流れる時、MOS−FET Q2、Q3はオン状態にある。従って、MOS−FET Q2、Q3のドレイン・ソース間電圧Vdsは、MOS−FETのオン抵抗が無視できるほどに小さい場合は、図3(g)に示すように殆どゼロになる。よって、ノードNの電位VNは、高電位端子T1の電位とほぼ同一の電圧値V0になる。また、ノードMの電位VMは、MOS−FET Q2がオン状態にあるので、オン抵抗が無視できるほどに小さい場合、基準電位Gとほぼ同じになる。従って、ノードNと端子T2との間に位置するMOS−FET Q4のドレイン・ソース間電圧Vdsは、DC−DCコンバータ40の入力電圧V0と等しくなる。また、端子T1とノードMとの間に位置するMOS−FET Q1のドレイン・ソース間電圧Vdsも、ノードMの電位VMがほぼ基準電位にあるために、DC−DCコンバータ40の入力電圧V0と等しくなる(図3(e)参照)。
次に、期間Dにおいては、期間Bと同様に、何れのMOS−FET Q1〜Q4に対してもスイッチドライバD1〜D4からのゲートパルスの供給が無いので、MOS−FET Q1〜Q4は全てオフ状態になる。従って、各MOS−FETには、入力電圧V0の2分の1が印加され、この電圧がMOS−FET Q1〜Q4のドレイン・ソース間電圧Vdsになる(図3(e)、(g)参照)。
このように、高圧バッテリ10からの入力電圧がVref以下である間は、コントローラ45は、期間A,B,C,Dからなる周期S1を繰り返してインバータ回路41を制御する。インバータ回路41から出力された交流電力(図3(h)参照)は、変圧器42にて変圧され、次に整流回路43にて整流され、さらに、平滑回路44にて高周波成分が除去されて、DC−DCコンバータ40から外部に出力される。
次に、入力電圧V0に異常が発生した時のDC−DCコンバータ40の動作について説明する。例えば、時刻t10にて、入力電圧V0が上昇し始め、時刻t11に入力電圧V0が電位Vrefを超えると、コンパレータ46aの出力は、LOWからHIGHに切り替わり、入力電圧モニタ回路46は、短絡回路47に向けて出力する。短絡回路47は、入力電圧モニタ回路46の出力に応答して、2次巻線N24を短絡する。2次巻線N24の短絡によって、時刻t11以降、2次巻線N24の両端の電圧はゼロになり、スイッチドライバD4へ電圧が供給されなくなる。このため、スイッチドライバD4は、ゲートパルスを出力しないので、低電位側のMOS−FET Q4はオフ状態になり、この状態を維持する。
また、2次巻線N21〜N23も、2次巻線N24と同一のコア48aに巻回されているので、2次巻線N24の短絡により、1次巻線N11へのパルス電圧印加に拘わらず、2次巻線N21〜N23には起電圧が生じなくなる。従って、スイッチドライバD1〜D3にも電圧が供給されないので、MOS−FET Q1〜Q3に対するゲートパルスが出力されず、MOS−FET Q1〜Q3もオフ状態になり、この状態を維持する(図3(d),(f)参照)。故に、MOS−FET Q1〜Q4は、全てオフ状態になり、インバータ回路41は出力を停止し、DC−DCコンバータ40は、動作を停止する。
2次巻線N24の短絡と、インバータ回路41の出力停止との関係について簡単に説明する。2次巻線N24が短絡されると、2次巻線N24に生じる起電力V4はゼロになる。一方、式(1)に示す電磁誘導の法則によると、V4がゼロであれば、2次巻線N24を通過する磁束φの変化、dφ/dtは、ゼロになる。
V4=n・dφ/dt ・・・(1)
V4=n・dφ/dt ・・・(1)
上式で、nは2次巻線N24のターン数を表す。dφ/dt=0とは、2次巻線N24が巻回されたコア48a内部の磁束が、時間の変化に対して一様であることを示している。2次巻線N21〜N23は、2次巻線N24と同一のコア48aに巻回されているので、2次巻線N21〜N23を通過する磁束にも時間の変化に伴う磁束の変化が無くなっている。コア48a内部の磁束の変化が無いために、1次巻線N11にパルス電圧が印加されても、2次巻線N21〜N23に対して起電力が生じない。故に、変圧器48は、コントローラ45からの制御パルスP+,P−を変圧して、スイッチドライバD1〜D4に伝達しなくなる。従って、インバータ回路41の各MOS−FET Q1〜Q4には、ゲートパルスが印加されないので、オフ状態にあり且つオフ状態を維持するので、DC−DCコンバータ40は出力を停止する。
次に、短絡回路47が2次巻線N24を短絡した後で入力電圧が正常範囲内に戻った場合、すなわち入力電圧V0が再びVref以下になった場合、入力電圧モニタ回路46の出力はHIGHからLOWとなる。これにより、短絡回路47は、2次巻線N24の短絡を解除し、コントローラ45が発する制御パルスP+,P−によって、インバータ回路41内のMOS−FET Q1〜Q4はゲートパルスによるスイッチング動作が再開可能となる。このように、自動的にスイッチング動作を再開させるか、自動的な再開を禁止するかの選択は自由である。
上記構成によれば、DC−DCコンバータ40は、入力電圧の異常を変圧器42の1次側で検出して、入力電圧の異常に応答して変圧器42の1次側で直接インバータ回路41のMOS−FET Q1〜Q4をオフ状態にする。これによって、インバータ回路41は、出力を直ちに停止するので、DC−DCコンバータ40は動作を停止する。また、変圧器42の2次側で、変圧器42の1次側で生じる入力電圧の異常を間接的に検出する必要が無くなり、変圧器42の1次側と2次側との間で信号の伝達のために用いられていたフォトカプラを使用しなくてすむ。このように、DC−DCコンバータ40は、入力電圧の異常を迅速に検出できると共に、入力電圧の異常に対して迅速に対処でき、MOS−FETを過剰電圧の印加による破壊から保護する。
また、入力電圧の異常の検出に対して、低電位側に位置するMOS−FET Q4を最初にオフ状態にし、さらに、変圧器48の2次巻線N21〜N24の磁気結合を利用して、高電位側に位置するMOS−FET Q3をオフ状態にすると共に、MOS−FET Q1,Q2もオフ状態にしている。この構成により、高電位側に位置するMOS−FET Q1、Q3も、低電位側に位置するMOS−FET Q2,Q4とほぼ同時に確実にオフ状態に切り替えて、DC−DCコンバータ40の動作を停止させることができる。
さらに、入力電圧異常の発生からDC−DCコンバータ40の停止までが短時間で行われるため、耐圧の低いMOS−FETを使用でき、信頼性の高いDC−DCコンバータ40を作製できる。
また、入力電圧の異常の検出に対して、コントローラ45の動作を停止させるのではなく、MOS−FET Q1〜Q4へのゲートパルスの伝達を遮断することによって、MOS−FET Q〜Q4を強制的にオフ状態に切り替えている。従って、入力電圧が正常値に復帰した場合に、短絡回路47による変圧器42の2次側の起電圧誘起不能状態を自動的に解除することができるので、インバータ回路41では、MOS−FET Q1〜Q4に対してゲートパルスの印加が再開され、電力の出力を自動的に再開できる。従って、DC−DCコンバータ40の動作を自動的に再開することも可能になる。
次に、基準電圧源Vrefの値をMOS−FETの耐圧よりも小さく設定する理由を簡単に説明する。図3(e)、(g)を参照すると、各MOS−FET Q1〜Q4のドレイン・ソース間には、オフ状態の時に、入力電圧V0が印加される。従って、入力電圧V0が各MOS−FET Q1〜Q4の耐圧を超えてしまうと、MOS−FET Q1〜Q4を破壊させる可能性がある。従って、MOS−FET Q1〜Q4を保護するためには、基準電圧源Vrefの値を、MOS−FETの耐圧よりも小さく設定するのが好ましい。
なお、上記実施の形態では、短絡回路47は、変圧器48の2次巻線N24と並列に接続して2次巻線N24を短絡する構成とした。この構成に代えて、例えば図4に示すように、補助巻線Nsubを変圧器48のコア48aに巻回して、補助巻線Nsubと他の2次巻線N21〜N24の各々と磁気結合させ、短絡回路47を補助巻線Nsubと並列に接続しても良い。この構成では、入力電圧モニタ回路46からの出力に応答して、短絡回路47は、補助巻線Nsubを短絡する。補助巻線Nsubの短絡により、コア48aを通過する磁束は時間に拘わらず一様になるので、1次巻線N11への制御パルスの印加に拘わらず各2次巻線N21〜N24の起電力はゼロになる。従って、2次巻線N21〜N24に接続されたスイッチドライバD1〜D4には電圧が供給されないので、何れのMOS−FET Q1〜Q4に向けてもゲートパルスが出力されない。このため、各MOS−FET Q1〜Q4はオフ状態になるので、インバータ回路41は出力を停止し、DC−DCコンバータ40の動作は停止される。
次に、本発明の第2の実施の形態によるスイッチング電源装置を図5及び図6を参照しして説明する。図5に、第2の実施の形態のDC−DCコンバータ40Aを示す。DC−DCコンバータ40Aは、インバータ回路41と、変圧器42と、整流回路43と、平滑回路44と、コントローラ45と、入力電圧モニタ回路46と、短絡回路147と、変圧器148A,148Bとからなる。インバータ回路41と、変圧器42と、整流回路43と、平滑回路44と、コントローラ45と、入力電圧モニタ回路46とは、図2のDC−DCコンバータ40において同一符号が付された構成要素と同一であるので、詳細な説明は省略する。
変圧器148A,148Bは、互いに独立しており、変圧器42の2次側に位置するコントローラ45が発した制御パルスを、変圧器42の1次側に位置するスイッチドライバD1〜D4に伝達する。変圧器148Aは、コントローラ45に接続された1次巻線NA11と、2次巻線NA21と、2次巻線NA21とは電気的に絶縁された2次巻線NA22とからなり、何れの巻線NA11、NA21、NA22も同一のコア148Aaに巻回されて、コア148Aaを介して互いに磁気結合されている。2次巻線NA21は、MOS−FET Q1のスイッチドライバD1に接続され、1次巻線NA21に対して同極性になっている。2次巻線NA22は、MOS−FET Q4のスイッチドライバD4に接続され、1次巻線NA11に対して同極性になっている。すなわち、2次巻線NA21、NA22は、同一極性にコア148Aaに巻回されている。
一方、変圧器148Bは、変圧器148Aと同様に、コントローラ45に接続された1次巻線NB11と、2次巻線NB21と、2次巻線NB21とは電気的に絶縁された2次巻線NB22とからなり、何れの巻線NB11、NB21、NB22も同一のコア148Baに巻回されて、コア148Baを介して互いに磁気結合されている。2次巻線NB21は、MOS−FET Q3のスイッチドライバD3に接続され、1次巻線NB21に対して同極性になっている。2次巻線NB22は、MOS−FET Q2のスイッチドライバD2に接続され、1次巻線NB21に対して同極性になっている。すなわち、2次巻線NB21、NB22は、同一極性にコア148Baに対して巻回されている。
短絡回路147は、短絡回路147Aと短絡回路147Bとからなり、短絡回路147Aは、変圧器148Aの2次巻線NA22と並列に接続され、短絡回路147Bは、変圧器148Bの2次巻線NB22と並列に接続されている。各短絡回路147A,147Bは、対応する2次巻線NA22、NB22を短絡するスイッチを内部に有し、入力電圧モニタ回路46からの出力に応答してスイッチがオン状態になり、各2次巻線NA22、NB22の両端を短絡する。
次に、DC−DCコンバータ40Aの動作を、図5乃至図6を参照して説明する。本実施の形態では、DC−DCコンバータ40Aが、第1の実施の形態と同様に、コントローラ45は、(1)インバータ回路41のMOS−FET Q1,Q4がオンになり、MOS−FET Q2,Q3がオフになる期間A、(2)全てのMOS−FETがオフになる期間B、(3)MOS−FET Q1,Q4がオフになり、且つMOS−FET Q2,Q3がオンになる期間C、(4)全てのMOS−FETがオフになる期間DからなるサイクルS1が繰り返され、高圧バッテリ10から入力される直流電圧を他の直流電圧に変換して出力する。なお、期間A、B、C、Dの各々の長さを変えて、コントローラ45は、PWM制御を行う。
次に、上記各期間における、DC−DCコンバータ40Aの動作について説明する。DC−DCコンバータ40Aへは、通常高圧バッテリ10から電圧V0の直流電圧が入力される(図6(a)参照)。
高圧バッテリ10からの直流電圧V0の入力が開始されると、入力電圧モニタ回路46は、DC−DCコンバータ40Aへの入力電圧V0を常時基準電圧Vrefの出力と比較して、入力電圧V0が所定の範囲内にあるかどうかを監視する。なお、基準電圧源Vrefの出力は、MOS−FETの耐圧よりも小さく設定されている。この時、入力電圧V0がVref以下であれば、コンパレータ46aは、出力せず、入力電圧モニタ回路46は出力をLOWに維持する(図6(b)参照)。入力電圧モニタ回路46の出力がLOWであるため、短絡回路147A,147Bは、各変圧器148A,148Bの2次巻線NA22、NB22を短絡せず、2次巻線NA22、NB22に起電圧が現れると、この起電圧は、スイッチドライバD4、D2に伝達される。
期間Aにおいて、時刻t1にて、コントローラ45が、変圧器148Aに対して正極性の制御パルスPAを出力すると(図6(c)参照)、このパルスPAは、変圧器148Aの1次巻線NA11に印加される。これによって、2次側では、2次巻線NA21,NA22に正極性の電圧が誘起される。スイッチドライバD1、D4では、2次巻線NA21,NA22に誘起された正極性の電圧が入力されて、図6(e)に示すゲートパルスPS1,PS4をMOS−FET Q1,Q4に出力して、MOS−FET Q1,Q4をオン状態にする。一方、MOS−FET Q2,Q3のスイッチドライバD2,D3には、コントローラ45から制御パルスが入力されないので(図6(g)参照)、MOS−FET Q2,Q3はオフ状態を維持する。従って、インバータ回路41では、電流I1が、端子T1,MOS−FET Q1,ノードM、変圧器42の1次巻線側w11、ノードN,MOS−FET Q4、端子T2の順に流れて、インバータ回路41の出力として、図6(i)に示すように電圧レベルV0のパルス電圧が現れる。
インバータ回路41内を電流I1が流れる時、MOS−FET Q1、Q4はオン状態になっているので、MOS−FET Q1、Q4のドレイン・ソース間電圧Vdsは、図6(f)に示すように殆どゼロになる。よって、ノードMの電位VMは、高電位端子T1の電位とほぼ同一の電圧値V0になる。また、ノードNの電位VNは、MOS−FET Q4がオン状態にあるので、基準電位Gとほぼ同じになる。従って、ノードMと端子T2との間に位置するMOS−FET Q2のドレイン・ソース間電圧Vdsは、DC−DCコンバータ40Aの入力電圧V0と等しくなる。また、端子T1とノードNとの間に位置するMOS−FET Q3のドレイン・ソース間電圧Vdsも、ノードNの電位VNがほぼ基準電位Gにあるために、DC−DCコンバータ40Aの入力電圧V0と等しくなる(図6(h)参照)。
次に、期間Bにおいては、時刻t2以降、何れのMOS−FET Q1〜Q4にもスイッチドライバD1〜D4からのゲートパルスの供給が無いので、MOS−FET Q1〜Q4は、全てオフ状態にあり、この状態を維持する。従って、MOS−FET Q1〜Q4は、インバータ回路41においてキャパシタとして機能するので、各MOS−FETには、入力電圧V0の約2分の1が印加され、この電圧がドレイン・ソース間電圧になる(図6(f)、(h)参照)。
期間Cにおいて、時刻t3にて、コントローラ45が、変圧器148Bに向けて正極性の制御パルスPBを出力すると(図6(d)参照)、このパルスPBは、変圧器148Bの1次巻線NB11に印加される。このパルスによって、変圧器148Bの2次側では、2次巻線NB21,NB22に正極性の電圧が誘起される。スイッチドライバD2、D3には、2次巻線NB22,NB21に誘起された正極性の電圧が入力されて、スイッチドライバD2,D3は、図6(g)に示すゲートパルスPS3,PS2をMOS−FET Q3,Q2に供給して、MOS−FET Q3,Q2をオン状態にする。一方、MOS−FET Q1,Q4のスイッチドライバD1、D4には、コントローラ45から制御パルスが入力されないので(図6(e)参照)、MOS−FET Q1,Q4はオフ状態を維持する。従って、インバータ回路41では、電流I2が端子T1,MOS−FET Q3、ノードN、変圧器42の1次巻線w11、ノードM,MOS−FET Q2,端子T2の順に流れて、インバータ回路41の出力として、図6(i)に示すように−V0の負極性のパルス電圧が現れる。
インバータ回路41内を電流I2が流れる時、MOS−FET Q2、Q3はオン状態になっている。従って、MOS−FET Q2、Q3のドレイン・ソース間電圧Vdsは、図6(h)に示すように殆どゼロになる。よって、ノードNの電位VNは、高電位端子T1の電位とほぼ同一の電圧値V0になる。また、ノードMの電位VMは、MOS−FET Q2がオン状態にあるので、基準電位Gとほぼ同じになる。従って、ノードNと端子T2との間に位置するMOS−FET Q4のドレイン・ソース間電圧Vdsは、DC−DCコンバータ40Aの入力電圧V0と等しくなる。また、端子T1とノードMとの間に位置するMOS−FET Q1のドレイン・ソース間電圧Vdsも、ノードMの電位VMがほぼ基準電位Gにあるために、DC−DCコンバータ40Aの入力電圧V0と等しくなる(図6(f)参照)。
次に、期間Dにおいては、期間Bと同様に、何れのMOS−FET Q1〜Q4に対してもスイッチドライバD1〜D4からのゲートパルスの供給が無いので、MOS−FET Q1〜Q4は、全てオフ状態になり、この状態を維持する。従って、図6(f)、(h)に示すように、各MOS−FETのドレイン・ソース間電圧Vdsには、入力電圧V0の2分の1が現れる。
このように、高圧バッテリ10からの入力電圧が適切である間は、コントローラ45は、期間A,B,C,Dからなる周期S1を繰り返してインバータ回路41の出力電力を制御する。インバータ回路41から出力された交流電力(図6(i)参照)は、変圧器42にて変圧され、次に整流回路43にて整流され、さらに、平滑回路44にて高周波成分が除去されて、DC−DCコンバータ40Aから外部に出力される。
次に、入力電圧V0に異常が発生した時のDC−DCコンバータ40Aの動作について説明する。時刻t10にて、入力電圧V0が上昇し始め、時刻t11にて入力電圧V0が電位Vrefを超えると、コンパレータ46aの出力は、LOWからHIGHに切り替わり、入力電圧モニタ回路46は、短絡回路147A,147Bに向けて出力する。短絡回路147A,147Bは、それぞれ、入力電圧モニタ回路46の出力に応答して、2次巻線NA22,NB22を短絡する。2次巻線NA22,NB22が短絡されると、時刻t11以降、2次巻線NA22,NB22の各々に起電圧が生じなくなり、スイッチドライバD4、D2への電圧の供給が停止する。このため、スイッチドライバD4、D2は、ゲートパルスを出力しないので、低電位側のMOS−FET Q4、Q2はオフ状態になる。
また、2次巻線NA21は、2次巻線NA22と同一のコア148Aaに巻回されているので、2次巻線NA22の短絡により、1次巻線NA11へのパルス電圧印加に拘わらず、2次巻線NA21には起電圧が生じなくなる。同様に、2次巻線NB21は、2次巻線NB22と同一のコア148Baに巻回されているので、2次巻線NB22の短絡により、1次巻線NB11へのパルス電圧印加に拘わらず、2次巻線NB21には起電圧が生じなくなる。従って、何れのスイッチドライバD1,D3にも電圧パルスが供給されないので、MOS−FET Q1、Q3に対するゲートパルスが出力されず(図6(e),(g)参照)、MOS−FET Q1、Q4は、オフ状態になり、この状態を維持する。このように、MOS−FET Q1〜Q4は、全てオフ状態になるので、インバータ回路41の出力は停止し、DC−DCコンバータ40Aは、動作を停止する。
本実施の形態において、第1の実施の形態と同様に、変圧器148A,148Bの2次巻線NA22,NB22が短絡されると、2次巻線NA22,NB22の起電力がゼロになると共に、各2次巻線NA22,NB22と磁気結合されている2次巻線NA21,NB21でも起電力が生じなくなる。従って、変圧器148A,148Bでは、コントローラ45から変圧器148A,148Bへの制御パルスの入力に拘わらず、2次側の出力電圧は、何れの変圧器148A,148Bでもゼロになる。このため、スイッチドライバD1〜D4には、電圧が供給されないので、スイッチドライバD1〜D4は、MOS−FET Q1〜Q4に対してゲートパルスを出力しない。従って、MOS−FET Q1〜Q4は、ゲートパルスの印加が無いので、何れもオフ状態になり、この状態を維持する。故に、インバータ回路41は、出力を停止し、DC−DCコンバータ40Aは、動作を停止する。
次に、入力電圧が正常範囲内に戻った場合、すなわち入力電圧V0が再びVref以下になった場合、入力電圧モニタ回路46は、出力を停止する。入力電圧モニタ回路46の出力は、HIGHからLOWになる。これにより、短絡回路147A,147Bは、対応する2次巻線NA22、NB22の短絡を解除し、コントローラ45が発する制御パルスによって、インバータ回路41内のMOS−FET Q1〜Q4のスイッチング動作が再開可能となる。このように、インバータ回路41でのMOS−FET Q1〜Q4のスイッチング動作の再開を設定することができる。
上記構成によれば、DC−DCコンバータ40Aは、入力電圧の異常を変圧器42の1次側で検出して、入力電圧の異常に応答して変圧器42の1次側で直接インバータ回路41の各MOS−FET Q1〜Q4をオフ状態にする。これによって、インバータ回路41は、出力を直ちに停止するので、DC−DCコンバータ40Aも出力を停止する。このように、DC−DCコンバータ40Aは、入力過電圧を迅速に検出できると共に、入力電圧の異常に対して迅速に対処でき、インバータ回路41のMOS−FET Q1〜Q4を過剰電圧の印加による破壊から保護する。
また、入力電圧の異常の検出に対して、低電位側に位置するMOS−FET Q4、Q2を最初にオフ状態にし、次に、変圧器148Aでの2次巻線NA21とNA22との磁気結合と、変圧器148Bでの2次巻線NB21とNB22との磁気結合とをそれぞれ利用して、高電位側に位置するMOS−FET Q1,Q3をオフ状態にしている。この構成により、高電位側に位置するMOS−FET Q1、Q3も、低電位側に位置するMOS−FET Q2,Q4とほぼ同時に確実にオフ状態に切り替えて、DC−DCコンバータ40Aの出力を停止させることができる。
さらに、入力電圧異常の発生からDC−DCコンバータ40Aの停止までが短時間で行われるため、耐圧の低いMOS−FETをスイッチング素子として使用でき、信頼性の高いDC−DCコンバータ40Aを作製できる。
また、入力電圧の異常の検出に対して、コントローラ45の動作を停止させるのではなく、MOS−FET Q1〜Q4をオン状態にするゲートパルスのMOS−FET Q1〜Q4への伝達を遮断することによって、MOS−FET Q1〜Q4を強制的にオフ状態に切り替えて、オフ状態を維持している。従って、入力電圧が正常値に復帰した場合に、ゲートパルスの伝達の遮断を自動的に解除することができる。これにより、インバータ回路41のMOS−FET Q1〜Q4は、スイッチング動作を自動的に再開でき、DC−DCコンバータ40Aの動作を自動的に再開することも可能になる。
次に、本発明の第3の実施の形態によるスイッチング電源装置を図7及び図8を参照しして説明する。図7に、第3の実施の形態のDC−DCコンバータ40Bを示す。DC−DCコンバータ40Bは、インバータ回路41と、変圧器42と、整流回路43と、平滑回路44と、コントローラ45と、入力電圧モニタ回路46と、短絡回路247と、変圧器248A,248Bとからなる。インバータ回路41と、変圧器42と、整流回路43と、平滑回路44と、コントローラ45と、入力電圧モニタ回路46とは、図2のDC−DCコンバータ40において同一符号が付された構成要素と同一であるので、詳細な説明は省略する。
変圧器248A,248Bは、互いに独立しており、変圧器42の2次側に位置するコントローラ45が発した制御パルスを、変圧器42の1次側に位置するスイッチドライバD1〜D4に伝達する。変圧器248Aは、コントローラ45に接続された1次巻線NNA11と、2次巻線NNA21と、2次巻線NNA21とは電気的に絶縁された2次巻線NNA22とからなり、何れの巻線NNA11、NNA21、NNA22も同一のコア248Aaに巻回されて、コア248Aaを介して互いに磁気結合されている。2次巻線NNA21は、MOS−FET Q1のスイッチドライバD1に接続され、1次巻線NNA21に対して同極性になっている。2次巻線NNA22は、MOS−FET Q2のスイッチドライバD2に接続され、1次巻線NNA11に対して逆極性になっている。すなわち、2次巻線NNA21、NNA22は、互いに極性が逆になるようにコア248Aaに巻回されているので、1次巻線NNA11への電圧入力によって2次巻線NNA21、NNA22に生じる起電力は、極性が互いに反対になる。
一方、変圧器248Bは、変圧器248Aと同様に、コントローラ45に接続された1次巻線NNB11と、2次巻線NNB21と、2次巻線NA21とは電気的に絶縁された2次巻線NNB22とからなり、何れの巻線NNB11、NNB21、NNB22も同一のコア248Baに巻回されて、コア248Baを介して互いに磁気結合されている。2次巻線NNB21は、MOS−FET Q3のスイッチドライバD3に接続され、1次巻線NNB21に対して同極性になっている。2次巻線NNB22は、MOS−FET Q4のスイッチドライバD4に接続され、1次巻線NNB21に対して逆極性になっている。すなわち、2次巻線NNB21、NNB22は、互いに極性が反対になるようにコア248Baに巻回されているので、1次巻線NNB11への電圧入力によって2次巻線NNB21、NNB22に生じる起電力は、極性が互いに反対である。
短絡回路247は、短絡回路247Aと短絡回路247Bとからなり、短絡回路247Aは、変圧器248Aの2次巻線NNA22と並列に接続され、短絡回路247Bは、変圧器248Bの2次巻線NNB22と並列に接続されている。各短絡回路247A,247Bは、対応する2次巻線NNA22、NNB22を短絡するスイッチを内部に有し、入力電圧モニタ回路46からの正極性の出力に応答してスイッチがオン状態になり、各2次巻線NNA22、NNB22の両端をそれぞれ短絡する。以上のようにして、DC−DCコンバータ40Bは構成されている。
次に、DC−DCコンバータ40Bの動作を、図7乃至図8を参照して説明する。本実施の形態では、コントローラ45によるDC−DCコンバータ40Bの出力の位相制御を例に説明する。DC−DCコンバータ40Bにおいて、インバータ回路41が電力を出力する際、MOS−FET Q1〜Q4は、次の2つの状態のいずれかを取る。(1)MOS−FET Q1,Q4が共にオン状態になり、且つMOS−FET Q3,Q2が共にオフ状態になるとき、(2)MOS−FET Q3,Q2が共にオン状態になり、且つMOS−FET Q1,Q4が共にオフ状態になるとき、のいずれかである。また、平均出力電力の調整は、MOS−FET Q1,Q4にそれぞれ印加する2つのゲートパルスの位相差を調整し、さらに、MOS−FET Q3,Q2にそれぞれ印加する2つのゲートパルスの位相差を調整することによって、インバータ回路41が電力を出力する時間の長さが変更されて行われる。本実施の形態では、各MOS−FET Q1〜Q4へのゲートパルスは、デューティが50%であり、サイクルS2でコントローラ45から出力される。
DC−DCコンバータ40Bへは、高圧バッテリ10から電圧V0の直流電圧が入力される(図8(a)参照)。
高圧バッテリ10からの直流電圧V0の入力が開始されると、入力電圧モニタ回路46は、DC−DCコンバータ40Bへの入力電圧V0を常時基準電圧Vrefの出力と比較して、入力電圧V0が所定の範囲内にあるかどうかを監視する。なお、基準電圧源Vrefの出力は、MOS−FETの耐圧よりも小さく設定されている。この時、入力電圧V0がVref以下であれば、コンパレータ46aは、出力せず、入力電圧モニタ回路46は出力をLOWに維持する(図8(b)参照)。入力電圧モニタ回路46の出力がLOWであるため、短絡回路247A,247Bは、各変圧器248A,248Bの2次巻線NNA22、NNB22を短絡せず、2次巻線NNA22、NNB22に起電圧が現れた場合、この起電圧はスイッチドライバD2、D4に伝達される。
コントローラ45は、MOS−FET Q1,Q2に対して、変圧器248Aを介して、互いに位相が180度異なるデューティ50%のゲートパルスG1,G2を印加する(図8(c)、(d)参照)。同時に、コントローラ45は、MOS−FET Q3,Q4に対して、変圧器248Bを介して、互いに位相が180度異なるデューティ50%のゲートパルスG3,G4を印加する(図8(e)、(f)参照)。また、ゲートパルスG3,G4の位相は、ゲートパルスG1,G2の位相に対して任意の値をとる。この位相差分が、変圧器42の1次巻線w11に印加され、この位相差を制御することにより電力調整が行われる。
従って、図8においては、1つのサイクルS2において、時刻t1から4分の1サイクル後の時刻t2までの期間Aでは、MOS−FET Q1、Q4がオン状態になると共にMOS−FET Q2、Q3がオフ状態になって、電流がノードMから変圧器42の1次巻線w11を経てノードNに向けて流れるので、インバータ回路41は、電圧V0を出力する(図8(g)参照)。この時、MOS−FET Q1、Q4は、それぞれオン状態にあるので、オン抵抗が無視できるほど小さいと仮定すれば、ノードMの電位は入力電圧V0と等しく、ノードNの電位は、基準電位Gと等しくなる。従って、MOS−FET Q1、Q4のドレイン・ソース間電圧Q1Vds、Q4Vdsは、それぞれ0Vであり(図8(h)、(k)参照)、MOS−FET Q2,Q3のドレイン・ソース間電圧Q2Vds、Q3Vdsは、入力電圧V0と等しくなる(図8(i)、(j)参照)。
時刻t2から4分の1サイクル後の時刻t3までの期間Bでは、高電位側に位置するMOS−FET Q1、Q3はオフ状態となり、低電位側に位置するMOS−FET Q2、Q4はオン状態となるので、インバータ回路41には電流は流れず、インバータ回路41からの電力出力はない(図8(g)参照)。このとき、オン状態となっているMOS−FET Q2、Q4では、ドレイン・ソース電圧Q2Vds、Q4Vdsは、それぞれ0Vになり、ノードM,Nの電位もそれぞれ0Vになる。従って、高電位端子T1には電圧V0が印加されているので、MOS−FET Q1、Q3のドレイン・ソース電圧Q1Vds、Q3Vdsは、入力電圧V0と等しくなる(図8(h)、(j)参照)。
時刻t3から4分の1サイクル後の時刻t4までの期間Cでは、MOS−FET Q2、Q3がオン状態になると共にMOS−FET Q1、Q4がオフ状態になって、電流がノードNから変圧器42の1次巻線w11を経てノードMに向けて流れるので、インバータ回路41は、電圧−V0を出力する(図8(g)参照)。この時、MOS−FET Q2、Q3は、それぞれオン状態にあるので、オン抵抗が無視できるほど小さいと仮定すれば、ノードNの電位は、入力電圧V0とほぼ等しく、ノードMの電位は、基準電位Gとほぼ等しくなる。従って、MOS−FET Q2、Q3のドレイン・ソース間電圧Q2Vds、Q3Vdsは、それぞれ0Vであり(図8(i)、(j)参照)、MOS−FET Q1,Q4のドレイン・ソース間電圧Q1Vds、Q4Vdsは、入力電圧V0と等しくなる(図8(h)、(k)参照)。
時刻t4から4分の1サイクル後の時刻t5までの期間Dでは、高電位側に位置するMOS−FET Q1、Q3はオン状態となり、低電位側に位置するMOS−FET Q2、Q4はオフ状態となるので、インバータ回路41には電流は流れず、インバータ回路41からの電力出力はない(図8(g)参照)。このとき、オン状態となっているMOS−FET Q1、Q3では、ドレイン・ソース電圧Q1Vds、Q3Vdsは、それぞれ0Vになり(図8(h)、(j)参照)、ノードM,Nの電位は、入力電圧V0とほぼ等しくなる。このため、MOS−FET Q2、Q4のドレイン・ソース電圧Q2Vds、Q4Vdsは、入力電圧V0と等しくなる(図8(i)、(k)参照)。
このように、高圧バッテリ10からの入力電圧V0が適切である間は、DC−DCコンバータ40Bでは、期間A,B,C,DからなるサイクルS2を繰り返すことによって、インバータ回路41が電力を変圧器42に向けて出力する。インバータ回路41から出力された電力(図8(g)参照)は、変圧器42にて変圧され、次に整流回路43にて整流され、さらに、平滑回路44にて高周波成分が除去されて、DC−DCコンバータ40Bから外部に出力される。
次に、入力電圧V0に異常が発生した時のDC−DCコンバータ40Bの動作について説明する。時刻t10にて、入力電圧V0が上昇し始め、時刻t11にて入力電圧V0が電位Vrefを超えると、コンパレータ46aの出力は、LOWからHIGHに切り替わり、入力電圧モニタ回路46は、短絡回路247A,247Bに向けて出力する。短絡回路247A,247Bは、それぞれ、入力電圧モニタ回路46の出力に応答して、2次巻線NNA22,NNB22を短絡する。2次巻線NNA22,NNB22が短絡されると、時刻t11以降、2次巻線NNA22,NNB22の各々に起電圧が生じなくなり、スイッチドライバD2、D4への電圧の供給が停止する。このため、スイッチドライバD2、D4は、ゲートパルスを出力しないので(図8(d),(f)参照)、低電位側のMOS−FET Q2、Q4は、オフ状態になり、この状態を維持する。
また、2次巻線NNA21は、2次巻線NNA22と同一のコア248Aaに巻回されているので、2次巻線NNA22の短絡により、1次巻線NNA11へのパルス電圧印加に拘わらず、2次巻線NNA21には起電圧が生じなくなる。同様に、2次巻線NNB21は、2次巻線NNB22と同一のコア248Baに巻回されているので、2次巻線NNB22の短絡により、1次巻線NNB11へのパルス電圧印加に拘わらず、2次巻線NNB21には起電圧が生じなくなる。従って、何れのスイッチドライバD1,D3にも電圧が供給されないので、MOS−FET Q1、Q3に対するゲートパルスが出力されない(図8(c),(e)参照)。故に、MOS−FET Q1〜Q4は、全てオフ状態になり、インバータ回路41の出力は停止する(図8(g)参照)。
本実施の形態において、第1の実施の形態と同様に、変圧器248A,248Bの2次巻線NNA22,NNB22が短絡されると、2次巻線NNA22,NNB22の起電力がゼロになると共に、各2次巻線NNA22,NNB22と磁気結合されている2次巻線NNA21,NNB21でも起電力が生じなくなる。従って、変圧器248A,248Bでは、コントローラ45から変圧器248A,248Bへの制御パルスの入力に拘わらず、2次側の出力電圧は、何れの変圧器248A,248Bでもゼロになる。このため、スイッチドライバD1〜D4には、電圧が供給されないので、スイッチドライバD1〜D4は、対応するMOS−FET Q1〜Q4に対してゲートパルスを出力しない。従って、MOS−FET Q1〜Q4は、何れもオフ状態になり、インバータ回路41は出力を停止し、DC−DCコンバータ40Bは電力の出力を停止する。
次に、入力電圧が正常範囲内に戻った場合、すなわち入力電圧V0が再びVref以下になった場合、入力電圧モニタ回路46の出力は、HIGHからLOWになる。これにより、短絡回路247A,247Bは、対応する2次巻線NNA22、NNB22の短絡を解除し、コントローラ45が発する制御パルスによって、MOS−FET Q1〜Q4のスイッチング動作が再開可能となる。このように、自動でスイッチング動作を再開させるか、或いは自動的な再開を禁止するかの選択は自由である。
上記構成によれば、DC−DCコンバータ40Bは、入力電圧の異常を変圧器42の1次側で検出して、入力電圧の異常に応答して変圧器42の1次側で直接インバータ回路41の各MOS−FET Q1〜Q4をオフ状態にする。これによって、インバータ回路41は、出力を直ちに停止するので、DC−DCコンバータ40Bも出力を停止する。このように、DC−DCコンバータ40Bは、入力過電圧を迅速に検出すると共に、入力電圧の異常に対して迅速に対処でき、インバータ回路41のMOS−FET Q1〜Q4を過剰電圧の印加による破壊から保護する。
また、入力電圧の異常の検出に対して、低電位側に位置するMOS−FET Q2、Q4を最初にオフ状態にし、さらに、変圧器248Aでの2次巻線NNA21とNNA22との磁気結合と、変圧器248Bでの2次巻線NNB21とNNB22との磁気結合とをそれぞれ利用して、高電位側に位置するMOS−FET Q1,Q3をオフ状態にしている。この構成により、高電位側に位置するMOS−FET Q1、Q3も、低電位側に位置するMOS−FET Q2,Q4とほぼ同時に確実にオフ状態に切り替えて、DC−DCコンバータ40Bの出力を停止させることができる。
さらに、入力電圧異常の発生からDC−DCコンバータ40Bの停止までが短時間で行われるため、耐圧の低いMOS−FETをスイッチング素子として使用でき、信頼性の高いDC−DCコンバータ40Bを作製できる。
また、入力電圧の異常の検出に対して、コントローラ45の動作を停止させるのではなく、MOS−FET Q1〜Q4へのゲートパルスの伝達を遮断することによって、MOS−FET Q1〜Q4を強制的にオフ状態に切り替えて、その状態を維持させている。従って、入力電圧が正常値に復帰した場合に、インバータ回路41は、自動的にゲートパルスを再び受け取ることができ、スイッチング動作を自動的に再開できる。従って、DC−DCコンバータ40Bは、動作を自動的に再開可能である。
上記実施の形態に記載したように、本発明を適用したDC−DCコンバータ40、40A,40Bは、入力電圧の異常を変圧器42の1次側で直接検出するので、入力電圧の異常を変圧器42の2次側で検出する場合に比較して、異常を迅速に検出できると共に、検出の精度を向上させることができる。
また、異常の検出に応じて、インバータ回路41のMOS−FET Q1〜Q4の全てを強制的にオフ状態にするので、DC−DCコンバータの動作を、より確実に停止させることができる。このため、MOS−FET Q1〜Q4を、過剰電圧印加による故障から保護することができる。
さらに、MOS−FET Q1〜Q4の強制的なオフ状態への移行は、各MOS−FET Q1〜Q4へ印加されるゲートパルスを遮断することによって行われるので、迅速且つ確実に各MOS−FET Q1〜Q4をオフにできる。そして、コントローラ45から各MOS−FET Q1〜Q4へのゲートパルス伝達の遮断は、コントローラ45とインバータ回路41との間に挿入された変圧器48;148A,148B;248A,248Bの2次側での起電力の生成を、少なくとも1つの2次巻線の短絡と2次巻線間の磁気結合とによって止めることによって行うことができる。このように、複雑な機構を必要とせず、簡単な構成によって、MOS−FET Q1〜Q4の全てをオフ状態にできる。
なお、上記実施の形態では、フルブリッジタイプのインバータ回路41を用いて説明したが、本発明のスイッチング電源装置は、フルブリッジタイプの他に、ハーフブリッジタイプやチョッパタイプなどの、直流電源の高電位端子と低電位端子との間に2つのスイッチング素子が直列に接続されたスイッチング回路を含む適宜のスイッチング電源装置に適用可能である。
本発明によるスイッチング電源装置は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
本発明は、入力直流電圧を別の直流電圧に変換して出力する適宜のスイッチング電源装置に有用である。
10 直流電源
40 スイッチング電源装置
41 スイッチング回路
42 第1の変圧器
43 整流器
45 制御手段
46 異常検出器
47 強制停止手段
Q1〜Q4 スイッチング素子
40 スイッチング電源装置
41 スイッチング回路
42 第1の変圧器
43 整流器
45 制御手段
46 異常検出器
47 強制停止手段
Q1〜Q4 スイッチング素子
Claims (5)
- 直流電源の高電位端子と低電位端子との間に2つのスイッチィング素子が直列に接続され、前記2つのスイッチィング素子の各々の開閉により前記直流電源から供給される電力を調整して出力するスイッチング回路と、
前記スイッチング回路の出力電圧を変圧する第1の変圧器と、
前記第1の変圧器の出力電圧を整流して負荷に印加する整流器と、
前記第1の変圧器の2次側に位置し、前記スイッチング素子の開閉を指示する制御パルスを生成して前記スイッチング回路の出力電力を制御する制御手段と、
前記スイッチング回路の入力側に発生する異常を検出する異常検出器と、
前記異常が検出された時に前記2つのスイッチング素子を開放する強制停止手段と
を有し、
前記異常検出器及び前記強制停止手段は、共に前記第1の変圧器の1次側に設けられていることを特徴とするスイッチング電源装置。 - 前記スイッチング回路は、各々が直列に接続された2つのスイッチング素子を有する2本のアームが、前記直流電源の高電位端子と低電位端子との間に接続されたフルブリッジに構成され、
一方のアームに含まれる2つのスイッチング素子の接続点と、他方のアームに含まれる2つのスイッチング素子の接続点との間に、前記第1の変圧器の1次巻線部が接続されることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。 - 前記スイッチ駆動手段と前記制御手段との間に第2の変圧器を有し、
前記第2の変圧器は、前記制御パルスが入力される1次巻線部と、各々が前記1次巻線部の電圧に応じて誘起された電圧を対応する前記スイッチ駆動手段に供給する2つの2次巻線部とを有し、
前記2つの2次巻線部は、コアを共通とし、
前記強制停止手段は、前記異常が検出された時、低電位側のスイッチング素子のスイッチ駆動手段に接続された2次巻線部を短絡することを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。 - 前記スイッチ駆動手段と前記制御手段との間に第2の変圧器を有し、
前記第2の変圧器は、前記制御パルスが入力される1次巻線部と、各々が前記1次巻線部の電圧に応じて誘起された電圧を対応する前記スイッチ駆動手段に供給する2つの2次巻線部とを有し、
前記2つの2次巻線部は、コアを共通とし、
前記強制停止手段は、前記コアに巻回された補助巻線部を有し、前記異常が検出された時に、前記補助巻線部を短絡することを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。 - 前記異常は、前記直流電源からの所定値を超える入力電圧であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスイッチング電源装置。
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-
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- 2003-09-29 JP JP2003338410A patent/JP2005110374A/ja active Pending
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