JP2005107158A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料用濃縮現像処理剤。 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料用濃縮現像処理剤。 Download PDF

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章光 配島
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Abstract

【課題】濃縮度が高く、保存安定性に優れ、かつ低温時の析出が起こりにくい、しかも処理時にステインやバック面汚れも生じない蛍光増白剤含有パートを構成パートとして有する複数パートからなるハロゲン化銀写真感光材料用濃縮現像処理剤を提供すること。
【解決手段】 少なくとも(A)pHが10〜14であるアルカリ剤濃縮組成物,(B)0.01mol/Lのカラー現像主薬を含有し、pHが1〜3である現像主薬濃縮組成物及び(C)特定のポリ(オキシエチレン)アルキル(又はアリール)エーテル型界面活性剤を1〜100g/Lと、特定の水溶性基含有ビストリアジニルアミノスチルベン(又はアリーレン)を5〜500g/L含有し、pHが7〜12である濃縮処理組成物から構成されているハロゲン化銀カラー写真感光材料用濃縮現像処理剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の濃縮現像処理剤に関し、詳しくはハロゲン化銀カラー写真感光材料の濃縮現像処理剤に関する。とりわけ高濃縮度でかつ低温度条件下で保存しても析出などが起こらない処理剤に関する。
近年、一般ユーザーへの迅速サービスや写真店と現像所間の集配輸送の合理化のために写真店の店頭に設置して写真感光材料の処理を行うミニラボと称する自動現像処理機が普及している。ミニラボ用の現像処理剤は、あらかじめ構成処理薬品を水などの溶媒に溶解した液体組成物の形態であれば,使用に際して混合及び水希釈などの簡単な調製作業で処理液を調製できる利点があるので、この形態で供給されることが多い。しかしながら、液体組成物の形態は、処理剤成分すなわち処理薬品の溶解のための水などの溶媒と組成物を収納する容器とを伴なうため、輸送コストの点では不利となるので、濃厚化して容積を減らした液体濃縮処理剤(当業界では使用状態の濃度より濃厚な液について、「濃厚」の代わりに「濃縮」と呼ぶ。蒸発濃縮を意味するものではない)の形で供給が行われることが一般的である。
また、液体濃縮処理剤は、経時安定性、濃縮率、更には取り扱い性などの理由から、単一液の構成よりも複数の組成物ユニットから構成されていることが多い。これらの濃縮組成物を構成している組成物ユニットは、パートと呼ばれている。
発色現像処理剤に関していえば、単一液の構成(以後1パート構成、あるいは一液型構成とも言うが、同義である)は、単純な水希釈で使用液が調製できる利点があるが、濃縮度では制約が大きい。一方、処理剤を複数パートで構成すれば、組成物の安定性を高め、かつ一層の濃厚化と減容を図ることができる点では有利であるため、最近の市場ニーズ動向によっては、むしろ複数パート構成の濃縮処理組成物の方が一般的に用いられている状況にある。
特許文献1では、発色現像主薬パートの濃縮度を高めるために、界面活性剤を現像主薬の分散に用いて懸濁状態の高濃縮処理組成物が提案されている。この方式では濃縮度を顕著に向上できるが、容器の汚れや組成物の経時安定性に懸念があった。また、濃縮液を低温度で保存すると特に蛍光増白剤に由来する析出が発生し、水で希釈して使用液を調製する際にも溶解しにくく、その改良が求められている。
一方、特許文献2では、トリアジニル-4,4'-ジアミノスチルベン型の蛍光増白剤をカルシウムイオンと特定の非イオン性界面活性剤を用いた発色現像液が開示されている。確かに発色現像液にカルシウムイオンを存在させると現像ムラの防止や接着耐性の向上に効果が見られるが、処理される感光材料のバック面の汚れが生じるので、その改良が望まれている。また、この特許文献には濃縮処理組成物に関する記載はなく、析出が抑止された濃縮処理組成物をユーザーに供給する課題に関する技術開発が求められている状況には変わりはない。
特許文献3にはジアミノスチルベン型の蛍光増白剤とトリイソプロパノールアミンからなる濃縮処理組成物が提示されており、この組成物は蛍光増白剤の安定性と溶解性が改良され、かつ防黴性にも優れるという利点を有する。しかしながら低温で保存したとき析出が起こり易いことと、トリイソプロパノールアミンを多く使用すると、バック面汚れを生じる問題が生じることが判った。このような状況からトリイソプロパノールアミンを減量したり、或いは使用しなくても蛍光増白剤の安定性と溶解性の両方が確保され、さらにバック面の汚れも抑止された濃縮処理組成物が求められている。
この出願の発明に関連する前記の先行技術には、次ぎの文献がある。
特開平10−274832号公報 特開平11−194460号公報 特開平9−211821号公報
本発明の目的は、高い濃縮度であってかつ保存中の安定性が高い、また低温においても沈澱の生成がない上にステインや汚れなどの写真品質も問題がないハロゲン化銀写真感光材料用濃縮現像処理剤を提供することであり、より具体的には、濃縮度が高く、保存安定性に優れ、かつ低温時の析出が起こりにくい、しかも処理後にステインやバック面汚れも生じない蛍光増白剤含有パートを構成パートとして有する複数パートからなるハロゲン化銀写真感光材料用濃縮現像処理剤を提供することである。
上記目的は下記の構成の本発明によって達成される。
1.少なくとも下記(A),(B)及び(C)の濃縮処理組成物を構成パートとして有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料用濃縮現像処理剤。
(A)アルカリ緩衝液を含有し、pHが10〜14であるアルカリ剤濃縮組成物
(B)少なくとも0.01mol/Lのカラー現像主薬を含有し、pHが1〜3である現像主薬濃縮組成物
(C)下記一般式(S)で表される界面活性剤を1〜100g/L及び下記一般式(I)〜(V)で表される化合物の少なくとも1つを5〜500g/L含有し、pHが7〜12である濃縮組成物
一般式(S)
R−O−(L1p −(L2q −(L3r −H

一般式(S)において、Rは、炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアリール基を表し、L1 及びL3 は,各々エチレンオキシ基、L2 は1−ヒドロキシメチルエチレンオキシ基を表す。p,q,rは、各々0又は1〜200の整数を表し、qが0の場合p+rは50〜400であり、qが1以上の場合,p+q+rは20〜300である。
一般式(I)
Figure 2005107158
一般式(I)において、X1 ,X2 ,Y1 ,Y2 は、それぞれヒドロキシル基又はスルホン酸基を有する基で置換されたアミノ基もしくは置換又は無置換のアルコキシ基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。ただし、X1 ,X2,Y1 ,Y2 のいずれかは、ヒドロキシ基又はスルホン酸基を有する基で置換されたアミノ基である。
一般式(II)
Figure 2005107158
一般式(II)において、Z1 ,Z2 は、それぞれヒドロキシル基又はスルホン酸基を有する基で置換されたアミノ基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。また、nは、0又は1〜3の整数を表す。
一般式(III)
Figure 2005107158
一般式(III)において、R11、R12はそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表わし、R13、R14はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表わし、R15は少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基または下記の一般式(III−a)で表わされる基を表わし、R16は少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基または下記の一般式(III−b)で表わされる基を表わし、M1は水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基またはピリジニウム基を表わす。R13とR15、R14とR16は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(III−a)
―CH2O(CH2CH2O)n11
(式中、n11は1〜3の整数を表わす)。
一般式(III−b)
― (CH2CH2O)n12
(式中、n12は2〜4の整数を表わす)。
一般式(IV)
Figure 2005107158
一般式(IV)において、R21、R22、R23、R24はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表わし、R25、R26はそれぞれ独立に少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基または下記の一般式(IV−a)で表わされる基を表わし、R27、R28はそれぞれ独立に少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基を表わし、M2は水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基またはピリジニウム基を表わす。R21とR25、R22とR26、R23とR27、R24とR28は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(IV−a)
― (CH2CH2O)n21
(式中、n21は2〜4の整数を表わす)。
一般式(V)
Figure 2005107158
一般式(V)において、R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24は水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表わし、Lはフェニレン基またはナフチレン基を表わし、R11とR12と、及び/又は、R13とR14と、及び/又は、R21とR22と、及び/又は、R23とR24とが互いに結合して環を形成してもよい。但し、分子内に−SO3M、−CO2Mまたは−OHで表わされる基を少なくとも1つ含有し、ここでMは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはピリジニウムを表わす。また、R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24のうち3個以上がアリール基となることはなく、また、R11、R12、R13及びR14の少なくとも一つと、R21、R22、R23及びR24の少なくとも一つが互いに結合して環を形成することはない。さらに上記一般式化合物の分子内には、−N=N−で表わされる基を含有しない。
2.一般式(S)において、Rが炭素数8〜20のアルキル基であることを特徴とする上記1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料用濃縮現像処理剤。
3.上記1に記載の濃縮現像処理剤を水で3〜6倍に希釈して作られたことを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料用の発色現像補充液。
4.上記1に記載の濃縮現像処理剤を使用して処理することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
本発明の特徴は、本来溶解性に乏しいジアミノスチルベン型又はビストリアジニルアリーレン型の蛍光増白剤であっても特定構造の非イオン界面活性剤を特定範囲の濃度で共存させると、あるpH範囲で上記蛍光増白剤の溶解度が特異的に増加し、安定な濃縮組成物が得られるという発見に基いている。この安定で高濃縮度の領域が存在する機構は、蛍光増白剤の上記pH領域の解離度に対して界面活性剤の特定構造が与えるHLBがその蛍光増白剤に対する適切な保護性を発揮できる疎水性/親水性レベルにあるものと推定している。
更に、一般式(S)の化合物は、処理後のステインを低減し、バック面汚れも悪化させることがなく写真品質を良好に維持することができる。
この効果は、一般式(S)で表される界面活性剤のRが炭素数8〜20のアルキル基であるとき、すなわちアルキル基の総炭素数が8〜20のポリオキシエチレンアルキルエーテルである場合に特に顕著に発揮される。
また、蛍光増白剤がジアミノスチルベン型の蛍光増白剤である場合に発明の効果が顕著であり、その中でも一般式(I)又は一般式(II)で表される蛍光増白剤である場合に特に効果が発揮される。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の複数パートからなるハロゲン化銀カラー写真感光材料用濃縮現像処理剤では、本来溶解度が乏しい蛍光増白剤を含むパートでも安定な濃縮処理組成物パートとすることができる。したがって、複数パート構成の処理剤全体としても濃縮度が高く、保存安定性に優れ、かつ低温時の析出が起こりにくい、しかも処理後のステインの悪化やバック面汚れも生じないハロゲン化銀写真感光材料用濃縮現像処理剤を提供することができる。
以下、本発明をさらに具体的に詳述する。
<一般式(S)で表される化合物>
本発明の濃縮現像処理剤を構成する少なくとも前記(A), (B), (C)の3パートのうち、蛍光増白剤含有パート(パートC)は、一般式(S)で表される化合物を特定のpH領域で用いることによって発明の目的とする効果が発揮される。
一般式(S)
R−O−(L1p −(L2q −(L3r −H

一般式(S)において、Rは、炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアリール基を表し、L1 及びL3 は,各々エチレンオキシ基、L2 は1−ヒドロキシメチルエチレンオキシ基を表す。p,q,rは、各々0又は1〜200の整数を表し、qが0の場合p+rは50〜400であり、qが1以上の場合,p+q+rは20〜300である。
上記一般式(S)において、好ましくは、Rは、炭素数8〜20のアルキル基であり、より好ましくは炭素数10〜16のアルキル基であり、最も好ましくは炭素数12のアルキル基であり、上記アルキル基は直鎖又は分基アルキル基であり、好ましくは直鎖アルキル基である。
p、q、rの好ましい組合せとしては、好ましくはqは0であり、p+rは60〜300であり、より好ましくはqは0であり、p+rは80〜200であり、最も好ましくはqは0であり、p+rは100〜150である。
以下に本発明に用いられる一般式(S)で表される化合物の具体例を示すが、一般式(S)で表される化合物はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005107158
Figure 2005107158
Figure 2005107158
Figure 2005107158
上記の化合物の中でもS-1〜S-23、S-42〜S-47、S-54及びS-55であり、中でもS-2〜S-23が好ましく、とりわけS-9、S-10、S-14、S-15、S-16、S-17、S-19、S-20、S-21が特に好ましく、S-14、S-15、S-16が最も好ましい。
一般式(S)の化合物は、市販されており、また既知の方法で合成することもできる。
<一般式(I)で表される化合物>
一般式(I)の化合物について詳細に説明する。
一般式(I)において、X1 ,X2 ,Y1 ,Y2 は、それぞれヒドロキシル基又はスルホン酸基を有する基で置換されたアミノ基もしくは置換又は無置換のアルコキシ基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。ただし、X1 ,X2,Y1 ,Y2 のいずれかは、ヒドロキシ基又はスルホン酸基を有する基で置換されたアミノ基である。
1 、X2 、Y1 、Y2 は、同一でも異っていてもよく、それぞれがヒドロキシ基又はスルホン酸基を有するアルキル基で置換されたアミノ基の場合、そのアルキル基の炭素数は2〜3であり、具体的な置換アミノ基の例としては、β−ヒドロキシエチルアミノ基、ジ(β−ヒドロキシエチル)アミノ基、β−スルホエチルアミノ基、ジ(β−スルホエチル)アミノ基、2−ヒドロキシプロピルアミノ基、3−ヒドロキシプロピルアミノ基、ジ(2−ヒドロキシプロピル)アミノ基など)が挙げられる。
また、アミノ基がヒドロキシアルキル基又はスルホアルキル基のモノ置換体の場合には、炭素数1〜4のアルキル基がさらに置換して2置換体となってもよく、その具体的な置換アミノ基としては、N−(β−スルホエチル)−N−メチルアミノ基、N−(β−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ基、N−(β−スルホエチル)−N−エチルアミノ基、N−(β−ヒドロキシエチル)−N−エチルアミノ基が挙げられる。
1 、X2 、Y1 、Y2 が置換または無置換のアルコキシ基の場合、その炭素数は1〜4であり、置換基としては、スルホン酸基、アミノ基、ヒドロキシ基である。アルコキシ基の具体的な例としては、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基、2−スルホエトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、アミノエトキシ基が挙げられる。ただし、X1 、X2 、Y1 、Y2 の少なくとも1つはヒドロキシ基又はスルホン酸基を有する基で置換されたアミノ基である。また、Mは水素原子又はナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属原子を表わす。上記一般式(I)で表わされる化合物の具体例を下表に示すがこれらに限定されるものではない。
Figure 2005107158
Figure 2005107158
Figure 2005107158
一般式(I)の化合物の中でもI−2、I−3、I−4、I−18、I−22、I−23、I−30、I−31、I−37で示される化合物が特に好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、例えば松井弘次著有機合成化学協会誌第17巻528頁(1959年刊)および特許第2,618,748号を参考にして合成することができる。すなわち、塩化シアヌルにまずジアミノスチルベン誘導体を反応させ、次いでアミン類を順次反応させる方法が好ましい。あるいはジアルキルアミノスチルベン誘導体を最後に反応させることも好ましい。この反応に用いる溶媒としては、例えば水およびアルコール類、ケトン類、エーテル類、アミド類などの有機溶媒が挙げられるが、水および水溶性の有機溶媒が好ましく、これらの混合溶媒でもよい。中でも水とアセトンの混合溶媒系が最も好ましい。また用いる塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンなどの有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水素化ナトリウムなどの無機塩基が挙げられる。無機塩基が好ましく、中でも水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが好ましい。反応温度は−20℃〜120℃の範囲で可能であり、好ましくは−10℃〜90℃の範囲である。更に詳しく述べると第一段階は−10℃〜10℃が好ましく、第二段階は0℃〜40℃が好ましく、第三段階は50〜90℃が好ましい。
<一般式(II)で表される化合物>
一般式(II) の化合物について詳細に説明する。
一般式(II)において、Z1 ,Z2 は、それぞれヒドロキシル基又はスルホン酸基を有する基で置換されたアミノ基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。
1 、Z2 は、同一でも異っていても良く、それぞれヒドロキシ基又はスルホン酸基で置換された炭素数2〜3のアミノ基を表わす。Z1 、Z2 がそれぞれヒドロキシ基又はスルホン酸基で置換されたアミノ基の場合は、一般式(I)におけるX1 、X2 、Y1 、Y2 が、それぞれヒドロキシ基又はスルホ基を有するアルキル基で置換されたアミノ基の場合と同義であり、その好ましい例も上記したものと同じである。また、アミノ基がヒドロキシアルキル基又はスルホアルキル基のモノ置換体の場合には、炭素数1〜4のアルキル基がさらに置換して2置換体となってもよく、その場合の置換アミノ基の例も上記したものと同じである。また、Mは水素原子又はナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属原子を表す。
上記一般式(II) で表わされる化合物の具体例を下表に示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2005107158
Figure 2005107158
一般式(II) の化合物の中でもII−3、II−4、II−5、II−8、II−13、II−17で示される化合物が特に好ましい。
これらの化合物は、既知の方法で合成でき、また、市販されている。
<一般式(III)及び一般式(IV)で表される化合物>
次に一般式(III)及び一般式(IV)について詳しく説明する。
一般式(III)において、R11、R12はそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表わし、R13、R14はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表わし、R15は少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基または下記の一般式(III−a)で表わされる基を表わし、R16は少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基または下記の一般式(III−b)で表わされる基を表わし、M1は水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基またはピリジニウム基を表わす。R13とR15、R14とR16は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(III−a)
―CH2O(CH2CH2O)n11
(式中、n11は1〜3の整数を表わす)。
一般式(III−b)
― (CH2CH2O)n12
(式中、n12は2〜4の整数を表わす)。
一般式(IV)において、R21、R22、R23、R24はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表わし、R25、R26はそれぞれ独立に少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基または下記の一般式(IV−a)で表わされる基を表わし、R27、R28はそれぞれ独立に少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基を表わし、M2は水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基またはピリジニウム基を表わす。R21とR25、R22とR26、R23とR27、R24とR28は互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(IV−a)
― (CH2CH2O)n21
(式中、n21は2〜4の整数を表わす)。
11、R12で表わされるアルキル基は好ましくは炭素数1〜20、さらに好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜4の、置換もしくは無置換のアルキル基である。置換基としては水酸基、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシなど)、スルホン酸基、エチレンオキシ基などがあげられ、これらは上記の置換基でさらに置換されていてもよい。R11、R12で表わされるアルキル基として具体的には例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−オクチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2−(2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ)エチル基が挙げられる。R11、R12として好ましいのは水素原子及びメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、2−スルホエチル基であり、更に好ましいのは水素原子及びメチル基、エチル基、2−スルホエチル基であり、特に好ましいのは水素原子及びメチル基である。
13、R14、R21、R22、R23、R24で表わされるアルキル基の好ましい炭素数、置換基、具体例等はそれぞれR11、R12で示したものと同様である。ただし、R21及びR22が−CH2CH2SO31となることはない。R13、R14、R21、R22、R23、R24で表わされるアリール基は好ましくは炭素数6〜20、さらに好ましくは6〜10、特に好ましくは6〜8の、置換もしくは無置換のアリール基である。置換基としては水酸基、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシなど)、カルボキシ基、アルキル基(例えばメチル、エチル、プロピルなど)、スルホン酸基、アミノ基、カルバモイル基などがあげられ、これらは上記の置換基でさらに置換されていてもよい。R13、R14、R21、R22、R23、R24で表わされるアリール基として具体的には例えばフェニル基、ナフチル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−イソプロピルフェニル基が挙げられる。R13、R14、R21、R22、R23、R24としてそれぞれ好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基又は2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基又は2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基であり、特に好ましくは水素原子又はメチル基である。
15で表わされる少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基は、好ましくは炭素数1〜20、さらに好ましくは1〜8、特に好ましくは1〜4であり、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。置換基としては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基などがあげられ、水酸基が好ましい。R15で表わされる少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基として具体的には例えば下式に示すアルキル基があげられる。
Figure 2005107158
Figure 2005107158
このうちR15で示される少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基として好ましいものは2)、3)、5)、8)、9)、11)であり、更に好ましいのは2)、5)および11)である。またR15が前記一般式(III−a)で表わされる基の場合、好ましいn11は1または2であり、更に好ましくは1である。
16、R25、R26、R27、R28で表わされる少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基は、好ましくは炭素数1〜20、さらに好ましくは1〜9、特に好ましくは1〜5であり、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい。置換基としてはR15であげたと同様のものがあげられ、水酸基が好ましい。R16、R25、R26、R27、R28で表わされる少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基として具体的には例えば下式に示すアルキル基があげられる。
Figure 2005107158
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このうちR16、R25、R26、R27、R28で示される少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基として好ましいものは17)、18)、20)、23)、24)及び26)であり、更に好ましいのは17)、20)および26)である。またR16が前記一般式(III−b)で表わされる基の場合、好ましいn12は2または3であり、更に好ましくは2である。
またR25、R26が前記一般式(III−a)で表わされる基の場合、好ましいn21は2または3であり、更に好ましくは2である。
また、M1、M2で表わされるアルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子のなかで特に好ましいのはNaおよびKである。アンモニウム基としてはテトラアルキルアンモニウム基が好ましく、例えばテトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムが挙げられる。M1、M2として最も好ましいものはNaおよびKである。
一般式(III)で表わされる化合物のうち、R15とR16のいずれか、もしくは両方がそれぞれ、少なくとも1つの水酸基を有しているものが好ましい。一般式(IV)においても、R25〜R28の少なくとも1つの基が、少なくとも1つの水酸基を有しているものが好ましい。一般式(III)で表わされる化合物のうち最も好ましい化合物は、R11、R12、R13、R14がそれぞれ水素原子又はメチル基であり、R15が上記2)、5)もしくは11)に示したアルキル基、または上記一般式(III−a)においてn11が1である基であり、R16が上記17)、20)もしくは26)に示したアルキル基、または上記一般式(III−b)においてn12が2である基であり、M1がNa又はKである化合物である。また、一般式(IV)で表わされる化合物のうち最も好ましい化合物は、R21、R22、R23、R24がそれぞれ水素原子又はメチル基であり、R25、R26がそれぞれ上記17)、20)もしくは26)に示したアルキル基、または上記一般式(IV−a)においてn21が2である基であり、R27、R28がそれぞれ上記17)、20)もしくは26)に示したアルキル基であり、M2がNa又はKである化合物である。
一般式(III)及び一般式(IV) で表わされる化合物の具体例を下表に示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2005107158
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一般式(III)及び(IV)で表されるジアミノスチルベン系化合物の中でも、化合物III-1、III-8、III-9、IV−1、IV−6がとくに好ましい。
一般式(III)及び(IV)で表されるジアミノスチルベン系化合物は、一般式(I)で表される化合物の場合と同様の方法で合成することが可能であり、また公知もしくは市販のジアミノスチルベン系蛍光増白剤を用いてもよい。市販の化合物としては例えば「染色ノート」第19版(色染社)P.165〜P.168に記載されており、ここに記載されている製品のなかでも Blankophor BSUliq(商品名)、またはHakkol BRK(商品名)が好ましい。
<一般式(V)で表される化合物>
一般式(V)の化合物について詳しく説明する。
一般式(V)において、R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24は水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表わし、Lはフェニレン基またはナフチレン基を表わし、R11とR12と、及び/又は、R13とR14と、及び/又は、R21とR22と、及び/又は、R23とR24とが互いに結合して環を形成してもよい。但し、分子内に−SO3M、−CO2Mまたは−OHで表わされる基を少なくとも1つ含有し、ここでMは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはピリジニウムを表わす。また、R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24のうち3個以上がアリール基となることはなく、また、R11、R12、R13及びR14の少なくとも一つと、R21、R22、R23及びR24の少なくとも一つが互いに結合して環を形成することはない。さらに上記一般式化合物の分子内には、−N=N−で表わされる基を含有しない。
11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24 で表わされるアルキル基としては炭素数1〜20、好ましくは1〜8、更に好ましくは1〜4の置換もしくは無置換のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−オクチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2−(2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル基が挙げられる。
11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24で表わされるアリール基としては 炭素数6〜20、好ましくは6〜10、さらに好ましくは6〜8の置換もしくは無置換のアリール基であり、例えばフェニル基、ナフチル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基が挙げられる。R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24で表わされるヘテロ環基としては炭素数2〜20の、好ましくは炭素数2〜10、さらに好ましくは炭素数3〜8の置換もしくは無置換の、5または6員の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から1個の水素原子を取り除いた1価の基であり、例えば2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基が挙げられる。
11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24は、好ましくは水素原子、アルキル基およびアリール基であり、さらに好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホエチル基、2−メトキシエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ]エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、3,4−ジヒドロキシブチル基、フェニル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、3,5−ジカルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−スルホエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、フェニル基、3−カルボキシフェニル基、4−カルボキシフェニル基、2−スルホフェニル基、4−スルホフェニル基であり、また更に好ましくは水素原子、メチル基、スルホメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−スルホエチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、フェニル基、4−スルホフェニル基である。
Lで表わされるフェニレン基またはナフチレン基としては、炭素数6〜20、好ましくは6〜15、さらに好ましくは6〜11の置換または無置換のフェニレン基またはナフチレン基であり、例えば1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,5−ナフチレン、1,8−ナフチレン、4−カルボキシ−1,2−フェニレン、5−カルボキシ−1,3−フェニレン、3−スルホ−1,4−フェニレン、5−スルホ−1,3−フェニレン、2,5−ジメトキシ1,4−フェニレン、2,6−ジクロロー1,4−フェニレンが挙げられる。
Lは、好ましくは1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、1,2−フェニレン、1,5−ナフチレン、5−カルボキシ−1,3−フェニレン、5−スルホ−1,3−フェニレンであり、さらに好ましくは1,4−フェニレン、1,3−フェニレンである。
11とR12、R13とR14、R21とR22、およびR23とR24が互いに結合して形成する環は、5員環または6員環であることが好ましい。環の例としてはピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環およびモルホリン環が含まれる。
Mで表わされるアルカリ金属、アルカリ土類金属のなかで特に好ましいのはNaおよびKである。アンモニウム基としては、例えばアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基、テトラブチルアンモニウム基が挙げられる。Mとしては最も好ましいものはNaおよびKである。
以下に本発明の化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2005107158
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一般式(V)で表される化合物の中でも、化合物V-2、V-3、V-6、V-7がとくに好ましい。
一般式(V)で表わされる化合物は、例えば松井弘次著有機合成化学協会誌第17巻528頁(1959年刊)及び特許第2,618,748号を参考にして合成することができる。すなわち、塩化シアヌルにまずフェニレンジアミン誘導体またはナフタレンジアミン誘導体を反応させ、次いでアミン類を順次反応させる方法が好ましい。あるいはフェニレンジアミン誘導体またはナフタレンジアミン誘導体を第二段階または最後に反応させることも好ましい。この反応に用いる溶媒としては、例えば水およびアルコール類、ケトン類、エーテル類、アミド類などの有機溶媒が挙げられるが、水および水溶性の有機溶媒が好ましく、これらの混合溶媒でもよい。なかでも水とアセトンの混合溶媒系が最も好ましい。また用いる塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンなどの有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどの無機塩基が挙げられる。これらのうち、無機塩基が好ましく、中でも水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが好ましい。反応温度はー20℃〜150℃の範囲で可能であり、好ましくはー10℃〜100℃の範囲である。更に詳しく述べると第一段階はー10℃〜10℃が好ましく、第二段階は0℃〜40℃が好ましく、第三段階は40℃〜100℃が好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料用濃縮現像処理剤は、少なくとも前記(A)、(B)、(C)の3パートすなわち(A)アルカリ緩衝液を含有し、pHが10〜14であるアルカリ剤濃縮組成物(アルカリ剤パート)、(B)少なくとも0.01mol/Lのカラー現像主薬を含有し、pHが1〜3である現像主薬濃縮組成物(現像主薬パート)及び(C)下記一般式(S)で表される界面活性剤を1〜100g/L及び下記一般式(I)〜(V)で表される化合物の少なくとも1つを5〜500g/L含有し、pHが7〜12である濃縮組成物(蛍光増白剤パート)から構成される複数パート構成であり、発色現像主薬含有パートをアルカリ剤含有パートと蛍光増白剤含有パートから独立したパートとすることによって発色現像主薬の高濃縮化が可能となり、また、蛍光増白剤パートには上記したように一般式(S)で表される化合物を特定の濃度で含有させ、組成物のpHを特定のpH領域に調整したことによって蛍光増白剤の溶解性を高めて高濃縮化を達成することができた。
アルカリ剤パート(パートA)における好ましいpHは、11〜14であり、より好ましくは11.5〜13.5である。現像主薬パート(パートB)における好ましいpHは、1〜2.5であり、好ましい発色現像主薬濃度は0.1mol/L〜1.5mol/Lである。蛍光増白剤パート(パートC)における好ましいpHは、8.0〜11.0であり、より好ましくは8.5〜10.5である。好ましい蛍光増白剤濃度は10〜400g/Lであり、より好ましくは20〜300g/Lである。好ましい一般式(S)化合物の濃度は2〜80g/Lであり、より好ましくは5〜50g/Lである。一般式(S)化合物で表される界面活性剤の濃度が低くなると本発明の効果が見られなくなり、逆に濃度が高すぎると界面活性剤自体の析出が生じて問題になる。
一般式(S)の化合物は、2種類以上を併用することができ、その場合は合計量が上記の添加量の範囲に相当する。また、蛍光増白剤は、一般式(I)〜(V)の化合物を、同じ一般式の化合物同士又は異なる一般式の化合物を2種類以上併用することができ、その場合は合計量が上記の添加量の範囲に相当する。
これらの各成分の濃度は、濃縮現像剤に規定量の水を加えて発色現像液又は発色現像補充液を調製したときに後に説明する発色現像液又は発色現像補充液の成分組成となるように設定される。
発色現像液中の他の構成成分は、これら(A)、(B)、(C)の3パートの中で混在しても悪影響を及ぼさないパートに含ませても良く、あるいは別の独立パートに添加しても良い。これらの他の構成成分については、後に発色現像液と組み合わせて処理に用いられる他の処理液とともに説明する。
濃縮発色現像処理剤の構成が上記した(A)、(B)、(C)の3パートの構成から外れると、本発明の目的とする濃縮組成物の安定性、濃縮度、沈澱抑止性の一つ以上が満たされなくなる。
以下は構成パートを合わせた調製された発色現像液を基準にして説明する。
本発明の発色現像補充液濃縮組成物に含まれるp−フェニレンジアミン型発色現像液としては、代表例を以下に示すがこれらに限定されるものではない。
1)N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン
2)4−アミノ−3−メチルーN,N−ジエチルアニリン
3)4−アミノ−N−(β−ヒドロキシエチル)−N−メチルアニリン
4)4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
5)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
6)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)アニリン
7)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(4−ヒドロキシブチル)アニリン
8)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチルアニリン
9)4−アミノ−N,N−ジエチル−3−(β−ヒドロキシエチル)アニリン
10)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−メトキシエチル)アニリン
11)4−アミノ−3−メチル−N−(β−エトキシエチル)−N−エチルアニリン
12)4−アミノ−3−メチル−N−(3−カルバモイルプロピル−N−n−プロピル−アニリン
13)4−アミノ−N−(4−カルバモイルブチル−N−n−プロピル−3−メチルアニリン
15)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−ヒドロキシピロリジン
16)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−(ヒドロキシメチル)ピロリジン
17)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−ピロリジンカルボキサミド
上記p−フェニレンジアミン誘導体のうち特に好ましくは例示化合物5),6),7),8)及び12)であり、その中でも化合物5)と8)が好ましい。また、これらのp−フェニレンジアミン誘導体は、固体素材の状態では、通常硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、ナフタレンジスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などの塩の形である。
処理組成物中の芳香族第1級アミン現像主薬の含有量は前記したが、この組成物を3〜6倍に水希釈して調製した現像補充液中の発色現像主薬の濃度が、現像補充液1リットル当たり2ミリモル〜200ミリモル、好ましくは6ミリモル〜100ミリモル、より好ましくは10ミリモル〜40ミリモルとなるように調製される。
濃縮組成物にはアルキル置換してもよいベンゼンスルホン酸類及びラクタム類から選ばれる化合物を含んでもよい。
ベンゼンスルホン酸に置換する好ましいアルキル基は、炭素数が3以下のアルキル基であり、より好ましくはメチル基またはエチル基である。また、置換位置については、モノーまたはジ置換であり、前者の場合は4‐位置換が好ましく、後者の場合は2,4−ジー置換体が好ましい。
好ましいアルキル置換してもよいベンゼンスルホン酸は、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、4−エチルスルホン酸であり、中でも好ましいのはベンゼンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸であり、p−トルエンスルホン酸が最も好ましい。これらの化合物は、遊離酸の形で用いても、カリウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩などのアルカリ金属塩の形で用いてもよい。
ラクタム類ではβ―プロピオラクタム、γ―ブチロラクタム、δ―バレロラクタム、ε―カプロラクタム、N-メチルーβ―プロピオラクタム、N-メチルーγ―ブチロラクタム、N-メチルーδ―バレロラクタム、N-メチルーε―カプロラクタムが好ましく、その中でも、δ―バレロラクタム及びε―カプロラクタムが好ましく、ε―カプロラクタムが最も好ましい。
濃縮組成物には、ベンゼンスルホン酸類とラクタム類のいずれを含有していてもよいが、添加量が上記の範囲が適量であり、その範囲を超えても、また少なくても組成物中で存在できる発色現像主薬濃度が減少して安定性が低下する。
濃縮組成物には、ベンゼンスルフィン酸化合物を含有することによって、空気酸化に対する安定性が向上し、同じに這い上がり現象が起こりにくくなる。好ましいベンゼンスルフィン酸化合物は、m−カルボキシベンゼンスルフィン酸,p−カルボキシベンゼンスルフィン酸,2,4‐ジカルボキシベンゼンスルフィン酸4−アセチルカルボキシベンゼンスルフィン酸であり、中でもm−カルボキシベンゼンスルフィン酸が好ましい。これらの化合物は、遊離酸の形で用いても、カリウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩などのアルカリ金属塩の形で用いてもよい。
ベンゼンスルフィン酸化合物の添加量は、濃縮組成物1リットル当たり0.2〜2モル、好ましくは0.5〜1モルである。
本発明の発色現像補充液濃厚組成物に含有させる蛍光増白剤としては、前記の一般式(I)〜(V)に掲げたものに加えて、さらに他の蛍光増白剤を含有させることもできる。市販の蛍光増白剤化合物としては、例えば、「染色ノート」第9版(色染社),165〜168頁に記載されており、その中に記載されている化合物の中でも、Blankophor BSU liq.及びHakkol BRK及び下記に示す蛍光増白剤が好ましい。
本発明の発色現像補充液濃厚組成物は、撮影用、プリント用のいずれのカラー写真感光材料用にも適用できるが、特にカラーペーパーに適用するときに発明の効果が発揮される。
本発明の発色現像補充液濃厚組成物の上記の特徴的な構成以外の構成薬品を以下に説明するが、処理組成物とそれを定められた比率で水と混合された補充液の場合の各々を説明する代わりに、両者を併せて述べることとし、成分濃度については、使用液の濃度を主体にして述べる。
カラー現像組成物(本明細書では、発色現像とその上位概念であるカラー現像とは同義である)には、対象とする感光材料の種類によって少量の亜硫酸イオンを含んだり、あるいは実質的に含まない場合もあるが、本発明においては、亜硫酸イオンを少量含むことが好ましい。亜硫酸イオンは顕著な保恒作用を持つ反面、過剰の場合にはカラー現像の過程で写真的性能に好ましくない影響をあたえることもある。
また、ヒドロキシルアミンを少量含有してもよい。ヒドロキシルアミン(通常塩酸塩や硫酸塩の形で用いるが、以下塩の形を省略する)を含んでいると、亜硫酸イオンと同様に現像液の保恒剤として作用するが、同時にヒドロキシルアミン自身の銀現像活性のために写真特性に影響することもあるので、この添加量も少量に留める必要がある。
カラー現像組成物には、保恒剤として前記ヒドロキシルアミンや亜硫酸イオンのほかにも、有機保恒剤を添加してもよい。有機保恒剤とは、感光材料の処理液へ含ませることで、芳香族第一級アミンカラー現像主薬の劣化速度を減じる有機化合物全般を指している。即ち、カラー現像主薬の空気酸化などを防止する機能を有する有機化合物類であるが、中でも、ヒドロキシルアミン誘導体をはじめ、ヒドロキサム酸類、ヒドラジド類、フェノール類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、糖類、モノアミン類、ジアミン類、ポリアミン類、四級アンモニウム塩類、ニトロキシラジカル類、アルコール類、オキシム類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類などが特に有効な有機保恒剤である。これらは、特開昭63−4235号、同63-30845号、同63-21647号、同63-44655号、同63-53551号、同63-43140号、同63-56654号、同63-58346号、同63-43138号、同63−146041号、同63-44657号、同63-44656号、米国特許第3,615,503 号、同2,494,903 号、特開昭52−143020号、特公昭48-30496号などの各公報又は明細書に開示されている。
その他保恒剤として、特開昭57-44148号及び同57-53749号公報に記載の各種金属類、特開昭59−180588号公報に記載のサリチル酸類、特開昭56-94349号公報に記載のポリエチレンイミン類、米国特許第3,746,544 号明細書等に記載の芳香族ポリヒドロキシ化合物等を必要に応じて含有しても良い。特に、例えばジスルホエチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミンのような置換又は無置換のジアルキルヒドロキシルアミン、あるいは芳香族ポリヒドロキシ化合物を添加してもよい。
前記の有機保恒剤のなかでも置換ヒドロキシルアミンの詳細については、特開平1-97953 号、同1-186939号、同1-186940号、同1-187557号公報などに記載されている。とりわけ、置換ヒドロキシルアミンとアミン類をともに添加することも、カラー現像液の安定性の向上、連続処理時の安定性向上の点で効果的なこともある。
前記のアミン類としては、特開昭63−239447号公報に記載されたような環状アミン類や特開昭63−128340号公報に記載されたようなアミン類やその他特開平1-186939号や同1-187557号公報に記載されたようなアミン類が挙げられる。処理剤中の補恒剤の含有量は、補恒剤の種類によって異なるが、一般に使用液中の濃度が現像液1リットル当たり1ミリモル〜200ミリモル、好ましくは10ミリモル〜100ミリモルとなるように加えられる。
カラー現像組成物には、例えばカラーペーパー用の現像組成物は必要に応じて塩素イオンを添加してもよい。カラー現像液(とくにカラ−プリント材料用現像剤)は、通常塩素イオンを3.5 ×10-2〜1.5 ×10-1モル/リットル含有することが多いが、塩素イオンは、通常現像の副生成物として現像液に放出されるので補充用現像組成物には通常添加不要である。撮影用の感光材料用の現像組成物では塩素イオンを含まなくてもよい。
臭素イオンに関しては、カラー現像液中の臭素イオンは、撮影用材料の処理では1〜5x10-3モル/リットル程度、また、プリント材料の処理では、 1.0×10-3モル/リットル以下であることが好ましい。しかし、カラー現像補充液用組成物には、上記の塩素イオンと同様必要がないことが多いが、添加する場合には臭素イオン濃度が上記範囲になるように必要に応じて処理剤中に臭素イオンを加えることもある。
対象とする感光材料が、カラーネガフィルムやカラーリバーサルフィルムなどのヨウ臭化銀乳剤から得られるものである場合には、ヨウ素イオンに関しても同じ状況であるが、通常は感光材料からヨウ素イオンが放出されて現像液1リットル当たり0.5〜10mg程度のヨウ素イオン濃度となるので、補充用処理組成物の中には含まない場合が普通である。
本発明においては、現像タンク中の現像液のpHが9.0〜12.5、したがって補充液のpHが9.0〜13.5になるように設定されることが好ましく、したがって現像補充液濃縮組成物には、それらのpH値を維持できるようにアルカリ剤、緩衝剤及び必要によっては酸剤を含ませることができる。
アルカリとしては各種水酸化物を添加することができる。例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、燐酸水素3カリウムや燐酸水素3ナトリウム及びそれらの水和物あるいはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン等をあげることができる。また、必要に応じて添加される酸剤としては無機・有機の水溶性の固体状の酸を用いることができる。例えば、琥珀酸、酒石酸、プロピオン酸、アスコルビン酸が挙げられる。
処理液を調製したときに、上記pHを保持するためには、各種緩衝剤を用いるのが好ましい。緩衝剤としては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1, 3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを用いることができる。特に炭酸塩、リン酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩は、pH 9.0以上の高pH領域での緩衝能に優れ、カラー現像液に添加しても写真性能面への悪影響(カブリなど)がなく、安価であるといった利点を有し、これらの緩衝剤を用いることが特に好ましい。
これらの緩衝剤の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)などを挙げることができる。しかしながら本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
緩衝剤は、反応・消費される成分ではないので、その濃度は、処理剤から調製した現像補充液1リットルあたり0.01〜2モル、好ましくは0.1〜0.5モルになるように組成物中の添加量が決められる。
カラー現像組成物には、その他のカラー現像液成分、例えばカルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤であり、あるいはカラー現像液の安定性向上剤でもある各種キレート剤を添加することもできる。例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、トランスシロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N′−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。
これらのキレート剤は必要に応じて2種以上併用しても良い。
これらのキレート剤の量は、調製したカラー現像補充液中の金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば良い。例えば1リットル当り 0.1g〜10g程度になるように添加する。
本発明に係るカラー現像組成物には、必要により任意の現像促進剤を添加することもできる。現像促進剤としては、特公昭37-16088号、同37−5987号、同38−7826号、同44-12380号、同45−9019号及び米国特許第3,813,247 号等の各公報又は明細書に表わされるチオエーテル系化合物、特開昭52-49829号及び同50-15554号公報に表わされるp−フェニレンジアミン系化合物、特開昭50−137726号、特公昭44-30074号、特開昭56−156826号及び同52-43429号公報等に表わされる4級アンモニウム塩類、米国特許第2,494,903 号、同3,128,182 号、同4,230,796 号、同3,253,919 号、特公昭41-11431号、米国特許第2,482,546 号、同2,596,926 号及び同3,582,346 号等の各公報又は明細書に記載のアミン系化合物、特公昭37-16088号、同42-25201号、米国特許第3,128,183 号、特公昭41-11431号、同42-23883号及び米国特許第3,532,501 号等の各公報又は明細書に表わされるポリアルキレンオキサイド、その他1−フェニル−3−ピラゾリドン類又はイミダゾール類を必要に応じて添加することができる。それらの濃度は、処理剤から調製した現像液及び補充液ともに1リットルあたり0.001〜0.2モル、好ましくは0.01〜0.05モルになるように組成物中の添加量が決められる。
本発明にかかわるカラー現像組成物には、必要に応じて、前記ハロゲンイオンのほかに、任意のカブリ防止剤を添加できる。有機カブリ防止剤としては、例えばベンゾトリアゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソインダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チアゾリルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテロ環化合物を代表例としてあげることができる。
又、カラー現像剤には必要に応じてアルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の各種界面活性剤を添加しても良い。それらの濃度は、処理組成物から調製した現像液及び補充液ともに1リットルあたり0.0001〜0.2モル、好ましくは0.001〜0.05モルになるように組成物中の添加量が決められる。
濃縮組成物の溶媒としては、通常水が用いられるが、溶解度を高めるために水性溶媒を用いてもよく、その場合は、好ましくは、水を主体としてジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールなど現像主薬などの溶解性を増大させる水混和性有機溶剤を1〜20質量%含ませた混合溶媒が選択される。
次ぎに、上記カラー現像処理組成物と組み合せて、処理に用いられる漂白剤としては、アミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩に加えてそのほかの公知の漂白剤も用いることができる。併用できる漂白剤には、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの有機酸の鉄(III)錯塩、過硫酸塩、過酸化水素などが挙げられる。
好ましいアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は、以下に例示されるアミノポリカルボン酸の鉄(III)錯塩である。すなわち、生分解性のあるエチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、ベ−ターアラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸をはじめ、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸を挙げることができる。これらの化合物はナトリウム、カリウム、チリウム又はアンモニウム塩のいずれでもよい。これらの化合物の中で、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、βーアラニンジ酢酸、エチレンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、メチルイミノ二酢酸はその鉄(III) 錯塩が写真性の良好なことから好ましい。これらの鉄(III)錯塩は錯塩の形で使用してもよいし、第2鉄塩、例えば硫酸第2鉄、塩化第2鉄、硝酸第2鉄、硫酸第2鉄アンモニウム、燐酸第2鉄などとアミノポリカルボン酸などのキレート剤とを用いて溶液中で鉄(III)錯塩を形成させてもよい。また、キレート剤は鉄(III)錯塩を形成する以上に過剰に用いられる。
漂白剤パート中の漂白剤の濃度は、処理組成物から調製した処理液の漂白剤濃度が0.01〜1.0モル/L、好ましくは0.03〜0.80モル/L、更に好ましくは0.05〜0.70モル/L、更に好ましくは0.07〜0.50モル/Lとなるように定められる。
漂白剤パートには、種々の公知の有機酸(例えば酢酸、乳酸、グリコール酸、琥珀酸、マレイン酸、マロン酸、クエン酸、スルホ琥珀酸、クエン酸、酒石酸、グルタル酸、乳酸など)、有機塩基(例えばイミダゾール、ジメチルイミダゾールなど)あるいは、2−ピコリン酸を始めとする特開平9−211819号公報に記載の一般式(A−a)で表される化合物やコージ酸を始めとする同公報に記載の一般式(B−b)で表される化合物を含有することが好ましい。これら化合物の添加量は、調製した処理液の濃度が1L当たり0.005〜3.0モルが好ましく、さらに好ましくは0.05〜1.5モルとなるように定められる。上記有機酸は、1塩基酸及び2塩基酸が好ましく、特に揮発性が低くて匂いが少なく、かつpH2〜3.5における緩衝能も大きい点で2塩基酸が好ましい。
漂白剤パートと組み合せて漂白定着液処理組成物を構成する定着剤パートは、定着剤として、公知の定着薬品、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムなどのチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩、エチレンビスチオグリコール酸、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオールなどのチオエーテル化合物およびチオ尿素類などの水溶性のハロゲン化銀溶解剤から選択される1種あるいは2種以上を混合して含有させることができる。また、特開昭55−155354号公報に記載された定着剤と多量の沃化カリウムの如きハロゲン化物などの組み合わせからなる特殊な漂白定着液等も用いることができる。本発明においては、チオ硫酸塩特にチオ硫酸アンモニウム塩の使用が好ましい。定着剤パートの定着薬品の濃度は、漂白定着液を調製したときにその調合液1Lあたり0.3〜3モルとなるように設計されるのが好ましく、更に好ましくは0.5〜2.0モルの範囲に設計される。
定着剤パートには、保恒剤として亜硫酸塩(例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、など)、重亜硫酸塩(例えば、重亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウム、など)、メタ重亜硫酸塩(例えば、メタ重亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸アンモニウム、など)等の亜硫酸イオン放出化合物や、p−トルエンスルフィン酸、m−カルボキシベンゼンスルフィン酸などのアリ−ルスルフィン酸などを含有するのが好ましい。これらの化合物は亜硫酸イオンやスルフィン酸イオンに換算して約0.02〜1.0 モル/L(調製した処理液の濃度として)含有させることが好ましい。
保恒剤としては、上記のほか、アスコルビン酸やカルボニル重亜硫酸付加物、あるいはカルボニル化合物等を添加しても良い。
以下は、漂白剤パートと定着剤パートを混合し、必要があれば若干の水も加えて調製した漂白定着液について述べるが、漂白剤パートと定着剤パートのいずれのパートに含有させておいてもよい漂白定着液構成成分もこの項に含めて説明する。
漂白定着液処理組成物の溶解時pH領域は、3〜8が好ましく、更には4〜8が特に好ましい。pHがこれより低いと脱銀性は向上するが、液の劣化及びシアン色素のロイコ化が促進される。逆にpHがこれより高いと脱銀が遅れ、かつステインが発生し易くなる。
pHを調整するためには、必要に応じて定着剤パート側にアルカリである水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び酸性又はアルカリ性緩衝剤等を添加することができる。
また、漂白定着液処理組成物のいずれか又は両方のパートには、その他各種の蛍光増白剤や消泡剤或いは界面活性剤、ポリビニルピロリドン等を含有させることができる。
つぎに本発明の発色現像補充液濃縮組成物を使用するカラー現像処理工程について説明する。
本発明の発色現像補充液濃縮組成物が適用されるカラー現像処理は、カラー現像工程、脱銀工程、水洗又は安定浴工程及び乾燥工程からなり、各工程間にはリンス工程、中間水洗工程、中和工程などの補助的な工程を挿入することもできる。脱銀工程は漂白定着液による一工程処理によって行われる。また、水洗工程に代わる水洗代替安定浴のほかに画像安定化を目的とする画像安定浴を水洗又は安定浴工程と乾燥工程の間に設けることもできる。
本発明に係る現像処理は、迅速処理あるいは低補充処理に適するように設計されており、発色現像補充液の補充量は、感光材料1m2あたり50mL以下であり、20〜50mlが好ましく、更に好ましくは25ml〜45mlであり、最も好ましくは25〜40mlである。漂白定着液の補充量は、感光材料1m2あたり20〜60mlが好ましく、更に好ましくは25ml〜50mlであり、最も好ましくは25〜45mlである。漂白定着液の補充量は、漂白剤パートと定着剤パートに分割するのが好ましく、この場合、漂白定着液の補充量は、上記漂白剤パートと定着剤パートの補充量の総量を指すものである。また、リンス液(水洗水及び/又は安定化液)の補充量はリンス液全体で50ml〜200mlであることが好ましい。
カラー現像時間(即ちカラー現像工程を行う時間)は45秒以下が好ましく、より好ましくは30秒以下、さらに好ましくは27秒以下、特に好ましくは25秒以下6秒以上、最も好ましくは20秒以下6秒以上である。同様に、漂白定着時間(即ち漂白定着工程を行う時間)は好ましくは45秒以下が好ましく、より好ましくは30秒以下、さらに好ましくは25秒以下6秒以上、特に好ましくは20秒以下6秒以上である。また、リンス(水洗又は安定化)時間(即ちリンス工程を行う時間)は、90秒以下が好ましく、より好ましくは30秒以下、さらに好ましくは30秒以下6秒以上である。
なお、カラー現像時間とは、感光材料がカラー現像液中に入ってから次の処理工程の漂白定着液に入るまでの時間をいう。例えば、自動現像機などで処理される場合には、感光材料がカラー現像液中に浸漬されている時間(いわゆる液中時間)と、感光材料がカラー現像液を離れ次の処理工程の漂白定着液に向けて空気中を搬送されている時間(いわゆる空中時間)との両者の合計をカラー現像時間をいう。同様に、漂白定着時間とは、感光材料が漂白定着液中に入ってから次の水洗又は安定浴に入るまでの時間をいう。また、リンス(水洗又は安定化)時間とは、感光材料がリンス液(水洗又は安定化液)中に入ってから乾燥工程に向けて液中にある時間(いわゆる液中時間)をいう。
カラー現像工程、漂白定着工程、リンス工程の処理液温度は、一般には30〜40℃であるが、迅速処理では、38〜60℃が好ましく、より好ましくは40〜50℃である。
また、リンス液量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用素材による)や用途、リンス液 (水洗水 ) 温度、リンス液(水洗タンク)の数(段数)、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向流方式におけるリンス液タンク(水洗タンク)数と水量の関係は、ジャーナル・オブ・ザ・ソサエティ・オブ・モーション・ピクチャー・アンド・テレヴィジョン・エンジエアズ(Journal of the Society of Motion Picture and Television Engineers)第64巻、p.248〜253(1955年5月号)に記載の方法で、求めることができる。
通常多段向流方式における段数は3〜15が好ましく、特に3〜10が好ましい。
多段向流方式によれば、リンス液量を大巾に減少でき、タンク内での水の滞留時間増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じるので、その解決策として、後述する防菌防黴剤を含有するリンス液が好ましい。
そして、現像処理が施されたハロゲン化銀カラー写真感光材料は、乾燥工程などの後処理が行われる。乾燥工程では、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の画像膜への水分の持込み量を減じる観点から現像処理(リンス工程)を行った後すぐにスクイズローラや布などで水分を吸収することで乾燥を早めることも可能である。また当然のことではあるが、温度を高くすることや吹きつけノズルの形状を変更し乾燥風を強くすることなどで乾燥を早めることが可能である。更に、特開平3−157650号公報に記載されているように、乾燥風の感光材料への送風角度の調整や、排出風の除去方法によっても乾燥を早めることができる。
本発明にかかわる現像処理方法は、自動現像機を用いて行われる。以下に本発明に好ましく用いられる自動現像機について記述する。
カラーペーパー用自動現像機の搬送は、カラーペーパーを最終サイズにカットしてから現像処理を行なう方式(シート型搬送方式)と、長巻で現像処理し、処理後に最終サイズにカットする方式(シネ型搬送方式)とがある。シネ型搬送方式は画像間に2mm程度の感光材料の無駄がでるため、シート型搬送方式が好ましい。
本発明においては、迅速に処理を行うために、各処理液間を感光材料が移動する際の空中時間、即ちクロスオーバー時間は短い程良く、好ましくは10秒以下、より好ましくは7秒以下、更に好ましくは5秒以下である。
また、クロスオーバー時間を短縮し、かつ処理液の混入を防止するために、混入防止板を取り付けたクロスオーバーラックの構造が好ましい。
クロスオーバー時間を全くなくす方法として、特開2002−55422号記載のブレードによる液中搬送構造を用いることが特に好ましい。この方法では、処理槽間にブレードを設け、液漏れを防止し、感光材料は通過させることで、クロスオーバー時間をゼロにできる。
このブレードによる液中搬送構造に、特願2001−147814号記載の液循環方向を下方向に流す液循環構造、循環系に多孔材質プリーツ状フィルターを設置することが特に好ましい。
本発明にかかわる各処理液には、処理液の蒸発分に相当する水を供給する、いわゆる蒸発補正を行うことが好ましい。特に、カラー現像液や漂白定着液において好ましい。
このような水の補充を行う具体的方法としては、特に制限はないが、中でも特開平1−254959号や同1−254960号公報記載の漂白定着槽とは別のモニター水槽を設置し、モニター水槽内の水の蒸発量を求め、この水の蒸発量から漂白定着槽における水の蒸発量を算出し、この蒸発量に比例して漂白定着槽に水を補充する方法や液レベルセンサーやオーバーフローセンサーを用いた蒸発補正方法が好ましい。最も好ましい蒸発補正方法は、蒸発分に相当する水を予想して加えるもので、日本発明協会公開技報94−49925号1頁右欄26行目〜同3頁左欄28行目に記載されているように自動現像機の運転時間、停止時間及び温調時間の情報に基づいて予め求められた係数により計算された加水量を添加するものである。
また、蒸発量を減少させる工夫も必要であり、開口面積を少なくしたり、排気ファンの風量を調節することが要求される。例えば、カラー現像液の好ましい開口率は前記した通りであるが、他の処理液においても同様に開口面積を低下させることが好ましい。
蒸発量を減少させる手段として、特開平6−110171号記載の「処理槽の上部空間の湿度を80%RH以上に保持する」ことが特に好ましく、上記公報の図1、2記載の蒸発防止ラック及びローラー自動洗浄機構を有することが特に好ましい。温調時の結露防止のために排気ファンが通常取付けられているが、好ましい排気量としては毎分0.1m3〜1m3であり、特に好ましくは、0.2m3〜0.4m3である。
また、直接処理槽に薬剤を添加するとともに、希釈率に見合った水を処理槽に加えることも好ましい。また、補充タンク内で自動調製装置を用いて自動的に溶解・希釈して補充液として用いることも好ましい。
本発明に使用される処理剤は、各工程用の処理剤を個別に製品形態とするほかに、各工程用の処理剤を一組にまとめたキットの形態で用いることも好ましく、その場合も補充液用の各処理剤をカートリッジ形態として一括して現像機に装着あるいは脱離できることがさらに好ましい。これら処理剤容器の材質は、紙、プラスチック、金属等いかなる材質でも用いることができるが、漂白剤含有処理剤用容器を別とすれば、酸素透過係数が57×10-6mL/Pa・m2・s(50ミリリットル/m2・atm ・ day)以下のプラスチック材料が好ましい。尚、酸素透過係数は「O2パーミエイション・オブ・プラスチック・コンテイナー、モダーン・パッキング」 (O2 permeation of plastic container, Modern Packing; N.J.Calyan, 1968)の12月号、第143〜145頁に記載の方法により測定することができる。
好ましいプラスチック材料としては、具体的には塩化ビニリデン (PVDC)、 ナイロン(NY)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(PES)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVAL)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を挙げることができる。
漂白剤含有処理剤用容器を別とすれば、酸素透過性を低減する目的で、PVDC、NY、PE、EVA、EVALおよびPETの使用が好ましい。
これらの材料は単一で使用し、整形して使用されても良いし、フィルム状にし、複数種貼り合わせて使用する方法(いわゆる複合フィルム)を用いても良い。また、容器の形状としては、瓶タイプ、キュービックタイプ、ピロータイプ等の各種形状を使用することができるが、本発明はフレキシブルで取扱性が容易で使用後減容化が可能なキュービックタイプ及びこれに類する構造が特に好ましい。
また、複合フィルムとして使用する場合は下記に示す構造のものが特に好ましいが、これらに限定されるものではない。すなわち、PE/EVAL/PE、PE/アルミニウム箔/PE、NY/PE/NY、NY/PE/EVAL、PE/NY/PE/WVAL/PE、PE/NY/PE/PE/PE/NY/PE、PE/SiO2 膜/PE、PE/PVDC/PE、PE/NY/アルミニウム箔/PE、PE/PP/アルミニウム箔/PE、NY/PE/PVDC/NY、NY/EVAL/PE/EVAL/NY、NY/PE/EVAL/NY、NY/PE/PVDC/NY/EVAL/PE、PP/EVAL/PE、PP/EVAL/PP、NY/EVAL/PE、NY/アルミニウム箔/PE、紙/アルミニウム箔/PE、紙/PE/アルミニウム箔/PE、PE/PVDC/NY/PE、NY/PE/アルミニウム箔/PE、PET/EVAL/PE、PET/アルミニウム箔/PE、PET/アルミニウム箔/PET/PEなどを挙げることができる。
上記複合フィルムの厚みは5〜1500ミクロン程度であり、好ましくは10〜1000ミクロン程度である。また、完成容器の内容量は100ミリリットル〜20リットル、好ましくは500ミリリットル〜10リットル程度である。
上記容器(カートリッジ)は、ダンボールやプラスチックの外箱を有しても良く、外箱と一体形成にて作成されていても良い。
本発明のカートリッジには各種処理液を充填することができる。例えば、カラー現像液、黒白現像液、漂白液、調整液、反転液、定着液、漂白定着液、安定液等を挙げることができるが、特に酸素透過係数の低いカートリッジにはカラー現像液、黒白現像液、定着液及び漂白定着液を使用するのが好ましい。
従来からの処理液用容器として、高密度ポリエチレン(HDPE)、 ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、 ポリエチレンテレフタレート(PET)等の1層材料や、ナイロン/ポリエチレン(NY/PE)の様な多層材質を用いた剛性のある容器を使用することができる。
また、内容物を排出して空になった後に、容器の減容化、即ち、所要スペースを減少させやすい柔軟性を有する液体用容器を使用することができる。一例としては、上記柔軟性を有する容器を用いることが好ましい。上記柔軟性を有する容器の具体例として、柔軟性を有する容器本体から上方へ突出した硬質の口部がこれに係合する蓋部材により開閉される液体用容器であって、容器本体と口部が一体成形されると共に、容器本体の高さ方向の少なくとも一部に蛇腹部を有する容器(特開平7−5670号公報に記載の図1、図2)を挙げることができる。
つぎに、本発明の発色現像補充液組成物が適用されるハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下、単に「感光材料」という場合がある)について説明する。
本発明に係る感光材料は、発明の目的と背景に関連して前記したように写真市場で汎用されているカラーネガフィルムなどの撮影用カラー写真感光材料及びカラー印画紙などのプリント用カラー感光材料であって、これらの感光材料は支持体上に少なくとも1層の感光性層が設けられている。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料である。
本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写真感光材料は、支持体上に、イエロー色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層と、マゼンタ色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層とシアン色素形成カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層とをそれぞれ少なくとも一層有し、その他にさらに感光性のない非発色性の親水性コロイド層を少なくとも一層有するのが好ましく、そのような親水性コロイド層としては、例えば、後述の親水性コロイド層、アンチハレーション層、中間層及び着色層などが挙げられる。
撮影用の多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては、感光性層は青色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層であり、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順をもとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間および最上層、最下層には非感光性層を設けてもよい。これらには、後述のカプラー、DIR化合物、混色防止剤等が含まれていてもよい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤層は、DE 1,121,470あるいはGB 923,045に記載されているように高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層を、支持体に向かって順次感光度が低くなる様に配列するのが好ましい。また、特開昭57-112751 号、同62- 200350号、同62-206541 号、62-206543 号公報に記載されているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。
また特公昭49-15495に記載されているように上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度の異なる3層から構成される配列が挙げられる。このような感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開昭59-202464 に記載されているように、同一感色性層中において支持体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層の順に配置されていてもよい。また、4層以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよい。
色再現性を改良するために、US 4,663,271、同 4,705,744、同 4,707,436、特開昭62-160448 、同63- 89850 の明細書に記載の、BL,GL,RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重層効果のドナー層(CL) を主感光層に隣接もしくは近接して配置することが好ましい。
プリント用の感光材料は、一般に反射支持体を使用し、支持体から遠い側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置されることが多い。ハロゲン化銀乳剤としては塩化銀、高塩化銀の塩臭化銀粒子の立方晶乳剤が用いられる。
本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略す)No.17643 (1978年12月), 22 〜23頁, “I. 乳剤製造(Emulsion preparation and types)”、および同No.18716 (1979年11月),648頁、同No.307105(1989年11月),863 〜865 頁、およびグラフキデ著「写真の物理と化学」,ポールモンテル社刊(P.Glafkides, Chimie et Phisique Photographiques, Paul Montel, 1967) 、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス社刊(G.F. Duffin, Photographic Emulsion Chemistry,Focal Press, 1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Zelikman, et al., Making and Coating Photographic Emulsion, Focal Press,1964)などに記載された方法を用いて調製することができる。US 3,574,628、同 3,655,394およびGB 1,413,748に記載された単分散乳剤も好ましい。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は好ましくは反射型のハロゲン化銀カラー写真感光材料であり、特に好ましくはカラー印画紙である。
本発明に用いられる支持体として反射型支持体、透明支持体等が挙げられる。
特に、本発明においては、前記の反射型支持体やハロゲン化銀乳剤、更にはハロゲン化銀粒子中にドープされる異種金属イオン種、ハロゲン化銀乳剤の保存安定剤又はカブリ防止剤、化学増感法(増感剤)、分光増感法(分光増感剤)、シアン、マゼンタ、イエローカプラー及びその乳化分散法、色像保存性改良剤(ステイン防止剤や褪色防止剤)、染料(着色層)、ゼラチン種、感光材料の層構成や感光材料の被膜pHなどについては、下記表に示す公報の各箇所に記載のものが特に好ましく適用できる。
添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD3071051.
化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁
感度上昇剤 648 頁右欄
分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁
強色増感剤 〜649 頁右欄
増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁
光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁
フィルター、染料、 〜650 頁左欄
紫外 線吸収剤
バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁
可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁
潤滑剤
塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁
表面活性剤
スタチツク防止剤 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁
マツト剤 878 〜879 頁。
本発明の感光材料は、画像情報に応じて光を照射される露光工程と、前記光照射された感光材料を現像する現像工程とにより、画像を形成することができる。 本発明の感光材料は、通常のネガプリンターを用いたプリントシステムに使用される以外に、陰極線(CRT)を用いた走査露光方式にも適している。陰極線管露光装置は、レーザーを用いた装置に比べて、簡便でかつコンパクトであり、低コストになる。また、光軸や色の調整も容易である。画像露光に用いる陰極線管には、必要に応じてスペクトル領域に発光を示す各種発光体が用いられる。例えば赤色発光体、緑色発光体、青色発光体のいずれか1種、あるいは2種以上が混合されて用いられる。スペクトル領域は、上記の赤、緑、青に限定されず、黄色、橙色、紫色或いは赤外領域に発光する蛍光体も用いられる。特に、これらの
発光体を混合して白色に発光する陰極線管がしばしば用いられる。
感光材料が異なる分光感度分布を有する複数の感光性層を持ち、陰極性管も複数のスペクトル領域の発光を示す蛍光体を有する場合には、複数の色を一度に露光、即ち陰極線管に複数の色の画像信号を入力して管面から発光させてもよい。
各色ごとの画像信号を順次入力して各色の発光を順次行わせ、その色以外の色をカットするフィルムを通して露光する方法(面順次露光)を採ってもよく、一般には、面順次露光の方が、高解像度の陰極線管を用いることができるため、高画質化のためには好ましい。
本発明の感光材料は、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SHG)等の単色高密度光を用いたデジタル走査露光方式が好ましく使用される。システムをコンパクトで、安価なものにするために半導体レーザー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発生光源(SHG)を使用することが好ましい
。特にコンパクトで、安価、更に寿命が長く安定性が高い装置を設計するためには半導体レーザーの使用が好ましく、露光光源の少なくとも一つは半導体レーザーを使用することが好ましい。
このような走査露光光源を使用する場合、本発明の感光材料の分光感度極大波長は、使用する走査露光用光源の波長により任意に設定することができる。半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーあるいは半導体レーザーと非線形光学結晶を組合わせて得られるSHG光源では、レーザーの発振波長を半分にできるので、青色光、緑色光が得られる。従って、感光材料の分光感度極大は通常の青、緑、赤の3つの波長領域に持たせることが可能である。このような走査露光における露光時間は、画素密度を400dpiとした場合の画素サイズを露光する時間として定義すると、好ましい露光時間としては10-4秒以下、更に好ましくは10-6秒以下である。
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、以下の公知資料に記載の露光、現像システムと組み合わせることで好ましく用いることができる。前記現像システムとしては、特開平10−333253号に記載の自動プリント並びに現像システム、特開2000−10206号に記載の感光材料搬送装置、特開平11−215312号に記載の画像読取装置を含む記録システム、特開平11−88619号並びに特開平10−202950号に記載のカラー画像記録方式からなる露光システム、特開平10−210206号に記載の遠隔診断方式を含むデジタルフォトプリントシステム、及び特願平10−159187号に記載の画像記録装置を含むフォトプリントシステムが挙げられる。
本発明に適用できる好ましい走査露光方式については、前記の表に掲示した公報に詳しく記載されている。
本発明の感光材料をプリンター露光する際、米国特許第4,880,726号に記載のバンドストップフィルターを用いることが好ましい。これによって光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
本発明においては、欧州特許EP0789270A1や同EP0789480A1号に記載のように、画像情報を付与する前に、予め、黄色のマイクロドットパターンを前露光し、複写規制を施しても構わない。
実施例1
<濃縮現像処理剤パートCの調製と試験>
カラー現像用の濃縮現像処理剤のうち、ジアミノスチルベン系化合物またはビストリアジニルアリーレン系化合物を含有するパートCを以下に示すようにして調液した。
パートC
イオン交換水 400ml
アミン系化合物(表6参照) 表6に記載
本発明のI-41 15.0g
本発明のII-13 30.0g
本発明の界面活性剤(表6参照) 表6に記載
ビニルアルコールの共重合体 20.0g
イオン交換水を加えて 1000ml
pH 10.2

(備考)ビニルアルコールの共重合体は特開平4-211249号公報の19ページ41行目から20ページ43行目に記載されている化合物を使用することが好ましく、本実施例では上記公報の化合物III-9を使用した。具体的構造は同公報の73ページに記載されている。)
上記カラー現像用濃縮現像処理剤パートCを100mlの透明な容器に入れ、0℃の条件下で3ヶ月間放置した後、濃縮液中に析出が発生しているかどうか目視にて観察した。析出が明らかに発生している場合は×、僅かに析出が見られる場合は△、全く析出が見られない場合は○として、表6に示す。
<濃縮現像処理剤の調製>
更に、カラー現像用濃縮現像処理剤の他のパートを、以下に示すようにして調液した。
パートA
イオン交換水 600ml
エチレンジアミン4酢酸 30.0g
塩化カリウム 7.0g
ジナトリウム-N,N-ビス(スルホナートエチル)
ヒドロキシルアミン 850g
水酸化カリウム 30.0g
炭酸カリウム 250.0g
水を加えてup to 1000ml
pH 13.0
パートB
イオン交換水 700ml
N-エチル-N(β-メタンスルホンアミドエチル)-3-メチル-
4-アミノアニリン・3/2硫酸塩・1水塩 140.0g
4,5-ジヒドロキシベンゼン-1,3-ジスルホン酸
ナトリウム 10.0g
亜硫酸ナトリウム 4.0g
水を加えて 1000ml
pH 1.3
<カラー現像液の調製>
得られたそれぞれのパートを以下のように混合して、カラー現像補充液とカラー現像タンク液を作成した。
カラー現像補充液の調製方法
水 700ml
パートA 100ml
パートB 50ml
パートC 50ml
水を加えて 1000ml
pH 10.50

カラー現像タンク液(母液)の調製方法
水 700ml
パートA 70ml
パートB 35ml
パートC 35ml
KCl 1.5g
KBr 0.02g
重炭酸ナトリウム 3.0g
水を加えて 1000ml
pH 10.1
<漂白定着液の調製>
富士写真フィルム(株)製のCP−40FAII P2及び P2−Rを用いて、CP−40プロセッシングマニュアル記載の通りに調製した。
<リンス液の調製>
イオン交換水 1000mlに塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g溶かしたものを使用した。
リンス液は、タンク液と補充液共通で用いた。
<カラーペーパーの処理>
上記処理液を用いて、以下の工程に従い、富士写真フィルム(株)製のミニラボプリンタープロセッサー PP540B を使用して、カラーペーパーのランニング処理を実施した。カラーペーパーは富士写真フィルム(株)製のフジカラーペーパー EVER-BEAUTY PAPERを使用し、グレー板(中性灰色標準濃度板)を撮影したカラーネガフィルムを用いて、処理されたカラーペーパーのマゼンタ発色濃度が0.6になるようにしてランニングを行った。カラー現像タンク容量の3倍量の補充液が入る(3ラウンド)まで処理を行った後、以下の評価を実施した。1日の処理量は0.1ラウンドになるようにした。
<処理工程>
処理工程 温 度 時 間 補充量
カラー現像 35.0℃ 45秒 161ml/m2
漂白定着 35.0℃ 45秒 218ml/m2
リンス(1) 25.0℃ 20秒 -
リンス(2) 25.0℃ 20秒 -
リンス(3) 25.0℃ 30秒 242ml/m2
リンスは(3)から(1)への3タンク向流方式とした。
<ステイン評価>
未露光のカラーペーパーを処理し、日立製作所(株)製のU−3500型分光光度計を用いて反射スペクトルを測定し、450nmの吸光度(DB)を求めた。表1の実験1に記載のカラー現像液を用いて、ランニングを開始した直後の未露光サンプルでの値(DB0)を基準に、その差を求めステイン(ΔDB=DB−DB0)として評価した。値が小さいほどステインが少なく好ましいことを示す。
<バック面汚れ評価>
汚れを生じ易い条件として、線速度を遅くして上記処理時間を5倍に変更したこと以外は同様にして処理を行った。処理後のサンプルを、80℃70%の高温高湿条件下に2週間保管した後、カラーペーパーのバック面の汚れを目視にて評価した。汚れ度合いによって、4段階に評価した。
××:著しく汚れている、×:汚れている、△:ふちの方が僅かに汚れている、○:汚れが殆ど見られない、◎汚れが全く見られない。
結果を表6に示す。なお、表6及び表7中ステイン濃度が「0.00」とは、濃度計の読み取り値がベース濃度と同じ0.00を示したことを意味する。
Figure 2005107158
表6から比較例に示す公知のアミン系溶解助剤では、析出抑止、ステイン抑止、バック面汚れ防止のすべてを満たす条件が得られない。一方、本発明の一般式(S)の化合物を溶解助剤に用いると、いずれの点でも良好な結果を得ることができること示された。
比較例1
実施例1に記載のパートA及びパートBに、一般式(S)の界面活性剤S−15を各15g/リットル添加し、パートCには一般式(S)の界面活性剤を添加しなかった。その外は実施例1の実験6と同様にして各濃縮液を作製した。いずれの濃縮液でも析出が見られ、界面活性剤S−15を処理剤に組み込むことができなかった。
すなわち、一般式(S)で表される化合物をパートCに含有させる本発明の態様によって高度に濃縮された安定な処理組成物が調整できる。
実施例2
実施例1のパートCにおいて、アミン系化合物としてトリイソプロパノールアミンを30g/リットル使用し、化合物I-41とII-13を表2に記載の化合物及びその添加量にそれぞれ変更した以外は全く同様にして実験を実施した。得られた結果を表7に示す。
Figure 2005107158
一般式(I)〜(V)の化合物を実施例1のものとは別のものに変更しても、また単独使用でも複数用いても本発明で規定した添加量の範囲であれば、ステインや汚れを生じることなく、析出を抑止して安定に保存できることがわかる。

Claims (4)

  1. 少なくとも下記(A),(B)及び(C)の濃縮処理組成物を構成パートとして有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料用濃縮現像処理剤。
    (A)アルカリ緩衝液を含有し、pHが10〜14であるアルカリ剤濃縮組成物
    (B)少なくとも0.01mol/Lのカラー現像主薬を含有し、pHが1〜3である現像主薬濃縮組成物
    (C)下記一般式(S)で表される界面活性剤を1〜100g/L及び下記一般式(I)〜(V)で表される化合物の少なくとも1つを5〜500g/L含有し、pHが7〜12である濃縮組成物

    一般式(S)
    R−O−(L1p −(L2q −(L3r −H

    一般式(S)において、Rは、炭素数6〜30のアルキル基又は炭素数6〜30のアリール基を表し、L1 及びL3 は,各々エチレンオキシ基、L2 は1−ヒドロキシメチルエチレンオキシ基を表す。p,q,rは、各々0又は1〜200の整数を表し、qが0の場合p+rは50〜400であり、qが1以上の場合,p+q+rは20〜300である。
    一般式(I)
    Figure 2005107158
    一般式(I)において、X1 ,X2 ,Y1 ,Y2 は、それぞれヒドロキシル基又はスルホン酸基を有する基で置換されたアミノ基もしくは置換又は無置換のアルコキシ基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。ただし、X1 ,X2,Y1 ,Y2 のいずれかは、ヒドロキシ基又はスルホン酸基を有する基で置換されたアミノ基である。
    一般式(II)
    Figure 2005107158
    一般式(II)において、Z1 ,Z2 は、それぞれヒドロキシル基又はスルホン酸基を有する基で置換されたアミノ基を表す。Mは、水素原子又はアルカリ金属原子を表す。mata,nは0又は1〜3の整数を表す。
    一般式(III)
    Figure 2005107158
    一般式(III)において、R11、R12はそれぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表わし、R13、R14はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表わし、R15は少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基または下記の一般式(III−a)で表わされる基を表わし、R16は少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基または下記の一般式(III−b)で表わされる基を表わし、M1は水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基またはピリジニウム基を表わす。R13とR15、R14とR16は互いに結合して環を形成してもよい。
    一般式(III−a)
    ―CH2O(CH2CH2O)n11
    (式中、n11は1〜3の整数を表わす)。
    一般式(III−b)
    ― (CH2CH2O)n12
    (式中、n12は2〜4の整数を表わす)。
    一般式(IV)
    Figure 2005107158
    一般式(IV)において、R21、R22、R23、R24はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表わし、R25、R26はそれぞれ独立に少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基または下記の一般式(IV−a)で表わされる基を表わし、R27、R28はそれぞれ独立に少なくとも1つの不斉炭素を有するアルキル基を表わし、M2は水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム基またはピリジニウム基を表わす。R21とR25、R22とR26、R23とR27、R24とR28は互いに結合して環を形成してもよい。
    一般式(IV−a)
    ― (CH2CH2O)n21
    (式中、n21は2〜4の整数を表わす)。
    一般式(V)
    Figure 2005107158
    一般式(V)において、R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24は水素原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表わし、Lはフェニレン基またはナフチレン基を表わし、R11とR12、R13とR14、R21とR22、R23とR24はそれぞれ互いに結合して環を形成してもよい。但し、分子内に−SO3M、−CO2Mまたは−OHで表わされる基を少なくとも1つ含有し、ここでMは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはピリジニウムを表わす。また、R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24のうち3個以上がアリール基となることはなく、また、R11、R12、R13及びR14の少なくとも一つと、R21、R22、R23及びR24の少なくとも一つが互いに結合して環を形成することはない。さらに上記一般式化合物の分子内には、−N=N−で表わされる基を含有しない。
  2. 一般式(S)において、Rが炭素数8〜20のアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料用濃縮現像処理剤。
  3. 請求項1に記載の濃縮現像処理剤を水で3〜6倍に希釈して作られたことを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料用の発色現像補充液。
  4. 請求項1に記載の濃縮現像処理剤を使用して処理することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
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