JP2005106983A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 スクリーンに生じる照度ムラを簡易に解消することができるプロジェクタを提供すること。
【解決手段】 色分割光学系23によって色分割された照明光は、各液晶ライトバルブ25a〜25cを経て各色ごとに変調される。各液晶ライトバルブ25a〜25cから射出した像光は、光合成光学系27で合成され、投射レンズ29によって透過型スクリーン部材18の本体部分40に投影される。ここで、本体部分40を構成するフレネルレンズシート41の裏面に反射防止膜41aを形成して、像光の倍率分布を相殺するような透過率の補正を行っているので、透過型スクリーン部材18のホワイトレベルにおける照度分布を均一化することができる。よって、透過型スクリーン部材18の表側では、輝度むらの少ない高品位の画像を観察することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示パネル等の表示装置を用いて画像を投射するプロジェクタに関する。
背面投射型の立体プロジェクションシステムとして、反射防止コートを設けたスクリーンを備え、かかる反射防止コートの厚さを像光の入射角に応じて調節するものが存在する(特許文献1参照)。このような立体プロジェクションシステムによれば、フレネルレンズ内での偏光発生がなくなり、フレネルレンズの射出側に設けたARコートからの射出光が偏光軸のずれたものになることを防止できるので、分離度の悪化を回避して画像の劣化を防止することができる。
特開平7−322303号公報
しかし、上述の立体プロジェクションシステムは、偏光方向の異なる一対の射出光について偏光軸のずれを防止し、分離度の向上によって明確な立体画像を形成するものであり、例えば投射画像の拡大率分布が異なる場合のように、スクリーンの照度ムラすなわちホワイトレベルの分布において不均一が存在する場合、投射画像の劣化を回避することができない。
そこで、本発明は、スクリーンに生じる照度ムラを簡易に解消することができるプロジェクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタは、(a)表示装置からの像光を投射する投射光学系と、(b)投射光学系からの像光が投射される透過型スクリーンと、(c)透過型スクリーンに形成されて透過型スクリーンのホワイトレベルにおける照度分布を相殺するような透過率分布を実現する透過率調整手段とを備える。
上記プロジェクタでは、透過型スクリーンに形成された透過率調整手段が透過型スクリーンにおけるホワイトレベルでの照度分布を相殺するような透過率分布を実現するので、透過型スクリーンを照明した場合において照明の不均一が生じた場合であっても、結果的に投射される画像のホワイトレベルにおける照度分布を直接的に精密に均一化することができる。
また、本発明の具体的な態様においては、透過率調整手段が、透過型スクリーンの入射側、射出側、及び内部の何れかに形成された反射防止膜である。この場合、透過率調整手段を反射防止膜として透過型スクリーンの位置に簡易に組み込むことができるとともに、目的とするホワイトレベルを簡易かつ正確に達成することができる。
また、本発明の別の具体的な態様においては、反射防止膜の反射特性が、当該反射防止膜に入射する像光の入射角範囲を考慮して設定されている。この場合、透過型スクリーンの各部における反射率をさらに精密に制御することができ、輝度むらを高精度に低減した画像を投射することができる。
また、本発明の具体的な態様においては、透過型スクリーンが、投射光学系の光軸に対し傾斜した状態で配置される。この場合、投射光学系からの像光が基本的に傾いた状態で透過型スクリーンに入射するとともに、一般には、スクリーンのうち投射光学系から離れた部分で入射光の光量が低下し、投射光学系に近い部分で入射光の光量が上昇することになる。このような照明不均一は、これを打ち消すような透過率分布を有する反射防止膜等の透過率調整手段によって相殺され、輝度むらの少ない高品位の画像を投射することができる。
また、本発明の別の具体的な態様においては、投射光学系が、透過型スクリーンに部分的に拡大率の異なる像を投影する。この場合、一般には、倍率が大きな部分で入射光の照度が低下し、倍率が小さな部分で入射光の照度が上昇するが、このような照明不均一は、これを打ち消すような透過率分布を有する反射防止膜等の透過率調整手段によって相殺され、輝度むらの少ない高画質の画像を投射することができる。なお、例えば透過型スクリーンが投射光学系の光軸に対し傾斜した結果として透過型スクリーンに部分的に拡大率の異なる像が投影される場合、投射光学系に近い側のスクリーン部分で投影像の倍率が小さくなって入射光の光量が増加するとともに、投射光学系から遠い側のスクリーン部分で投影像の倍率が大きくなって入射光の光量が低下する。
また、本発明の別の具体的な態様においては、透過率調整手段が、膜厚分布が異なる少なくとも1層の薄膜層若しくは膜構成の異なる複数の薄膜層からなる。この場合、反射防止膜の膜厚分布の制御やこれを構成する薄膜層の数等の制御によって透過型スクリーンの各部における反射率を制御することができ、輝度むらを確実に低減した画像を投射することができる。
また、本発明の別の具体的な態様においては、透過型スクリーンが、フレネルレンズを有する。この場合、透過型スクリーンの各部に入射した像光を正面方向に集めて射出させることができ、例えば透過型スクリーンの周辺での減光を確実に防止することができる。
また、本発明の別の具体的な態様においては、透過型スクリーンが、レンチキュラレンズシートを有する。この場合、視野角の範囲を所望の範囲に設定しつつ輝度むらの少ない高品位の画像を投射することができる。
また、本発明の別の具体的な態様においては、表示装置が、(a)各色の照明光を個別に変調する各色ごとの空間光変調装置を有し、(b)光源から射出された光源光を各色の照明光に分割するとともに、各色ごとに設けた各色の照明光によって各色の空間光変調装置をそれぞれ照明する色分割照明光学系と、各色の空間光変調装置からの各色の像光を合成して投射光学系に入射させる光合成部材とをさらに備える。
この場合、光源からの光源光が色分割光学系を経て各色の照明光に分割され、各色の空間光変調装置で各色の像光に変調された後に光合成部材によって各色ごとに合成され、投射光学系を経て合成後の像光が透過型スクリーン装置上に投射される。この際、透過型スクリーンのホワイトレベルにおける照度分布を相殺するような透過率分布を実現する透過率調整手段を設けているので、投射されるカラー画像のホワイトレベルにおける照度分布を均一化することができる。
また、本発明の別の具体的な態様においては、表示装置が、(a)照明光を変調する空間光変調装置を有し、(b)光源から射出された光源光によって空間光変調装置を照明する照明光学系をさらに備える。
この場合、光源からの光源光が空間光変調装置で像光に変調された後に、投射光学系を経て合成後の像光が透過型スクリーン装置上に投射される。この際、透過型スクリーンのホワイトレベルにおける照度分布を相殺するような透過率分布を実現する透過率調整手段を設けているので、投射される画像のホワイトレベルにおける照度分布を均一化することができる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係るプロジェクタの全体構造を説明する側面図である。このプロジェクタ10は、背面投写によって画像を表示するリアプロジェクションタイプの装置であり、筐体であるケース12の底部にプロジェクタ本体14を備え、ケース12内の背面側上部に反射ミラー16を備え、ケース12正面に透過型スクリーン部材18を備える。プロジェクタ本体14から射出された像光は、光軸OA1にほぼ沿って後方斜め上に進行し、反射ミラー16で光軸OA2方向にほぼ沿って正面側に折り曲げられて、透過型スクリーン部材18に設けたスクリーン部分に入射する。つまり、プロジェクタ本体14からの像光は、全体として傾いた状態で透過型スクリーン部材18に入射する。なお、これらプロジェクタ本体14、反射ミラー16、及び透過型スクリーン部材18は、不図示の手段によってケース12内に位置決めして固定されている。
図2は、図1に示すプロジェクタ本体14の構造を説明する図である。このプロジェクタ本体14は、光源光を発生する光源装置21と、光源装置21からの光源光をRGBの3色に分割する色分割光学系23と、色分割光学系23から射出された各色の照明光によってそれぞれ照明される3つの液晶ライトバルブ25a〜25cからなる光変調部25と、光変調部25からの各色の像光を合成するクロスダイクロイックプリズムである光合成光学系27と、光合成光学系27を経た像光を透過型スクリーン部材18上に投射するための投射光学系である投射レンズ29とを備える。
光源装置21は、光源ランプ21aと、一対のフライアイ光学系21b,21cと、偏光変換部材21dと、重畳レンズ21eとを備える。ここで、光源ランプ21aは、例えば高圧水銀ランプからなり、光源光をコリメートするための凹面鏡を備える。また、一対のフライアイ光学系21b,21cは、マトリックス状に配置された複数の要素レンズからなり、これらの要素レンズによって光源ランプ21aからの光源光を分割して個別に集光・発散させる。偏光変換部材21dは、フライアイ21cから射出した光源光を図1の紙面に垂直なS偏光成分のみに変換して次段光学系に供給する。重畳レンズ21eは、偏光変換部材21dを経た照明光を全体として適宜収束させて、各色の空間光変調装置に対する重畳照明を可能にする。つまり、両フライアイ光学系21b,21cと重畳レンズ21eとを経た照明光は、以下に詳述する光分割光学系23を経て、光変調部25に設けられた各色の液晶ライトバルブ25a〜25cを均一に重畳照明する。
光分割光学系23は、第1及び第2ダイクロイックミラー23a,23bと、3つのフィールドレンズ23f〜23hと、反射ミラー23i,23j,23kとを備え、光源装置21とともに照明装置を構成する。第1ダイクロイックミラー23aは、RGBの3色のうちR光を反射しG光及びB光を透過させる。また、第2ダイクロイックミラー23bは、GBの2色のうちG光を反射しB光を透過させる。この光分割光学系23において、第1ダイクロイックミラー23aで反射されたR光は、S偏光のまま、反射ミラー23iを経て入射角度を調節するためのフィールドレンズ23fに入射する。また、第1ダイクロイックミラー23aを通過して第2ダイクロイックミラー23bで反射されたG光は、λ/2位相差板23dを経てS偏光からP偏光に変換されてフィールドレンズ23gに入射する。さらに、第2ダイクロイックミラー23bを通過したB光は、S偏光のまま、光路差を補償するためのリレーレンズLL1,LL2及び反射ミラー23j,23kを経て入射角度を調節するためのフィールドレンズ23hに入射する。
光変調部25は、光変調用の3つの液晶ライトバルブ25a〜25cと、各液晶ライトバルブ25a〜25cを挟むように配置される3組の偏光フィルタ25e〜25gとを備える。第1ダイクロイックミラー23aで反射されたR光は、フィールドレンズ23fを介して液晶ライトバルブ25aに入射する。また、第1ダイクロイックミラー23aを透過して第2ダイクロイックミラー23bで反射されたG光は、λ/2位相差板23d及びフィールドレンズ23gを介して液晶ライトバルブ25bに入射する。さらに、第1及び第2ダイクロイックミラー23a,23bの双方を透過したB光は、中間を省略するがフィールドレンズ23hを介して液晶ライトバルブ25cに入射する。各液晶ライトバルブ25a〜25cは、入射した照明光の空間的強度分布を変調する非発光型の空間光変調装置であり、各液晶ライトバルブ25a〜25cにそれぞれ入射した3色の照明光は、各液晶ライトバルブ25a〜25cに電気的信号として入力された駆動信号或いは画像信号に応じて変調される。その際、偏光フィルタ25e〜25gによって、各液晶ライトバルブ25a〜25cに入射する照明光の偏光方向が調整されるとともに、各液晶ライトバルブ25a〜25cから射出される変調光から所定の偏光方向の変調光が取り出される。
クロスダイクロイックプリズム27は、光合成部材であり、R光反射用の誘電体多層膜27aとB光反射用の誘電体多層膜27bとを直交させた状態で内蔵するものであり、液晶ライトバルブ25aからのR光を誘電体多層膜27aで反射して進行方向右側に射出させ、液晶ライトバルブ25bからのG光を誘電体多層膜27a,27bを介して直進・射出させ、液晶ライトバルブ25cからのB光を誘電体多層膜27bで反射して進行方向左側に射出させる。このようにして、クロスダイクロイックプリズム27で重ね合わされた合成光は、透過型スクリーン部材18(図1参照)に所望のサイズの画像を投射するための投射レンズ29に入射する。
図3は、液晶ライトバルブ25a〜25cと透過型スクリーン部材18との投影関係を説明する図である。図3(a)は、液晶ライトバルブ25a〜25cの表示領域DAを示し、図3(b)は、透過型スクリーン部材18の投射領域PAを示している。図からも明らかなように、液晶ライトバルブ25a〜25c上に設けた台形の表示領域DAを射出した像光が、透過型スクリーン部材18上に設けた長方形の投射領域PAに入射する。つまり、透過型スクリーン部材18において、投射領域PAの上部には相対的に拡大率の大きな拡大像が投射され、投射領域PAの下部には相対的に拡大率の小さな拡大像が投射されることになる。この結果、各液晶ライトバルブ25a〜25cが均一に照明されている場合であっても、投射領域PAの上部における照度(つまり、像光のホワイトレベル)が相対的に低下し、投射領域PAの下部における照度(つまり、像光のホワイトレベル)が相対的に上昇する。ここで、表示領域DAに当初から上部で縮小されて変形した画像を形成しておけば、投射領域PAに歪みのない画像を投射することができる。なお、投射領域PAにおいて、上述のような照度分布の勾配が生じる理由は、プロジェクタ本体14からの像光が全体として傾いた状態で透過型スクリーン部材18に入射することに起因する。つまり、透過型スクリーン部材18が投射レンズ19の光軸OA2に対して一定の傾きを有することに起因する。
図4は、透過型スクリーン部材18の構造を概念的に説明する断面図である。透過型スクリーン部材18は、図3(b)の投射領域PAに対応する本体部分40を有し、この本体部分40は、裏面の入射側に配置されるフレネルレンズシート41と、中間に配置されるレンチキュラレンズシート42と、正面の射出側に配置される保護用のフロントパネル43とを積層した構造となっている。これらフレネルレンズシート41、レンチキュラレンズシート42、及びフロントパネル43は、メタクリル樹脂、ポリエチレン等の透過性の良い材料を熱成形等によって加工することによって得たものであり、それぞれ0.5〜2mm程度の厚さを有する。なお、フレネルレンズシート41は、これに入射した像光をスクリーン本体33の法線にほぼ平行に折り曲げることによって、透過型スクリーン部材18の正面側にいる観察者の方向に像光を集めることができ、本体部分40周辺で減光が発生することを防止する。また、レンチキュラレンズシート42は、像光を適当な発散角で射出させることができ、適当な視野角の設定によって観察者が見やすい画像を形成することができる。
これらのうち、前者のフレネルレンズシート41の裏面には、透過率調整手段である反射防止膜41aが形成されている。この反射防止膜41aは、含浸法においてフレネルレンズシート41の引き上げ速度を調節しつつ形成することができ、或いはスパッタリング、蒸着等の物理的成膜方法によって適宜マスクを併用しつつ形成することができる。反射防止膜41aは、本体部分40に入射する像光が無駄に反射されるのを防止するために設けられており、基本的には本体部分40への像光の入射角を考慮して反射率が設定されているが、さらに、本体部分40に投射される像光の倍率の相対的分布を考慮した透過率の補正が与えられている。つまり、図3で説明したように、本体部分40のうち比較的拡大率の大きな上側部分で入射光の強度が相対的に低下し、比較的拡大率の小さな下側部分で入射光の強度が相対的に低下するが、本体部分40に上述のような透過特性の空間的分布を有する反射防止膜41aを形成することにより、このような照度不均一すなわち明るさのムラが反射防止膜41aによって打ち消され、透過型スクリーン部材18のホワイトレベルにおける照度分布を均一化することができる。この結果、透過型スクリーン部材18の正面側では、輝度むらの少ない高画質の画像を観察することができる。
図5は、透過型スクリーン部材18すなわち本体部分40に設けた反射防止膜41aの特性やその効果を概念的に説明するグラフである。このグラフの横軸は、投射像の倍率を示し、その縦軸は、明るさ(cd/mm−2)若しくは反射率(%)を示す。本実施形態の場合のように、液晶ライトバルブ25a〜25cの台形の表示領域DAを透過型スクリーン部材18の長方形の投射領域PAに変形して投射する場合、倍率の小さい横軸左側が透過型スクリーン部材18すなわち本体部分40の下側に対応し、倍率の大きい横軸右側が透過型スクリーン部材18の上側に対応する。つまり、実線で示す透過型スクリーン部材18の裏面での反射率は、倍率の小さい領域である透過型スクリーン部材18の本体部分40の下側に向けて漸増する。これにより、透過型スクリーン部材18の外側(正面)から観察される明るさは、投射倍率に依存しないものとなり、透過型スクリーン部材18の下部においても透過型スクリーン部材18の上部と同等の明るさを達成することができる(一点鎖線参照)。なお、透過型スクリーン部材18に反射防止膜41aを設けなかった場合、透過型スクリーン部材18の外側(正面)から観察される明るさは、透過型スクリーン部材18のうち低倍率の下側から高倍率の上側に向けて漸減する(点線参照)。
グラフに示すような反射率分布は、例えば透過型スクリーン部材18に形成する反射防止膜41aの膜厚を本体部分40内の各点で変化させることによって行う。また、反射防止膜41aを多層膜で構成する場合、反射防止膜41aの構成膜数や各層の膜厚を本体部分40内の各点で調節することによって行い得る。もっとも、本体部分40内の各点で膜厚を制御することは必ずしも容易でないから、透過型スクリーン部材18の本体部分40を複数の部分領域に分けて、各部分領域の単位で透過率を調節することとしてもよい。具体的には、透過型スクリーン部材18の本体部分40を上下方向に関して例えば10程度の帯状領域に分割し、各帯状領域の反射率を段階的に変化させれば、近似的に図5の実線で示すような反射特性を実現することができる。なお、以上は、反射防止膜41aによる反射率の制御によって透過型スクリーン部材18の正面側における照度を調節し、投射画像のホワイトレベルの分布を制御しているが、かかる反射防止膜41aに代えて例えば吸収によって透過率を制御するような透過率分布を有するフィルタ等のフィルムを設けることもできる。
以下、図1等に示すプロジェクタ10の動作について説明する。光源装置21からの光源光は、色分割光学系23によって色分割され、光変調部25に設けた各色の液晶ライトバルブ25a〜25cに照明光としてそれぞれ入射する。各液晶ライトバルブ25a〜25cは、画像信号によって変調されて2次元的屈折率分布を有しており、照明光を2次元空間的に画素単位で変調する。このように、光変調部25で各色ごとに変調された照明光すなわち像光は、光合成光学系27で合成されて投射レンズ29に入射する。投射レンズ29に入射した像光は、透過型スクリーン部材18の本体部分40に投影される。ここで、本体部分40を構成するフレネルレンズシート41の裏面に反射防止膜41aを形成して、単に反射ロスを低減するだけでなく、像光の倍率分布の影響を相殺するように透過率の補正を行っているので、透過型スクリーン部材18における照度分布すなわちホワイトレベルを均一化することができる。よって、透過型スクリーン部材18の表側では、輝度むらの少ない高品位の画像を観察することができる。
〔第2実施形態〕
図6は、第2実施形態に係るプロジェクタにおける透過型スクリーン部材の構造を概念的に説明する断面図である。第2実施形態の透過型スクリーン部材118は、第1実施形態における透過型スクリーン部材18を変形したものであり、同一部分には同一の符号を付して重複説明を省略する。
この透過型スクリーン部材118の本体部分140は、フレネルレンズシート41と、レンチキュラレンズシート42と、フロントパネル43とを積層した構造となっているが、フレネルレンズシート41の裏面側ではなく、表面側に反射防止膜141aを有する。この反射防止膜141aは、本体部分140のうち比較的拡大率の大きな上側部分で透過率が増加し、比較的拡大率の小さな下側部分で透過率が減少する。これにより、本体部分140の照度不均一が反射防止膜141aによって打ち消され、透過型スクリーン部材118のホワイトレベルにおける照度分布を均一化することができる。この結果、透過型スクリーン部材118の表側では、輝度むらの少ない高画質の画像を投射・観察することができる。
なお、反射防止膜141aの透過率は、フレネルレンズシート41の射出側の光学面の傾斜角と裏面側から入射する像光の光学面における入射角とを考慮したものとなっており、結果的に透過型スクリーン部材118の正面側で均一なホワイトレベルを達成することができるようになっている。
〔第3実施形態〕
図7は、第3実施形態に係るプロジェクタにおける透過型スクリーン部材の構造を概念的に説明する断面図である。第3実施形態の透過型スクリーン部材218は、第1実施形態における透過型スクリーン部材18を変形したものである。
この透過型スクリーン部材218の本体部分240は、フレネルレンズシート41と、レンチキュラレンズシート42と、フロントパネル43とを積層した構造となっているが、フレネルレンズシート41の裏面側ではなく、フロントパネル43の表面側に反射防止膜241aを有する。この反射防止膜241aは、本体部分240のうち比較的拡大率の大きな上側部分で透過率が増加し、比較的拡大率の小さな下側部分で透過率が減少する。これにより、本体部分240の照度不均一が反射防止膜241aによって打ち消され、透過型スクリーン部材218のホワイトレベルにおける照度分布を均一化することができる。この結果、透過型スクリーン部材218の表側では、輝度むらの少ない高画質の画像を投射・観察することができる。
なお、反射防止膜241aの透過率は、フロントパネル43の射出面に対する像光の裏面側からの入射角を考慮したものとなっており、結果的に透過型スクリーン部材218の正面側で均一なホワイトレベルを達成することができるようになっている。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、プロジェクタ本体14は、白色光源からの光源光を3色の照明光に分割して3つの液晶ライトバルブ25a〜25cをそれぞれ照明するものに限らない。すなわち、LED等の単色光を発生する各色の光源を個別に設け、これら光源からの各色の照明光を各色の液晶ライトバルブにてそれぞれ個別に変調する場合にも、上記実施形態のような透過型スクリーン部材18,118,218を用いることで、隅々まで均一な明るさを達成した画像を得ることができる。
また、プロジェクタ本体14として、白色光源からの光源光を色分割することなく単一のカラー表示型の液晶ライトバルブにそのまま入射させるものを組み込むこともできる。この場合も、上記実施形態のような透過型スクリーン部材18,118,218を用いることで、隅々まで均一な明るさを達成した画像を得ることができる。
第1実施形態に係るプロジェクタの側面図である。 図1に示すプロジェクタ本体の構造を説明する図である。 (a)、(b)は液晶ライトバルブの表示領域等を示す。 透過型スクリーン部材の構造を概念的に説明する断面図である。 透過型スクリーン部材に設けた反射防止膜の特性を説明するグラフである。 第2実施形態に係るプロジェクタを説明する図である。 第3実施形態に係るプロジェクタを説明する図である。
符号の説明
10…プロジェクタ、 14…プロジェクタ本体、 16…反射ミラー、 18…透過型スクリーン部材、 21…光源装置、 23…色分割光学系、 25…光変調部、 27…光合成光学系、 29…投射レンズ、 40…本体部分、 41…フレネルレンズシート、 42…レンチキュラレンズシート、 43…フロントパネル、 41a…反射防止膜

Claims (10)

  1. 表示装置からの像光を投射する投射光学系と、
    前記投射光学系からの像光が投射される透過型スクリーンと、
    前記透過型スクリーンに形成されて当該透過型スクリーンのホワイトレベルにおける照度分布を相殺するような透過率分布を実現する透過率調整手段と、
    を備えるプロジェクタ。
  2. 前記透過率調整手段は、前記透過型スクリーンの入射側、射出側、及び内部の何れかに形成された反射防止膜であることを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ。
  3. 前記反射防止膜の反射特性は、当該反射防止膜に入射する像光の入射角範囲を考慮して設定されていることを特徴とする請求項2記載のプロジェクタ。
  4. 前記透過型スクリーンは、前記投射光学系の光軸に対し傾斜した状態で配置される請求項1から請求項3の何れか一項記載のプロジェクタ。
  5. 前記投射光学系は、前記透過型スクリーンに部分的に拡大率の異なる像を投影することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項記載のプロジェクタ。
  6. 前記透過率調整手段は、膜厚分布が異なる少なくとも1層の薄膜層若しくは膜構成の異なる複数の薄膜層からなることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項記載のプロジェクタ。
  7. 前記透過型スクリーンは、フレネルレンズを有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  8. 前記透過型スクリーンは、レンチキュラレンズシートを有することを特徴とする請求項7記載のプロジェクタ。
  9. 前記表示装置は、各色の照明光を個別に変調する各色ごとの空間光変調装置を有し、
    光源から射出された光源光を各色の照明光に分割するとともに、各色ごとに設けた各色の照明光によって各色の空間光変調装置をそれぞれ照明する色分割照明光学系と、各色の空間光変調装置からの各色の像光を合成して前記投射光学系に入射させる光合成部材とをさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項記載のプロジェクタ。
  10. 前記表示装置は、照明光を変調する空間光変調装置を有し、
    光源から射出された光源光によって前記空間光変調装置を照明する照明光学系をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項記載のプロジェクタ。
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