JP2005106037A - 内燃機関のシリンダブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】 クランクジャーナル受け部の同軸度を向上させることができる内燃機関のシリンダブロックを提供する。
【解決手段】 複数のシリンダボア5a〜5dを有し、クランクジャーナル受け部7の両側がスカート部8にて覆われた内燃機関のシリンダブロック2において、少なくとも一方の側のスカート部8の肉厚をシリンダボア5a〜5dの並び方向に関して両端部8aよりも中央部8bで厚く設定する。
【選択図】 図4
【解決手段】 複数のシリンダボア5a〜5dを有し、クランクジャーナル受け部7の両側がスカート部8にて覆われた内燃機関のシリンダブロック2において、少なくとも一方の側のスカート部8の肉厚をシリンダボア5a〜5dの並び方向に関して両端部8aよりも中央部8bで厚く設定する。
【選択図】 図4
Description
本発明は内燃機関のシリンダブロックに関する。
直列4気筒型内燃機関のシリンダブロックの下端に設けられた5個の軸受のうち、シリンダブロックを加振する力が集中して作用する、変速機から遠い側の2番目、又は2番目と4番目の軸受のみを補強した内燃機関のシリンダブロックが知られている(特許文献1参照)。
内燃機関のシリンダブロックとシリンダヘッドとの間には、ヘッドガスケットの気密性を高める目的で各シリンダ開口部の周囲にシムが配置されている。このため、ヘッドボルトをシリンダブロックにねじ込んでシリンダヘッドを固定すると、シムの厚みの影響で、ヘッドボルトのねじ込みに応じた反力がシリンダブロックに付加される。シリンダブロックに複数のシリンダボアが設けられている場合、シリンダボアの並び方向に関して中央部に配置されたヘッドボルトでは、その両側にシムが配置されているのに対し、並び方向に関して両端部に配置されたヘッドボルトでは、片側(並び方向の中央部側)のみにシムが配置されている。このため、ヘッドボルトのねじ込みに応じた反力が、シリンダボアの並び方向の両端部に比較して中央部で大きくなる。シリンダブロックでは、この反力に応じた下方向のたわみが生じるので、シリンダボアの並び方向に関してシリンダブロックのたわみが不均一となる。従って、シリンダブロック下面に設けられた複数のクランクジャーナル受け部の同軸度が低下するおそれがある。
そこで、本発明はクランクジャーナル受け部の同軸度を向上させることができる内燃機関のシリンダブロックを提供することを目的とする。
本発明の内燃機関のシリンダブロックは、複数のシリンダボアを有し、クランクジャーナル受け部の両側がスカート部にて覆われた内燃機関のシリンダブロックにおいて、少なくとも一方の側の前記スカート部の肉厚が前記シリンダボアの並び方向に関して両端部よりも中央部で厚く設定されることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
この発明によれば、シリンダボアの並び方向の中央部では、スカート部の肉厚が厚く設定されることにより、両端部に比較してシリンダブロックの剛性が大きくなる。従って、シリンダブロックの中央部に両端部より大きい力が作用しても、両端部と中央部とで生じるたわみを均一化して、クランクジャーナル受け部の同軸度を向上させることができる。
本発明の内燃機関のシリンダブロックにおいて、前記クランクジャーナル受け部が複数設けられ、前記シリンダボアの並び方向に関して両端のクランクジャーナル受け部と、これらに隣接する内側のジャーナル受け部との間の前記スカート部の肉厚よりも、前記内側のジャーナル受け部間のスカート部の肉厚が大きく設定されてもよい(請求項2)。
ヘッドボルトのねじ込みによって内側のクランクジャーナル受け部に生じる下方向へのたわみは、両端に配置されたクランクジャーナル受け部と比較して大きい。従って、内側に配置されたクランクジャーナル受け部に対応させてスカート部の肉厚を比較的大きく設定することにより、シリンダブロックの両端部と中央部とで生じるたわみを効果的に均一化し、クランクジャーナル受け部の同軸度を向上させることができる。
以上に説明したように、本発明によれば、シリンダブロックのスカート部の肉厚がシリンダボアの並び方向に関して両端部よりも中央部で厚く設定されることにより、両端部と中央部とで生じるたわみを均一化して、クランクジャーナル受け部の同軸度を向上させることができる。
図1は本発明のシリンダブロックが適用された内燃機関の要部を示している。図1の内燃機関は直列4気筒のレシプロ式のガソリンエンジン(以下、エンジンと略称する。)1として構成されている。エンジン1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の下方からシリンダブロック2の下面に着脱可能に取り付けられたクランクケース3と、シリンダブロック2とクランクケース3とによって挟み込まれるように配置されたクランク軸4と、を備えている。シリンダブロック2、クランクケース3、及びクランク軸4は、金属材料の一体鋳造によってそれぞれ形成されている。
シリンダブロック2には、複数(図1では4つ)のシリンダボア5a〜5dが形成されている。各シリンダボア5a〜5dの間を仕切るように配置された隔壁6、及びシリンダブロック2の側壁2aの下端部には、半円筒形状の内面を有するクランクジャーナル受け部7a〜7eが、それぞれ設けられている。図2及び図3に示すように、クランクジャーナル受け部7a〜7e(図1)は、その両側をスカート部8によって覆われるようにして配置されている。クランクジャーナル受け部7a〜7eに対向するクランクケース3の上部には、半円筒形状の内面を有するクランクジャーナル受け部9a〜9eが設けられている。各クランクジャーナル受け部7a〜7e、9a〜9eは互いに組み合わされ、ベアリング10を介してクランク軸4を回転自在に支持している。
スカート部8は、シリンダボア5a〜5dの中心線を含む平面VPに関して対称に、かつ平面VPに直交する方向に関する互いの距離が平面VPに沿って下方に向かうほど漸次拡大するように設けられている。図4に示すように、スカート部8では、シリンダボア5a〜5dの並び方向に関して両端のクランクジャーナル受け部7a、7e(図1)と、これらに隣接する内側のジャーナル受け部7b、7d(図1)との間のスカート部8aの肉厚よりも、内側のジャーナル受け部7b、7d(図1)の間のスカート部8bの肉厚が大きくなるように設定されている。具体的には、両端部8aの肉厚T1(図2)と比較して、中央部8bの肉厚T2(図3)のほうが大きくなるように設定されている。
図1に戻って、クランク軸4には、コンロッド11を介してピストン12が接続されている。ピストン12は、各シリンダボア5a〜5dの内部に挿入され、上下方向に関して往復運動可能とされている。シリンダブロック2の上面2bには、各シリンダボア5a〜5dの開口部を閉じるようにして、不図示のシリンダヘッドが配置されている。
図4に示すように、シリンダヘッド(不図示)の下面とシリンダブロック2の上面2bとの間には、不図示のヘッドガスケット、及びヘッドガスケットのシール面圧を高めるためのシム13が設けられている。シム13は、シリンダボア5a〜5dの開口部の周囲にそれぞれ配置されている。シリンダボア5a〜5dの開口部の周囲には、ねじ穴14が配置されている。このねじ穴14に不図示のヘッドボルトをねじ込むことによって、シリンダヘッドはシム13を挟み込むようにしてシリンダブロック2に組み付けられている。
以上の構成のシリンダブロック2では、シリンダボア5a〜5dの並び方向に関して両端のクランクジャーナル受け部7a、7eと、これらに隣接する内側のジャーナル受け部7b、7dとの間のスカート部8aの肉厚よりも、内側のジャーナル受け部7b、7dの間のスカート部8bの肉厚が大きくなるように設定されているので、ジャーナル受け部7b、7d間のシリンダブロック2の剛性を大きくできる。従って、ヘッドボルトを締め付けてシリンダヘッドを組み付ける際に、シム13の厚みの影響でシリンダブロック2の中央部に両端部より大きい反力が作用した場合でも、中央部に生じるたわみを従来のシリンダブロックより小さくできる。これにより、シリンダブロック2の両端部と中央部とで生じるたわみを均一化して、クランクジャーナル受け部7a〜7eの同軸度を向上させることができる。
本発明は上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えばエンジンは直列式に限定されず、V型式等のエンジンにも本発明は適用できる。V型式のエンジンの場合には、一方のバンクのシリンダボアと、他方のバンクのシリンダボアとは、シリンダボアの並び方向に関してオフセットした状態で配置されている。この状態でヘッドボルトが締め付けられると、直列式の場合と比較して、シリンダブロック2に作用する反力が大きくなるためクランクジャーナル受け部での変形が大きくなり易い傾向があるが、スカート部8の肉厚を適宜大きく設定することにより、クランクジャーナル受け部の同軸度を向上させることができる。気筒数も4気筒に限らず任意に変更してよい。また、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジンにも適用可能である。シリンダボア5a〜5dの並び方向に関してスカート部8の肉厚を大きく設定する範囲は、シリンダブロック2の中央部の剛性が、両端部に比較して大きくなるように肉厚を設定する限りにおいて、適宜に設定してよい。さらに、スカート部8の肉厚は、スカート部8の一方の側(例えば、図3において右側)のみを厚く設定してもよい。
1 エンジン
2 シリンダブロック
3 クランクケース
4 クランク軸
5a、5b、5c、5d シリンダボア
7a、7b、7c、7d、7e クランクジャーナル受け部
8 スカート部
13 シム
2 シリンダブロック
3 クランクケース
4 クランク軸
5a、5b、5c、5d シリンダボア
7a、7b、7c、7d、7e クランクジャーナル受け部
8 スカート部
13 シム
Claims (2)
- 複数のシリンダボアを有し、クランクジャーナル受け部の両側がスカート部にて覆われた内燃機関のシリンダブロックにおいて、少なくとも一方の側の前記スカート部の肉厚が前記シリンダボアの並び方向に関して両端部よりも中央部で厚く設定されていることを特徴とする内燃機関のシリンダブロック。
- 前記クランクジャーナル受け部が複数設けられ、前記シリンダボアの並び方向に関して両端のクランクジャーナル受け部と、これらに隣接する内側のジャーナル受け部との間の前記スカート部の肉厚よりも、前記内側のジャーナル受け部間のスカート部の肉厚が大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のシリンダブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003344321A JP2005106037A (ja) | 2003-10-02 | 2003-10-02 | 内燃機関のシリンダブロック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003344321A JP2005106037A (ja) | 2003-10-02 | 2003-10-02 | 内燃機関のシリンダブロック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005106037A true JP2005106037A (ja) | 2005-04-21 |
Family
ID=34537992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003344321A Pending JP2005106037A (ja) | 2003-10-02 | 2003-10-02 | 内燃機関のシリンダブロック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005106037A (ja) |
-
2003
- 2003-10-02 JP JP2003344321A patent/JP2005106037A/ja active Pending
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