JP2005105774A - 遮音構造体、遮音装置、及び遮音方法 - Google Patents

遮音構造体、遮音装置、及び遮音方法 Download PDF

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Abstract

【課題】能動制御により低周波成分を多く含む界床の重量床衝撃音を安定に且つ効率良く遮断する遮音構造体等を提供する。
【解決手段】階上居室で発生した騒音は、床10を介してキャビティ14に入射する。キャビティ14に入射するのは、床10等の固有共鳴周波数に対応した250Hz以下の低周波数成分である。階上居室で発生した騒音は、参照マイク18で検出され、騒音信号が制御装置24に出力される。一方、キャビティ14内で消音されずに残留した残留音は、誤差マイク22で検出され、誤差信号が制御装置24に出力される。制御装置24は、入力された騒音信号及び誤差信号を用いて、誤差信号が最小となるように適応制御を実行する。得られた制御信号はスピーカ20に出力される。スピーカ20は、制御信号に応じて生成した制御音をキャビティ14内部に向けて放射する。キャビティ14内では、放射された制御音により騒音が打ち消される。その結果、天井板16の振動が防止され、階下居室への騒音の伝播が防止される。
【選択図】図1



Description

本発明は、遮音構造体、遮音装置、及び遮音方法に係り、特に、能動制御により界床の重量床衝撃音を遮断する遮音構造体、遮音装置、及び遮音方法に関する。
マンション等の集合住宅においては、階上の床に衝撃的な振動が加えられると、その振動が階下に伝播し、階下の居室で騒音(床衝撃音)が発生する。このような床衝撃音のうち、子供の飛び跳ね等、重量物の落下による衝撃振動が原因となって発生する騒音は「重量床衝撃音」と称されており、63Hz〜250Hzの低周波数帯域で大きなエネルギーを有している。この重量床衝撃音の遮断性能(いわゆるLH値)は、集合住宅の遮音性能を決定付ける重要な品質の1つとなっている。
従来、界床の重量床衝撃音を低減するには、床を厚くして剛性を増加する、床材の質量を増加する、中空の二重スラブ構造を採用する等の建築工法が採用されてきた。しかしながら、建築工法による対処だけでは、低周波数帯域で十分な遮音性能を得ることができない。また、建築工法による対処では、建築コストが上昇し、居室の配置や寸法等について多大な制約を受け、設計の自由度が低下する。また、中空の二重スラブ構造では、空気層のバネ作用により共鳴透過現象が発生し、低周波数帯域で遮音性能が低下する。更に、上下階間での空気伝播音を遮音するために、吸音性ボードを階下の天井に張る遮音天井工法が採用されることが多いが、この工法では、低周波数帯域で却って遮音性能が低下することが知られている。
また、近年、築後10年〜20年を経た建物が増加し、これら既存の建物の改修や用途変更が進められている。例えば、オフィスビルの床厚さは一般に150mm程度であり、これを居住用に変更しようとすると、250mm〜300mm程度の床厚さに改修する必要がある。しかしながら、床を厚くする等の対策を事後的に講じることは困難である。このため、より簡単に実施できる重量床衝撃音の低減方法が必要とされている。
一方、騒音をこれと逆位相の制御音で消音する能動型の騒音制御(アクティブ・ノイズ・コントロール)が種々の分野で検討されている。例えば、能動制御により航空機の箱体内部の騒音を低減する方法が実用化されつつある。このアクティブ・ノイズ・コントロールにより、建物内の騒音を低減する手法も幾つか提案されている(特許文献1乃至3、非特許文献1)。
例えば、特許文献1には、住宅や工場等、騒音を消音すべき3次元空間の内部に付加音源スピーカを配置し、制御空間の周辺部に到来する騒音レベルを検出するセンサマイクを配置し、付加音源スピーカと制御空間との間に残留騒音レベルを検出するエラーマイクを配置した消音装置が提案されている。この消音装置では、センサマイクで検出した騒音レベルとエラーマイクで検出した残留騒音レベルとに基づいて、残留騒音が最小となるように適応制御を行い、騒音と逆位相の付加音を生成して付加音源スピーカから制御空間に向けて放射することで消音を行っている。この消音装置は、居室等の閉空間に限らず、広く3次元空間に到来する騒音を消音するものである。
また、特許文献2には、中空フレームを間仕切りにより複数の小空間に分割し、分割された小空間毎に消音装置を配置した建築遮音部材が提案されている。この建築遮音部材は、壁材や床材として使用することができる。配置される消音装置は、騒音源からの騒音を検出する検出器、残留騒音を検出する検出器、制御音を放出するスピーカ、及び制御回路を備えている。この建築遮音部材では、小空間に入射した騒音の周波数の低い成分は制御が容易な1次元音場として伝播する。従って、小空間内の1次元音場を能動制御することで、低い周波数成分の騒音が抑制される。
また、非特許文献1には、階上と階下を隔てる床と天井との間に設置したアクチュエータによる床衝撃音のアクティブノイズコントロールが提案されている。この方法では、階下天井の振動をセンサにより検出し、それと逆位相の振動をアクチュエータを用いて階下天井に加振して、音響放射源である階下天井の振動自体を打ち消し、床衝撃音を低減している。
また、特許文献3には、階上床と階下天井との間の空間部に床衝撃音を検出するリファレンスセンサを配置し、このリファレンスセンサの下方に制御音を放射するスピーカを配置し、階下の室内に残留騒音を検出するエラーセンサを配置した床衝撃音の消音装置が提案されている。
特開平7−181980号公報 特開平8−170383号公報 特開平9−44168号公報 三谷祐一郎、他5名、「バイモルフ圧電素子を用いた床衝撃音のアクティブコントロール(ロバストフィードバック制御の実験)」、日本機会学「Dynamics and Design Conference 2001」講演論文集 p1405-1410(2001)
しかしながら、特許文献1の消音装置では、消音効果が得られるのは、付加音源スピーカが配置される特定の制御点の近傍に限られるという問題がある。従って、自動車の運転席や航空機の座席等、受音者が狭い領域に在る場合にしか適用することができない。また、制御領域を拡大するためには、付加音源スピーカとエラーマイクとを多数配置しなければならず、多チャンネル制御を行うために、非常に複雑なシステムが必要になる。この結果、付加音を生成するための演算に時間がかかり実時間での適応制御が行えないという問題がある。
特許文献2の建築遮音部材では、小空間毎に消音装置を配置しなければならず、構成が煩雑になるという問題がある。
非特許文献1の能動制御方法では、天井に使用される建材は、その支持方法や施工方法のばらつき、分割振動モードの発生等の影響で、振動特性が非一様で複雑なものとなり、例えば1.8m×0.9mといった所定範囲毎に異なる加振信号を加えて制御する必要がある。このため多数の制御装置が必要となり、多チャンネル制御を行うために非常に複雑なシステムが必要になるという問題がある。また、強固な建材を効率良く加振する強力なアクチュエータは開発されていないため、多数のアクチュエータが必要になる。更に、加振による支持部材の緩みによる建材の落下等の事故も懸念される。
特許文献3の床衝撃音の消音装置では、消音効果が得られるのは、スピーカが配置される制御点の近傍に限られるため、階下の室内で十分な消音効果を得るためには、多数のスピーカを配置しなければならないという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、本発明の目的は、能動制御により低周波成分を多く含む界床の重量床衝撃音を安定に且つ効率良く遮断する遮音構造体を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の第1の遮音構造体は、階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音構造体であって、前記床と共に階下側に閉空間を形成する天井板と、前記床上に配置され、階上で発生した床衝撃音を検出して、騒音信号を出力する騒音検出マイクロホンと、前記閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、前記閉空間内に配置され、前記残留音のレベルが最小になるように前記騒音信号と前記誤差信号とに基づいて生成された制御信号に応じた制御音を、前記閉空間に放射する制御音スピーカと、を備えたことを特徴としている。
また、本発明の第1の遮音装置は、階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音装置であって、前記床上に配置され、階上で発生した床衝撃音を検出して、騒音信号を出力する騒音検出マイクロホンと、前記床と天井板とにより階下側に形成された閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、前記残留音のレベルが最小になるように前記騒音信号と前記誤差信号とに基づいて制御信号を生成する制御手段と、前記閉空間内に配置され、生成された制御信号に基づいて前記閉空間に制御音を放射する制御音スピーカと、を備えたことを特徴としている。
更に、本発明の第1の遮音方法は、階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音方法であって、前記床に天井板を取り付けて、前記床の階下側に閉空間を形成し、前記閉空間内で検出される残留音のレベルが最小になるように、前記床上で検出された床衝撃音に基づく騒音信号と前記誤差信号とに基づいて、前記閉空間に放射する制御音を生成するための制御信号を生成し、生成された制御信号に基づいて前記閉空間に制御音を放射し、前記天井板の振動を防止して床衝撃音を遮断することを特徴としている。
上記の第1の遮音構造体、第1の遮音装置、及び第1の遮音方法では、床と天井板との間に閉空間を形成し、この閉空間に制御音スピーカから制御音を放射する。このとき、階上で発生した床衝撃音に基づく騒音信号と残留音に基づく誤差信号とを用いて、閉空間内で検出される残留音のレベルが最小になるように能動制御を行うので、閉空間に入射した低周波成分を多く含む騒音が効率良く打ち消され、天井板の振動が防止される。この結果、重量床衝撃音の階下への伝播が遮断される。また、騒音が効率良く打ち消されるので、マイクロホンやスピーカを多数配置する必要が無い。このため、制御も容易で安定に騒音を遮断することができる。
上記目的を達成するために本発明の第2の遮音構造体は、階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音構造体であって、前記床と共に階下側に閉空間を形成する天井板と、前記床上又は前記床内部に配置され、階上で発生した床衝撃音による振動を検出して、振動信号を出力する振動検出センサと、前記閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、前記閉空間内に配置され、前記残留音のレベルが最小になるように前記振動信号と前記誤差信号とに基づいて生成された制御信号に応じた制御音を、前記閉空間に放射する制御音スピーカと、を備えたことを特徴としている。
また、本発明の第2の遮音装置は、階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音装置であって、前記床上又は前記床内部に配置され、階上で発生した床衝撃音による振動を検出して、振動信号を出力する振動検出センサと、前記床と天井板とにより階下側に形成された閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、前記残留音のレベルが最小になるように前記振動信号と前記誤差信号とに基づいて制御信号を生成する制御手段と、前記閉空間内に配置され、生成された制御信号に基づいて前記閉空間に制御音を放射する制御音スピーカと、を備えたことを特徴としている。
更に、本発明の第2の遮音方法は、階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音方法であって、前記床に天井板を取り付けて、前記床の階下側に閉空間を形成し、前記閉空間内で検出される残留音のレベルが最小になるように、前記床上又は前記床内部で検出された床衝撃音による振動に基づく振動信号と前記誤差信号とに基づいて、前記閉空間に放射する制御音を生成するための制御信号を生成し、生成された制御信号に基づいて前記閉空間に制御音を放射し、前記天井板の振動を防止して床衝撃音を遮断することを特徴としている。
上記の第2の遮音構造体、第2の遮音装置、及び第2の遮音方法では、床と天井板との間に閉空間を形成し、この閉空間に制御音スピーカから制御音を放射する。このとき、階上で発生した床衝撃音により発生した床の振動に基づく振動信号と残留音に基づく誤差信号とを用いて、閉空間内で検出される残留音のレベルが最小になるように能動制御を行うので、閉空間に入射した低周波成分を多く含む騒音が効率良く打ち消され、天井板の振動が防止される。この結果、重量床衝撃音の階下への伝播が遮断される。また、騒音が効率良く打ち消されるので、マイクロホンやスピーカを多数配置する必要が無い。このため、制御も容易で安定に騒音を遮断することができる。
上記目的を達成するために本発明の第3の遮音構造体は、階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音構造体であって、前記床と共に階下側に閉空間を形成する天井板と、前記床上に配置され、階上で発生した床衝撃音を検出して、騒音信号を出力する騒音検出マイクロホンと、前記床上又は前記床内部に配置され、階上で発生した床衝撃音による振動を検出して、振動信号を出力する振動検出センサと、前記閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、前記閉空間内に配置され、前記残留音のレベルが最小になるように前記騒音信号及び前記振動信号のいずれか一方と前記誤差信号とに基づいて生成された制御信号に応じた制御音を、前記閉空間に放射する制御音スピーカと、を備えたことを特徴としている。
また、本発明の第3の遮音装置は、階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音装置であって、前記床上に配置され、階上で発生した床衝撃音を検出して、騒音信号を出力する騒音検出マイクロホンと、前記床上又は前記床内部に配置され、階上で発生した床衝撃音による振動を検出して、振動信号を出力する振動検出センサと、前記床と天井板とにより階下側に形成された閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、前記騒音信号及び前記振動信号のいずれか一方を選択すると共に、前記残留音のレベルが最小になるように選択した信号と前記誤差信号とに基づいて制御信号を生成する制御手段と、前記閉空間内に配置され、生成された制御信号に基づいて前記閉空間に制御音を放射する制御音スピーカと、を備えたことを特徴としている。
上記の第3の遮音構造体、及び第3の遮音装置では、床と天井板との間に閉空間を形成し、この閉空間に制御音スピーカから制御音を放射する。このとき、階上で発生した床衝撃音に基づく騒音信号と、階上で発生した床衝撃音により発生した床の振動に基づく振動信号のいずれか一方を選択して、選択した信号と残留音に基づく誤差信号とを用いて、閉空間内で検出される残留音のレベルが最小になるように能動制御を行うので、閉空間に入射した低周波成分を多く含む騒音が効率良く打ち消され、天井板の振動が防止される。この結果、重量床衝撃音の階下への伝播が遮断される。また、騒音が効率良く打ち消されるので、マイクロホンやスピーカを多数配置する必要が無い。このため、制御も容易で安定に騒音を遮断することができる。
上記の遮音構造体、遮音装置、及び遮音方法における遮音効果は、床衝撃音が、重量物の落下による衝撃振動が原因となって発生する重量床衝撃音である場合に顕著となる。
本発明によれば、能動制御により低周波成分を多く含む界床の重量床衝撃音を安定に且つ効率良く遮断することができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の遮音構造体を2階建て以上の集合住宅において階上居室と直下に在る階下居室とを仕切る界床に適用した実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、第1の実施の形態に係る遮音構造体は、階上居室の床10と、床10に垂直に連続する階下居室の壁12と、床10及び壁12と共に天井裏にキャビティ14を形成するように床10に取り付けられた天井板16とを備えている。天井板16は、吊り下げ型の支持部材30により床10に取り付けられている。天井板16と壁12との隙間には、シール材17が挿入されている。支持部材30には、支持部材30を介して床10の振動が天井板16に伝播しないように、防振ゴム等の防振部材32が取り付けられている。
床10と壁12とは、コンクリートで一体に形成されており、床10に相当する部分は「コンクリート床スラブ」と称されている。一般に、キャビティを介して2層のコンクリート床スラブが設けられた構造は「二重スラブ構造」と、コンクリート床スラブが1層しか設けられていない構造は「一重スラブ構造」と称されている。本実施の形態では、一重スラブ構造の床10に天井板16を取り付けることで、二重スラブ構造と同様にキャビティ14を備えることができる。
床10の厚さ、即ちコンクリートスラブの厚さは、特に制限はないが、オフィイスビル等では100mm〜200mmが一般的である。また、キャビティ14の厚さは、設置するスピーカ20の大きさに応じて適宜決定されるが、10cm〜15cm程度あれば十分である。
天井板16には、入射した騒音が階下にそのまま伝播しないように、遮音性能に優れた板状の内装材料が使用される。このような内装材料としては、通気孔等が設けられていないものが好ましく、例えば、石膏ボードや合板等を使用することができる。天井板16の厚さ、即ち、内装材料の厚さは10mm前後が一般的である。また、階下居室で発生した騒音が階上に伝播しないように、天井板16に更に吸音材料を取り付けてもよい。
コンクリートの床10上には、支持脚26を介して仕上げ用の床板28が取り付けられ、階上居室の床はいわゆる二重床に仕上げられている。この床板28と床10との間には、階上居室で発生した騒音を検出するための参照マイク18が配置されている。参照マイク18は、例えば、二重床仕上げ時等に設置することができる。
また、キャビティ14内部には、入射した騒音を消音するための制御音を放射するスピーカ20と、消音されずに残留した残留音を検出する誤差マイク22とが配置されている。スピーカ20及び誤差マイク22は、例えば、天井板16の取り付け時等に設置することができる。スピーカ20は、背面への音の回り込みを防止するために、キャビティ14をスピーカ20の前方(音が放射される側)と後方とに仕切る仕切り板21に取り付けられている。スピーカ20としては、制御対象とする低周波数の音の再生能力に優れたスピーカ、例えば、サブウーハーと呼ばれる中低音用スピーカが好ましい。
参照マイク18及び誤差マイク22の出力は、図示しないアンプと図示しないA/D変換器を介して制御装置24に接続されており、参照マイク18で検出された騒音に基づく騒音信号と、誤差マイク22で検出された残留音に基づく誤差信号とが制御装置24に入力される。また、スピーカ20の入力は、図示しないD/A変換器を介して制御装置24に接続されており、制御装置24で生成された制御信号がスピーカ20に入力される。
上述した通り、参照マイク18、誤差マイク22、及びこれらマイクの出力信号に基づいて生成された制御音を放射するスピーカ20で構成される1組の入出力装置と、制御回路24とを用いて騒音制御を行うことができる。図1には1組の入出力装置しか図示されていないが、キャビティ14の面積及び形状に応じて、複数組の入出力装置を適当な位置に配置してもよい。遮音効率の観点から、キャビティ14の面積5〜10m2程度に対して1組の入出力装置を配置することが好ましい。
図2に入出力装置が複数組配置される場合のスピーカ20等の配置例を示す。この配置例では、キャビティ14は略正方形であり、その四隅で騒音の低周波成分が増加することが知られている。従って、図2(A)に示すように、4個のスピーカ201〜204をキャビティ14の四隅の各々に配置してもよく、図2(B)に示すように、8個のスピーカ201〜208をキャビティ14の四隅の各々に2個ずつ配置してもよい。
4個のスピーカ201〜204を図2(A)のように配置した場合には、例えば、キャビティ14の四隅を区切るように、仕切り板21を点線で示す位置に配置し、仕切り板21を介して4個のスピーカ201〜204の各々と対向する位置に対応する誤差マイク221〜224を配置する。誤差マイク22は、仕切り板21から1/4波長以内の距離に配置するのが好ましい。誤差マイク22から仕切り板21までの距離を1/4波長より短くすることで、誤差マイク22の検出精度が向上する。なお、この場合、4個の参照マイク181〜184も、床10上になるべく均等に配置するのが好ましい。例えば、図2(C)に示すように、3個は4隅のいずれかに配置し、1個は対角線の交差する位置に配置する。
また、8個のスピーカ201〜208を図2(B)のように配置した場合には、例えば、キャビティ14の側壁と平行になるように、仕切り板21を点線で示す位置に配置し、仕切り板21を介して4個の誤差マイク221〜224を配置する。例えば、一角に配置されるスピーカ208と201の各々と対向する位置に誤差マイク221を配置するというように、各角に対応する4個の誤差マイク221〜224を配置する。この場合、スピーカ201〜208は、例えば図中に実線又は点線で示すように、隣り合う2個を並列結線する。
図3に制御装置24の構成を示す。図3に示すように、制御装置24は、適応フィルタ34と、適応フィルタ34のフィルタ係数を演算する演算器36とで構成されている。フィルタ係数の演算には、LMS法、Filtered−X法等の適応制御アルゴリズムが適用される。この制御装置24では、参照マイク18から適応フィルタ34及び演算器36に騒音信号が入力され、誤差マイク22から演算器36に誤差信号が入力される。適応フィルタ34は、入力された騒音信号を処理し、制御音を放射するための制御信号を生成して、スピーカ20に出力する。また、演算器36は、入力された騒音信号と誤差信号とを用いて、誤差信号が最小となるように適応フィルタ34のフィルタ係数を演算し、フィルタ係数を更新する。この結果、常に残留音が最小となるように、スピーカ20から騒音を消音するための制御音が放射される。
次に、上記の遮音構造体における遮音動作について説明する。
図1に示す遮音構造体では、階上居室で発生した騒音は、床10を介してキャビティ14に入射する。騒音の高周波数成分は、床10等の建材に吸収されるので、キャビティ14に入射するのは、床10等の固有共鳴周波数に対応した250Hz以下の低周波数成分である。ここで、遮音動作が行われない場合には、キャビティ14に入射した騒音が天井板16を振動させ、これにより天井板16を介して階下居室に騒音が伝播する。
また、階上居室で発生した騒音は、参照マイク18で検出され、図示しないアンプにより増幅され、図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換されて、騒音信号として制御装置24に出力される。一方、キャビティ14に入射した騒音は、後述する通り、スピーカ20から放射される制御音により消音されるが、消音されずに残留した残留音は、誤差マイク22で検出され、図示しないアンプにより増幅され、図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換されて、誤差信号として制御装置24に出力される。
制御装置24は、入力された騒音信号及び誤差信号を用いて、誤差信号が最小となるように適応制御を実行する。制御対象となる騒音は低周波数で振動周期が長く継続時間も長いため、騒音が床10及びキャビティ14を伝播する時間に対してフィルタ係数の演算が若干遅れても問題にはならない。また、参照マイク18は床板28と床10との間に配置され、誤差マイク22はキャビティ14内に配置されて、異なる音場の音波を検出する。
得られた制御信号は、図示しないD/A変換器によりアナログ信号に変換されて、スピーカ20に出力される。スピーカ20は、入力された制御信号に応じて生成した制御音をキャビティ14内部に向けて放射する。
キャビティ14内では、放射された制御音により騒音が打ち消される。一般に、二重構造における遮音性能は、床材の固有振動モード、キャビティ内の空気の音響的な共振モード、及び2枚の床材と空気とからなる連成系のモードに支配される。本実施の形態では、床材(スラブ床10と天井板16)と空気とからなる連成系のモード、キャビティ内の空気の音響的な共振モードを制御する。これらの低次モードでは、特定の周波数の音が強調され、また、キャビティ内の音場は音圧の高い所と低い所とがゆるやかな間隔で対称な形に並んだ極めて単純な音圧分布を有する。
この場合、キャビティ内の特定の場所の騒音を消すようにスピーカの出力を制御すれば、対称な場所の騒音も同時に消すことができる。従って、キャビティ14内に形成される音場は、3次元音場のまま容易に制御することができる。その結果として、天井板16の振動が防止され、階下居室への騒音の伝播が防止される。具体的には、コンクリートスラブの厚さが150mmの床10に適用した場合、LH換算で5dB〜10dBの遮音性能の改善が見られる。
以上説明した通り、本実施の形態の遮音構造体は、能動制御により騒音の低周波数成分を消音するものであるため、床を厚くする等の建築工法等で対処する場合に比べ、低周波数帯域で十分な遮音性能を得ることができる。従って、低周波成分を多く含む界床の重量床衝撃音を安定に且つ効率良く遮断することができる。
また、本実施の形態の遮音構造体は、コンクリートの床に天井板を取り付けて二重スラブ構造に類似の構造を形成するものであり、既存建物の改修や用途変更の場合にも、簡単に適用することができる。
また、本実施の形態の遮音構造体は、キャビティという小空間内で騒音の能動制御を行うものであり、階下居室に伝播した騒音を能動制御する場合に比べ消音効率が良く、階下居室というより広い領域で消音効果を得ることができる。従って、参照マイク、誤差マイク、スピーカ等を多数配置する必要がなく、装置構成や制御が簡単になる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る遮音構造体は、図4に示すように、参照マイクを配置する代わりに、振動検出センサとしての振動ピックアップ38を配置した以外は、第1の実施の形態に係る遮音構造体と同じ構成であるため、同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施の形態に係る遮音構造体では、床10内部に、振動ピックアップ38が埋め込まれている。この振動ピックアップ38は、階上居室で発生した騒音による床10の振動を検出する。衝撃性騒音の立ち上がり特性は、その発生源となる床10の振動の立ち上がりに対して時間遅れを有している。このため、参照用の信号として床10の振動を検出して得られる振動信号を利用すると、実時間での適応処理の追従性の点で有利になる。また、振動ピックアップ38の出力は、図示しないアンプと図示しないA/D変換器を介して制御装置24に接続されている。
なお、振動ピックアップ38は、図5(A)に示すように、床10上に配置してもよいが、床10上に配置した場合には、音波による検出ノイズが増加するため、床10内部に埋め込むのが好ましい。振動ピックアップ38を埋め込む位置は、図5(B)に示すように、床10の上部でもよく、図5(C)に示すように、床10の下部でもよい。
この遮音構造体では、階上居室で発生した騒音は、床10を介してキャビティ14に入射する。このとき床10に振動が発生する。この振動は振動ピックアップ38で検出され、図示しないアンプにより増幅され、図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換されて、振動信号として制御装置24に出力される。一方、キャビティ14に入射した騒音は、後述する通り、スピーカ20から放射される制御音により消音されるが、消音されずに残留した残留音は、誤差マイク22で検出され、図示しないアンプにより増幅され、図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換されて、誤差信号として制御装置24に出力される。
制御装置24は、入力された振動信号及び誤差信号を用いて、誤差信号が最小となるように適応制御を実行する。得られた制御信号は、図示しないD/A変換器によりアナログ信号に変換されて、スピーカ20に出力される。スピーカ20は、入力された制御信号に応じて生成した制御音をキャビティ14内部に向けて放射する。キャビティ14内では、放射された制御音により騒音が打ち消される。その結果として、天井板16の振動が防止され、階下居室への騒音の伝播が防止される。具体的には、コンクリートスラブの厚さが150mmの床10に適用した場合、LH換算で5dB〜10dBの遮音性能の改善が見られる。
以上説明した通り、本実施の形態の遮音構造体は、第1の実施の形態と同様に、能動制御により騒音の低周波数成分を消音するものであるため、床を厚くする等の建築工法等で対処する場合に比べ、低周波数帯域で十分な遮音性能を得ることができる。従って、低周波成分を多く含む界床の重量床衝撃音を安定に且つ効率良く遮断することができる。
また、既存建物の改修や用途変更の場合に簡単に適用することができる。更に、キャビティという小空間内で騒音の能動制御を行うものであり、階下居室に伝播した騒音を能動制御する場合に比べ消音効率が良く、より広い領域で消音効果を得ることができ、装置構成や制御が簡単になる。
加えて、参照用の信号として、床の振動を検出して得られる振動信号を利用するので、実時間での適応処理の追従性の点で有利になる。即ち、振動が発生してから階下に音として放射されるまでのタイムラグがあるので、振動信号を利用するとフィルタ係数の計算時間を確保し易くなる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係る遮音構造体は、図6に示すように、参照マイク18と振動ピックアップ38とを配置し、両者の出力信号を選択的に使用する以外は、第1の実施の形態に係る遮音構造体と同じ構成であるため、同一部分には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施の形態に係る遮音構造体では、床板28と床10との間には、階上居室で発生した騒音を検出するための参照マイク18が配置され、床10内部には、振動ピックアップ38が埋め込まれている。また、参照マイク18、振動ピックアップ38及び誤差マイク22の出力は、図示しないアンプと図示しないA/D変換器を介して制御装置24に接続されている。
制御装置24は、図7に示すように、適応フィルタ34と、適応フィルタ34のフィルタ係数を演算する演算器36と、信号選択回路40で構成されている。この制御装置24では、参照マイク18及び振動ピックアップ38から信号選択回路40に騒音信号及び振動信号が入力され、誤差マイク22から演算器36及び信号選択回路40に誤差信号が入力される。信号選択回路40は、参照マイク18からの騒音信号と振動ピックアップ38からの振動信号のいずれか一方を選択して、選択した信号を適応フィルタ34及び演算器36に出力する。適応フィルタ34は、入力された信号を処理し、制御音を放射するための制御信号を生成して、スピーカ20に出力する。また、演算器36は、入力された信号と誤差信号とを用いて、誤差信号が最小となるように適応フィルタ34のフィルタ係数を演算し、フィルタ係数を更新する。この結果、常に残留音が最小となるように、スピーカ20から騒音を消音するための制御音が放射される。
この遮音構造体では、階上居室で発生した騒音は、床10を介してキャビティ14に入射する。このとき床10に振動が発生する。この振動は振動ピックアップ38で検出され、図示しないアンプにより増幅され、図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換されて、振動信号として制御装置24に出力される。また、階上居室で発生した騒音は、参照マイク18で検出され、図示しないアンプにより増幅され、図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換されて、騒音信号として制御装置24に出力される。一方、キャビティ14に入射した騒音は、後述する通り、スピーカ20から放射される制御音により消音されるが、消音されずに残留した残留音は、誤差マイク22で検出され、図示しないアンプにより増幅され、図示しないA/D変換器によりデジタル信号に変換されて、誤差信号として制御装置24に出力される。
制御装置24では、まず、信号選択回路40で騒音信号及び振動信号のいずれか一方が選択される。ここで、図8を参照して信号選択回路40の処理ルーチンを説明する。ステップ100で、騒音信号、振動信号、及び誤差信号が入力されたか否かを判断する。各信号が入力されたと判断されると、ステップ102で、騒音信号と誤差信号、振動信号と誤差信号、各々の相関を計測する。誤差信号との相関が高い方が制御性能が高くなる。ステップ104で、計測された相関の大きさを比較し、騒音信号と誤差信号との相関が、振動信号と誤差信号との相関より大きいか否か判断する。騒音信号と誤差信号との相関の方がより大きい場合は、検出された騒音にテレビ音声や人の会話等に起因する騒音成分が多く含まれている。従って、この場合は、これらの騒音成分が遮音されるように、ステップ106で騒音信号を選択して出力し、ルーチンを終了する。一方、振動信号と誤差信号との相関の方がより大きい場合は、主に床衝撃音が検出されている。従って、この場合は、床衝撃音が遮音されるように、ステップ108で振動信号を選択して出力し、ルーチンを終了する。
入力された信号及び誤差信号を用いて、誤差信号が最小となるように適応制御を実行する。得られた制御信号は、図示しないD/A変換器によりアナログ信号に変換されて、スピーカ20に出力される。スピーカ20は、入力された制御信号に応じて生成した制御音をキャビティ14内部に向けて放射する。キャビティ14内では、放射された制御音により騒音が打ち消される。その結果として、天井板16の振動が防止され、階下居室への騒音の伝播が防止される。具体的には、コンクリートスラブの厚さが150mmの床10に適用した場合、LH換算で5dB〜10dBの遮音性能の改善が見られる。
以上説明した通り、本実施の形態の遮音構造体は、第1の実施の形態と同様に、能動制御により騒音の低周波数成分を消音するものであるため、床を厚くする等の建築工法等で対処する場合に比べ、低周波数帯域で十分な遮音性能を得ることができる。従って、低周波成分を多く含む界床の重量床衝撃音を安定に且つ効率良く遮断することができる。
また、既存建物の改修や用途変更の場合に簡単に適用することができる。更に、キャビティという小空間内で騒音の能動制御を行うものであり、階下居室に伝播した騒音を能動制御する場合に比べ消音効率が良く、より広い領域で消音効果を得ることができ、装置構成や制御が簡単になる。
参照用の信号として、騒音信号と床の振動を検出して得られる振動信号とを選択的に利用するので、階上居室で発生した騒音の種類に応じた能動制御を行うことができる。
なお、上記の第1〜第3の実施の形態では、床と平行に制御音が放射されるようにスピーカを配置する例について説明したが、上述した通り、キャビティ内の音場は比較的単純な音圧分布を有するようになるので、図9(A)に示すように、床10から天井板16に向けて制御音が放射されるようにスピーカ20を配置してもよく、図9(B)に示すように、天井板16から床10に向けて制御音が放射されるようにスピーカ20を配置してもよい。
また、上記の第1〜第3の実施の形態では、一重スラブ構造の床に天井板を取り付けてキャビティを形成する例について説明したが、二重スラブ構造の床の場合には、床スラブの間のキャビティを利用してもよい。
また、上記の第1〜第3の実施の形態では、子供の飛び跳ねや人の歩行による衝撃振動が原因となって発生する重量床衝撃音を遮音する例について説明したが、本発明は、クーリングタワー等の大型設備機器の機械振動による騒音、地下鉄や交通流等から発生する交通振動によって建屋内に発生する変動振動等、低周波数成分が卓越した騒音による遮音対策にも適用することができる。
また、本発明は、階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音構造体、遮音装置、及び遮音方法に関するものであるが、壁や間仕切りの遮音にも利用できることは明らかである。
第1の実施の形態の遮音構造体の構成を示す概略断面図である。 (A)及び(B)はスピーカ及び誤差マイクの配置例を示す平面図であり、(C)は参照マイクの配置例を示す平面図である。 第2の実施の形態で使用する制御装置の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態の遮音構造体の構成を示す概略断面図である。 (A)〜(C)は振動ピックアップの配置例を示す概略断面図である。 第3の実施の形態の遮音構造体の構成を示す概略断面図である。 第3の実施の形態で使用する制御装置の構成を示すブロック図である。 図7の制御装置の信号選択回路の処理ルーチンを示すフローチャートである。 (A)及び(B)はスピーカの取付方法を示す断面図である。
符号の説明
10 床
12 壁
14 キャビティ
16 天井板
17 シール材
18 参照マイク
20 スピーカ
21 仕切り板
22 誤差マイク
24 制御装置
26 支持脚
28 床板
30 支持部材
32 防振部材
34 適応フィルタ
36 演算器
38 振動ピックアップ
40 信号選択回路

Claims (11)

  1. 階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音構造体であって、
    前記床と共に階下側に閉空間を形成する天井板と、
    前記床上に配置され、階上で発生した床衝撃音を検出して、騒音信号を出力する騒音検出マイクロホンと、
    前記閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、
    前記閉空間内に配置され、前記残留音のレベルが最小になるように前記騒音信号と前記誤差信号とに基づいて生成された制御信号に応じた制御音を、前記閉空間に放射する制御音スピーカと、
    を備えた遮音構造体。
  2. 階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音構造体であって、
    前記床と共に階下側に閉空間を形成する天井板と、
    前記床上又は前記床内部に配置され、階上で発生した床衝撃音による振動を検出して、振動信号を出力する振動検出センサと、
    前記閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、
    前記閉空間内に配置され、前記残留音のレベルが最小になるように前記振動信号と前記誤差信号とに基づいて生成された制御信号に応じた制御音を、前記閉空間に放射する制御音スピーカと、
    を備えた遮音構造体。
  3. 階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音構造体であって、
    前記床と共に階下側に閉空間を形成する天井板と、
    前記床上に配置され、階上で発生した床衝撃音を検出して、騒音信号を出力する騒音検出マイクロホンと、
    前記床上又は前記床内部に配置され、階上で発生した床衝撃音による振動を検出して、振動信号を出力する振動検出センサと、
    前記閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、
    前記閉空間内に配置され、前記残留音のレベルが最小になるように前記騒音信号及び前記振動信号のいずれか一方と前記誤差信号とに基づいて生成された制御信号に応じた制御音を、前記閉空間に放射する制御音スピーカと、
    を備えた遮音構造体。
  4. 階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音装置であって、
    前記床上に配置され、階上で発生した床衝撃音を検出して、騒音信号を出力する騒音検出マイクロホンと、
    前記床と天井板とにより階下側に形成された閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、
    前記残留音のレベルが最小になるように前記騒音信号と前記誤差信号とに基づいて制御信号を生成する制御手段と、
    前記閉空間内に配置され、生成された制御信号に基づいて前記閉空間に制御音を放射する制御音スピーカと、
    を備えた遮音装置。
  5. 階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音装置であって、
    前記床上又は前記床内部に配置され、階上で発生した床衝撃音による振動を検出して、振動信号を出力する振動検出センサと、
    前記床と天井板とにより階下側に形成された閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、
    前記残留音のレベルが最小になるように前記振動信号と前記誤差信号とに基づいて制御信号を生成する制御手段と、
    前記閉空間内に配置され、生成された制御信号に基づいて前記閉空間に制御音を放射する制御音スピーカと、
    を備えた遮音装置。
  6. 階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音装置であって、
    前記床上に配置され、階上で発生した床衝撃音を検出して、騒音信号を出力する騒音検出マイクロホンと、
    前記床上又は前記床内部に配置され、階上で発生した床衝撃音による振動を検出して、振動信号を出力する振動検出センサと、
    前記床と天井板とにより階下側に形成された閉空間内に配置され、前記閉空間に残留する残留音を検出して、誤差信号を出力する残留音検出マイクロホンと、
    前記騒音信号及び前記振動信号のいずれか一方を選択すると共に、前記残留音のレベルが最小になるように選択した信号と前記誤差信号とに基づいて制御信号を生成する制御手段と、
    前記閉空間内に配置され、生成された制御信号に基づいて前記閉空間に制御音を放射する制御音スピーカと、
    を備えた遮音装置。
  7. 階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音方法であって、
    前記床に天井板を取り付けて、前記床の階下側に閉空間を形成し、
    前記閉空間内で検出される残留音のレベルが最小になるように、前記床上で検出された床衝撃音に基づく騒音信号と前記誤差信号とに基づいて、前記閉空間に放射する制御音を生成するための制御信号を生成し、
    生成された制御信号に基づいて前記閉空間に制御音を放射し、
    前記天井板の振動を防止して床衝撃音を遮断する遮音方法。
  8. 階上と階下との間の床の床衝撃音を遮断する遮音方法であって、
    前記床に天井板を取り付けて、前記床の階下側に閉空間を形成し、
    前記閉空間内で検出される残留音のレベルが最小になるように、前記床上又は前記床内部で検出された床衝撃音による振動に基づく振動信号と前記誤差信号とに基づいて、前記閉空間に放射する制御音を生成するための制御信号を生成し、
    生成された制御信号に基づいて前記閉空間に制御音を放射し、
    前記天井板の振動を防止して床衝撃音を遮断する遮音方法。
  9. 前記床衝撃音が、重量物の落下による衝撃振動が原因となって発生する重量床衝撃音である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遮音構造体。
  10. 前記床衝撃音が、重量物の落下による衝撃振動が原因となって発生する重量床衝撃音である請求項4乃至6のいずれか1項に記載の遮音装置。
  11. 前記床衝撃音が、重量物の落下による衝撃振動が原因となって発生する重量床衝撃音である請求項7又は8に記載の遮音方法。
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