JP2005105493A - 保温・保冷性布帛および衣服 - Google Patents
保温・保冷性布帛および衣服 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005105493A JP2005105493A JP2003343336A JP2003343336A JP2005105493A JP 2005105493 A JP2005105493 A JP 2005105493A JP 2003343336 A JP2003343336 A JP 2003343336A JP 2003343336 A JP2003343336 A JP 2003343336A JP 2005105493 A JP2005105493 A JP 2005105493A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat
- fabric
- retaining
- keeping
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【解決手段】 繊維布帛基材の少なくとも片面に40℃のニュートン粘度が1万Pa・s〜1000万Pa・sである熱緩衝性物質を付与してなる保温・保冷性布帛を提供するものである。また、熱緩衝性物質が樹脂バインダーにより繊維布帛に少なくとも片面に付与されている。
【選択図】 なし。
Description
本発明は、また、上記発明の保温・保冷性布帛に付与されている熱緩衝性物質が樹脂バインダーにより繊維布帛の片面に付与されているとよい。
本発明は、また、上記本発明の保温・保冷性布帛に付与されている熱緩衝性物質の粒子径が1μm以上1000μm以下であるとよい。
本発明は、また、上記本発明の保温・保冷性布帛に赤外線吸収剤をも含まれているとよい。
本発明は、また、上記発明の保温・保冷性衣服に裏地を含む保温・保冷性衣服を提供する。
高分子化された熱緩衝性物質としては、n−ステアリルメタクリレートのようなアクリル酸にパラフィン類を結合させたものを更に複数個結合させ高分子化したものやアクリル樹脂にパラフィン系化合物をグラフト重合させたものなどが挙げられる。また、粒子状物質とするためにはこれらのものにさらに水酸基を有するとよい。
上記の熱緩衝性物質は配合して用いられてもよい。
なお、本発明の熱緩衝性物質のニュートン粘度はストレス制御式レオメーターCSL500(キャリメ社:イギリス)を用いクリープ試験より求めたものである。
なお、粒子径は、粒子の電子顕微鏡写真(500倍)を撮り確認した。
本発明の保温・保冷性布帛においては、透湿性(JIS L1099)が塩化カルシウム法(A−1法)で2000g/m2・24hrs以上であり、酢酸カリウム法(B−1法)で2000g/m2・24hrs以上が好ましく、透湿性が塩化カルシウム法で3000g/m2・24hrs以上であり、酢酸カリウム法で20000g/m2・24hrs以上であるとより好ましい。
赤外線吸収剤の付与量は、保温・保冷性布帛に対して0.1g/m2〜100g/m2であるのが好ましい。
塗布する樹脂溶液の量は、溶剤等を含んだウエットの状態において5〜300g/m2、より好ましくは5〜200g/m2であるのが好ましい。また、樹脂溶液中には、熱緩衝性物質以外に、架橋剤、酸化防止剤、赤外線吸収剤、顔料などの添加剤を添加してもよい。
本発明の保温・保冷性布帛は、繊維布帛基材の少なくとも片面に40℃のニュートン粘度が1万Pa・s〜1000万Pa・sである熱緩衝性物質を付与してなるものであるが織物、編物、不織布などの少なくとも片面に、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、四フッ化フルオロエチレンなどのフッ素樹脂などからなる樹脂膜を付与したものを繊維布帛基材として用い、その少なくとも片面に上記熱緩衝性物質を付与したものであってもよい。
これらの衣服は、暑い環境から寒い環境へまたは寒い環境から暑い環境へ移動した場合等の様々な温度変化に対して優れた緩衝効果を達成することができ、着用者にとって快適なものとなる。
本発明における保温・保冷性に関するメカニズムについてはよく解析されていない部分がある。保温性の評価に関しては、従来からASTMによる方法やJIS L1096による方法が提案されているが、実際の着用における保温性と前者の器具を用いたモデル的な測定の間には相関が認められなかった。したがって、本発明における保温・保冷性は、以下に述べるように人間が実際に着用し、その時の衣服内の温度変化を測定した結果に基づくものである。
ポリエステルツイル(たて密度171本/2.54cm、よこ密度84本/2.54cm、たて糸、よこ糸とも111デシテックス/50フィラメント)を分散染料でブルー色に染色し、アサヒガードAG710の5%水溶液を用いて撥水加工を行なったものを繊維基材として用いた。
樹脂溶液組成
ウレタン系樹脂(固形分30%、有機溶剤70%) 100部
(有機溶剤:ジメチルホルムアミド14%、メチルエチルケトン56%)
メチルエチルケトン 30部
微粉状熱緩衝性物質 10部(出光テクノファイン製 出光ポリマーCP)
40℃でのニュートン粘度 273万Pa・s、粒子径 1〜40μm
ここで用いたウレタン系樹脂は、エーテル−エステル系ポリウレタン樹脂を主体とするものであった。
この保温・保冷性布帛とブランクを用い、1枚もの(裏地や中綿のないもの)のガーメントを製造し、ブランク部分と保温・保冷性布帛部分との温度差を比較した。その結果、最大温度差は2.0℃、1時間後のそれは0.8℃であることがわかった。
なお、ブランクとして熱緩衝性物質を含まない樹脂をコーティングした布帛を次のように用意した。
次に、下記組成の樹脂溶液を準備した。
樹脂溶液組成
ウレタン系樹脂(固形分30%、有機溶剤70%) 100部
(有機溶剤:ジメチルホルムアミド14%、メチルエチルケトン56%)
メチルエチルケトン 30部
ここで用いたウレタン系樹脂は、エーテル−エステル系ポリウレタン樹脂を主体とするものであった。
上記樹脂溶液をナイフコーティング装置を使用して、上記繊維布帛基材の片面に50g/m2の量で塗布した後、乾燥を行なった。次に、溶剤系撥水剤のアサヒガードAG5690の5%ミネラルターペン溶液を用いて撥水加工を行ないブランク用布帛を得た。
熱緩衝性物質を出光ポリマーCPに変え、n−オクタデカンを用いた以外は実施例1と同様にし保温・保冷性布帛を得た。
この保温・保冷性布帛で、1枚もの(裏地や中綿のないもの)のガーメントを製造し、着用した。その後、30℃の部屋にいたところ膜面がべとつきはじめ、不快であった。べとつきの原因は液化したn−オクタンであると思われる。
n−オクタデカンのクリープ試験でのニュートン粘度を測定を試みたところ40℃ではn−オクタデカンは溶けて溶液状のためクリープ試験はできず、同じストレス制御式レオメーターCSL500(キャリメ社:イギリス)を用い粘度測定を行ったところ6.036×10−3であった(CASSON UP CURVE)。
ポリエステルツイル(たて密度171本/2.54cm、よこ密度84本/2.54cm、たて糸、よこ糸とも100デニール/50フィラメント)を分散染料でブルー色に染色し、アサヒガードAG710の5%水溶液を用いて撥水加工を行なったものを繊維基材として用いた。
樹脂溶液組成
ウレタン系樹脂(固形分30%、有機溶剤70%) 100部
(有機溶剤:ジメチルホルムアミド14%、メチルエチルケトン56%)
メチルエチルケトン 30部
微粉状熱緩衝性物質 10部
(出光テクノファイン性 出光ポリマーCP)
40℃でのニュートン粘度 273万Pa・s、粒子径 1〜40μm
Claims (6)
- 繊維布帛基材の少なくとも片面に40℃のニュートン粘度が1万Pa・s〜1000万Pa・sである熱緩衝性物質を付与してなる保温・保冷性布帛。
- 熱緩衝性物質が樹脂バインダーにより繊維布帛の少なくとも片面に付与されている請求項1記載の保温・保冷布帛。
- 熱緩衝性物質の粒子径が1μm以上1000μm以下である請求項1または2記載の保温・保冷性布帛。
- 赤外線吸収剤をも含む請求項1〜3記載の保温・保冷性布帛。
- 請求項1〜4いずれかに記載した保温・保冷性布帛を含む衣服。
- 裏地をも有する請求項5記載の衣服。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003343336A JP2005105493A (ja) | 2003-10-01 | 2003-10-01 | 保温・保冷性布帛および衣服 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003343336A JP2005105493A (ja) | 2003-10-01 | 2003-10-01 | 保温・保冷性布帛および衣服 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005105493A true JP2005105493A (ja) | 2005-04-21 |
Family
ID=34537340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003343336A Pending JP2005105493A (ja) | 2003-10-01 | 2003-10-01 | 保温・保冷性布帛および衣服 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005105493A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006109439A1 (ja) | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Ntt Docomo, Inc. | 送信装置および無線リソース割り当て方法 |
JP2006342450A (ja) * | 2005-06-08 | 2006-12-21 | Teijin Fibers Ltd | 温度によって熱放射率が変化する繊維および繊維構造体および繊維製品 |
JP2007002353A (ja) * | 2005-06-22 | 2007-01-11 | Teijin Fibers Ltd | 花粉付着防止シート |
JP2008184693A (ja) * | 2007-01-26 | 2008-08-14 | Teijin Fibers Ltd | 保温性布帛および繊維製品 |
WO2018225580A1 (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-13 | 株式会社アズ | 機能性布帛およびその製造方法 |
US20210291483A1 (en) * | 2017-11-10 | 2021-09-23 | Chen-Cheng Huang | Composite cloth |
-
2003
- 2003-10-01 JP JP2003343336A patent/JP2005105493A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2523519A1 (en) | 2005-03-31 | 2012-11-14 | Ntt Docomo, Inc. | Transmitting apparatus and radio resource assigning method |
WO2006109439A1 (ja) | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Ntt Docomo, Inc. | 送信装置および無線リソース割り当て方法 |
EP2521410A1 (en) | 2005-03-31 | 2012-11-07 | Ntt Docomo, Inc. | Radio resource assignment method and corresponding transmission apparatus |
JP2006342450A (ja) * | 2005-06-08 | 2006-12-21 | Teijin Fibers Ltd | 温度によって熱放射率が変化する繊維および繊維構造体および繊維製品 |
JP2007002353A (ja) * | 2005-06-22 | 2007-01-11 | Teijin Fibers Ltd | 花粉付着防止シート |
JP4598610B2 (ja) * | 2005-06-22 | 2010-12-15 | 帝人ファイバー株式会社 | 花粉付着防止シート |
JP2008184693A (ja) * | 2007-01-26 | 2008-08-14 | Teijin Fibers Ltd | 保温性布帛および繊維製品 |
WO2018225580A1 (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-13 | 株式会社アズ | 機能性布帛およびその製造方法 |
JP2018204161A (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-27 | 株式会社アズ | 機能性布帛およびその製造方法 |
CN110678093A (zh) * | 2017-06-09 | 2020-01-10 | As株式会社 | 功能性布帛及其制造方法 |
RU2737306C1 (ru) * | 2017-06-09 | 2020-11-26 | Ас Корпорейшн | Функциональная ткань и способ ее получения |
CN110678093B (zh) * | 2017-06-09 | 2022-07-12 | As株式会社 | 功能性布帛及其制造方法 |
US11812806B2 (en) | 2017-06-09 | 2023-11-14 | As Corporation | Functional fabric and method for producing functional fabric |
US20210291483A1 (en) * | 2017-11-10 | 2021-09-23 | Chen-Cheng Huang | Composite cloth |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6060246B2 (ja) | 衣料 | |
US20110117353A1 (en) | Fibers and articles having combined fire resistance and enhanced reversible thermal properties | |
WO2015051370A2 (en) | Article of apparel | |
JP4508669B2 (ja) | 透湿防水保温性布帛およびその製造方法 | |
JP6192941B2 (ja) | 中綿および衣服 | |
JP4976148B2 (ja) | 保温性布帛および繊維製品 | |
JP5759761B2 (ja) | 編地及びこれを用いた繊維製品 | |
JP2014079367A (ja) | 中綿および繊維製品 | |
TW200404109A (en) | Elastic fiber and its use | |
WO2022048162A1 (zh) | 一种石墨烯散热纤维的制备方法 | |
JP2005105493A (ja) | 保温・保冷性布帛および衣服 | |
JP2013136858A (ja) | 防寒衣料用中綿及びこれを含む防寒衣料 | |
JP2001064876A (ja) | 保温性布帛およびその用途 | |
JP2006161226A (ja) | 接触冷感性能を有する繊維構造物及びその製造方法 | |
Hassabo et al. | Innovation of smart knitted fabrics for functional performance of sportswear upon treatment using phase change material | |
Kizildag | Smart textiles with PCMs for thermoregulation | |
KR100504675B1 (ko) | 온도조절 기능을 갖는 인공지능형 초발수 흡수속건성 원단 | |
JP3925178B2 (ja) | ウインドブレーカー | |
WO2012090533A1 (ja) | 疎水化吸湿発熱繊維及びこれを用いた繊維構造物 | |
JP2016108716A (ja) | 編物、及び衣料製品 | |
JP2004155113A (ja) | 保温・保冷性素材およびそれを用いた布帛および衣服 | |
JP4563773B2 (ja) | 蓄熱保温性衣料 | |
JP2018104855A (ja) | 衣料 | |
JP6243131B2 (ja) | 中綿および衣服 | |
KR100475664B1 (ko) | 섬도 차이를 갖는 원사를 이용한 청량성 하절기 원단 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060613 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20060613 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080616 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080624 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090310 |