JP2005105060A - ダンパー用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】単体にて、高い減衰性能および良好な剛性の温度依存性に加えて、優れた機械特性を備えたダンパー用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】下記の(A)〜(C)成分を含有するダンパー用ゴム組成物である。
(A)シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド。
(B)軟化点を有する有機ケイ素化合物。
(C)過酸化物系架橋剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、防振作用を奏するダンパー(減衰装置)の形成材料となるダンパー用ゴム組成物に関するものである。
自動車のような車両等にコンパクトディスク(CD)プレーヤーを搭載する場合、車両走行中等に発生する振動がそのままCDプレーヤーに伝達されると、音飛びを生ずることから、これを防止すべく、通常、車体側の支持部材とCDプレーヤー本体側の被支持部材との間に、上記振動を吸収するためのダンパーを介在させている。このようなダンパーとしては、従来から、高減衰性を付与するために、シリコーンオイル等の高粘度の液体をゴム製(あるいは軟質樹脂製)の容器内部に封入してなる液体封入ダンパーが、振動吸収性能に優れている点から好適に用いられる。
一方、上記液体封入ダンパーとは異なる態様となる、ゴム製の高減衰材料が各種提案されている。例えば、温度依存性の良好なシリコーンゴムをベース成分としたものがあげられる(特許文献1参照)。また、高い減衰性が得られるものとして、官能基含有アクリルゴムとハロゲン化ブチルゴムを併用して共架橋、または非共架橋させたダンパー用ゴム組成物が提案されている(特許文献2参照)。さらに、温度依存性の良好なシリコーンゴムと高減衰性を備えたブチルゴム(IIR)とを併用したブレンドゴム組成物が提案されている(特許文献3参照)。
特開平1−19824号公報 特開平11−199744号公報 特開平3−281663号公報
これら高減衰材料のうち、上記シリコーンオイルを封入した液体封入式のダンパーは、液漏れ対策等によりその形状が複雑になるため、製造工程が煩雑となり製品の高コスト化につながるという問題がある。さらに、封入したシリコーンオイルの液漏れ等の不具合が発生しやすいという問題がある。
一方、液体封入式以外のゴム組成物単体からなる上記減衰材料は、低コスト化の実現は可能となるものの、つぎのような問題を有している。例えば、上記特許文献1記載のものは、減衰特性に関して充分であるとは言い難いものである。また、上記特許文献2記載のものは、高い減衰特性を得ることはできるが、ばね特性の温度依存性が不充分であるという問題がある。さらに、上記特許文献3記載のものは、良好な温度依存性と高い減衰特性の両立がある程度なされたものであるが、ゴム製品としての機械特性が著しく劣るという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、単体にて、高い減衰性能および良好な剛性の温度依存性に加えて、優れた機械特性を備えたダンパー用ゴム組成物の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のダンパー用ゴム組成物は、下記の(A)〜(C)成分を含有するという構成をとる。
(A)シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド。
(B)軟化点を有する有機ケイ素化合物。
(C)過酸化物系架橋剤。
すなわち、本発明者らは、高減衰性および良好な温度依存性に加えて、機械特性にも優れた減衰材料となりうるダンパー用ゴム組成物を得るべく鋭意検討を重ねた。その結果、各種材料の中から、減衰性に優れた上記特殊な有機ケイ素化合物〔(B成分)〕に着目した。そして、この特殊な有機ケイ素化合物を温度依存性に優れたシリコーンゴムとともに用いると、減衰性および剛性の温度依存性の双方の優れた特性を備えるようになり、しかも上記特殊な有機ケイ素化合物がシリコーンゴムとの相溶性に優れるため、機械特性の劣化を抑制することが可能となることを見出し本発明に到達した。
以上のように、本発明のダンパー用ゴム組成物は、シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド(A成分)と、特殊な有機ケイ素化合物(B成分)と、過酸化物系架橋剤(C成分)を含有する。このため、シリコーンゴムの有する良好な剛性の温度依存性と特殊な有機ケイ素化合物の有する高減衰性とを備えるとともに、上記有機ケイ素化合物がシリコーンゴムに対して良好な相溶性を有するため、機械特性の低下が抑制される。したがって、本発明のダンパー用ゴム組成物を用いて得られるダンパーは、減衰性および剛性の温度依存性に加えて機械特性においても優れたものとなる。
そして、上記成分に加えて撥水性シリカを配合すると、減衰性,剛性の温度依存性および機械特性の全てにおいてより一層優れたものが得られるようになる。
また、上記特殊な有機ケイ素化合物(B成分)の含有量を、シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド(A成分)100重量部(以下「部」と略す)に対して5〜100部の範囲に設定すると、高減衰性,剛性の温度依存性および機械特性の全てにおいてより一層優れたものが得られるようになる。
本発明のダンパー用ゴム組成物は、シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド(A成分)と、特殊な有機ケイ素化合物(B成分)と、過酸化物系架橋剤(C成分)とを用いて得られる。
上記シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド(A成分)は、シリコーンゴムを主成分とし、これに各種添加剤が配合されたものである。なお、上記シリコーンゴムを主成分とするとは、上記ゴムコンパウンドを実質的に構成する主たる成分がシリコーンゴムであることであって、そのシリコーンゴムの使用量のみが関係するものではないが、ゴムコンパウンド中におけるシリコーンゴムの割合が、通常、実質的に40重量%以上を占めることをいう。
上記シリコーンゴムとしては、パーオキサイド架橋可能なものが用いられ、例えば、下記の一般式(1)で表されるジオルガノポリシロキサンがあげられる。
上記式(1)において、Rはメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基等のアルキル基、特にメチル基とビニル基を必須とし、これにアクリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、さらにはこれらの炭素原子に結合している水素原子の一部または全部をハロゲン原子,シアノ基等で置換したクロロメチル基,トリフルオロプロピル基,シアノエチル基等から選ばれた非置換または置換の同一または異種の炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8の一価の炭化水素基があげられる。また、式(1)中、aは1.98〜2.02の数である。
そして、上記ゴムコンパウンド(A成分)に配合される上記各種添加剤としては、例えば、重合度100以下の低分子量シロキサン,シラノール基含有シラン,アルコキシ基含有シラン等の分散剤や、シリカヒドロゲル,シリカエアロゲル等の補強性シリカや酸化鉄,酸化セリウム,オクチル酸鉄,酸化チタン等の耐熱性向上剤、無機質充填剤、顔料、白金化合物、パラジウム化合物等の難燃性助剤等の各種添加剤があげられる。
上記A成分とともに用いられる特殊な有機ケイ素化合物(B成分)は、軟化点を有するものである。特に軟化点を0〜100℃、より好ましくは30〜60℃のものを用いたときには、その使用によりダンパー用ゴム組成物の減衰性が向上するようになる。この軟化点は、例えば、熱変形温度測定 R&B法(JIS K2207)等により測定される。このように、有機ケイ素化合物として、軟化点が低いものを用いると、ダンパー用ゴム組成物の粘性が適正範囲内におさまり、常温領域(通常、20±5℃)において高くなることから、減衰性が向上するようになる。特に、有機ケイ素化合物として上記軟化点を有するシリコーン樹脂を用いると、そのガラス転移点において粘性が上がるため、ダンパー用ゴム組成物の減衰性が向上するようになる。そして、上記軟化点を有する有機ケイ素化合物(B成分)は、上記軟化点を有するシリコーン樹脂、分子内に3官能性(T単位)、あるいは4官能性(Q単位)シロキサン単位を含有するポリオルガノシロキサンであり、例えば、R3 SiO1/2 、R2 SiO2/2 、RSiO3/2 、SiO4/2 (Rは炭化水素基)で表される1〜4官能基を有するオルガノシロキサンを主成分とするものがあげられる。上記Rとしては、通常メチル基があげられるが、フェニル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、シクロヘキシル基、ビニル基、メトキシ基、エトキシ基等を適宜用いてもよい。より詳しく説明すると、1官能のものは末端封止剤として用いられ、また多官能のものは重合に用いられ、このときの成分比率として官能基が少ないものを主成分とすると直線性が高まり、軟化点が低下する。また、官能基が多いものを主成分とすると、網目構造が増し軟化点が高く、非常に硬い硬化物が得られるようになる。したがって、これらの官能基数の異なるオルガノシロキサンをブレンドし、軟化点が適宜調整されたシリコーン樹脂が用いられる。
上記特殊な有機ケイ素化合物(B成分)の含有量は、前記シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド(A成分)100部に対して5〜100部の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは10〜50部である。すなわち、B成分が5部未満では、有機ケイ素化合物が少な過ぎて高減衰性の充分な効果が得られ難く、100部を超えると、相対的にシリコーンゴムが少なくなり、剛性の温度依存性が低下する傾向がみられるからである。
上記A成分およびB成分とともに用いられる過酸化物系架橋剤(C成分)としては、特に限定するものではなく従来公知の過酸化物、例えば、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオキシヘキサン、n−ブチル−4,4′−ジ−t−ブチルパーオキシバレレート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらのなかでも、圧縮永久歪性が良好という点で、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサンが好適に用いられる。
上記過酸化物系架橋剤(C成分)の含有量は、シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド(A成分)100部に対して3〜50部の割合に設定することが好ましい。特に好ましくは5〜20部である。すなわち、3部未満では、充分な減衰性が得られ難く、50部を超えると、脆くなり充分な機械強度が得られ難くなる傾向がみられるからである。
本発明のダンパー用ゴム組成物には、上記A〜C成分に加えて、さらに撥水性シリカ(D成分)を用いてもよい。上記撥水性シリカ(D成分)を用いることにより、ポリマー間との滑りが発生するとの理由から、減衰性がより一層向上する。そして、上記撥水性シリカ(D成分)とは、そのシリカ粒子表面が有機ケイ素化合物により疎水性処理されたものである。上記シリカとしては、特に限定するものではなく結晶性シリカ、無定形シリカ等のいずれであってもよい。そして、上記シリカとしては、平均粒子径0.5〜10μmの範囲のものを用いることが好ましい。上記シリカの平均粒子径は、例えば、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。さらに、上記シリカ粒子表面を疎水性処理する際に用いられる有機ケイ素化合物としては、例えば、ジメチルジクロロジシラザン、モノメチルトリクロロシラン、シリコーンオイル等があげられる。上記疎水性処理は、例えば、表面未処理のシリカとそのシリカ粒子表面を充分に処理可能な量の有機ケイ素化合物とを混合することにより行われる。より具体的には、シリカ100部に対して有機ケイ素化合物(例えば、ジメチルジクロロジシラザン)を3〜20部の割合で混合することが好ましい。
上記撥水性シリカ(D成分)の含有量は、シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド(A成分)100部に対して5〜50部の割合に設定することが好ましい。特に好ましくは10〜30部である。すなわち、5部未満では、充分な減衰性が得られ難く、50部を超えると、脆くなり充分な機械強度が得られ難くなる傾向がみられるからである。
なお、本発明のダンパー用ゴム組成物には、上記A〜C成分および撥水性シリカ(D成分)とともに、部分架橋ブチルゴム、もしくはさらなるダンパー強度の向上,減衰性の向上等を目的として、上記部分架橋ブチルゴムに各種添加剤を配合してなる、部分架橋ブチルゴムを主成分とするコンパウンドを配合してもよい。
上記部分架橋ブチルゴムは、例えば、ブチルゴムをジビニルベンゼン等のビニル芳香族化合物により部分的に架橋されたものがあげられる。さらに、上記ビニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン等をあげることができる。これらビニル芳香族化合物は単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。これらビニル芳香族化合物のなかでも、ジビニルベンゼンを用いることが好ましい。そして、上記ビニル芳香族化合物の使用量は、原料ゴムであるブチルゴム100部に対して0.01〜30部に設定することが好ましく、特に好ましくは0.5〜10部である。
上記部分架橋ブチルゴムを主成分とする部分架橋ブチルゴムコンパウンドの形態として用いる場合の、上記部分架橋ブチルゴムコンパウンドにおいて配合する各種添加剤としては、例えば、各種脂肪酸,脂肪酸金属塩,脂肪酸アミド等の加工助剤、イミダゾール系・フェノール系等またはワックス類の過酸化物架橋阻害を起こし難い老化防止剤、酸化亜鉛等の架橋助剤、カーボンブラック,シリカ,各種表面処理の施されたシリカ等の補強剤、タルク,炭酸カルシウム,クレー,マイカ,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,硫酸バリウム,ガラス繊維粉,鉄粉,酸化チタン等の、またはこれらを表面処理したもの、アロマ・パラフィン系・ナフテン系等の石油系軟化剤、フタル酸系,エステル系、リン酸系等の合成可塑剤、各種フェノール樹脂,クマロン樹脂,石油(C5系,C9系)樹脂,水添石油樹脂等の粘着付与剤(タッキファイヤー)等があげられる。なお、このような部分架橋ブチルゴムコンパウンドとして用いる場合、部分架橋ブチルゴムの含有量をコンパウンド全体中の30重量%以上に設定することが好ましい。
また、本発明のダンパー用ゴム組成物には、前記シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド(A成分)に配合される各種添加剤や、特殊な有機ケイ素化合物(B成分)、過酸化物系架橋剤(C成分)、さらに撥水性シリカ(D成分)および部分架橋ブチルゴムを主成分とするコンパウンドに配合される各種添加剤以外の添加剤を必要に応じてさらに適宜配合してもよい。例えば、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等の可塑剤等があげられる。
本発明のダンパー用ゴム組成物は、例えば、つぎのようにして作製される。すなわち、上記各成分を配合し、ニーダー,プラネタリーミキサー,混合ロール,2軸スクリュー式攪拌機等を用いて混練する。そして、得られたダンパー用ゴム組成物を用いて、所定の成形型に充填しパーオキサイド架橋することによりダンパーを作製することができる。
上記パーオキサイド架橋条件としては、例えば、170℃×10分間に設定することが好ましい。
このようにして所定形状に成形されたダンパーとしては、例えば、自動車のような車両等に搭載された車載用CD,衝撃吸収用のダンパーとして有用である。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
まず、下記に示す材料を準備した。
〔シリコーンゴムコンパウンドa〕
GE東芝シリコーン社製、TSE2267U
〔シリコーンゴムコンパウンドb〕
信越化学社製、KE5540−U
〔シリコーン樹脂a〕
旭化成ワッカー社製、SILRES610(軟化点40〜55℃)
〔シリコーン樹脂b〕
GE東芝シリコーン社製、XR39−B1676(軟化点85℃)
〔シリコーン樹脂c〕
東レシリコーン社製、トレフィルR900(軟化点無し)
〔撥水性シリカ〕
日本シリカ社製、ニプシールSS30P(ジメチルシリコーンオイルにより表面処理済み)
〔部分架橋ブチルゴム〕
信越化学社製、ブチルXL10000
〔ジメチルシリコーンオイル〕
GE東芝シリコーン社製、TSF451−10M
〔過酸化物系架橋剤〕
2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン(GE東芝シリコーン社製、TC−8)
〔実施例1〜13、比較例1〜3〕
下記の表1〜表3に示す各成分を同表に示す割合で配合し、東洋精機製ラボプラストミルを用いて混練することによりダンパー用組成物を作製した。
上記のようにして得られた各ダンパー用組成物を用いて、160℃×20分間でプレス加硫(パーオキサイド架橋)し、大きさ:100mm×100mm×厚み2mmのゴム試験片を作製した。そして、上記ゴム試験片を用いて、下記の方法に従い各特性を測定・評価した。その結果を後記の表4〜表6に併せて示す。
〔引張物性〕
ゴム試験片を、JIS K 6251に準じて、引張応力(M100 )、引張強さ(TB)、伸び(EB)、硬度(Hs)を測定した。
〔粘弾性〕
上記試料を用い、−20℃,20℃,70℃の各温度における貯蔵弾性率(E′)と損失正接(tanδ)をそれぞれ測定した。なお、上記損失正接(tanδ)は、剪断歪み2%、周波数10Hzの条件で、粘弾性スペクトロメーター(ティー・エー・インスツルメント社製)により測定した。
〔温度依存性〕
−20℃における貯蔵弾性率(E′−20)値と70℃における貯蔵弾性率(E′70)値を用いて、(E′−20)/(E′70)を算出した。そして、上記(E′−20)/(E′70)は、剛性の温度依存性を示す指標であり、この値が10未満であると剛性の温度依存性に優れていることを示している。
〔総合評価〕
上記引張物性,粘弾性,温度依存性のいずれか一つでも劣るか下記の基準を満たすことができなかったものを×、全てにおいて満足のいく結果が得られたものを○として評価した。すなわち、引張物性において、引張強さ(TB)値が4MPa未満のものを×、粘弾性測定における各温度(−20℃,20℃,70℃)での損失正接(tanδ)が0.3未満のものを×、剛性の温度依存性(E′−20)/(E′70)が10を超えるものを×とした。
上記結果から、実施例品は全ての評価(引張物性,粘弾性,温度依存性)において満足のいくものであった。したがって、減衰特性,剛性の温度依存性および機械特性の全てに優れていることがわかる。特に、撥水性シリカを用いた実施例8〜11品は、強度が向上し優れたものである。また、撥水性シリカと部分架橋ブチルゴムを併用した実施例12,13品は、広い温度範囲で高い減衰性を示している。
これに対して、比較例1品は、シリコーンゴムコンパウンドのみを用いたもので、引張物性および減衰特性に劣ることがわかる。また、比較例2品も、ゴム成分としてシリコーンゴムコンパウンドのみを用いたもので、減衰特性に劣ることがわかる。そして、軟化点を有しないシリコーン樹脂を用いた比較例3品も減衰特性に劣ることがわかる。
本発明のダンパー用ゴム組成物は、例えば、自動車のような車両等に搭載された車載用CD,衝撃吸収用のダンパー用材料として用いられる。

Claims (4)

  1. 下記の(A)〜(C)成分を含有することを特徴とするダンパー用ゴム組成物。
    (A)シリコーンゴムを主成分とするゴムコンパウンド。
    (B)軟化点を有する有機ケイ素化合物。
    (C)過酸化物系架橋剤。
  2. 上記(B)成分である有機ケイ素化合物が、シリコーン樹脂である請求項1記載のダンパー用ゴム組成物。
  3. 上記(A)〜(C)成分に加えて、下記の(D)成分を含有する請求項1または2記載のダンパー用ゴム組成物。
    (D)撥水性シリカ。
  4. 上記(B)成分の含有量が、上記(A)成分100重量部に対して5〜100重量部の割合に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のダンパー用ゴム組成物。
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