JP2005103404A - 排ガス処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特に潮解性物質による濾材の目詰まりを防止することができる。
【解決手段】下水汚泥の焼却灰の溶融により発生した排ガスをバグフィルタ20の濾材42Aに通して排ガスに含まれる飛灰Gを除去する排ガス処理方法であって、濾過助剤Aをバグフィルタ20手前で間欠的に供給して、常に濾材42Aの表面に濾過助剤Aからなる層を形成・保持させることにより、飛灰Gの濾材42Aへの接触を防止し飛灰Gによる濾材42Aの目詰まりを防止する構成とした。
【選択図】 図4
【解決手段】下水汚泥の焼却灰の溶融により発生した排ガスをバグフィルタ20の濾材42Aに通して排ガスに含まれる飛灰Gを除去する排ガス処理方法であって、濾過助剤Aをバグフィルタ20手前で間欠的に供給して、常に濾材42Aの表面に濾過助剤Aからなる層を形成・保持させることにより、飛灰Gの濾材42Aへの接触を防止し飛灰Gによる濾材42Aの目詰まりを防止する構成とした。
【選択図】 図4
Description
本発明は、下水汚泥の焼却灰の溶融により発生した排ガスをバグフィルタの濾材に通して排ガスに含まれる飛灰を除去する排ガス処理方法に関する。
下水汚泥の焼却灰の溶融により発生した排ガスに含まれる飛灰を除去する排ガス処理方法として、排ガスをバグフィルタに通して排ガス中の飛灰を除去することが知られている。
図6に示すように、この排ガス処理方法では、バグフィルタには濾材100が配置されており、排ガス中に濾過助剤102を連続的に供給して排ガス中に濾過助剤102を同伴させ、飛灰Gとともに濾材100で捕集していた。濾材100で捕集した飛灰Gは、逆洗パルス(濾材100への圧縮空気の噴射)により濾材100から剥離させ除去していた。この排ガス処理方法では、飛灰Gを濾過助剤102と共に捕集することにより、逆洗パルス時に濾材100からの飛灰Gの剥離性を向上させていた。
図6に示すように、この排ガス処理方法では、バグフィルタには濾材100が配置されており、排ガス中に濾過助剤102を連続的に供給して排ガス中に濾過助剤102を同伴させ、飛灰Gとともに濾材100で捕集していた。濾材100で捕集した飛灰Gは、逆洗パルス(濾材100への圧縮空気の噴射)により濾材100から剥離させ除去していた。この排ガス処理方法では、飛灰Gを濾過助剤102と共に捕集することにより、逆洗パルス時に濾材100からの飛灰Gの剥離性を向上させていた。
下水汚泥焼却灰の飛灰の中にはりん酸塩などの潮解性物質が含まれているため、濾過助剤を連続的に供給している場合、濾過助剤の供給量が少ないと、潮解性物質が濾材に直接接触し濾材上で潮解を起こし、濾材を目詰まりさせる問題があった。
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、少量の濾過助剤で濾材の表面に濾過助剤の層を形成させ、飛灰、特に潮解性物質の濾材への接触を防止し濾材の目詰まりを防ぐことを目的とする。
請求項1に記載の発明は、下水汚泥の焼却灰の溶融により発生した排ガスをバグフィルタの濾材に通して前記排ガスに含まれる飛灰を除去する排ガス処理方法であって、濾過助剤をバグフィルタ手前で間欠的に供給して、常に前記濾材の表面に濾過助剤からなる層を形成・保持させることにより、前記飛灰の前記濾材への接触を防止し前記飛灰による前記濾材の目詰まりを防止することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、バグフィルタ手前で、濾過助剤を圧縮空気と共に噴霧供給し濾材の表面に濾過助剤からなる層を形成する。層が形成された濾材に排ガスが通されると、排ガス中の飛灰が濾過助剤の層上で補促される。これにより、飛灰を濾材に直接接触させることなく捕集することができる。
なお、所定時間の経過後、逆洗パルス(濾材への圧縮空気の噴射)により、濾材の表面に形成された濾過助剤の層を飛灰とともに濾材から剥離させる。
以上のように、本発明の排ガス処理方法によれば、常に濾材の表面に濾過助剤からなる層を形成・保持させることにより、排ガス中の飛灰が濾材に接触することを防ぐことができるため、潮解性のある飛灰でも、濾材の目詰まりを防止することができる。
なお、所定時間の経過後、逆洗パルス(濾材への圧縮空気の噴射)により、濾材の表面に形成された濾過助剤の層を飛灰とともに濾材から剥離させる。
以上のように、本発明の排ガス処理方法によれば、常に濾材の表面に濾過助剤からなる層を形成・保持させることにより、排ガス中の飛灰が濾材に接触することを防ぐことができるため、潮解性のある飛灰でも、濾材の目詰まりを防止することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の排ガス処理方法において、前記濾過助剤を30分以上90分以下の時間で供給し、前記層の厚みを2.0mm以上5.0mm以下とすることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、発明者らは、どのような設定条件にすれば濾材の目詰まりを効果的に防止することができるかについて、設定条件を変化させて試験を繰り返した。その結果、濾過助剤を30分以上90分以下の時間で供給し、層の厚みを2.0mm以上5.0mm以下とすると、濾材の目詰まりを効果的に防止できることが判明した。
逆に、濾過助剤の供給時間を30分未満とすると、供給時間が短過ぎるため、濾材の表面に層が形成されにくく、不適当となる。
また、濾過助剤の供給時間を90分より長くすると、濾過助剤の層が形成されていない状態で濾材表面が長時間排ガスに曝されることになり、排ガス中の飛灰(特に潮解性物質)が濾材と接触し濾材の目詰まりの原因となるため、不適当となる。
さらに、層の厚みを2.0mm未満とすると、排ガス中の飛灰と濾材との接触を防止することができず、濾材の目詰まりの原因となるため、不適当となる。
また、層の厚みを5.0mmより厚くすると、排ガスの飛灰と濾材との接触を防止することができるものの、濾過助剤の供給過多になり、コストが上昇するため、不適当となる。
逆に、濾過助剤の供給時間を30分未満とすると、供給時間が短過ぎるため、濾材の表面に層が形成されにくく、不適当となる。
また、濾過助剤の供給時間を90分より長くすると、濾過助剤の層が形成されていない状態で濾材表面が長時間排ガスに曝されることになり、排ガス中の飛灰(特に潮解性物質)が濾材と接触し濾材の目詰まりの原因となるため、不適当となる。
さらに、層の厚みを2.0mm未満とすると、排ガス中の飛灰と濾材との接触を防止することができず、濾材の目詰まりの原因となるため、不適当となる。
また、層の厚みを5.0mmより厚くすると、排ガスの飛灰と濾材との接触を防止することができるものの、濾過助剤の供給過多になり、コストが上昇するため、不適当となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の排ガス処理方法において、前記濾過助剤を、圧縮空気により前記濾材に噴霧することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、濾過助剤を圧縮空気により濾材に噴霧させることにより、濾過助剤が濾材に付着し易くなる。これにより、濾材に層を確実かつ容易に形成させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の排ガス処理方法において、前記濾過助剤を逆洗パルスと連動して間欠的に噴霧することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、濾過助剤の供給は濾材表面に付着している濾過助剤の層と飛灰を逆洗パルスにより払い落とした後に行うため、間欠供給となる。このように、濾過助剤を間欠的に供給することにより、濾過助剤を連続的に供給する場合と比較して、濾過助剤の供給量を少なくすることができるため、コストを低減できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の排ガス処理方法において、前記濾過助剤は、パーライトであることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、パーライトを濾過助剤として用いることにより、確実かつ容易に濾材の表面に層を形成することができ、濾材の目詰まりを効果的に防止することができる。
請求項1に記載の発明は、濾材の表面に濾過助剤からなる層を形成させることにより、排ガス中に含まれる飛灰が濾材に直接接触することを防止することができるため、飛灰に潮解性物質が含まれている場合でも、濾材の目詰まりを防止することができる。
請求項2に記載の発明は、濾過助剤を30分以上90分以下の時間で供給し、層の厚みを2.0mm以上5.0mm以下とすることにより、濾材の目詰まりを効果的に防止できる。
請求項3に記載の発明は、濾過助剤を圧縮空気により濾材に噴霧させることにより、濾材に層を確実かつ容易に形成させることができる。
請求項4に記載の発明は、濾過助剤を間欠的に供給することにより、濾過助剤を連続的に供給する場合と比較して、濾過助剤の供給量を少なくすることができるため、コストを低減できる。
請求項5に記載の発明は、パーライトを濾過助剤として用いることにより、確実かつ容易に濾材の表面に層を形成することができ、濾材の目詰まりを効果的に防止することができる。
次に、本発明の一実施形態の排ガス処理方法について、図面を参照して説明する。
先ず、本発明の一実施形態に係る排ガス処理方法に用いる排ガス処理装置について説明する。図1に焼却灰溶融設備の排ガス処理設備のフローを示す。溶融炉12は、第1のダクト14を介して冷却塔16と接続されている。また、冷却塔16は、第2のダクト18を介してバグフィルタ20と接続されている。また、バグフィルタ20は、第3のダクト22を介してスクラバ24と接続されている。さらに、スクラバ24は、第4のダクト26を介して煙突28に接続されている。なお、第4のダクト26の途中には、誘引ファン30が接続されている。
また、図2に示すように、バグフィルタ20の上流側には、内部にパーライト(濾過助剤)Aを収容したパーライト供給機(図1では省略)32が配置されている。パーライト供給機32はパーライト噴霧用の圧縮空気配管35が接続されており、これによりパーライト供給機32より切り出されたパーライトAは、ホース34を介して第2のダクト18に輸送される。また、ホース34の端部にはパーライトAを噴霧するための噴霧ノズル36が接続されている。
以上のように、パーライト供給機32によりホース34内部に供給されたパーライトAが圧縮空気により噴霧ノズル36からバグフィルタ20に向けて噴霧される。
以上のように、パーライト供給機32によりホース34内部に供給されたパーライトAが圧縮空気により噴霧ノズル36からバグフィルタ20に向けて噴霧される。
また、図3に示すように、バグフィルタ20の内部は、A室40A、B室40B、C室40Cの3つの部屋からなる3室オフラインパルス構造となっている。各室40A、40B、40Cには10本のろ布(濾材)42A、42B、42Cがそれぞれ配置されており、バグフィルタ20全体で合計30本のろ布40A、40B、40Cが収容されている。
ここで、本実施形態の排ガス処理方法に用いるパーライトAの品質について詳細に説明する。
パーライトの粒度分布として、+40(μm)が0(wt%)、40〜20(μm)が9(wt%)、20〜10(μm)が20(wt%)、10〜5(μm)が24(wt%)、5〜2(μm)が31(wt%)、2〜0(μm)が16(wt%)であり、平均粒子径が5(μm)である。
篩残分として、+0.1mm(+150メッシュ)がtr(wt%)、+45μm(+325メッシュ)が3(wt%)以下である。
嵩密度として、JISK5101にて0.06〜0.09(g/cm3)である。
吸水量として、110〜170(g/100g)である。
外観は、白色〜淡赤褐色の微粒粉末である。
パーライトの粒度分布として、+40(μm)が0(wt%)、40〜20(μm)が9(wt%)、20〜10(μm)が20(wt%)、10〜5(μm)が24(wt%)、5〜2(μm)が31(wt%)、2〜0(μm)が16(wt%)であり、平均粒子径が5(μm)である。
篩残分として、+0.1mm(+150メッシュ)がtr(wt%)、+45μm(+325メッシュ)が3(wt%)以下である。
嵩密度として、JISK5101にて0.06〜0.09(g/cm3)である。
吸水量として、110〜170(g/100g)である。
外観は、白色〜淡赤褐色の微粒粉末である。
なお、本実施形態の排ガス処理方法では、濾過助剤として上記成分のパーライトAを用いたが、パーライトAに限られるものではない。ろ布42A、42B、42Cの表面に付着し、排ガス中の飛灰(特に、潮解性物質)を捕集するものであれば、他の周知の濾過助剤を用いてもよい。
次に、本発明の一実施形態に係る排ガス処理方法について説明する。
図1及び図2に示すように、下水汚泥の焼却灰が溶融炉12に連続供給される。この溶融炉12において焼却灰が所定の条件のもとで溶融される。焼却灰の溶融炉12での溶融に伴い、飛灰を含む排ガスが発生する。
この排ガスは、第1のダクト14を通って冷却塔16に導かれる。冷却塔16に導かれた排ガスは所定の温度まで冷却される。その後、排ガスが第2のダクト18を通ってバグフィルタ20に導かれる。
ここで、パーライト供給機32からパーライトAがホース34の内部に供給され、このパーライトAが圧縮空気配管35から送られた圧縮空気とともに噴霧ノズル36に導かれ、噴霧ノズル36からバグフィルタ20のろ布42A、42B、42Cに向かって噴霧される。このとき、噴霧ノズル36によるパーライトAの供給は、逆洗パルスと連動し間欠的に行われる。
このとき、噴霧ノズル36によるパーライトAの供給は、30分以上90分以下という比較的短時間で供給され、これにより各ろ布42A、42B、42Cの表面に厚み2.0mm以上5.0mm以下のパーライト層46が形成される。
図4に示すように、飛灰Gを含んだ排ガスはパーライト層46の形成されているろ布42A、42B、42Cを通り抜ける。このとき、排ガスに含まれる飛灰Gがパーライト層46上で捕捉されることにより、排ガス中から飛灰Gを除去することができる。ろ布42A、42B、42Cの表面に形成されたパーライト層46は、所定の期間飛灰Gを捕集した後、ろ布42A、42B、42Cの内側から圧縮空気を噴射することによって飛灰Gと共に剥離させ、バグフィルタ20の下部へ落下させる。
バグフィルタ20により飛灰Gを除去した排ガスは、第3のダクト22を通ってスクラバ24に導かれ、さらに、第4のダクト26を通って煙突28から外部に排出される。
以上のように、本発明の排ガス処理方法によれば、常時ろ布42A、42B、42Cの表面にパーライトAからなるパーライト層46を形成させることにより、排ガス中の飛灰Gがろ布42A、42B、42Cに直接接触することを防ぐことができるため、潮解性のある飛灰Gでも、ろ布42A、42B、42Cの目詰まりを防止することができる。この結果、バグフィルタ20の差圧上昇を防止でき、安定した運転が可能となる。
特に、パーライトAを30分以上90分以下の比較的短時間で供給し、パーライト層46の厚みを2.0mm以上5.0mm以下とするとこにより、ろ布42A、42B、42Cの飛灰Gによる目詰まりを効果的に防止できる。
また、パーライトAを圧縮空気によりろ布42A、42B、42Cに噴霧させることにより、パーライトAがろ布42A、42B、42Cに付着し易くすることができる。これにより、ろ布42A、42B、42Cにパーライト層46を確実かつ容易に形成させることができる。さらに、パーライトAを逆洗パルスと連動させ間欠的に供給することにより、パーライトAを連続的に供給する場合と比較して、パーライトAの供給量を少なくすることができるため、コストを低減できる。
ここで、発明者らは設定条件を変化させて種々の試験を重ね、本発明の排ガス処理方法はどのような条件で行えば、最も効果的かについて検討を行った。試験の結果は、以下の通りである。
(試験例1)
バクフィルタの内部の濾材が30本(10本/室)とし、全濾材の全面積を30m3、ろ過速度を0.3m/min(200℃、300Nm3/h)、パーライト供給量を3kg/室(300g/m2)、濾材としてミクロテックスを用い、パーライト供給時間の調査を行った。パーライト供給時間を25〜130分の間で変化させ、各時間における濾材へのパーライト付着状態を調査した。また、図5に示すように、濾材へのパーライト層の形成は、まず長期間排ガス中の飛灰を捕集したパーライト層を逆洗パルスで剥離させた後、速やかにパーライトを濾材へ供給することにより行う。また、パーライト層の形成は、A室、B室、C室の順に1室毎に実施し、A室からC室までを1セットとすると、これを合計7セット繰り返し行った。
試験例1の結果は、表1に示すようになった。
バクフィルタの内部の濾材が30本(10本/室)とし、全濾材の全面積を30m3、ろ過速度を0.3m/min(200℃、300Nm3/h)、パーライト供給量を3kg/室(300g/m2)、濾材としてミクロテックスを用い、パーライト供給時間の調査を行った。パーライト供給時間を25〜130分の間で変化させ、各時間における濾材へのパーライト付着状態を調査した。また、図5に示すように、濾材へのパーライト層の形成は、まず長期間排ガス中の飛灰を捕集したパーライト層を逆洗パルスで剥離させた後、速やかにパーライトを濾材へ供給することにより行う。また、パーライト層の形成は、A室、B室、C室の順に1室毎に実施し、A室からC室までを1セットとすると、これを合計7セット繰り返し行った。
試験例1の結果は、表1に示すようになった。
試験例1では、表1に示すように、パーライト3kgを30分以内で供給すると濾材へのパーライトの付着量が180g/m2となり、パーライト3kgを60分以上かけて供給するとパーライトの付着量が250〜280g/m2以上となった。
パーライトを噴霧ノズルにより3kg/室の量を約60分かけて供給すると、濾材へのパーライト付着量は2.8kg/室(280g/m2)となることが確認された。このため、上記設定条件により運転すると、パーライト供給量の約93%のパーライトが濾材に付着することになる。
パーライトを噴霧ノズルにより3kg/室の量を約60分かけて供給すると、濾材へのパーライト付着量は2.8kg/室(280g/m2)となることが確認された。このため、上記設定条件により運転すると、パーライト供給量の約93%のパーライトが濾材に付着することになる。
(試験例2)
濾材の表面からパーライト層を剥離させるための逆洗パルスの間隔(パルス間隔)の調査を行った。
設定条件として、3室構造のバクフィルタの濾材本数を30本(10本/室)全濾過面積30m2(10m2/室)、濾過速度0.3m/min、パーライト供給量を3kg/室(300g/m2)、濾材にはミクロテックスを用い、パーライト供給時間25〜130分の間、パルス間隔を8時間〜86時間の間で実施した。また、図5に示すように、A室の濾材にパルスを打った直後にA室にパーライトを供給し、次にB室の濾材にパルスを打った直後にB室にパーライトを供給し、次にC室の濾材にパルスを打った直後にC室にパーライトを供給し、これを合計7セット繰り返した。なお、逆洗パルスはダンパを閉めて排ガスの流れを止めてから行い、逆洗パルスの終了後、ダンパを開け、通ガス状態にしてパーライトの供給を行う。
試験例2の結果は、上記表1に示すようになった。
濾材の表面からパーライト層を剥離させるための逆洗パルスの間隔(パルス間隔)の調査を行った。
設定条件として、3室構造のバクフィルタの濾材本数を30本(10本/室)全濾過面積30m2(10m2/室)、濾過速度0.3m/min、パーライト供給量を3kg/室(300g/m2)、濾材にはミクロテックスを用い、パーライト供給時間25〜130分の間、パルス間隔を8時間〜86時間の間で実施した。また、図5に示すように、A室の濾材にパルスを打った直後にA室にパーライトを供給し、次にB室の濾材にパルスを打った直後にB室にパーライトを供給し、次にC室の濾材にパルスを打った直後にC室にパーライトを供給し、これを合計7セット繰り返した。なお、逆洗パルスはダンパを閉めて排ガスの流れを止めてから行い、逆洗パルスの終了後、ダンパを開け、通ガス状態にしてパーライトの供給を行う。
試験例2の結果は、上記表1に示すようになった。
試験例2では、パルス間隔が長くなればなるほど、捕集されたダスト(本明細書では「パーライト+飛灰」を意味する。)の色は、赤褐色の割合が増し、小さな固まりも増加することが判明した。
また、図7に示すように、定常運転時のバグフィルタの差圧は、約0.10kPa前後で安定した運転が行えることを確認した。
また、図7に示すように、定常運転時のバグフィルタの差圧は、約0.10kPa前後で安定した運転が行えることを確認した。
以上のように、試験例1の結果から、パーライト供給時間については、3kg/室のパーライトをバグフィルタに供給するのに、30分程度で行うと、このうち1.8kg程度のパーライトしか濾材に付着させることができなかったが、パーライトを60分程度で供給すると、このうち2.5〜2.8kg程度のパーライトを濾材に付着させることができた。これにより、排ガスの飛灰が濾材に接触することを防止できる量のパーライトを濾材に付着させるための供給時間として60分が最適である。60分程度で行った場合、パーライト付着量は2.8kg/室(パーライト層の厚み約3.5mm)となり、排ガス中の飛灰が濾材に接触することなく、かつ、パーライト供給過多になることもなく、適切な値になった。
なお、上記効果を奏するためには、パーライトの供給時間は60分が最適であるが、30分以上90分以下のパーライト供給時間であれば略同様の効果を得ることができる。
さらに、試験例2の結果から、パルス間隔については、8時間〜86時間の間で試験を行い、バグフィルタの下部から排出されるダスト(パーライト+飛灰)の性状・色、差圧、維持管理性等から総合的に判断した結果、1室当りのパルス間隔は72時間が妥当であることが判明した。72時間経過後は、ダスト(パーライト+飛灰)に粘性のある小さな固まりの比率が高くなってきたので、それ以上時間を延ばすのは不適当である。また、1室当りのパルス間隔を72時間とすると、3室構造のバグフィルタでは24時間に1回パルスを行えばよく、設備の維持管理がし易く便利である。これにより、パルス間隔は、1室当りの72時間とすることが妥当である。また、この場合の1回の逆洗パルスにより濾材から剥離するダスト量は約7.3kg(パーライト2.8kg、飛灰4.5kg)となった。
なお、上記効果を奏するためには、パーライトの供給時間は60分が最適であるが、30分以上90分以下のパーライト供給時間であれば略同様の効果を得ることができる。
さらに、試験例2の結果から、パルス間隔については、8時間〜86時間の間で試験を行い、バグフィルタの下部から排出されるダスト(パーライト+飛灰)の性状・色、差圧、維持管理性等から総合的に判断した結果、1室当りのパルス間隔は72時間が妥当であることが判明した。72時間経過後は、ダスト(パーライト+飛灰)に粘性のある小さな固まりの比率が高くなってきたので、それ以上時間を延ばすのは不適当である。また、1室当りのパルス間隔を72時間とすると、3室構造のバグフィルタでは24時間に1回パルスを行えばよく、設備の維持管理がし易く便利である。これにより、パルス間隔は、1室当りの72時間とすることが妥当である。また、この場合の1回の逆洗パルスにより濾材から剥離するダスト量は約7.3kg(パーライト2.8kg、飛灰4.5kg)となった。
(試験例3)
次に、以下の設定条件の下、本発明の排ガス処理方法を長期間実施し、本発明の排ガス処理方法の効果を確認した。
設定条件として、パーライト供給量を3kg/室、パーライト供給時間を60分、パルス間隔72時間(1室当り24時間)、パルス圧0.4MPaの下で、長期間(約3ヶ月間)、連続運転したが、濾材の目詰まりはなく、また、バグフィルタの差圧の上昇は確認されていない。
次に、以下の設定条件の下、本発明の排ガス処理方法を長期間実施し、本発明の排ガス処理方法の効果を確認した。
設定条件として、パーライト供給量を3kg/室、パーライト供給時間を60分、パルス間隔72時間(1室当り24時間)、パルス圧0.4MPaの下で、長期間(約3ヶ月間)、連続運転したが、濾材の目詰まりはなく、また、バグフィルタの差圧の上昇は確認されていない。
10 排ガス処理装置
20 バグフィルタ
42A ろ布(濾材)
42B ろ布(濾材)
42C ろ布(濾材)
46 パーライト層(層)
A パーライト(濾過助剤)
G 飛灰
20 バグフィルタ
42A ろ布(濾材)
42B ろ布(濾材)
42C ろ布(濾材)
46 パーライト層(層)
A パーライト(濾過助剤)
G 飛灰
Claims (5)
- 下水汚泥の焼却灰の溶融により発生した排ガスをバグフィルタの濾材に通して前記排ガスに含まれる飛灰を除去する排ガス処理方法であって、
濾過助剤をバグフィルタ手前で間欠的に供給して、常に前記濾材の表面に濾過助剤からなる層を形成・保持させることにより、前記飛灰の前記濾材への接触を防止し前記飛灰による前記濾材の目詰まりを防止することを特徴とする排ガス処理方法。 - 前記濾過助剤を30分以上90分以下の時間で供給し、前記層の厚みを2.0mm以上5.0mm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の排ガス処理方法。
- 前記濾過助剤は、圧縮空気により前記濾材に噴霧することを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス処理方法。
- 前記濾過助剤は、逆洗パルスと連動して間欠的に噴霧することを特徴とする請求項3に記載の排ガス処理方法。
- 前記濾過助剤は、パーライトであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の排ガス処理方法。
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