JP2005102681A - 陽イオン性多糖類共重合体ベクタ− - Google Patents

陽イオン性多糖類共重合体ベクタ− Download PDF

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Abstract

【目的】 多糖類の陽イオン性誘導体を使用し水中下オレフィン化合物を重合させて無界面活性剤のラテックス溶液を調整し、デオキシリボ核酸DNA,リボ核酸RNAを細胞に送り込む非ウイルス性ベクタ−を得る。
【構成】 多糖類の陽イオン性誘導体に水中下オレフィン化合物を重合させてなる重合体から成るラテックス溶液。 またこれに各種のデオキシリボ核酸DNA,リボ核酸RNAを反応させて得られる複合体。
【効果】 このような非ウイルス性ベクタ−を用いると危険性のあるウイルス類のベクタ−と異なり安全にかつ人工物である事から安定して使用される事になる。ベクタ−としての形質変換効率を高める為に細胞膜の選択性は重要である。 さらに形質変換効率を高める為には疎水親水ドメインを有する事が必要であり、具体的には陽イオン性多糖類とビニル単量体の共重合体材料からなるラテックスを形成さす事が重要である事が解った。
【選択図】 なし

Description

本願発明の水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体−オレフィン単量体グラフト共重合体は水酸基を有する水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体に水中下オレフィン単量体をグラフト重合させ、遺伝子組み替えベクタ−材料として有用なラテックス重合生成物を製造するものである。 本発明は水酸基を有するリニア多糖類の陽イオン性誘導体で水可溶性であれば、統べて水中下オレフィン単量体をグラフト重合させ、遺伝子組み替えベクタ−材料として有用なラテックス重合生成物を製造出来る事を示唆するものである。
ある遺伝子(DNA、RNA)を他の生物へ移植する際にその遺伝子を運ぶ、いわば運びやが必要でありこれをベクタ−と称している。 現在ベクタ−として使用されている物は各種のウイルスであり、細菌に寄生するプラスミドや細菌に感染するファ−ジである。 これらに移植する遺伝子をつけて感染させれば細菌に遺伝子を送りこめ。 現在実用化されているベクタ−はこれらウイルスベクタ−であるが、使用するウイルス自体の形質が細胞に移植する際に組み込まれる恐れがあり、安全性に疑問が指摘されている。 一方従来イムノアッセイ材料としてラテックス重合生成物を製造されていたが、製造する方法は界面活性剤存在下水溶液中で乳化重合して成された物が大部分であり、界面活性剤の存在しないソ−プレスの物が望まれている。 これは水溶液中に存在する界面活性剤がラテックス診断薬としての作用に影響するからである。 この為に問題点を解決するための手段として水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体−オレフィン単量体グラフト共重合体は水酸基を有する水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体に水中下オレフィン単量体をレドックス開始剤などでグラフト重合させ、イムノアッセイ材料として有用なソ−プレスのラテックス重合生成物として製造される。 すでにこのソ−プレスの水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体−オレフィン単量体グラフト共重合体ラテックスおよびラテックス診断薬の特許が成立している。 これは抗体吸着ラテックス診断薬に使用されている。 乳化重合とは水溶液中にオレフィン単量体を懸濁し通常は界面活性剤などを用いて乳化される重合法で、詳細に述べれば単量体あるいは成長鎖と水素結合、ク−ロン力、電荷移動相互作用、ファンデルワ−ルス力などによって水溶媒界面で相互作用して高分子鎖が重合成長して水溶液中に微粒子を形成さす重合方法である。 通常重合生成物は重合させた単量体と界面活性剤との混合物として存在する。 この不純物として考えられる界面活性剤はラテックス診断薬に使用される時に妨害する事があり問題と成っていた。 今回、おもいもかけずソ−プレスのラテックスを製造するこの技術を用いて遺伝子組み替えベクタ−材料として有用なラテックス重合生成物を製造出来る事をみいだした。
昭和59年特許願第248476号
現在実用化されている遺伝子ベクタ−は大部分がウイルスベクタ−であるが、使用するウイルス自体の形質が細胞に移植する際に組み込まれる恐れがあり、安全性に問題がある。
遺伝子工学で、ある遺伝子を他の生物へ移植する際にその遺伝子を運ぶ、いわば運びやが必要でありこれをベクタ−と称している。
現在ベクタ−として使用されている物は各種のウイルスであり、細菌に寄生するプラスミドや細菌に感染するファ−ジである。 これらに移植する遺伝子をつけて感染させれば細菌に遺伝子を送りこめる。 このプラスミドやファ−ジの替りに陽イオン性高分子体と核酸(DNA、RNA)との複合体をもちいると複合体のRNA、DNA(遺伝子)が直接にあらかじめ準備された細胞に送りこめる事に成る。 この非ウイルス性ベクタ−を用いると危険性のあるウイルス類のベクタ−と異なり安全にかつ人工物である事から安定して使用される事になる。 更に重要な事は癌治療にこの遺伝子治療を用いる場合、現在マクロファ−ジへの遺伝子DNA導入がこのDEAE−デキストランなどの陽イオン性高分子体のみが有効である事である。 しかしリボ核酸RNA、デオキシリボ核酸DNA導入率はいまだかなり低く、実用にはさらなるハ−ドルを越えねばならい。 この遺伝子治療は個々のマクロファ−ジを用いるテイラ−メイド治療法であり癌治療に安全かつもつとも有効な治療法と考えられる。 陽イオン性高分子体としては陽イオン性多糖類が有望であるが、それは複合体が細胞膜をとうり抜ける事が必要であるからであり、この可能性は陽イオン性多糖類に起因する複合体の陽電荷と細胞膜表面の陰電荷との反応及び細胞膜表面の多糖類と複合体との相互作用にかかつているからである。 ベクタ−としての細胞膜の透過選択性にかんして高分子生体親和性は重要である。 さらに生体親和性を付与するには、用いる陽イオン性高分子体のベクタ−は疎水親水ドメインを有する事が必要であり、具体的にはDEAE−デキストランなどの陽イオン性多糖類とビニル単量体の共重合体からなるラテックスを形成し、ビニル単量体の重合部分による疎水部分と陽イオン性多糖類による親水部分をあわせ持たす事が重要である。 即ちこの生じる疎水親水ドメインを有する複合体ラテックスの生体適合性が重要であり、さらに陽イオン性多糖類とビニル単量体の共重合体にする事で核酸との反応を高め、陽イオン性多糖類のベクタ−としての低DNA、低RNA導入率を改善できる事を発見した。
本願発明は水酸基を有する水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体に水中下オレフィン単量体をグラフト重合させた物である。対するオレフィン単量体成長鎖や生じた共重合体鎖の構造はそれぞれ化学構造式(化2)、(化1)として記載されている。それぞれの結合関係は、水可溶性リニア多糖類陽イオン性誘導体の水酸基の水素原子(開始剤の酸化によりプロトンとして)の引き抜きによるラジカル発生に起因するオレフィン単量体二重結合の連鎖移動による共有結合であることは明白である。 これは4価のセリウムイオンなどを開始剤として用いて行い、一切の界面活性剤を使用しない事から抗体吸着ラテックス診断薬などに使用される時に妨害される事が無く大変有用であった。 本願発明の水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体−オレフィン単量体グラフト共重合体ラテックスが抗体吸着ラテックス診断薬に使用されることを目的としている事は昭和59年特許願第248476号の特許請求の範囲の記載形式より明白であった。 即ち水酸基を有する水可溶性高分子体に水中でオレフィン単量体をグラフト重合させ、イムノアッセイ診断材料として有用なラテックス重合生成物を製造する事を発明の構成に欠く事ができない事項の主要部としており、多糖類等のオレフィン単量体グラフト共重合体も同一の目的を達成出来る。 このようなソ−プフリ−と言われる溶媒と溶質との界面で成長するグラフト共重合体は種々用途の広い有用な物質である。 特にイムノアッセイ材料以外にも濾過膜やバイオマテリアルとして注目されている。 又その親水性に注目して、人口腎臓膜、コンポ−ネント、代用血管、コンタクトレンズへの応用が考えられてきたが、このラテックス重合生成物が生じる疎水親水ドメインの界面活生性が細胞膜表面の親和性・透過性に特に重要であり又核酸との反応を高め、思いもかけず新たに非ウイルス性ベクタ−として極めて有望な事が解った。
以下、この発明のリニア多糖類の陽イオン性誘導体−オレフィン単量体グラフト共重合体について、詳細に説明する。 リニア多糖類の陽イオン性誘導体−オレフィン単量体グラフト共重合体は、次の(3)のステップを経て得る。 この重合体は核酸と複合体を形成して、細胞内の核に取りこまれ細胞の形質変換を生じるものである。
(1)リニア多糖類の陽イオン性誘導体の調整
固体で存在する場合、リニア多糖類陽イオン性誘導体の単位の式が、
で示される。 このリニア多糖類の陽イオン性誘導体の水酸基が一部エ−テル結合でカルボキシメチル基、硫酸エステル基など酸性基で置換されたもの、あるいはアルキル基で一部置換されたものに上記(化4)中のXに表示されるカチオン官能基が入ったものでもよい。 通常これらのリニア多糖類の陽イオン性誘導体はリニア多糖類の水酸基とXClで表される上記陽イオン置換基の塩素化合物とのアルカリ溶液中のショツテンバウマン反応で得られる。 ここで言うリニア多糖類とはデキストラン、プルラン等発酵法により工業生産可能なものが考えられる。 対するグラフト重合させられるオレフィン単量体としては、一般式が下記式で示されるものが考えられる。
具体的に言うと、アクリル酸、メタアクリル酸のごときα、β−不飽和酸のアルキルエステル、シクロヘキシルエステルのごとき低級アルキル置換シクロヘキシルエステル、2−ヒドロキシエチルエステル、2−ヒドロキシプロピルエステル、2−ヒドロキシブチルエステル;アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリルアミド、アクリル−もしくはメタクリル−ジメチルアミド、上記α、β−不飽和酸のC1 〜C3 のアミノアルキルエステル、C1 〜C3 のジアルキルアミノアルキルエステル、グリシジルエステル、テトラヒドロフルフリルエステル、ベンジルエステル、ポリエチレングリコ−ルモノエステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリルのごときα、β−不飽和酸のニトリル基;ビニルアルコ−ル、メチルビニルアルコ−ル、ジメチルビニルアルコ−ル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチレ−トのごときビニルアルコ−ル及びそのメチル置換ビニルアルコ−ルのC1 〜C3 アルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン;ビニルピロリドン;ビニルメチルピロリドンなどが考えられる。
(2)グラフト共重合体の調整
反応は通常水溶液中で行われる。 すなわちリニア多糖類の陽イオン性誘導体の水溶液中、上記オレフィン単量体を加え、開始剤を添加して反応する。 開始剤としては4価のセリウム塩、4価のマンガン塩、第二鉄塩−過酸化水素が通常用いられるが、他に過硫酸カリウム(KPS)、アゾビスイソブチルニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル(BPO)等ラジカル開始剤も用いられる。反応温度は常温より80℃まで幅広く選択出来る。必要なら窒素置換して反応を続行させる事も行われる。 それぞれの結合関係は、水可溶性リニア多糖類陽イオン性誘導体のプロトンの引き抜きによるラジカル発生によるオレフィン単量体二重結合の連鎖移動による共有結合である。この反応では生成物はラテックスで生じる。 このラテックス重合体は一般的には水、アルコ−ル、又はアセトン、テトラヒドロフラン等有機溶媒に不溶であるがキヤステイング法などにより、容易に成膜出来る。 あるいはアルコ−ルなど不溶溶媒を過剰に加え沈殿として得た後、熱プレス法などにより容易に成型品を作る事が出来る。
上記目的の為に、グラフト重合体中、幹ポリマ−とグラフトポリマ−の比率あるいはその重合度比率は目的に合わせて種々選択出来る。 グラフト重合はその重合率をグラフト率(%)で定められる。 これはグラフト率(%)=(グラフト重合した単量体量/グラフト共重合体中の幹ポリマ−量)×100で定義される。 本発明においてはオレフィン化合物がグラフト鎖として成り、グラフト率が2%から5000%の範囲が適当と考えられる。 本願発明は水酸基を有する水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体に水中下オレフィン単量体をグラフト重合させた物である事は繰り返し述べているが、生じた共重合体鎖の構造は特許請求の範囲に化学構造式として記載されている様に(化2)式と(化3)式よりなる、(化1)式で表わされる。
それぞれの結合関係は、水可溶性リニア多糖類陽イオン性誘導体の水酸基のプロトンの引き抜きによるラジカル発生によるオレフィン単量体二重結合の連鎖移動による共有結合である。
(3)陽イオン性多糖類共重合体と核酸(DNA、RNA)との複合体
本発明の陽イオン性多糖類共重合体をベクターとする遺伝子デリバリーシステムではその最初のステップは本発明の陽イオン性多糖類共重合体と核酸よりなる複合体の形成より始まる。 詳細にはリニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体と、核酸よりなる複合体の形成が遺伝子デリバリーシステムの重要な最初のステップである。
具体的にはその複合体は
で示されるデオキシリボヌクレオチドを繰り返し単位とする、デオキシリボ核酸(DNA)を反応させ生じることを特徴とする、リニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体と、核酸よりなる複合体であり、

で示されるリボヌクレオチドを繰り返し単位とする、リボ核酸(RNA)を反応させ生じることを特徴とする、リニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体と、核酸よりなる複合体である。
(化5)、(化6)式はヌクレオチドの構成を示し、式中Bでしめされるプリンまたはピリミジン塩基と糖およびリン酸からなっている。 また式中Bで、具体的にはプリン塩基としてはアデニン、グアニンの2種であり、ピリミジン塩基としてはシトシン、ウラシル、チミンの3種であるが、DNAの繰り返し単位であるデオキシリボヌクレオチドではアデニン、グアニンの2種と、ピリミジン塩基としてはシトシン、チミンが選択され、RNAの繰り返し単位であるリボヌクレオチドではアデニン、グアニンの2種と、ピリミジン塩基としてはシトシン、ウラシルが選択される。 構成される糖はそれぞれデオキシリボヌクレオチドではデオキシリボースであり、リボヌクレオチドではリボースである。
本発明の陽イオン性多糖類共重合体と(化5)、(化6)式中に示されるヌクレオチドを繰り返し単位とする、核酸(DNA、RNA)のリン酸部分は静電的ク−ロン力により容易に結合してポリイオンコンプレックス(PIC)の陽イオン性多糖類共重合体−核酸複合体を生じる。 この複合体形成が遺伝子デリバリーシステムの重要な最初のステップである。 その為、用いる陽イオン性高分子体のベクタ−は疎水親水ドメインを有する事が必要であると思われ、具体的にはDEAE−デキストランなどの陽イオン性多糖類とビニル単量体の共重合体からなるラテックスを形成し、ビニル単量体の重合部分による疎水部分と陽イオン性多糖類による親水部分をあわせ持たす事が重要であると考えられる。 これが核酸との反応を高め、かつエンドサイト−シスで細胞内に容易に導入されエンドソ−ム(輸送小胞体)に取り込まれる確率を高めると考えられるから、DEAEデキストランなどの陽イオン性多糖類ベクタ−の細胞や細胞核への低DNA、低RNA導入率を改善できる。
すなわち実施例1のDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン−MMA共重合体の塩酸塩の場合の手順で、3種類のDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン−MMA共重合体例1、例2、例3を作製した即ち平均分子量Mw50万のデキストランを母体とした窒素含量3%のDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン塩酸塩2gを水50mlに溶解し、ついで例1、例2、例3にたいして、メタクリル酸メチル(MMA)3ml、4ml、6mlをそれぞれ加え、十分に反応溶液、反応容器中の空気を窒素ガスで置換した後よく攪拌しながら、溶存空気を窒素ガスで置換した0.1N硝酸15mlに溶かした硝酸 第二セリウムアンモニウムニトレイト100mgを加え反応を開始する。 反応は30℃で2時間行いラテックスが生成する。 反応終了は停止剤としてハイドロキノン1%溶液3mlを使用した後、水中で透折を行い未反応物及び開始剤を除去して、DEAE−デキストラン−MMA共重合体ラテックスを得た。
このものは遺伝子組み替えベクタ−として極めて有用でありテスト結果を示す。
テスト方法は(発明を実施するための最良の形態)の欄の(4)―プロトコールBの手順に従って行った。 pCMV-β-Galプラスミド(Invitrogen)を使用し形質変換した被形質変換細胞の293細胞(ヒト胎児腎細胞)を37℃で50時間インキュベイトした後、発現効率を調べた。β−ガラクトシタ−ゼ染色(X−gal染色)により遺伝子の発現を確認した。
染色部分の面積よりトランスフェクションを評価すると出発DEAE−デキストラン塩酸塩を1とすると例1の重量増加率150%のDEAE−デキストラン−MMA共重合体は3,例2の重量増加率200%のDEAE−デキストラン−MMA共重合体は3を示した。
ここで重量増加率は加えたMMAの重量にたいする使用したDEAE−デキストランの重量との比である。
即ち,重量増加率=加えたMMAの重量/使用したDEAE−デキストラン塩酸塩の重量。
実施例3のごとく、陽イオン性多糖類共重合体の溶液を鮭の精子由来のDNA溶液に加えたところ、完全に沈澱して陽イオン性多糖類共重合体とDNAの複合体が得られた。
同様な操作を陽イオン性多糖類で行なうと陽イオン性多糖類共重合体と比較して完全に沈澱するのにははるかに長時間を要した。
すなわち、DEAE−デキストラン−MMA共重合体/DNAの複合体の沈殿時間は重量増加率300%で0.5時間、重量増加率200%で1時間、重量増加率150%で2時間であつた。 一方その同様な操作を実施例1の原料DEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストランの塩酸塩で行なうと完全に沈澱するのに96時間を要した。
同様に実施例のごとく、陽イオン性多糖類共重合体の溶液を酵母由来のRNA溶液に加えたところ、完全に沈澱して陽イオン性多糖類共重合体とRNAの複合体が得られた。
この場合も同様な操作を陽イオン性多糖類で行なうと陽イオン性多糖類共重合体と比較して、完全に沈澱するのにはるかに長時間をようした。
これらの事は陽イオン性多糖類共重合体が陽イオン性多糖類と比較して核酸との高い反応性を有する事を示している。
この複合体は細胞膜を透過し、エンドサイト−シスで細胞内に容易に導入され、エンドソ−ム(輸送小胞体)に取り込まれる。 複合体はさらにエンドソ−ムから細胞室内へ放出され、RNA干渉作用を生じたり(RNA)、転写・遺伝子発現するが、真核細胞の場合は最終的には核膜を透過して核に至り、複合体として核内へ集積する。 核内で複合体から核酸(DNA、RNA)が分離され、転写・遺伝子発現を容易にする。
(4)陽イオン性多糖類共重合体ベクタ−によるトランスフェクション
プロトコールA
1。トランスフェクションの1日前より被形質変換細胞を100mmシャ−レ中で培養する。 被形質変換細胞の100mm培養シャ−レ中細胞密度は8×105 個を目安にする。今回はCOS−1細胞(SV40で形質転換されたアフリカ緑ザル腎細胞)をDMEM培地(牛胎児血清を10%含む)を用い37℃、5%CO下で培養を行った。
2。洗液の1×PBS(リン酸緩衝塩剤、phosphate−buffered saline (Dulbecco & Vogt(1954)))を準備する。 この洗液の1×PBS液とDEAE−デキストラン共重合体液等の陽イオン性多糖類共重合体液を37℃に加温する。
3。10×PBS液を使用して、1×PBS液に希釈する。 トランスフェクション液を次のような手順で準備する。
100mm培養シャ−レを用いて、滅菌チュ−ブ中に組み替えDNAとしてルシフェラ−ゼをコ−ドしたプラスミド(pGL3−コントロール、ControlpGL3−Control(プロメガPromega Madison WI))20μgを1×PBS液で540μlに希釈する。 そして陽イオン性多糖類共重合体液(陽イオン性多糖類として10mg/ml)の28μlを加える。 よく混ざるように滅菌チュ−ブを指でたたくようにする。
4。被形質変換細胞のCOS−1細胞が存在する培養シャ−レから培養液を除く、 100mm培養シャ−レでは被形質変換細胞を洗液の1×PBSの10mlで2回洗浄する。
5。 3。で調整されたDNA−陽イオン性多糖類共重合体複合体液をこの被形質変換細胞に加える。 よく行き渡るように培養シャ−レでは被形質変換細胞をかきまぜる。
6。培養シャ−レを37℃で30分間インキュベイトする。 ときどき培養シャ−レをゆらしてみる。
7。100mm培養シャ−レでは成長培地(DMEM培地)6mlを培養シャ−レに加える。 培養シャ−レを37℃で2時間30分間インキュベイトして、細胞毒性(cytotoxicity)を発現させる。 成長培地を取換え、さらに37℃で48−72時間インキュベイトする。
8。発現効率
COS−1細胞の形質変換の発現効率は組み込まれている発現ルシフェラ−ゼ活性によった。 すなわちルシフェラ−ゼ アッセイ キット(luciferase asssay kit(Promega Madison WI))を使用し、ルミノメ−タ(Turner model TD−20e luminometer(Turner Designs,Sunnyvale,CA ))により、 TLU値(Turner light units(TLU))を求め、DEAE−デキストラン塩酸塩(Mw50万、窒素含量5%)のその値を1として各サンプルを比較した。
プロトコールB
1。トランスフェクションの1日前より被形質変換細胞を35mmシャ−レ−中で培養する
被形質変換細胞の35mm培養シャ−レ−中細胞密度は8×105 個を目安にする。 293細胞(ヒト胎児腎細胞)をDMEM培地(牛胎児血清を10%含む)を用い、5%CO下で37℃下で培養を行う。
2。洗液の1×PBS(phosphate−buffered saline (Dulbecco & Vogt(1954)))を準備する。 この洗液の1×PBS液と塩基性多糖類共重合体液を37℃に加温する。
3。10×PBS液を使用して、1×PBS液に希釈する。 トランスフェクション液を次のような手順で準備する。
35mm培養シャ−レ−を用いて、滅菌チュ−ブ中に組み替えDNAとしてpCMV-β-Galプラスミド(Invitrogen)10μgを1×PBS液で270μlに希釈する。 そして各塩基性多糖類共重合体液(塩基性多糖類として10mg/ml)の14μlを加える。
よく混ざるように滅菌チュ−ブを指でたたくようにする。
4。被形質変換細胞の293細胞(ヒト胎児腎細胞)が存在する培養シャ−レ−から培養液を除く、35mm培養シャ−レ−では被形質変換細胞を洗液の1×PBSの2mlで2回洗浄する。
5。3。で調整されたDNA−塩基性多糖類共重合体液をこの被形質変換細胞に加える。 よく行き渡るように培養シャ−レ−では被形質変換細胞をかきまぜる。
6。培養シャ−レ−を37℃で30分間インキュベイトする。 ときどき培養シャ−レ−をゆらしてみる。
7。35mm培養シャ−レ−では成長培地(DMEM培地)3mlを培養シャレ−に加える。 培養シャ−レ−を37℃で2時間30分間インキュベイトして、cytotoxicityを発現させる。 成長培地を取換え、さらに37℃で48−72時間インキュベイトする。
8。発現効率
β−ガラクトシタ−ゼ染色(X−gal染色)により遺伝子の発現を確認する。
DEAE−デキストラン塩酸塩を1として染色部分の面積よりトランスフェクションを評価する。
実施例1
平均分子量Mw50万のデキストランを母体とした窒素含量5%のDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン塩酸塩2gを水50mlに溶解し、ついでメタクリル酸メチル(MMA)8mlを加え、十分に反応溶液、反応容器中の空気を窒素ガスで置換した後よく攪拌しながら、溶存空気を窒素ガスで置換した0.1N硝酸15mlに溶かした硝酸第二セリウムアンモニウムニトレイト100mgを加え反応を開始する。 反応は30℃で2時間行いラテックスが生成する。 反応終了は停止剤としてハイドロキノン1%溶液3mlを使用した。後、反応溶液を3倍量のメタノ−ル中に注入し沈殿を得た。 この沈殿を熱水で十分に洗浄し遠心分離後50℃で減圧乾燥し、ついで乾燥物をソックスレ−抽出器に入れて24時間アセトン抽出を行い、DEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン−MMA共重合体の塩酸塩1.5gを得た。
窒素含量1.7% グラフト率200%
対DEAE−デキストラン収率25%
このものは、DEAE−デキストラン塩酸塩の良溶媒である水にもポリメタクリル酸メチルの良溶媒であるアセトンにも溶けない。 この物の赤外吸収スペクトルをみると、 DEAE−デキストラン塩酸塩には見られないカルボニル基の吸収が波数1730cm−1付近にみられる。
実施例2
実施例1と同様な反応を行った後、ラテックスの反応終了溶液をメタノ−ル中に注入せず、水中で透折を行い未反応物及び開始剤を除去して、DEAE−デキストラン−MMA共重合体ラテックスを得た。
このものは遺伝子組み替えベクタ−として有用でありテスト結果を示す。
テスト方法は(発明を実施するための最良の形態)の欄の(4)―プロトコールAの手順に従って行った。 被形質変換細胞のCOS−1細胞を37℃で50時間インキュベイトした後、発現効率を調べた。
即ちベクタ−の効果をみる形質変換の発現効率はCOS−1細胞に組み込まれている発現ルシフェラ−ゼ活性によった。平均分子量Mw50万のデキストランを母体とした窒素含量5%のDEAE−デキストラン塩酸塩の値を1として実施例2のサンプルを比較したところ、5倍の発現ルシフェラ−ゼ活性が得られた。
実施例3
実施例2で得られたDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン−MMA共重合体のラテックスをDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン換算で10mg/mlの溶液に調整する。
この溶液の2mlを鮭の精子由来のDNA溶液(20mg/ml)1mlに加えたところ、0.4時間で完全に沈澱して、20mgのDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン−MMA共重合体とDNAの複合体が得られた。
同様な操作を原料DEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストランの塩酸塩で行なうと完全に沈澱するのに96時間を要した。
図1はそのものの赤外吸収スペクトルである。 波数1000cm−1から1100cm−1にかけてDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン由来のピラノーズ環の吸収がみられ、1220cm−1付近にはDNA由来のP−Oの伸縮振動による吸収がみられ、1730cm−1付近にはMMA由来によるカルボニル基C=Oの吸収が見られる。
実施例4
実施例2で得られたDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン−MMA共重合体のラテックスをDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン換算で10mg/mlの溶液に調整する。
この溶液の2mlを酵母由来のRNA溶液(20mg/ml)1mlに加えたところ、4時間で完全に沈澱して、10mgのDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン−MMA共重合体とRNAの複合体が得られた。 同様な操作を原料DEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストランの塩酸塩で行なうと完全に沈澱するのに144時間を要した。
図2はそのものの赤外吸収スペクトルである。波数1000cm−1から1100cm−1にかけてDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン由来のピラノーズ環の吸収がみられ、1230cm−1付近にはRNA由来のP−Oの伸縮振動による吸収がみられ、1730cm−1付近にはMMA由来によるカルボニル基C=Oの吸収が見られる。
実施例5
平均分子量Mw20万のプルランを母体とした窒素含量4%のDEAE(ジエチルアミノエチル)−プルラン塩酸塩4gを水80mlに溶解し、ついでメタノ−ル10ml、スチレン単量体35mlを加え、十分に反応溶液、反応容器中の空気を窒素ガスで置換した後よく攪拌しながら、溶存空気を窒素ガスで置換した0.1N硝酸30mlに溶かした硝酸第二セリウムアンモニウムニトレイト200mgを加え反応を開始する。反応は室温で1時間行いラテックスが生成する。 反応終了は停止剤としてハイドロキノン1%溶液3mlを使用した。
後の精製及び乾燥工程は実施例1と同様に行い、DEAE(ジエチルアミノエチル)−プルラン−スチレン共重合体の塩酸塩7gを得た。
窒素含量0.92% グラフト率350%
対DEAE−プルラン収率38%
実施例6
実施例5と同様な反応を行った後、ラテックスの反応終了溶液をメタノ−ル中に注入せず、水中で透折を行い未反応物及び開始剤を除去して、DEAE−プルラン−スチレン共重合体ラテックスを得た。 このものは遺伝子組み替えベクタ−として有用であった。 実施例2と同様な手順に従い、このもののラテックス溶液の発現ルシフェラ−ゼ活性は実施例2のDEAE−デキストラン塩酸塩の値を1として1.5倍の発現ルシフェラ−ゼ活性が得られた。
実施例7
実施例6で得られたDEAE(ジエチルアミノエチル)−プルラン−スチレン共重合体のラテックスをDEAE(ジエチルアミノエチル)−プルラン換算で10mg/mlの溶液に調整する。
この溶液の2mlを鮭の精子由来のDNA溶液(20mg/ml)1mlに加えたところ、2.5時間で完全に沈澱して、12mgのDEAE(ジエチルアミノエチル)−プルラン−スチレン共重合体とDNAの複合体が得られた。
実施例8
実施例6で得られたDEAE(ジエチルアミノエチル)−プルラン−スチレン共重合体のラテックスをDEAE(ジエチルアミノエチル)−プルラン換算で10mg/mlの溶液に調整する。
この溶液の2mlを酵母由来のRNA溶液(20mg/ml)1mlに加えたところ、5時間で完全に沈澱して、9mgのDEAE(ジエチルアミノエチル)−プルラン−スチレン共重合体とRNAの複合体が得られた。
実施例9
平均分子量Mw4万のデキストランを母体とした窒素含量5%のAE(アミノエチル)−デキストラン塩酸塩4gを水90mlに溶解し、ついでメタノ−ル5ml、メタクリル酸ブチル20mlを加え、十分に反応溶液、反応容器中の空気を窒素ガスで置換した後よく攪拌しながら、溶存空気を窒素ガスで置換した0.1N硝酸15mlに溶かした硝酸第二セリウムアンモニウムニトレイト50mgを加え反応を開始する。 反応は室温で30分間行いラテックスが生成する。 反応終了は停止剤としてハイドロキノン1%溶液3mlを使用した。 後の精製及び乾燥工程は実施例1と同様に行い、AE(アミノエチル)−デキストラン−メタクリル酸ブチル共重合体の塩酸塩6gを得た。
窒素含量1.3% グラフト率300% 対AE−デキストラン収率38%
このものは、AE−デキストラン塩酸塩の良溶媒である水にもポリメタクリル酸ブチルの良溶媒であるアセトンにも溶けない。
実施例10
実施例9と同様な反応を行った後、ラテックスの反応終了溶液をメタノ−ル中に注入せず、水中で透折を行い未反応物及び開始剤を除去して、AE(アミノエチル)−デキストラン−メタクリル酸ブチル共重合体ラテックスを得た。 このものは遺伝子組み替えベクタ−として有用であった。
実施例2と同様な手順に従い、このもののラテックス溶液の発現ルシフェラ−ゼ活性は実施例2のDEAE−デキストラン塩酸塩の値を1として1.5倍の発現ルシフェラ−ゼ活性が得られた。
実施例11
実施例10で得られたAE(アミノエチル)−デキストラン−メタクリル酸ブチル共重合体のラテックスをAE(アミノエチル)−デキストラン換算で10mg/mlの溶液に調整する。
この溶液の2mlを鮭の精子由来のDNA溶液(20mg/ml)1mlに加えたところ、3時間で完全に沈澱して、12mgのAE(アミノエチル)−デキストラン−メタクリル酸ブチル共重合体とDNAの複合体が得られた。
実施例12
実施例10で得られたAE(アミノエチル)−デキストラン−メタクリル酸ブチル共重合体のラテックスをAE(アミノエチル)−デキストラン換算で10mg/mlの溶液に調整する。
この溶液の2mlを酵母由来のRNA溶液(20mg/ml)1mlに加えたところ、5時間で完全に沈澱して、10mgのAE(アミノエチル)−デキストラン−メタクリル酸ブチル共重合体とRNAの複合体が得られた。
実施例13
平均分子量Mw3万のプルランを母体とした窒素含量3%のHPTMA(2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム)−プルラン塩酸塩4gを水100mlに溶解し、ついでアクリル酸メチル単量体30mlを加え、十分に反応溶液、反応容器中の空気を窒素ガスで置換した後よく攪拌しながら、溶存空気を窒素ガスで置換した0.1N硝酸20mlに溶かした硝酸第二セリウムアンモニウムニトレイト200mgを加え反応を開始する。 反応は室温で1時間行いラテックスが生成する。 反応終了は停止剤としてハイドロキノン1%溶液4mlを使用した。
後の精製及び乾燥工程は実施例1と同様に行い、HPTMA(2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム)−プルラン−アクリル酸メチル共重合体の塩酸塩2gを得た。
窒素含量1.2% グラフト率150%
対HPTMA−プルラン収率20%
実施例14
実施例13と同様な反応を行った後、水中で透折を行い未反応物及び開始剤を除去して、HPTMA(2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム)−プルラン−アクリル酸メチル共重合体ラテックスを得た。 このものは遺伝子組み替えベクタ−として有用であった。実施例2と同様な手順に従い、このもののラテックス溶液の発現ルシフェラ−ゼ活性は実施例2のDEAE-デキストラン塩酸塩の値を1として1.1倍の発現ルシフェラ−ゼ活性が得られた。
実施例15
実施例14で得られたHPTMA(2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム)−プルラン−アクリル酸メチル共重合体のラテックスをHPTMA(2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム)−プルラン換算で10mg/mlの溶液に調整する。
この溶液の2mlを鮭の精子由来のDNA溶液(20mg/ml)1mlに加えたところ、5時間で完全に沈澱して、10mgのHPTMA(2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム)−プルラン−アクリル酸メチル共重合体とDNAの複合体が得られた。
実施例16
実施例14で得られたHPTMA(2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム)−プルラン−アクリル酸メチル共重合体のラテックスをHPTMA(2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム)−プルラン換算で10mg/mlの溶液に調整する。
この溶液の2mlを酵母由来のRNA溶液(20mg/ml)1mlに加えたところ、6時間で完全に沈澱して、9mgのHPTMA(2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム)−プルラン−アクリル酸メチル共重合体とRNAの複合体が得られた。
実施例17
平均分子量Mw30万のデキストランを母体とした窒素含量2%のTEAE(トリエチルアミノエチル)−デキストラン塩酸塩2gを水50mlに溶解し、アクリル酸メチル(MA)15mlを加え、十分に反応溶液、反応容器中の空気を窒素ガスで置換した後よく攪拌しながら、溶存空気を窒素ガスで置換した0.1N硝酸15mlに溶かした硝酸第二セリウムアンモニウムニトレイト250mgを加え反応を開始する。 反応は30℃で2時間行いラテックスが生成する。 反応終了は停止剤としてハイドロキノン1%溶液3mlを使用した。後、反応溶液を3倍量のメタノ−ル中に注入し沈殿を得た。 この沈殿を熱水で十分に洗浄し遠心分離後50℃で減圧乾燥し、ついで乾燥物をソックスレ−抽出器に入れて24時間アセトン抽出を行い、TEAE(トリエチルアミノエチル)−デキストラン−MA共重合体の塩酸塩2gを得た。
窒素含量0.7% グラフト率185%
対TEAE−デキストラン収率35%
このものは、TEAE−デキストラン塩酸塩の良溶媒である水にもアクリル酸メチルの良溶媒であるアセトンにも溶けない。
実施例18
実施例17と同様な反応を行った後、ラテックスの反応終了溶液をメタノ−ル中に注入せず、水中で透折を行い未反応物及び開始剤を除去して、TEAE−デキストラン−MMA共重合体ラテックスを得た。
このものは遺伝子組み替えベクタ−として有用でありテスト結果を示す。
テスト方法は(発明を実施するための最良の形態)の欄の(4)の手順に従って行った。 即ちベクタ−の効果をみる形質変換の発現効率はCOS−1細胞に組み込まれている発現ルシフェラ−ゼ活性によった。平均分子量Mw50万のデキストランを母体とした窒素含量5%のDEAE−デキストラン塩酸塩の値を1として実施例18のサンプルを比較したところ、3倍の発現ルシフェラ−ゼ活性が得られた。
実施例19
実施例18で得られたTEAE(トリエチルアミノエチル)−デキストラン−MA共重合体のラテックスをTEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン換算で10mg/mlの溶液に調整する。
この溶液の2mlを鮭の精子由来のDNA溶液(20mg/ml)1mlに加えたところ、3時間で完全に沈澱して、15mgのTEAE(トリエチルアミノエチル)−デキストラン−MA共重合体とDNAの複合体が得られた。
実施例20
実施例18で得られたTEAE(トリエチルアミノエチル)−デキストラン−MA共重合体のラテックスをTEAE(トリエチルアミノエチル)−デキストラン換算で10mg/mlの溶液に調整する。
この溶液の2mlを酵母由来のRNA溶液(20mg/ml)1mlに加えたところ、5時間で完全に沈澱して、8mgのTEAE(トリエチルアミノエチル)−デキストラン−MA共重合体とRNAの複合体が得られた。
現在実用化されている遺伝子ベクタ−は大部分がウイルスベクタ−であるが、使用するウイルス自体の形質が細胞に移植する際に組み込まれる恐れがあり、安全性に問題がある。
本発明の陽イオン性多糖類共重合体のような非ウイルス性ベクタ−を用いると危険性のあるウイルス類のベクタ−と異なり安全にかつ人工物である事から安定して使用される事になる。 本発明の陽イオン性多糖類共重合体は核酸(DNA、RNA)のリン酸部分と静電的ク−ロン力により容易に結合してポリイオンコンプレックス(PIC)の陽イオン性多糖類共重合体−核酸複合体を生じる。 この複合体形成が遺伝子デリバリーシステムの重要な最初のステップであり、疎水親水ドメインを有している事からこれが核酸との反応を高め、かつエンドサイト−シスで細胞内に容易に導入され、エンドソ−ム(輸送小胞体)に取り込まれる確率を高め、DEAEデキストランなどの既存の陽イオン性多糖類ベクタ−の細胞や細胞核への低DNA、低RNA導入率を改善できるが、なによりも本発明の陽イオン性多糖類共重合体は化学的に安定である。 たとえばその溶液は120℃、15分のオートクレーブ処理に十分に耐える。 遺伝子組み替えベクタ−を産業化のレベルまで高めるには細胞やバクテリアを大量に培養し、それに効率よく遺伝子導入する技術が必要である事から再現性が優れている事やコストの安い事, 特に化学的に安定している事は重要である。
これらの重要な特性を本発明の陽イオン性多糖類共重合体は具備しており産業上有望である。
実施例3で得られたDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン− MMA共重合体とDNAの複合体の赤外吸収スペクトルを示すグラフである。 実施例4で得られたDEAE(ジエチルアミノエチル)−デキストラン− MMA共重合体とRNAの複合体の赤外吸収スペクトルを示すグラフである。

Claims (6)

  1. 一般式
    において、水可溶性リニア多糖類陽イオン性誘導体の単位の式が、
    で表され、式中オレフィン化合物重合体の単位の式が、
    で表され、水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体を幹ポリマ−とし、オレフィン化合物がグラフト鎖として成る、グラフト率が2%から5000%の範囲の(化2)とこの(化3)よりなる、上記(化1)で表わされる、水可溶性リニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体よりなる、遺伝子ベクタ−。
  2. 一般式
    において、水可溶性リニア多糖類陽イオン性誘導体の単位の式が、
    で表され、式中オレフィン化合物重合体の単位の式が、
    で表され、水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体を幹ポリマ−とし、オレフィン化合物がグラフト鎖として成る、グラフト率が2%から5000%の範囲の(化2)とこの(化3)よりなる、上記(化1)で表わされる、水可溶性リニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体よりなる、遺伝子ベクタ−の製法。
  3. 一般式
    において、水可溶性リニア多糖類陽イオン性誘導体の単位の式が、
    で表され、式中オレフィン化合物重合体の単位の式が、
    で表され、水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体を幹ポリマ−とし、オレフィン化合物がグラフト鎖として成る、グラフト率が2%から5000%の範囲の(化2)とこの(化3)よりなる、上記(化1)で表わされる、リニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体と、核酸よりなる複合体。
  4. 一般式
    において、水可溶性リニア多糖類陽イオン性誘導体の単位の式が、
    で表され、式中オレフィン化合物重合体の単位の式が、
    で表され、水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体を幹ポリマ−とし、オレフィン化合物がグラフト鎖として成る、グラフト率が2%から5000%の範囲の(化2)とこの(化3)よりなる、上記(化1)で表わされる、リニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体に、
    で示されるデオキシリボヌクレオチドを繰り返し単位とする、デオキシリボ核酸(DNA)を反応させ生じることを特徴とする、リニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体と、核酸よりなる複合体。
  5. 一般式
    において、水可溶性リニア多糖類陽イオン性誘導体の単位の式が、
    で表され、式中オレフィン化合物重合体の単位の式が、
    で表され、水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体を幹ポリマ−とし、オレフィン化合物がグラフト鎖として成る、グラフト率が2%から5000%の範囲の(化2)とこの(化3)よりなる、上記(化1)で表わされる、リニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体に、

    で示されるリボヌクレオチドを繰り返し単位とする、リボ核酸(RNA)を反応させ生じることを特徴とする、リニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体と、核酸よりなる複合体。
  6. (請求項3)の水可溶性リニア多糖類の陽イオン性誘導体を幹ポリマ−とし、オレフィン化合物がグラフト鎖として成る、グラフト率が2%から5000%の範囲の(化2)とこの(化3)よりなる、上記(化1)で表わされる、リニア多糖類を母体とする多糖類の陽イオン性部分置換体にオレフィン単量体をグラフトして得られる共重合体と、核酸よりなる複合体の形成を第一段階とする遺伝子デリバリーシステム。
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