JP2005102578A - 緑化用資材およびその製造方法 - Google Patents

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比佐志 凪
Yoshinobu Omae
好信 大前
Shigeji Motooka
茂治 元岡
Kazunori Fujii
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Abstract

【課題】 軽量性、固化強力、形状保持性、凹凸面や起伏部への添い性、保水性、通気性に優れ、山肌、法面などやその他の箇所における土留め、補強、保護、緑化用の資材などとして有効に使用できる、取り扱い性、作業性、施工性、強力などに優れる緑化用資材の提供。
【解決手段】 ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材に、繊維長が0.5〜20mmで且つアスペクト比が20〜1000である熱融着性繊維を配合し、加熱・固化してなる緑化用資材およびその製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、緑化用資材およびその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、軽量性、固化強力、凹凸面や起伏部への添い性、形状保持性、保水性、通気性などの特性に優れる緑化用資材およびその製造方法に関する。本発明の緑化用資材は、前記した優れた特性を活かして、山肌、法面、その他の場所の土留め、補強、保護、緑化用の資材、花壇などの囲い用の資材などとして有効に用いられる。
山肌や法面などの土留めや補強などを行う治山や護岸などを目的とした土留め・補強用資材としては、従来からコンクリートブロックや垂木が使用され、これらを単体で施工したり、組上げて堰とする方法が一般に採用されている。しかしながら、そのような従来法による場合は、施工の際に重機を使用する必要があり、重機の入れない場所では作業員がそれらの資材を人手で運んで組上げる必要があり、施工作業は非常に大掛かりで且つ重労働であった。
しかも、工事を行う山肌や法面などは、平坦ではなくて、凹凸や起伏のあることが多く、そのため、柔軟性がなくて硬いコンクリートブロックや垂木では、そのような凹凸や起伏に合わせた調整が別途必要であり、手間および時間のかかるものであった。
さらに、コンクリートブロックや垂木を用いて山肌、法面の土留めや補強工事、護岸工事などを行った場合には、コンクリートブロックや垂木を設置した箇所には植物が生育しないため、その部分で植物の根が成長せず、植物の根の成長による地盤の補強作用が発揮されず、コンクリートブロックに亀裂が生じたり、垂木が腐ると、土留め効果や地盤の補強効果が大きく低下するという問題があった。しかも、コンクリートブロックを施工した箇所には、植物の生育による緑化がなされず、コンクリートが露出したままの状態になっているために、環境上および外観的にも劣ったものであった。
上記の点から、山肌や法面などの土留め、補強、保護などを、コンクリートブロックや垂木によらずに、緑化用資材を用いて行うことが近年試みられるようになっている。しかしながら、軽量性、固化強力、形状保持性、保水性、通気性などの特性を兼ね備えていて、取扱性や搬送性、現場での施工性、補強効果、耐久性などに優れ、しかも植物の生育性にも優れる、充分に満足のゆく緑化用資材が得られていないのが現状であった。
一方、本発明者らは、天然の土壌などを主体とする培土基材に特定の熱融着性繊維を配合した育苗用培土を開発して先に出願した(特許文献1および特許文献2を参照)。さらに、本発明者らは、無機質発泡体粒子を主体とし、それに熱融着性繊維を配合した植物育成基材を開発して先に出願した(特許文献3を参照)。
特許文献1および2に開示した育苗用培土は、固化強力の高い育苗用の根鉢を形成することができるため、根鉢ごと移植機などによって苗を植え付けることができ、機械移植時に根鉢の崩壊を生ずることなく、植え付け作業を円滑に行うことができるという優れた特性を有する。
また、引用文献3の植物育成基材は、透水性および軽量性に優れるため、屋上緑化用資材や苗床などとして適している。
本発明者らは、上記した特許文献1および特許文献2の育苗用培土、および特許文献3の植物育成基材を、それら本来の用途とは異なる、山肌や法面などの土留め、保護、補強、緑化を行うための緑化用資材としてそのまま転用することを試みた。しかしながら、特許文献1および2の育苗用培土並びに特許文献3の植物育成基材は、山肌や法面の凹凸や起伏に対する添い性が不十分でそれらの箇所に密接して施工することが困難であったり、山肌や法面などのような場所に運搬してそれらの場所で作業を行うには固化強力が不十分であったり、山肌や法面などのような自然環境の厳しい場所に施工するには耐久性が不足しているなどの問題があり、山肌や法面などの土留め、保護、補強、緑化用には、そのまま転用しても、充分な効果が得られないことが判明した。
特開2002‐58339号公報 特開2002‐58340号公報 特開2002−119130号公報
本発明の目的は、軽量性、固化強力、凹凸面や起伏部への添い性、形状保持性、保水性、通気性などの特性に優れていて、山肌、法面、その他の場所における凹凸面や起伏のある箇所にも、作業時や施工時の負担を軽減しながら、良好な取扱性、作業性および施工性で、円滑に施工することができ、それによって山肌、法面、その他の場所の土留め、保護、補強などを良好に行うことができると共に、施工した箇所で植物を健全に生育させて緑化を促進することのできる緑化用資材およびその製造方法を提供することである。
上記の目的を達成すべく本発明者らは鋭意検討を重ねてきた。その結果、育苗用培土では培土基材として主に天然土壌を用いていたのを、培土基材の主成分としてピートモスおよびパーライトを用い、その培土基材に、繊維長が0.5〜20mmで且つアスペクト比が20〜1000の熱融着性繊維を配合して緑化用資材用の原料混合物を調製し、その原料混合物を加熱して熱融着性繊維を溶融または軟化させて成分間を結合・固化して密度が0.1〜0.8g/cm3の緑化用資材をつくると、それにより得られる緑化用資材は、緑化用資材中の各成分が三次元網状に結合されていて、軽量性、固化強力、凹凸面や起伏部への添い性、形状保持性、保水性、通気性などの特性に優れていること、そのためその緑化用資材を山肌、法面などに施工すると、運搬作業や施工作業などの作業時の負担を軽減しながら、良好な取扱性、作業性および施工性で、山肌や法面などの凹凸や起伏のある箇所にもきちんとフィットさせることができ、それによって山肌、法面、その他の場所の土留め、保護、補強などを円滑に行うことができると共に、しかもその緑化用資材は植物の生育阻害などを生じず、植物を健全に生育させて緑化を促進することを見出した。
さらに、本発明者らは、ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材に上記特定の熱融着性繊維を配合して熱融着・固化してなる前記緑化用資材において、培土基材におけるピートモスとパーライトの合計含有量、ピートモスとパーライトの配合比率、熱融着性繊維の含有量、緑化用資材のたわみ特性などを特定のものにすると、一層優れた効果が得られることを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1) ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材に、繊維長が0.5〜20mmおよびアスペクト比が20〜1000の熱融着性繊維を配合してなる混合物を加熱して熱融着性繊維により混合物を形成している成分を結合し固化した、密度が0.1〜0.8g/cm3である緑化用資材である。
そして、本発明は、
(2) 培土基材の質量に対するピートモスおよびパーライトの合計含有量が30〜100質量%である前記(1)の緑化用資材;
(3) ピートモス:パーライトの含有割合が、質量比で、20:80〜90:10である前記(1)または(2)の緑化用資材;
(4) 緑化用資材の全質量に対して、ピートモスの含有量が5〜85質量%、パーライトの含有量が5〜85質量%である前記(1)〜(3)のいずれかの緑化用資材;および、
(5) 緑化用資材の全質量に対して、熱融着性繊維の配合量が5〜30質量%である前記(1)〜(4)のいずれかの緑化用資材;
である。
さらに、本発明は、
(6) 熱融着性繊維が、繊維形成性重合体と、該繊維形成性重合体よりも融点または軟化点が20℃以上低い熱可塑性重合体とからなる熱融着性の複合紡糸繊維および/または混合紡糸繊維である前記(1)〜(5)のいずれかの緑化用資材;
(7) 熱融着性繊維が、融点または軟化点が140℃以下である繊維形成性重合体、或いは湿潤状態で140℃以下の温度で溶融する繊維形成性重合体を少なくとも一部として用いて形成した、単独紡糸繊維、複合紡糸繊維および/または混合紡糸繊維である前記(1)〜(5)のいずれかの緑化用資材;
(8) 熱融着性繊維として、繊維長が0.5〜2mmの熱融着性繊維と、繊維長が2mmを超え20mm以下である熱融着性繊維を併用する前記(1)〜(7)のいずれかの緑化用資材;および、
(9) 土壌改良剤を更に含有する前記(1)〜(8)のいずれかの緑化用資材;
である。
そして、本発明は、
(10) 以下の方法で測定したときの、たわみ量が5〜35cmである前記(1)〜(9)のいずれかの緑化用資材である。
[緑化用資材のたわみ量の測定方法]
縦×横×長さ=10cm×10cm×100cmの角柱状の緑化用資材(試験片)を、水平な台の上に、その一方の端部から10cmの位置まで載置して固定すると共に、もう一方の端部をフリーの状態にし、前記状態で、室温(25℃)下に10分間放置し、そのときに試験片の該もう一方の端部が下方にたわんだ水平位置からの距離を測定し、その距離をたわみ量(cm)とする。
さらに、本発明は、
(11) ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材に、繊維長が0.5〜20mmおよびアスペクト比が20〜1000の熱融着性繊維を配合して原料混合物を調製し、該原料混合物を、成形後に得られる緑化用資材の密度が0.1〜0.8g/cm3の範囲内になるようにして成形型枠に充填し、熱融着性繊維が溶融または軟化する温度以上の温度に加熱処理することを特徴とする請求項1に記載の緑化用資材の製造方法である。
本発明の緑化用資材は、ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材、熱融着性繊維、および必要に応じて更に併用される土壌改良剤などの緑化用資材を構成する成分が三次元網状に結合されていて、軽量性、固化強力、凹凸面や起伏部への添い性、形状保持性、保水性、通気性などの特性に優れている。
そのため、本発明の緑化用資材は、山肌、法面、その他の場所に施工する際に、運搬作業や施工作業などの作業時の負担を軽減しながら、良好な取扱性、作業性および施工性で、施工箇所に凹凸や起伏などがあっても、簡単に且つきちんと施工箇所にフィットさせることができ、それによって山肌、法面、その他の場所の土留め、保護、補強などを円滑に行うことができる。
本発明の緑化用資材を用いた場合には、コンクリートブロックや垂木を用いて法面や山肌などにおける土留め、補強、保護などを行う従来の方法において必要であった重機の使用を省略することができる。
しかも、コンクリートブロックや垂木を用いる従来法に比べて、半分〜2/3の作業時間で法面、山肌、その他の箇所の土留め、補強、保護作業などを行うことができる。
さらに、本発明の緑化用資材は、その優れた保水性、通気性により、植物を健全に生育させることができ、それによって施工箇所を植物の成長根によって更に補強すると共に、緑化を促進する。
本発明の製造方法による場合は、前記した優れた特性を兼ね備える本発明の緑化用資材を、円滑に且つ簡単に製造することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の緑化用資材は、培土基材に熱融着性繊維を配合して、加熱により熱融着性繊維を溶融して、緑化用資材を構成する成分間を接着して固化したものである。
本発明の緑化用資材を構成する培土基材は、ピートモスおよびパーライトの両方を含有し、且つピートモスおよびパーライトから主としてなることが必要である。ここで、「培土基材がピートモスおよびパーライトから主としてなる」とは、一般に、培土基材の質量に対して、ピートモスおよびパーライトの合計含有量が50質量%以上であることを意味する。
培土基材が、ピートモスおよびパーライトを主体とせずに、土(天然土)(例えば赤玉土、鹿沼土、日向土、山砂、川砂、桐生砂、田土、軽石など)などを主体とする場合は、軽量性、固化強力、保水性、通気性、形状保持性、凹凸面や起伏部への添い性などの特性を兼ね備える緑化用資材が得られない。また、培土基材が、パーライトを含有せずにピートモスのみを含有する場合は、緑化用資材は軽量性、透水性などに劣るようになり、一方培土基材がピートモスを含有せずにパーライトのみを含有する場合は、緑化用資材の固化強力、形状保持性、植物の生育性、保水性が低下する。
ピートモスは、水苔やその他の植物の遺体が数千年にわたって分解・堆積した泥炭を、乾燥し粉砕したもので、有機質成分を多く含み、従来から、有機質土壌改良材などとして、繊維状または粉末状の形態で流通、販売されている。本発明では従来から用いられているピートモスのいずれもが使用できる。そのうちでも、本発明では、繊維状のピートモスが、固化強力、形状保持性に優れる緑化用資材が得られる点から好ましく用いられる。
パーライトは、真珠岩を高熱で焼成処理して作成した人工土であり、軽量で、保水性および通気性に優れ、植物栽培用人工土などとして従来から汎用されている。本発明では、植物の栽培用などとして従来から用いられているパーライトであればいずれも使用できる。そのうちでも、本発明では、黒曜石系のパーライトが軽量性の点から好ましく用いられる。また、真珠岩系のパーライトは保水性、コストの点から好ましく用いられる。
パーライトと類似した人工土としては、バーミキュライトが挙げられるが、パーライトの代りにバーミキュライトを使用した場合には、緑化用資材の固化強力が低下したものになり易いので、本発明では、緑化用資材を構成する培土基材は、ピートモスとパーライトから主としてなることが必要である。
本発明の緑化用資材においては、ピートモスおよびパーライトの合計含有量が、緑化用資材を構成する培土基材の質量に対して、30〜100質量%であることが好ましく、50〜100質量%であることがより好ましく、60〜100質量%であることが更に好ましい。
培土基材の質量に対して、ピートモスとパーライトの合計含有量が30質量%未満であると、保水性に劣り、植物生育性に優れる緑化用資材が得られにくくなる。
また、培土基材(緑化用資材)におけるピートモス:パーライトの割合は、質量比で、20:80〜90:10であることが好ましく、30:70〜80:20であることがより好ましく、40:60〜70:30であることが更に好ましい。
ピートモスとパーライトの合計質量に対して、ピートモスの割合が20質量%未満であると(パーライトの割合が80質量%を超えると)、緑化用資材の固化強力、形状保持性、凹凸面や起伏部への添い性、保水性などが低下したものになり易い。一方、ピートモスとパーライトの合計質量に対して、ピートモスの割合が90質量%を超えると(パーライトの割合が10質量%未満であると)、緑化用資材の軽量性、透水性などが不十分になり易い。
本発明の緑化用資材では、緑化用資材の全質量に対して、ピートモスの含有量が5〜85質量%であることが好ましく、10〜60質量%であることがより好ましい。ピートモスの含有量が5質量%未満であると、緑化用資材の保水性、膨軟化性(柔軟性)、固化強力、形状保持性、植物の生育性などが低下したものになり易く、一方85質量%を超えると、軽量性、透水性が低下したものになり易い。
また、本発明の緑化用資材では、緑化用資材の全質量に対して、パーライトの含有量が5〜85質量%であることが好ましく、15〜50質量%であることがより好ましい。パーライトの含有量が5質量%未満であると、緑化用資材の軽量性、透水性が低下し易く、一方85質量%を超えると、緑化用資材の固化強力、形状保持性、柔軟性、凹凸面や起伏部への添い性、保水性などが低下し易くなる。
本発明の緑化用資材に用いる融着性繊維としては、繊維長が0.5〜20mmおよびアスペクト比が20〜1000の範囲内にあり、且つ培土基材に熱融着性繊維を配合して加熱処理したときに溶融または軟化して、熱融着性繊維同士が接着(融着)し、また熱融着性繊維と培土基材中の成分や他の成分との接着がなされ、三次元網状に結合・固化した緑化用資材を形成できる熱融着性繊維であればいずれでもよい。そのうちでも、熱融着性繊維としては、加熱処理後もその繊維形状を保ちながら、熱融着性繊維同士の接着状態、および熱融着性繊維と培土基材中の成分や他の成分との接着状態を維持することのできる熱融着性繊維が用いることが好ましく、そのような熱融着性繊維を用いることにより、固化強力が一層高くて形状保持性、耐久性、取り扱い性などにより優れる緑化用資材を得ることができる。
本発明で好ましく用いられる熱融着性繊維としては、
(1) 加熱処理を施した後でも繊維形態を維持できる、融点または軟化点の高い繊維形成性重合体(第1成分)と、該繊維形成性重合体(第1成分)よりも20℃以上低い融点または軟化点を有する熱可塑性重合体(第2成分)とからなる、熱融着性の複合紡糸繊維または混合紡糸繊維;
(2) 融点または軟化点が140℃以下である繊維形成性重合体或いは湿潤状態で140℃以下の温度で溶融する繊維形成性重合体を少なくとも一部として用いて形成した単独紡糸繊維、複合紡糸繊維、混合紡糸繊維などの熱融着性繊維;
を挙げることができ、前記した熱融着性繊維は単独で使用しても、または2種以上を併用してもよい。
前記(1)の複合紡糸繊維および混合紡糸繊維においては、繊維表面の少なくとも一部、好ましくは繊維表面の80%以上が低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)から形成されていることが好ましい。また、上記(2)の熱融着性繊維においても、それが複合紡糸繊維または混合紡糸繊維である場合は、繊維表面の少なくとも一部、好ましくは繊維表面の80%以上が、融点または軟化点が140℃以下である繊維形成性重合体或いは湿潤状態で140℃以下の温度で溶融する繊維形成性重合体から形成されていることが好ましい。その場合には、加熱処理によって、熱融着性繊維の溶融接着(繊維同士の接着)、および熱融着性繊維と培土基材中の成分や他の成分との接着が良好に行われて、固化強力が高く、形状保持性に優れる、三次元網状結合の発達した緑化用資材を得ることができる。
前記(1)の複合紡糸繊維および混合紡糸繊維において、融点または軟化点の高い繊維形成性重合体(第1成分)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのような、高い融点または軟化点を有する繊維形成性重合体を挙げることができる。
また、前記(1)の複合紡糸繊維および混合紡糸繊維において、熱可塑性重合体(第2成分)としては、第1成分として用いられる繊維形成性重合体よりも20℃以上低い融点または軟化点を有する、例えば変性ポリエステル(共重合ポリエステルなど)、変性ポリアミド(共重合ポリアミドなど)、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体などの熱可塑性重合体を挙げることができる。
また、上記(2)の熱融着性繊維を構成する融点または軟化点が140℃以下である繊維形成性重合体或いは湿潤状態で140℃以下の温度で溶融する繊維形成性重合体としては、例えば、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、変性ポリエステル(共重合ポリエステルなど)、変性ポリアミド(共重合ポリアミドなど)などを挙げることができる。そのうちでも、特にポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体よりなる熱融着性繊維が好ましい。特に、上記(2)の熱融着性繊維としては、湿熱接着性を有する繊維形成性重合体を単独成分とする熱融着性繊維が、緑化用資材を製造するために加熱成形時に低温での成形が可能である点から好ましく用いられる。
また、場合によっては、熱融着性繊維として、上記(1)および(2)に挙げた熱融着性繊維以外にも、例えば、ポリ乳酸に代表される生分解性脂肪族ポリエステルなどの生分解性の熱可塑性重合体を用いて形成した熱融着性繊維を使用することも可能である。
熱融着性繊維をなす上記(1)の複合紡糸繊維または混合紡糸繊維は、適当な繊維形成性重合体(第1成分)の1種または2種以上と、それよりも軟化点または融点の低い適当な熱可塑性重合体(第2成分)の1種または2種以上を組み合わせて形成されていることができる。その際に、第2成分用の熱可塑性重合体としては、熱融着性繊維の溶融接着を円滑に行うことができることから、その融点または軟化点が130℃以下の熱可塑性重合体が好ましく用いられる。
複合紡糸繊維は、周知のように、2種以上の重合体の各々が繊維の長さ方向に途中で途切れることなく連続した状態で互いに接合して1本の繊維(複合繊維)を形成している繊維であり、一般に、その複合形態は繊維の横断面形状から見て、芯鞘型、貼り合わせ型(サイドバイサイド型)またはそれらの混在型などに分けられるが、本発明で用い得る複合紡糸繊維は、熱可塑性重合体(第2成分)の少なくとも一部が繊維表面に露出している海島型、芯鞘型、貼り合わせ型(サイドバイサイド型)またはそれらの混在型であるのが好ましい。そのうちでも、低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)を鞘成分とし、高融点または高軟化点の繊維形成性重合体(第1成分)を芯成分とする芯鞘型の複合紡糸繊維は、全表面が低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)から形成されていて溶融接着性に優れているため、より好ましく用いられる。
また、混合紡糸繊維は、互いに均一に混ざり合わない2種以上の重合体を紡糸口金から紡出する以前の段階で混合して紡糸することによって形成される繊維であり、2種以上の重合体の1種または2種以上が繊維の長さ方向に途中で途切れながら互いに接合して1本の繊維を形成している繊維である。混合紡糸繊維では、繊維の横断面は一般に海島型の構造を有していることが多く、場合によって貼り合わせ型の構造を採ることもある。混合紡糸繊維としては、低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)が海成分をなし、高融点または高軟化点の繊維形成性重合体(第1成分)が島成分をなしている混合紡糸繊維が、繊維の表面部分に低融点または低軟化点の熱可塑性重合体(第2成分)が多く存在し、溶融接着性に優れているため好ましく用いられる。
本発明で用いる熱融着性繊維の断面形状は特に制限されず、例えば、丸型、三角形型、T型、偏平型、多葉型、V字型、中空型などのいずれの断面形状であってもよい。さらに、本発明では、上記した熱融着性繊維の2種類以上を併用しても構わない。
本発明で用いる熱融着性繊維は、その繊維長が上記のように0.5〜20mmの範囲にあることが必要であり、0.5〜10mmであることが好ましく、0.5〜5mmであることがより好ましい。熱融着性繊維の繊維長が0.5mm未満であると、緑化用資材の固化強力、形状保持性が低下する。一方、熱融着性繊維の繊維長が20mmを超えると、培土基材に配合する際に繊維塊を生じて均一に混合しなくなり、固化強力の高い緑化用資材が得られなくなったり、緑化用資材に強度の斑が生ずる。
繊維長が0.5〜20mmの範囲である限りは、同じ繊維長の熱融着性繊維の1種類のみを使用しても、または繊維長が互いに異なる複数の熱融着性繊維を併用してもよい。そのうちでも、繊維長が0.5〜2mmの熱融着性繊維と、繊維長が2mmを超え20mm以下である熱融着性繊維を併用することが好ましく、両者の併用によって、固化強力が高く、しかも適度なたわみ性を有し、特に本発明で規定する「たわみ量」が5〜35cmの範囲にあって、法面や山肌などに施工する際の取扱性および凹凸や起伏への添い性に一層優れる緑化用資材を得ることができる。繊維長が0.5〜2mmの熱融着性繊維と、繊維長が2mmを超え20mm以下である熱融着性繊維を併用した場合には、繊維長が0.5〜2mmの熱融着性繊維は粒径の小さい培土基材を接着・固化させるのに有効に働き、一方繊維長が2mmを超え20mm以下である熱融着性繊維は粒径の大きな培土基材を接着・固化させるのに有効に働くことにより、前記したような優れた効果が得られる。繊維長が0.5〜2mmの熱融着性繊維と、繊維長が2mmを超え20mm以下である熱融着性繊維を併用する場合は、両者の配合比は、質量比で、90:10〜10:90であることが好ましく、30:70〜70:30であることがより好ましい。特に、繊維長が0.5〜1.5mmの熱融着性繊維と繊維長が3〜10mmの熱融着性繊維を、前記した配合比率で組み合わせて用いると、一層優れた効果を奏することができる。
本発明で用いる熱融着性繊維の単繊維繊度は、培土基材との均一混合性、熱融着性繊維同士の溶融接着性および熱融着性繊維と培土基材との間の接着性などの点から、0.1〜10dtexであることが好ましく、1〜5dtexであることがより好ましい。
本発明で用いる熱融着性繊維は、そのアスペクト比が20〜1000であることが必要であり、50〜1000であることが好ましく、70〜1000であることがより好ましい。熱融着繊維のアスペクト比が20未満であると、固化強力の高い緑化用資材が形成されず、緑化用資材の形状保持性および取り扱い性が低下する。一方、熱融着性繊維のアスペクト比が2000を超えると、培土基材と熱融着性繊維の均一混合が困難になり、固化強力に斑が生じて、結果として緑化用資材の固化強力、形状保持性、取り扱い性が劣るようになる。なお、本明細書でいう熱融着性繊維のアスペクト比とは、繊維長を繊維径(繊維の外径)で除した値をいう。
本発明で用いる熱融着性繊維の水分率は特に限定されないが、例えば培土基材と熱融着性繊維を乾燥状態にて混合する際には、熱融着性繊維の水分率が熱融着性繊維の質量に基づいて20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましい。熱融着性繊維の水分率が20質量%を超えると、熱融着性繊維が単糸に分繊しにくくなって、培土基材と混合する際に混合斑を生じ、強度斑のない、固化強力の高い緑化用資材が形成されにくくなる。
本発明で用いる熱融着性繊維は、捲縮していないか、または捲縮している場合は、2.54cm(1インチ)あたりの捲縮個数が15個以下、特に10個以下、更には3〜7個数であることが好ましい。熱融着性繊維の2.54cm(1インチ)あたりの捲縮個数が15個超えると、培土基材と混合する際に熱融着性繊維が塊状化して培土基材と均一に混合しにくくなって、固化強力に斑を生じるため、固化強力の高い緑化用資材が形成されにくくなり、好ましくない。
熱融着性繊維の配合量は、緑化用資材の全質量に対して5〜30質量%であることが好ましく、8〜25質量%であることがより好ましく、10〜20質量%であることがさらに好ましい。熱融着性繊維の配合量が緑化用資材の全質量に対して5質量%未満であると、緑化用資材の固化強力、形状保持性が低くなって、衝撃や外力などでその形状が崩れ易くなる。一方、熱融着性繊維の配合量が緑化用資材の全質量に対して30質量%を超えると、固化強力はアップするものの、培土基材であるピートモスやパーライトの配合量が相対的に低下するために、保水性の低下、コストの上昇などを招き易い。
本発明の緑化用資材は、ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材並びに熱融着性繊維とともに、必要に応じて土壌改良剤を含有することができる。特に、本発明の緑化用資材を酸性化した土壌に施工する場合には、酸性土壌の中和作用を有する土壌改良剤を含有することが好ましい。酸性土壌の中和作用を有する土壌改良剤の好ましい例としては、ゼオライト、ベントナイト、バーミキュライト、石灰石、方解石、鉱滓などの無機質資材を挙げることができる。緑化用資材中に酸性土壌の中和作用を有する前記した土壌改良剤を含有させた場合には、植物が生育できない酸性の土壌環境を中和して、植物の生育を促進することができる。中でも方解石はアルカリ分の溶出が速いことおよびその効果が持続することが知られており、即効性と持続性を兼ね備える土壌改良剤として有用である。土壌改良剤の配合量は、特に限定されず、土壌改良剤の種類、緑化用資材を施工する土壌の状態(法面や山肌などの酸性度など)などによって調節することができる。本発明の緑化用資材を酸性化した場所に施工する場合は、酸性土壌の中和作用を有する前記した土壌改良剤の1種または2種以上を、緑化用資材の全質量に対して一般に10〜50質量%程度の割合で含有させることが好ましい。
本発明の緑化用資材は、必要に応じて、培土基材の副成分や緑化用資材用添加成分などとして赤玉土、鹿沼土、日向土、山砂、川砂、桐生砂、田土、軽石などのいわゆる土(天然土)、人工粒状培土、ココピート、水苔、腐葉土、パーク堆肥、亜炭、モミガラ、薫炭、炭粉、ふすまなどの有機質資材、ポリエチレングリコール系湿潤剤などの湿潤剤、無機質肥料、有機質肥料、化学堆肥などの肥料の1種または2種以上を、本発明の効果を損なわない範囲の量で更に含有していてもよい。
本発明の緑化用資材は、密度が0.1〜0.8g/cm3であることが必要であり、0.2〜0.7g/cm3であることが好ましく、0.3〜0.5g/cm3であることがより好ましい。緑化用資材の密度が0.1g/cm3未満であると、軽量ではあるものの、固化強力が低くなり、形状保持性、取扱性が不良になり、しかも密度が低すぎることにより保水性に乏しくなる。一方、緑化用資材の密度が0.8g/cm3を超えると、軽量性が損なわれて取扱性や施工性が低下し、しかも透水性が不良になって植物の生育が不良になる。なお、本明細書における緑化用資材の密度は、所定の体積(V)(cm3)の緑化用資材の質量(W)(g)を測定して、該質量(W)を体積(V)で除した値をいう。
本発明の緑化用資材は、山肌、法面などの施工面における凹凸や起伏への添い性を良好にするために、更には施工時の作業性や取り扱い性をより良好なものにするために、その「たわみ量」が5〜35cmであることが好ましく、10〜30cmであることがより好ましく、15〜30cmであることが更に好ましい。緑化用資材のたわみ量が前記5〜35cmの範囲にある場合には、山肌、法面などの施工面における凹凸や起伏への添い性が良好で、緑化用資材を該凹凸や起伏のある面に合致させて良好に施工することができ、しかも緑化用資材を搬送する際に極度にたわまないために搬送時の取り扱い性にも優れ、その上緑化用資材自体の質量を支え切れずに緑化用資材が切断するなどのトラブルの発生がなく、施工時の取り扱い性にも優れる。
なお、本明細書における緑化用資材の「たわみ量」は下記の方法で測定した値をいい、その詳細については実施例に記載するとおりである。
[緑化用資材のたわみ量の測定方法]
縦×横×長さ=10cm×10cm×100cmの角柱状の緑化用資材(試験片)を、水平な台の上に、その一方の端部から10cmの位置まで載置して固定すると共に、もう一方の端部をフリーの状態にし、前記状態で、室温(25℃)下に10分間放置し、そのときに試験片の該もう一方の端部が下方にたわんだ水平位置からの距離を測定し、その距離をたわみ量(cm)とする。
本発明の緑化用資材の製造方法は特に制限されず、ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材、熱融着性繊維および必要に応じて配合した他の成分が均一に混合されていて、熱融着性繊維同士の熱融着および熱融着性繊維とそれ以外の成分の接着、固化が三次元網状状態で均一になされた緑化用資材を製造し得る方法であればいずれの方法で製造してもよい。
そのうちでも、本発明の緑化用資材は、ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材に、前記した熱融着性繊維を配合して混合物を調製し、その混合物を、最終的に得られる緑化用資材の密度が0.1〜0.8g/cm3となるような量および充填のしかたで成形型枠に充填し、熱融着性繊維を構成する熱溶融成分の融点または軟化点以上の温度、好ましくは該融点または軟化点から10℃以上の温度で熱融着性繊維の繊維形態が残存する温度で加熱処理することにより円滑に製造することができる。
ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材、熱融着性繊維および必要に応じて配合される他の成分を混合する際の各成分の計量については、上記したように質量比率による配合が好ましいが、嵩比重から算出した容量比率による計量も可能である。
また、ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材、熱融着性繊維および必要に応じて配合される他の成分を混合する際には、均一に混合するために、水を添加しても構わない。
加熱処理して緑化用資材を製造するにあたっては、緑化用資材の製造に用いるピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材の種類、熱融着性繊維の種類などにもよるが、必要に応じて水を添加して加熱処理を行ってもよい。一般的には、灌水して飽和の状態(毛管連絡切断点以上の含水状態)になる程度の水を添加して加熱処理を行うことが好ましい。
加熱の方法および装置は特に制限されず、緑化用資材を構成する成分全体を所定の温度に均一に加熱し得る方法および装置であればいずれでもよい。100℃以上の温度で加熱処理する場合は、オートクレーブを用いて行うことが好ましい。
加熱処理によって、熱融着性繊維同士の接着、および熱融着性繊維と培土基材中の成分や他の成分との接着が円滑に行われて、緑化用資材内に三次元の網目状補強構造が形成されて培土基材が固化され、その形状保持性が増し、高い固化強力が付与された緑化用資材が得られる。
本発明の緑化用資材の形状およびサイズは特に制限されず、施工する場所の種類や状況、施工作業の内容などに応じて、それぞれに適した形状および寸法にすることができる。例えば、本発明の緑化用資材は、角柱状、円柱状、短冊状、板状、シート状、ブロック状、枠状、波形の板状やブロック状などの形状、またはそれらの形状に穴をあけた形状などにすることができる。
何ら限定されるものではないが、本発明の緑化用資材の形状の例としては、図1の(a)〜(d)に示すものなどを挙げることができる。図1において、(a)は角柱状の緑化用資材1、(b)は方形厚板状の緑化用資材1、(c)は方形の枠状の緑化用資材1、(d)複数の円柱状の穴を有する緑化用資材1の例を示したものである。
前記したようなそれぞれの形状の緑化用資材を得るには、緑化用資材の最終的な形状に相当する型キャビティを有する成形型枠を使用して目的の形状および寸法を有する緑化用資材を成形により直接製造してもよいし、または予め所定の形状およびサイズに成形した緑化用資材を、施工時の形状および寸法に適するように、後で切断してもよい。
本発明の緑化用資材は、杭(クギ)打ち、ボルト−ナット、針金、紐、ネット、接着剤などによる固定や連結を簡単に行うことができ、またノコギリ、カッターなどによる切断も容易に行うことができる。更には前記した切断道具がない場合には、手で容易に折ることが可能である。
本発明の緑化用資材を法面、山肌、その他の施工面に施すに当たっては、例えば、緑化用資材を該施工面に配置してから、杭(クギ)打ち、ボルト−ナット、針金、紐、ネット、接着剤などによって施工面に固定すればよい。本発明の緑化用資材を用いる場合は、コンクリートブロックや杭などを用いる従来の工法に比べて、施工時間を約半分〜2/3に短縮することができる。
何ら限定されるものではないが、本発明の緑化用資材を法面などに施工して土留めなどを行うに当たっては、例えば図2に示すように、複数の緑化用資材1を法面2の凹凸に沿わせて配置した後、杭3を打ち付けて固定する方法などを採用することができる。
以下に実施例などにより本発明について具体的に説明するが、本発明は以下の例により何ら限定されない。
以下の例において、緑化用資材の「たわみ量」は次のようにして測定した。
[緑化用資材のたわみ量の測定方法]
以下の各々の例で作製した、図3の(a)に示す、縦×横×長さ=10cm×10cm×100cmの角柱状の緑化用資材(試験片)1を、図3の(b)に示すように、水平な台4の上に、その一方の端部から10cmの位置まで載置して、その上方から固定部材5で固定すると共に、もう一方の端部をフリーの状態にし、前記状態で、室温(25℃)下に10分間放置し、そのときに試験片の該もう一方の端部が下方にたわんだ水平位置からの距離(L)を測定し、その距離(L)をたわみ量(cm)とした。
また、以下の例で得られた緑化用資材の形状保持性および取り扱い性を、下記の評価基準にしたがって評価した。
[緑化用資材の形状保持性の評価基準]
○:たわみ量測定時及び測定後に緑化用資材に亀裂が入ることなく、成形・固化したままの形状を保持しており、形状保持性に優れる。
△:たわみ測定時及び測定後に緑化用資材に僅かな亀裂が入るが、形状を保持している。
×:たわみ量測定時または測定後に緑化用資材に亀裂が入って折れ曲がるか、或いは断裂して成形・固化時の形状を保持できない。
[緑化用資材の取り扱い性の評価基準]
○:緑化用資材を持ち運ぶ際に、培土基材、熱融着性繊維および/またはその他の成分が外れ落ちることがなく、容易に持ち運ぶことができ、且つ培土基材、熱融着性繊維および/またはその他の成分が外れ落ちることなく手で容易に折ること(切断すること)ができる。
△:緑化用資材を持ち運ぶ際に、培土基材、熱融着性繊維および/またはその他の成分が若干外れ落ちるが、成形・固化時の形状は概ね保持しており、比較的容易に持ち運ぶことができ、且つ培土基材、熱融着性繊維および/またはその他の成分が殆ど外れ落ちることなく手で容易に折ること(切断すること)ができる。
×:緑化用資材を持ち運ぶ際に、培土基材、熱融着性繊維および/またはその他の成分が外れ落ち易く、持ち運びに非常に慎重さを要し、手で折る際にも培土基材、熱融着性繊維および/またはその他の成分のかなりの量が外れ落ちる。
また、以下の実施例または比較例で用いた熱融着性繊維の種類と内容は次のとおりである。
熱融着性繊維A
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の軟化温度=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=1.7dtex、水分率=12%、捲縮個数=0個/2.54cm(非捲縮);株式会社クラレ製「N−720」]を繊維長1mmに切断した短繊維(アスペクト比=80)。
熱融着性繊維B
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の軟化温度=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=2.2dtex、水分率=12%、捲縮個数=0個/2.54cm(非捲縮);株式会社クラレ製「N−720」]を繊維長5mmに切断した短繊維(アスペクト比=340)。
熱融着性繊維C
エチレン44モル%共重合ポリビニルアルコール単独よりなる合成繊維[湿熱溶融温度=95℃、単繊維繊度=1.6dtex、捲縮個数=0個/2.54cm(非捲縮);株式会社クラレ製「EVAL」]を繊維長1mmに切断した繊維(アスペクト比=75)。
熱融着性繊維D
エチレン44モル%共重合ポリビニルアルコール単独よりなる合成繊維[湿熱溶融温度=95℃、単繊維繊度=1.6dtex、捲縮個数=0個/2.54cm(非捲縮);株式会社クラレ製「EVAL」]を繊維長5mmに切断した繊維(アスペクト比=375)。
熱融着性繊維E
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の軟化温度=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=1.7dtex、水分率=12%、捲縮個数=0個/2.54cm(非捲縮);株式会社クラレ製「N−720」]を繊維長15mmに切断した短繊維(アスペクト比=1200)。
熱融着性繊維F
芯成分がポリエチレンテレフタレートおよび鞘成分がイソフタル酸45モル%共重合ポリエチレンテレフタレートよりなる芯鞘型複合繊維[芯成分:鞘成分の質量比=1:1、鞘成分の軟化温度=110℃、芯成分の融点=260℃、単繊維繊度=2.2dtex、水分率=12%、捲縮個数=0個/2.54cm(非捲縮);株式会社クラレ製「N−720」]を繊維長25mmに切断した短繊維(アスペクト比=1700)。
《実施例1》
(1) ピートモス(アカディアン社製「ホワイトピートモス」)25質量部、パーライト[三井金属鉱業(株)製「キングパールL」]15質量部、熱融着性繊維A(繊維長=1mm、アスペクト比=80)7.5質量部、熱融着性繊維B(繊維長=5mm、アスペクト比=340)7.5質量部および方解石(土壌改良剤)[日東粉化工業(株)製「日東寒水石(3分)」]45質量部をミキサー容器に入れ、撹拌混合して、緑化用資材用の原料混合物を調製した。
(2) 上記(1)で得られた原料混合物3kgを成形型枠(型キャビティサイズ=10cm×10cm×100cm)に充填した後、この成形型枠に水1.5リットルの量で灌水し、それをオートクレーブに入れて、110℃で15分間加熱して成形・固化した。
(3) 成形型枠から成形・固化物を抜き取り、緑化用資材を得た。これにより得られた緑化用資材の形状保持性および取り扱い性を上記した評価基準に従って評価したところ、下記の表1に示すようにいずれも優れていた。また、緑化用資材のたわみ量を上記した方法で測定したところ、表1に示すとおりであった。
《実施例2》
(1) ピートモス(アカディアン社製「ホワイトピートモス」)25質量部、パーライト[三井金属鉱業(株)製「キングパールL」]15質量部、熱融着性繊維C(繊維長=1mm、アスペクト比=75)7.5質量部、熱融着性繊維D(繊維長=5mm、アスペクト比=375)7.5質量部および方解石(土壌改良剤)[日東粉化工業(株)製「日東寒水石(3分)」]45質量部をミキサー容器に入れ、撹拌混合して、緑化用資材用の原料混合物を調製した。
(2) 上記(1)で得られた原料混合物3kgを成形型枠(型キャビティサイズ=10cm×10cm×100cm)に充填した後、この成形型枠に水1.5リットルの量で灌水し、それをオートクレーブに入れて、100℃で15分間加熱して成形・固化した。
(3) 成形型枠から成形・固化物を抜き取り、緑化用資材を得た。これにより得られた緑化用資材の形状保持性および取り扱い性を上記した評価基準に従って評価したところ、下記の表1に示すようにいずれも優れていた。また、緑化用資材のたわみ量を上記した方法で測定したところ、表1に示すとおりであった。
《実施例3》
(1) ピートモス(アカディアン社製「ホワイトピートモス」)25質量部、パーライト[三井金属鉱業(株)製「キングパールL」]20質量部、熱融着性繊維B(繊維長=5mm、アスペクト比=340)10質量部および方解石(土壌改良剤)[日東粉化工業(株)製「日東寒水石(3分)」]45質量部をミキサー容器に入れ、撹拌混合して、緑化用資材用の原料混合物を調製した。
(2) 上記(1)で得られた原料混合物3kgを成形型枠(型キャビティサイズ=10cm×10cm×100cm)に充填した後、この成形型枠に水1.5リットルの量で灌水し、それをオートクレーブに入れて、110℃で15分間加熱して成形・固化した。
(3) 成形型枠から成形・固化物を抜き取り、緑化用資材を得た。これにより得られた緑化用資材の形状保持性および取り扱い性を上記した評価基準に従って評価したところ、下記の表1に示すようにいずれも優れていた。また、緑化用資材のたわみ量を上記した方法で測定したところ、表1に示すとおりであった。
《実施例4》
(1) ピートモス(アカディアン社製「ホワイトピートモス」)30質量部、パーライト[三井金属鉱業(株)製「キングパールL」]21質量部、熱融着性繊維A(繊維長=1mm、アスペクト比=80)2質量部、熱融着性繊維B(繊維長=5mm、アスペクト比=340)2質量部および方解石(土壌改良剤)[日東粉化工業(株)製「日東寒水石(3分)」]45質量部をミキサー容器に入れ、撹拌混合して、緑化用資材用の原料混合物を調製した。
(2) 上記(1)で得られた原料混合物3kgを成形型枠(型キャビティサイズ=10cm×10cm×100cm)に充填した後、この成形型枠に水1.5リットルの量で灌水し、それをオートクレーブに入れて、110℃で15分間加熱して成形・固化した。
(3) 成形型枠から成形・固化物を抜き取り、緑化用資材を得た。これにより得られた緑化用資材の形状保持性および取り扱い性を上記した評価基準に従って評価したところ、下記の表1に示すように、実施例1および2に比べてやや劣っていたが、取り扱い時に崩壊することはなかった。また、緑化用資材のたわみ量を上記した方法で測定したところ、表1に示すとおりであった。
《実施例5》
(1) ピートモス(アカディアン社製「ホワイトピートモス」)45質量部、パーライト[三井金属鉱業(株)製「キングパールL」]40質量部、熱融着性繊維C(繊維長=1mm、アスペクト比=75)10質量部および熱融着性繊維D(繊維長=5mm、アスペクト比=375)5質量部をミキサー容器に入れ、撹拌混合して、緑化用資材用の原料混合物を調製した。
(2) 上記(1)で得られた原料混合物1.5kgを成形型枠(型キャビティサイズ=10cm×10cm×100cm)に充填した後、この成形型枠に水1.0リットルの量で灌水し、それをオートクレーブに入れて、100℃で15分間加熱して成形・固化した。
(3) 成形型枠から成形・固化物を抜き取り、緑化用資材を得た。これにより得られた緑化用資材の形状保持性および取り扱い性を上記した評価基準に従って評価したところ、下記の表1に示すようにいずれも優れていた。また、緑化用資材のたわみ量を上記した方法で測定したところ、表1に示すとおりであった。
《比較例1》
(1) ピートモス(アカディアン社製「ホワイトピートモス」)30質量部、パーライト[三井金属鉱業(株)製「キングパールL」]25質量部および方解石(土壌改良剤)[日東粉化工業(株)製「日東寒水石(3分)」]45質量部をミキサー容器に入れ、撹拌混合して、緑化用資材用の原料混合物を調製した。
(2) 上記(1)で得られた原料混合物3kgを成形型枠(型キャビティサイズ=10cm×10cm×100cm)に充填した後、この成形型枠に水1.5リットルの量で灌水し、それをオートクレーブに入れて、110℃で15分間加熱して成形した。
(3) 成形物を成形型枠から抜き取ろうとしたところ、熱融着性繊維が配合されていないために固化が行われておらず、取り出し時に崩壊してしまい、たわみ量を測定することができなかった。
《比較例2》
(1) ピートモス(アカディアン社製「ホワイトピートモス」)25質量部、パーライト[三井金属鉱業(株)製「キングパールL」]15質量部、熱融着性繊維E(繊維長=15mm、アスペクト比=1200)7.5質量部、熱融着性繊維F(繊維長=25mm、アスペクト比=1700)7.5質量部および方解石(土壌改良剤)[日東粉化工業(株)製「日東寒水石(3分)」]45質量部をミキサー容器に入れ、撹拌混合して、緑化用資材用の原料混合物を調製した。
(2) 上記(1)で得られた原料混合物3kgを成形型枠(型キャビティサイズ=10cm×10cm×100cm)に充填した後、この成形型枠に水1.5リットルの量で灌水し、それをオートクレーブに入れて、110℃で15分間加熱して成形・固化した。
(3) 成形・固化物を成形型枠から抜き取り、緑化用資材を得た。これにより得られた緑化用資材の形状保持性および取り扱い性を上記した評価基準にしたがって評価したところ、熱融着性繊維のアスペクト比が1000を超えていたため、培土基材と熱融着性繊維との混合に斑があり、その結果として固化強力の低い部分が生じたために、形状保持性および取り扱い性に劣っていた。また、上記した方法でこの緑化用資材のたわみ量を測定したところ、測定開始30秒後に、自重に耐え切れずに断裂してしまい、たわみ量を測定することができなかった。
《比較例3》
(1) ピートモス(アカディアン社製「ホワイトピートモス」)25質量部、パーライト[三井金属鉱業(株)製「キングパールL」]15質量部、熱融着性繊維A(繊維長=1mm、アスペクト比=80)7.5質量部、熱融着性繊維B(繊維長=5mm、アスペクト比=340)7.5質量部および方解石(土壌改良剤)[日東粉化工業(株)製「日東寒水石(3分)」]45質量部をミキサー容器に入れ、撹拌混合して、緑化用資材用の原料混合物を調製した。
(2) 上記(1)で得られた原料混合物0.5kgを成形型枠(型キャビティサイズ=10cm×10cm×100cm)に充填した後、この成形型枠に水1.5リットルの量で灌水し、それをオートクレーブに入れて110℃で15分間加熱して成形・固化した。
(3) 成形・固化物を成形型枠から抜き取り、緑化用資材を得た。これにより得られた緑化用資材の形状保持性および取り扱い性を上記した評価基準にしたがって評価したところ、密度が0.1g/cm3未満で低すぎたために固化強力が低く、形状保持性、及び取り扱い性に劣っていた。また、上記した方法でこの緑化用資材のたわみ量を測定したところ、測定開始直後に、自重に耐え切れずに断裂してしまい、たわみ量を測定することができなかった。
Figure 2005102578
上記の表1の結果にみるように、ピートモスおよびパーライトを主体する培土基材に、繊維長が0.5〜20mmおよびアスペクト比が20〜1000の範囲にある熱融着性繊維を配合して加熱成形を行った実施例1〜5、そのうちでも特に実施例1〜3および5では、形状保持性および取り扱い性に優れる、固化強力の高い緑化用資材が製造された。
一方、熱融着性繊維を配合しないで製造した比較例1の緑化用資材は、加熱処理を施した後でも固化強力の高い緑化用資材が形成されず、成形型枠からの取り出し時に崩壊してしまい、形状保持性および取り扱い性に優れる緑化用資材が得られなかった。
また、熱融着性繊維を配合したものの、配合した熱融着性繊維の繊維長が20mmを超えていたり、またアスペクト比が1000を超えていた比較例2の緑化用資材は、培土基材と熱融着性繊維の混合が均一に行われず混合斑を生じ、その結果、固化強力の低い部分が生じたために、形状保持性および取り扱い性に劣っている。
さらに、比較例3では、繊維長が0.5〜20mmおよびアスペクト比が20〜1000の範囲内である熱融着性繊維を配合したものの、緑化用資材の密度が0.1g/cm3未満と低すぎたために、得られた緑化用資材は、固化強力が低く、形状保持性および取り扱い性に劣っている。
《施工例1》
(1) 実施例1の(1)〜(3)と同じ工程を行って、縦×横×長さ=10cm×10cm×100cmの角柱状の緑化用資材を多数製造した。
(2) 上記(1)で得られた緑化用資材を図2に示すようにして法面に土留めのために施工した。すなわち、緑化用資材1を法面2(傾斜角度30〜50°)に運び、角柱状緑化用資材1を法面2に対して横方向に置いて、その両端に鉄製の杭3を打ち込んで角柱状緑化用資材1を地面に固定し、次いでその隣に、別の角柱状緑化用資材1を、先に固定した角柱状緑化用資材1と端部同士を突き合わせて配置してその両端を同じように鉄製の杭3で固定する作業を繰り返して、法面の土留めを行ったところ、良好な土留め効果が得られた。
(3) 使用した緑化用資材1は軽量であり、それにも拘わらず固化強力が高いために、作業員の負担が少なく、しかも作業時に緑化用資材1が破損するなどのトラブルも生じず、同じ寸法のコンクリートブロックを用いて土留め作業を行う場合に比べて、約半分の時間で極めて良好な作業性で土留め作業を行うことができた。しかも、緑化用資材1は、法面2の凹凸への添い性に優れていて、法面2の地面に対して隙間を生ずることなく、きちんとフィットした状態で固定することができ、良好な土留め効果が得られた。
更に、施工後6カ月が経過しても、緑化用資材1はほぼ施工時の形状を保持しており、良好な土留め効果が長期にわたって発揮されると共に、緑化用資材1およびその周辺には植物が良好に生育していた。
本発明の緑化用資材は、軽量性、固化強力、保水性、通気性、形状保持性、凹凸面や起伏部への添い性などの特性に優れるため、前記した特性を活かして、山肌、法面、その他の箇所における土留め、補強、保護、緑化用の資材、花壇などの囲い用の資材などとして有効に用いることができる。
本発明の緑化用資材の形状の例を示す図である。 本発明の緑化用資材の法面への施工例を示す図である。 緑化用資材のたわみ量の測定方法を示す図である。
符号の説明
1 緑化用資材(試験片)
2 法面
3 杭
4 水平な台
5 固定部材

Claims (11)

  1. ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材に、繊維長が0.5〜20mmおよびアスペクト比が20〜1000の熱融着性繊維を配合してなる混合物を加熱して熱融着性繊維により混合物を形成している成分を結合し固化した、密度が0.1〜0.8g/cm3である緑化用資材。
  2. 培土基材の質量に対するピートモスおよびパーライトの合計含有量が30〜100質量%である請求項1に記載の緑化用資材。
  3. ピートモス:パーライトの含有割合が、質量比で、20:80〜90:10である請求項1または2に記載の緑化用資材。
  4. 緑化用資材の全質量に対して、ピートモスの含有量が5〜85質量%、パーライトの含有量が5〜85質量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の緑化用資材。
  5. 緑化用資材の全質量に対して、熱融着性繊維の配合量が5〜30質量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の緑化用資材。
  6. 熱融着性繊維が、繊維形成性重合体と、該繊維形成性重合体よりも融点または軟化点が20℃以上低い熱可塑性重合体とからなる熱融着性の複合紡糸繊維および/または混合紡糸繊維である請求項1〜5のいずれか1項に記載の緑化用資材。
  7. 熱融着性繊維が、融点または軟化点が140℃以下である繊維形成性重合体、或いは湿潤状態で140℃以下の温度で溶融する繊維形成性重合体を少なくとも一部として用いて形成した、単独紡糸繊維、複合紡糸繊維および/または混合紡糸繊維である請求項1〜5のいずれか1項に記載の緑化用資材。
  8. 熱融着性繊維として、繊維長が0.5〜2mmの熱融着性繊維と、繊維長が2mmを超え20mm以下である熱融着性繊維を併用する請求項1〜7のいずれか1項に記載の緑化用資材。
  9. 土壌改良剤を更に含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の緑化用資材。
  10. 以下の方法で測定したときの、たわみ量が5〜35cmである請求項1〜9のいずれか1項に記載の緑化用資材。
    [緑化用資材のたわみ量の測定方法]
    縦×横×長さ=10cm×10cm×100cmの角柱状の緑化用資材(試験片)を、水平な台の上に、その一方の端部から10cmの位置まで載置して固定すると共に、もう一方の端部をフリーの状態にし、前記状態で、室温(25℃)下に10分間放置し、そのときに試験片の該もう一方の端部が下方にたわんだ水平位置からの距離を測定し、その距離をたわみ量(cm)とする。
  11. ピートモスおよびパーライトを主体とする培土基材に、繊維長が0.5〜20mmおよびアスペクト比が20〜1000の熱融着性繊維を配合して原料混合物を調製し、該原料混合物を、成形後に得られる緑化用資材の密度が0.1〜0.8g/cm3の範囲内になるようにして成形型枠に充填し、熱融着性繊維が溶融または軟化する温度以上の温度に加熱処理することを特徴とする請求項1に記載の緑化用資材の製造方法。
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