JP2009065974A - 植生基盤体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】植生基盤体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は液体型の接着剤の代わりにシースコア型繊維の粘性を用いるか、粉末型の親環境接着剤であるホットメルト接着剤と繊維性物質を人工土壌に加えることにより、低い圧力および温度でも成型が可能で十分な結合力を具備する、植物の生長に好適な団粒構造を備え、必要に応じてベントナイト、水分吸収重合体を含有させることにより、成型後に乾燥されても水分を容易に吸収および保有できる植生基盤体およびその製造方法を提供する。また、親環境的な植生基盤体を提供するために、植物の根が活着した後に短時間内に分解される親環境的な植生基盤体およびその製造方法を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、シースコア(sheath-core)型のポリエステル短繊維と人工土壌とを混合して植生基盤体を製造するか、繊維性物質、ホットメルト(hot melt)および残余量の床土よりなる植生基盤体およびその製造方法に関する。より詳しくは、市販用人工土壌、繊維物質およびホットメルトを混合して団粒構造(crumbled structure)を有するスポンジ型の網構造を形成して人工土壌に結合力を与えることにより、植物の生長に好適な条件を提供する一方、重量が軽く、必要によっては寿命が半永久的となるかまたは短期日に分解可能な植生基盤体およびその製造方法に関する。
植生基盤体とは、植物が芽生え根付いて生育を可能にする人工土壌で製作した基盤体をいう。
一般に、屋上、建物の垂直壁、コンクリートブロック、河川の護岸ブロック、防潮堤のコンクリート斜面などのような地域で植物を生育させるためには、人工的な地盤と構造物が必要である。このような空間に人工土壌とは別途の複雑な構造物を設置すべき不便およびコスト節減のために植生基盤体が使用されている。また、山を切り開く道路工事による傾斜地や河川工事後の傾斜面などの土砂の流出を防ぐために、簡単な施工により短時間に形成できる植生基盤が主に使用されている。さらに、最近では都市化による緑地空間の不足、植物による空気浄化、防音および断熱などの効果が注目を浴びて、従来の蔓性植物を用いる単純な緑化から逸脱して、植生マットを用いて様々な植物で建物の垂直外壁を緑化するか、道路の近くの防音壁、橋脚、道路擁壁および中央分離帯などを緑化しようとする試みがなされている。
一般に使用される植生基盤体としては、植生マットがある。一般に、植生マットは人工土壌を碁盤状に圧縮・成型して製作される。人工土壌は屋上などの人工的な地盤の緑化時に主に使用されるが、人工土壌の作業をより容易にするために植生マットが使用されている。植生マットを用いて屋上などの空間を緑化すると、植物による断熱効果により、建物の冷暖房に必要なエネルギーが節減でき、都市上空の気温が郊外より高まるヒートアイランド現象も防止する一方、空気浄化の効果および心理的な安定感も提供できる。
植生マットにおいて考慮すべき主要事項は、まず、マットまたは基盤体の最小限の機械的な枠の維持および容易な取り扱い、次に植物の生長に好適な通気性、吸水性、排水性および養分吸着性、最後に重量および寿命がある。
植生マットの基本原料となる床土の特性は、次のような条件、すなわち、(1)好適な保水力および保肥力、(2)根呼吸を助けるための最適の通気性、(3)無菌、無虫および種を含まないこと、(4)弱酸性〜中性の酸度維持、(5)均一な物理化学性、(6)好適かつ均一な床土粒子のサイズ、(7)容易な取り扱い、および(8)ブロック形成(根のもつれ状態)の優秀性などを備えるべきである。
植生マットに使用される人工土壌は、大きくは育苗に必要な人工土壌の床土と成長に必要な人工土壌の培養土とに分けられる。人工土壌として使用される床土は数社により市販されているが、各会社に応じて組成比率には差があるが、一般にココピート(cocopeat, coir)、ピースモス(peat moss)、バーミキュライト(vermiculite)、ゼオライト、パーライト(perlite)、水溶性肥料、抗菌物質および湿潤剤を含んでいる。
従来、人工土壌に接着剤を添加して圧縮・成型する方式、天然繊維(例えば、コイア)で人工土壌を取り囲む方式などにより植生基盤体を製造していた。コイアはココス椰子の果実から収得した繊維素である。これは強度が良くないが、割合に弾力的かつ軽量であり、水、特に、海水であまり腐らない。しかし、強度や耐候性に対しては天然繊維として限界がある。
人工土壌の主材料としてはパーライト(perlite)がある。これはパーライトの密度が低く、コストも安いからである。接着剤としては尿素樹脂が主に使用されるが、接着剤の成分にはフェノールおよびホルムアルデヒドが含まれる。この成分は植物の生長に良くない影響を与える恐れがある。また、尿素樹脂のような液体型の接着剤を使用しながら、人工土壌を固形化させる場合は、成型の際に高い圧力が加えられることにより、土壌内の空隙がなくなるという状況が発生する。空隙は土壌の物理的な性質の一つとして土壌粒子の間の隙間をいうが、粒子のサイズが大きく均一であるほど、粒子間の隙間が多くて空隙が大きくなる。空隙は空気や水を含む役割をするので、良い土とは吸水性および通気性が良好な土といえる。つまり、空隙が小さくなると、植物の生長に良くない影響を与えるという問題が発生する。
植生基盤体として植生マットを使用する場所および機能に応じる大事な要素の一つは寿命である。現在までの多くの垂直壁の緑化用植生マットの製作が天然繊維および床土によりなされたが、設置してから一年以上が経過すれば、植生マットが腐って半分に減り、流れ出してもとの機能を失うという問題点がある。
従来の植生基盤体の代表的な植栽方法には、種を混合するか表面に塗布する方式や、苗の場合、格子状に基盤体を切り開いてから内容物を掘り出して植える方法があるが、これにより、垂直としたとき、格子状の穴により内容物がすぐ離脱して寿命がもっと短くなるという問題点がある。
上述した問題点を解決するために様々な代案が提示されてきた。例えば、特許文献1では、異面側の天然繊維ネット、その表面層に積層される人工土層、人工土層に撒いて圧着されるセダム類の栄養体および人工土層の表面側に取り付けられる表面側の天然繊維ネットよりなるセダム類植生マットを開示しており、特許文献2では、ココス椰子の果実から採集した繊維素であるコイアを用いて製作したコイアの布に、ココナッツチップ重量比40〜50%、ココダスト重量比40〜50%、ピートモス重量比1〜10%、腐熟したバーク重量比1〜10%、天然肥料および無機系微量元素添加剤よりなる混合人工土壌を添加して圧着成型した植生マットを開示している。
上記発明は環境親化的要素を強調して天然繊維を用いてネットで外側を取り囲み人工土壌を圧縮成型しているが、この方式は人工土壌自体に接着力がないため、植生マットの形態の成型時に加えられる圧力により人工土壌内の空隙が減少して植物の生長に好ましくない。また、垂直壁に設置して1〜2年が経過すれば腐り流れ出して基盤体の目的を達成できないという問題点もある。
天然繊維で外側を取り囲む植生マットの場合、一般に植生空間を作るために使用される軽量土壌と比べると、重量の減少面では差がなく、内部人工土壌の離脱を防ぐために使用される天然繊維ネットが天然繊維の限界により太陽光や急激な温度の変化のような環境で寿命が短い。そのため、施工後にすぐ内部の人工土壌が離脱して基盤体の目的が達成し難く、再施工の煩雑な仕事が発生する。また、植物を植えるためには植栽穴を格子状に切り開いてから植えるが、これにより内容物が離脱し易くなるという問題点がある。このような離脱は、傾斜が激しい場所や垂直外壁および防音壁などに設置するときに、より著しく発生する。さらに、植生マットの外側をネットで取り囲むことにより、製造工程が複雑でコスト高をもたらし、外側のネットにコイアを使用する場合、コイアの油分膜により植物の水分および栄養分の吸収を阻害する恐れがある。
また、特許文献3では、格子網構造を有する剛性グリッドを有し、植生台が70〜80質量部のカルボキシメチルセルロース、2〜15質量部の発芽発根促進剤および残余の水よりなる親環境接着剤により結合される植生マットを開示している。しかしながら、接着剤が親環境であっても、一定量以上の接着剤を使用して最小限の結合力を有するべきである。これによる接着剤の成分が植生マット内の空隙の形成を阻害し、植生マットの他の剛性グリッドのような別途の構造は高コストをもたらす。
垂直壁体を維持するためには、腐らない繊維または構造枠が必要であるが、護岸や池などのような傾斜度が低い構造物を被覆する場合には容易かつ迅速に分解される基盤体が必要である。これは植物が活着後に根ブロックが完全に形成されると、植生基盤体が腐って分解されることが親環境的なのである。
韓国登録特許第10−0500963号 韓国登録特許第10−0537293号 韓国登録特許第10−0750564号 韓国特許登録第10−0815142号
本発明は上述した問題点を解決するために考案され、本発明の目的は接着力を有する繊維を人工土壌と混合して製造した植生基盤体を提供することである。
本発明の他の目的は、繊維性物質と液体型の接着剤でない粉末型の親環境接着剤であるホットメルト接着剤を人工土壌と混合して人工土壌に十分な結合力を与え、低い圧力および温度で成型が可能な、植物生長に好適な空隙を有する植生基盤体を提供することである。
また、本発明の他の目的は、半永久的に腐らない繊維を用いて団粒構造を有するスポンジ型の植生基盤体を提供することである。ここで、団粒構造とは、粒が集まって団粒を形成し、多数の団粒が集まる構造をいうが、単粒構造に比べて隙間が多く、通水性および通気性が良く、植物の根も伸びやすい土壌形成構造である。
さらに、本発明の他の目的は、植物の根が活着された後、短期間内に分解されるように生分解性繊維を用いて親環境的な植生基盤体を提供することである。
さらにまた、本発明の他の目的は、人工土壌が十分な強度を有しながら、乾燥後に水分を容易に吸収できる植生基盤体を提供することである。
また、本発明の他の目的は、上述した植生基盤体を製造する方法を提供することである。
本発明の目的を達成するために、人工土壌に接着力を与えるシースコア(sheath-core)型(芯鞘型)のポリエステル短繊維を人工土壌と混合することにより得られる植生基盤体を提供する。
本発明の他の目的を達成するために、繊維性物質、ホットメルト接着剤および人工土壌からなる植生基盤体を提供する。
本発明では、尿素樹脂のような液体型接着剤を用いてバインダーの役割をさせたとき、人工土壌の空隙がなくなる短所を解決しながら、低い圧力および温度で成型可能な植生基盤体を形成することにより、植物の生育に有利な効果を有する団粒構造を維持するように、温度の加熱により溶けて冷えながら結合力が与えられる親環境的な微細な粉末型のホットメルト接着剤を繊維性物質と共に使用して人工土壌に結合力を与えるようにする。
繊維性物質としては、半永久的な植生基盤体を製造するために、一般的なポリエステル短繊維、シースコア型のポリエステル短繊維またはシースコア型のOEP(olephin polyethylene polypropylene:内部(芯部)は、融点が約165℃のポリプロピレン繊維であり、外部(鞘部)は低融点ポリエチレン繊維でコーティングされた繊維)短繊維が使用できる。また、傾斜面がなだらかな護岸や池などに使用するために、植物の根が活着後に短期間内に分解される植生基盤体を提供するように、繊維性物質の生分解性繊維を使用することができる。本発明に好適な生分解性繊維は、とうもろこし澱粉繊維またはシースコア型のとうもろこし澱粉繊維である。
製作された植生基盤体は、乾燥後に水分を容易に吸収するようにベントナイトまたは水分吸収重合体をさらに含むことができる。
本発明の植生基盤体は、人工土壌、繊維性物質を準備する工程と、その成分を混合する工程と、混合された混合物を成型枠に積載する工程と、積載された混合物に圧力を加える工程と、積載された混合物を加熱成型する工程と、成型された混合物を乾燥する工程とを含むことにより製造される。必要な場合、ホットメルト接着剤、ベントナイトまたは水分吸収重合体を含む植生基盤体を製作する場合、これら物質を上記物質と共に混合する。
本発明による植生基盤体は、接着剤でない低融点のポリエステル短繊維が溶けながら形成されるスポンジ型の網構造により強い結合力を与えるので、接着剤成分による植物生長の阻害のような問題が発生しなく、人工土壌の空隙をそのまま保持しながら、既存の植生基盤体が有する性質である水を吸収しない短所を改善し、植物の生長に十分な栄養分の供給および物理化学的な性質はそのまま保持するようにし、ベントナイトまたは水分吸収重合体の強い水分吸収力を用いて自然の短い降雨または灌水時にも迅速な水分吸収が可能であり、強度の高い植生基盤体が提供できる。また、すぐ腐らない人工繊維を混合して植物生長の阻害のような問題を解決し、ネットのような追加構造を使用しなくても、熱や乾燥により様々な形態として焼成されて垂直設置時にも形態の維持が可能であり、人工繊維の強い特性により半永久的な寿命を有する植生基盤体が提供できる。さらに、人工繊維の代わりに生分解性繊維を使用するときは、植物の根が活着した後、植生基盤体が短時間に分解されて親環境的な効果も得られる。
本発明の目的を達成するために、人工土壌100質量部、シース(鞘)成分の融点70〜150℃、コア(芯)成分の融点270℃以上のシースコア型のポリエステル短繊維(以下、「シースコア型のポリエステル短繊維」という)4〜30質量部を含む植生基盤体および/またはホットメルト接着剤0.2〜8質量部を含む植生基盤体を提供する。
本発明の他の目的を達成するために、0.1〜5容量部の繊維性物質、0.1〜5容量部のホットメルト接着剤および残余量の人工土壌からなる植生基盤体を提供する。
本発明の他の目的を達成するために、0.1〜5容量部の繊維性物質、0.1〜5容量部のホットメルト接着剤、0.5〜10容量部のベントナイトおよび残余量の床土からなる植生基盤体を提供する。
また、本発明の他の目的を達成するために、0.1〜5容量部の繊維性物質、0.1〜5容量部のホットメルト接着剤、0.5〜10容量部の水分吸収重合体および残余量の床土からなる植生基盤体を提供する。
ここで、繊維性物質は、ポリエステル短繊維(staple fiber)、シースコア型のポリエステル短繊維、OEP(低融点ポリエチレンからなるシースの融点140〜145℃、ポリプロピレンからなるコアの融点160〜165℃の繊維であって、おしめ、パッドなどの衛生材およびその他の様々な用途の不織布に用いられる)、とうもろこし澱粉繊維およびシースコア型のとうもろこし澱粉繊維から選択される。
本発明においては、液体タイプの接着剤を用いて人工土壌の粒の間にバインダーの役割をさせたとき、人工土壌の空隙がなくなる短所を解決しながらも、低い温度および小さい圧力で植生基盤体を形成することにより、植物生育に効果のある団粒構造(crumbled structure)を維持するように、シースコア型のポリエステル短繊維を使用するか、温度の加熱により溶けながら冷えて結合力が与えられるホットメルト接着剤顆粒を繊維性物質と共に使用して人工土壌に結合力を与えるようにする。本発明により製造された植生基盤体に含まれる人工土壌の団粒構造を図1に示した。
ポリエステル繊維は、分子中にエステル基を有する高分子化合物を原料とする繊維を総称する。ポリエステル繊維は様々な長所を有する。例えば、結節強度および摩擦強度に優れ、しわが生ずることなく、乾燥も速くて薬品や虫が侵食しない。他の特徴は熱に強いということである。一般に、合成繊維は熱に弱いが、ポリエステルは熱に強くて融点が約270℃である。ポリエステル繊維の性能や効果を改善させるために多くの努力が行われたが、その一つが低融点ポリエステル(low melting polyester、LMP)繊維である。低融点ポリエステルは融点が70〜150℃であって、低い温度でも溶かして使用できる。
本発明においては、シースコア型のポリエステル短繊維を液体タイプの接着剤の代わりに使用するが、シース成分をなす低融点ポリエステル短繊維が溶けながら人工土壌の粒子の間に直接的な結合力を提供するのみならず、ポリエステル繊維の間を連結してスポンジ型の網構造を形成する。すなわち、シースコア型のポリエステル短繊維を人工土壌に混合した後、シース成分が溶融される温度以上およびコア成分が溶融されない温度未満、例えば、70〜250℃で加熱すると、シース成分のみが溶けて網状構造を形成する一方、コア成分は溶けず網構造の骨格を提供する。これは植生基盤体に結合力を増加させるのみならず、植物が生長しながら根をしっかり固定できる構造を提供する。シース成分が溶けながら形成する網状構造は、液体型接着剤を使用せず植生基盤体に結合力を提供し、ネットで外側を取り囲むなどの付加構造を使用しなくても、植生基盤体の形態が保持できて、傾斜の激しい傾斜地や建物の樹脂外壁、防音壁のような所に垂直して位置しても、形態の保持が可能である。また、ポリエステル繊維の強度または耐候性などにより形態の保持が半永久的に続くことができる。
本発明においては、人工土壌100質量部をシースコア型のポリエステル短繊維4〜30質量部と混合した植生基盤体が提供される。4質量部未満のシースコア型のポリエステル短繊維が混合されると、植生基盤体に十分な結合力を与えず、30質量部を超えると、ポリエステル短繊維が互いにもつれて結合力が過度に強く、人工土壌の比率が低くなって植物の生長に好ましくない。
本発明のシースコア型のポリエステル短繊維は、各々の糸すじが互いにもつれた状態として存在するが、500rpm以上、6,000rpm以下の回転数を用いる当業者に公知されている様々なミキサーを使用する。回転数が500rpm未満であれば、人工土壌との混合がよく行われず、回転数が6,000rpmを超えると、回転力が強すぎてエステル短繊維がもつれ、人工土壌の物理的な変形によりごく小さい粒が発生して土壌の空隙が不良になることがある。人工土壌とシースコア型のポリエステル短繊維を混合した後、この混合物を加熱して低融点ポリエステル短繊維を溶かすことにより、スポンジ型の網構造を形成するようにする。加熱温度としては70〜250℃が好ましい。加熱温度が70℃未満であれば、低融点ポリエステル短繊維が溶けず、加熱温度が250℃を超えると、低融点ポリエステルのみならず、コア成分のポリエステル短繊維まで溶けることがある。
一方、本発明者の研究によれば、シースコア型の短繊維のみを用いて植生マットを製作する場合、結合力が不十分ですぐ破損するという問題点を観察した。結合力を向上させるために、繊維の混合比を30質量部以上に高めると、結合力は強まるが、水分がすぐなくなる。また、繊維量が多過ぎて景観を損ね、植物の生育にも悪い影響が発生した。これにより、上述した問題点を解決するために接着役割を果たすものとして、約70℃〜200℃の温度で溶融されて結合力を与える粉末型のホットメルト接着剤を0.2〜8質量部さらに含むことにより、植生マットの結合力を向上させながら、上述した短所を解決するということを発見した。
ホットメルト接着剤は、水や溶剤を全く使用せず、熱可塑性樹脂(20〜50%)をベースポリマーとし、粘着付与剤(tackifer:30〜50%)および溶融時の粘度を低下させ、塗布性を良好にするワックス類(10〜30%)の主要3成分に酸化防止剤および充填剤を混合して、加熱溶融状態で被着剤の表面に塗布および接着して冷却すると、固化して接着力を発揮する無公害熱溶融型の接着剤である。これは飲料、製菓、ラーメン、製薬および他の生活必需品などを生産するとき、商品の自動包装のために用いられる接着剤であって、軟化点(融点)が約70〜200℃である。このようなホットメルト接着剤は、特許文献4などに開示されている。ホットメルト接着剤としては、ゴムとプラスチックの特徴を有する熱可塑性ポリウレタン弾性体樹脂系(TPU)、エポキシ基の重合による熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂系(epoxy resin)、熱硬化性プラスチックに属するポリエステル樹脂系および世界で最も多く補給されているポリエチレン樹脂系などがある。低融点ポリエステル繊維は70〜150℃の温度で軟化するので、ホットメルト接着剤として使用できる。このような各種ホットメルト接着剤のいずれもが利用可能であるが、このうちポリウレタン樹脂系が弾性体であり、可溶性がよく、植生基盤体を用いる施工時に広く使用できるので、本発明による製品との連関性においてより有利である。
ホットメルト接着剤としては、棒、板剤などの様々な形態が可能であるが、本発明では微細な粉末タイプを使用する。微細な粉末型のホットメルト接着剤を使用すると、既存の接着剤、すなわち、液体タイプの接着剤により発生する人工土壌の空隙除去現象が防止でき、製造工程でホットメルト接着剤が均一に混合されるという利点がある。液体タイプの接着剤の代わりにホットメルト接着剤を使用すると、液体タイプの接着剤の使用におけるホルムアルデヒドのような揮発性物質の生成が防止されて作業環境が良くなる効果もある。
シースコア型のポリエステル短繊維と共に使用する場合、ホットメルト接着剤は0.2〜8質量部が含まれるが、0.2質量部未満になると、結束力が不十分で作業効率が低下し、人工土壌がすぐ離脱するという短所が発生し、8質量部以上になると、結束力が強過ぎて弾力が低下するのみならず、白い粉末のように見えて美観を損ねる。
シースコア型のポリエステル短繊維を使用すると、本発明で使用するホットメルト接着剤の接着力と共に低融点ポリエステル繊維が溶けながら人工土壌の粒子の間に直接的な結合力を提供して、人工土壌の粒子の間により高い結合力を与えるようになる。また、低融点ポリエステル繊維は溶けながらポリエステル繊維の間を連結して、スポンジ型の網構造を形成する。シースコア型のポリエステル繊維を人工土壌に混合した後、シース成分の溶融点以上およびコア成分の溶融点未満の温度で加熱すると、低融点ポリエステル繊維のみが溶けて網状構造を形成する一方、コア成分ポリエステル繊維は溶けず網構造の骨格を提供するが、これは植生基盤体に結合力を増加させるのみならず、植物が生長して根をしっかり固定できる構造を提供する。
さらに、本発明では、ホットメルト接着剤をシースコア型のポリエステル短繊維と共に使用する場合のみならず、一般ポリエステル短繊維、生分解性繊維(biodegradable fiber)またはOEPと共に使用できるということも発見したが、繊維性物質を粉末型のホットメルト接着剤と共に使用すると、ホットメルト接着剤が高い熱により溶けながら人工土壌の粒子の間に直接的な結合力を提供するのみならず、繊維性物質の間を連結してスポンジ型の網構造を形成するようにする。
植生基盤体を100容量部としたときに、ホットメルト接着剤をシースコア型のポリエステル短繊維以外の繊維性物質と使用する場合、0.1〜5容量部を含むが、0.1容量部以下になると、結束力が非常に弱くて作業効率が低下し、作業の途中に壊れるか割れるのみならず、人工土壌がすぐ離脱する短所があり、5容量部以上になると、結束力が強過ぎて弾力が低下するのみならず、白い粉末のように見えて美観を損ねる。
本発明で使用する生分解性繊維は、天然繊維、特に、とうもろこし澱粉繊維またはシースコア型のとうもろこし澱粉繊維を含む。このような生分解性繊維は、植生基盤体を護岸や池または貯水池のように低い傾斜面を有する所に植栽する場合に使用して植栽した植物の根が活着されて分解されるので、環境汚染をもたらさないという長所がある。セルロースを含む天然繊維、例えば、コイアを使用すると、本発明の制作工程で燃えてなくなるので、例えば150℃の製造工程で燃えないとうもろこし澱粉繊維が本発明では好適である。
現在広く使用されるプラスチックは自然環境でほとんど分解されないため、美観を損ねるのみならず、各種閉ビニル袋、包装紙、スチロフォーム(Styrofoam)などが完全に処理されず環境を汚染させる主犯として注目されている。したがって、自然環境ですぐ分解されて環境汚染問題を起こさない新たな素材に対する要求が高まり、これにより「生分解性プラスチック(biodegradable plastic)」または「生分解性繊維(biodegradable fiber)」が開発されている。
生分解性繊維の分解過程は、まず微生物が外部に分泌する加水分解酵素によりプラスチック鎖が分解されて低分子量の化合物となり、その次に分解生成物が微細物の体内に吸収されて各種生体分子、二酸化炭素および水に代謝される。生分解性高分子の分解は、加水分解、酸素またはリパーゼのような酵素によるエステル結合の加水分解反応などにより生じる。分解速度は高分子の構造、形態学、微生物の生殖環境および酸素の活性に応じて大いに異なる。完全な分解が可能な生分解性高分子としては、ポリカプロラクトン(polycarprolactone(PCL))、ポリ(ヒドロキシアルカネイト)(poly(hydroxyalkanate)(PHA))、ポリ乳酸(poly(lactic acid)(PLA))、ポリ(ヒドロキシブチレートバレレート(poly(hydroxy butyrate valerate)(PHBV))、ポリ(ブチレンサクシネート(poly(butylene succinate)(PBA))、その他の脂肪族ポリエステルおよび天然高分子などがある。
このような生分解性プラスチックのうちPLA(Poly Lactic Acid)は、乳酸という生体内などに存在する低分子量化合物(モノマー)の重合体であって、一般に水により加水分解されて低分子化した後、微生物により分解されることが知られている。ポリ乳酸繊維の製造過程は、とうもろこしの澱粉を発酵させてグルコース(glucose)から乳酸(lactic acid)を作り、これを縮合反応させてPLAを生成する。これはポリエステルやナイロンのように溶融放射、溶融成型などにより作られる。とうもろこしは澱粉、グルテン、外皮、莢(hullおよびfiber)および胚芽(germ)からなるが、とうもろこしの65%は澱粉なので発酵により乳酸を作る。この際、L体がメインとなり、D体を含む光学異性体が作られる。米国のCargill Inc.でPLA原料(NatureWorks PLA)を開発してIngeoという商標名として供給しており、日本の3〜4社の会社およびイタリアのNovamentが開発して実用化している。PLAの分子構造はH−(OCH(CH)CO)n−OHであり、融点は約175℃前後と知られていて本発明の植生基盤体の制作工程の高温で燃えず人工土壌内で残留して骨格構造を有することができる。一般のとうもろこし澱粉繊維が使用できるが、シースコア型のとうもろこし澱粉繊維も購入して使用できる。シース成分は融点が低く(例えば、130〜140℃)、コア成分は融点が高く(例えば、160〜170℃)製造される。シースコア型のとうもろこし澱粉繊維を使用すると、シースコア型のポリエステル繊維を使用する場合のように、人工土壌に十分な空隙を与えながらも土壌構造の強い結束力を有することができる。
一般に、ポリエステル短繊維、シースコア型のポリエステル短繊維またはOEPは、製造される植生基盤体を100容量部としたときに0.1〜5容量部を使用するが、0.1容量部以下になると、構造体の骨格形成および保持に不十分で2〜3年が経過して一部の天然繊維が腐った後に構造体を半永久的に保持するのに問題をもたらす恐れがある。また、5容量部を超えると、繊維の混合量が多くて頻繁に灌水するか、または多量の灌水時に表面の床土およびさらに含有が可能なベントナイトまたは水分吸収重合体が流失する場合、綿束や不織布のようなものが生成され、人工土壌の比率が低下して植物の生長に好ましくない。これは特別な問題点はないとしても、環境的に嫌悪感を与えるため不利である。とうもろこし澱粉繊維およびシースコア型のとうもろこし澱粉繊維もこのような容量部で使用されるが、その理由は上述した通りである。すなわち、0.1容量部以下の場合、骨格の形成および保持に不十分であり、5容量部を超える場合、綿束や不織布のようなものが生成されて植物の生長に好ましくないという問題がある。
本発明により製造される植生基盤体にベントナイトまたは水分吸収重合体をさらに含むことができる。ベントナイトの物理的な性質は、水と反応するときにもとの体積より約13〜16倍が膨張して重さの5倍まで水を吸収する特性と、水の中に分散されて粘度、コロイド強度、懸濁の程度を向上させる活性粘土で他の物質と混合されると粘着させる特性とを有し、ナトリウムベントナイトは特に化学的に活性が全然ないため、粘着される材料のもとの化学的特性に全然影響を与えない。また、時間の経過や高い温度でも変わらないこのような性質を用いて園芸用の床土が熱などの乾燥による完全乾燥時に水を吸収しない短所を改善し、植物の生長に十分な栄養分の供給および物理化学的な性質はそのまま保持する植生基盤体を構成しながらも、ベントナイトの強い水分吸収力によりすぐ水分を均一に吸収させて自然の短い降雨または灌水時にも水分吸収を迅速にする植生基盤体を形成する。水分吸収重合体は水分吸湿剤として使用されるので、ベントナイトのような役割を果たす。水分吸収重合体は、例えば、架橋ポリアクリル酸、架橋ポリアクリルアミド、架橋ポリビニルアルコール、スターチ、テラコッテム(登録商標)、またはそれらの組み合わせであり得る。
本発明において、ベントナイトは植生基盤体を100容量部としたとき0.5〜10容量部を使用するが、0.5容量部未満で混合されると、植生基盤体に十分な結合力を与えず、繊維のみを使用したときの基盤体の表面が粗くすぐ人工土壌が分離離脱する現象、すなわち、すぐ割れて作業効率および製品自体の成型に非常に大きな問題を発生する。10容量部を超えると、かさの膨張が多すぎ、排水性も著しく低下して根の生育に悪い影響を及ぼす恐れがある。水分吸収重合体も0.5〜10容量部を使用するが、10容量部以上を使用した場合、植物の根の水分まで奪取して植物体を乾燥させ、長期間の水分補湿により植物の根が腐る恐れもあり、また水分を吸収してかさが大きくなって植生マットの形状を破壊することもできる。0.5容量部未満の場合、水分を均一に分布させず、コスト高をもたらして無意味になる。
本発明で使用される繊維は長さ2〜20mmの短繊維(staple fiber)である。短繊維の長さが2mm未満であれば、網構造の形成が弱くて植生基盤体に十分な結合力を与えず、長さが20mmより長ければ、繊維が互いにもつれて人工土壌と均一に混合されないのみならず、成型後にその結束力が強過ぎて根の生長を妨げる。
人工土壌は市場で購入可能なものであって、主にココピート(cocopeat、coir)、ピートモス(peat moss)、バーミキュライト(vermiculite)、ゼオライト、パーライト(perlite)、水溶性肥料、抗菌物質および湿潤剤を含むが、構成成分と含有比率は製造会社に応じて変わることができる。
人工土壌と共に使用される本発明の成分の混合には当業者に公知された様々なミキサーが使用できるが、本発明では回転数を用いて混合することが好ましい。シースコア型のポリエステル短繊維、ポリエステル短繊維、生分解性繊維またはOEPは各糸すじが一定にくっ付いた状態として存在するが、これらをそれぞれ解くために回転させながら、人工土壌と混合することが好ましい。回転は上述した理由により500〜6,000rpmで行われることが好ましい。
人工土壌とシースコア型のポリエステル短繊維、ポリエステル短繊維、OEPまたは生分解性繊維などをホットメルト接着剤および必要に応じてベントナイトまたは水分吸収重合体と混合した後、この組成物を加熱すると、溶けたホットメルト接着剤によりスポンジ型の網構造を形成し、ベントナイトを混合した場合にはベントナイトの結合力により非常に強い結合力を有する。加熱温度は70〜250℃が好ましいが、加熱温度が70℃未満であれば、シース成分の繊維とホットメルト接着剤が溶けず、加熱温度が250℃を超えると、素材の加熱による火事の恐れがある。加熱温度の下限点は使用されるホットメルト接着剤の溶融下限点およびシースコア型繊維のシース成分の溶融下限点を超えなければならない。加熱温度の上限点はコア成分の溶融上限点未満となるべきである。
加熱には当業者に公知された様々な方法が使用できるが、好ましくは、マイクロウエーブを使用する超高周波乾燥機による加熱が好ましい。マイクロウエーブを用いて加熱すると、所望の温度まで短時間内に到達し、混合された組成物に短時間内に熱伝達が円滑に行われてシース成分の繊維とホットメルト接着剤が溶けベントナイトが乾燥して結合力が非常に強いスポンジ型の網構造が組成物の全体にかけて均一に形成される。本発明において、マイクロウエーブの使用時間は10〜600秒が好ましいが、マイクロウエーブの使用時間が10秒未満であれば、十分な熱を与えず、600秒を超えると、時間当たりの生産量が低下して生産コストが高くなる。加熱の形態はスチームのみならず、様々な形態のエネルギーも可能である。このようなスチームを用いる加熱は立体的かつ各種形態の構造体に熱を均一に伝達できる改善した方法である。使用圧力は2〜7kg/cmのスチーム圧力によることが好ましいが、圧力が2kg/cm未満であれば、混合された組成物に熱伝達が十分に行われず、圧力が7kg/cmを超えると、その圧力により植物生長に好適な空隙を破壊して植物生長に障害が発生する。
マイクロウエーブとは、電子波の一種として波長が非常に短い電子波をいう。周波数は約1,000MHz(メガヘルツ)から30GHz(ギガヘルツ)までであり、波長は約1〜30cmまでの電波を総称する。そのうち、通信用を除いて一般産業用などに主に使用される周波数は915MHzと2.45GHzであり、家庭で主に使用する超高周波乾燥機がこの周波数帯域を使用している。
混合された組成物の成型は混合物の成型と加熱が同時に行われるが、一定形状の成型枠内に組成物を入れて圧力を加えて加熱することにより行われる。本発明の植生基盤体は、加工性が良いため、成型される植生基盤体の形状や大きさは枠を変化させて様々に製作できる。したがって、植生基盤体は広く使用される碁盤状のマット形態への成型が可能であるのみならず、ブロックの形態または動物形状など、枠の形状に応じて様々な形態が可能である。さらに、植生基盤体の成型時に予め植物を植える穴を形成すれば、植栽作業が容易かつ簡単になる。
本発明の植生基盤体は、人工土壌、シースコア型のポリエステル短繊維、ポリエステル短繊維、OEPまたは生分解性繊維、ホットメルト接着剤および必要に応じてベントナイトまたは水分吸収重合体を準備する工程と、この成分を混合する工程と、混合された混合物を成型枠に積載する工程と、この積載された混合物に圧力を加える工程と、積載された混合物を加熱して成型する工程と、成型された混合物を乾燥する工程と、により製造される。
成型の枠に積載するとき、混合された素材が計量器を通して一定量が排出されるが、排出時に植穴(植生基盤体に植物を植栽するための穴)のある型枠に積載することにより、植穴を有する植生基盤体が提供できる。成型の終了とともに植生基盤体の製造が完成する。この際、公害物質が全然発生しないのみならず、高い水分・熱により雑菌および病害虫が完全撲滅される効果もある。
以下、本発明を実施例により詳しく説明する。但し、実施例は発明を例示するものに過ぎず、これにより本発明の範囲が限定されることではない。
(実施例1:シースコア型のポリエステル短繊維を含む植生基盤体の製作)
人工土壌としては(株)ソウルバイオで市販するバロカー(登録商標)床土を100質量部で使用した。シースコア型のポリエステル繊維(Ezbon-L(登録商標)、(株)SEHAN、韓国)は6mmに切断したものとして20質量部で使用した。これらを回転型混合機に入れて3,000rpmで混合した。このような回転数を用いて互いにもつれているシースコア型のポリエステル短繊維が解かれて人工土壌との混合が良くなされたことを確認した。混合された組成物を碁盤状の成型枠内に積載した後、この混合物を超高周波乾燥機(ANYHYDRO(登録商標)、(株)Jeenyang Platech、 韓国)に入れて4kg/cmの圧力を200秒間加えながら170℃で加熱してシースコア型のポリエステル短繊維を含む植生マットを碁盤状に製造した(図2a、2b)。使用した周波数は2.45GHzであった。製造された植生マットの土壌が団粒構造を形成していることを確認した(図1)。
(実施例2:シースコア型のポリエステル短繊維およびホットメルト接着剤を含む植生基盤体の製作)
ホットメルト接着剤としてポリウレタン樹脂(UNEX4073、DAKOTA、ベルギー)を5質量部さらに含むことを除いては、実施例1と同様に植生マットを動物状に製造した(図3a、3b)。製造された植生マットの土壌が団粒構造を形成していることを確認した(図1)。
(実施例3:ポリエステル短繊維を含む植生基盤体の製作)
人工土壌としては(株)ソウルバイオで市販するバロカー(登録商標)床土を95容量部で使用した。ポリエステル短繊維は10mmに切断したものとして3容量部で使用した。ホットメルト接着剤としては市中から購入した融点130℃のポリウレタン樹脂(UNEX4073、DAKOTA、ベルギー)を2容量部で使用した。これらを回転型混合機に入れて4,000rpmで混合した。この回転数を用いて互いにもつれているシースコア型のポリエステル繊維が解かれて人工土壌との混合が良くなされたことを確認した。混合された組成物を碁盤状の成型枠内に積載した後、その混合物を超高周波乾燥機(ANYHYDRO(登録商標)、(株)Jeenyang Platech、韓国)に入れて5kg/cmの圧力を200秒間加えながら170℃で加熱してポリエステル短繊維を含む植生マットを碁盤状に製造した(図2a、2b)。使用した周波数は2.45GHzであった。製造された植生マットの土壌が団粒構造を形成していることを確認した(図1および図4を参照)。但し、図4において、ベントナイトは除外される。
(実施例4:とうもろこし澱粉繊維を含む植生基盤体の製作)
実施例3で使用した成分のうち、シースコア型のポリエステル繊維の代わりに融点が165℃のとうもろこし繊維(Ingeo(登録商標)、Cargill Inc.、米国)を使用しながら超高周波乾燥機で加熱した条件を140℃にしたことを除いて実施例3と同様の条件にして生分解性繊維を含む碁盤状の植生マットを製造した。製造された植生マットの土壌が団粒構造を形成していることを確認した(図1および図4を参照)。但し、図1において、ベントナイトは除外される。
(実施例5:植穴を有する植生基盤体の製作)
実施例1において他の条件は同一に維持しながら、計量器を通じて排出される混合物を植穴状の型枠に積載することにより、植穴を有する植生基盤体を製造した(図2a、2b)。
(実施例6:ベントナイトを含む植生基盤体の製作)
実施例3において、床土を93容量部、シースコア型のとうもろこし澱粉繊維は10mmに切断したものとして2容量部、ベントナイト(Volclay Super Gel(登録商標)、Volclay Korea、韓国)は2.5容量部およびホットメルト接着剤は2.5容量部で使用したことを除いては、実施例1と同様に碁盤状の植生基盤体を製造した。製造された植生基盤体の土壌が団粒構造を形成していることを確認した(図4)。
(実施例7:水分吸収重合体を含む植生基盤体の製作)
実施例5のような条件でベントナイトの代わりに水分吸収重合体(テラコッテム(terra cottem(登録商標))、(株)テラグリーン、韓国)2.5容量部を用いて碁盤状の植生基盤体を製造した。製造された植生基盤体の土壌が団粒構造を形成していることを確認した(図4を参照)。但し、図4において、ベントナイトは水分吸収重合体を意味する。
本発明により形成されるポリエステル短繊維および人工土壌の粒子間のスポンジ型網構造を示した拡大図である。 本発明のスポンジ型の植生基盤体を植物を植栽する穴を有するマットの形態に成型した一実施例を示した図である。 本発明の植生基盤体を繊維性物質、ベントナイト、人工土壌およびホットメルト接着剤がなす団粒構造型のスポンジ型の成型の実施例を示した図である。 本発明の植生基盤体を生分解性繊維を用いて護岸用の植生基盤体に成型した一実施例を示した図である。 本発明の植生基盤体を生分解性繊維性物質、人工土壌およびホットメルト接着剤がなすスポンジ型成型の実施例を示した図である。 本発明により製造された植生基盤体の団粒構造を示した図である。
符号の説明
10 ポリエステル短繊維
12 低融点ポリエステル短繊維が溶けて形成される構造
13 人工土壌粒子
21 繊維性物質
22〜24 人工土壌を構成する物質
25 ホットメルト接着剤
26 ベントナイトまたは水分吸収重合体

Claims (13)

  1. 人工土壌100質量部およびシースコア型のポリエステル短繊維4〜30質量部を含むことを特徴とする、植生基盤体。
  2. ホットメルト接着剤0.2〜8質量部をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の植生基盤体。
  3. 植生基盤体を100容量部としたときに、0.1〜5容量部の繊維性物質、0.1〜5容量部のホットメルト接着剤および残余量の床土からなることを特徴とする、植生基盤体。
  4. 0.5〜10容量部のベントナイトをさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載の植生基盤体。
  5. 0.5〜10容量部の水分吸収重合体をさらに含むことを特徴とする、請求項3に記載の植生基盤体。
  6. 前記繊維性物質が、ポリエステル短繊維、シースコア型のポリエステル短繊維、OEP(olephin polyethylene polypropylene)、とうもろこし澱粉繊維およびシースコア型のとうもろこし澱粉繊維よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項3から5のいずれかの項に記載の植生基盤体。
  7. 前記繊維性物質が、とうもろこし澱粉繊維およびシースコア型のとうもろこし澱粉繊維よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の植生基盤体。
  8. 前記ホットメルト接着剤が、熱可塑性ポリウレタン弾性体樹脂系(TPU)、エポキシ樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリエチレン(PE)および低融点ポリエステル繊維よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項3から5のいずれかの項に記載の植生基盤体。
  9. 人工土壌、繊維性物質および必要に応じてホットメルト接着剤を準備する工程と、
    該準備した成分を混合する工程と、
    該混合された混合物を成型枠に積載する工程と、
    該積載された混合物に圧力を加える工程と、
    該圧力を加えた混合物を加熱して成型する工程と、
    該成型された混合物を乾燥する工程と、
    を含むことを特徴とする、植生基盤体の製造方法。
  10. ベントナイトをさらに混合する工程を含むことを特徴とする、請求項9に記載の植生基盤体の製造方法。
  11. 水分吸収重合体をさらに混合する工程を含むことを特徴とする、請求項9に記載の植生基盤体の製造方法。
  12. 前記繊維性物質が、ポリエステル短繊維、シースコア型のポリエステル短繊維、OEP(olephin polyethylene polypropylene)、とうもろこし澱粉繊維およびシースコア型のとうもろこし澱粉繊維よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項9から11のいずれかの項に記載の植生基盤体の製造方法。
  13. 前記成型枠が、植穴を有することを特徴とする、請求項9または10に記載の植生基盤体の製造方法。
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