JP2005101953A - 画像処理装置,画像処理方法および画像処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】原画像の網点領域を構成する画素が黒エッジ画素として誤判定されて、原画像が忠実に再現されなくなることを防止する。
【解決手段】ASIC46に入力された入力画像データで示される入力画像のうち、網点の領域を構成する画素は、黒エッジ判定部122により黒エッジ画素と誤判定された場合であっても、この画素に対して網点検出部124が検出した網点度がしきい値以上であれば、この画素に対して黒エッジ用の下色除去が行われることはない。よって、こうして画像処理を施された画像データで示される画像をプリンタ部50にて記録した場合でも、黒エッジ部の色滲みをなくすとともに、網点領域に対応する位置に不適切な暗い色が記録されてしまうことがなく、スキャナ部60により読み取られた原画像を忠実に再現することができるようになる。
【選択図】図3
【解決手段】ASIC46に入力された入力画像データで示される入力画像のうち、網点の領域を構成する画素は、黒エッジ判定部122により黒エッジ画素と誤判定された場合であっても、この画素に対して網点検出部124が検出した網点度がしきい値以上であれば、この画素に対して黒エッジ用の下色除去が行われることはない。よって、こうして画像処理を施された画像データで示される画像をプリンタ部50にて記録した場合でも、黒エッジ部の色滲みをなくすとともに、網点領域に対応する位置に不適切な暗い色が記録されてしまうことがなく、スキャナ部60により読み取られた原画像を忠実に再現することができるようになる。
【選択図】図3
Description
本発明は、画像データに対して画像処理を施す画像処理装置、および、この画像処理装置において利用可能な画像処理方法および画像処理プログラムに関する。
複写機などにおいて、原画像をカラースキャナで読み取ることにより得られたR(Red :赤),G(Green :緑),B(Blue:青)成分からなる原画像データをプリンタで記録する際には、記録に用いられるインクの色成分に合わせてC(Cyan:シアン),M(Magenta :紫),Ye(Yellow:黄)成分に変換した後、C,M,Ye成分からK(黒)成分を生成するとともに、C,M,Ye成分からK成分を減じる下色除去(UCR:Under Color Removal )を行うことによりC,M,Ye、K成分からなる記録画像を生成することが一般的である。
ここで、原画像における黒色で表現される領域のうち、エッジ部分(黒色と黒色以外との境界)については、記録画像においてC,M,Ye成分それぞれの記録位置が僅かにズレただけでも色滲みが発生してしまう。
そのため、近年では、下色除去による色成分の生成方法をエッジ部分とエッジ部分でない部分とで変更し、エッジ部分においてC,M,Ye成分を減じる度合いをエッジ部分でない部分よりも高くすることが行われている。これにより、エッジ部分については、エッジ部分でない部分よりもC,M,Y成分の割合が低くなるため、C,M,Ye成分の記録位置がズレることによる色滲みの発生を抑えることができる。
このような下色除去を行うためには、画像を構成する画素それぞれについて、黒色の領域でエッジ部分を構成する画素であるか否かを判定する必要があるが、エッジ部分の画素かどうかの正確な判定は一般に難しく、エッジ部分として判定したくない画素を間違って黒領域の画素と判定してしまうことがある。
例えば、網点の領域を構成する画素については、網点における各点を示す画素がエッジ部分の画素として誤判定されやすい。
このように、網点の領域を構成する画素がエッジ部分の画素として誤判定された場合、この画素におけるK成分の割合が高くなってしまうため、記録画像は、網点の領域に対応する領域に不適切な暗い色が記録されてしまい、原画像が忠実に再現されなくなってしまう。
このように、網点の領域を構成する画素がエッジ部分の画素として誤判定された場合、この画素におけるK成分の割合が高くなってしまうため、記録画像は、網点の領域に対応する領域に不適切な暗い色が記録されてしまい、原画像が忠実に再現されなくなってしまう。
こうした誤判定を防止するためには、例えば、エッジ部分であると判定された画素周辺にエッジ画素が存在しない場合には、該当画素がエッジ部分ではなく中間調で表現された領域を構成する画素であると判定する技術(特許文献1)や、文字を形成する線分の連続性を利用し、エッジ密度に基づいて文字を構成する画素として検出された画素が、正しいかどうかを周辺画素(周囲の画素情報)から判定する技術(特許文献2)などにより判定の精度を高めることが考えられる。
特開平03−213057号公報
特許第3100383号公報
しかし、上述した技術は、いずれも判定の精度を高めることはできるが、誤判定自体は起こりうるため、原画像が忠実に再現されなくなることを防止するためには充分とはいえない。
本発明は、この課題を解決するためになされたものであり、網点の領域を構成する画素がエッジ部分を構成する画素として誤判定されることにより原画像が忠実に再現されなくなることを防止するための技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため請求項1に記載の画像処理装置は、画像データで示される画像を構成する画素それぞれに対して、該画素の色を再現するために必要な1以上の色成分を生成する生成手段と、画像データで示される画像を構成する各画素が、黒色で表現された領域のエッジ部分を構成する黒エッジ画素であるか否かを、該当画素の周辺画素に基づいて判定する黒エッジ判定手段と、を備え、前記生成手段は、前記黒エッジ判定手段により黒エッジ画素であると判定された画素における色成分の生成を、通常の生成方法から黒エッジ用の生成方法に変更して行うように構成された画像処理装置において、前記画像データで示される画像を構成する各画素が、網点領域を構成する画素であるかどうかを、該当画素の周辺画素に基づいて検出する網点検出手段と、前記画像データで示される画像のうち、前記網点検出手段により特定の検出結果が得られた画素について、前記生成手段による色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにする変更無効手段と、を備えている。
このように構成された画像処理装置によれば、画像データで示される画像のうち、網点の領域を構成する画素が黒エッジ画素として誤判定された場合であっても、この画素が網点かどうかによっては、この画素に対する色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにすることができる。
よって、この画像データで示される画像を記録した場合でも、不適切な暗い色が記録されることを防止できるため、原画像を忠実に再現することができるようになる。
なお、上述した生成手段が黒エッジ画素であると判定された画素に対して行う色成分の生成方法である「黒エッジ用の生成方法」とは、通常の生成方法にて生成した色成分よりも、同一画素に対して生成した色成分における黒色成分の割合が高くなる生成方法のことである。具体的な例としては、例えば、請求項2に記載のように、黒エッジ判定手段により黒エッジ画素であると判定された画素の色成分を黒色成分のみで生成する、といった方法が考えられる。
なお、上述した生成手段が黒エッジ画素であると判定された画素に対して行う色成分の生成方法である「黒エッジ用の生成方法」とは、通常の生成方法にて生成した色成分よりも、同一画素に対して生成した色成分における黒色成分の割合が高くなる生成方法のことである。具体的な例としては、例えば、請求項2に記載のように、黒エッジ判定手段により黒エッジ画素であると判定された画素の色成分を黒色成分のみで生成する、といった方法が考えられる。
このように構成すれば、黒エッジ画素については、黒色成分のみで再現されるため、色成分の記録位置がズレることに起因する色滲みが発生することを確実に防止することができる。
また、上述した変更無効手段は、生成手段による色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されることを無効化する手段であって、変更されることを無効化するための構成は特に限定されない。
例えば、請求項3に記載のように、黒エッジ判定手段による該当画素に対する判定結果を無効化して、黒エッジ画素であると判定されていないものとすることで、生成手段による色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにする、といった構成を考えることができる。
このように構成すれば、網点検出手段による検出結果によっては黒エッジ判定手段による判定結果が無効化され、該当画素が黒エッジ画素であると判定されないものとみなされるため、生成手段による色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにできる。
また、上述した網点検出手段は、画像を構成する各画素が網点の領域を構成する画素であるかどうかを判定する手段であって、例えば、網点領域を構成する画素である、または、構成する画素でないかのいずれかを検出する構成とすることが考えられる。この場合、変更無効手段は、請求項4に記載のように、画像データで示される画像のうち、網点検出手段により網点領域を構成する画素であると判定された画素に対して、生成手段による色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにすればよい。
このように構成すれば、画像データで示される画像のうち、網点の領域を構成する画素が黒エッジ画素として誤判定された場合であっても、この画素に対する色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されることはない。よって、この画像データで示される画像を記録した場合でも、網点の領域に対応する領域に不適切な暗い色が記録されてしまうことがなく、原画像を忠実に再現することができるようになる。
また、上述した網点検出手段は、画像データで示される画像を構成する各画素が画像中の網点領域を構成している画素である度合いを示す網点度を検出する構成とすることも考えられる。この場合、請求項5に記載のように、変更無効手段を、画像データで示される画像のうち網点検出手段により検出された網点度が所定のしきい値以上である画素に対して、生成手段による色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにすればよい。
このように構成すれば、画像データで示される画像のうち、網点の領域を構成する画素が黒エッジ画素として誤判定された場合であっても、この画素がしきい値以上の網点度となっている画素であれば、この画素に対する色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されることはない。よって、この画像データで示される画像を記録した場合でも、網点の領域に対応する領域に不適切な暗い色が記録されてしまうことがなく、原画像を忠実に再現することができるようになる。
さらに、この構成であれば、生成方法が変更されないようにするためのしきい値として、例えば、網点領域における点の解像度やスキャナの解像度などに応じて最適な網点度を設定しておくことができる。
網点の領域は、点の集合により構成され、色の濃淡が点の大きさで表現された画像であり、このような網点領域を含む画像をスキャナなどで読み取る場合、網点領域における点の解像度よりもスキャナの解像度が充分に高くなければ、画像を構成する点を正確に読み取れずにモアレなどのノイズ成分が発生してしまう。つまり、このようにして読み取られた画像データは、元の画像を充分に再現できていないため、このような画像データに対して「網点であるか否か」といった二者択一の検出を行うことは、検出の精度が低くならざるを得ず、間違った検出結果になりやすい。検出結果が間違ってしまった場合には、黒エッジ画素であるにも拘わらず、画素に対する色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されなくなってしまい、結果的に色滲みが発生してしまう。
そのため、上述のように、しきい値を最適な網点度に応じて設定しておけることは、網点領域における点の解像度よりもスキャナの解像度が充分に高くない場合に、黒エッジ画素に対する色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されなくなってしまうことを防止するのに好適である。
また、請求項6に記載の画像処理方法は、画像データで示される画像を構成する画素それぞれに対して、該画素の色を再現するために必要な1以上の色成分を生成する生成手順と、画像データで示される画像を構成する各画素が、黒色で表現された領域のエッジ部分を構成する黒エッジ画素であるか否かを、該当画素の周辺画素に基づいて判定する黒エッジ判定手順と、からなり、前記生成手順では、前記黒エッジ判定手順にて黒エッジ画素であると判定した画素における色成分の生成を、通常の生成方法から黒エッジ用の生成方法に変更して行う画像処理方法において、前記画像データで示される画像を構成する各画素が、網点領域を構成する画素であるかどうかを、該当画素の周辺画素に基づいて検出する網点検出手順と、前記画像データで示される画像のうち、前記網点検出手順にて特定の検出結果が得られた画素について、前記生成手順での色成分の生成方法を黒エッジ用の生成方法に変更させないようにする変更無効手順と、を備えている。
このような方法で画像処理を施すことによって、請求項1に記載の画像処理装置において得られる画像と同様の画像を得ることができる。
また、この画像処理方法について、生成手順においては、黒エッジ用の生成方法として、黒エッジ判定手段により黒エッジ画素であると判定された画素の色成分を黒色成分のみで生成する、ようにしてもよい。
また、この画像処理方法について、生成手順においては、黒エッジ用の生成方法として、黒エッジ判定手段により黒エッジ画素であると判定された画素の色成分を黒色成分のみで生成する、ようにしてもよい。
このような方法で画像処理を施すことによって、請求項2に記載の画像処理装置において得られる画像と同様の画像を得ることができる。
また、これらの画像処理方法について、変更無効手順においては、黒エッジ判定手順における該当画素に対する判定結果を無効化して、黒エッジ画素であると判定されていないものとすることで、生成手順における色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにしてもよい。
また、これらの画像処理方法について、変更無効手順においては、黒エッジ判定手順における該当画素に対する判定結果を無効化して、黒エッジ画素であると判定されていないものとすることで、生成手順における色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにしてもよい。
このような方法で画像処理を施すことによって、請求項3に記載の画像処理装置において得られる画像と同様の画像を得ることができる。
また、これら画像処理方法について、網点検出手順においては、画像データで示される画像を構成する各画素が、画像中の網点領域を構成する画素であるか否かを検出して、変更無効手順においては、画像データで示される画像のうち、網点検出手段により網点領域を構成する画素であると判定された画素に対して、生成手順における色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにしてもよい。
また、これら画像処理方法について、網点検出手順においては、画像データで示される画像を構成する各画素が、画像中の網点領域を構成する画素であるか否かを検出して、変更無効手順においては、画像データで示される画像のうち、網点検出手段により網点領域を構成する画素であると判定された画素に対して、生成手順における色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにしてもよい。
このような方法で画像処理を施すことによって、請求項4に記載の画像処理装置において得られる画像と同様の画像を得ることができる。
また、この方法とは別に、網点検出手順においては、画像データで示される画像を構成する各画素が画像中の網点領域を構成している画素である度合いを示す網点度を検出して、変更無効手段においては、画像データで示される画像のうち、網点検出手順において検出された網点度が所定のしきい値以上である画素に対して、生成手順における色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにしてもよい。
また、この方法とは別に、網点検出手順においては、画像データで示される画像を構成する各画素が画像中の網点領域を構成している画素である度合いを示す網点度を検出して、変更無効手段においては、画像データで示される画像のうち、網点検出手順において検出された網点度が所定のしきい値以上である画素に対して、生成手順における色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにしてもよい。
このような方法で画像処理を施すことによって、請求項5に記載の画像処理装置において得られる画像と同様の画像を得ることができる。
また、請求項7に記載の画像処理プログラムは、請求項1から5のいずれかに記載の生成手段,黒エッジ判定手段,網点検出手段および変更無効手段として機能させるための各種処理手順を、コンピュータシステムに実行させるための画像処理プログラムである。
また、請求項7に記載の画像処理プログラムは、請求項1から5のいずれかに記載の生成手段,黒エッジ判定手段,網点検出手段および変更無効手段として機能させるための各種処理手順を、コンピュータシステムに実行させるための画像処理プログラムである。
このようなプログラムを実行するコンピュータシステムは、請求項1から5のいずれかに記載の画像処理装置の一部を構成することができる。
なお、この画像処理プログラムは、それぞれコンピュータシステムによる処理に適した命令の順番付けられた列からなるものであって、請求項1から5のいずれかに記載された各手段それぞれとしての機能をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。このプログラムは、例えば、FD(Floppy(登録商標)Disk)、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory )、メモリーカードなどの記録媒体、インターネットなどの通信回線網を介して、画像処理装置自身、コンピュータシステム、または、これらを利用する利用者に提供されるものである。また、このプログラムを実行するコンピュータシステムとしては、例えば、画像処理装置に内蔵されたコンピュータシステム、画像処理装置に無線または有線の通信路を介してデータ通信可能に接続されたコンピュータシステムなどを利用することができる。
なお、この画像処理プログラムは、それぞれコンピュータシステムによる処理に適した命令の順番付けられた列からなるものであって、請求項1から5のいずれかに記載された各手段それぞれとしての機能をコンピュータシステムに実行させるためのプログラムである。このプログラムは、例えば、FD(Floppy(登録商標)Disk)、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory )、メモリーカードなどの記録媒体、インターネットなどの通信回線網を介して、画像処理装置自身、コンピュータシステム、または、これらを利用する利用者に提供されるものである。また、このプログラムを実行するコンピュータシステムとしては、例えば、画像処理装置に内蔵されたコンピュータシステム、画像処理装置に無線または有線の通信路を介してデータ通信可能に接続されたコンピュータシステムなどを利用することができる。
次に本発明の実施の形態について例を挙げて説明する。
複合機1は、プリンタ、コピー、スキャナおよびファクシミリとしての機能を有する装置であって、図1に示すように、本体後側に配設された記録給紙部12、本体上部の後側に配設された読取給紙部14、本体前側に配設された記録排紙部16および読取排紙部18、本体上面の中央部に配設された表示パネル20、本体上部の前側に配設された操作パネル30などを備えている。また、この複合機1には、図2に示すように、複合機1全体の動作を制御する制御部40、プリンタ部50、スキャナ部60などが内蔵されている。
複合機1は、プリンタ、コピー、スキャナおよびファクシミリとしての機能を有する装置であって、図1に示すように、本体後側に配設された記録給紙部12、本体上部の後側に配設された読取給紙部14、本体前側に配設された記録排紙部16および読取排紙部18、本体上面の中央部に配設された表示パネル20、本体上部の前側に配設された操作パネル30などを備えている。また、この複合機1には、図2に示すように、複合機1全体の動作を制御する制御部40、プリンタ部50、スキャナ部60などが内蔵されている。
操作パネル30は、「0」〜「9」の数字ボタン31、「*」ボタン32、「#」ボタン33、利用すべき機能(コピー機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のいずれか)を切り替える機能ボタン34、機能毎の設定を行う設定ボタン35、スタートボタン36、電源ボタン37などからなる。
制御部40は、CPU41、ROM42、RAM43、PCインターフェース部(以降、PCI/Fとする)44、NCU(network control unit)45、ASIC(Application Specific Integrated Circuit )46などがバス48を介して接続されてなるものである。
これらのうち、CPU41は、あらかじめROM42に記憶されている処理手順に従い、処理結果をRAM43に記憶させながら、複合機1の各構成要素にバス46経由で指令を送ることによって、複合機1全体の動作を制御する。また、PCI/F44は、複合機1を通信ケーブル経由で別の周知のパーソナルコンピュータ(PC)とデータ通信可能に接続するためのインターフェースである。また、NCU45は、複合機1を電話回線網に接続するためのインターフェースである。また、ASIC46は、スキャナ部60により読み取られた画像を示す画像データに対する画像処理を施すための回路などが形成されてなる集積回路である。
プリンタ部50は、記録給紙部12にセットされた用紙を記録排紙部16まで搬送しながら用紙への画像の記録を行う構成要素である。なお、このプリンタ部50における記録方式は、インクジェット方式でも、レーザ方式、熱転写方式でもよい。即ち、用紙等の記録媒体上に画像や文字等を記録できる方式であれば、どのような方式でもよい。
スキャナ部60は、読取給紙部14にセットされた原稿を読取排紙部18まで搬送しながら原稿に記録された画像の画像データとしての読み取りを行う構成要素である。なお、このスキャナ部60は、原稿の画像をRGBカラーモデルで規定されるR(Red :赤),G(Green :緑),B(Blue:青)成分画像それぞれからなる画像として読み取る。
このように構成された複合機1において、機能ボタン34が押下されることにより利用すべき機能がコピー機能に切り替えられている状態でスタートボタン36が押下されると、制御部40によって、読取給紙部14にセットされた原稿のコピー(複写)が行われる。
概略的には、まず、読取給紙部14にセットされた原稿から画像を読み取る旨がスキャナ部60へ指令される。これにより、スキャナ部60が、原稿の画像を画像データ(以降、「入力画像データ」とする)として読み取る。そして、入力画像データは、ASIC46へ入力されて画像処理が施された後、この画像処理が施された画像(出力画像)を記録給紙部12にセットされた用紙へ記録する旨がプリンタ部50へ指令される。こうして、プリンタ部50により読取給紙部14にセットされた原稿のコピー(複写)が行われる。
ここで、ASIC46により入力画像データに対して施される画像処理の詳細な内容を、ASIC46に形成されている回路構成に基づいて説明する。なお、このASIC46へ入力される入力画像データは、入力画像データで示される入力画像における特定の画素(以降、「注目画素」とする)を中心とするm×n画素(本実施形態においては「5×5」)からなる単位画像分のデータ(以降、「単位データ」とする)ずつ入力される。
ASIC46には、図3に示すように、YIQ変換部112,平滑強調フィルタ114,YIQ逆変換部116,CMY色変換部118,UCR部120,黒エッジ判定部122,網点検出部124,変更無効部126などが形成されている。
これらのうち、YIQ変換部112は、外部から入力される単位データで示される単位画像をYIQカラーモデルで規定されるY(Luminosity:輝度),I(In-phase:同相),Q(Quadrature:直交)成分からなる画像に変換する。
また、平滑強調フィルタ114は、YIQ変換部112により変換されたY,I,Q成分のうち、Y成分に対してフィルタ処理を施す空間フィルタであって、単位画像における注目画素のY成分に対して平滑化およびエッジ強調を行った成分が出力される。
また、YIQ逆変換部116は、YIQ変換部112により変換された単位画像における注目画素のI,Q成分、および、平滑強調フィルタ114によりフィルタ処理が施された注目画素のY成分を、R,G,B成分からなる注目画素に変換し直す。
また、CMY色変換部118は、YIQ逆変換部116により変換し直された注目画素をCMYカラーモデルで規定されるC(Cyan:シアン),M(Magenta :紫),Ye(Yellow:黄)成分からなる画素に変換する。
また、UCR部120は、CMY色変換部118により変換された注目画素について、この注目画素のC,M,Yeの各色成分からK(黒)成分を生成すると共に、C,M,Ye成分からK成分を減じたC’,M’,Ye’成分とK成分とからなる画素とする処理を行う。また、このUCR部120は、後述する黒エッジ判定部122から指令信号が入力されている場合には、注目画素の色成分をK成分のみに置き換える処理をも行う。
また、黒エッジ判定部122は、YIQ変換部112により変換された単位画像における注目画素が、黒色で表現された領域のエッジ部分(黒色以外で表現された領域との境界;例えば、黒色で表現された文字のエッジ部分など)を構成する画素(以降、「黒エッジ画素」とする)である場合に、注目画素の色成分をK成分のみに置き換える旨を指令するための指令信号をUCR部120へ出力する。
この黒エッジの判定および指令信号の出力は、図4に示すように、エッジ検出回路122a,黒色判定回路122bおよび黒エッジ判定回路122cにより行われる。まず、YIQ変換部112により変換された単位画像は、エッジ検出回路122aおよび黒色判定回路122bそれぞれにより処理される。エッジ検出回路122aでは、フィルタ処理(本実施形態においては、ソーベルフィルタ)により単位画像からのエッジの検出が行われ、エッジが検出された場合に検出信号が出力される。一方、黒色判定回路122bでは、単位画像における注目画素の各色成分に基づき、注目画素が黒色で表現される画素であるか否かの判定が行われ、黒色で表現される画素であると判定された場合に判定信号が出力される。そして、エッジ検出回路122aからの検出信号と黒色判定回路122bからの判定信号が両方とも黒エッジ判定回路122cへ入力されたら、この黒エッジ判定回路122cは、その注目画素が黒エッジ画素であると判定し、変更無効部126に指令信号を出力する。つまり、黒エッジ判定部122において黒エッジ画素と判定された場合には、「1(Hレベル)」の指令信号が出力され、黒エッジ画素でないと判定された場合には、「0(Lレベル)」の指令信号が出力されることになる。
また、網点検出部124は、外部から入力される単位データで示される単位画像それぞれの画素に基づいて、この単位画像における注目画素の網点度Pを検出し、検出した網点度Pを示す網点信号を変更無効部126へ出力する。この網点度Pは、注目画素および注目画素の周辺画素それぞれの色成分に基づいて、0,1,…,m×n(=25)までの複数段階のうちいずれかにて検出される。具体的には、注目画素の成分(濃度)が単位画像を構成する画素のうち最大値または最小値であれば、注目画素に対して点対称に配置された画素対それぞれの合計値との差の絶対値に応じた値(1,…,m×n)が網点度となる。一方、注目画素の成分が単位画像を構成する画素のうち最大値または最小値でなければ、「0」が網点度となる。なお、この網点度Pを検出する手順については、特開平8−237475号公報に示された手順と同一であるため詳細な手順については省略する。本実施形態では、この公報において複数の評価値それぞれが所定のしきい値より大きい場合に網点であると判定しているところを、複数の評価値の平均値に応じた1,…,m×nのうちいずれかの値を網点度として検出している。
そして、変更無効部126は、網点検出部124から出力された網点信号で示される網点度Pが所定のしきい値(本実施形態においては、P=20)より低ければ、黒エッジ判定部122からUCR部120へ至る経路を導通することにより指令信号の通過を許可する。一方、網点度Pが所定のしきい値以上であれば、黒エッジ判定部122からUCR部120へ至る経路を開放することにより指令信号の通過を禁止する。なお、上述のしきい値は、あらかじめ定められたものであるが、外部からの指令(例えば、操作パネル30からのユーザの操作)を受けて任意に変更することができる。
この指令信号の通過許可は、図5に示すように、比較回路126aおよび論理積(AND)回路126bにより行われる。なお、比較回路126aは、周知のコンパレータなどで構成されたものである。まず、網点検出部124により出力された網点信号は、比較回路126aに入力される。比較回路126aは、網点検出部124から入力した網点信号と、上述した所定のしきい値(P=20)を示す基準信号thとを比較し、網点信号の信号レベルが基準信号thの信号レベル以上、つまり網点度Pがしきい値以上であれば、「0(Lレベル)」の信号を出力する。一方、網点信号の信号レベルが基準信号thの信号レベルより小さい、つまり網点度Pがしきい値より小さければ、「1(Hレベル)」の信号を出力する。
この比較回路126aの出力信号および黒エッジ判定部122からの指令信号は、それぞれ論理積回路126bへ入力される。論理積回路126bは、両方の入力が共に「1」であれば「1(Hレベル)」の信号を出力する一方、いずれかが「0」であれば「0(Lレベル)」の信号をUCR部120へ出力する。ここで、論理積回路126bへ入力される比較回路126aの出力信号は、網点度Pがしきい値より小さい場合に「1」となるため、網点度Pがしきい値よりも小さければ、黒エッジ判定部122からの指令信号が、そのままUCR部120へ通過できるようになる。一方、網点度Pがしきい値以上であれば、黒エッジ判定部122からの指令信号がUCR部120へ通過できなくなり、黒エッジ判定部122による判定結果が無効化される。
このような回路構成からなるASIC46において、単位データ毎に入力される入力画像データは、まず、YIQ変換部112および網点検出部124へ入力される。
網点検出部124では、入力された単位データに基づき、単位画像における注目画素の網点度Pが検出され、この網点度Pを示す網点信号が変更無効部126へ入力される。この網点信号を入力した変更無効部126では、網点信号で示される網点度Pが所定のしきい値以上であれば、黒エッジ判定部122からUCR部120へ至る経路を指令信号が通過できるようになる。一方、網点信号で示される網点度が所定のしきい値より低ければ、黒エッジ判定部122からUCR部120へ至る経路を指令信号が通過できなくなり、黒エッジ判定部122の判定結果が無効化される。このことから、変更無効部126は、図6に示すように、単位画像における注目画素の網点度Pがしきい値以上であれば(s10:YES)、黒エッジ判定部122の判定結果を無効化する一方(s20)、網点度Pがしきい値より小さければ(s10:NO)、指令信号を通過させる(s30)、といった手順の処理を行っていることになる。
網点検出部124では、入力された単位データに基づき、単位画像における注目画素の網点度Pが検出され、この網点度Pを示す網点信号が変更無効部126へ入力される。この網点信号を入力した変更無効部126では、網点信号で示される網点度Pが所定のしきい値以上であれば、黒エッジ判定部122からUCR部120へ至る経路を指令信号が通過できるようになる。一方、網点信号で示される網点度が所定のしきい値より低ければ、黒エッジ判定部122からUCR部120へ至る経路を指令信号が通過できなくなり、黒エッジ判定部122の判定結果が無効化される。このことから、変更無効部126は、図6に示すように、単位画像における注目画素の網点度Pがしきい値以上であれば(s10:YES)、黒エッジ判定部122の判定結果を無効化する一方(s20)、網点度Pがしきい値より小さければ(s10:NO)、指令信号を通過させる(s30)、といった手順の処理を行っていることになる。
一方、YIQ変換部112では、入力された単位データが、Y,I,Q成分からなる単位画像(を示す単位データ)に変換される。
この後、Y,I,Q成分に変換された画像は、Y成分のみが平滑強調フィルタ114により、フィルタ処理を施された後、YIQ逆変換部116により、R,G,B成分からなる注目画素(を示す画像データ)に変換される。
この後、Y,I,Q成分に変換された画像は、Y成分のみが平滑強調フィルタ114により、フィルタ処理を施された後、YIQ逆変換部116により、R,G,B成分からなる注目画素(を示す画像データ)に変換される。
続いて、R,G,B成分に変換された注目画素は、CMY色変換部118により、CMYカラーモデルで規定されるC,M,Ye成分からなる画素に変換される。
そして、C,M,Ye成分に変換された注目画素は、UCR部120により、下色除去が行われる。ここでは、黒エッジ判定部122から指令信号が出力されていないか、または、指令信号が出力されているが(つまり、注目画素が黒エッジ画素と判定されている)、注目画素の網点度がしきい値以上であるためにUCR部120へ至る経路が開放されていれば、その注目画素に対しC,M,Ye成分からK(黒)成分を生成するとともに、そのK成分をC,M,Ye成分から減じたC’,M’,Ye’成分とK成分とからなる画素とする通常の下色除去が行われる。一方、黒エッジ判定部122から指令信号が出力され、かつ、注目画素の網点度がしきい値より低いためにUCR部120へ至る経路が導通されていれば、C,M,Ye成分をK成分のみに置き換える黒エッジ用の下色除去が行われる。なお、本実施形態における「通常の下色除去」とは、C,M,Ye成分のうち最小の成分と同じ値のK成分を加算した後(図7(a)参照)、加算したK成分と同じ値をC,M,Ye成分それぞれから減じることで、C’,M’,Ye’成分を生成する(図7(b),(c)参照)、といった処理である。
そして、C,M,Ye成分に変換された注目画素は、UCR部120により、下色除去が行われる。ここでは、黒エッジ判定部122から指令信号が出力されていないか、または、指令信号が出力されているが(つまり、注目画素が黒エッジ画素と判定されている)、注目画素の網点度がしきい値以上であるためにUCR部120へ至る経路が開放されていれば、その注目画素に対しC,M,Ye成分からK(黒)成分を生成するとともに、そのK成分をC,M,Ye成分から減じたC’,M’,Ye’成分とK成分とからなる画素とする通常の下色除去が行われる。一方、黒エッジ判定部122から指令信号が出力され、かつ、注目画素の網点度がしきい値より低いためにUCR部120へ至る経路が導通されていれば、C,M,Ye成分をK成分のみに置き換える黒エッジ用の下色除去が行われる。なお、本実施形態における「通常の下色除去」とは、C,M,Ye成分のうち最小の成分と同じ値のK成分を加算した後(図7(a)参照)、加算したK成分と同じ値をC,M,Ye成分それぞれから減じることで、C’,M’,Ye’成分を生成する(図7(b),(c)参照)、といった処理である。
こうして、UCR部120により下色除去されたC’,M’,Ye’,K成分からなる注目画像(を示す画像データ)又はK成分のみに置き換えられた注目画素(を示す画像データ)は、順次プリンタ部50へ送られ、全ての単位データを送り終えた後、これら画像データで示される画像の記録がプリンタ部50により行われる。
[効果]
このように構成された複合機1のASIC46によれば、入力画像データで示される入力画像のうち、網点の領域を構成する画素(注目画素)が、黒エッジ判定部122により黒エッジ画素と誤判定された場合であっても、この注目画素がしきい値以上の網点度であれば、この画素に対して黒エッジ用の下色除去が行われることはない。
このように構成された複合機1のASIC46によれば、入力画像データで示される入力画像のうち、網点の領域を構成する画素(注目画素)が、黒エッジ判定部122により黒エッジ画素と誤判定された場合であっても、この注目画素がしきい値以上の網点度であれば、この画素に対して黒エッジ用の下色除去が行われることはない。
よって、こうして画像処理を施された画像データで示される画像をプリンタ部50にて記録した場合でも、網点の領域に対応する位置に不適切な暗い色が記録されてしまうことがなく、スキャナ部60により読み取られた原画像を忠実に再現することができるようになる。
さらに、この構成であれば、黒エッジ用の下色除去が行われなくするための網点度のしきい値を、例えば、網点領域における点の解像度やスキャナ部60の解像度などに応じて最適な網点度を設定しておくことができる。
網点の領域は、点の集合により構成され、色の濃淡が点の大きさで表現された画像であり、このような網点領域を含む画像をスキャナ部60で読み取る場合、網点領域における点の解像度よりもスキャナ部60の解像度が充分に高くなければ、画像を構成する点を正確に読み取れずにモアレなどのノイズ成分が発生してしまう。
このようにして読み取られた入力画像データに対しては、網点であるか否かといった二者択一の検出を行うことも可能であるが、元の画像を充分に再現できていないため、検出の精度が低くならざるを得ず、間違った検出結果になりやすい。検出結果が間違ってしまった場合には、黒エッジ画素であるにも拘わらず、画素に対して黒エッジ用の下色除去が行われなくなってしまい、結果的に色滲みが発生してしまう。
そのため、上述のように、しきい値を最適な網点度に応じて設定しておけることは、網点領域における点の解像度よりもスキャナ部60の解像度が充分に高くない場合に、黒エッジ画素について黒エッジ用の下色除去が行われなくなってしまうことを防止するのに好適である。
また、入力画像を構成する黒エッジ画素については、K成分のみで再現されるため、C,M,Ye成分の記録位置がズレることに起因する色滲みが発生することを確実に防止することができる。
また、変更無効部126は、網点検出部124により検出された網点度Pが所定のしきい値以上である画素については、黒エッジ判定部122からUCR部120に至る経路を開放することにより、黒エッジ判定部122による判定結果を無効化することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されず、このほかにも様々な形態で実施することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されず、このほかにも様々な形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態においては、本発明における画像処理装置に対応する構成要素ASIC46が、複合機に備えられたものを例示した。しかし、本発明における画像処理装置に対応する構成要素は、複合機以外の構成に採用することもできる。
また、上記実施形態においては、本発明における画像処理装置に対応する構成要素がASIC46に形成されたものを例示した。しかし、これらの回路は、ASIC46以外に、いわゆるPLD(Programmable Logic Device )などに形成してもよい。
また、上記実施形態においては、網点検出部124が注目画素の網点度を複数段階にて検出するように構成されたものを例示した。しかし、網点検出部124は、注目画素が網点である、または、網点でない、の二者択一の検出を行うように構成してもよい。
このように構成された複合機1のASIC46によれば、入力画像データで示される入力画像のうち、網点の領域を構成する画素(注目画素)が、黒エッジ判定部122により黒エッジと誤判定された場合であっても、この注目画素が網点として検出された画素であれば、この画素に対して黒エッジ用の下色除去が行われることはない。よって、こうして画像処理を施された画像データで示される画像をプリンタ部50にて記録した場合でも、網点の領域に対応する領域に不適切な暗い色が記録されてしまうことがなく、スキャナ部60により読み取られた原画像を忠実に再現することができるようになる。
また、上記実施形態においては、「黒エッジ用の下色除去」が、C,M,Ye成分をK成分のみに置き換える処理である構成を例示した。しかし、「黒エッジ用の下色除去」としては、例えば、C,M,Ye成分のうち最小の成分と同じ値のK成分を加算した後(図7(a)参照)、加算したK成分に1以上の係数(正の値)をかけた値kをC,M,Ye成分それぞれから減じる(図7(d)参照)、といった処理としてもよい。
また、上記実施形態においては、変更無効部126が、黒エッジ判定部122からUCR部120に至る経路を指令信号が通過できなくなるようにすることにより、黒エッジ判定部122により、黒エッジ用の下色除去が行われなくするように構成されたものを例示した。しかし、変更無効部126が、黒エッジ用の下色除去が行われることを禁止するための構成は特に限定されず、例えば、YIQ変換部112から黒色領域判定部122に至る経路を開放する、といった構成を採用することも考えられる。
また、上記実施形態において、ASIC46により行われていた画像処理をCPU41がソフトウェア的に実行するように構成してもよい。このように、ASIC46により行われていた画像処理をCPU41により実行させる場合の処理手順を図8に基づいて説明する。なお、この処理は、スキャナ部60により入力画像データが読み取られたときに実行されるものであり、スキャナ部60に読み取られた入力画像データは、この入力画像データで示される画像が第1〜第xの画素で構成されているものとする。
まず、入力画像データで示される入力画像のうち黒エッジ画素を特定し、入力画像における黒エッジ画素の位置(座標)をRAM43に記録する(s110)。ここでは、黒エッジ画素を特定するための処理として、上述の黒エッジ判定部122により行われているのと同様の処理が、入力画像全ての画素に対して行われる。
次に、入力画像データで示される入力画像を構成する画素それぞれの網点度を検出する(s120)。ここでは、網点度を特定するための処理として、上述の網点検出部124により行われているのと同様の処理が、入力画像全ての画素に対して行われる。
次に、s110の処理でRAM43に記録された黒エッジ画素の位置のうち、s120の処理で検出された網点度が所定のしきい値(20)より低くなっている画素の位置を削除する補正を行う(s130)。
次に、入力画像データで示される入力画像をY,I,Q成分からなる画像に変換する(s140)。ここでは、Y,I,Q成分からなる画像に変換する処理として、上述のYIQ変換部112と同様の処理が、入力画像全ての画素に対して行われる。
次に、s140の処理で変換された画像におけるY成分に対してフィルタ処理を施す(s150)。ここでは、上述した平滑強調フィルタ114によるフィルタ処理と同様の処理を、Y成分の画像全ての画素に対して行われる。
次に、s140の処理で変換されたY,I,Q成分のうちのI,Q成分、および、s150の処理でフィルタ処理を施されたY成分からなる画像を、R,G,B成分からなる画像に変換する(s160)。ここでは、R,G,B成分からなる画像に変換する処理として、上述のYIQ逆変換部116と同様の処理が、Y,I,Q成分からなる画像全ての画素に対して行われる。
次に、s160の処理で変換されたR,G,B成分からなる画像を、C,M,Ye成分からなる画像に変換する(s170)。ここでは、C,M,Ye成分からなる画像に変換する処理として、上述のCMY色変換部118と同様の処理が、R,G,B成分からなる画像全ての画素に対して行われる。
次に、s170の処理で変換されたC,M,Ye成分からなる画像に対して下色除去を行う(s180)。ここでは、下色除去を行う処理として、上述したUCR部120と同様の処理がC,M,Ye成分からなる画像全ての画素に対して行われる。具体的には、C,M,Ye成分からなる画像のうち、RAM43に記録された位置の画素に対してC,M,Ye成分をK成分のみに置き換える黒エッジ用の下色除去が行われ、その他の画素に対してK(黒)成分が加算されてC,M,Ye成分を減じる通常の下色除去が行われる。
そして、s180の処理で下色除去されたC’,M’,Ye’成分(または、C’,M’,Ye’,K成分)からなる画像を示す画像データをプリンタ部50へ出力する(s190)。
[本発明との対応関係]
以上説明した実施形態において、ASIC46は本発明における画像処理装置であって、このASIC46のCMY色変換部118およびUCR部120は本発明における生成手段であり、黒エッジ判定部122は本発明における黒エッジ判定手段であり、網点検出部124は本発明における網点検出手段であり、変更無効部126は本発明における変更無効手段である。
以上説明した実施形態において、ASIC46は本発明における画像処理装置であって、このASIC46のCMY色変換部118およびUCR部120は本発明における生成手段であり、黒エッジ判定部122は本発明における黒エッジ判定手段であり、網点検出部124は本発明における網点検出手段であり、変更無効部126は本発明における変更無効手段である。
また、図5の処理を実行する変形例においては、CPU41およびRAM43が本発明における画像処理装置であり、s110の処理が黒エッジ判定手段であり、s120の処理が本発明における網点検出手段であり、s130の処理が本発明における変更無効手段であり、s170,s180の処理が本発明における生成手段である。
1…複合機、12…記録給紙部、14…読取給紙部、16…記録排紙部、18…読取排紙部、20…表示パネル、30…操作パネル、31…数字ボタン、32…「*」ボタン、33…「#」ボタン33、34…機能ボタン、35…設定ボタン、36…スタートボタン、37…電源ボタン、40…制御部、41…CPU、42…ROM、43…RAM、44…PCインターフェース部、45…NCU、46…ASIC、48…バス、50…プリンタ部、60…スキャナ部、112…YIQ変換部、114…平滑強調フィルタ、116…YIQ逆変換部、118…CMY色変換部、120…UCR部、122…黒エッジ判定部、122a…エッジ検出回路、122b…黒色判定回路、122c…黒エッジ判定回路、124…網点検出部、126…許可禁止部、126a…比較回路、126b…論理積回路。
Claims (7)
- 画像データで示される画像を構成する画素それぞれに対して、該画素の色を再現するために必要な1以上の色成分を生成する生成手段と、
画像データで示される画像を構成する各画素が、黒色で表現された領域のエッジ部分を構成する黒エッジ画素であるか否かを、該当画素の周辺画素に基づいて判定する黒エッジ判定手段と、を備え、
前記生成手段は、前記黒エッジ判定手段により黒エッジ画素であると判定された画素における色成分の生成を、通常の生成方法から黒エッジ用の生成方法に変更して行うように構成された画像処理装置において、
前記画像データで示される画像を構成する各画素が、網点領域を構成する画素であるかどうかを、該当画素の周辺画素に基づいて検出する網点検出手段と、
前記画像データで示される画像のうち、前記網点検出手段により特定の検出結果が得られた画素について、前記生成手段による色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにする変更無効手段と、を備えている
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記生成手段は、前記黒エッジ用の生成方法として、前記黒エッジ判定手段により黒エッジ画素であると判定された画素の色成分を黒色成分のみで生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記変更無効手段は、前記黒エッジ判定手段による該当画素に対する判定結果を無効化して、黒エッジ画素であると判定されていないものとすることで、前記生成手段による色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにする
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記網点検出手段は、前記画像データで示される画像を構成する各画素が、画像中の網点領域を構成する画素であるか否かを検出して、
前記変更無効手段は、前記画像データで示される画像のうち、前記網点検出手段により網点領域を構成する画素であると判定された画素に対して、前記生成手段による色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにする
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置。 - 前記網点検出手段は、前記画像データで示される画像を構成する各画素が画像中の網点領域を構成している画素である度合いを示す網点度を検出して、
前記変更無効手段は、前記画像データで示される画像のうち、前記網点検出手段により検出された網点度が所定のしきい値以上である画素に対して、前記生成手段による色成分の生成方法が黒エッジ用の生成方法に変更されないようにする
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像処理装置。 - 画像データで示される画像を構成する画素それぞれに対して、該画素の色を再現するために必要な1以上の色成分を生成する生成手順と、
画像データで示される画像を構成する各画素が、黒色で表現された領域のエッジ部分を構成する黒エッジ画素であるか否かを、該当画素の周辺画素に基づいて判定する黒エッジ判定手順と、からなり、
前記生成手順では、前記黒エッジ判定手順にて黒エッジ画素であると判定した画素における色成分の生成を、通常の生成方法から黒エッジ用の生成方法に変更して行う画像処理方法において、
前記画像データで示される画像を構成する各画素が、網点領域を構成する画素であるかどうかを、該当画素の周辺画素に基づいて検出する網点検出手順と、
前記画像データで示される画像のうち、前記網点検出手順にて特定の検出結果が得られた画素について、前記生成手順での色成分の生成方法を黒エッジ用の生成方法に変更させないようにする変更無効手順と、を備えている
ことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項1から5のいずれかに記載の生成手段,黒エッジ判定手段,網点検出手段および変更無効手段として機能させるための各種処理手順を、コンピュータシステムに実行させるための画像処理プログラム。
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