JP2005101726A - 画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置、画像処理方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置、画像処理方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 ユーザが抽出したい色レベルの幅や領域の指定を行うことなく、原稿に金属光沢領域が含まれているか否かの判定を行うことができ、かつ、金属光沢領域が含まれる原稿に対して適切に画像処理を行うことのできる画像処理装置を実現する。
【解決手段】 「通常スキャン」による第1画像データと、金属光沢領域から反射される光を乱反射させるようにして読取りを行う「金属光沢スキャン」による第2画像データとを得る(S1〜S6)。第1画像データと第2画像データとの差分値を比較し、該差分値が所定の閾値より大きい場合には(S7でYES)、第1画像データと第2画像データとを合成してあらたな画像データを得る(S9)。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の光源から原稿に光を照射し、原稿からの反射光を光電変換して原稿の画像データを得る画像読取装置及びその方法に関し、特に、金色や銀色等の光沢性の高い画像が含まれる原稿画像の読取りに好適な画像読取装置及びその方法に関するものである。
一般的に、画像読取装置は、所定の光源から原稿に光を照射し、原稿からの反射光を光電変換素子に導くことによって画像データを生成(電子データに変換)するよう構成されている。このため、画像読取装置では、原稿ごとの表面状態の違い(光沢性の違い、平面性の違い、表面粗さの違い)等によって画像の読取結果が大きく異ならないように、光電変換素子に導かれる反射光が拡散反射成分のみの反射光(拡散反射光)となるように構成されている。例えば、原稿面に垂直な方向に対して約45°の方向から光が照射され、原稿面に略垂直な方向への反射光が光電変換素子に導かれるよう構成されたもの等がある。図7は、そのような一般的な画像読取装置の概略構成を表す断面図である。
図7に示すように、一般的な画像読取装置では、蛍光灯等の光源100から所定の照射方向Aに照射される光(原稿表面の垂線方向に対し、角度αの方向(例えば、α=45°))により、原稿台101上に載置された原稿102が照明される。その反射光のうちの所定反射方向Bへの拡散反射光(図7では、原稿に対して垂直方向への拡散反射光)を第1ミラー103、第2ミラー104及び第3ミラー105で反射させて導光し、光学レンズ106により光電変換素子であるCCDラインセンサ107へ入力させる。CCDラインセンサ107からは、RGBの3ラインのカラーラインセンサにて色分解されたアナログ信号が出力され、その出力がA/D変換処理にてデジタル信号に変換され、画像データとして出力される。
このような構成では、CCDラインセンサ107に入力される拡散反射光は、正反射方向への反射光(図のC方向)をほとんど含まない。したがって、一般的な紙原稿を用いる限り、原稿ごとの表面状態が異なっても、画像の読取結果は大きく異なることがなく、原稿画像の色を正しく読取ることができる。
しかしながら、金色や銀色等の金属色を有する画像等、光沢性の非常に高い画像が原稿画像に含まれる場合には、その光沢性の高い部分については照射光のほとんどが正反射光として反射し、拡散反射光の光量が著しく低下する。
図8(a)は、光が照射される被照射物の表面が鏡面状である場合の光の反射方向を矢印線によって模式的に表した図である。被照射物の表面が鏡面状である場合、図8(a)に示すように、照射光の全てが正反射し(正反射光)、拡散反射は生じない。また、被照射物の表面が鏡面状ではなくても、金属色(金色や銀色等)の印刷等がなされていると、図8(b)に示すように、多少の散乱はあるがほぼ正反射に近い反射光が形成されることになり、拡散反射の割合が著しく低くなる。
このため、一般の画像読取装置では、上述のような光沢性の非常に高い原稿画像を読取ると、光電変換素子に入力される反射光の光量低下によって暗い(黒っぽい)画像が生成されるという現象が生じ、本来の正しい画像を得ることができないという問題がある。そこで、このような問題を解決する技術として以下に示すものが提案されている。
特許文献1では、スキャナに可動ミラーを配設して原稿からの反射光の光路を制御し、正反射光と拡散反射光との両画像データを得ることができるようにすることで、金属色を識別可能とする構成が開示されている。また、特許文献1の構成では、メモリに疑似金属色パターンデータを記憶させておくことにより、複写物において原稿の金属色を擬似的に表現することができる。
特許文献2では、特定の色領域・指定領域を操作パネルからマニュアルで入力し、抽出された色情報を書き換え、特定の画像パターン情報を重畳することにより、従来存在しなかった金属的質感を画像上に盛り込んだ出力画像を得ることを可能とする構成が開示されている。また、特許文献2の構成では、その色を任意の色に変換することによって、任意の色の金属的質感を持つ画像を得ることも可能としている。
特開平9−321984号公報(公開日平成9年12月12日) 特開平10−28221号公報(公開日平成10年1月27日)
ところが、上記特許文献1の技術では、正反射光成分を検知するので、光沢の有無を判別することは可能であるが、正反射光成分が検知された場合、それが金属光沢領域によるものなのか原稿自体が光沢を有するものなのかを判別することができない。また、金属光沢領域を検知したとしても、その領域の色情報を識別していないので金属光沢を表すことはできない。さらに、疑似メタル色のパターンデータをメモリに記憶させておくということであるが、どのようにしてパターンを選択するのか記載されておらず、この技術では、金属光沢領域を検知し出力することはできない。
一方、上記特許文献2の技術によれば、一般のスキャナの構成を大きく変えずに金属色を画像上に盛り込んだ出力画像を得ることが可能である。しかしながら、ユーザがあらかじめ、操作パネルから抽出したい色レベルの幅や領域の指定をマニュアルで入力する必要があるため、ユーザに対して煩雑な手間を要求するといった問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザが抽出したい色レベルの幅や領域の指定を行うことなく、原稿に金属光沢領域が含まれているか否かの判定を行うことができ、かつ、金属光沢領域が含まれる原稿に対して適切に画像処理を行うことのできる画像処理装置を実現することにある。
本発明に係る画像処理装置は、上記課題を解決するために、原稿画像に光を照射し、その反射光における乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる画像データを入力画像データとし、上記入力画像データの色成分毎の値と、予め定められた閾値とを比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定する特定色判定部が備えられていることを特徴としている。
本発明に係る他の画像処理装置は、上記課題を解決するために、原稿画像に光を照射し、その反射光の読取りによって得られる第1画像データと、その反射光における乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる第2画像データとを入力画像データとし、上記第1画像データと第2画像データとの差分を色成分毎に算出し、この差分値と予め定められた閾値とを比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定する特定色判定部が備えられていることを特徴としている。
上記画像処理装置は、上記特定色判定部により、原稿画像に金属光沢領域が含まれていると判断されたとき、上記第1画像データと第2画像データとを合成して、新たな画像データとする画像合成部が備えられていることを特徴としている。
本発明に係る画像読取装置は、上記課題を解決するために、上述の画像処理装置の何れかを備えていることを特徴としている。
上記画像読取装置は、原稿画像に照射された光を乱反射させる反射光制御部材が備えられていることを特徴としている。
本発明に係る画像形成装置は、上記課題を解決するために、上述の画像処理装置の何れかを備えていることを特徴としている。
上記画像形成装置は、原稿画像に照射された光を乱反射させる反射光制御部材が備えられていることを特徴としている。
本発明に係る画像処理方法は、上記課題を解決するために、原稿画像に光を照射し、その反射光における乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる画像データを入力画像データとし、上記入力画像データの色成分毎の値と、予め定められた閾値とを比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定することを特徴としている。
本発明に係る他の画像処理方法は、上記課題を解決するために、原稿画像に光を照射し、その反射光の読取りによって得られる第1画像データと、その反射光における乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる第2画像データとを入力画像データとし、上記第1画像データと第2画像データとの差分を色成分毎に算出し、この差分値と予め定められた閾値とを比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定することを特徴としている。
上記画像処理方法は、上記原稿画像に金属光沢領域が含まれていると判断されたとき、上記第1画像データと第2画像データとを合成して、新たな画像データとすることを特徴としている。
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる画像データを入力画像データとすることで、金属光沢領域が含まれている原稿の読取時において該金属光沢領域の読取光量の低下を防止した上で、上記特定色判定部では、入力画像データの色成分毎のデータと予め記憶された閾値とを比較するのみで、原稿に金属光沢領域が含まれているか否かの判定を簡単に実現することができる。
この場合、原稿に金属光沢領域が含まれていたとしても適切に処理が施されるので、読取原稿に対してユーザ自身が金属光沢領域が含まれているか否かを判定してその領域の指定等を行う必要はなく、金属光沢領域が含まれる原稿に対して適切に画像処理を行うことのできるといった効果を奏する。
尚、乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる画像データは、例えば、原稿台における原稿載置面側に、例えば、薄いポリプロピレン製のシート(反射光制御部材)を置いて原稿読取りを行うことで得ることができる。
本発明に係る他の画像処理装置は、以上のように、通常の読取りによって得られる第1画像データと、乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる第2画像データとを入力画像データとの差分を色成分毎に算出し、この差分値と予め定められた閾値とを比較する。原稿に金属光沢領域が含まれている場合、第1画像データでは該金属光沢領域の読取光量の低下が生じるのに対し、第2画像データでは該金属光沢領域の読取光量の低下が防止されるので、金属光沢領域では第1画像データと第2画像データとの差分が大きくなり、特定色判定部では、該差分を予め定められた閾値と比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定することができる。
この場合、原稿に金属光沢領域が含まれていたとしても適切に処理が施されるので、ユーザ自身が金属光沢領域が含まれているか否かを判定してその領域の指定等を行う必要はなく、金属光沢領域が含まれる原稿に対して適切に画像処理を行うことのできるといった効果を奏する。
また、原稿に金属光沢領域が含まれているか否かの判定には、画像読取装置によって読み込まれた拡散反射による画像データ(第1画像データ)と、乱反射による画像データ(第2画像データ)との差分情報を利用しているため、一般色を金属光沢色と誤判定してしまうことを防ぐことができるといった効果を併せて奏する。
本発明に係る画像処理装置は、以上のように、さらに原稿画像に金属光沢領域が含まれていると判断されたとき、上記第1画像データと第2画像データとを合成して、新たな画像データとする画像合成部を備えているので、金属光沢領域以外は、通常の方法で読み込まれた画像データ(拡散反射による第1画像データ)を用いることができる。それゆえ、金属光沢領域以外での、画質の変化を抑制することができるという効果を奏する。
本発明に係る画像読取装置は、以上のように、原稿を読取って得られる画像データに対して画像処理を施すために上述の画像処理装置を備えている。それゆえ、上記画像処理装置と同様に、読取原稿に対してユーザ自身が金属光沢領域が含まれているか否かを判定してその領域の指定等を行う必要はなく、金属光沢領域が含まれる原稿に対して適切に画像処理を行うことができるといった効果を奏する。
本発明に係る画像読取装置は、以上のように、さらに原稿画像に照射された光を乱反射させる反射光制御部材が備えられているので、乱反射を増加させた状態での読取りを行う際に、ユーザがその都度反射光制御部材を準備する必要がなくなり、手間を省くことができるといった効果を奏する。また、金属光沢領域を確実に読取ることができる。
本発明に係る画像形成装置は、以上のように、原稿を読取って得られる画像データに対して画像処理を施すために上述の画像処理装置を備えている。それゆえ、上記画像処理装置と同様に、読取原稿に対してユーザ自身が金属光沢領域が含まれているか否かを判定してその領域の指定等を行う必要はなく、金属光沢領域が含まれる原稿に対して適切に画像処理を行うことができるといった効果を奏する。
本発明に係る画像形成装置は、以上のように、さらに原稿画像に照射された光を乱反射させる反射光制御部材が備えられているので、乱反射を増加させた状態での読取りを行う際に、ユーザがその都度反射光制御部材を準備する必要がなくなり、手間を省くことができるといった効果を奏する。また、金属光沢領域を確実に読取ることができる。
本発明の一実施形態について図1ないし図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
まず、図2を用いて、本実施形態に係る画像読取装置(スキャナ)の構成について説明する。上記画像読取装置は、特に金属光沢領域を含む原稿(以下では特定色原稿と記す)の読取りを行う時に、光源10から照射され特定色原稿11の金属光沢領域で正反射される光を乱反射させ、第1ミラー方向に入射する光の成分を増加させるようになっている。このため、上記画像読取装置では、特定色原稿11の読取りを行う場合には、原稿台12における原稿載置面側に、例えば、薄いポリプロピレン製のシート(反射光制御部材)18を置いて原稿読取りを行うようにすればよい。
また、特定色原稿11の読取りにおいて、金属光沢領域から反射される光を乱反射させるには、上記の方法以外に、透明度の高いポリプロピレン製シートに原稿を挟んで原稿台に置くようにしても良い。この場合は、例えば、クリヤーブック替紙ラ−680N(コクヨ社)などを用いることができる。
また、金属光沢領域から反射される光を乱反射させるためのポリプロピレン製シート18については、図3に示すように画像読取装置の上方に設置される自動原稿送り装置20に設けられている原稿押さえ部材21の上に予め設けられていても良い。図4は、図3における自動原稿送り装置を開けた状態を示しているものであり、薄いポリプロピレン製シート18は原稿押さえ部材21に対して3方で固定されており、図の上方(矢印部)より原稿を挿入するように構成されている。すなわち、原稿は原稿押さえ部材21とポリプロピレン製シート18との間に挿入され、図の左下の原稿基準位置に合うように挿入される。この図の例では、薄いポリプロピレン製シート18は原稿押さえ部材21と一致するように配置されており、例えば、A3サイズの原稿をもセットできるようになっている。
尚、図4におけるフロント側はスキャナに向かって操作者に近い側を、リア側は操作者から遠い側を示している。また、原稿の金属光沢領域で正反射される光を乱反射させる部材としては、ポリプロピレン製のシートに限定されるものではなく、透明性を有し光を乱反射させるものであるならばどのようなものでも良い。
次に、上記の構成よりなるスキャナの動作について説明する。スキャナは、原稿台12、自動原稿送り装置(ADF:Automatic Document Feeder)20、画像入力装置(画像入力手段)30等より構成される。本実施形態では、画像入力装置30を、光源・ミラー・レンズなどの光学系や、CCDなどよりなるスキャナの機構部のみとし、画像入力装置30と入力画像データに処理を施す画像処理装置などよりなる画像読取装置(スキャナ)と区別して記載している。
原稿台12の上面には、原稿台12に対して開閉可能な状態で支持され、原稿台12の面に対して所定の位置関係をもって自動原稿送り装置20が装着されている。自動原稿送り装置20は、まず、原稿面が原稿台12の所定位置において画像入力装置30に対向するよう原稿を搬送し、1枚の原稿についての画像読取りが終了した後にこの原稿を排出し、次の原稿についての搬送動作を実行する。
画像入力装置30は、自動原稿送り装置20により原稿台12上に搬送されてきた原稿、あるいは、ユーザが原稿台においた原稿の画像を読取るために、原稿台12の下方に配置されている。画像入力装置30は原稿台12の下面に沿って平行に往復移動する2つの原稿走査体と、光学レンズ16と、光電変換素子であるCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサ17とを有している。
前記2つの原稿走査体は、第1の走査ユニットと第2の走査ユニットとから構成されている。第1の走査ユニットは原稿画像表面を露光する露光ランプ(光源)10と、原稿からの反射光像を所定の方向に向かって偏向する第1ミラー13とを有し、原稿台12の下面に対して一定の距離を保ちながら所定の走査速度で平行に往復移動するものである。第2の走査ユニットは、第1の走査ユニットの第1ミラー13により偏向された原稿からの反射光像をさらに所定の方向に向かって偏向する第2および第3ミラー14,15を有し、第1の走査ユニットと一定の速度関係を保って平行に往復移動するものである。
光学レンズ16は、第2の走査ユニットの第3ミラー15により偏向された原稿からの反射光像を縮小し、縮小された光像をCCDラインセンサ17上の所定位置に結像させるものである。
CCDラインセンサ17は、結像された光像を順次光電変換して電気信号として出力するものである。CCDラインセンサ17は、白黒画像あるいはカラー画像を読取り、R(赤)・G(緑)・B(青)の各色成分に色分解したラインデータを出力することのできる3ラインのカラーCCDである。このCCDラインセンサにより電気信号に変換された原稿画像情報は、さらに、画像処理装置に転送されて所定の画像データ処理が施される。
ここでは、画像読取装置として、自動原稿送り装置20を備える形態のものを示したが、これに限定されるものではなく、両面自動原稿送り装置(RADF:Reversing Automatic Document Feeder)を備えるもの、これらの何れも備えず原稿台カバーのみが装着された形態、あるいは、上記2つの原稿走査体と光学レンズとCCD(Charge Coupled Device)ラインセンサよりなる原稿読み取り系と密着イメージセンサにより読み取り系とを備えた両面原稿同時読取り装置を備えた形態であっても構わない。
次に、本画像読取装置における画像読取処理の手順について図1のフローチャートを用いて説明する。図1に示す処理は、ユーザにより前記原稿台12上に原稿が載置された状態で、ユーザが操作パネル等から「通常スキャン」モードを選択し、読取り開始操作がなされたときから開始される。この「通常スキャン」モードでは、原稿台12と原稿との間にポリプロピレン製シート18は挿入されない。
まず、前記「通常スキャン」モードによる読取り開始操作がなされると、光源10の光を照射方向Aから原稿に照射(照明)しながら、予め設定された原稿の画像読取り範囲全体について前記第1走査ユニットの走査が開始され(これにより、前記第2走査ユニットも連動)、前記CCDラインセンサ17によって原稿画像が読取られる(S1)。前記画像読取り範囲の設定は、予め設定される、或いは周知の原稿サイズの自動検出機能によって予め設定される。
そして、前記第1走査ユニットの走査とともに、前記CCDラインセンサにおいて、光電変換及びA/D変換がなされて画像データの生成が行われ(S2)、画像データが画像メモリに格納される(S3)。このように、「通常スキャン」によって得られる画像データを第1画像データとし、(r1,g1,b1)で表すこととする。
以上のようにして、原稿の前記画像読取り範囲全体についての前記第1画像データの読取り(生成)が完了すると、次に、原稿台12上にポリプロピレン製シート13を介して原稿を置き、ユーザが操作パネル等から「金属光沢スキャン」モードを選択した後、前記光源10の光を照射方向Aから原稿に照射(照明)しながら、原稿の前記画像読取り範囲全体について前記第1走査ユニットの走査が開始され(これにより、前記第2走査ユニットも連動)、前記CCDラインセンサ17によって原稿画像が読取られる(S4)。
そして、前述したS2、S3と同様に、光電変換及びA/D変換がなされて画像データの生成が行われ(S5)、画像データが前記画像処理装置の画像メモリに格納される(S6)。このように、原稿から乱反射されて得られる画像データを第2画像データとし、(r2,g2,b2)で表すこととする。
こうして得られた第1画像データおよび第2画像データを用いて、画像処理装置に備えられる特定色判定部により、前記第1画像データ及び第2画像データの2つの画像データから、金属色(金色や銀色等)の画像部分が存在するか否かが判別される(S7)。
この判別は、例えば、前記第2画像データの各画素のデータ値から、これに対応する前記第1画像データの各画素のデータ値を差し引いた差分値が所定以上である部分を、前記金属色の画像部分であると判別することが考えられる。これは、前記「金属光沢スキャン」モードにより原稿を読取った場合、一般的な色の画像については、前記第1画像データの方が前記第2画像データよりも値が大きい(即ち、濃度が高い)或いは同等となるが、金属色の画像部分では、前記第1画像データのデータ値が著しく下がるため、前記第2画像データの方がデータ値が大きくなるためである。
前記金属色の画像部分であると判別するための、前記第2画像データの各画素(位置))のデータ値から、これに対応する前記第1画像データの各画素のデータ値を差し引いた差分の閾値(TH_r,TH_g,TH_b)の例を以下に示す。
金色の場合:(TH_r,TH_g,TH_b)=(50,55,25)
銀色の場合:(TH_r,TH_g,TH_b)=(40,50,45)
尚、上記差分の閾値はスキャナの特性によって変わるため、予めスキャナの特性を考慮した上で決定することが望ましい。
そして、S7において、金属色の画像部分が存在すると判別されると、画像処理装置の画像合成部により、前記第1画像データと前記第2画像データとに基づいて原稿の画像データ(原稿画像データ(R,G,B))が合成(生成)され、原稿画像データが出力された(S9)後、処理が終了する。S7における画像データの合成では、例えば、特定色判定部において特定色と判定された画素については第2画像データを選択し、特定色と判定されなかった画素については第1画像データを選択し、画素毎に選択された画像データを合成することで新たな画像データを生成するといった処理が行われる。
一方、S7において、前記金属色の画像部分が存在しないと判別されると、前記第1画像データが前記画像合成部64により出力された(S8)後、処理が終了する。
つぎに、本発明の画像処理装置を、画像読取装置(例えばスキャナ)または画像形成装置(例えばプリンタ)に適用した例を示す。図5は、本実施の形態に係る画像読取装置のブロック図である。図5に示すように、画像読取装置は、カラー画像入力装置(以下、「画像形成装置」とする)30と画像処理装置40とから構成されている。
画像入力装置30は、例えばCCD(Charge Coupled Device )を備えたスキャナ部より構成され、原稿からの反射光像を、RGBのアナログ信号としてCCDにて読取って、画像処理装置40に入力するものである。
画像処理装置40は、A/D変換部41、シェーディング補正部42、特定色判定部43、画像合成部44、および画像メモリ45から構成されており、画像入力装置30から入力されるアナログ信号を画像データ(デジタルデータ)に変換すると共に上記画像データに画像処理を施す。
画像入力装置30にて読取られたRGBのアナログ信号は、画像処理装置40内を、A/D変換部41、シェーディング補正部42、特定色判定部43、画像合成部44の順で送られ、RGBの画像データとしてパーソナルコンピュータなどへ出力される。
A/D(Analog to Digital)変換部41は、RGBのアナログ信号に対して標本化および量子化を行うことにより、RGBのデジタル画像データを生成し、これらをシェーディング補正部41へ出力する。
シェーディング補正部42は、A/D変換部41より送られてきたRGBの画像データに対して、カラー画像入力装置30の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除くための補正処理およびカラーバランスを整える処理を施す。シェーディング補正処理およびカラーバランスの調整がなされたRGBの画像データは、特定色判定部43へ出力される。
特定色判定部43では、まずシェーディング補正部42にて各種の歪みが取り除かれカラーバランスが調整されたRGBの画像データ(反射率信号)を濃度信号に変換する。次に、前記第1画像データ及び第2画像データの2つの画像データから、金属色(金色や銀色等)の画像部分が存在するか否かが判別される。さらに、特定色判定部43は、特定色判別信号を画像合成部44へ出力すると共に、シェーディング補正部42から入力したRGBの画像データを、そのまま後段の画像合成部44へ出力する。
また、シェーディング補正部42から出力される画像データは、第1画像データ及び第2画像データともに画像メモリ45に一旦格納され、特定色判定部43は、第1画像データ及び第2画像データの2つの画像データから、金属色(金色や銀色等)の画像部分が存在するか否かの判別を行う際には、画像メモリ45から第1画像データ及び第2画像データを読み出して使用する。
画像合成部44では、前記特定色判定部43において金属色の画像部分が存在すると判別された場合、前記第1画像データと前記第2画像データとに基づいて原稿の画像データ(原稿画像データ(R,G,B))を合成(生成)し、該原稿画像データと特定色判別信号を出力した後、処理を終了する。一方、前記金属色の画像部分が存在しないと判別された場合、前記第1画像データと特定色判別信号を出力した後、処理を終了する。
また、上述した各処理が施された画像データは、パーソナルコンピュータやプリンタに入力される。なお、上述した処理は、図示しないRAM(Random Access Memory)等の主記憶装置を作業領域として、図示しないCPU(Central Processing Unit)により制御される。
本発明の画像処理装置を、複写機・複合機としてのカラー画像形成装置(以下、「画像形成装置」とする)に適用した場合の例を図6に基づいて以下に説明する。図6に示すように、画像形成装置は、画像入力装置30、カラー画像処理装置50、カラー画像出力装置(以下、「画像出力装置」とする)70を備えている。また、カラー画像処理装置50は、図5に示した画像処理装置30を構成の一部として含んでいる。
画像入力装置30は、図5で説明したものと同様の構成であるので詳細な説明を省略する。
カラー画像処理装置50は、画像入力装置30から送られてきたRGBのアナログ信号を画像データ(デジタルデータ)に変換すると共に、種々の画像処理を施したCMYKの画像データを画像出力装置70に入力するものである。
画像出力装置70は、カラー画像処理装置50から送られてきたCMYKの画像データに基づいて、記録材上において画像を再現する電子写真方式のプリンタであるとする。
カラー画像処理装置50は、A/D変換部41、シェーディング補正部42、特定色判定部43、画像合成部44、画像メモリ45、入力階調補正部51、領域分離処理部52、色補正部53、黒生成下色除去部54、空間フィルタ処理部55、出力階調補正部56、および階調再現処理部57から構成されている。すなわち、カラー画像処理装置50では、A/D変換部41、シェーディング補正部42、特定色判定部43、画像合成部44、画像メモリ45が、図5に示した画像処理装置40に相当する。
画像入力装置30にて読取られたアナログ信号は、カラー画像処理装置50内を、A/D変換部41、シェーディング補正部42、特定色判定部43、画像合成部44、入力階調補正部51、領域分離処理部52、色補正部53、黒生成下色除去部54、空間フィルタ処理部55、出力階調補正部56、および階調再現処理部57の順で送られ、CMYKの画像データとして、画像出力装置70へ出力される。ここで、A/D変換部41、シェーディング補正部42、特定色判定部43、画像合成部44までの処理は上述した通りであるので、これらの構成に係る処理については詳細な説明を省略する。
入力階調補正部51は、画像合成部44より送られてきたRGBの画像データ等(補正データ含む)に対し、下地濃度の除去やコントラストなどの画質調整処理を施す。上述したように、ポリプロピレン製のシートなどの反射光制御部材を用いた場合、画像形成装置によっては、カブリが生じる場合があり、入力階調補正部51ではこのようなカブリの除去がなされる。下地濃度の除去方法としては、例えば特開2000−354167の手法が挙げられる。この手法は、対象画像の画素濃度の濃度ヒストグラムを作成して簡易的に画像の下地を判別し、その判別結果をもとに濃度条件の異なる種々の原稿に応じた適切な下地濃度の除去を的確かつ効率良く行っている。
具体的には、先ず、入力画像データより、G信号を補色反転した信号であるM信号を抽出し、例えば256段階の濃度を16分割してヒストグラムを作成する。下地と判断される濃度値の最大値(第1の閾値)以下であり、下地と判断される画素数の最小値(第2の閾値)以上の領域、すなわち下地と考えられる領域において、高濃度側から探索し、第1閾値に近い濃度区分を下地として抽出する。そして、抽出された濃度区分値に対応する補正量テーブルが選択され、下地除去処理が行われる。入力階調補正処理後の画像データは、領域分離処理部52へ出力される。
領域分離処理部52は、入力階調補正部51から送られてきたRGBの画像データより、入力画像中の各画素が文字領域、網点領域、写真領域の何れかに属するかを識別する。さらに、領域分離処理部52は、その分離結果に基づき、各画素がいずれの領域に属しているかを示す領域識別信号を、黒生成下色除去部54、空間フィルタ処理部55、および階調再現処理部57へと出力すると共に、入力階調補正部51から出力されたRGBの画像データをそのまま後段の色補正部53に出力する。
色補正部53は、領域分離処理部52から送られてきたRGBの画像データを、CMYの画像データへ変換すると共に、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く色補正処理を行う。
黒生成下色除去部54は、色補正部53から送られてきたCMYの画像データから黒色成分(K)の画像データを生成する黒生成処理を行う。そして、黒生成下色除去部54は、元のCMYの画像データから、黒生成処理で得たKデータを差し引いて新たなCMYの画像データを生成する処理を行う。つまり、黒生成下色除去部54では、CMYの画像データ(すなわち、3色データ)が、CMYKの画像データ(すなわち、4色データ)に変換される。
なお、黒生成処理の一例として、スケルトンブラックによる黒生成を行う方法(一般的方法)がある。この方法では、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)、入力されるデータをC・M・Y、出力されるデータをC'・M'・Y'・K'、UCR(Under Color Removal)率をα(0<α<1)とすると、黒生成下色除去処理は以下の式(1)で表される。
Figure 2005101726
空間フィルタ処理部55は、黒生成下色除去部54から入力されるCMYKの画像データに対して、領域分離処理部52から送られてきた領域識別信号を基に、デジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行う。これにより、CMYKの画像データの空間周波数特性を補正することができ、出力画像のぼやけや粒状性劣化を防ぐように処理することができる。
例えば、領域分離処理部52にて文字領域と識別された画素に対して、上記空間フィルタ処理における鮮鋭度強調処理で、高周波数のデータが強調される。これにより、出力画像において、特に黒文字或いは色文字の再現性を高めることができる。また、領域分離処理部52にて網点領域と識別された画素に対しては、空間フィルタ処理部55において、ローパス・フィルタ処理が施され、入力画像の網点成分が除去される。
出力階調補正部56は、CMYKの画像データを、例えば電子写真記録装置の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行う。
階調再現処理部57では、出力階調補正部56より出力されるCMYKの画像データに対して、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)が施される。また、階調再現処理部57では、領域分離処理部52から送られてきた領域識別信号を基に、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が実行される。
例えば、領域分離処理部52にて文字に分離された領域は、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が選択され、領域分離処理部52にて写真領域と識別された画素に対しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
上述した各処理が施されたCMYKの画像データは、一旦記憶手段に記憶された後、所定のタイミングで読み出されて、画像出力装置70へ入力される。なお、以上の処理は、図示しないCPU(Central Processing Unit)および主記憶装置によって制御される。
画像出力装置70は、画像データを記録媒体(例えば紙等)上に出力するもので、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー画像形成装置等を挙げることができるが特に限定されるものではない。また、画像処理後の画像を表示できる画像表示装置、例えばコンピュータの表示画面、携帯情報機器の表示画面であってもよい。この場合、図6の黒生成下色除去部54は不要であり、色補正部53では入力されたRGB信号をR’G’B’信号に変換する。
図1のフローチャートにて示した処理では、特定色の領域を有する原稿であることを判定するために、「通常スキャン」と「金属光沢スキャン」との2回のスキャン動作を行っている。しかしながら、本発明では、スキャナ等の画像読取装置において、あらかじめユーザが特定色の領域の有する原稿であることを指定するために「金属光沢スキャン」モードを選択し、1回のスキャンによって読取られた画素ごとの入力画像データに基づいて、特定色に係る画素の有無を判定、すなわち原稿画像に特定色が用いられている領域を判定することもできる。この場合は、図5に示す画像処理装置40内において画像メモリ45を必要としない。また、この場合の処理においては、画像合成部における処理も不要となる。また、特定色を補正するための色補正としては、例えば特定色補正テーブルを色補正部に格納することにより処理を行うことが考えられる。以下では、スキャンが1回の場合の構成、画像処理方法の手順を説明する。
先ず、原稿台12上にポリプロピレン製シート13を介して原稿を置き、ユーザが操作パネル等から「金属光沢スキャン」モードを選択した後、前記光源10の光を照射方向Aから原稿に照射(照明)しながら、原稿の前記画像読取り範囲全体について前記第1走査ユニットの走査が開始され(これにより、前記第2走査ユニットも連動)、前記CCDラインセンサ17によって原稿画像が読取られる。
そして、図1におけるS5の処理と同様に、光電変換及びA/D変換がなされて画像データ(r2,g2,b2)の生成が行われる。
こうして得られた画像データを用いて、画像処理装置40に備えられる特定色判定部43により、金属色(金色や銀色等)の画像部分が存在するか否かが判別される。特定色判定部43は、RGBの入力画像データ(r2,g2,b2)と、特定色識別テーブルに格納されている特定の金属(光沢)色を示すRGBデータとしての特定色読取値とを比較して、特定色を示す画素を判定するように構成される。
すなわち、特定色識別テーブルに格納されている特定色読取値は、特定の金属(光沢)色を読み取って得られた読取値であり、ここでは例として、金色系の特定色画素の読取値を(100,100,60)、銀色系の特定色画素の読取値を(100,90,90)であるとする。
例えば、特定色判定部43は、入力されたRGBの画像データに係る画素が、例えば金色系、銀色系のいずれの特定色を示すか否かの判定を行う。つまり、入力された色成分ごとの画像データが(R,G,B)=(100,100,60)であると、該画像データに係る画素は上記特定色読取値との比較により、金色系の特定色画素と判断される。同様にして、入力された色成分ごとの画像データが(R,G,B)=(100,90,90)であると、該画像データに係る画素は銀色系の特定色画素と判断される。一方、入力された色成分ごとの画像データが(R,G,B)=(100,100,80)である場合、RおよびG成分において、対象画素の画像データと金色系の特定色に係る読取値とが同一値であるものの、B成分において異なる値を示している。したがって、対象画素の画像データは、金色系の特定色に係る読取値として読取られず、対象画素は金色系の特定色画素と識別されない。
そして、特定色判定部43では、RGBの画像データと各特定色に関するRGBの読取値との比較を、特定色の種類ごと(金色系、銀色系、銅色系)に順次行っていく。
ここで、特定の金属色とは、プリンタ等で表現することが困難な特定色のみであり、実在する全ての特定色を意味するのではない。プリンタ等で表現することが可能な特定色(例えば、表面の光沢度の低い金色や銀色など)は補正データに変換せず、そのままの画像データに基づいて画像を出力しても、違和感なく色再現を行うことができるからである。さらに、特定色をプリンタ等で表現することが困難な特定色のみに限定することにより、識別テーブルの記憶容量を節約することができる。
なお、画像入力装置30から入力される画像データは、ノイズ等により多少変動(誤差)があるので、全ての色成分で、上記読取値に所定の数値範囲(0〜±5程度)を持たせて判定を行うことが好ましい。例えば、金色系特定色の読取値を、(R,G,B)=(95〜105,95〜105,55〜65)と設定して、入力画像データが(R,G,B)=(95〜105,95〜105,55〜65)であれば、その入力画像データに係る画素は、金色系特定色の画素であるものと判定される。この方法の場合、反射率が変わり濃度が多少薄くなったりするので、入力階調補正部51において、濃度補正(ダイナミックレンジの補正)を行う必要がある。
なお、上述した特定色画素の判定は、入力画像データと上記読取値との比較結果を論理積として求めることにより実行することもできる。例えば、R,G,Bの入力画像データと読取値とを比較し、RGBの色成分毎に入力画像データが読取値の範囲内であれば「1」、そうでなければ「0」とする。そして、特定色判定部43は、論理積を求めることで、特定色画素か否かを表す特定色判別信号(例えば、特定色画素は「1」で、それ以外の画素は「0」)を出力する。一方、判定信号が「0」の場合、特定色判別信号は出力しない。
このようにして、対象とする特定色を限定しておけば、判定条件や読取値を増やすことがないので、処理の簡素化を図ることができる。
本発明に係る特定色画素を検出するための画像処理方法は、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に、記録するものとすることもできる。この結果、上記画像処理方法を行うプログラムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
なお、本実施の形態では、この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示していないメモリ、例えばROM(Read only memory)のようなものそのものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であっても良いし、あるいは、いずれの場合もプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であっても良い。
また、本実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。上記記録媒体は、画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読取り装置により読取られることで上述した画像処理方法が実行される。
コンピュータシステムは、フラットベッドスキャナ・ドラムスキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどの画像入力装置、所定のプログラムがロードされることにより上記画像処理方法など様々な処理が行われるコンピュータ、コンピュータの処理結果を表示するCRTディスプレイ・液晶ディスプレイ・有機ELディスプレイ・プラズマディスプレイなどの画像表示装置およびコンピュータの処理結果を紙や電子ペーパーなどに出力するプリンタより構成される。さらには、ネットワークを介してサーバーなどに接続するための通信手段としてのモデムやネットワークカードなどが備えられる。
最後に、上述した実施の形態は、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
原稿に金属光沢領域が含まれているか否かの判定を容易に行うことができ、その判定結果を用いた画像処理を行うことによって、画像処理装置や該画像処理装置を備える画像読取装置(スキャナ)や画像形成装置(プリンタ)等の用途に適用できる。
本発明の実施形態を示すものであり、画像処理装置で実現される画像処理方法の各手順の流れを示したフローチャートである。 本実施形態に係る画像読取装置の主要部の概略構成を表す断面図である。 本実施形態に係る画像読取装置および自動原稿送り装置の概略構成を表す正面断面図である。 本実施形態に係る自動原稿送り装置を開けた状態を示す平面図である。 本実施形態に係る画像読取装置の概略構成を示したブロック図である。 本実施形態に係るカラー画像形成装置の概略構成を示したブロック図である。 従来の画像読取装置で特定色原稿をスキャンする際の、主要部の概略構成を表す断面図である。 図8(a),(b)は、表面が鏡面状の物及び金属色画像に対して照射した光の反射方向を模式的に表した図である。
符号の説明
10 光源
11 特定色原稿(原稿)
12 原稿台
18 ポリプロピレン製シート(反射光制御部材)
30 画像入力装置
40 画像処理装置
43 特定色判定部
44 画像合成部
70 画像出力装置

Claims (13)

  1. 原稿画像に光を照射し、その反射光における乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる画像データを入力画像データとし、
    上記入力画像データの色成分毎の値と、予め定められた閾値とを比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定する特定色判定部が備えられていることを特徴とする画像処理装置。
  2. 原稿画像に光を照射し、その反射光の読取りによって得られる第1画像データと、その反射光における乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる第2画像データとを入力画像データとし、
    上記第1画像データと第2画像データとの差分を色成分毎に算出し、この差分値と予め定められた閾値とを比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定する特定色判定部が備えられていることを特徴とする画像処理装置。
  3. 上記特定色判定部により、原稿画像に金属光沢領域が含まれていると判断されたとき、上記第1画像データと第2画像データとを合成して、新たな画像データとする画像合成部が備えられていることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 上記請求項1ないし3の何れかに記載の画像処理装置を備えることを特徴とする画像読取装置。
  5. 原稿画像に照射された光を乱反射させる反射光制御部材が備えられていることを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 上記請求項1ないし3の何れかに記載の画像処理装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 原稿画像に照射された光を乱反射させる反射光制御部材が備えられていることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 原稿画像に光を照射し、その反射光における乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる画像データを入力画像データとし、
    上記入力画像データの色成分毎の値と、予め定められた閾値とを比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定することを特徴とする画像処理方法。
  9. 原稿画像に光を照射し、その反射光の読取りによって得られる第1画像データと、その反射光における乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる第2画像データとを入力画像データとし、
    上記第1画像データと第2画像データとの差分を色成分毎に算出し、この差分値と予め定められた閾値とを比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定することを特徴とする画像処理方法。
  10. 上記原稿画像に金属光沢領域が含まれていると判断されたとき、上記第1画像データと第2画像データとを合成して、新たな画像データとすることを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  11. 原稿画像に光を照射し、その反射光における乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる画像データを入力画像データとし、
    コンピュータに、
    上記入力画像データの色成分毎の値と、予め定められた閾値とを比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定させることを特徴とするプログラム。
  12. 原稿画像に光を照射し、その反射光の読取りによって得られる第1画像データと、その反射光における乱反射を増加させた状態での読取りによって得られる第2画像データとを入力画像データとし、
    コンピュータに、
    上記第1画像データと第2画像データとの差分を色成分毎に算出し、この差分値と予め定められた閾値とを比較することにより、原稿画像に金属光沢領域が含まれているか否かを判定させることを特徴とするプログラム。
  13. 上記原稿画像に金属光沢領域が含まれていると判断されたとき、コンピュータに、上記第1画像データと第2画像データとを合成して、新たな画像データを作成させることを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
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