JP2005101011A - ランプソケット - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温下における耐振動および耐衝撃の耐久性を確保しつつ確実な装着感を得ることができるランプソケットを提供する。
【解決手段】 外周面に係合部12を有するランプ口金47に嵌合するソケット開口部10を有するとともに係合部12を係止する係止部7を有するソケット本体1と、ランプ口金47の中央電極部に接触する中央電極2と、ランプ口金47の外側電極部に接触する外側電極と、ランプ口金47がソケット本体1に嵌合した状態でランプ口金47に当接する押上部材5と、ソケット本体1に支持されて押上部材5をランプ口金47が外れる方向に押圧する弾性体6とを備え、ソケット本体1はソケット底部がソケットカバー9により構成され、外側電極をソケットカバー9に取付けている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、高輝度放電灯(HID)等を用いた車輛用前照灯などに適用される高電圧用ソケット等のランプソケットに関するものである。
従来例(例えば特許文献1、2参照) の高電圧用ソケットは、図23に示す通り、灯体(図示せず)に保持されたランプ150にランプソケット151を保持固定するために、樹脂の弾性変形を利用したバヨネット構造を用いていた。なお、152はランプボディ、153は係合ピン、154は放電部、155はガラス管、156は外側電極部、157はバヨネット式の係止部、158はピン保持部、159はハーネス部である。なおランプ口金の中央電極部は外周電極部を設ける口金筒部の中央に同心に設けられている。
ランプソケット151を矢印(丸印1)の方向の動作によって係止部157の先端の切欠部160にソケット係止ピンを挿入すると、図24の(a)のようになる。続く矢印(丸印2)の動作によって図24の(b)のように係止部157が弾性変形し、嵌合作業を進めて係合ピン153がピン保持部158に収まると図24の(c)のように嵌合完了となる。
特開平7-037196号 特開平7-033246号
従来の自動車用HIDランプソケットは、回転嵌合が主流であり、自動車の灯体内という非常に限られたスペースの中でランプソケットを装着するときに取外しが容易でかつ、クリック感(装着終了の感触)が得られ、自動車の振動に耐えるには図に示すような一つの樹脂ばねにてクリック感と強度をもたせる構造が一般的であった。
また灯体内という非常に高温下の状況で、樹脂ばね部(バヨネット部)に保持機能を行なわせるためには樹脂ばね部を強固なものでかつ大きなものにする必要があった。そのため、クリック感との兼ね合いが大変難しいものであった。
元来、保持部の剛性を上げれば、装着感および装着トルクは確実に上昇するためにはめにくくなる。このはめにくさを解消するような装着トルクや装着感では耐振動性および耐衝撃性に弱く、さらに高温下ではクリープ変形等の現象を生じ、ランプ保持部の変形によりランプに十分な電力を供給できずにヘッドライトが不灯に至るという不具合モードが生じる可能性があった。
また一対の外側電極の一方を用いたインターロック機能を備えた3線式のみではルーズコンタクトを完全には防止できない。
したがって、この発明の目的は、高温下における耐振動および耐衝撃の耐久性を確保しつつ確実な装着感を得ることができるランプソケットを提供することである。
本発明のランプソケットは、外周面に係合部を有するランプ口金に嵌合するソケット開口部を有するとともに前記係合部を係止する係止部を有するソケット本体と、このソケット本体に設けられてランプ口金の中央電極部に接触する中央電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金の外側電極部に接触する外側電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金が前記ソケット本体に嵌合した状態で前記ランプ口金に当接する押上部材と、前記ソケット本体に支持されて前記押上部材を前記ランプ口金が外れる方向に押圧する弾性体とを備え、前記ソケット本体がソケット底部がソケットカバーにより構成され、前記外側電極を前記ソケットカバーに取付けているものである。
本発明の別のランプソケットは、外周面に係合部を有するランプ口金に嵌合するソケット開口部を有するとともに前記係合部を係止する係止部を有するソケット本体と、このソケット本体に設けられてランプ口金の中央電極部に接触する中央電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金の外側電極部に接触する外側電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金が前記ソケット本体に嵌合した状態で前記ランプ口金に当接する押上部材と、前記ソケット本体に支持されて前記押上部材を前記ランプ口金が外れる方向に押圧する弾性体とを備え、前記弾性体が絶縁材を用いたものである。
本発明の別のランプソケットは、外周面に係合部を有するランプ口金に嵌合するソケット開口部を有するとともに前記係合部を係止する係止部を有するソケット本体と、このソケット本体に設けられてランプ口金の中央電極部に接触する中央電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金の外側電極部に接触する外側電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金が前記ソケット本体に嵌合した状態で前記ランプ口金に当接する押上部材と、前記ソケット本体に支持されて前記押上部材を前記ランプ口金が外れる方向に押圧する弾性体とを備え、前記押上部材が少なくとも2以上に分割されているものである。
上記構成において、前記ランプ口金の前記係合部と前記ソケット本体の前記係止部との係合がランプ軸方向への直線動作によるものである。
本発明のランプソケットによれば、例えばHIDランプ等のランプに用い、ランプを点灯するための高電圧パルスが印加されるソケット等において、弾性体に支持された押上部材を付け、ランプを外す方向に押圧することにより、ランプ口金とソケット本体との半嵌合を防止でき、安定した接触状態の確保が可能となり、ルーズコンタクトによる発煙、発火等のトラブルを防止できる。
また、外側電極をソケットカバーに固定することで、大型化することなく中央電極と外側電極との絶縁距離を確保できる。これに対して、外側電極をソケットボディに組み付ける構成の場合、高電圧絶縁の設計が困難であり、ソケットの大型化になる。
弾性体に絶縁材を用いることにより、ソケットを大型化せずに中央電極と外側電極との絶縁を確保できる。これに対して、押上部材を摺動するための弾性体に導電体の金属ばねを使用すると高電圧絶縁の設計が困難になり、ソケットの大型化になりやすい。
前記押上部材が少なくとも2以上に分割されているため、両電極間の絶縁距離を確保することによる無負荷放電の防止となり、押上部材を可動式壁からなる多段階にすることによりソケット内での省スペース化を図れる。これに対して押上部材を一部品で構成すると、ソケットの小型化が困難になる。
前記ランプ口金の前記係合部と前記ソケット本体の前記係止部との係合がランプ軸方向への直線動作によるため、ランプ口金とソケット本体とを直線動作で装着できるので、作業性がよく灯体内のレイアウトもしやすい。これに対して、ランプへの嵌合が差込み回転式の場合、組付け作業が2つの動作になり、作業性がよくない。また半嵌合が起こりやすく放電トラブルの原因になる。
この発明の第1の実施の形態を図1から図6により説明する。すなわち、この高電圧用ソケットは、ソケット本体1と、中央電極2と、外側電極3、4と、押上部材5と、弾性体6とを有する。
ソケット本体1は、外周面に係合部12を有するランプ口金に嵌合するソケット開口部10を有するとともに、係合部12を係止する係止部7を有する。ランプ口金は従来例で示したものと同様であるので省略している。すなわち係合部12は係合ピンを用いている。実施の形態のソケット本体1は、ソケットボディ8とソケットカバー9からなり、ソケットボディ8のソケット底部がカバー9により構成され、外側電極3、4をソケットカバー9に取付けている。ソケットボディ8は図2(a)および図3(a)に示すように、全体が略筒状であって一端に有底のソケット開口部10を有し、ソケット開口部10の中心に底部側より立ち上がった中央筒部11を設け、ソケット開口部10の内周面に一対の外側電極用穴部15を切欠形成している。ソケットボディ8の他端にソケットカバー9を係止するための凹部16と引掛穴17を形成している。またソケット開口部10の周縁部にバヨネット式の係止部7を図5(a)に示すように周方向に複数設けている。この係止部7は一端部がソケット開口部10の周縁部に一体に設けられ、他端部が周方向に延出するようにしたもので、その先端と隣接する係止部7の後端との間に係合部12をランプ軸方向に挿入させる縦溝14と、これに連続する横溝20からなるL字形溝を形成し、また係止位置で抜止めする係止凹部13を係止部7の先端の内面に形成している。ランプ口金47をソケット開口部10に挿入するとき係合部12が係止部7の縦溝4に挿入され、ソケット本体1を回転すると係合部12が横溝20に入り、係止凹部13に係止し抜止めされる。このときランプ口金47の中心の中央電極部が中央筒部11に嵌入する。
ソケットカバー9はソケットボディ8の凹部16に嵌合する嵌合部18および引掛穴17に引掛ける引掛爪19を有し、嵌合部18を凹部16に挿入し、引掛爪19を引掛穴17に係止することによりカバー9がソケットボディ8に取付けられる。
中央電極2は、ソケット本体1に設けられてランプ口金47の中央電極部に接触する。実施の形態では、中央電極部の周面に挟み接触するU字形の構成を有するもので、ソケットボディ8の中央筒部11の裏面側、すなわちカバー取付側から中央筒部11内に挿着され、中央電極2に高圧線24を接続している。また高圧線24をソケットホディ8の側部の開口26より外部に引き出すためのガイド兼絶縁壁25をソケットボディ8に設けている。
外側電極3、4はソケット本体1に設けられてランプ口金の外側電極部に接触する。実施の形態では、外側電極3、4がソケットカバー9に設けられ、ソケットカバー9をソケットホディ8に取付けることにより、外側電極用穴部15に位置してランプ口金47の外側電極部に接続可能にソケット開口部10の内周面に臨ませている。各外側電極3、4の一方には低圧線22を接続し、他方には制御線23を接続している。低圧線22および制御線23は高圧線24のガイド兼絶縁壁25の外側に配置されて、高圧線24と同方向に外部にでるように配線されている。また各外側電極3、4は同一部品により形成され、図4に示すように平板30の一端を二股に形成してそれぞれに外周電極部に接触する接触部31をわん曲し、他端の中央に舌片状に延出した電線接続部32を略U字形に折曲し、さらに両側に挿着用の取付部33を三角波形に折曲し、さらに接触部31の二股分岐中心で図4(a)に示すように接触部31が相対向する方向に若干くの字に折曲している。電線接続部32に接続する電線22、23はランプ軸方向に平行にして電線接続部32にかしめており、これによりランプソケットからの電線引き出し方向を同じくしながら同一部品を対称に共用することができ、コストダウンを図っている。また外側電極3、4の電線接続方向をソケット前面方向に平行にすることで外側電極3、4を保持するソケットカバー9の電極保持部35をランプ挿入方向に開口した袋状に形成でき、絶縁距離を大きくすることができる。すなわち、電極保持部35はソケットカバー9の中央に対する対称位置にソケットボディ接続方向に開口した袋状に形成され、各外側電極3、4が電極保持部35に挿入され、取付部33が電極保持部35内に形成した取付部挟持用隙間35aに圧入挿着して取付けている。
押上部材5は、ソケット本体1に設けられてランプ口金がソケット本体1に嵌合した状態でランプ口金47に当接する。実施の形態ではソケット開口部10内に摺動自在に挿入可能なリング状の絶縁体であって、一端に周溝37を形成している。押上部材5の周溝37をソケット開口部10に向けてソケット開口部10内に摺動自在に挿入される。
弾性体6は、ソケット本体1に支持されて押上部材5をランプ口金47が外れる方向に押圧するものである。実施の形態では圧縮型のコイルばねを用い、ソケット開口部10に挿入しその一端をソケットボディ8の底部に支持させ、他端を押上部材5の周溝37に嵌合している。このため、押上部材5はソケット開口部10の外方に押し出される方向に付勢され、ランプ口金47の不完全装着時にはランプ口金を押し出して不完全挿着を防止する。
図1(a)はランプ口金47の装着前の状態であり、図1(b)はランプ口金47を装着した状態である。この場合、上記したように差込み回転動作によってランプ口金47の係合部12が係止部7の係止凹部13に係止しているが、同時に押上部材5がランプ口金47に押圧されてコイルばねが圧縮されている。このため、ソケット本体1がランプ口金47から離れる方向に押出力を受け、係合部12が係止凹部13にがたつきなく強固に係止することとなる。
第1の実施の形態によれば、例えばHIDランプ等のランプに用い、ランプを点灯するための高電圧パルスが印加されるソケット等において、弾性体6に支持された押上部材5を付け、ランプを外す方向に押圧することにより、ランプ口金47とソケット本体1との半嵌合を防止でき、安定した接触状態の確保が可能となり、ルーズコンタクトによる発煙、発火等のトラブルを防止できる。
なお、第1の実施の形態は、外側電極3、4の一方をスイッチに利用する3線式ソケットであるが、スイッチに利用しない2線式でもよい。
また、図5(b)はランプ口金の係合ピンを受ける係止部の別の形態を示し、縦溝14を中心に向いた切欠により形成している。また図6(a)は係止部7を、係合部12の保持部38と、クリック感を確保するとともに係止凹部13を形成する逆回転止めを兼ねたクリック部39とを2つに分けてそれを突き合わせたものであり、係合部12を保持しかつクリック感を確保している。この係止部7はソケット開口部10の周縁にT字形の樹脂ばね部40をその中心を付け根として一体に設け、その両端に係合部保持部38とクリック部39とを設け、この樹脂ばね部材40を複数(例えば4個)を周方向に並べることにより、保持部38とクリック部39とを突き合わせている。そして樹脂ばね部材40の内周面に切欠状に縦溝14を形成し、クリック部39と保持部38とで横溝20が形成され、クリック部39が横溝20の幅を狭くするように突出してクリック部39の内側に係止凹部13を形成している。この構造により、係合部12が横溝20のクリック部39を通り抜ける際にクリック部39が樹脂ばね部材40の弾性変形により後退してクリック感が容易に得られるとともに、保持部38を短くし、樹脂ばね部材40の付け根部にかかる力を少なくすることにより耐熱性のクリープおよび振動の影響を受けにくくすることができる。このように係止部7を機能上別にすることにより耐振動性の向上およびクリック感の確保に効果がある。
図6(b)は、図6(a)の樹脂ばね部材40の付け根部を分割部42で二つ割りに分割して、保持部38とクリック部39を別体にした形態である。
図6(c)は、図6(b)のクリック部39に代えて、クリック部39をソケット本体1の開口縁にU字形の切溝43を形成し、その内側の先端に三角形の突出部44を設けることにより形成したものである。
この発明の第2の実施の形態を図7から図9により説明する。すなわち、この高電圧用ソケットは、第1の実施の形態において、押上部材5がソケット本体1のソケット開口部10より組み付ける構成にしている。実施の形態では、押上部材5の外周面の対称位置に軸方向に延びる突条を形成する。ソケット本体1のソケット開口部10の内周面に突条48を案内する摺動溝49をランプ軸方向に形成し、ソケット開口部10の開口側に押上部材係止部50を形成する。摺動溝49は、ソケットボディ8に形成した突条51とソケットカバー9に形成した摺動面52とで形成され、ソケットボディ8にソケットカバー9を取付けることにより摺動溝49を形成する。押上部材係止部50は突条51に連続して逆J字状に形成し、ソケットボディ8の前面より押上部材5を挿入し、押上部材係止部50に引掛けてソケットカバー9をソケットボディ8に取付け、これにより押上部材5をソケット開口部10から組み付けると同時にて摺動溝49を形成する。押上部材5をソケット開口部10に挿入することで中央電極2と外側電極3、4の絶縁を兼ねる。また中央筒部11とソケット開口部10の内周面との間の空間により、中央電極2と外側電極3、4の間の絶縁スペーサを形成し、これによりソケットボディ8の裏側の絶縁距離を大きくなり、絶縁のための部品点数の削減にもなる。
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態によれば、押上部材5をソケット開口部10より組み付けることによってソケット本体1の貫通穴部を減少でき、中央電極2と外側電極3、4との絶縁がとりやすくなる。
この発明の第3の実施の形態を図10から図14により説明する。すなわち、この高電圧用ソケットは、ソケット本体1のソケット底部がソケットカバー9により構成され、外側電極3、4をソケットカバー9に取付けて、形状を大きくすることなく絶縁距離を確保するものである。
まず、図10から図11は、外側電極3、4の一方をスイッチに利用した3線式の場合でランプ口金47を装着していない場合を示し、ソケットボディ8およびソケットカバー9の構成は第1の実施の形態等と同様である。すなわち、図10(a)はソケットボディ8の背面を示し、同図(b)はソケットカバー9の上面を示し、図11(a)はソケットボディ8の断面を示し、図11(b)はソケットカバー9の断面を示す。図12はランプ口金47を装着した状態を示す。このように電極がソケットカバー9とソケットボディ8に別個に入ることによりソケットカバー9に設けた外側電極3、4の支持部55が絶縁壁となり外形を大きくすることなく従来の絶縁距離aを大きくとることができる。
図13は2線式の(スイッチ制御線のない)場合であり、絶縁押上部材5はソケット開口部10側に突出する上方突出部5aを設けるとともに、ソケットカバー9側に突出する下方突出部5bを設けている。なお、外側電極3、4は片方のみでもよい。
図13(a)は未装着状態、同図(b)は装着状態である。b〜dは太線で示した絶縁距離であり、大きくとることができる。
図14(a)は3線式の場合であり、絶縁押上部材5は外周のソケットカバー9側に下方突出部5bを設けている。この場合も図13(b)と同様な絶縁距離を確保することができる。
従来は、高圧パルスの印加時に中央電極と外側電極の絶縁距離を確保しようとすると、外形状が大きくなるか、またはパッキンなどの別部品を必要とした。
この発明の第4の実施の形態を図15および図16により説明する。すなわちランプ口金47の中央電極部60を突出する凹部61に嵌合する嵌合筒状部62を中央筒部11の外側に同心に設け、嵌合筒部62と中央筒部11との間に押上部材5をガイドし、ソケット本体1の底部と押上部材5との間に弾性体6を設け、弾性体6を絶縁材により形成したものである。その他、第1の実施の形態等と共通する部分に第1の実施の形態と同一符号を付している。
図15では、弾性体6がリング状の樹脂弾性体であり、同図(a)は口金装着前の状態、同図(b)はランプ口金47を装着した状態であり、ランプ口金47が押上部材5を押し、押上部材5が弾性体6をソケット本体1に押圧し、これにより弾性体6が押上部材5と、中央筒部11の外周面と嵌合筒状部62の内周面に密着し、これにより絶縁性能が向上する。67は外側電極3に接触するランプ口金47の外側電極部である。
図16では、嵌合筒状部62に切欠状の穴63を形成している。図16(a)はランプ口金47を装着する前であり、同図(b)はランプ口金47を装着した状態である。このとき、押上部材5に押された弾性体6が切欠状の穴63を通して外部に膨れ出しランプ口金47の周縁部の先端に密着し、絶縁耐圧性を向上する。
この実施の形態によれば、弾性体6に絶縁材を用いることにより、ランプソケットを大型化せずに中央電極2と外側電極3との絶縁を確保できる。これに対して、押上部材を摺動するための弾性体に導電体の金属ばねを使用すると高電圧絶縁の設計が困難になり、ソケットの大型化になりやすい。
なお、嵌合筒状部62は周方向に分割された構造でも完全な筒体でもよく、穴63は切欠でなくてもよい。また弾性体6を第1の実施の形態から第3の実施の形態に適用することが可能である。
この発明の第5の実施の形態を図17により説明する。すなわち、このランプソケットは、中央電極2がランプ口金47の中央電極部60の先端に対して押し当てによって接触する構成である。実施の形態では、中央電極部60の先端に当接する皿状の電極65とこの電極65をコイルばね等の弾性体6により支持している。
電力は皿状の電極を通して供給するが、電極65にリード線を接続してもよいし、弾性体6を介して通電してもよい。
この実施の形態によれば、ランプの中央電極部60はランプソケットの中央電極2によりどのような角度で挿入されても確実にランプソケットとランプの電極同士が確実に接触し、例えば半嵌合のようなランプソケットの不完全装着状態でも安定して接触させることができ、高電圧印加による発煙、発火を防止することができる。また中央電極部60を挾む構造と比較して、中央電極2の高さを低減できるため、絶縁距離の確保による無負荷放電を抑制することが可能である。電極を支持する弾性体のばね力を調整することによりソケット不完全装着時のランプをはじきだす作用も得られる。
その他、第1の実施の形態等と共通する部分に同一符号を付しているが、この中央電極2を上記した第1の実施の形態から第4の実施の形態に適用することが可能である。
この発明の第6の実施の形態を図18により説明する。すなわち、このランプソケットは、押上部材5が少なくとも2以上に分割されているものである。実施の形態では、筒状であって上端に係止部70を有する第1の絶縁押上部材部71と、この第1の絶縁押上部材に嵌合し係止部70に係止可能な係合部72を下端に有する第2の絶縁押上部材部73とを有し、弾性体6は第2の絶縁押上部材部73の下端部に係合している。
同図(a)はランプ装着前であり、第2の絶縁押上部材部73が弾性体6に押し上げられて係合部72を介して第1の絶縁押上部材部71を押上げ、両押上部材部が互いに重なりあって突出することにより中央電極2と外側電極3、4との絶縁距離を確保している。同図(b)はランプ装着状態である。このとき、ランプ口金47により第2の絶縁押上部材部73が弾性体6に抗して押圧されるとともに、第1の絶縁押上部材部71が底部に当接し、第2の絶縁押上部材部73も第1の絶縁押上部材部71とほぼ同じ高さに押えられる。ランプ口金47が装着されることにより、2つの押上部材部71、73が重なり突出していたものが互いにそれぞれ別々に引っ込むことにより体積を小さくすることで、ランプ口金47の装着を容易にしている。
上記の構成以外の部分は第1の実施の形態から第5の実施の形態までと同様である。
この実施の形態によれば、両電極2、3(4)間の絶縁距離を確保することによる無負荷放電の防止となり、押上部材5を可動式壁からなる多段階にすることによりソケット内での省スペース化を図れる。これに対して押上部材を一部品で構成すると、ソケットの小型化が困難になる。なお、押上部材5の分割数3以上でもよい。
この発明の第7の実施の形態を図19および図21により説明する。すなわち、このランプソケットは、ランプ口金47とソケット本体1との結合がランプ軸方向への直線動作によるものである。実施の形態では図19および図20に示すように、ソケット本体1のソケット開口部10の内周面に上端が内周面の上端に開放した一対の縦溝14、14aとこれらを連結する横溝20からなる略U字形の溝を形成し、この溝に係合部12が摺動可能に挿入されるとともに、一方の縦溝14の溝底はその開口側端部がソケット本体1に連結部80aにより連結された逆止爪80により形成され、逆止爪80が係合部12を抜止め係止するようにしている。
図21(a)は、係合部12が逆止爪80を押して縦溝14に挿入された途中位置の状態であり、このとき逆止爪80は端部の連結部80aが弾性変形でねじれることにより、係合部12に対して後退し、係合部12を挿入させている。同図(b)は係合部12が挿入を完了し、連結部80aが弾性復帰して爪80の先端が係合部12に係止し係合部12が抜止めされた装着完了状態である。このとき、図のように爪80の先端が縦溝14の横溝20への連絡部よりも若干後退して位置し係合部12は縦溝14に掛かっておりかつ押上部材5の押上力により爪80の先端に押付けられている。このため、係合部12が横溝20に自由に移動することはできず、ランプにランプソケットが確実に保持された状態となる。同図(c)はランプをランプソケットから外す途中の動作を説明するもので、ランプソケットを押上部材5のばね力に抗して押圧して係合部12を横溝20に位置しランプとランプソケットを相対的に回転して係合部12を横溝20に沿って移動する。同図(d)は係合部12が縦溝14aの他方に位置した状態であり、押上部材5の押出力によりランプとランプソケットが外れる。
第7の実施の形態によれば、ランプ口金47とソケット本体1とを直線動作で装着できるので、作業性がよく、灯体内のレイアウトもしやすい。
図22はさらに他の実施の形態であり、同図(a)に示す上記第1の実施の形態から第6の実施の形態に示すようにソケット本体1の中央底部から側部に直線に引き出すのに対して、同図(b)に示すように高圧線24をガイドする絶縁案内部25aを略逆J字形に迂回するように形成したものであり、高圧線24を迂回することで同図(a)に示す絶縁距離xを絶縁距離yに大きくでき、反対にソケット本体1の側部の引き出し線用突出部85の突出量を例えばpだけ小さくできるので、ランプソケットの小型化が可能となる。
さらに他の実施の形態として、ソケット本体1が透明樹脂で形成してもよい。この場合、透明材料を使用することにより、ランプ口金47の係合部12の嵌合状態および係合部12の係止状態が見やすく確認容易になる。なお、低圧線用の引き出し部は第1の実施の形態等と略同様に確保されている。
この発明の第1の実施の形態を示し、(a)はランプ装着前の断面図、(b)はランプ装着状態の断面図である。 ソケット本体を分離した状態を示し、(a)はソケットボディの断面図、(b)はソケットカバーの側面図である。 (a)はソケットボディの背面図、(b)はソケットカバーの正面図である。 一方の外側電極を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 それぞれランプ係止部が別の形態のランプソケットの斜視図である。 (a)は係止部がさらに別の形態のランプソケットの斜視図、(b)はその保持部の形態が異なる部分斜視図、(c)はさらにその別の形態の部分斜視図である。 第2の実施の形態を示し、(a)はソケットボディの断面図、(b)はソケットボディの背面図、(c)はソケットカバーの上面図である。 ランプソケットの分解斜視図である。 押上部材を示し、(a)は平面図、(b)側面図である。 第3の実施の形態を示し、(a)はソケットボディの背面図、(b)はソケットカバーの正面図である。 (a)はソケットボディの断面図、(b)はソケットカバーの断面図である。 ランプ装着状態のソケット本体の断面図である。 2線式のランプソケットを示し(a)はランプ装着前の断面図、(b)はランプ装着後の断面図である。 3線式のランプソケットで、(a)はランプ装着前の断面図、(b)はランプ装着後の断面図である。 第4の実施の形態を示し、(a)はランプ装着前の断面図、(b)はランプ装着後の断面図である。 その別形態であって、(a)はランプ装着前の断面図、(b)はランプ装着後の断面図である。 第5の実施の形態の概略断面図である。 第6の実施の形態を示し、(a)はランプ装着前の断面図、(b)はランプ装着後の断面図である。 第7の実施の形態の一部省略斜視図である。 その部分拡大斜視図である。 係合ピンの係脱動作を説明する動作説明図である。 他の実施の形態のソケット本体の高圧線の引回しを説明する背面図である。 従来例のランプとランプソケットの分解斜視図である。 係合ピンと係止部の係止動作の説明図である。
符号の説明
1 ソケット本体
2 中央電極
3 外側電極
4 外側電極
5 押上部材
6 弾性体
7 係止部
8 ソケットボディ
9 ソケットカバー
10 ソケット開口部
11 中央筒部
12 係合部
14 縦溝
20 横溝
47 ランプ口金

Claims (4)

  1. 外周面に係合部を有するランプ口金に嵌合するソケット開口部を有するとともに前記係合部を係止する係止部を有するソケット本体と、このソケット本体に設けられてランプ口金の中央電極部に接触する中央電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金の外側電極部に接触する外側電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金が前記ソケット本体に嵌合した状態で前記ランプ口金に当接する押上部材と、前記ソケット本体に支持されて前記押上部材を前記ランプ口金が外れる方向に押圧する弾性体とを備え、前記ソケット本体はソケット底部がソケットカバーにより構成され、前記外側電極を前記ソケットカバーに取付けているランプソケット。
  2. 外周面に係合部を有するランプ口金に嵌合するソケット開口部を有するとともに前記係合部を係止する係止部を有するソケット本体と、このソケット本体に設けられてランプ口金の中央電極部に接触する中央電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金の外側電極部に接触する外側電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金が前記ソケット本体に嵌合した状態で前記ランプ口金に当接する押上部材と、前記ソケット本体に支持されて前記押上部材を前記ランプ口金が外れる方向に押圧する弾性体とを備え、前記弾性体は絶縁材を用いたランプソケット。
  3. 外周面に係合部を有するランプ口金に嵌合するソケット開口部を有するとともに前記係合部を係止する係止部を有するソケット本体と、このソケット本体に設けられてランプ口金の中央電極部に接触する中央電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金の外側電極部に接触する外側電極と、前記ソケット本体に設けられて前記ランプ口金が前記ソケット本体に嵌合した状態で前記ランプ口金に当接する押上部材と、前記ソケット本体に支持されて前記押上部材を前記ランプ口金が外れる方向に押圧する弾性体とを備え、前記押上部材が少なくとも2以上に分割されているランプソケット。
  4. 前記ランプ口金の前記係合部と前記ソケット本体の前記係止部との係合はランプ軸方向への直線動作による請求項1または請求項3記載のランプソケット。
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