JP2005100515A - 再生装置 - Google Patents
再生装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005100515A JP2005100515A JP2003331308A JP2003331308A JP2005100515A JP 2005100515 A JP2005100515 A JP 2005100515A JP 2003331308 A JP2003331308 A JP 2003331308A JP 2003331308 A JP2003331308 A JP 2003331308A JP 2005100515 A JP2005100515 A JP 2005100515A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frame
- audio data
- error information
- error
- sectors
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
Abstract
【課題】 オーディオデータ信号に関するセクタ毎のエラー情報をそのオーディオデータ信号に先立って取得することにより、エラーが含まれるフレームの再生出力を消音するよう制御する。
【解決手段】 リクエスト制御部231はエラー情報またはオーディオデータ信号の取得を要求する。エラー情報レジスタ2321には新たに受信したエラー情報が保持され、エラー情報レジスタ2322には1世代前のエラー情報が保持される。エラー判別器233はエラー情報レジスタ2321および2322に保持されたエラー情報に基づいて、訂正不能エラーを有するオーディオデータ信号のセクタを判別する。タイミング制御部234はエラー判別器233により判別されたエラーを有するセクタから、エラーを有するフレームを特定して、少なくともその特定されたフレームの再生出力を消音するよう制御する。
【選択図】 図4
【解決手段】 リクエスト制御部231はエラー情報またはオーディオデータ信号の取得を要求する。エラー情報レジスタ2321には新たに受信したエラー情報が保持され、エラー情報レジスタ2322には1世代前のエラー情報が保持される。エラー判別器233はエラー情報レジスタ2321および2322に保持されたエラー情報に基づいて、訂正不能エラーを有するオーディオデータ信号のセクタを判別する。タイミング制御部234はエラー判別器233により判別されたエラーを有するセクタから、エラーを有するフレームを特定して、少なくともその特定されたフレームの再生出力を消音するよう制御する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、再生装置に関し、特にオーディオデータ信号を再生する再生装置に関する。
近年、記録媒体の高密度化に伴い、従来のCD(Compact Disc)よりも音質を向上させるために種々の記録方式が提案されている。その一例として、スーパーオーディオCD(SACD:Super Audio Compact Disc)では、デルタシグマ変調器による1ビットのデータストリームをそのまま記録するDSD(Direct Stream Digital)方式を採用することにより、120dB以上のダイナミックレンジと100KHz以上の周波数特性とを実現している。ここで、デルタシグマ変調器とは、1ビットのコンバータ(量子化器)と積分器とを組み合わせた回路であり、アナログ信号を入力する積分器の出力をコンバータによってデジタル出力に変換するとともに、そのデジタル出力をさらに積分器にフィードバックすることにより1ビットデータストリームを出力する。
従来のCDではPCM方式が採用されており、上述のデルタシグマ変調器の出力に対してさらにデシメーション処理を施してPCM信号を生成しており、マルチビットのPCM信号に変換するために間引き処理が行われる。このPCM方式では、エラー訂正コード(ECC)に基づくエラー訂正処理によっても訂正できないエラーが存在した場合、前後の正常な値から直線補間した値に置き換えることにより、エラーの存在を目立たなくすることができる。
これに対して、1ビットオーディオデータ信号を記録しているSACDでは、前後のデータもランダムに近い「0」か「1」だけであり、原理的にPCM方式のような補間処理を適用することができない。一方、エラーを有するオーディオデータ信号をそのまま音として出力してしまうと、巨大な雑音を含むことになる。このため、SACDにおいては、エラーを有するオーディオデータ信号が音として出力される前に消音するようにフェードアウトし、エラーがなくなった時点で再びフェードインするように音量調整処理が行われる。
この音量調整処理においては、エラーを有するオーディオデータ信号が再生される前にフェードアウトを完了させる必要がある。再生されたオーディオデータ信号がエラーを有すると分かってからフェードアウトを開始したのでは間に合わない。この音量調整処理は、フレーム(再生時間1/75秒相当のデータ)を単位として実行され、次のフレームのどこかに訂正不能エラーが存在すれば、その一つ前のフレームの再生が完了する前に、フェードアウトが終わるように実行される。従って、従来の再生装置においては、オーディオデータ信号をいきなり再生することはせず、エラー情報をオーディオデータ信号とともにバッファに蓄えておき、このエラー情報を先読みすることにより早い段階でフェードアウトを開始するようにしている。
例えば、特許文献1のオーディオディスクプレーヤにおいては、ディスクからの読み出しやエラー処理を行う回路群(フロントエンド)から、論理層のデコードを行う回路群(バックエンド)に対してオーディオデータ信号の転送を行うために、バックエンド側にバッファを設け、このバッファに空き領域のある限りオーディオデータ信号およびエラー情報を記憶させている。
特開2000−163888号公報(図1)
上述の従来技術では、音量調整処理のために空き領域のある限りオーディオデータ信号とエラー情報とをバッファに蓄えるようにしていた。しかしながら、このバッファの容量を無尽蔵に増やすことは不可能であり、より少ない容量で同様の機能を実現できることが望ましい。
一方、エラー情報の先読みを行わずに各オーディオデータ信号に同期してエラー情報を判断した場合には、エラーを有するオーディオデータ信号の消音が間に合わなくなる。例えば、オーディオデータ信号の圧縮率が低く、一つのフレームを生成するために多くのセクタを要するような場合には、それだけ多くのセクタに対応するエラー情報を先読みしなければ適時の消音が実現できない。
そこで、本発明は、オーディオデータ信号に関するセクタ毎のエラー情報をそのオーディオデータ信号に先立って取得することにより、エラーが含まれるフレームの再生出力を消音するよう制御することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の請求項1記載の再生装置は、オーディオデータ信号をセクタ単位で要求するデータ要求手段と、セクタ単位で受け取ったオーディオデータ信号をフレーム単位で振り分けて各セクタと該フレームとの関係を示すフレーム情報を生成するデータ振り分け手段と、上記セクタを単位としたエラー情報を上記オーディオデータ信号の再生に先立って要求するエラー情報要求手段と、受け取った上記エラー情報に基づいてエラーが含まれる上記オーディオデータ信号の位置を判別するエラー判別手段と、上記位置と上記フレーム情報とから上記エラーが含まれるフレームを特定し、特定された上記フレームの再生出力を消音する再生手段とを具備する。これにより、エラーが含まれるフレームの再生出力を消音させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項2記載の再生装置は、請求項1記載の再生装置において、上記フレーム情報が、上記セクタに含まれた最後のフレームの終了位置を示す情報を含むものである。これにより、オーディオデータ信号を実際に読み出す前に、先取りしたエラー情報からエラーを有するフレームを特定させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項3記載の再生装置は、請求項1記載の再生装置において、上記オーディオデータ信号が、デルタシグマ変調された1ビットオーディオ信号を含むものである。本発明によれば、デルタシグマ変調された1ビットオーディオ信号にエラーが含まれる場合に生じるノイズを消音させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項4記載の再生装置は、請求項1記載の再生装置において、上記フレームが、上記オーディオデータ信号を16セクタ分含み、上記エラー情報要求手段が、上記エラー情報をオーディオデータ信号よりも16セクタ乃至32セクタ分先に受け取るよう上記要求を行うものである。これにより、オーディオデータ信号を余分に取得することなくエラーが含まれるフレームを特定して、その再生出力を消音させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項5記載の再生装置は、請求項4記載の再生装置において、上記エラー情報要求手段が「上記データ要求手段が上記オーディオデータ信号を要求する前に32セクタ分の上記エラー情報を要求し、上記データ振り分け手段が上記オーディオデータ信号を16セクタ分受け取る度に上記エラー情報の続きをさらに16セクタ分ずつ要求する」という動作を行うものである。オーディオデータ信号の処理状況に応じてエラー情報を16セクタずつ受け取ることにより、オーディオデータ信号を余分に取得することなくエラーが含まれるフレームの再生出力を消音させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項6記載の再生装置は、オーディオデータ信号をセクタ単位で要求するデータ要求手段と、セクタ単位で受け取ったオーディオデータ信号をフレーム単位で振り分けて各セクタと該フレームとの関係を示すフレーム情報を生成するデータ振り分け手段と、上記セクタを単位としたエラー情報を上記オーディオデータ信号の再生に先立って要求するエラー情報要求手段と、受け取った上記エラー情報に含まれるセクタ番号の不連続を検出する不連続検出手段と、不連続であることが検出された上記セクタ番号と上記フレーム情報とから不連続なオーディオデータ信号が含まれるフレームを特定し、特定された上記フレームの再生出力を消音する再生手段とを具備する。これにより、不連続部分が含まれるフレームの再生出力を消音させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項7記載の再生装置は、請求項6記載の再生装置において、上記フレームが、上記オーディオデータ信号を16セクタ分含み、上記エラー情報要求手段が「上記データ要求手段が上記オーディオデータ信号を要求する前に32セクタ分の上記エラー情報を要求し、上記データ振り分け手段が上記オーディオデータ信号を16セクタ分受け取る度に上記エラー情報の続きをさらに16セクタ分ずつ要求する」という動作を行うものであり、上記不連続検出手段が「上記エラー情報に含まれるセクタ番号が16セクタずつ増加していなければ上記不連続を検出したものと判断する」という動作を行うものである。エラー情報の有するセクタ数に応じてセクタ番号の増分値を調べることにより、不連続部分が含まれるフレームの再生出力を消音させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項8記載の再生装置は、セクタ単位で受け取ったオーディオデータ信号をフレーム単位で振り分けて各セクタと該フレームとの関係を示すフレーム情報を生成するデータ振り分け手段と、上記セクタを単位としたエラー情報を上記オーディオデータ信号の再生に先立って要求するエラー情報要求手段と、受け取った上記エラー情報に含まれるセクタ番号と上記オーディオデータ信号に含まれるセクタ番号とを比較して不一致を検出する不一致検出手段と、上記不一致が検出された後の再生出力を消音する再生手段とを具備する。これにより、エラー情報とオーディオデータ信号との間の不整合を検出してそれ以降のフレームの再生出力を消音させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項9記載の再生装置は、請求項8記載の再生装置において、上記不一致検出手段が、上記エラー情報に含まれるセクタ番号を初期値として上記データ振り分け手段が上記オーディオデータ信号を1セクタ受け取る度にカウントするセクタカウンタと、上記オーディオデータ信号に含まれるセクタ番号と上記セクタカウンタの出力とを比較して両者が一致しない場合に上記不一致を検出したものと判断する比較器とを備えるものである。複数セクターを単位とするエラー情報に対してオーディオデータ信号のセクタ番号を1セクタずつ調べることにより、エラー情報とオーディオデータ信号との間の不整合を検出してそれ以降のフレームの再生出力を消音させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項10記載の再生装置は、セクタ単位で受け取ったオーディオデータ信号をフレーム単位で振り分けて各セクタと該フレームとの関係を示すフレーム情報を生成するデータ振り分け手段と、上記セクタを単位としたエラー情報を上記オーディオデータ信号の再生に先立って要求するエラー情報要求手段と、上記エラー情報要求手段により要求されたエラー情報を所定のタイミングまでに受け取らない場合には当該エラー情報の不着を検出する不着検出手段と、上記不着が検出された後の再生出力を消音する再生手段とを具備する。これにより、エラー情報の不着を検出してそれ以降のフレームの再生出力を消音させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項11記載の再生装置は、請求項10記載の再生装置において、上記不着検出手段が、「上記データ振り分け手段がフレームの振り分けを開始するときまでに上記フレームのエラー情報を受け取らない場合には上記不着を検出したものと判断する」という動作を行うものである。フレーム振り分けの開始時までにそのフレームに相当するエラー情報を受け取らないことを検出することにより、それ以降のフレームの再生出力を消音させるという作用をもたらす。
また、本発明の請求項12記載の再生装置は、オーディオデータ信号が記録された記録媒体から上記オーディオデータ信号を読み出す読み出し手段と、上記読み出されたオーディオデータ信号のエラーを検出して上記オーディオデータ信号のセクタを単位としたエラー情報を生成するエラー検出手段と、上記読み出されたオーディオデータ信号をセクタを単位として要求するデータ要求手段と、上記要求に応答して受け取ったオーディオデータ信号をフレーム単位で振り分けて各セクタとフレームとの関係を示すフレーム情報を生成するデータ振り分け手段と、上記セクタを単位としたエラー情報を上記オーディオデータ信号の再生に先立って要求するエラー情報要求手段と、上記要求に応じて受け取ったエラー情報に基づいてエラーが含まれる上記オーディオデータ信号の位置を判別するエラー判別手段と、上記位置と上記フレーム情報とからエラーが含まれるフレームを特定し、特定された上記フレームの再生出力を消音するよう制御するタイミング制御手段と、上記フレームを単位として振り分けられたオーディオデータ信号の音量調整を上記タイミング制御手段の制御に基づいて行う音量調整手段と、上記音量調整手段の出力をデジタル信号からアナログ信号へ変換するデジタルアナログ変換手段とを具備する。これにより、エラーが含まれるフレームの再生出力を消音したアナログ信号を出力させるという作用をもたらす。
本発明によれば、オーディオデータ信号に関するセクタ毎のエラー情報をそのオーディオデータ信号に先立って取得することにより、エラーが含まれるフレームの再生出力を消音するよう制御できるという優れた効果を奏し得る。
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態におけるオーディオディスク再生装置の一構成例を示す図である。このオーディオディスク再生装置は、ディスクに記録された1ビットオーディオデータ信号を読み出して音声データとして再生する装置であり、ディスクから信号を読み出すピックアップ110と、読み出された信号を増幅および整形するRFアンプ120と、波形整形されたRF信号に対して前処理を施す前処理部130と、前処理の施されたRF信号をオーディオデータ信号として保持するメモリ140と、論理層のデコード処理を行う再生処理部200と、デコード処理されたデジタル信号をアナログのオーディオ信号に変換するデジタルアナログ(D/A)変換器310とを備えている。
ピックアップ110は、1ビットオーディオデータ信号の記録されたディスクから物理層の信号として、RF信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を読み出す。RFアンプ120は、RF信号に波形整形処理を施し、また、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を増幅する。なお、これらフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号に基づいて、ディスクを回転させるスピンドルモータやピックアップの動作が制御される。
前処理部130は、RFアンプ120から受け取ったRF信号に対してPLLで再生クロックを生成し、RF信号の2値化および復調(EFM+)、ならびに、エラー訂正コードに基づくエラー訂正処理を行う。このエラー訂正処理には、例えばリード・ソロモン積符号のようなブロック符号が用いられる。このエラー訂正処理によっても訂正できないエラーが存在するか否かは、セクタを単位とするエラーフラグにより表される。すなわち、訂正不能なエラーデータが存在するセクタについてはエラーフラグがアクティブにされ、訂正不能なエラーデータが存在しないセクタについてはエラーフラグがインアクティブにされる。
メモリ140は、エラー訂正処理の施されたRF信号をオーディオデータ信号として保持する。また、メモリ140は、エラー訂正処理により生成されたエラーフラグをエラー情報として保持する。前処理部130は、このメモリ140に保持されたオーディオデータ信号およびエラー情報を、再生処理部200からの要求に応じて供給する。
再生処理部200は、いわゆるバックエンドとして機能するものであり、前処理部130との間で制御のやりとりを行う制御インターフェース210と、前処理部130との間でオーディオデータ信号のやりとりを行うデータインターフェース220と、デコード処理を行うデータ管理部230と、フレーム(再生時間1/75秒相当のデータ)毎にオーディオデータ信号を保持するフレームバッファ240と、オーディオデータ信号の圧縮を伸張する圧縮伸張部250と、オーディオデータ信号の音量調整を行うフェーダ260とを備えている。
制御インターフェース210は、データ管理部230からの要求に応じて前処理部130に対してオーディオデータ信号またはエラー情報を要求する。また、制御インターフェース210は、前処理部130からエラー情報を受け取り、データ管理部230に供給する。一方、データインターフェース220は、前処理部130からオーディオデータ信号を受け取り、データ管理部230に供給する。
データ管理部230は、制御インターフェース210を通じて前処理部130からのエラー情報またはオーディオデータ信号の取得を要求する。データ管理部230は、データインターフェース220を通じてセクタを単位としてオーディオデータ信号を受け取り、このオーディオデータ信号をフレーム毎に振り分ける。また、データ管理部230は、制御インターフェース210を通じて16セクタ毎にエラー情報を受け取り、このエラー情報およびオーディオデータ信号に基づいてエラーを有するフレームを特定してその特定されたフレームの再生出力が消音されるようにフェーダ260を制御する。
フレームバッファ240は、データ管理部230においてフレーム毎に振り分けられたオーディオデータ信号を保持する。フレームバッファ240は、それぞれ異なるフレームを保持するバッファ241および242と、バッファ241および242の何れかの出力を選択する選択器243とを備える。バッファ241および242のうち一方の出力が選択器243により選択されている場合には、他方がデータ管理部230による書込み対象となる。すなわち、バッファ241および242は交互に書き込まれ、読み出されることになる。
圧縮伸張部250は、オーディオデータ信号がDST(Direct Stream Transfer)エンコードにより圧縮されている場合に、その圧縮を伸張するものである。DSTエンコードされていないオーディオデータ信号については処理を行わず、そのままフェーダ260にオーディオデータ信号を出力する。
フェーダ260は、データ管理部230からの制御に従って、圧縮伸張部250から出力されたオーディオデータ信号の音量調整を行う。あるフレームの消音(ミュート)を行う際には、なるべく不自然にならないように、前後のフレームにおいてフェードアウトおよびフェードインを行う。
D/A変換器310は、フェーダ260から出力されたデジタル信号を受けて、波形整形し、ローパスフィルタを通すことによりアナログ信号に変換する。これにより、アナログのオーディオ信号が出力される。
図2は、本発明の実施の形態におけるエラー情報の一構成例を示す図である。エラー情報は、図2(a)に示されるように、先頭セクタ番号レジスタ211と、エラーセクタ情報レジスタ212とを備えている。ここでは、一例として、先頭セクタ番号レジスタ211を24ビット、エラーセクタ情報レジスタ212を16ビットと想定している。
エラーセクタ情報レジスタ212は、図2(b)に示されるように、オーディオデータ信号の各セクタに対応して1ビットのエラーフラグを保持する。例えば、このエラーフラグが「1」であれば対応するセクタに訂正不能なエラーが含まれていることを意味し、「0」であれば対応するセクタに訂正不能なエラーが含まれていないことを意味する。この例では、オーディオデータ信号の16セクタ分をひとかたまりのブロックデータ201として扱い、各セクタに対応するエラーフラグ16ビットがエラーセクタ情報レジスタ212に保持されるように構成されている。
先頭セクタ番号レジスタ211は、図2(b)に示されるように、ブロックデータ201の先頭セクタのセクタ番号を保持する。従って、この先頭セクタ番号レジスタ211に保持される先頭セクタのセクタ番号に対して、ブロックデータ201の相対セクタ番号を加算することにより、ブロックデータ201の各セクタのセクタ番号を算出することができる。
図3は、本発明の実施の形態におけるオーディオデータ信号の一構成例を示す図である。図3(a)に示されるように、ディスクから読み出されたセクタ単位のデータは、12バイトのヘッダ情報221と、2048バイトのデータ領域222と、4バイトのエラー訂正コード223とにより構成される。エラー訂正コード223は、データ領域222に対するエラー訂正コードであり、上述のように前処理部130におけるエラー訂正処理に用いられる。
ヘッダ情報221は、図3(b)に示されるように、1バイトのセクタ情報224と、3バイトのセクタ番号225と、2バイトのエラー訂正コード226と、6バイトの予約領域とから構成される。セクタ情報224は、セクターフォーマットタイプ、トラッキング方法、反射率、エリアタイプなどのセクタの物理情報である。セクタ番号225は、そのセクタのセクタ番号である。エラー訂正コード226は、ヘッダ情報221のセクタ情報およびセクタ番号225に対するエラー訂正コードである。
データ領域222は、図3(c)に示されるように、先頭部分にフレーム境界数227と、フレーム境界位置228と、フレーム終了位置229とを保持し、残る領域に本来のデータを保持している。フレーム境界数227は、セクタ中に含まれるフレーム境界の数を示す。ここで、各フレームは、再生時間に換算して1/75秒に相当するデータであり、1乃至16のセクタを含んで構成される。また、各セクタは複数のフレームに跨ることが許容されている。従って、特に圧縮率が高い場合にはセクタ内に複数のフレーム境界が存在する可能性がある。なお、セクタ中にフレーム境界が存在しない場合には、このフレーム境界数227は「0」を示す。
フレーム境界位置228は、セクタ中に含まれるフレーム境界の位置を示すものである。このフレーム境界の位置としては、例えば、データ領域222の先頭からのアドレスを用いることができ、また、所定のパケットの識別番号により特定するようにしてもよい。なお、このフレーム境界位置228は、フレーム境界数227に応じた数だけ含まれることになる。
フレーム終了位置229は、セクタ中に含まれるフレームのうち最後のフレームの終了位置を示すものである。すなわち、最後のフレームは、最短の場合であればそのセクタの最終バイトで終了するが、一般的には後続のセクタに跨って存在する。このフレーム終了位置229は、その最後のフレームが後続の何れのセクタまで続くものであるかを示す。このフレーム終了位置229と図2のエラー情報とを組み合わせることにより、後続のセクタを実際に読み出す前に、そのフレームにエラーが含まれているか否かを判断することができる。
図4は、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第1の構成例を示す図である。このデータ管理部230の第1の構成例は、リクエスト制御部231と、エラー情報レジスタ2321および2322と、エラー判別器233と、タイミング制御部234と、セクタ番号検出器236と、データメモリ237と、データソータ238と、フレームカウンタ239とを備えている。
リクエスト制御部231は、制御インターフェース210を通じて前処理部130からのエラー情報またはオーディオデータ信号の取得を要求する。この要求に対するエラー情報は、制御インターフェース210を通じてエラー情報レジスタ2321によって受け取られる。また、要求に対するオーディオデータ信号は、データインターフェース220を通じてデータメモリ237によって受け取られる。
リクエスト制御部231は、例えば、再生開始の際に、最初の32セクタ分のエラー情報を要求し、その後、16セクタ分のオーディオデータ信号がデータメモリ237によって受け取られる度に16セクタ分のエラー情報を要求する。一方、最初の32セクタ分のエラー情報がエラー情報レジスタ2321によって受け取られると、リクエスト制御部231はオーディオデータ信号を1セクタずつ要求する。これらにより、オーディオデータ信号よりも先行して16セクタ乃至32セクタ分のエラー情報がエラー情報レジスタ2321および2322に保持されるよう制御される。
エラー情報レジスタ2321は、リクエスト制御部231によって要求されたエラー情報を保持する。このエラー情報レジスタ2321は、図2の例のように、例えば16セクタ分のエラーフラグを含む。エラー情報レジスタ2322は、エラー情報レジスタ2321に新たなエラー情報が保持される際にそれまでエラー情報レジスタ2321に保持されていたエラー情報を保持する。すなわち、エラー情報レジスタ2321には新たに受信したエラー情報が保持され、エラー情報レジスタ2322には1世代前のエラー情報が保持される。これにより、上述の例によれば、エラー情報レジスタ2321および2322には、結果として32セクタ分のエラー情報が保持されることになる。
エラー判別器233は、エラー情報レジスタ2321および2322に保持されたエラー情報に基づいて、訂正不能エラーを有するオーディオデータ信号のセクタを判別する。すなわち、エラーセクタ情報レジスタ212の各セクタに対応するエラーフラグがアクティブであればエラーを有し、インアクティブであればエラーを有さないとの判断を行う。セクタ番号は、先頭セクタ番号レジスタ211の先頭セクタ番号に対して各セクタの相対セクタ番号を加算することにより取得することができる。
タイミング制御部234は、エラー判別器233により判別されたエラーを有するセクタから、エラーを有するフレームを特定して、少なくともその特定されたフレームの再生出力を消音するようフェーダ260を制御する。この際、タイミング制御部234は、なるべく不自然にならないように、前後のフレームにおいてフェードアウトおよびフェードインを行うよう制御する。
「エラーを有するセクタ」から「エラーを有するフレーム」を特定するために、タイミング制御部234は、データソータ238から供給されるセクタのフレーム境界数227またはフレーム終了位置229(図3)を参照する。例えば、圧縮率が高くて「エラーを有するセクタ」に多数のフレームが含まれる場合には、フレーム境界数227を参照することにより「エラーを有するフレーム」を特定することができる。すなわち、フレーム境界数227が「0」であれば「エラーを有するフレーム」は1つだけであり、フレーム境界数227が「2」であれば「エラーを有するフレーム」は前後合わせて計3つのフレームとなる。
一方、圧縮率が低い場合には、「エラーを有するセクタ」が数セクタ先であっても「エラーを有するフレーム」に該当する可能性がある。これは、フレーム終了位置229を参照することにより判断できる。例えば、データソータ238に保持されているオーディオデータ信号のセクタよりも3セクタ分後ろに「エラーを有するセクタ」が存在するとの判別結果がエラー判別器233により示されている場合、フレーム終了位置229が1セクタ先を示していれば現在のフレームは「エラーを有するフレーム」に該当しないが、もしフレーム終了位置229が5セクタ先を示していれば現在のフレームは「エラーを有するフレーム」に該当することになる。
セクタ番号検出器236は、データインターフェース220からデータメモリ237に供給されるオーディオデータ信号のセクタ番号225を参照することにより、データメモリ237の受け取ったセクタ番号を検出する。これにより、リクエスト制御部231は、データメモリ237が16セクタ分のオーディオデータ信号を受け取る度に、制御インターフェース210を通じてさらに16セクタ分のエラー情報を要求する。
データメモリ237は、データインターフェース220から供給されるオーディオデータ信号を保持する。このデータメモリ237は、先入れ先出し型のFIFOメモリにより構成することができ、1セクタ分のオーディオデータ信号はデータインターフェース220から供給された順にデータソータ238により読み出されていく。そして、1セクタ分のオーディオデータ信号の残りが少なくなると、その旨がリクエスト制御部231に通知される。この通知により、リクエスト制御部231は次の1セクタ分のオーディオデータ信号を制御インターフェース210を通じて要求する。
データソータ238は、データメモリ237からオーディオデータ信号を読み出し、フレームに振り分ける。このフレームの振り分けの際には、フレーム境界位置228(図3)が参照される。振り分けられたオーディオデータ信号は、フレーム毎に異なるバッファ241または242に保持される。
フレームカウンタ239は、1/75秒毎に計数するカウンタである。このフレームカウンタ239は、データソータ238やタイミング制御部234に対してフレームの区切りを知らせる役割を果たす。また、このフレームカウンタ239の値は、選択器243の選択信号としても用いることができる。例えば、フレームカウンタ239の最下位ビットが「0」の場合にはバッファ241の出力を圧縮伸張部250に供給させ、「1」の場合にはバッファ242の出力を圧縮伸張部250に供給させるようにすることができる。
図5は、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第1の構成例の正常時の動作を示す図である。まず、再生の開始が指示されると、リクエスト制御部231は、16セクタ分のエラー情報を2回要求する。すなわち、予め32セクタ分のエラー情報をエラー情報レジスタ2321および2322に保持させる。
続いて、リクエスト制御部231は、オーディオデータ信号を1セクタ分ずつ要求する。データソータ238は、オーディオデータ信号のフレーム境界位置228を参照してフレームの振り分けを行う。図5の例では、第0セクタから第3セクタの途中までが第0フレームとして振り分けられ、第3セクタの途中から第5セクタの途中までが第1フレームとして振り分けられている。
データソータ238がフレーム振り分けを行うタイミングは、フレームカウンタ239により与えられる。すなわち、フレームカウンタ239に同期して第0セクタから第0フレームへの振り分けが行われ、第3セクタの途中までで第0フレームへの振り分けが終わった後は、次の第1フレームへの振り分けをすぐに行わず、フレームカウンタ239の計数を待つ。そして、次にフレームカウンタ239が計数されると、第3セクタの途中から第1フレームへの振り分けが行われる。
その後、オーディオデータ信号の第15セクタがデータメモリ237によって受け取られると、リクエスト制御部231はさらに16セクタ分のエラー情報を要求する。このエラー情報を受け取ったエラー情報レジスタ2321は、それまで保持していた内容をエラー情報レジスタ2322に移す。
図5のフレームカウンタ239の値は、フレームバッファ240から出力されるフレームの番号を示している。例えば、第0フレームに相当するオーディオデータ信号がフレームバッファ240から出力されているタイミングでは、データソータ238は第1フレームに相当するオーディオデータ信号の振り分けを行っていることがわかる。そのため、バッファ241が第0フレームの保持を担当し、バッファ242が第1フレームの保持を担当するといった要領で、バッファ241および242をフレーム毎に交互に利用するように制御される。
図6は、本発明の実施の形態におけるオーディオデータ信号の再生出力の消音のタイミングを示す図である。例えば、第iフレームに訂正不能なエラー299が含まれていたとすると、少なくともその第iフレームの再生出力を消音するようフェード信号が制御される。これにより、エラー299に起因する雑音は出力されなくなる。
また、第(i−1)フレームの再生が終了するまでに消音が完了するようフェード信号が制御される。このとき、急激な消音により不自然な再生出力とならないようフェードアウトされる。一方、第(i+1)フレームの再生が始まると音量を元に戻すようフェード信号が制御される。このとき、急激な増音により不自然な再生出力とならないようフェードインが行われる。これにより、図6の処理後の波形のようにエラーによる雑音を出力しない再生出力が得られる。
フェード信号は、タイミング制御部234から出力され、フェーダ260に供給される。フェーダ260は、エラーを含むフレームを消音したオーディオデータ信号をD/A変換器310に出力する。
図7は、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第1の構成例のエラー検出時の動作を示す図である。ここでは、最も圧縮率が低い場合として、1フレーム当り16セクタずつ要するものとしている。すなわち、第0フレームが第0セクタから第15セクタにより構成され、第1フレームが第16セクタから第31セクタにより構成される。また、この図7の例では、第40セクタにエラーが含まれているものとしている。
リクエスト制御部231が16セクタ分ずつエラー情報を要求し、3つ目のエラー情報がエラー情報レジスタ2321に受け取られると、エラー判別器233は第40セクタにエラーが含まれることを検出する。タイミング制御部234は、フレームカウンタ239が第1フレームを示すタイミングで(すなわち、データソータ238が第2フレームを振り分けるタイミングで)、第2フレームの先頭である第32セクタのフレーム終了位置229を参照し、第2フレームが第47セクタまで続くことを検知する。これにより、エラーを有する第40セクタは第2フレームに含まれること、すなわち第2フレームがエラーを含むことを判断する。
これにより、タイミング制御部234は、その1つ手前の第1フレームの再生タイミングにおいてフェードアウトが完了するようにフェーダ260を制御する。第2フレームの再生タイミングにおいては消音状態が維持され、その1つ後の第3フレームの再生タイミングにおいてフェードインが行われる。このようにして、エラーを含む第2フレームの再生出力が消音される。
このように、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第1の構成例によれば、エラー判別器233によりエラーを有するセクタを判別し、タイミング制御部234によってエラーを有するフレームを特定することにより、その特定されたフレームの再生出力を消音するようフェーダ260を制御することができる。
次に、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第2の構成例について図面を参照して説明する。
図8は、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第2の構成例を示す図である。このデータ管理部230の第2の構成例は、図4のデータ管理部230の第1の構成例におけるエラー判別器233に代えて、加算器2331および比較器2332を備えることにより構成される。加算器2331は、エラー情報レジスタ2322に保持される先頭セクタ番号にセクタ数「16」を加算するものである。また、比較器2332は、エラー情報レジスタ2321に保持される先頭セクタ番号と、加算器2331の出力とを比較して両者の不一致を検出するものである。
エラー情報は、通常の場合、連続するセクタを示すものであり、エラー情報レジスタ2322の先頭セクタ番号とエラー情報レジスタ2321の先頭セクタ番号とは連続するはずである。図2のようにエラー情報が16セクタ分のエラーフラグを備えるものとすると、エラー情報レジスタ2322の先頭セクタ番号に「16」を加算したものは、エラー情報レジスタ2321の先頭セクタ番号に一致するはずである。従って、もし両者が一致しない場合には、セクタ番号に不連続を生じたものと推認することができる。
このような事象は、オーディオデータ信号の早送り再生を行う場合にも生じる。1ビットオーディオデータ信号の場合、信号だけでなく量子化ノイズも連続性を有しているため、本来連続していない信号同士をつないで連続再生すると、不要なノイズを再生してしまうことになる。そこで、このような不連続を生じたフレームについては、エラーを有するフレームと同様に消音処理を行う。
なお、エラー情報の先頭セクタ番号を用いてセクタ番号の不連続を検出するに当たっては、エラー情報に含まれる16セクタの途中から再生を開始したり、途中でジャンプする等の制御は禁止しておく必要がある。
図9は、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第2の構成例の不連続検出時の動作を示す図である。ここでは、最も圧縮率が低い場合として、1フレーム当り16セクタずつ要するものとしている。すなわち、第0フレームが第0セクタから第15セクタにより構成され、第1フレームが第16セクタから第31セクタにより構成される。また、この図9の例では、第31セクタから第128セクタにジャンプを生じているものとしている。
リクエスト制御部231が16セクタ分ずつエラー情報を要求し、3つ目のエラー情報がエラー情報レジスタ2321に受け取られると、比較器2332はエラー情報レジスタ2321の先頭セクタ番号とエラー情報レジスタ2322の先頭セクタ番号との間に不連続を生じていることを検出する。タイミング制御部234は、フレームカウンタ239が第0フレームを示すタイミングで(すなわち、データソータ238が第1フレームを振り分けるタイミングで)、第1フレームの第31セクタのフレーム終了位置229を参照し、第1フレームが第31セクタまでで終了することを検知する。これにより、不連続を生じる第128セクタはその次の第2フレームであることを判断する。
これにより、タイミング制御部234は、その1つ手前の第1フレームの再生タイミングにおいてフェードアウトが完了するようにフェーダ260を制御する。第2フレームの再生タイミングにおいては消音状態が維持される。その後のエラー情報の先頭セクタ番号が連続していることから、第3フレームの再生タイミングにおいてフェードインが行われる。このようにして、不連続部分を含む第2フレームの再生出力が消音される。
このように、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第2の構成例によれば、加算器2331および比較器2332によりセクタ番号に不連続を生じるセクタを判別し、タイミング制御部234によって不連続部分を有するフレームを特定することにより、その特定されたフレームの再生出力を消音するようフェーダ260を制御することができる。
次に、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第3の構成例について図面を参照して説明する。
図10は、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第3の構成例を示す図である。このデータ管理部230の第3の構成例は、図4のデータ管理部230の第1の構成例におけるエラー判別器233に代えて、セクタカウンタ2333および比較器2334を備えることにより構成される。セクタカウンタ2333は、エラー情報レジスタ2322の先頭セクタ番号を初期値として、データメモリ237が1セクタ分のオーディオデータ信号を受け取る度に計数するカウンタである。比較器2334は、セクタカウンタ2333の出力とセクタ番号検出器236の出力とを比較して両者の不一致を検出するものである。
このような不一致が生じた場合には、エラー情報またはオーディオデータ信号において何らかの不具合が生じたものと推認することができる。エラー情報とオーディオデータ信号との間で整合性を維持できないと、正常な処理を行うことができず、その結果としてノイズの発生や再生の異常終了を招くことになる。そこで、エラー情報とオーディオデータ信号との間で整合性を維持できないと判断した場合には、速やかに再生出力を消音し、再生動作を終了するよう制御する。
図11は、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第3の構成例の不整合検出時の動作を示す図である。ここでは、最も圧縮率が低い場合として、1フレーム当り16セクタずつ要するものとしている。すなわち、第0フレームが第0セクタから第15セクタにより構成され、第1フレームが第16セクタから第31セクタにより構成される。また、この図11の例では、オーディオデータ信号において第31セクタから第64セクタにジャンプを生じているものとしている。
リクエスト制御部231が16セクタ分ずつエラー情報を要求し、2つ目のエラー情報がエラー情報レジスタ2321に受け取られると、1つ目のエラー情報はエラー情報レジスタ2322に保持される。これにより、セクタカウンタ2333は、先頭セクタ番号の「0」を初期値として設定する。そして、データメモリ237が1セクタ分のオーディオデータ信号を受け取る度に「1」ずつ計数する。このとき、比較器2334は、セクタ番号検出器236によって検出されたオーディオデータ信号のセクタ番号とセクタカウンタ2333の出力とを比較する。第31セクタまでは両者が一致しているため、比較器2334は「一致」を出力する。
4つ目のエラー情報がエラー情報レジスタ2321に受け取られ、3つ目のエラー情報がエラー情報レジスタ2322に保持されると、セクタカウンタ2333は先頭セクタ番号の「32」を初期値として設定する。一方、セクタ番号検出器236により検出されたセクタ番号は「64」を示している。これにより、比較器2334は「不一致」を出力する。すると、タイミング制御部234は、異常状態が検出されたものと認識して、それ以降の再生出力を消音するようフェーダ260を制御する。上述の第1の構成例または第2の構成例とは異なり、第3の構成例においては再試行不可能な異常状態が検出されるため、特定のフレームを待つことなく速やかに消音が実行される。
このように、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第3の構成例によれば、セクタカウンタ2333および比較器2334によりエラー情報とオーディオデータ信号との間の不整合を検出することにより、それ以降のフレームの再生出力を消音するようフェーダ260を制御することができる。
次に、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第4の構成例について図面を参照して説明する。
図12は、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第4の構成例を示す図である。このデータ管理部230の第4の構成例は、図4のデータ管理部230の第1の構成例におけるエラー判別器233に代えて、入力検出器2335を備えることにより構成される。この入力検出器2335は、エラー情報がエラー情報レジスタ2321に入力されたことを検知する。そして、データソータ238がフレームの振り分けを開始するときまでにそのフレームに相当するエラー情報が入力されない場合には、エラー情報が不着であることを検出する。
第1の構成例において示したように、エラーを有するフレームを消音するためには、そのフレームの一つ手前のフレームからフェードアウトを行う必要がある。従って、フレームの振り分けを開始するときまでにそのフレームに相当するエラー情報が入力されない場合には、そのフレームがエラーを有するか否かの判断が間に合わなくなる。そこで、入力検出器2335においてそのようなエラー情報の不着を検出した場合には、速やかに再生出力を消音し、再生動作を終了するよう制御する。
図13は、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第4の構成例のエラー情報不着検出時の動作を示す図である。ここでは、最も圧縮率が低い場合として、1フレーム当り16セクタずつ要するものとしている。すなわち、第0フレームが第0セクタから第15セクタにより構成され、第1フレームが第16セクタから第31セクタにより構成される。また、この図13の例では、3つ目のエラー情報が不着であった場合を示している。
リクエスト制御部231が16セクタ分ずつエラー情報を要求し、3つ目のエラー情報を要求した後、データソータ238は第0フレームの振り分けを終了して、第1フレームの振り分けを行う。本来であれば、この間に3つ目のエラー情報がエラー情報レジスタ2321に入力されるはずである。ところが、何らかの要因により3つ目のエラー情報の入力が遅れ、第2フレームの振り分けを開始するタイミングに間に合わない場合、入力検出器2335は、エラー情報の不着を検出する。入力検出器2335は、データソータ238における第1フレームの振り分けの終了およびフレームカウンタ239による第2フレームの振り分けの開始タイミングを検知することにより、3つ目のエラー情報の入力の期限切れを判断する。
すると、タイミング制御部234は、異常状態が検出されたものと認識して、それ以降の再生出力を消音するようフェーダ260を制御する。上述の第3の構成例と同様に、第4の構成例においては再試行不可能な異常状態が検出されるため、特定のフレームを待つことなく速やかに消音が実行される。
このように、本発明の実施の形態におけるデータ管理部230の第4の構成例によれば、入力検出器2335によりエラー情報の不着を検出することにより、それ以降のフレームの再生出力を消音するようフェーダ260を制御することができる。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、以下に示すように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有するが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
すなわち、請求項1において、データ要求手段およびエラー情報要求手段は例えばリクエスト制御部231に対応する。また、データ振り分け手段は例えばデータメモリ237およびデータソータ238に対応する。また、エラー判別手段は例えばエラー判別器233に対応する。また、再生手段は例えばタイミング制御部234およびフェーダ260に対応する。
また、請求項2において、セクタに含まれた最後のフレームの終了位置は例えばフレーム終了位置229に対応する。
また、請求項6において、データ要求手段およびエラー情報要求手段は例えばリクエスト制御部231に対応する。また、データ振り分け手段は例えばデータメモリ237およびデータソータ238に対応する。また、不連続検出手段は例えば加算器2331および比較器2332に対応する。また、再生手段は例えばタイミング制御部234およびフェーダ260に対応する。
また、請求項8において、データ要求手段およびエラー情報要求手段は例えばリクエスト制御部231に対応する。また、データ振り分け手段は例えばデータメモリ237およびデータソータ238に対応する。また、不一致検出手段は例えばセクタカウンタ2333および比較器2334に対応する。また、再生手段は例えばタイミング制御部234およびフェーダ260に対応する。
また、請求項10において、データ要求手段およびエラー情報要求手段は例えばリクエスト制御部231に対応する。また、データ振り分け手段は例えばデータメモリ237およびデータソータ238に対応する。また不着検出手段は例えば入力検出部2335に対応する。また、再生手段は例えばタイミング制御部234およびフェーダ260に対応する。
また、請求項12において、読出し手段は例えばピックアップ110に対応する。また、エラー検出手段は例えば前処理部130に対応する。データ要求手段およびエラー情報要求手段は例えばリクエスト制御部231に対応する。また、データ振り分け手段は例えばデータメモリ237およびデータソータ238に対応する。また、エラー判別手段は例えばエラー判別器233に対応する。また、再生手段は例えばタイミング制御部234に対応する。また、音量調整手段は例えばフェーダ260に対応する。また、デジタルアナログ変換手段は例えばD/A変換器310に対応する。
なお、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。
本発明の活用例として、例えばスーパーオーディオCDにおける1ビットオーディオデータ信号の訂正不能データを消音するよう制御を行う際に本発明を適用することができる。
110 ピックアップ
120 RFアンプ
130 前処理部
140 メモリ
200 再生処理部
210 制御インターフェース
211 先頭セクタ番号レジスタ
212 エラーセクタ情報レジスタ
220 データインターフェース
221 ヘッダ情報
222 データ領域
223 エラー訂正コード
224 セクタ情報
225 セクタ番号
226 エラー訂正コード
227 フレーム境界数
228 フレーム境界位置
229 フレーム終了位置
230 データ管理部
231 リクエスト制御部
233 エラー判別器
234 タイミング制御部
236 セクタ番号検出器
237 データメモリ
238 データソータ
239 フレームカウンタ
240 フレームバッファ
241、242 バッファ
243 選択器
250 圧縮伸張部
260 フェーダ
299 エラー
310 D/A変換器
2321、2322 エラー情報レジスタ
2331 加算器
2332、2334 比較器
2333 セクタカウンタ
2335 入力検出器
120 RFアンプ
130 前処理部
140 メモリ
200 再生処理部
210 制御インターフェース
211 先頭セクタ番号レジスタ
212 エラーセクタ情報レジスタ
220 データインターフェース
221 ヘッダ情報
222 データ領域
223 エラー訂正コード
224 セクタ情報
225 セクタ番号
226 エラー訂正コード
227 フレーム境界数
228 フレーム境界位置
229 フレーム終了位置
230 データ管理部
231 リクエスト制御部
233 エラー判別器
234 タイミング制御部
236 セクタ番号検出器
237 データメモリ
238 データソータ
239 フレームカウンタ
240 フレームバッファ
241、242 バッファ
243 選択器
250 圧縮伸張部
260 フェーダ
299 エラー
310 D/A変換器
2321、2322 エラー情報レジスタ
2331 加算器
2332、2334 比較器
2333 セクタカウンタ
2335 入力検出器
Claims (12)
- オーディオデータ信号をセクタ単位で要求するデータ要求手段と、
セクタ単位で受け取ったオーディオデータ信号をフレーム単位で振り分けて各セクタと該フレームとの関係を示すフレーム情報を生成するデータ振り分け手段と、
前記セクタを単位としたエラー情報を前記オーディオデータ信号の再生に先立って要求するエラー情報要求手段と、
受け取った前記エラー情報に基づいてエラーが含まれる前記オーディオデータ信号の位置を判別するエラー判別手段と、
前記位置と前記フレーム情報とから前記エラーが含まれるフレームを特定し、特定された前記フレームの再生出力を消音する再生手段と
を具備することを特徴とする再生装置。 - 前記フレーム情報は、前記セクタに含まれた最後のフレームの終了位置を示す情報を含む
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。 - 前記オーディオデータ信号は、デルタシグマ変調された1ビットオーディオ信号を含む
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。 - 前記フレームは、前記オーディオデータ信号を16セクタ分含み、
前記エラー情報要求手段は、前記エラー情報をオーディオデータ信号よりも16セクタ乃至32セクタ分先に受け取るよう前記要求を行う
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。 - 前記エラー情報要求手段は、前記データ要求手段が前記オーディオデータ信号を要求する前に32セクタ分の前記エラー情報を要求し、前記データ振り分け手段が前記オーディオデータ信号を16セクタ分受け取る度に前記エラー情報の続きをさらに16セクタ分ずつ要求する
ことを特徴とする請求項4記載の再生装置。 - オーディオデータ信号をセクタ単位で要求するデータ要求手段と、
セクタ単位で受け取ったオーディオデータ信号をフレーム単位で振り分けて各セクタと該フレームとの関係を示すフレーム情報を生成するデータ振り分け手段と、
前記セクタを単位としたエラー情報を前記オーディオデータ信号の再生に先立って要求するエラー情報要求手段と、
受け取った前記エラー情報に含まれるセクタ番号の不連続を検出する不連続検出手段と、
不連続であることが検出された前記セクタ番号と前記フレーム情報とから不連続なオーディオデータ信号が含まれるフレームを特定し、特定された前記フレームの再生出力を消音する再生手段と
を具備することを特徴とする再生装置。 - 前記フレームは、前記オーディオデータ信号を16セクタ分含み、
前記エラー情報要求手段は、前記データ要求手段が前記オーディオデータ信号を要求する前に32セクタ分の前記エラー情報を要求し、前記データ振り分け手段が前記オーディオデータ信号を16セクタ分受け取る度に前記エラー情報の続きをさらに16セクタ分ずつ要求するものであり、
前記不連続検出手段は、前記エラー情報に含まれるセクタ番号が16セクタずつ増加していなければ前記不連続を検出したものと判断する
ことを特徴とする請求項6記載の再生装置。 - セクタ単位で受け取ったオーディオデータ信号をフレーム単位で振り分けて各セクタと該フレームとの関係を示すフレーム情報を生成するデータ振り分け手段と、
前記セクタを単位としたエラー情報を前記オーディオデータ信号の再生に先立って要求するエラー情報要求手段と、
受け取った前記エラー情報に含まれるセクタ番号と前記オーディオデータ信号に含まれるセクタ番号とを比較して不一致を検出する不一致検出手段と、
前記不一致が検出された後の再生出力を消音する再生手段と
を具備することを特徴とする再生装置。 - 前記不一致検出手段は、
前記エラー情報に含まれるセクタ番号を初期値として前記データ振り分け手段が前記オーディオデータ信号を1セクタ受け取る度にカウントするセクタカウンタと、
前記オーディオデータ信号に含まれるセクタ番号と前記セクタカウンタの出力とを比較して両者が一致しない場合に前記不一致を検出したものと判断する比較器とを備える
ことを特徴とする請求項8記載の再生装置。 - セクタ単位で受け取ったオーディオデータ信号をフレーム単位で振り分けて各セクタと該フレームとの関係を示すフレーム情報を生成するデータ振り分け手段と、
前記セクタを単位としたエラー情報を前記オーディオデータ信号の再生に先立って要求するエラー情報要求手段と、
前記エラー情報要求手段により要求されたエラー情報を所定のタイミングまでに受け取らない場合には当該エラー情報の不着を検出する不着検出手段と、
前記不着が検出された後の再生出力を消音する再生手段と
を具備することを特徴とする再生装置。 - 前記不着検出手段は、前記データ振り分け手段がフレームの振り分けを開始するときまでに前記フレームのエラー情報を受け取らない場合には前記不着を検出したものと判断する
ことを特徴とする請求項10記載の再生装置。 - オーディオデータ信号が記録された記録媒体から前記オーディオデータ信号を読み出す読み出し手段と、
前記読み出されたオーディオデータ信号のエラーを検出して前記オーディオデータ信号のセクタを単位としたエラー情報を生成するエラー検出手段と、
前記読み出されたオーディオデータ信号をセクタを単位として要求するデータ要求手段と、
前記要求に応答して受け取ったオーディオデータ信号をフレーム単位で振り分けて各セクタとフレームとの関係を示すフレーム情報を生成するデータ振り分け手段と、
前記セクタを単位としたエラー情報を前記オーディオデータ信号の再生に先立って要求するエラー情報要求手段と、
前記要求に応じて受け取ったエラー情報に基づいてエラーが含まれる前記オーディオデータ信号の位置を判別するエラー判別手段と、
前記位置と前記フレーム情報とからエラーが含まれるフレームを特定し、特定された前記フレームの再生出力を消音するよう制御するタイミング制御手段と、
前記フレームを単位として振り分けられたオーディオデータ信号の音量調整を前記タイミング制御手段の制御に基づいて行う音量調整手段と、
前記音量調整手段の出力をデジタル信号からアナログ信号へ変換するデジタルアナログ変換手段と
を具備することを特徴とする再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003331308A JP2005100515A (ja) | 2003-09-24 | 2003-09-24 | 再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003331308A JP2005100515A (ja) | 2003-09-24 | 2003-09-24 | 再生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005100515A true JP2005100515A (ja) | 2005-04-14 |
Family
ID=34460015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003331308A Withdrawn JP2005100515A (ja) | 2003-09-24 | 2003-09-24 | 再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005100515A (ja) |
-
2003
- 2003-09-24 JP JP2003331308A patent/JP2005100515A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5712838A (en) | Method and apparatus for recording on a disk medium a ΣΔ-modulated signal with a sampling frequency n×44.1 kHz | |
US7689306B2 (en) | Audio player and method for playing audio data | |
US6874045B2 (en) | Digital signal processing apparatus and processing method, and digital signal reproduction/reception system | |
US20080147218A1 (en) | Recording/reproduction apparatus | |
JP3747806B2 (ja) | データ処理装置及びデータ処理方法 | |
JP2005100515A (ja) | 再生装置 | |
JP3499280B2 (ja) | 記録媒体およびその再生装置 | |
JP4751868B2 (ja) | 光ディスク再生装置 | |
JP3339315B2 (ja) | ディジタル信号処理装置、記録装置及び再生装置 | |
US6687871B2 (en) | Digital signal processing apparatus for reproducing optical disc data and optical disc player having the same | |
KR100360406B1 (ko) | 광디스크 신호 재생용 디지털신호 처리장치 및 이를구비한 광디스크 플레이어 | |
JPH10188471A (ja) | データ再生装置及びデータ再生方法 | |
KR100484396B1 (ko) | 디스크기록방법,디스크재생장치및디스크형기록매체 | |
JP2007042184A (ja) | 圧縮音楽情報再生装置 | |
JP3752139B2 (ja) | 記録方法および記録装置 | |
JP2001223588A (ja) | 送受信装置 | |
JPH09161413A (ja) | 再生装置および記録再生装置 | |
CN1193166A (zh) | 处理并输出数据的方法和设备 | |
JP2008112494A (ja) | オーディオ再生装置、並びにオーディオ再生方法及びプログラム、オーディオ記録装置、オーディオ記録方法 | |
JP2006323886A (ja) | 圧縮データ再生方法 | |
JPH11110919A (ja) | ディジタル信号記録方式及び記録媒体 | |
JP2005228399A (ja) | 再生装置、再生方法 | |
JP2004118944A (ja) | ディスク記録再生装置 | |
JPH07254238A (ja) | ディスク装置 | |
JP2000011547A (ja) | 記録媒体と記録媒体に音声プログラムを記録するための記録方法及び装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060426 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20080225 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |