JP2005099023A - 電気信号を伝送するために配置された少なくとも１つの制御部材を含む携帯用電子計器 - Google Patents

Abstract

【課題】電気信号を伝送するプッシュボタン型の制御部材から電子回路への破損を防止する携帯用電子計器を提供する。
【解決手段】携帯用電子計器である腕時計１は、ケース２と、前記腕時計１の機能を選択するプッシュボタン型の制御部材１１とを含み、前記制御部材１１は、作動軸Ｘ−Ｘに沿って並進移動するようにケース２に配置された組立オリフィス３ａの中で移動可能なように取り付けられ、非押込み位置から押込み位置まで作動可能で、前記押込み位置に動かされたときに、腕時計１への電気信号の伝送を可能にしている。制御部材１１は導電性のステム１００を含み、前記非押込み位置のときに、ステム１００を決められた電位にするため、および前記制御部材１１が押込み位置のときに、ステム１００の決められた電位への接続を遮断し、電気信号の伝送を可能にするための手段である導電基準要素３、絶縁スリーブ３０、保持要素４０を有す。
【選択図】図２ａ

Description

本発明は、概して携帯用電子計器、特に計時器であって、ケースと、前記携帯用電子計器の機能を選択するためのユーザ・インタフェースとを含み、このユーザ・インタフェースは、作動軸に沿って並進移動するようにケースの中に配置された組立オリフィスの中で移動可能なように取り付けられた少なくとも１つの第１制御部材を含み、この制御部材は、非押込み位置と呼ばれる位置から押込み位置と呼ばれる位置まで運ばれるように圧力によって作動可能であり、これに応じて制御信号を発生することができ、制御部材は導電性のステムを含み、このステムは組立オリフィスを通過し、それぞれケースの内側と外側に出る第１端部と第２端部とを含み、このステムは、制御部材がその押込み位置に動かされたときに、携帯用電子計器からおよび／または携帯用電子計器への電気信号の伝送を可能にするようになっている携帯用電子計器に関する。

上文に述べた一般定義に応える電子計器はすでに知られている。例えば欧州特許第１１０９０８４Ａ１号および欧州特許第１１３４６３０Ａ１号は、このような電子計器を開示している。欧州特許第１１０９０８４Ａ１号は特に、上記の形式の少なくとも１つの制御部材が計器の中に収容された蓄電池を充電するために利用される、この種の解決策を開示しており、また欧州特許第１１３４６３０Ａ１号は、少なくとも１つの制御部材が電子計器からデータを送信および／または受信するために利用される、解決策を開示している。

（本発明にも有利である）これらの従来の技術による解決策の利点は、電子計器を外部ユニットに、例えばパーソナル・コンピュータに電気的に接続するために（従来はプッシュ・ボタン形式の）１つまたは複数の制御部材を使用することにある。したがって、電子計器と外部ユニットとの間に電気的接続を確立するために特定の接触要素は必要ではなく、この電気的接続は、前述の二重構造を有するように構成された１つまたは複数の制御部材が押込み位置に移されると、すぐに確立される。

上述の２つの従来技術による解決策の特殊性は、制御部材の従来の機能を果たすため、すなわち電子計器の機能を制御するための接触要素として（保持キーに似た）制御部材の保持要素を使用することにある。これら従来の解決策のさらに別の特殊性は、制御部材のステムが非押込み位置にあるときには、電気的観点から遊動しているという事実にある。したがって、非押込み位置では、電荷が制御部材のステムの上に蓄積される。制御部材を作動させると、この電荷の蓄積が端子の両端間で運ばれ、端子によって制御部材が特に計器の電子回路に接触して、損傷を引き起こす。これは、制御部材が２つの機能を達成し、これが計器の電子回路の敏感な構成部分、特にその処理デバイスと付属メモリとの直接接続を確立した場合、上記形式の解決策の重要な問題を構成する。

この問題を克服するための１つの解決策は端子を保護することである。制御部材がこれらの端子に電気保護コンポーネントによって接触し、蓄積された電荷を放電させるための経路を確立させることができる。これらはよく知られた保護コンポーネントであり、ＥＳＤ（静電放電）コンポーネントと呼ばれる。しかしながら、制御部材が非押込み位置にあるときに、制御部材のステム上の個所に電荷が決して蓄積できないようにする解決策を見出すことが望ましい。
欧州特許第１１０９０８４Ａ１号 欧州特許第１１３４６３０Ａ１号

したがって本発明は、携帯用電子計器であって、ケースと、前記携帯用電子計器の機能を選択するためのユーザ・インタフェースとを含み、前記ユーザ・インタフェースは、作動軸に沿って並進移動するようにケースの中に配置された組立オリフィスの中で移動可能なように取り付けられた少なくとも１つの第１制御部材を含み、前記制御部材は、非押込み位置と呼ばれる位置から押込み位置と呼ばれる位置まで運ばれるように圧力によって作動可能であり、これに応じて制御信号を発生することができ、前記制御部材は導電性のステムを含み、ステムが組立オリフィスを通過し、それぞれ前記ケースの内側と外側に出る第１端部と第２端部とを含み、前記ステムは、前記制御部材が押込み位置に動かされたときに、携帯用電子計器からおよび／または携帯用電子計器へ電気信号を伝送するようになっており、前記電子計器は、制御部材が前記非押込み位置を占めているときに、制御部材のステムを決められた電位にするため、および前記制御部材が押込み位置を占めているときに、制御部材のステムの決められた電位への接続を遮断するため、および電子計器からおよび／または電子計器への電気信号の伝送を可能にする手段をさらに含むことを特徴とする携帯用電子計器。

本発明の有利な実施態様は、従属請求項の主題を形成している。

提案される解決策は、制御部材が非押込み位置を占めているときに、制御部材のステムを決められた電位にするため、および制御部材が押込み位置を占めているときに、制御部材のステムの決められた電位への接続を遮断するため、およびこうして電子計器からおよび／または電子計器への電気信号の伝送を可能にする手段を提供することからなる。

好ましい一実施形態によれば、上記の手段は、導電性材料によって作られた制御部材の軸方向保持要素によって形成される。この保持要素は、非押込み位置においては、決定された電位になされる導電基準要素（これを電子計器のケースの一部にすることができるのは有利である）と接触するようになり、保持要素とこの基準要素との接触は、制御部材が押込み位置に運ばれると遮断される。この保持要素は、従来の保持キーと同様に形状化することができる。

別の好ましい態様によれば、制御部材は、ステムの第１端部によって作動されて従来の制御信号を発生させる第１電気接点と協働し、このステムの第１端部は、絶縁外装によって電気的に絶縁されて、第１電気接点とのあらゆる直接電気接触を防止する。この好ましい態様によれば、制御部材はまた、第１電気接点から区別されている接触ストリップとの協働し、この電気接点は、非押込み位置においてはステムから電気的に絶縁され、押込み位置においてはステムに電気的に接続されて、電子計器からおよび／または電子計器への電気信号の伝送を可能にする。

本発明のその他の特性および利点は、限定されない例としてのみ挙げられ、付属の図面によって図示された本発明のさまざまな実施形態の下記の詳細な説明を読むことによって、さらに明らかになろう。

すでに述べたように、本発明は、携帯用電子計器（例えば腕時計）を、携帯用電子計器に設けられているユーザ・インタフェースの少なくとも１つの制御部材を介して、外部の電気または電子デバイスに接続することからなる一般理念に由来する。「電気信号の伝送」は特に、電気エネルギーによる蓄電池の充電を目的とした電気信号の適用、および携帯用電子計器へのおよび／または携帯用電子計器からの電気信号の通信を包含する。したがって、外部デバイスを充電デバイスまたは電子通信デバイス、例えばパーソナル・コンピュータにすることができる。

本発明の範囲内で、こうして構成された１つまたは複数の制御部材は２つの機能、すなわち携帯用電子計器の機能を選択するための第１制御機能（動作モードまたはデータ・モードの選択、携帯用電子計器のためのデータ更新または設定、例えば時間および／またはデータなど）、および電気信号を伝送するための手段の追加機能を遂行することが理解されよう。

（例えば蓄電池の充電および／またはデータ通信のための）電気信号の伝送を、この目的のために構成された制御部材が押込み位置に動かされるとすぐに、確立することができることも理解されよう。したがって、携帯用電子計器の外部電気または電子デバイスへの接続は、問題の制御部材を押込み位置に動かすために配置されたアダプタによって確立される。このアダプタは、本発明の主題に直接関係するものではないので本明細書では説明しない。下記の説明において、このアダプタは電気エネルギー蓄電池のための充電デバイスとして、またパーソナル・コンピュータなどの外部処理装置との通信インタフェースとして作用するために配置されることが好ましいことを、理解することだけが必要である。しかしながら制御部材は、これら２つの機能を遂行するために構成される必要はない。

本発明を、腕時計の形をとることが有利な計時器を参照して以下に説明する。それでもなお、本発明はどの携帯用電子計器にも、これが時計の機能を遂行してもしなくても同一の方式で適用される。

図１は、本発明の一実施形態を形成する全体として参照番号１で示される腕時計全体の平面図を示す。これは特にケース２を含み、ケース２は、この例では中間部分と裏ブタとを形成する底部分３と、ガラス５も支えるベゼルを形成する頂部分４とによって形成される。ベゼル４は従来の方式で中間部分３の上にぴったり取り付けられ、密封ガスケットがこれらの要素の間に挿入されて、確実にケース２を密封する。

この例では、プッシュ・ボタン型の５個の制御部材が中間部分３を通過しており、これらは、それぞれ参照番号１１、１２、１３、１４、１５によって示されている。この例は説明のためにのみ挙げられていること、および本発明を実施するために、計器は後で説明するように形成された少なくとも１つの制御部材を含む必要があることは言うまでもない。５個の制御部材１１〜１５は共にユーザ・インタフェースを形成し、ユーザはインタフェースを操作して腕時計１のさまざまな機能を選択することができる。

制御部材１１〜１５は、この場合は中間部分３上の腕時計のためには一般的な位置、すなわちおおよそ２時、３時、４時、８時、１０時にそれぞれ位置している。制御部材１１〜１５を別の位置に配置できることは言うまでもない。したがって、制御部材の少なくとも１つを時計の正面、例えば６時の位置に置くこともできる。

下記の説明では、制御部材１１の構造のみに関わることにする。この例では、制御部材１２、１３、１４、１５は同様な構成を有する。さらに具体的には、２つの制御部材１１と１３は、ケース２の内部に収容された少なくとも１つの電子ユニットとの連絡を確立するための入出力端子を形成し、制御部材１４と１５は携帯用電子計器の電気エネルギー蓄電器を再充電するために使用される。制御ユニット１２は、予備として使用されるだけであり、その制御の役割のみを満たすための従来の制御部材のように構成させることができる。この制御部材１２はまた、腕時計の時間を設定するための従来のステム付き竜頭のように構成することもできる。

図２ａは、制御部材１１においてＸ−Ｘで示された作動軸に沿って取った図１の部分断面図を示す。上述のように、制御部材１２、１３、１４、１５は同様な構成を有する。制御部材１１は、作動軸Ｘ−Ｘに沿った並進移動するように、中間部分３に配置された組立オリフィス３ａの中で可動であるように取り付けられている。制御部材１１は、従来のプッシュ・ボタンのように圧力によって作動させて、図２ａに示すような非押込み位置と呼ばれる第１位置から、図２ｂに示す押込み位置と呼ばれる第２位置へ動かすことができる。

制御部材１１は主として、金属であることが有利である導電性材料で作られた細長い形状のステム１００によって構成されている。このステム１００は、円筒形状を有して中間部分３を真っ直ぐに通過することが好ましいが、これに限定されるものではない。したがって、ステム１００の第１端部は中間部分３によって形成された空洞の内部に出ており、ステム１００の第２端部は、ユーザが作動させることができるように中間部分３の外側に出ている。ステム１００の中に配置された１つまたはいくつかの溝１１０の中に収容された１つまたはいくつかのＯリング・ジョイント９によって、従来の方式で密封が固定される。

ステム１００は単一部片として作ることができる。しかし２つの部分として、その１つは通常の導電性材料（例えば普通のステンレス鋼、例えば４Ｃ２７Ａ鋼）で、他の１つは第１部分に固定されて、耐食性材料（例えば３１６Ｌ鋼形式の有効なステンレス鋼）で作ることもできる。ステム１００の露出部分を、汗または摩擦の影響による浸食を防止するために後者の材料で作ることは、実際に有利であり、ステム１００のその他の部分を通常の導電性材料で作ることができる。

その第２端部において、ステム１００は直径の大きなヘッド１２０の中で終わっている。この実施形態では、制御部材のステム１００とヘッド１２０は一部片として作られている。代替案として、これら２つの要素を個別に作って、それからこれらを互いに固着するか、または導電性ステム１００の上にプラスチック材料をさらに被覆成形することを構想することも完全に可能である。所望の電気信号伝達機能を果たすために、いずれにしても外部からステム１００への電気的アクセスを固定すべきであることは理解されよう。したがって、ステム上へのプラスチック・ヘッドの被覆成形または取付けは、ステムの外端部が外部から電気的に接触可能であるようにすべきである。

中間部分３も導電性材料で作られることは好ましく、したがってステム１００は絶縁スリーブ３０によって中間部分３から絶縁される。この好ましい実施形態では、中間部分３も動作中に決められた電位に、この場合には図に概略的に示されているように携帯用計器のアース電位に設定される。この電気的接続の有用性は以下の説明によってさらに明らかになろう。代替案として中間部分３を非導電性材料で作ることもでき、この場合にスリーブ３０は必要ではない（後でわかるように、要求された電位とされた追加の導電性要素が必要である）。

絶縁スリーブ３０は、肩３１を持ったほぼ筒形の形状を有し、この肩３１は、組立オリフィス３ａの中に配置された対応する肩３ｂに中間部分３の外側から当接するように配置されている。したがって、この絶縁スリーブ３０は外部から組立オリフィス３ａの中に入れられ、例えば打ち込み、ねじ込み、または接着によって中間部分３に固定されることが好ましい。このスリーブ３０を、アルマイト、プラスチック材料、セラミック材料、またはスリーブ３０と隣接する導電性部分との間の少なくとも接触表面が電気的に絶縁される限り、他のいずれかの材料で作ることができるのは有利である。

この実施形態ではらせんばねの形をなす弾性戻り手段６が、絶縁スリーブ３０の肩３１と制御部材のヘッド１２０との間に置かれている。したがって制御部材の上に圧力がかかると、戻り手段６は図２ｂに示すように肩３１とヘッド１２０との間で圧縮されて、こうして戻り力を行使して制御手段をその押込み位置からその非押込み位置へ戻そうとする。絶縁スリーブの肩３１が、ここでは導電性である制御部材のヘッド１２０が中間部分３と接触しないようにしていることに留意されたい。

制御部材はまた、制御部材のステム１００を軸方向に保持するようになっている保持要素４０も含む。この目的のために、保持要素４０はステム１００に固定され、制御部材をそのハウジングから引き出そうとする戻り手段６の作用に対抗して作用するように、中間部分３の内側に置かれている。保持要素４０が、ステム１００に設けられた溝１４０の中に入れた従来の保持キーのように構成されているのは有利である。この保持要素４０もまた導電性材料によって作られる。

図２ａにおいて、非押込み位置では保持要素４０は、中間部分３に組立オリフィス３ａの周囲で当接していることがわかる。この結果、電気的接続が非押込み位置において制御部材のステム１００と中間部分３との間に確保される。したがって、制御部材のステム１００は中間部分３と同じ電位になる。しかし押込み位置では、この電気的接続は、ステム１００の移動に伴う保持要素４０の軸方向移動のために遮断される。

前述のように、中間部分３をプラスチックなどの非導電性の材料で作ることもでき、その際、絶縁スリーブ３０は必要ではない。したがって、制御部材のステム１００を決められた電位にするために、この決められた電位とされた導電基準要素をステム１００の近くに置き、ステム１００を非押込み位置ではこの基準要素に対して接触させなければならない。図４は、中間部分３が導電性材料で作られず、絶縁スリーブ３０を必要とせず、このような基準要素３５、例えば中間部分３の内側に固定された金属製リングが保持要素４０と中間部分３との間に挿入されている、変形形態を示す。この基準要素３５は例えばベゼル４と一体に形成されても良い。そのベゼル４は導電性材料で作られている。

前記の実施形態では、ステム１００が保持要素４０によって決められた電位にされることは有利であり好ましい。しかしながら、本発明を実施するために、他の手段によってこの電気的接続を確保することは可能である。決められた電位を設定するための接触ストリップを例えば、ステム１００と協働するように配置して、ステム１００との電気的接触を非押込み位置において確立し、押込み位置において遮断することができる（図図２Ａａ、図２ｂにおいて参照番号６０を付けた接触ストリップによって類推され、この使用は後で説明する）。

したがって一般に、制御部材の構造が、非押込み位置では制御部のステム１００が決められた電位にされ、そのステムに電荷が蓄積されることがないようになっていることは理解されよう。しかしながら押込み位置では、この電気的接続は遮断されて、ステム１００を介する電気信号の伝送を可能にする。

次に、一方では第１制御部材機能を、他方では電気信号伝達手段の追加機能を確実にする、制御デバイスの提案された構成と電気接点の構造を、さらに詳しく考察する。

図３は、従来の制御機能に加えて、電子計器からおよび／または電子計器へ電気信号を伝送するための追加機能を制御部材が果たすために考案された制御デバイスの、構成と動作との原理を示す図である。制御部材はこの図では概略的に示されており、参照番号Ｃが付けられている。この制御部材Ｃは、その制御機能を果たすために従来の方式で第１電気接点ＳＷ１と協働する。こうして、電気接点ＳＷ１の作動に応答して、すなわち制御部材Ｃへの圧力に応答して、制御信号ＳＥＬが発生する。第１電気接点ＳＷ１とは別の第２電気接点ＳＷ２が、例えば携帯用電子計器の内側に収容された処理装置に接続された入出力回線Ｉ／Ｏとの接続を確保する。この第２電気接点ＳＷ２は、入出力部Ｉ／Ｏと制御部材Ｃ、さらに詳しくはこの制御部材Ｃのステムとの間の電気接続を確立するための追加の機能を果たす。この可能性は図３では、制御部材Ｃと入出力部Ｉ／Ｏの電気接点ＳＷ２を介する接続によって概略図示されている。この接続は、制御部材Ｃが押込み位置に動かされて電気接点ＳＷ２を閉じるときにのみ確立される。非押込み位置では、電気接点ＳＷ２は概略図示するように、制御部材Ｃを、ここではアースを形成する電位として示されている決められた電位Ｖ_REFに接続する。第１および第２電気接点ＳＷ１、ＳＷ２は独立しているが、それでもなお、制御部材Ｃにかかる圧力に応答して同時に作動されることは理解されよう。

提案された制御部材の特色は本質的に、非押込み位置では、入出力部Ｉ／Ｏを有する電気的接続手段として作用する制御部材Ｃの導電性部分（すなわち制御部材のステム）は浮遊状態とされず、決められた電位にされ、こうして制御部材のこの部分における電荷の蓄積を防止する。

再度図図２ａ、図２ｂを参照して、前述の電気接点の好ましい実施形態を以下に説明する。これらの図において、中間部分３は従来の方式で、電子モジュール７（図２ａに部分的に示す）によって占められた内部空洞を有し、この電子モジュール７は特に印刷回路板すなわちＰＣＢを含み、印刷回路板は、データ処理装置（例えばマイクロコントローラまたはマイクロプロセッサ）、記憶手段（例えばＥＥＰＲＯＭ、ＦＬＡＳＨなど）、腕時計１の諸機能を実施するためのその他の構成部分を含むさまざまな電気および電子構成部分（図示せず）を支える。時計の構成部分（タイム・ベース、分周器、アナログおよび／またはデジタル表示手段など）は特にこの例では従来備えられて、特に時間表示を含むさまざまな機能を果たす。参照番号７５は、ＰＣＢ７０の上面の上に配置されたスペーサであり、特に電子計器の表示手段を支える任意選択の要素を示す。

図図２ａ、２ｂには、上記の電子モジュール７に電力を供給する電気エネルギー源８も部分的に示されている。これは、従来のバッテリまたは（例えばすでに述べたように制御部材の少なくとも１つを介して再充電できる）再充電可能蓄電池である。

この実施形態では、図３の第１電気接点ＳＷ１は、電気接触ストリップ５０の形で従来の方式で作られ、このストリップ５０は電子モジュール７に固定されたベース（このベースはここではＰＣＢ７０とスペーサ７５との間に保持されている）とフレキシブルな延長部を含み、この延長部はステム１００の端部と協働する。この端部は絶縁外装１５０によって接触ストリップ５０から電気的に絶縁されている。絶縁外装１５０は絶縁スリーブ３０の材料と同様な材料で作ることができる。接触ストリップ５０のフレキシブルな延長部は、従来のように第１電気接点（図図２ａ、２ｂには図示せず）と接触されるように配置されている。この特定の場合には、これは図２ｃの部分平面図に示すようにＰＣＢ７０の縁部の上に形成された金属被覆部５２である。この図２ｃでは、スペーサ７５は、制御デバイスの全体を露出させるために示さなかった。図２ｄは、制御部材１１が押込み位置にある、図２ｃと同様な平面図を示し、接触ストリップ５０のフレキシブルな延長部が金属被覆部５２と接触していることがわかるようになっている。

図３の第２電気接点ＳＷ２の機能は、ステム１００に固定された保持要素４０と、ステム１００に絶縁外装１５０によって覆われたその端部の近くで接線方向に配置された第２電気接触ストリップ６０とによって達成される。この電気接触ストリップ６０はまた、そのベースによってＰＣＢ７０とスペーサ７５との間に保持されている。この結果、非押込み位置では（図図２ａ、２ｃ）、電気接触ストリップ６０は絶縁外装１５０と接触した状態にあり、押込み位置では（図２ｂおよび２ｄ）電気接触ストリップ６０はステム１００と接触した状態にある。

図２ａ〜２ｄにおいて、絶縁外装１５０は２つの機能、すなわち（制御部材の位置が何であっても）ステム１００と第１電気接点との間の電気的絶縁と、（非押込み位置の場合のみ）ステム１００と電気接触ストリップ６０との間の電気的絶縁とを果たしていることがわかるであろう。電気接触ストリップ６０はもちろん、絶縁外装１５０とは別の絶縁外装と協働することができる。

絶縁外装１５０がここでは直径の大きな部分で終わっていることに注目されよう。この特徴は必要ではないが、直径の大きな部分はこれら２つのストリップの間に挿入されて、ストリップ５０とストリップ６０との間のあらゆる電気的接触を防止している。

図２ａ〜２ｄの解決策の代替案として、電気接触ストリップ６０を、ステム１００とは直接協働しないが保持要素４０と協働する接触ストリップと取り替えることができる。このような接触ストリップは例えば、制御部材がその押込み位置に動かされたときに電気的接続がステム１００によって保持要素４０を介して確立されるように、保持要素に面して配置させることができる。このような変形は図５ａおよび図ｂに図示されており、先に使用された接触ストリップ６０は保持要素４０に面する別の接触ストリップ６５によって取り替えられていることがわかる。

当業者には明らかなさまざまな変更および／または改良を、添付の請求項によって定義された本発明の範囲から逸脱することなく、本説明の中で述べた実施形態に対して実施できることは理解されよう。具体的には、本発明は腕時計における使用のみに限定されるものではなく、携帯式電子計器におけるあらゆる用途に適用することができる。

ここでは有利にプッシュ・ボタン型の複数の制御部材を含む腕時計の形で示されている、本発明による電子計器の全体平面図である。 非押込み位置にある状態で示されている、第１実施形態による図１の計器における制御部材の１つの断面図である。 押込み位置にある状態で示されている、図２ａの制御部材の同様な断面図である。 非押込み位置における図２ａの制御部材の部分平面図である。 押込み位置にある状態で示されている、図２ｃの制御部材の断面図である。 従来の制御機能に加えて、電子計器からおよび／または電子計器への電気信号の伝送を可能にする追加の機能を達成する、図２ａ〜図２ｄの制御部材の構成と動作の概略図である。 代替実施形態を示す図３ａと同様な断面図である。 さらに別の変形形態を示す図２ａと同様な断面図である。 さらに別の変形形態を示す図２ｂと同様な断面図である。

符号の説明

１…腕時計、２…ケース、３…底部分、中間部分、３ａ…組立オリフィス、３ｂ、３１…肩、４…頂部分、ベゼル、５…ガラス、６…戻り手段、７…電子モジュール、８…電気エネルギー源、９…Ｏリング・ジョイント、１１、１３、１４、１５、Ｃ…制御部材、１２…制御部材、制御ユニット、２０…スリーブ、３０…絶縁スリーブ、３５…基準要素、４０…保持要素、５０…電気接触ストリップ、５２…金属被覆部、６０…接触ストリップ、７０…ＰＣＢ、７５…スペーサ、１００…ステム、１１０、１４０…溝、１２０…ヘッド、１５０…絶縁外装、Ｉ／Ｏ…入出力部、ＳＥＬ…制御信号、ＳＷ…電気接点

Claims (12)

1. 携帯用電子計器（１）であって、ケース（２）と、前記携帯用電子計器の機能を選択するためのユーザ・インタフェース（１１〜１５）とを含み、前記ユーザ・インタフェースは、作動軸（Ｘ−Ｘ）に沿って並進移動するようにケースの中に配置された組立オリフィス（３ａ）の中で移動可能なように取り付けられた少なくとも１つの第１制御部材（１１）を含み、前記制御部材（１１）は、非押込み位置と呼ばれる位置から押込み位置と呼ばれる位置まで運ばれるように圧力によって作動可能であり、これに応じて制御信号（ＳＥＬ）を発生することができ、
   前記制御部材（１１）は導電性のステム（１００）を含み、ステムは組立オリフィスを通過し、それぞれ前記ケース（２）の内側と外側に出る第１端部と第２端部とを含み、前記ステム（１００）は、前記制御部材（１１）が押込み位置に動かされたときに、携帯用電子計器からおよび／または携帯用電子計器へ電気信号を伝送するようになっており、
   前記電子計器は、制御部材（１１）が前記非押込み位置を占めているときに、制御部材（１１）のステム（１００）を決められた電位にするため、および前記制御部材（１１）が押込み位置を占めているときに、制御部材（１１）のステム（１００）の決められた電位への接続を遮断するため、および電子計器からおよび／または電子計器への電気信号の伝送を可能にする手段（３、３０、４０；３５、４０）をさらに含むことを特徴とする携帯用電子計器。
2. 前記制御部材（１１）が、前記ステム（１００）に固定された保持要素（４０）によって前記ケース（２）の中で軸方向に保持され、前記保持要素（４０）は導電性材料によって作られており、前記保持要素（４０）は、前記制御部材（１１）が非押込み位置を占めているときは、前記の決められた電位にされている導電基準要素（３；３５）と接触状態にされ、前記制御部材（１１）が押込み位置に動かされたときには、前記保持要素（４０）の前記基準要素（３；３５）との接触が遮断されることを特徴とする請求項１に記載の携帯用電子計器。
3. 前記ケース（２）が、導電性材料によって作られて中に前記制御部材（１１）が取り付けられている少なくとも１つの部分（３）を含み、前記部分（３）は、前記の決められた電位にされた前記基準要素を形成し、前記制御部材のステム（１００）は、制御部材の前記組立オリフィス（３ａ）の中に導入された絶縁スリーブ（３０）によって、ケース（２）の前記導電性部分（３）から絶縁されていることを特徴とする請求項２に記載の携帯用電子計器。
4. 前記保持要素（４０）が前記ケース（２）内側の前記ステム（１００）の上に配置されており、前記絶縁スリーブ（３０）が、前記ケース（２）外側の前記組立オリフィス（３ａ）の上に配置されている対応する肩（３ｂ）と当接する肩（３１）を含み、および前記制御部材（１１）が、ステム（１００）の第２端部に固定されてステム（１００）よりも大きな直径を有するヘッド（１２０）をさらに含み、前記制御部材（１１）を作動後にその非押込み位置から戻すために、弾性戻り手段（６）が、絶縁スリーブ（３０）の前記肩（３１）と制御部材（１１）の前記ヘッド（１２０）との間に配置されることを特徴とする請求項３に記載の携帯用電子計器。
5. 前記絶縁スリーブ（３０）が、アルマイト、プラスチック材料、セラミック材料、または電気絶縁外表面を含む他のいずれかの材料で作られていることを特徴とする請求項３または４に記載の携帯用電子計器。
6. 前記保持要素（４０）がプッシュ・ボタン式保持キーのように構成されていることを特徴とする請求項２から５までのいずれか一項に記載の携帯用電子計器。
7. 前記制御部材（１１）が、ステム（１００）の第１端部によって作動される第１電気接点（ＳＷ１、５０、５２）と協働して、前記制御信号（ＳＥＬ）を発生させ、ステム（１００）の前記第１端部は絶縁外装（１５０）によって電気的に絶縁されて、前記第１電気接点（ＳＷ１、５０、５２）とのあらゆる直接の電気的接触を防止すること、および
   前記制御部材（１１）がさらに、第１電気接点（ＳＷ１、５０、５２）とは別の電気接触ストリップ（６０；６５）と協働し、前記電気接触ストリップ（６０；６５）は、非押込み位置においては前記ステム（１００）から電気的に絶縁され、押込み位置においては前記ステム（１００）に電気的に接続されて、電子計器（１）からおよび／または電子計器（１）への電気信号の伝送を可能にすることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載の携帯用電子計器。
8. 前記電気接触ストリップ（６０）が、ステム（１００）に対して、ステム（１００）の前記第１端部の近くで接線方向に配置され、非押込み位置では、電気接触ストリップ（６０）は前記絶縁外装（１５０）と接触状態にあり、また押込み位置では、電気接触ストリップ（６０）は前記ステム（１００）と接触状態にあることを特徴とする請求項７に記載の携帯用電子計器。
9. 請求項２から６までに従属する場合、前記電気接触ストリップ（６５）が前記制御部材のステム（１００）に直接接触して配置されず、前記電気接触ストリップ（６５）は、前記制御部材（１１）が前記押込み位置に動かされると前記保持要素（４０）を介してステム（１００）との電気的接続が確立されるように、前記保持要素（４０）に面して配置されていることを特徴とする請求項７に記載の携帯用電子計器。
10. 前記絶縁外装（１５０）が、アルマイト、プラスチック材料、セラミック材料、または電気絶縁外表面を含む他のいずれかの材料で作られていることを特徴とする請求項７から９までのいずれか一項に記載の携帯用電子計器。
11. 前記インタフェースが、前記第１制御部材（１１）と同様な様式で構成された第２（１３）、第３（１４）、第４（１５）の制御部材をさらに含み、前記の第１および第２制御部材（１１、１３）は前記電子計器とデータを交換するために利用され、前記の第３および第４制御部材（１４、１５）は前記電子計器の蓄電器（８）を再充電するために利用されることを特徴とする前記請求項のいずれか一項に記載の携帯用電子計器。
12. 携帯用電子計器のための制御デバイスであって、作動軸（Ｘ−Ｘ）に沿って並進移動するように支持物（３）の中で移動できるように取り付けられた少なくとも１つの制御部材（１１）を含み、前記制御部材（１１）は、非押込み位置と呼ばれる位置から押込み位置と呼ばれる位置まで運ばれるように圧力によって作動可能であり、
    前記制御部材（１１）は、前記制御部材（１１）が前記押込み位置に動かされたときに、携帯用電子計器からおよび／または携帯用電子計器へ電気信号を伝送するように配置された導電性ステム（１００）を含み、
    前記制御デバイスが、前記ステム（１００）から電気的に絶縁された第１電気接点（ＳＷ１）を含み、その第１電気接点（ＳＷ１）は制御部材（１１）によって作動されて、これに応じて制御信号（ＳＥＬ）を発生させ、
    前記制御デバイスが第２電気接点（ＳＷ２）をさらに含み、その第２電気接点（ＳＷ２）は制御部材（１１）によって作動されて、押込み位置では、前記ステム（１００）と携帯用電子計器の入出力回線（Ｉ／Ｏ）との間の電気的接触を確立し、前記電気信号の伝導を形成させ、
    前記制御デバイスは、非押込み位置では、前記第２電気接点（ＳＷ２）が前記ステム（１００）と決められた電位との間の電気的接続を確立し、前記ステム（１００）における電荷の蓄積を防止することを特徴とする制御デバイス。

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